説明

河川全体の管理方法及び管理システム

【課題】 ダムが設置されている河川において、ダムの監視と共に河川水系全体の監視を実現する管理方法及び管理システムを提供する。
【解決手段】 管理システムは、ダムが設置された河川において、ダムに流れ込む水の流入量と共にダムの水位を測定するダム水位測定手段と、ダムから放流する放水量の放水量測定手段と、ダムの下流の1つ以上の任意地点で河川の本流に流れ込む各支流の水位を測定する支流水位測定手段と、各測定手段の測定データを入力して河川全体の管理に利用するコンピュータシステムとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダムが設置された河川における雨量や水位及び水質等の情報に基づいて河川全体を管理するための方法及び管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、河川の管理は、国土交通省の管轄であり、河川管理者として一級河川の場合は、国が管理し、二級河川以下であれば、都道府県が管理している。そして、河川管理者は、河川の何箇所かの地点に水位計や雨量計を設置して河川の水量の危険状況を監視している。特に、大雨や台風時には、河川管理者は、河川管理情報を所轄の管理センターに通知して、避難勧告や防災対策の実施に寄与するようにしている。
【0003】
一方、水力発電所のためのダムが設置されている河川においては、電力会社がその河川の水位計や雨量計、或いはダムからの放水量を管理しており、大雨や台風時等にダムの貯水量が或る一定量以上になると、所轄の部署に放水の連絡をして、下流水系にもサイレンを鳴らす等の注意を促した上で放水している。そのために、ダムのある河川では、下流から上流までの巡視や定期点検等が電力会社によっても頻繁に行われている。
【0004】
従来における河川の管理システムの一例が、例えば下記の特許文献1に示されている。これは、雨量等の河川情報が入り次第、そのまま流出、氾濫、避難までを一連の下で扱い、多様な洪水氾濫状況に可能な限り近い情報をいち早く且つ正確に提供し、時々刻々と変化する多様な洪水氾濫状況下において的確且つリアルタイムに情報を配信して、水害による人命等の被害を最小限に食い止めるようにするリアルタイムハザードマップシステムを示している。
【0005】
【特許文献1】特開2003−168179号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ダムや水力発電所が設置された河川全体における洪水氾濫状況の情報を得るために、ダムや河川全体の監視を行うことは困難であるという問題があった。
【0007】
また、前述のように、河川の管理者が、国と都道府県と電力会社等に分かれていると、河川を管理する場合に個々別々に管理が行われて統一性に欠けるものとなって、迅速を要する管理の場合に遅れをもたらす恐れがあり、系統だった一系統の管理体制が早急に待たれている。
【0008】
本発明の目的は、ダムが設置されている河川において、ダムの監視と共に河川水系全体の監視を実現する管理方法及び管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の河川全体の管理方法は、ダムが設置された河川において、該ダムに流れ込む水の流入量と共に前記ダムの水位を水位測定手段によって測定するステップと、前記ダムから放流する放水量を放水量測定手段によって測定するステップと、前記ダムの下流の1つ以上の任意地点で河川の本流に流れ込む各支流の水位を支流水位測定手段によって測定するステップと、前記各測定手段の測定データをコンピュータシステムにより河川全体の管理に利用するステップとを含むことを特徴とする。
【0010】
好適な形態では、更に水温、水質、透明度を測定するステップを含む。
【0011】
別の形態では、前記コンピュータシステムにより、前記各測定手段の設置位置を表示し、該設置位置の表示を選択する入力に応じて当該地点の詳細な測定データを表示するステップを更に含む。
【0012】
他の形態では、前記コンピュータシステムにより、前記測定データに基づいて前記河川の水位、水量、水質等の詳細情報を表示するステップを更に含む。
【0013】
本発明の河川全体の管理システムは、ダムが設置された河川において、該ダムに流れ込む水の流入量と共に前記ダムの水位を測定するダム水位測定手段と、前記ダムから放流する放水量の放水量測定手段と、前記ダムの下流の1つ以上の任意地点で河川の本流に流れ込む各支流の水位を測定する支流水位測定手段と、前記各測定手段の測定データを入力して河川全体の管理に利用するコンピュータシステムとを備えたことを特徴とする。
【0014】
