説明

油糧原料の搾油方法

【課題】 油糧原料を搾油した際に排出される絞りかすを搾油工程において循環利用することで、高い油脂含有率を持つ油糧原料であっても圧搾法によって効率的に低コストで搾油できる方法を提供する。
【解決手段】 搾油すべき処理対象である油糧原料(油脂を含有する種子や果実など)は、予め準備されている対象油糧原料の絞りかすの適量とともに原料混合機に供給され、油糧原料と絞りかすとがむらがないように十分攪拌される。混合が完了したものは搾油原料として圧搾式の搾油機の投入口へ供給されて搾油処理がなされ、油脂と絞りかすとに分離される。ここで発生した絞りかすの一部を利用して再度原料混合機に返送し、油糧原料と混合されて搾油原料として搾油機に送られる。このように発生した絞りかすを循環的に利用しながら処理対象である油糧原料を搾油してゆくことになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油脂分を含有する種子や果実等の油糧原料を油脂と絞りかすとに分離するための搾油方法に関する。
【背景技術】
【0002】
油脂分を含んだ油糧原料を圧搾法によって搾油する際に、油糧原料からより多くの油脂を分離することを目的として、あるいは分離された油脂中の特定成分の比率を高めることで油脂に付加価値をつけることを目的としてなされる油糧原料の搾油方法として、下記特許文献1および特許文献2に開示されたものが代表例として挙げられる。
【0003】
【特許文献1】 公開特許公報 特開2004−18849
【0004】
この従来技術は、非常に硬い殻で被われている松の種子を搾油機にそのまま投入するのではなく、前もって種子の殻を割って中身と殻とに分離した後、中身:殻=6:4の比率で混合したものを搾油原料として温度調節された搾油機に投入して搾油を行うというものである。上述のように松の種子は非常に硬い殻で被われていること、さらにこの殻の構成比率は種子全体の7割程度と高いため、そのまま搾油機に投入しても搾油ができないが、この従来技術では殻を割って、かつ搾油原料中の殻の比率を下げることで搾油を可能とするものである。
【0005】
【特許文献2】 公開特許公報 特開2009−159907
【0006】
この従来技術は、油脂分を含んだ種子や果実等を搾油する際に搾油原料中のジアシルグリセロールという物質の含有率が高いほど搾油後に得られる油脂中のポリフェノール含有率が高くなるという現象を利用したもので、具体的にはジアシルグリセロールを含有する油脂を油糧原料である種子や果実等に適当量添加したものを搾油原料として搾油機に投入して搾油を行うことで、有用成分であるポリフェノールを効率的に油脂中に含有させるというものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の特許文献1に開示された従来技術では、搾油処理後の絞りかす中には繊維質の多い殻成分が高い比率で存在してしまうことになるが、その結果として飼料として利用する際に最も重要な成分であるたんぱく質成分が少ない絞りかすとなってしまうため、副産物である絞りかすを動物向けの飼料として有効利用することが困難となるという問題点があった。
【0008】
また、この従来技術のように搾油前に種子を中身と殻とに分離してから、中身のみを単純に搾油機に投入すれば上述の問題点を解決できるように思えるが、実際には中身のみを搾油原料として圧搾法により搾油すると、搾油機内部で搾油原料がペースト状になって圧搾するためのスクリュー部に滑りが発生し、搾油が不能となるという問題点も残されていた。
【0009】
前述の特許文献2に開示された従来技術では、油脂含有率の高い油糧原料を用いる際にさらに油脂分を添加してしまうと、前述と同じように搾油機内部で搾油原料がペースト状になって圧搾するためのスクリュー部に滑りが発生し、搾油が不能となるという問題が避けられない。
【0010】
