説明

沸騰用伝熱管及びその製造方法

【課題】冷媒液の空洞部への流入を阻害することなく、核沸騰を促進させ、伝熱性能を向上させることのできる伝熱面形状を有する沸騰用伝熱管及びその製造方法を提供する。
【解決手段】沸騰用伝熱管1は、断面円環状の管本体10と、管本体10の外表面13に螺旋状又は環状に形成され、管本体10の軸方向に所定の間隔で配置されるフィン部14と、を備え、フィン部14は、管本体10の外表面13から径方向外側へ延びるフィン本体20と、フィン本体20の径方向先端から軸方向一方へ延び、軸方向一方に隣接するフィン本体20との間に第1空隙31を形成し、外表面13及び隣接する2つのフィン本体20とともに空洞部30を形成する延在部21と、空洞部30の内部をフィン本体20の径方向中央から軸方向他方へ延び、軸方向他方に隣接するフィン本体20との間に第2空隙32を形成する補助フィンと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、沸騰用伝熱管及びその製造方法に関する。特に、本発明は、ターボ冷凍機やスクリュー冷凍機等の大型冷凍機の蒸発器に組み込まれ、液冷媒中に浸漬され、液冷媒を加熱沸騰させるために用いられる沸騰用伝熱管及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の沸騰用伝熱管として、種々の伝熱面形状のものが提案されている。例えば、伝熱管の外表面に複数のフィンを形成し、各フィンの先端に切り欠きを設け、各フィンの先端を倒して切り欠きが孔を形成するようにし、沸騰伝熱に有効な空洞を設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。このような伝熱管の一例を図9に示す。図9に示すように、各孔は独立して形成されている。特許文献1では、外表面に占める孔の面積の割合から、残存蒸気量と離脱蒸気量を制御しており、その割合を2〜50%とすることが開示されている。
【0003】
また、図10に示すように、伝熱管の外表面に螺旋状のフィンを形成した後、フィンの先端を圧縮変形して周方向に空洞を設け、さらに空洞と外部を連結する間隙部を周方向に設けたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。この伝熱管では、周方向に加えて、軸方向にも間隙部及び小さな空洞が設けられている。周方向及び軸方向の各空洞が沸騰促進の作用を有し、空洞にて蒸気泡となった冷媒が各間隙部から排出されるようになっている。特許文献2には、この間隙部の幅を0.13mm以下とすることにより、空洞内に残留蒸気泡を確保できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭51−47649号公報
【特許文献2】特開昭57−131992号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、熱交換器の高性能化、小型化に関する市場の要求がある。特許文献1及び2に記載されているような従来の伝熱管は、比較的良好に沸騰伝熱の促進を図ることができるが、市場の要求を完全に満足するものではなく、沸騰用伝熱管に関してさらに優れた伝熱性能が要求されている。
【0006】
具体的に、特許文献1に開示された伝熱管においては、空洞における核沸騰は良好となるが、孔から離脱した蒸気泡や周囲の液冷媒は加熱され難く、さらなる伝熱性能の向上は図ることは困難である。
【0007】
一方、特許文献2に開示された伝熱管においては、軸方向にも空洞部が形成されているため、軸方向の空洞部から周方向の空洞部へ液状の冷媒が流入して圧力損失が大きくなるという問題点がある。また、軸方向の空洞部と周方向の空洞部とが交差部分で連通しており、核沸騰がなされている周方向の空洞部に軸方向の空洞部から液冷媒が一部流入するため、核沸騰が阻害されやすいという問題点もある。
【0008】
