説明

泥土加圧脱水装置

【課題】ジェットグラウト工法などで発生する排泥などの泥土を加圧脱水する加圧脱水装置において、比較的簡易な装置で泥土の脱水処理を行え、泥土の土砂成分あるいは含水比に応じて、効率良く脱水し、所定の含水比に脱水でき、また大量の泥土の脱水処理を短時間に行えるようにする。
【解決手段】円筒形のメッシュスクリーン3から構成される両端が開口したシリンダ型脱水容器2と、この脱水容器2の内部に一端側から挿入される所定長さで中空の大口径ピストン4と、このピストン4を所定のストロークで往復移動させる油圧(空圧)シリンダ5と、脱水容器2の他端側の開口を常時は閉じ、所定の加圧力で開く開閉バルブ6から構成し、スクリーン内に投入された排泥をピストン4で加圧圧縮して脱水し、あるいはピストン4を往復運動させて連続的に脱水処理し、脱水処理された処理土を開いた開閉弁6から排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤改良工法などで発生する泥土を加圧脱水処理する泥土加圧脱水装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地盤改良工法の一つとして、ジェットグラウト工法がある。ジェットグラウト工法は、エアを伴った超高圧固化材液を地盤中に回転して噴射させて地盤を切削し、そのスライムを地表に排出させると同時に円柱状の固結体を造成する二重管方式と、エアを伴った超高圧水を地盤中に回転して噴射させて地盤を切削し、そのスライムを地表に排出させるとともに固化材を切削してできた空間に充填し円柱状の固結体を造成する三重管方式があるがいずれも排泥(スライム)が大量に発生しており、この排泥の排出量を減量すること、再利用することが望まれている。
【0003】
施工によって発生する大量の排泥を篩機及び加圧脱水装置により土粒子分と水分に分離し、土粒子分は再生固化材の骨材として再利用し、また水分は削孔水及び配合水として再利用することができれば、産業廃棄物を大幅に減量あるいは無くすことができ、環境負荷を少なくすることができる。
【0004】
加圧脱水装置としては、従来から、フィルタープレス、スクリュープレス、ベルトプレス等がある(例えば、特許文献1参照)。フィルタープレスは、濾板を平行に並べ、その間に濾布を挟んで固定した濾室内に泥水を圧入し、濾過・脱水を行うものである。スクリュープレスは、円筒形スクリーンと内部の円筒形スクリュー軸の間に泥水を供給し、スクリュー軸の回転により出口方向に押し出しながら容積を減少して圧搾濾過するものである。ベルトプレスは、上下の濾布ベルトの間に凝集剤を添加した泥水を供給し、重力脱水と濾布ベルトの張力による圧搾せん断脱水を連続的に行うものである。
【特許文献1】特許第3540838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のような従来の加圧脱水装置の場合、構造が複雑でコストがかかり、また泥土の土砂成分あるいは含水比に応じて、効率良く脱水し、所定の含水比に脱水するのが難しく、さらに大量の泥土の脱水処理を短時間に行うことができない、などの課題がある。
【0006】
本発明は、ジェットグラウト工法などで発生する排泥などの泥土を加圧脱水する加圧脱水装置において、比較的簡易な装置で泥土の脱水処理を行うことができ、また泥土の土砂成分あるいは含水比に応じて、効率良く脱水し、所定の含水比に脱水することができ、さらに大量の泥土の脱水処理を短時間に行うことができる加圧脱水装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に係る発明は、泥土を加圧脱水する泥土加圧脱水装置であり、筒状のメッシュスクリーンで構成され、一端開口から泥土が投入され、他端開口から処理土が排出されるシリンダ型脱水容器と、このシリンダ型脱水容器の他端開口を開閉する開閉バルブと、前記シリンダ型脱水容器の一端開口からシリンダ型脱水容器内に挿入され、投入された泥土を加圧圧縮するピストンと、このピストンをシリンダ型脱水容器の一端開口の手前から前記開閉バルブの手前で往復移動させるアクチュエータを備えていることを特徴とする泥土加圧脱水装置である。
【0008】