トウダイグサ科のヤトロファ(Jatropha curcas.L)の種子には油分が30〜40%という高い含有率で含まれ、かつこの油には毒性を示す成分が含まれているため食用には向かず、それゆえ食糧用途との競合を起こさない有望な再生可能エネルギ資源として近年世界中で注目されているが、多量の種子を搾油する際には必然的に多量の種子絞りかすが発生し、これら絞りかすの有効利用や高付加価値化がヤトロファ油を安価に市場流通させるための鍵となっている。ヤトロファ種子をそのまま搾油原料として搾油機に投入して搾油した場合、得られる絞りかすのたんぱく質含有率は約30%程度と動物用の飼料原料としては低品位のものになってしまうため、絞りかす中のたんぱく質含有率を高めることが求められていた。
【0011】
ヤトロファ種子のたんぱく質は、種皮(殻)中の含有量はほぼゼロで種皮に被われた中身である種子核(kernel)中にほぼすべてが含有されているため、搾油前の前処理として種子を種皮と種子核とに分離してから、種子核のみを搾油原料として搾油機に投入して搾油できれば、たんぱく質含有率の高い絞りかすが得られることが考えられるが、この場合、搾油原料中の油脂含有率が高くなりすぎてしまい、搾油機内部で搾油原料がペースト状になって圧搾するためのスクリュー部に滑りが発生し、搾油が不能になってしまうという現象に直面することになる。
【0012】
以上述べてきたようにヤトロファ種子核(kernel)のような高い油脂含有率を持つ油糧原料を圧搾法によって効率的に低コストで搾油するという目的は、すでに開示されているような従来技術だけでは達成できなかったため、上記目的を達成可能とする新たな技術の開発が要求されていた。
【0013】
そこで本発明は、油糧原料を搾油した際に排出される絞りかすを搾油工程において循環利用することで、高い油脂含有率を持つ油糧原料であっても圧搾法によって効率的に低コストで搾油できる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、油分を含有する油糧原料を圧搾法によって搾油する過程において、油糧原料と当該油糧原料を搾油した際に排出される絞りかすとを混合したものを搾油原料として圧搾方式の搾油装置に供給することを特徴とするものである。
【0015】
請求項2に記載の発明は、上記発明において、前記油糧原料とその絞りかすとを混合する際に、その容積混合比を油糧原料1に対し絞りかすが0.5〜1の範囲とすることを特徴とするものである。
【0016】
請求項3に記載の発明は、上記発明において、前記油糧原料としてトウダイグサ科のヤトロファ(Jatropha curcas.L)の種子を脱殻した内部の種子核(kernel)を用いることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、高い油脂含有率を持つ油糧原料であっても、処理費用が高く処理工程が複雑な溶媒抽出法に頼ることなく、さらに搾油機に改造を施すことなくスクリュー式などの通常の圧搾式搾油機にて搾油をすることができる。これにより、処理に関わるイニシャルコスト、ランニングコストを低く抑えながら高い油脂含有率を持つ油糧原料を搾油できる方法を市場に提供できるという効果を奏するものである。
【0018】
また、高い油脂含有率を持つ油糧原料の搾油絞りかすは一般的にたんぱく質含有率が高くなることが多いため、本発明の方法で得られた絞りかすは高品位の動物向け飼料原料として利用することが可能となり、つまり低コストで高品位の飼料原料を製造する方法を同時に市場に提供できるという効果も得られることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
[第一実施形態]
図1は、本発明に係る油糧原料の搾油方法の第一実施形態の作業フローを示す概略図であり、請求項1に記載の発明に対応する。図1において、まず搾油すべき処理対象である油糧原料(油脂を含有する種子や果実など)は、予め準備されている対象油糧原料の絞りかすの適量とともに原料混合機に供給され、油糧原料と絞りかすとがむらがないように十分攪拌される。混合が完了したものは搾油原料として圧搾式の搾油機の投入口へ供給されて搾油処理がなされ、油脂と絞りかすとに分離される。ここで発生した絞りかすの一部を利用して再度原料混合機に返送し、油糧原料と混合されて搾油原料として搾油機に送られる。このように発生した絞りかすを循環的に利用しながら処理対象である油糧原料を搾油してゆくことになる。
【0021】