したがって、本発明の目的は、冷媒液の空洞部への流入を阻害することなく、核沸騰を促進させ、伝熱性能を向上させることのできる伝熱面形状を有する沸騰用伝熱管及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するため、断面円環状の管本体と、管本体の外表面に螺旋状又は環状に形成され、管本体の軸方向に所定の間隔で配置されるフィン部と、を備え、フィン部は、管本体の外表面から径方向外側へ延びるフィン本体と、フィン本体の径方向先端から軸方向一方へ延び、軸方向一方に隣接するフィン本体との間に第1空隙を形成し、外表面及び隣接する2つのフィン本体とともに空洞部を形成する延在部と、空洞部の内部をフィン本体の径方向中央から軸方向他方へ延び、軸方向他方に隣接するフィン本体との間に第2空隙を形成する補助フィンと、を有する沸騰用伝熱管が提供される。
【0010】
上記沸騰用伝熱管において、延在部に切欠又は孔を形成してもよい。
【0011】
上記沸騰用伝熱管において、空洞部の軸方向寸法は、0.1mm以上0.8mm以下であってもよい。
【0012】
上記沸騰用伝熱管において、管本体の内表面に螺旋状又は環状に形成されたリブ部を備えてもよい。
【0013】
上記沸騰用伝熱管において、延在部には切欠が形成され、切欠は、延在部の軸方向他端から軸方向一端まで形成されてもよい。
【0014】
また、本発明は、上記沸騰用伝熱管の製造方法であって、管本体の外表面に、第1バイトを用いて、周方向へ連続的な補助フィンを形成する補助フィン形成工程と、補助フィン形成工程の後、管本体の外表面に、第2バイトを用いて、周方向へ連続的で補助フィンを含むフィン本体を形成するフィン本体形成工程と、フィン本体形成工程の後、フィン本体の先端側を、管本体の外表面に沿うよう軸方向一方側へ曲げて延在部を形成する曲げ工程と、を含む沸騰用伝熱管の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、冷媒液の空洞部への流入を阻害することなく、核沸騰を促進させ、伝熱性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態を示す沸騰用伝熱管の外表面の模式外観図である。
【図2】沸騰用伝熱管の断面図である。
【図3】沸騰用伝熱管を径方向外側から見た外表面の模式平面図である。
【図4】沸騰用伝熱管の製造方法の工程を説明するフローチャートである。
【図5】第1バイト及び第2バイトにより補助フィン及びフィン本体を加工している状態を示す沸騰用伝熱管の模式外観図である。
【図6】本体フィンに切欠を形成している状態を示す沸騰用伝熱管の模式外観図である。
【図7】本体フィンの先端側を押圧している状態を示す沸騰用伝熱管の模式外観斜視図である。
【図8】変形例を示す沸騰用伝熱管を径方向外側から見た外表面の模式平面図である。
【図9】従来の沸騰用伝熱管の外表面を示す平面説明図である。
【図10】従来の沸騰用伝熱管の外表面を示す斜視説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施の形態の要約)
断面円環状の管本体と、前記管本体の外表面に螺旋状又は環状に形成され、前記管本体の軸方向に所定の間隔で配置されるフィン部と、を備える沸騰用伝熱管において、前記フィン部は、前記管本体の前記外表面から径方向外側へ延びるフィン本体と、前記フィン本体の径方向先端から軸方向一方へ延び、軸方向一方に隣接する前記フィン本体との間に第1空隙を形成し、前記外表面及び隣接する2つの前記フィン本体とともに空洞部を形成する延在部と、前記空洞部の内部を前記フィン本体の径方向中央から軸方向他方へ延び、軸方向他方に隣接する前記フィン本体との間に第2空隙を形成する補助フィンと、を有する沸騰用伝熱管が提供される。
【0018】
(沸騰用伝熱管1の全体構成)
図1は、本発明の一実施形態を示す沸騰用伝熱管の外表面の模式外観図である。