本発明は、ジェットグラウト工法などの施工によって発生する排泥(スライム)、その他の泥土の加圧脱水に適用されるものであり、円筒状や角筒状等のメッシュスクリーン(パンチングスクリーンやウェッジスクリーン等)の内部に泥土を投入し、アクチュエータ(油圧または空圧シリンダ、電動シリンダ、その他の直線駆動装置)により駆動されるピストンをスクリーン内に押し込み、スクリーン内に充満した泥土を加圧圧縮して脱水し、脱水された処理土を開いた開閉バルブから加圧方向に排出するものである。シリンダ型の脱水処理装置により比較的簡易な構造の装置とすることができる。また、ピストンを油圧シリンダ等で作動させるため、ピストンの移動スピード及び泥土への加圧力を任意に変えることができ、泥土内の土砂成分及び含水比に応じて、効率の良い脱水が可能となり、また所定の含水比に脱水することができる。さらに、大口径のピストンで泥土を加圧圧縮して、加圧方向に排出するため、さらにピストンを往復運動させて連続的に脱水処理することも可能であり、大量の泥土を短時間に脱水処理することが可能となる。
【0009】
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の泥土加圧脱水装置において、シリンダ型脱水容器のメッシュスクリーンは、土質に応じて細粒分の多い場合は泥土の投入側から処理土の排出側に向かって細目、中目、荒目と目が荒くなるように構成されていることを特徴とする泥土加圧脱水装置である。
【0010】
例えば、泥土の投入側から順に細目メッシュのスクリーン、中目メッシュのスクリーン、荒目メッシュのスクリーンを配置する。泥土には凝集剤が添加されているため、先ず投入時に落下エネルギーにより細目スクリーンで脱水が行われ、スクリーン内に泥土が溜まっていくにつれて細目・中目・荒目のスクリーンにより自重で脱水が行われ、効率の良い脱水がなされる。
【0011】
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2のいずれか一つに記載の泥土加圧脱水装置において、開閉バルブは、ピストンによる所定の加圧力で開閉バルブを自動的に開く自動開閉機構が設けられていることを特徴とする泥土加圧脱水装置である。
【0012】
開閉バルブは駆動装置で開閉させてもよいが、自動開閉機構を用いれば、コストの低減等を図れる。自動開閉機構は、例えば、スクリーンの排出口の開口に設けたバルブシートに開閉バルブを所定の押圧力で押し付ける油圧、空圧、電動またはスプリング装置を用いる。ピストンによる脱水加圧時には、自動開閉機構の閉塞力で開閉バルブは閉じており、ピストンの加圧力により脱水が進み、ある一定の加圧力を超えると、開閉バルブが自動的に開き、処理土が排出される。スプリング装置の場合はナット等で閉塞力を調整することにより、開閉バルブが開くタイミングを任意に設定することができる。さらに、開閉バルブを開閉自在に支持するガイドロッド等に開閉バルブの開き量を規制するストッパを設け、このストッパの位置を変えることにより、開閉バルブとバルブシートの間隙(通過面積)、即ち処理土の排出量を任意に設定することができる。これらによって、脱水に必要で、かつ、適正な加圧力を任意に設定することができ、泥土の土砂成分及び含水比に応じて、効率の良い脱水が可能となり、また所定の含水比に調整することができる。
【0013】
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の泥土加圧脱水装置において、ピストンの連続往復運動による加圧脱水機能により泥土が連続供給されることによって連続脱水が可能となり、大量の処理ができるように構成されていることを特徴とする泥土加圧脱水装置である。これは、バッチ式に対して、ピストンを連続往復運動させることにより、連続して泥土の供給及び加圧脱水を行う連続式の場合であり、大量の泥土を短時間に脱水処理することができる。
【0014】
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4までのいずれか一つに記載の泥土加圧脱水装置において、ピストンの先端を円錐状にすることにより、シリンダ型脱水容器内の泥土のスクリーンまでの圧密距離を短くし脱水効果を高めることができるように構成されていることを特徴とする泥土加圧脱水装置である。これは、ピストン先端面を平板状に対して円錐状とし、ピストン先端面からスクリーン内面までの半径方向の距離を短くし、半径方向に圧縮することで、脱水効果を高める場合である。
【0015】
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5までのいずれか一つに記載の泥土加圧脱水装置において、ピストンの先端をフィルター形状にすることにより、シリンダ型脱水容器内の全周で排水可能とし、脱水効果を高めることができるように構成されていることを特徴とする泥土加圧脱水装置である。これは、ピストン先端面をフィルター形状とすることで、先端面でも脱水可能とすることで、脱水効果を高めることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、以上のような構成からなるので、次のような効果が得られる。
