説明

油圧システムにおける圧力振動を能動的に抑制するための方法および装置

本発明は、冷間圧延ラインあるいは熱間圧延ラインの油圧システム、あるいは鉄材料、鋼材料あるいはアルミニウム材料のためのストリップ処理設備の油圧システムにおける、圧力振動あるいは圧力脈動を能動的に抑制するための方法と装置とに関する。本発明の課題は、冷間圧延ラインあるいは熱間圧延ラインの油圧システム、もしくはストリップ処理設備の油圧システムにおける、圧力振動あるいは圧力脈動を能動的に抑制するための方法と装置とを提供することであり、当該方法と装置とによって、出現する圧力振動もしくは圧力脈動は、単純かつ価格的に有利な装置を用いて特に効果的に抑制され得る。この課題は、以下の方法ステップが実施される方法によって解決される。すなわち、a)油圧システムにおける圧力を永続的に測定することによって、圧力センサを用いて圧力信号を検出するステップと、b)圧力信号の交流成分を算出するステップと、c)少なくとも一つの目標値と交流成分とを考慮に入れて、時間的に可変の少なくとも一つの動作変数を、レギュレータを用いてリアルタイムで算出するステップと、d)少なくとも一つのアクチュエータに動作変数を適用するステップであって、アクチュエータは、動作変数に対応しかつ油圧システムと関連する容量を変化させ、それによって油圧システムにおける圧力振動が抑制されるステップと、である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、冷間圧延ラインあるいは熱間圧延ラインの油圧システム、あるいは鉄材料、鋼材料あるいはアルミニウム材料のためのストリップ処理設備の油圧システムにおける、圧力振動あるいは圧力脈動を能動的に抑制するための方法と装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
油圧システムにおける、周期的に出現する圧力振動あるいは非周期的に出現する圧力脈動が、様々な問題、たとえば過度の騒音の発生、構成要素の耐久年数の低下、制御回路の故障などの原因となることが知られている。圧力振動もしくは圧力脈動は、たとえばポンプの搬送量不均等によって、あるいは弁の作動などによって油圧システム内部において引き起こされかねないが、また外部でも、たとえば油圧シリンダあるいは油圧エンジンでの周期的な負荷変動が原因となりかねない。さらに、特に、大きい力学を有する油圧システム、たとえば恒常的な油圧弁(たとえば電気的に作動される比例弁あるいはサーボ弁)と、油圧シリンダあるいは油圧エンジンとから成る油圧システムの場合に、油圧システムにおいて強い圧力振動が生じかねないことが知られている。
【0003】
最近の圧延ラインあるいはストリップ処理設備の油圧システム、たとえば油圧圧下装置においても、構成要素の耐久年数の低下や、また圧延ラインのスタンドの甚大な損害および/あるいは圧延製品の欠陥を起こしかねない強い圧力振動が生じかねないことが明らかとなった。これはとりわけ、一方では、より大きな圧延力あるいはより速い圧延速度によって、ますます迅速に反応する油圧システム(より大きい動力)が用いられることによるものであり、かつ他方では、反応時間と経済性とに対する高まる要求によって、油圧システムでの減衰(たとえばシリンダの密閉部の粘性減衰)が減少することによるものである。
【0004】
特許文献1から、圧力センサと、配設された増幅器を有する制御装置と、容量補償器とを備える、油圧アセンブリにおける圧力振動を能動的に抑制するための装置が知られている。しかしながら、実行されるべき方法のための具体的な規定もしくは、圧延ラインもしくはストリップ処理設備の油圧システムにおける装置の有利な使用法のための広範囲の指摘は、この公刊物から明らかとなり得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第4302977号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、冷間圧延ラインあるいは熱間圧延ラインの油圧システム、もしくはストリップ処理設備の油圧システムにおける、圧力振動あるいは圧力脈動を能動的に抑制するための方法と装置とを提供することであり、当該方法と装置とによって、出現する圧力振動もしくは圧力脈動は、単純かつ価格的に有利な装置を用いて特に効果的に抑制され得る。
【0007】