好適な形態では、更に水温、水質、透明度を測定する測定手段を備える。
【0015】
別の形態では、前記コンピュータシステムが、前記各測定手段の設置位置を表示してプロットする手段と、該プロットを選択することにより当該地点の詳細な測定データを表示する手段とを備える。
【0016】
他の形態では、前記コンピュータシステムが、測定データを入力して河川の水位、水量、水質等の詳細情報を表示する手段を備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ダムが設置された河川の何箇所かの地点に水位測定手段によりダムの水位を中心にして河川の各支流及び本流における情報を網羅しながら、河川全体の水量の危険状況を監視し、河川全体における雨量や水位及び水質等の河川全体の情報を管理することができる。特に、大雨や台風時には、河川管理情報を所轄の管理センターに通知して、避難勧告や防災対策に寄与することができる。また、ダムの貯水量が或る一定量以上になると、所轄の部署に放水の連絡をして、下流水系にも放水を報らせるためのサイレンを鳴らす等の注意を促した上で放水して管理することができる。
【0018】
更に、管理センターのデータベースに各観測点からの河川情報を時系列に蓄積し、地理情報システム上に各支流及び本流における水位や水量及び水質等の情報をプロットして水位や水量及び水質等の情報から正常値、注意値、警戒値等の判断を行い、地理情報システムに色分け、形分けして表示して、管理することにより、各支流及び本流に影響を及ぼす土砂災害や各支流から本流に流れ込む堆積土砂や畜産場の糞尿等の情報を定期的に測定することが可能である。特に大雨や台風時の水位を公開して増水情報や土砂災害の発生の危険性情報等を公開可能とすると共に、通常時においても水位や水量及び水質等の監視によって山の保水機能状態や河川の汚濁状況を監視することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、ダムが設置されていて観測が行われる河川における水系図を含む観測河川の地図の一部を示す。ここでは、例として中国地方の広島県と岡山県の県境部分における観測河川の一例としての芦田川の水系図を示す。図において、河川が奥地の中国山脈から山の間の谷間に沿って流れ、平野部分を通って瀬戸内海に流れ込んでいる。
【0020】
この観測河川の地図Mは、位置図Pを含んでおり、この中に含まれる観測参考河川としての芦田川流域について拡大した水系図Fが示されている。更に、この水系図Fには、本流4と、水系図凡例5と、河川の上流側に設置されたダム6−1、6−2の地点と、河川に沿って設置された多数の観測点7−1、・・・、7−nとが夫々着色して色分けして示される。例えば、ダム6−1、6−2が設置された河川の本流4が赤色、ダム6−1、6−2が青色、観測点7−1、・・・7−nがオレンジ色で、夫々示される。これにより、水系図Fにおける本流4、ダム6−1、6−2の位置、及び観測点7−1、・・・、7−nの位置を一目で明確に区別して認識することができる。
【0021】
勿論、このような観測河川の水系図Fにおける色分けには、上記の色の外に、他の色を適宜に使用することができるものである。或いは、必ずしも観測河川の水系図Fを色分けしなければならないものではなく、色分けしなくても使用が可能である。
【0022】
なお、この水系図Fにおいて、観測点7−1、・・・、7−nは、本流4に流れ込む各支流の合流点に設置するのが好適である。
【0023】
ダム6−1、6−2と各観測点7−1、・・・、7−nには、水位、水量、水質等を定期的に測定して記録する各種の計測器が設置されると共に、支流が本流4に流れ込む合流点や観測河川の本流4に沿った任意の箇所等の複数の個所に観測点7−1、・・・7−nが設置され、ダム6−1、6−2における水位や各支流の本流4との合流点における水位及び本流4における水位等を夫々測定することが好適である。
【0024】
例えば、観測河川の水系図Fでは、河川の本流4の上流側から、1番目の観測点7−1、2番目の観測点7−2、・・・n番目の観測点7−nが設置されていて、各観測点7−1、・・・7−nで水位、水量、水質等が夫々測定されて記録される。そして、各観測点7−1、・・・7−nでは、定期的に観測したデータを後述の管理センターにリアルタイムで送信する。
【0025】
また、ダム6−1、6−2では、観測点7−1、・・・、7−nで測定する情報に加えて、ダム6−1、6−2の放水量やダム6−1、6−2に流入する水量、ダム6−1、6−2の水位、ダム6−1、6−2の近辺に降る雨の降雨量や水質等、ダム6−1、6−2に関する情報を定期的に観測して記録する。そして、ダム6−1、6−2で観測して記録した情報も、各観測点7−1、・・・、7−nと同様にリアルタイムで管理センターに送信する。
