説明

注型装置、注型方法及び絶縁スペーサ

【課題】例えば、ガス絶縁電気機器における高電圧導体を支持するために使用され、導電性異物に対して高い絶縁耐力を有する絶縁スペーサを簡易かつ安価に得る。
【解決手段】充填材及び熱硬化性の注型樹脂を相異なる割合で含む複数の第1の混合液を、それぞれの複数の貯留槽から吐出して混合装置に導入し、前記充填材及び前記注型樹脂を一定の割合で含む第2の混合液を得、次いで、制御装置によって前記複数の貯留槽からの前記複数の第1の混合液それぞれの吐出量を制御し、前記第2の混合液中の前記充填材及び前記注型樹脂の割合を連続的に変化させて異なるようにし、順次注型金型内に注入及び充填し、加熱成型する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注型装置、注型方法及び絶縁スペーサに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、絶縁媒体を封入した接地金属容器内に高電圧導体を絶縁支持して構成したガス絶縁電気機器は、絶縁信頼性や小型化の点で優れているため変電所や開閉所等で広く用いられている。最近では、より高い信頼性と経済性が要求される中でのコンパクト化が強く望まれているが、このコンパクト化における一つの課題として接地金属容器内への導電性異物等の混入がある。接地金属容器内に導電性異物等が混入した場合、その形状や材質等によって導電性異物等が電荷を帯び、接地金属容器内で跳ねたり、高電圧導体と接地金属容器との間を往復したりする。
【0003】
ところで、ガス絶縁電気機器においては、接地金属容器から電気的に絶縁した状態で高電圧導体を支持するために絶縁スペーサが用いられており、前記導電性異物等が絶縁スペーサの沿面に付着した状態で雷インパルスや断路器サージ等の過電圧が高電圧導体に加わると、絶縁スペーサの沿面に沿って地絡する可能性が高くなる。
【0004】
ガス絶縁電気機器における地絡事故の主な原因は、上述のような導電性異物による絶縁スペーサの沿面絶縁破壊であり、導電性異物等の管理は重要な課題であるが、装置製造時における導電性異物等の混入をなくすことは難しく、導電性異物等の混入を考慮した絶縁設計が必要となる。そこで、コンパクト化をはかりながら沿面絶縁破壊を防止するため、コーン形絶縁スペーサの誘電率を軸方向に変化させてその表面の沿面方向成分の電界を低減する検討がなされている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、このような方法では、前記沿面絶縁破壊を十分に防止することはできない。
【0005】
したがって、前記コーン型絶縁スペーサを、前記高電圧導体の軸方向で、充填材及びエポキシ樹脂の比率を代えた複数の材料から構成するとともに、前記コーン型絶縁スペーサの軸方向上部に凸部を形成し、軸方向下部に凹部を形成するようにして、前記凸部側の誘電率を大きくし、前記凹部側の誘電率を小さくして、前記高電圧導体と前記導電性異物との静電容量を小さくし、混入した導電性異物等に対する絶縁耐力を向上させることが試みられている(例えば、特許文献1)。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のような方法では、前記高電圧導体の軸方向において充填材及びエポキシ樹脂の比率を変えた前記材料を積層させる場合、前記比率がステップ状に変化してしまうことから、前記材料間の界面に電界が集中してしまい、前記コーン型絶縁スペーサの絶縁耐性を十分に向上させることができない。
【0007】
かかる観点から、上述したように充填材及びエポキシ樹脂の比率を変えた前記材料を高電圧導体の軸方向において積層させた後、上下方向に遠心力を負荷して前記充填材及び前記エポキシ樹脂の前記比率が連続的に変化させるような試みがなされている(例えば、非特許文献2)。
【0008】
しかしながら、非特許文献2に記載のような方法では、少なくとも10G以上の遠心力を負荷しなければならず、装置自体が複雑かつ高価となってしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2004−335390号
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】電気学会電力・エネルギー部門大会「傾斜誘電率材料を用いたGISスペーサの絶縁性能向上効果の検討」、Vol.B,No.405,pp178−179,2000
【非特許文献2】渡辺 他:「遠心力を利用した傾斜機能材料の組成制御」、機械学会論文誌A、Vol.58,No.556,pp .240-245(1992)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、例えば、ガス絶縁電気機器における高電圧導体を支持するために使用され、導電性異物に対して高い絶縁耐力を有する絶縁スペーサを簡易かつ安価に得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成すべく、本発明の一態様は、充填材及び熱硬化性の注型樹脂を相異なる割合で含む複数の第1の混合液それぞれを貯留する複数の貯留槽と、前記複数の貯留槽から吐出された前記複数の第1の混合液を、前記複数の貯留槽それぞれに連結された複数の配管を介して導入するとともに均一に混合し、前記充填材及び前記注型樹脂を一定の割合で含む第2の混合液を調整する混合装置と、前記複数の貯留槽からの前記複数の第1の混合液それぞれの吐出量を制御し、前記混合装置において、前記第2の混合液中の前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合を連続的に変化させ、異なるようにする制御装置と、前記混合装置から吐出された、前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合が異なる前記第2の混合液を、順次注入管を介して注入及び充填し、加熱成型するための注型金型と、を具えることを特徴とする、注型装置に関する。