以下においては、周期的に出現する圧力振動と非周期的に出現する圧力脈動との間でもはや区別されない。すなわち、両振動タイプは、まとめて圧力振動と呼ばれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は冒頭で挙げられたような方法によって解決され、当該方法では以下の方法ステップが、挙げられた順序で実施される。すなわち、当該方法ステップは、
a)油圧システムにおける圧力を永続的に測定することによって、圧力センサを用いて圧力信号を検出するステップと、
b)圧力信号の交流成分を算出するステップと、
c)少なくとも一つの目標値と交流成分とを考慮に入れて、時間的に可変の少なくとも一つの動作変数を、レギュレータを用いてリアルタイムで算出するステップと、
d)少なくとも一つのアクチュエータに動作変数を適用するステップであって、アクチュエータは、動作変数に対応しかつ油圧システムと関連する容量を変化させ、それによって油圧システムにおける圧力振動が抑制されるステップと、である。
【0009】
この際、冷間圧延ラインあるいは熱間圧延ラインの油圧システム、あるいは鉄材料、鋼材料あるいはアルミニウム材料のためのストリップ処理設備の油圧システムにおける圧力を永続的に測定することによって、圧力センサを用いて(たとえば圧電あるいは圧電抵抗あるいはDMS(歪みゲージ)の測定セルによって)圧力信号が検出される。油圧システムとは、油圧設備の一部分(典型的には油圧回路もしくは油圧軸)と理解され、当該油圧設備は油圧的に互いに接続されており、たとえば油圧弁と、油圧管もしくは油圧ホースを含む油圧シリンダとの間の領域である。続いて圧力信号から交流成分が算出される。すなわち、圧力信号の直流成分が除去され、レギュレータに供給される。交流成分の算出は、電子フィルタモジュールかあるいはデジタルフィルタによって行われ得る(たとえば、圧力信号のn測定値(フィルタ配置n)から成る観測窓、英語では「スライド窓(sliding window)」を用いた直流成分の除去、もちろん直流成分の除去は、レギュレータのアルゴリズムにおいて初めて行われてもよい)。選択的には、交流成分の算出は、圧電圧力センサと、圧力センサに後置されているかあるいは圧力センサに組み込まれている電荷増幅器とによっても行われてよい。レギュレータは、少なくとも一つの目標値と、圧力信号の交流成分とを考慮に入れて、時間的に可変の少なくとも一つの動作変数を算出し、当該動作変数は、可変の容量を有する少なくとも一つのアクチュエータに適用するために用いられる。アクチュエータは、動作変数を適用することによって、動作変数に対応する容量を解放する。言い換えれば、アクチュエータを介して油圧システムの容量が変化され、それによって、圧力振動を伴う体積流量振動が少なくとも部分的に補償され、続いて圧力振動も抑制され得る。ゼロの動作変数は、たとえば平均容量、すなわちアクチュエータの中間的位置あるいは偏向していない位置に相当する。もちろん、ゼロの動作変数が、最小容量に対応するということも考えられ得る。そうすると、最大動作変数は、たとえば最大容量を伴ってよい。レギュレータからアクチュエータへの動作変数信号の伝達は、ケーブルを伝って、あるいはケーブルなしで(たとえば無線で)行われ得る。
【0010】
圧力信号の交流成分を、高域フィルタリングあるいは帯域通過フィルタリングすることが有利である。システムに場合によっては存在する、たとえば油圧シリンダの位置制御装置あるいはパワー制御装置のさらなる制御回路の圧力振動抑制を意図的に結合又は分離することが、高域フィルタリングによって可能である。帯域通過フィルタリングによって、圧力振動(たとえば、圧延スタンドもしくはサブシステムの独自周波数と合致する、あるいは高い振幅もしくは高い強度を有する圧力振動)の特定の周波数領域を意図的に抑制することが可能となる。もちろん、適合可能な帯域通過フィルタ、たとえば大きな振幅の周波数帯を自動的に遮断する帯域通過フィルタを用いることも可能である。
【0011】
出現する圧力振動を完全に消滅させたいのであれば、動作変数を算出する際にレギュレータは、目標値ゼロを用いる。
【0012】
現実の各アクチュエータは、伝達動作において位相変動を有するので、時間的に可変の動作変数をリード/ラグ要素に供給し、かつその際意図的に位相調整を変化させることが可能である。たとえばアクチュエータの周波数応答が、特定の周波数fで30度遅れたら、特定の周波数fで30度の位相変動を有するリード要素を用いて、特定の周波数fでのアクチュエータの位相変動を完全に補償することができる。
【0013】