【0026】
こうして、管理センターのコンピュータシステムのデータベースには、ダム6−1、6−2と各観測点7−1、・・・、7−nとからの河川情報を時系列に蓄積していく。
【0027】
管理センターでは、コンピュータシステムの地理情報システム(GIS)上にダム6−1、6−2と各観測点7−1、・・・、7−nでの情報をプロットし、水位や水量及び水質等の情報から、水位の正常値/注意値/警戒値等の判断を行い、地理情報システム上に色分け/形分けして明示する。
【0028】
このようにして、管理センターにおいては、観測河川のダム6−1、6−2や各観測点7−1、・・・7−nで得た観測情報から、ダムや本流及び各支流の観測情報を網羅しながら河川全体における水位、水量等の観測データ中の危険情報を監視して、河川全体における雨量や水位等の河川全体の情報を好適に管理することができる。
【0029】
特に、大雨や台風時には、河川の管理情報を管理センターに通知して、避難勧告や防災対策を適切に実施することができるように助成している。
【0030】
図2は、このような河川全体における水位、水量、水質等の観測データを情報として管理センターに収集する、河川全体の水位管理方法を実施するための水位管理システムを示すブロック図で、ダムにおける観測データに加え、管理センターにおける各観測点での水位、水量、水質等の観測データを収集する図がブロックで示されている。
【0031】
図2において、管理センター10は、全体制御手段11、重ね合わせ表示手段12、観測点情報管理手段13、地理情報データベース14、観測点情報データベース15及び通信手段16で構成されたコンピュータシステムを備えており、このコンピュータシステムが、ネットワークのような通信手段20により、ダム6−1、6−2を含め多数の観測点7−1、・・・、7−nと通信可能に接続される。
【0032】
更に、ダム6−1、6−2を含む各観測点7−1、・・・、7−nは、通信手段31と一時記憶手段32と計測器管理手段33とで構成される。また、測定手段として水位計35と水量計36と水質計37とが設けられ、これらの計測器は各観測点の計測器管理手段33と接続されている。
【0033】
従って、この管理センター10のコンピュータシステムにおいては、ダム6−1、6−2を含む各観測点7−1、・・・、7−nの計測器管理手段33の水位計35と水量計36と水質計37とにより、ダム6−1、6−2における放水量、流入水量、水位、降雨量や水質等の観測データと、各観測点7−1、・・・、7−nで測定された水位、水量及び水質等のデータとが、ネットワーク20を介して、管理センター10のコンピュータシステムの通信手段16に送られ、観測点情報データベース15に取り込まれる。
【0034】
また、このコンピュータシステムにおいては、ダム6−1、6−2と各観測点7−1、・・・、7−nで測定された観測データが、観測点情報データベース15から逐次抽出されて表示され、ダム6−1、6−2と各観測点7−1、・・・、7−nにおける水位や水量及び水質等の情報を、観測データのテーブルとして表示できる。従って、このような観測データのテーブルから水位や水量及び水質等の情報における変化を監視して河川管理に寄与することができる。
【0035】
これにより、観測河川のダムの水位、降雨量及び水質を中心に、河川の各支流及び本流における河川全体の水量の危険状況を監視して、ダムを含めて河川全体における雨量や水位、或いは水質等の河川全体の情報を管理することができるので、特に、大雨や台風時には、河川管理情報を所轄の管理センターに通知して、避難勧告や防災対策の実施を助成することができる。また、ダムの貯水量が一定量以上になると、所轄の部署に放水の連絡をして放水の管理を行うことができる。
【0036】
更に、管理センター10のコンピュータシステムの地理情報システム上のダムと各支流及び本流とにおける水位や水量及び水質等の情報から正常値、注意値、警戒値等の判断を行って、水位が安全水位か、注意水位であるか、或いは警戒水位であるかを夫々表示することができる。また、ダムや各支流及び本流に影響を及ぼす土砂災害や、各支流から本流に流れ込む堆積土砂や畜産場の糞尿等の情報を管理することが可能であり、大雨や台風時の水位から、増水情報や土砂災害の発生の危険性情報等を管理可能にすると共に、通常時においても水位や水量、或いは水質等の管理によって、山の保水機能状態や河川の汚濁、汚染状況等の管理も可能となる。
【0037】
図3は、上記管理センター10のコンピュータシステムにおける観測点情報データベース15としての観測点テーブル41と観測点の水位情報テーブル42の例を示している。
【0038】