【0013】
また、本発明の一態様は、充填材及び熱硬化性の注型樹脂の割合が同一であって、前記充填材の大きさが異なる複数の第1の混合液それぞれを貯留する複数の貯留槽と、前記複数の貯留槽から吐出された前記複数の第1の混合液を、前記複数の貯留槽それぞれに連結された複数の配管を介して導入するとともに均一に混合し、前記充填材及び前記注型樹脂を一定の割合で含む第2の混合液を調整する混合装置と、前記複数の貯留槽からの前記複数の第1の混合液それぞれの吐出量を制御し、前記混合装置において、前記第2の混合液中の前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合を連続的に変化させ、異なるようにする制御装置と、前記混合装置から吐出された、前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合が異なる前記第2の混合液を、順次注入管を介して注入及び充填し、加熱成型するための注型金型と、を具えることを特徴とする、注型装置に関する。
【0014】
さらに、本発明の一態様は、充填材及び熱硬化性の注型樹脂を相異なる割合で含む複数の第1の混合液を準備し、それぞれ複数の貯留槽中に貯留する工程と、前記複数の貯留槽から吐出された前記複数の第1の混合液を、前記複数の貯留槽それぞれに連結された複数の配管を介して導入するとともに均一に混合し、前記充填材及び前記注型樹脂を一定の割合で含む第2の混合液を混合装置によって調整する工程と、制御装置によって、前記複数の貯留槽からの前記複数の第1の混合液それぞれの吐出量を制御し、前記第2の混合液中の前記充填材及び前記注型樹脂の割合を連続的に変化させ、異なるようにする工程と、前記混合装置から吐出された、前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合が異なる前記第2の混合液を、順次注入管を介して注型金型内に注入及び充填し、加熱成型する工程と、を具えることを特徴とする、注型方法に関する。
【0015】
また、本発明の一態様は、充填材及び熱硬化性の注型樹脂の割合が同一であって、前記充填材の大きさが異なる複数の第1の混合液を準備し、それぞれ複数の貯留槽中に貯留する工程と、前記複数の貯留槽から吐出された前記複数の第1の混合液を、前記複数の貯留槽それぞれに連結された複数の配管を介して導入するとともに均一に混合し、前記充填材及び前記注型樹脂を一定の割合で含む第2の混合液を混合装置によって調整する工程と、制御装置によって、前記複数の貯留槽からの前記複数の第1の混合液それぞれの吐出量を制御し、前記第2の混合液中の前記充填材及び前記注型樹脂の割合を連続的に変化させ、異なるようにする工程と、前記混合装置から吐出された、前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合が異なる前記第2の混合液を、順次注入管を介して注型金型内に注入及び充填し、加熱成型する工程と、を具えることを特徴とする、注型方法に関する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、例えば、ガス絶縁電気機器における高電圧導体を支持するために使用され、導電性異物に対して高い絶縁耐力を有する絶縁スペーサを簡易かつ安価に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の実施形態における注型装置の概略構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態における注型装置の、注型金型内への充填材含有樹脂液の注入状態を時系列的に示す図である。
【図3】第2の実施形態における注型装置の概略構成を示す図である。
【図4】第3の実施形態における注型装置の概略構成を示す図である。
【図5】第4の実施形態における注型装置の概略構成を示す図である。
【図6】第4の実施形態における注型装置の、注型金型の回転状態を示す図である。
【図7】第5の実施形態における注型装置の概略構成を示す図である。
【図8】第6の実施形態における注型装置の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の詳細、その他の特徴及び利点について、実施の形態に基づいて説明する。
【0019】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態における注型装置の概略構成を示す図である。