本方法のさらなる有利な実施形態は、時間的に可変の動作変数が、増幅後にアクチュエータに供給されることにある。それによって、レギュレータの信号処理部分を性能部分から分離することが可能であり、それにより、アクチュエータでの高い性能が、高い制御の正確性と結び付けられ得る。
【0014】
アジャストシリンダの油圧システムにおける圧力振動が、圧延製品の品質に直接影響し、かつそれゆえ特に邪魔になるので、本発明に係る方法を、圧延スタンドのアジャストシリンダの油圧システムに適用することが有利である。
【0015】
さらなる有利な実施形態は、交流成分から様々な周波数帯をフィルタに掛けて、時間的に可変の動作変数を算出するために該周波数帯を少なくとも一つのレギュレータに供給し、それから動作変数を少なくとも一つのアクチュエータに供給することにある。当該アクチュエータは、動作変数に対応しかつ油圧システムと関連する容量を変化させ、それによって油圧システムにおける圧力振動が抑制される。それによって、圧力振動の1つの周波数成分を抑制することが可能なだけでなく、複数の周波数成分、たとえば基本振動の総調波も同時に抑制することが可能である。
【0016】
本発明の基礎となる課題を解決する、本発明に係る方法のできるだけすぐの実現を可能とするために、装置が以下のものを備えることが有利である。すなわち、油圧システムと接続されている、圧力信号を検出するための少なくとも一つの圧力センサと、圧力信号の交流成分を算出するための要素であって、当該要素に圧力信号が供給可能である要素と、少なくとも1つの制御装置であって、当該制御装置に交流成分と目標値とが供給可能でありかつ当該制御装置によって少なくとも一つの動作変数が算出可能である制御装置と、油圧システムと接続されている、可変の容量を有する少なくとも一つのアクチュエータであって、当該アクチュエータに動作変数が供給可能であるアクチュエータと、である。
【0017】
特に、頑丈かつ極めて動的で、しかもさらに高いパワーを示すことができるアクチュエータは、アクチュエータが圧電アクチュエータあるいは磁歪アクチュエータとして実施される場合に達成され得る。圧電アクチュエータは、当業者にはよく知られている。たとえばEtrema社の材料Terfenol−D(登録商標)から作られたアクチュエータのような磁歪アクチュエータは、傑出した動的特性を備えており、同様に有利に使用することができる。
【0018】
本発明に係る装置のさらなる有利な実施においては、アクチュエータは、圧力信号を検出するための圧力センサを装備している。実施形態においては、圧力センサは、中空シリンダとして形成されているアクチュエータ内にある。このような特殊な配置によって、たった1度だけ電気的に接続されるだけでよい、アクチュエータと圧力センサとから成るコンパクトな構造ユニットが作られる。
【0019】
特に有利な方法では、本発明に係る装置は、装置が圧延スタンドの圧下装置の油圧弁と油圧シリンダとに接続されている場合、少なくとも油圧弁と油圧シリンダと油圧管もしくは油圧ホースとから成る、圧延設備の油圧システムに組み込まれることができる。装置が油圧弁の中間プレートに取り付けられれば、構造は特にコンパクトになる。
【0020】
有利には、本発明に係る方法もしくは装置は、鋳造圧延の複合設備、特に薄ストリップ鋳造設備、特に好ましくは2ロール鋳造設備あるいはESP(エンドレスストリップ製造)型の薄スラブ鋳造設備で使用され得る。
【0021】
本願発明のさらなる利点と特徴とは、限定されない実施例の後述の記述からもたらされ、以下の図に関連している。図で示されるのは以下である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】圧延ラインの油圧システムにおける圧力振動を能動的に抑制するための制御経路の概略図である。
【図2】圧延ラインの油圧システムにおける圧力振動を抑制するための本発明に係る装置の概略図である。
【図3】測定装置が組み込まれたアクチュエータの概略図である。
【図4】測定装置が組み込まれたアクチュエータの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、圧延ラインの油圧システムにおける圧力振動を抑制するための制御経路の基本的な構造を示している。圧力センサ1によって油圧システム10における圧力信号2が検出され、圧力信号2は高域フィルタ3(電気回路についての詳細は、たとえば、P. Horowitz, W. Hill, The Art of Electronics, Cambridge University Press, Second edition, 1989の第35ページを参照)に供給され、当該高域フィルタ3は、圧力信号の交流成分2’を決定しかつレギュレータ4に供給する。