図1に示すように、この沸騰用伝熱管1は、断面円環状の管本体10と、管本体10の内表面11に形成されたリブ部12と、管本体10の外表面13に形成されたフィン部14と、を有する。沸騰用伝熱管1は、伝熱性が良好な材料からなり、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属から形成することが可能である。本実施形態においては、管本体10は、0.3mm以上1.0mm以下の厚さで形成されている。リブ部12及びフィン部14は、管本体10に螺旋状に形成される。本実施形態においては、リブ部12及びフィン部14は、互いに反対向きの螺旋状であり、管本体10の内外にて互いに交差するよう延びている。
【0019】
(フィン部14の構成)
図2は、沸騰用伝熱管の断面図である。
図2に示すように、フィン部14は、管本体10の軸方向に所定の間隔で配置される。フィン部14は、管本体10の外表面13から径方向外側へ延びるフィン本体20と、フィン本体20の径方向先端から軸方向一方へ延びる延在部21と、フィン本体20の径方向中央から軸方向他端へ延びる補助フィン22と、を有する。ここで、延在部21の先端側は、基端側と比べて薄く形成されている。
【0020】
延在部21は、外表面13及び隣接する2つのフィン本体20とともに空洞部30を形成する。空洞部30は、沸騰用伝熱管1の使用時に、主として冷媒の蒸気泡が発生する空間となる。また、延在部21は、軸方向一方に隣接するフィン本体20との間に第1空隙31を形成する。さらに、補助フィン22は、軸方向他方に隣接するフィン本体20との間に第2空隙32を形成する。第1空隙31及び第2空隙32は、それぞれ、空洞部30にて発生した蒸気泡が通過可能に構成される。空洞部30の軸方向寸法は、0.1mm以上0.8mm以下となっている。また、第1空隙31の軸方向寸法は0.05mm以上0.3mm以下、第2空隙32の軸方向寸法は0.05mm以上0.3mm以下となっている。
【0021】
図3は、沸騰用伝熱管を径方向外側から見た外表面の模式平面図である。
図3に示すように、平面視にて、延在部21と補助フィン22は少なくとも一部が重なるよう配置され、延在部21により第2空隙32が覆われている。また、延在部21には、周方向について周期的に切欠23が形成される。切欠23は、軸方向他方から軸方向一方へ向かって拡がるよう形成される。
【0022】
(沸騰用伝熱管1の製造方法)
図4から図7を参照して、伝熱管の製造方法について説明する。図4は沸騰用伝熱管の製造方法の工程を説明するフローチャートであり、図5は第1バイト及び第2バイトにより補助フィン及びフィン本体を加工している状態を示す沸騰用伝熱管の模式外観図である。
まず、図5に示すように、外表面13が平滑で、内表面11に予めリブ部12が形成された管本体10を用意する。そして、第1バイト40を外表面13に接触させて、第1バイト40を管本体10に対して相対的に周方向へ移動させつつ、管本体10を第1バイト40に対して相対的に軸方向へ移動させる。これにより、図5に示すように、外表面13に周方向へ連続的な補助フィン22が、径方向へ延びた状態で形成される(補助フィン形成工程:S1(図4))。
【0023】
さらに、第2バイト41を外表面13に接触させて、第2バイト41を管本体10に対して相対的に周方向へ移動させつつ、管本体10を第2バイト41に対して相対的に軸方向へ移動させる。これにより、図5に示すように、外表面13に周方向へ連続的なフィン本体20が、径方向へ延びた状態で形成される(フィン本体形成工程:S2(図4))。このとき、フィン本体20は先に形成された補助フィン22を含んで鋤き起こされるため、結果として、補助フィン22は軸方向へ延びた姿勢となる。ここで、図5に示すように、第2バイト41を管本体10の加工方向について第1バイト40の後側に配置し、第1バイト40及び第2バイト41を同時に外表面13に接触させることができる。この場合、補助フィン22の高さが一定となるように、第1バイト40及び第2バイト41の位置関係を調整する必要がある。
【0024】