観測点テーブル41には、観測点識別ラベル(ID)、所在地、連絡先、緯度、経度、標高、観測点名称、設置日、最新点検日等のデータが示される。
【0039】
例えば、上記の観測点テーブル41において、同テーブル中の所在地の項目には観測点の住所や地番、連絡先の項目には電話番号、緯度と経度と標高の項目には、観測システムが設置された観測点の位置に基づいて夫々該当する緯度と経度と標高が数値で、夫々示される。
【0040】
また、観測点名称の項目には、観測点を識別して表示する名称が示され、設置日と最新点検日の項目には、観測システムの設置した日時と、最新の点検日とが記入される。
【0041】
他方、観測点の水位情報テーブル42には、観測点識別ラベル(ID)の項目と観測日時の項目と観測値の項目に、実際の観測点識別ラベル(ID)と観測日時と観測値等のデータが夫々示される。
【0042】
このように観測点テーブル41及び水位情報テーブル42には、各観測点での水位、水量等の情報データが示されている。
【0043】
例えば、観測点の水位情報テーブル42において、或る観測点における観測日時の水位が203、250、300cmと次第に上昇していることが示され、約1mの水位の上昇が観測され、注意が促される。
【0044】
このような水位の上昇が、観測中の河川において、該当する中小の河川としての警戒水位を超えているものであれば、危険水位として警戒表示されるものであり、必要に応じて防災対策を採ると共に、早目の避難勧告を発令して人命の保護を計ることが必要とされる。
【0045】
或いは、このような水位の上昇が、該当する中小の河川において、警戒水位には未だ至らない注意すべき水位の範囲内であれば、警戒すべく注意するように表示されるものであり、管理センターにおいて夫々必要な防災対策等をもって対応するように判断されることが必要とされ、早目の避難対策も検討することが必要とされる。
【0046】
いずれの場合にも、河川の洪水や氾濫の発生の対策としての、防災対策や避難対策を十分な時間をもって早目に検討して対処することが好適であり、人命の保護を図ることが重要である。
【0047】
勿論、上記事項は、中小の河川の場合に、必要な対策が求められるものであって、大きな河川全体としては、十分に安全な範囲内であり、警戒水位に至らないものであれば、安全である。
【0048】
図4は、上述した河川全体の水位管理方法における観測点情報表示のフローチャートである。なお、河川全体の水位管理方法の観測点情報は、所定のコンピュータシステムへの全ての観測点における所要の観測データを入力することによって表示される。
【0049】
初めに、ステップST1において「すべての観測点情報を表示したか?」の可否が問われる。ここで、「YES」であれば、このフローを終了する。一方、「NO」であれば、次のST2において最新情報を読み出し、続くST3で観測点情報(緯度、経度、高さ等)を読み出す。そして、次のST4で観測点の警戒水位情報を読み出す。更に、次のステップST5で、水位が「安全」か「注意」か「危険」かの3つの判定基準に従って判定し、その結果により予め決められている色を地図上にプロットする。
【0050】
すなわち、ST5において、「安全」と判定されたならば、ST6において、地図上に緑色をプロットし、水位が安全水位であることを知らせる安全表示を行う。
【0051】
また、ST5において、「注意」と判定されたならば、ST7において、地図上に黄色をプロットし、水位が注意水位であることを知らせる注意表示を行う。
【0052】
更に、ST5において、「危険」と判定されたならば、ST8において、地図上に赤色をプロットし、水位が警戒水位であることを知らせる警戒表示を行う。
【0053】
このようにして「安全」か「注意」か「危険」かの判定を行い、その判定結果に応じた表示を実行して、最初のステップST1に戻る。そして、上記のように「すべての観測点情報」を表示したとき、このフローを終了する。また、すべての観測点情報の表示が終っていなければ、上記のステップST2〜ST5を繰り返し行う。
【0054】
このようにして、河川全体の観測点情報の表示が所期の通りに行われるようになるので、これによって河川全体の水位や水量及び水質等の管理を好適に行うことができる。
【0055】
上記実施例によれば、河川に設置されたダムや河川に沿った各観測点等における情報としての水位や水量及び水質等の詳細情報をコンピュータシステムに入力して表示することが可能になると共に、河川の水位が安全水位か、注意が必要な注意水位か、或いは洪水や氾濫等が予測される危険水位かの判定が色分けして表示することが可能になり、これによって河川の水位の状態を目視により瞬時に判断することができる。
【0056】