このレギュレータ4は、交流成分2’と目標変数5とを考慮に入れて、リード/ラグ要素7に供給される時間的に可変の動作変数6を、制御法則によってリアルタイムで算定する。リード/ラグ要素7によって、動作変数6の位相調整が変化され、それによって、アクチュエータ9の位相変動が少なくとも部分的に補償される。リード/ラグ要素7に続いて、位相が変動した動作変数信号は、電圧振幅と電流の強さとに関する増幅器8によって増幅され、続いてアクチュエータ9に供給される。アクチュエータ9によって、動作変数に対応しかつ油圧システム10と関連する容量が変化され、当該容量は、圧力振動を伴う体積流量振動を少なくとも部分的に補償し、それによって圧力振動も補償される。
【0024】
図2は、鉄材料あるいは鋼材料を圧延するためのスタンドの油圧システムにおける圧力振動を抑制するための概略的な装置を表わす。圧力信号2は、鉄材料あるいは鋼材料から成る圧延製品15を圧延するためのロール14を圧下するための油圧システム10における圧力を永続的に測定することによって、圧力センサ1を用いて検出され、油圧システムは、油圧弁11と油圧シリンダ12と油圧管13とから成る。その際圧力センサ1は、(示されているように)圧電アクチュエータ9’と油圧シリンダ12との間の部分か、あるいは油圧弁11とアクチュエータ9’との間の部分にあってよい。もちろん、複数の圧力センサが、圧電アクチュエータ9’と油圧シリンダ12との間、あるいは油圧弁11とアクチュエータ9との間に設けられていることも考えられ得る。圧力信号2はデジタルレギュレータ4に伝達され、当該デジタルレギュレータ4は、交流成分の周波数帯を決定し、目標値5を考慮に入れ、かつ制御アルゴリズムを利用して、時間的に可変の動作変数6を算定する。動作変数は、表されていない増幅器での増幅後に圧電アクチュエータ9’に供給され、当該圧電アクチュエータ9’は、動作変数6に対応しかつ油圧管13と関連する容量を解放し、その結果、圧力振動を伴う体積流量振動は少なくとも部分的に補償され、それによって圧力振動も補償される。
【0025】
図3と図4とは、圧力センサ1が組み込まれた磁歪アクチュエータ9”の概略図である。図3では、アクチュエータ9”は中空シリンダとして形成されており、圧力センサ1はアクチュエータ9”の中空室に組み込まれており、当該アクチュエータ9”は、ピストン16と密閉部17とハウジングとによって、油圧システム10に対して密閉されている。図4では、圧力センサ1がアクチュエータ9”の中に組み込まれており、それによって、圧力センサ1とアクチュエータ9”とから成るアセンブリの構造がさらに単純化される。図3と図4とにおいて、アクチュエータ9”は電線18を介して電力供給され、電線19は圧力センサ1に電力供給しかつフィルタもしくはフィルタが組み込まれたレギュレータに測定データを伝達する。
【0026】
もちろん、本発明に係る方法あるいは装置は、可動式あるいは産業上の油圧の任意の油圧システムでも使用され得る。
【符号の説明】
【0027】
1 圧力センサ
2 圧力信号
2’ 圧力信号の交流成分
3 帯域通過フィルタ
4 レギュレータ
5 目標変数
6 動作変数
7 リード/ラグ要素
8 増幅器
9 アクチュエータ
9’ 圧電アクチュエータ
9” 磁歪アクチュエータ
10 油圧システム
11 油圧弁
12 油圧シリンダ
13 油圧管
14 ロール
15 圧延製品
16 ピストン
17 密閉部
18 電線
19 電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷間圧延ラインあるいは熱間圧延ラインの油圧システム、あるいは鉄材料、鋼材料あるいはアルミニウム材料のためのストリップ処理設備の油圧システムにおける圧力振動を能動的に抑制するための方法であって、挙げられた順序での以下の方法ステップ、すなわち、
a)前記油圧システムにおける圧力を永続的に測定することによって、圧力センサを用いて圧力信号を検出するステップと、
b)前記圧力信号の交流成分を算出するステップと、
c)少なくとも一つの目標値と前記交流成分とを考慮に入れて、時間的に可変の少なくとも一つの動作変数を、レギュレータを用いてリアルタイムで算出するステップと、