具体的には、例えば、加工前の厚さが1.0mmで直径が19mmの管本体10に対し、ともに刃先角が60°の第1バイト40及び第2バイト41により加工を行うことができる。このとき、例えば、第1バイト40及び第2バイト41の切込角度を24°とし、第1バイト40の切込量を0.10mmとし、第2バイト41の切込量を0.30mmとすることができる。また、例えば、隣接するフィン本体20の距離(空洞部30の軸方向寸法)を0.5mmとすることができ、第2空隙32の軸方向寸法を0.1mmとすることができる。空洞部30の軸方向寸法は、第1バイト40と管本体10との相対回転速度及び軸方向の相対送り速度を調整することにより変化させることができる。
【0025】
図6は、本体フィンに切欠を形成している状態を示す沸騰用伝熱管の模式外観図である。
次いで、図6に示すように、突条が周期的に形成されている突条付きロール42をフィン本体20の先端に接触させて、管本体10に対して相対的に周方向へ転動させつつ、管本体10を突条付きのロール42に対して相対的に軸方向へ移動させる。ロール42の突条によりフィン本体20の先端が凹むことにより、フィン本体20の先端に切欠23が形成される(切欠形成工程:S3(図4))。切欠23の形状、寸法等は任意に変更することができ、例えば、管軸に対して45°傾斜し、90°の開き角で深さ0.2mmのV字状を呈するようにすることができる。
【0026】
図7は、本体フィンの先端側を押圧している状態を示す沸騰用伝熱管の模式外観斜視図である。
そして、図7に示すように、平ロール43にてフィン本体20の先端側を押圧して、平ロール43を管本体10に対して相対的に周方向へ移動させつつ、管本体10を平ロール43に対して相対的に軸方向へ移動させる。これにより、フィン本体20の先端側が、外表面13と軸方向一方側へ曲げられて延在部21が形成される(曲げ工程:S4(図4))。このとき、例えば、第1空隙31の軸方向寸法を0.1mmとすることができる。尚、本実施形態では、切欠23は、延在部21の軸方向他端(先端)から軸方向一端(基端)まで形成されている。
【0027】
(沸騰用伝熱管1の作用効果)
以上のように構成された沸騰用伝熱管1は、外側が液体の冷媒に浸された状態で使用される。空洞部30内へ流入した冷媒は、外表面13、フィン本体20、補助フィン22等により加熱され、沸騰核が生成されると、当該沸騰核が蒸気泡となって沸騰が開始される。この蒸気泡は、ある程度の大きさまで成長すると第1空隙31及び切欠23を通じて空洞部30から離脱し始めるが、空洞部30内に設けられた補助フィン22によって第1空隙31及び切欠23への進入が抑制され、第2空隙32を通過した後に第1空隙31及び切欠23へ到達することとなる。これにより、空洞部30から蒸気泡が全て離脱するようなことはなく、蒸気泡の少なくとも一部は、小さな蒸気泡となって空洞部30内に残留する。
【0028】
一方、フィン部14には、切欠23、第1空隙31及び第2空隙32が形成されているため、冷媒が外部から空洞部30へ容易に流入する。流入する冷媒は、沸騰用伝熱管1の周囲で既に加熱されて温度が上昇しているため、比較的少ない熱量で沸騰温度へ到達する。そして、空洞部30内に蒸気泡が残留していることと相俟って、当該蒸気泡を核として、蒸気泡を急速に成長させることができる。
【0029】
このように、本実施形態の沸騰用伝熱管1は、核沸騰にともなう冷媒気泡の空洞部30から離脱、液体の冷媒の空洞部30への流入が円滑に行われ、極めて良好な伝熱性能を得ることができる。従って、本実施形態の沸騰用伝熱管1を用いることにより、熱交換器の高性能化及び小型化を図ることができる。
【0030】
また、空洞部30の軸方向寸法を0.1mm以上0.8mm以下としたので、熱伝達を損なうことなく、十分な核沸騰領域を確保することができる。空洞部30の軸方向寸法は、短すぎると核沸騰領域が減少してしまい、長すぎると空洞部伝熱壁からの熱伝達が悪くなる。
【0031】
また、第1空隙31及び第2空隙32の軸方向寸法を0.05mm以上0.3mm以下としたので、蒸気泡の離脱を損なうことなく、空洞部30に十分な量の蒸気泡を残存させることができる。第1空隙31及び第2空隙32の軸方向寸法は、狭すぎると蒸気泡離脱時の抵抗が増大し、広すぎると蒸気泡を空洞部30内に蒸気泡を十分に残存させることができなくなる。