次に、上記説明においては処理対象の油糧原料の絞りかすの適量が予め準備されている状態を前提においているが、油糧原料のみ準備されていてその絞りかすが未だ準備されていない段階から開始し、絞りかすを発生させてその量を増やしていく手法について図2を用いて説明する。まず、図2の最上部に記入した模式図の意味について説明すると、油脂を含有する種子や果実などの油糧原料は、搾油機にて処理した後に分離される油脂分と、油脂でない部分(つまり絞りかすになる部分)の2つの部位で構成されると考えることができる。この「油脂分」を白塗りの四角の記号、「油脂でない部分」を黒粒で塗りつぶした四角の記号で表現し、搾油前の油糧原料の状態を白塗り四角記号と黒粒でゆり潰した四角記号とを各一つ連結した記号で模式的に表現することにする。以降、この表現を使いながら説明を進めていくこととする。
【0022】
まず図2の第一段階のように、少量の油糧原料をそのまま搾油機に投入して搾油を行う。油脂分の含有率が高い油糧原料の場合、前述したように油糧原料のみを単純に圧搾式の搾油機に投入すると連続的な搾油はできないのであるが、搾油機内部のスクリュー部に滑りが生じるまでの初期の段階に限り搾油が可能で、油脂と絞りかすとの分離ができるという現象がある。このため、上述のように少量の油糧原料であれば絞りかすと混合しなくても搾油が可能で、結果として少量の絞りかすを得ることが可能となる。
【0023】
続いて図2の第二段階において、上述の第一段階で得た少量の絞りかすと第一段階で処理した油糧原料の量のおよそ2倍の量の油糧原料とを混合して搾油機に投入して搾油を行えば、結果として第一段階で得た絞りかすの量のおよそ3倍の量の絞りかすが発生することになる。引き続き第三段階において、上述の第二段階で得た絞りかすと第一段階で処理した油糧原料の量のおよそ6倍の量の油糧原料とを混合して搾油機に投入して搾油を行えば、その結果として第一段階で得た絞りかすの量のおよそ9倍の量の絞りかすが得られることになる。以降、この手順を繰り返すことで連続搾油のために必要な絞りかす量を確保することができる。
【0024】
上述のような第一実施形態であれば、油脂含有率の高い油糧原料であっても、処理費用が高く処理工程が複雑な溶媒抽出法を使わずに、普及型で低コストな圧搾式搾油機にて搾油機内部のスクリュー部に滑りを生じることなく連続的に搾油作業を行うことができる。さらに種子の殻を除去後の油脂含有率もたんぱく質含有率もともに高い油糧原料から連続的に低コストで油脂と高たんぱく質の絞りかすとを分離発生させることができ、後者の高たんぱく質の絞りかすは高品位の動物向け飼料としての利用が可能となるため、絞りかすの付加価値を大いに高める効果も付け加わることになる。
【0025】
[第二実施形態]
続いて図3および図4は、本発明に係る油糧原料の搾油方法の第二実施形態の優位性を説明するための補足図であり、請求項2に記載の発明に対応する。この第二実施形態では、油糧原料とその絞りかすを混合して搾油原料を作る過程において、その容積混合比を油糧原料1に対し絞りかすを0.5〜1の範囲とした上で、前述の第一実施形態のような搾油作業フローで搾油を行うというものである。
【0026】
図3は、圧搾式搾油機において搾油機に投入する搾油原料中の油糧原料と絞りかすの混合比率を変えた場合に連続搾油が可能な運転領域、不可能な運転領域を表す図であり、横軸は搾油原料中の油糧原料量(容積量)、縦軸は搾油原料中の絞りかす量(容積量)をそれぞれとったものである。図中のハッチングを施した領域が連続搾油可能な運転領域であるが、この領域は搾油原料中の容積混合比が油糧原料1に対し絞りかすが0.5以上であることが必要ということを示している。
【0027】