(1)筒形のメッシュスクリーンのシリンダ型脱水容器と、ピストンと、油圧シリンダ等のアクチュエータと、開閉バルブからなる比較的簡易な構造の加圧脱水装置が得られ、コストの低減等を図ることができる。
(2)筒形のメッシュスクリーンのシリンダ型脱水容器内にピストンを一端開口から油圧シリンダ等で押し込み、他端開口が開閉バルブで閉塞されたスクリーン内の泥土を加圧圧縮し、脱水された処理土を開いた開閉バルブから排出するようにしたため、適正な加圧力を簡単に設定することができ、泥土の土砂成分あるいは含水比に応じて、効率良く脱水し、所定の含水比に脱水することができる。
(3)大口径のピストンで泥土を加圧圧縮して、加圧方向に排出するため、さらにピストンを往復運動させて連続的に脱水処理することも可能であり、大量の泥土を短時間に脱水処理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を図示する一実施形態に基づいて説明する。この実施形態は、ジェットグラウト工法における排泥の加圧脱水処理に適用した例である。図1は、本発明の加圧脱水装置の一例を示す平面図と側面図と排出側から見た正面図である。図2、図3は、本発明の加圧脱水装置が適用されるジェットグラウト工法のシステムの例を示したものである。
【0018】
図1に示すように、本発明の加圧脱水装置1は、主として、円筒形のメッシュスクリーン3から構成される両端が開口したシリンダ型脱水容器2と、この脱水容器2の内部に一端側(図の右側)から挿入される所定長さで中空のピストン4と、このピストン4を所定のストロークで往復移動させるアクチュエータとしての油圧(または空圧)シリンダ5と、脱水容器2の他端側(図の左側)の開口を常時は閉じ、所定の加圧力で開く開閉バルブ6から構成されている。
【0019】
シリンダ型脱水容器2のピストン側の開口には、排泥の投入口7が接続されており、排泥が上方から投入され、開口を介して脱水容器2の内部に充填される。反端側の開口における開閉バルブ6の下には処理土の排出口8が設けられ、脱水処理された処理土が開いた開閉バルブ6を通り外部に排出される。
【0020】
メッシュスクリーン3は、例えば3種類のユニットを接続して構成され、投入口側からから順に、細目メッシュのスクリーン3A、中目メッシュのスクリーン3B、荒目メッシュのスクリーン3Cが配置されている。細目メッシュのスクリーン3Aでは、排泥の投入供給時の落下エネルギーで脱水がなされ、スクリーン3A〜3C内に排泥が溜まっていくにつれて、細目・中目・荒目により自重で脱水がなされるようにしたものであり、効率良く脱水を行うことができる。このメッシュスクリーンには、パンチングスクリーン、ウェッジスクリーン等を用いることができる。濾水は、スクリーン3の下方に設置された排水受ホッパー9で回収され、排水口10から排出される。
【0021】
ピストン4は、メッシュスクリーン3の内径よりも若干小径で、長さがメッシュスクリーン3の長さよりも長い円筒形の大口径ピストンであり、排泥投入口7を貫通してメッシュスクリーン内に進入し、スクリーン3内に充満した排泥を加圧圧縮して脱水する。排泥投入口7の反スクリーン側にはピストン4が挿通するパッキンハウス11を設けてシールし、排泥が外部に漏出しないようにしている。また、ピストン4の前面には、スクリーン3の下部内面を転動するローラー12が取付けられ、後面にも装置ベース13の上に設置されたレール14上を転動するローラー12が取付けられ、ピストン4がスムーズに移動できるようにされている。
【0022】
油圧シリンダ5は、長尺のピストン4の内部に配置されており、そのピストンロッド先端がピストン4の前面板4aに接続されている。油圧シリンダ5のシリンダ本体の基端部は装置ベース13の上に設置された取付台15にピンを介して接続されている。この油圧シリンダ5は、ピストン4の前部がパッキンハウス11内に退避した状態からピストン4の前面が開閉バルブ6の手前まで位置できる最大ストロークのものが用いられる。
【0023】
開閉バルブ6は、略円錐形の弁体であり、その先端がスクリーン3の開口内に位置するように支持架台20に設けられる。支持架台20には、ガイドロッド21が水平に配置され、このガイドロッド21により開閉バルブ6がスクリーン3に対して進退移動可能に支持されている。また、支持架台20のスクリーン側には、バルブシート22が設けられ、開閉バルブ6が着座することにより、スクリーン3の開口を完全に閉塞できるように構成されている。