d)少なくとも一つのアクチュエータに前記動作変数を適用するステップであって、前記アクチュエータは、前記動作変数に対応しかつ前記油圧システムと関連する容量を変化させ、それによって前記油圧システムにおける圧力振動が抑制されるステップとを有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記交流成分が、高域フィルタリングあるいは帯域通過フィルタリングされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記動作変数を算出する際に前記レギュレータは、目標値ゼロを用いることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
時間的に可変の前記動作変数がリード/ラグ要素に供給され、かつその際位相調整が変化されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
時間的に可変の前記動作変数が、増幅後に前記アクチュエータに供給されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
圧延スタンドのアジャストシリンダの油圧システムに適用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記交流成分から様々な周波数帯がフィルタ掛けされ、時間的に可変の動作変数を算出するためにこの周波数帯が少なくとも一つのレギュレータに供給され、前記動作変数が少なくとも一つのアクチュエータに供給され、該アクチュエータは、前記動作変数に対応しかつ前記油圧システムと関連する容量を変化させ、それによって前記油圧システムにおける圧力振動が抑制されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
冷間圧延ラインあるいは熱間圧延ラインの油圧システム、あるいは鉄材料、鋼材料あるいはアルミニウム材料のためのストリップ処理設備の油圧システムにおける圧力振動を能動的に抑制するための装置であって、前記油圧システムと接続されている、圧力信号を検出するための少なくとも一つの圧力センサと、前記圧力信号の交流成分を算出するための要素であって、該要素に前記圧力信号が供給可能である要素と、少なくとも一つの制御装置であって、該制御装置に前記交流成分と目標値とが供給可能でありかつ該制御装置によって少なくとも一つの動作変数が算出可能である制御装置と、前記油圧システムと接続されている、可変の容量を有する少なくとも一つのアクチュエータであって、該アクチュエータに前記動作変数が供給可能であるアクチュエータとを備えることを特徴とする装置。
【請求項9】
前記アクチュエータが圧電アクチュエータあるいは磁歪アクチュエータとして実施されていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
アクチュエータは、圧力信号を検出するための圧力センサを装備していることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項11】
圧力センサは、中空シリンダとして形成されているアクチュエータ内にあることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
圧延ラインの圧延スタンドの圧下装置の油圧弁と油圧シリンダとに接続されていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項13】
特に鋳造圧延の複合設備で、金属材料を処理および/あるいは製造する際の、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法あるいは請求項8から12のいずれか一項に記載の装置の使用法。
【請求項14】
前記鋳造圧延の複合設備が、薄ストリップ鋳造設備あるいは薄スラブ鋳造設備(ESP)であることを特徴とする請求項13に記載の使用法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−510899(P2012−510899A)
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−538974(P2011−538974)
【出願日】平成21年11月30日(2009.11.30)
【国際出願番号】PCT/EP2009/066014
【国際公開番号】WO2010/063661
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(595031362)シーメンス・ファオアーイー・メタルズ・テクノロジーズ・ゲーエムベーハー (23)
【Fターム(参考)】