一方図4は、圧搾式搾油機において搾油機に投入する搾油原料中の油糧原料と絞りかすの混合比率を変えた場合に、搾油後発生する絞りかす中に残ってしまう油脂量の変化を表す図であり、横軸は搾油原料中の油糧原料量(容積量)を1とした場合の搾油原料中の絞りかす量(容積量)をとり、縦軸は搾油後発生する絞りかす中に残存する油脂量をとったものである。この図によれば、搾油原料中の容積混合比が油糧原料1に対し絞りかすが0.5以下になると、発生する絞りかす中の残存油脂量が急激に大きくなっているが、これは上述したように搾油原料中の油脂量が圧搾式搾油においては過大であるために搾油機内部で搾油原料がペースト状になって圧搾スクリュー部に滑りが生じ、搾油原料から油脂が十分分離されることなくペースト状のまま絞りかすとして排出されてしまう現象によるものである。またこの図では、搾油原料中の容積混合比が油糧原料1に対し絞りかすが1以上になっても、発生する絞りかす中の残存油脂量が徐々に大きくなっていることがわかるが、これは排出される絞りかす単位容積あたりの残存油脂量は少量であっても、搾油機に投入する油糧原料の量に比べて排出される絞りかすの総量が多くなることで、必然的に絞りかす側に残される油脂量の総量が多くなってしまうことによるものである。以上の状況より、油糧原料中の油脂をできるだけ効率よく分離するためには、搾油原料中の容積混合比が油糧原料1に対し絞りかすが1以下であることが望ましいことがわかる。
【0028】
図3および図4を用いた説明から、上述のような第二実施形態であれば、圧搾式搾油機にて連続的に搾油作業ができるとともに、油糧原料中の油脂を無駄なくより多く分離して取り出すことが可能となるため、より効率的に油糧原料の搾油作業、つまり油糧原料を油脂分と絞りかす分に分離する作業を行えるようになる。
【0029】
[第三実施形態]
図5は、本発明に係る油糧原料の搾油方法の第三実施形態に関連するヤトロファ種子から搾油によって得られる油の生産性を説明する図であり、また図6は、本発明に係る油糧原料の搾油方法の第三実施形態に関連するヤトロファ種子、または種子を脱殻した内部の種子核(カーネル)を搾油した場合の搾油絞りかすの発生量を説明する図となっている。この第三実施形態では、前述までの油糧原料としてトウダイグサ科のヤトロファ(Jatropha curcas.L)の種子を脱殻した内部の種子核(kernel)を使うことを特徴としており、請求項3に記載の発明に対応する。
【0030】
ここでこれら図5、図6を用いて、本発明に係る油糧原料の搾油方法を、ヤトロファ種子を脱殻した内部の種子核(カーネル)に適用することの利点について説明してゆく。図5は、世界各地で栽培されている代表的な油糧作物各種について、単位耕地面積あたりの油の年間生産量を比較したものである。この図5によれば、パームの油生産量が突出して大きく次いでヤトロファとなっているが、パームは栽培可能地域が降水量が豊富で比較的肥沃な熱帯地方に限られていること、およびパーム油は食糧としての用途が可能なために燃料や工業用途として多量に使用することは近年世界的なコンセンサスが得にくい状況になってきていることから、パーム油を再生エネルギ資源として生産拡大してゆくことは困難になっている。一方、ヤトロファはパームに次ぐ高い油生産量を持ちながら、ヤトロファ油は毒性を有しているために食用とすることができず、それゆえパーム油のように食糧用途との競合を起こさず、さらにヤトロファはパームが栽培可能な多雨の熱帯地域はもちろんのこと、降水量が少なく乾燥していて食糧用の作物が育たない土地でも栽培が可能であるため、有望な再生エネルギ資源として世界中で注目されている。
【0031】
図6上部は、ヤトロファ栽培耕地の単位面積あたりから生産されるヤトロファ種子量と、その種子を搾油することによって発生する油と搾油絞りかすの発生量を比較したものであり、図6下部は、図6上部図中の種子を脱殻して内部の種子核(カーネル)のみを取り出した後、これを搾油することによって発生する油と搾油絞りかすの発生量を比較したものである。図6だけでなく図5にも示してあるように、ヤトロファは単位耕地面積あたり年間約1.5トンの油を生産する能力があるが、このヤトロファ種子を搾油することにより、前述の量の油の生産と同時に油の発生量の2倍以上の単位耕地面積あたり年間3.5トンもの搾油絞りかすが付随的に発生してしまうことになる。仮に搾油前に種子を脱殻して種子核(カーネル)のみを搾油した場合でも、前述の油の発生量とほぼ同量のカーネル絞りかすが発生することになる。このように油を生産すると副産物的に大量発生する搾油絞りかすを有効に活用すること、つまり絞りかすの付加価値を高めることは、ヤトロファ油を安価に市場に流通させるための鍵となっていた。