【0024】
さらに、開閉バルブ6には、ピストン4による所定の加圧力で開閉バルブ6を自動的に開く自動開閉機構23が設けられている。この自動開閉機構23は、例えば、開閉バルブ6の外周部に一端が接続されたロッド23aと、このロッド先端に螺着されたナット23bと、このナットと支持架台20との間のロッド23aに装着され、開閉バルブ6を常にバルブシート22に押圧するスプリング23cから構成することができる。ナット23bを締め込み、あるいは緩めることにより、スプリング23cの押圧力、即ち開閉バルブ6の設定閉塞力を任意に調節することができる。なお、自動開閉機構23は、スプリング装置に代えて、油圧装置や空圧装置または電動装置を用いることもできる。
【0025】
また、ガイドロッド21には、段21aが形成されており、この段21aがストッパとして開閉バルブ6の開き量を規制している。従って、この段21aの位置を変えることにより、開閉バルブ6の開き量(処理土の通過面積)、即ち処理土の排出量を任意に変えることができる。
【0026】
油圧(空圧)シリンダ5で駆動されるピストン4の加圧脱水機能は、ピストン4が開閉バルブ6に向かって一定方向に移動して加圧脱水を行う場合と、ピストン4が連続往復運動をすることによって加圧脱水を行う場合の2通りの加圧脱水機能を有している。一定方向の加圧脱水機能は、バッチ式の加圧脱水方式となる。連続往復運動による加圧脱水機能は、ピストン4の往復運動に追従して、凝集剤が添加されている排泥が排泥投入口7より連続供給されることによって連続脱水が可能となる。
【0027】
以上のような構成の加圧脱水装置1において、次のような工程により、加圧脱水が行われる。
【0028】
(a)排泥投入口7から排泥をシリンダ型脱水容器2内に投入する。排泥には凝集剤が添加されているため、先ず供給時の落下エネルギーによって細目スクリーン3Aで脱水がなされ、スクリーン3A〜3Cに排泥が溜まっていくにつれ、自重によって脱水がなされる。
【0029】
(b)スクリーン3内に排泥が、ある程度充満したら、センサーで充満具合を検出して、自動的にピストン4を駆動させる。スクリーン3内にピストン4が移行し、スクリーン3内に充満している排泥を徐々に加圧していく。加圧された排泥は、スクリーン3により脱水され、濾水は排水受ホッパー9で回収され、排水口10により排出される。
【0030】
(c)ピストン4の加圧力による脱水開始時には、開閉バルブ6は自動開閉機構23の押圧力により閉じており、加圧力による脱水が進むにつれて排泥が圧密され、それに伴い加圧力が徐々に上昇し、開閉バルブ6の閉塞力を加圧力が上回ると、開閉バルブ6が開く。開閉バルブ6が開くと、開閉バルブ6とバルブシート22の間隙部より、脱水された処理土が流出していき、排出口8から排出される。
【0031】
以上のような本装置においては、ピストン4を油圧(または空圧)シリンダ5により駆動するため、大口径ピストン4の移動スピード及び排泥への加圧力を任意に変えることができ、排泥内の土砂成分及び含水比に応じて、効率の良い脱水が可能となり、また所定の含水比に調整することができる。さらに、開閉バルブ6にかかる加圧力に応じて、開閉バルブ6の開くタイミング及び開閉バルブ6とバルブシート間の通過面積を可変させることができるため、脱水に必要な、かつ、適正な加圧力を任意に設定できる。これによっても、排泥内の土砂成分及び含水比に応じて、効率の良い脱水が可能となり、また所定の含水比に調整することができる。
【0032】
また、本装置を並列に設置することで、排泥量に応じて排泥の処理能力を変更することができる。また、横置きでも縦置きでも設置可能であり、設置スペースに応じて適宜選択することができる。
【0033】
なお、ピストン4の先端は平面とされているが、開閉バルブ6に向かって凸の円錐状とし、シリンダ型脱水容器2内の泥土のスクリーン3までの圧密距離を短くし、脱水効果を高めるようにしてもよい。また、ピストン4の先端をフィルター形状とし、シリンダ型脱水容器2内の全周で排水可能とし、脱水効果を高めるようにしてもよい。
【0034】
[適用例]
これは、ジェットグラウト工法における排泥の加圧脱水処理に適用した例であり、図2、図3に、システムのブロック図、加圧脱水処理と再利用のフローを示す。
【0035】
図2、図3に示すように、ジェットグラウト工法の施工によって発生するスライム(排泥)Sに凝集剤を添加して本発明の加圧脱水装置1に投入し、強制的に加圧脱水処理し、得られた処理土Aは、中性固化処理、埋立て等に再利用し。処理水も削孔・造成に再利用される。