更に、河川のダム及び各観測点における観測情報をコンピュータシステムに入力することにより、河川全体の詳細情報を収集して表示することができる。この表示を利用して、観測の対象となる河川の本流とこの本流に流れ込む支流の合流点等、河川全体の地点における水位、水量、水質等の詳細事項を観測データを監視することにより、河川全体の管理に寄与することができる。
【0057】
本発明は、以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明方法の実施に用いる手段やシステムを構成する手段を適宜選択し又は変更できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】ダムが設置された観測される参考河川の水系図である。
【図2】河川全体の水位管理方法を実施する水位管理システムを示すブロック図である。
【図3】観測点情報データベースの観測点テーブル及び観測点の水位情報テーブルを示す図である。
【図4】河川全体の水位管理方法における観測点情報表示のフローチャートである。
【符号の説明】
【0059】
M…観測河川の地図、P…位置図、F…観測河川の水系図、4…河川の本流、5…水系図凡例、6…ダム、7…観測点、10…管理センター、11…全体制御手段、12…重ね合わせ表示手段、13…観測点情報管理手段、14…地図情報データベース、15…観測点情報データベース、16,20,31…通信手段、32…一時記憶手段、33…計測器管理手段、35…水位計、36…水量計、37…水質計、40…観測点情報データベース、41…観測点テーブル、42…観測点の水位情報テーブル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダムが設置された河川において、該ダムに流れ込む水の流入量と共に前記ダムの水位を水位測定手段によって測定するステップと、
前記ダムから放流する放水量を放水量測定手段によって測定するステップと、
前記ダムの下流の1つ以上の任意地点で河川の本流に流れ込む各支流の水位を支流水位測定手段によって測定するステップと、
前記各測定手段の測定データをコンピュータシステムにより河川全体の管理に利用するステップと
を含むことを特徴とする河川全体の管理方法。
【請求項2】
前記河川の水温、水質、透明度を測定するステップを更に含むことを特徴とする請求項1記載の河川全体の管理方法。
【請求項3】
前記コンピュータシステムにより、前記各測定手段の設置位置を表示し、該設置位置の表示を選択する入力に応じて当該地点の詳細な測定データを表示するステップを更に含むことを特徴とする請求項1又は2記載の河川全体の管理方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか記載の河川全体の水位管理方法において、前記コンピュータシステムにより、前記測定データに基づいて前記河川の水位、水量、水質等の詳細情報を表示するステップを含むことを特徴とする河川全体の管理方法。
【請求項5】
ダムが設置された河川において、該ダムに流れ込む水の流入量と共に前記ダムの水位を測定するダム水位測定手段と、
前記ダムから放流する放水量の放水量測定手段と、
前記ダムの下流の1つ以上の任意地点で河川の本流に流れ込む各支流の水位を測定する支流水位測定手段と、
前記各測定手段の測定データを入力して河川全体の管理に利用するコンピュータシステムと
を備えたことを特徴とする河川全体の管理システム。
【請求項6】
更に前記河川の水温、水質、透明度を測定する測定手段を備えたことを特徴とする請求項5記載の河川全体の管理システム。
【請求項7】
請求項5又は6記載の河川全体の管理システムにおいて、前記コンピュータシステムは、前記各測定手段の設置位置を表示してプロットする手段と、該プロットを選択することにより当該地点の詳細な測定データを表示する手段とを有することを特徴とする河川全体の管理システム。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれか記載の河川全体の水位管理システムにおいて、前記コンピュータシステムは、前記測定データを入力して前期河川の水位、水量、水質等の詳細情報を表示する手段を有することを特徴とする河川全体の管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−138549(P2007−138549A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−333650(P2005−333650)
【出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】