【0032】
続いて図7は、本発明に係る油糧原料の搾油方法の第三実施形態に関連するヤトロファ種子核搾油絞りかすの飼料原料としての優位性を説明する図である。この図7から、動物向け飼料として最も重要な成分であるたんぱく質含有率について、ヤトロファ種子を脱殻せずにそのまま搾油した場合の絞りかすはおよそ30%に止まるのに対し、ヤトロファ種子を脱殻してカーネルを取り出してから搾油した場合の絞りかすでは60%以上となる。代表的なダイズミールが45%であることを考慮すれば、ヤトロファ種子を脱殻した内部のカーネルを連続的に安定して搾油して絞りかすを生産することができれば、この絞りかすは極めて高いたんぱく質含有率を有し、一般的なダイズミールよりも優れた飼料原料になりえることがわかる。
【0033】
以上説明してきたように、油糧原料としてヤトロファ種子を脱殻した内部の種子核(カーネル)を使うという第三実施形態であれば、再生可能エネルギ資源(燃料)である油を大量生産したときの副産物である大量の絞りかすを、ダイズミール代替あるいはダイズミールより優れる飼料原料として高い付加価値を付けて市場に出すことができるようになり、その結果として、ヤトロファ栽培・油生産販売を事業とする際の事業収益性を大いに高めることができ、それにより再生可能エネルギ資源としてのヤトロファ油の市場価格をより安価なレベルに安定させる効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油糧原料の搾油方法の第一実施形態の作業フローを示す概略図である。
【図2】本発明に係る油糧原料の搾油方法に関して、油糧原料のみ準備されていてその絞りかすが未だ準備されていない段階から開始し、絞りかすを発生させてその量を増やしていく手法について説明した図である。
【図3】本発明に係る油糧原料の搾油方法の第二実施形態に関して、圧搾式搾油機において搾油機に投入する搾油原料中の油糧原料と絞りかすの混合比率を変えた場合に連続搾油が可能な運転領域、不可能な運転領域を表す図である。
【図4】本発明に係る油糧原料の搾油方法の第二実施形態に関して、圧搾式搾油機において搾油機に投入する搾油原料中の油糧原料と絞りかすの混合比率を変えた場合に、搾油後発生する絞りかす中に残ってしまう油脂量の変化を表す図である。
【図5】本発明に係る油糧原料の搾油方法の第三実施形態に関連するヤトロファ種子から搾油によって得られる油の生産性を説明する図である。
【図6】本発明に係る油糧原料の搾油方法の第三実施形態に関連するヤトロファ種子、または種子を脱殻した内部の種子核(カーネル)を搾油した場合の搾油絞りかすの発生量を説明する図である。
【図7】本発明に係る油糧原料の搾油方法の第三実施形態に関連するヤトロファ種子核搾油絞りかすの飼料原料としての優位性を説明する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油分を含有する油糧原料を圧搾法によって搾油する過程において、油糧原料と当該油糧原料を搾油した際に排出される絞りかすとを混合したものを搾油原料として圧搾方式の搾油装置に供給することを特徴とする油糧原料の搾油方法。
【請求項2】
前記油糧原料とその絞りかすとを混合する際に、その容積混合比を油糧原料1に対し絞りかすを0.5〜1の範囲とすることを特徴とする請求項1記載の油糧原料の搾油方法。
【請求項3】
前記油糧原料としてトウダイグサ科のヤトロファ(Jatropha curcas.L)の種子を脱殻した内部の種子核(kernel)を用いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の油糧原料の搾油方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−241369(P2011−241369A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−129377(P2010−129377)
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(307029733)日本植物燃料株式会社 (2)
【Fターム(参考)】