【0036】
表1に、現場で実験した本発明の加圧脱水装置による排泥脱水の試験結果の一例を示す。
【0037】
【表1】

【0038】
なお、以上はジェットグラウト工法の施工によって発生する排泥の加圧脱水処理に適用した場合について説明したが、これに限らず、その他の泥土の加圧脱水処理にも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の加圧脱水装置の一例であり、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は排出側から見た正面図である。
【図2】本発明の加圧脱水装置が適用されるジェットグラウト工法のリサイクルシステムの一例を示すブロック図である。
【図3】図2の製造フロー図である。
【符号の説明】
【0040】
S…スライム(泥土)
A…処理土
1…加圧脱水装置
2…シリンダ型脱水容器
3…メッシュスクリーン
3A…細目メッシュスクリーン
3B…中目メッシュスクリーン
3C…荒目メッシュスクリーン
4…ピストン
4a…前面板
5…油圧(または空圧)シリンダ
6…開閉バルブ
7…排泥の投入口
8…処理土の排出口
9…排水受ホッパー
10…排水口
11…パッキンハウス
12…ローラー
13…装置ベース
14…レール
15…取付台
20…支持架台
21…ガイドロッド
21a…段
22…バルブシート
23…自動開閉機構
23a…ロッド
23b…ナット
23c…スプリング(または油圧、空圧)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
泥土を加圧脱水する泥土加圧脱水装置であり、筒状のメッシュスクリーンで構成され、一端開口から泥土が投入され、他端開口から処理土が排出されるシリンダ型脱水容器と、このシリンダ型脱水容器の他端開口を開閉する開閉バルブと、前記シリンダ型脱水容器の一端開口からシリンダ型脱水容器内に挿入され、投入された泥土を加圧圧縮するピストンと、このピストンをシリンダ型脱水容器の一端開口の手前から前記開閉バルブの手前で往復移動させるアクチュエータを備えていることを特徴とする泥土加圧脱水装置。
【請求項2】
請求項1に記載の泥土加圧脱水装置において、シリンダ型脱水容器のメッシュスクリーンは、土質に応じて細粒分の多い場合は泥土の投入側から処理土の排出側に向かって細目、中目、荒目と目が荒くなるように構成されていることを特徴とする泥土加圧脱水装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2のいずれか一つに記載の泥土加圧脱水装置において、開閉バルブは、ピストンによる所定の加圧力で開閉バルブを自動的に開く自動開閉機構が設けられていることを特徴とする泥土加圧脱水装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の泥土加圧脱水装置において、ピストンの連続往復運動による加圧脱水機能により泥土が連続供給されることによって連続脱水が可能となり、大量の処理ができるように構成されていることを特徴とする泥土加圧脱水装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか一つに記載の泥土加圧脱水装置において、ピストンの先端を円錐状にすることにより、シリンダ型脱水容器内の泥土のスクリーンまでの圧密距離を短くし脱水効果を高めることができるように構成されていることを特徴とする泥土加圧脱水装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか一つに記載の泥土加圧脱水装置において、ピストンの先端をフィルター形状にすることにより、シリンダ型脱水容器内の全周で排水可能とし、脱水効果を高めることができるように構成されていることを特徴とする泥土加圧脱水装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−117788(P2007−117788A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−309289(P2005−309289)
【出願日】平成17年10月25日(2005.10.25)
【出願人】(391019740)三信建設工業株式会社 (59)
【出願人】(591247798)原工業株式会社 (20)
【出願人】(000110000)株式会社トーメック (4)
【Fターム(参考)】