【0032】
また、管本体10の内表面11にリブ部12を形成したので、管内流体の伝熱促進を効率良く行うことができる。
【0033】
(本実施形態の変形例)
尚、前記実施形態においては、フィン部14を螺旋状に形成したものを示したが、フィン部14を環状に形成して軸方向に並べて配置してもよいことは勿論である。また、リブ部12についても螺旋状に形成したものを示したが、リブ部12を環状に形成してもよいことは勿論である。
【0034】
また、前記実施形態においては、切欠23につき延在部21の軸方向他端から軸方向一端まで形成されたものを示したが、例えば図8に示すように、延在部21の軸方向一端まで形成せず、軸方向中央まで形成するようにしてもよい。この場合も、切欠23の形状、寸法等は任意に変更することができ、例えば、切欠23の開き角は90°に限定されない。例えば、管軸に対して45°傾斜し、45°の開き角で深さ0.4mmのV字状を呈する切欠23を形成することができる。
【0035】
また、前記実施形態においては、延在部21に切欠23を形成したものを示したが、延在部21に孔を形成したものであってもよい。また、切欠23を形成せずともよく、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0036】
1 沸騰用伝熱管
10 管本体
11 内表面
12 リブ部
13 外表面
14 フィン部
20 フィン本体
21 延在部
22 補助フィン
23 切欠
30 空洞部
31 第1空隙
32 第2空隙
40 第1バイト
41 第2バイト
42 突条付きロール
43 平ロール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面円環状の管本体と、
前記管本体の外表面に螺旋状又は環状に形成され、前記管本体の軸方向に所定の間隔で配置されるフィン部と、を備え、
前記フィン部は、
前記管本体の前記外表面から径方向外側へ延びるフィン本体と、
前記フィン本体の径方向先端から軸方向一方へ延び、軸方向一方に隣接する前記フィン本体との間に第1空隙を形成し、前記外表面及び隣接する2つの前記フィン本体とともに空洞部を形成する延在部と、
前記空洞部の内部を前記フィン本体の径方向中央から軸方向他方へ延び、軸方向他方に隣接する前記フィン本体との間に第2空隙を形成する補助フィンと、を有する沸騰用伝熱管。
【請求項2】
前記延在部に切欠又は孔を形成した請求項1に記載の沸騰用伝熱管。
【請求項3】
前記空洞部の軸方向寸法は、0.1mm以上0.8mm以下である請求項2に記載の沸騰用伝熱管。
【請求項4】
前記管本体の内表面に螺旋状又は環状に形成されたリブ部を備えた請求項3に記載の沸騰用伝熱管。
【請求項5】
前記延在部には前記切欠が形成され、
前記切欠は、前記延在部の軸方向他端から軸方向一端まで形成されている請求項2から4のいずれか1項に記載の沸騰用伝熱管。
【請求項6】
請求項1から5に記載の沸騰用伝熱管の製造方法であって、
前記管本体の外表面に、第1バイトを用いて、周方向へ連続的な前記補助フィンを形成する補助フィン形成工程と、
前記補助フィン形成工程の後、前記管本体の前記外表面に、第2バイトを用いて、周方向へ連続的で前記補助フィンを含む前記フィン本体を形成するフィン本体形成工程と、
前記フィン本体形成工程の後、前記フィン本体の先端側を、前記管本体の前記外表面に沿うよう軸方向一方側へ曲げて前記延在部を形成する曲げ工程と、を含む沸騰用伝熱管の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−127784(P2011−127784A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−283996(P2009−283996)
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)