図1に示す注型装置10は、第1の貯留槽11及び第2の貯留槽12を含み、それぞれの貯留槽中には充填材及び熱硬化性樹脂が異なる比率で含まれている。なお、前記熱硬化性樹脂中には硬化剤が混ざった状態となっている。また、異なる充填材比率の樹脂本体と硬化剤とを分離しておき、制御しながら混合して型に入れることもできる。本態様では、第1の貯留槽11内に前記充填材が前記熱硬化性樹脂に対して高比率で含まれ(第1の充填材含有樹脂液11A)、第2の貯留槽12内に前記充填材が前記熱硬化性樹脂に対して低比率で含まれている(第2の充填材含有樹脂液12A)とする。なお、前記充填材としてはシリカ粉やアルミナ粉を挙げることができ、前記熱硬化性樹脂としては、反応性の高いエポキシ樹脂を挙げることができる。
【0020】
第1の充填材含有樹脂液11A及び第2の充填材含有樹脂液12Aは、本発明における第1の混合液を構成する。
【0021】
第1の貯留槽11及び第2の貯留槽12は、それぞれ配管13及び14を介して混合装置15に接続され、混合装置15は、注入管16を介して注型金型18に接続されている。なお、注型金型18は真空容器21内に配置され、この真空容器21に接続された真空ポンプ22によって真空容器21内を真空に排気するとともに、注型金型18の上部に設けられた開口部18Aを介して注型金型18内をも真空排気するように構成されている。
【0022】
なお、注型金型18内(キャビティ)には予熱用の金属導体19が配置され、以下に示す注型方法において高速注型が可能となっている。
【0023】
また、第1の貯留槽11及び第2の貯留槽12の上方には制御装置17が配置され、この制御装置17から下方に突出した第1のピストン17A及び第2のピストン17Bが、第1の貯留槽11及び第2の貯留槽12内に挿入され、それら貯留槽の内部に貯留された第1の充填材含有樹脂液11A及び第2の充填材含有樹脂液12Aを押圧することによってそれらの吐出量を制御するようにしている。
【0024】
次に、図1に示す注型装置10を用いた注型方法について、図2を参照しながら説明する。
【0025】
最初に、制御装置17の第2のピストン17Bのみを下方に動かして、第2の貯留槽12から第2の充填材含有樹脂液12Aのみを吐出させ、配管14を介して混合装置15に導入する。その後、制御装置17の第1のピストン17Aを下方に動かして、第1の貯留槽11から第1の充填材含有樹脂液11Aを徐々に吐出させるとともに、その吐出量を増大させるようにして混合装置15に導入する。また、注型金型18内は、上述したように真空ポンプ22によって真空排気しておく。
【0026】
なお、第1の充填材含有樹脂液11A及び第2の充填材含有樹脂液12Aを調整する際には、それらを構成する熱硬化性樹脂と硬化剤とを予め真空脱泡しながら攪拌混合する。
【0027】
第1の充填材含有樹脂液11A及び第2の充填材含有樹脂液12Aは混合装置15内で均一に混合され、前記充填材及び前記熱硬化性樹脂を一定の割合で含む新たな充填材含有樹脂液15Aが調整される。但し、混合装置15内には、第1の充填材含有樹脂液11A及び第2の充填材含有樹脂液12Aが、それらの割合が連続して異なるようにして導入されるので、充填材含有樹脂液15A中の前記充填材及び前記熱硬化性樹脂の比率も連続して変化するようになる。
【0028】
なお、充填材含有樹脂液15Aは、本発明における第2の混合液を構成する。
【0029】
混合装置15から吐出された充填材含有樹脂15Aは、注入管16を介してその注入口16Aから注型金型18内に注入される。この際、最初は、図2(a)に示すように、注型金型18の下部のみに充填材含有樹脂液15Aが充填されるが、時間の経過とともに充填材含有樹脂15Aが注型金型18内に次々に注入されて充填されるようになる。したがって、図2(b)〜図2(d)に示すように、注型金型18内の充填材含有樹脂液15Aの充填量が増大し、最終的には充填材含有樹脂液15Aで満たされるようになる。
【0030】
この際、例えば図2(a)に示すように、当初注型金型18内に導入された充填材含有樹脂15Aは、後から注入される、充填材及び熱硬化性樹脂の比率が異なる充填材含有樹脂15Aによって上方に押し上げられるようになる。したがって、図2(b)〜図2(d)に示す過程において、注型金型18内に注入された充填材含有樹脂液15Aにおける前記充填剤の、前記熱硬化性樹脂に対する割合は、下方から上方へ向かうにつれて連続的に増大するようになる。
【0031】
このような状態で、注型金型18を図示しないヒータで例えば120℃に加熱し、注型金型18内の充填材含有樹脂液15Aを硬化させる。すると、下部から上部にかけて前記充填材の含有割合が連続して増大してなるポスト型絶縁スペーサが完成する。一般に、前記充填材の含有割合が増大するにつれて誘電率が増大するため、前記ポスト型絶縁スペーサにおいては、下部から上部にかけて連続的に誘電率が増大するようになる。
【0032】
したがって、前記絶縁スペーサを、ガス絶縁電気機器の高電圧導体を支持するために絶縁スペーサ等として用いた場合、前記高電圧導体の軸方向で前記誘電率が連続的に増大するように前記高電圧導体を前記絶縁スペーサで保持することにより、前記高電圧導体と前記導電性異物との静電容量を小さくすることができ、混入した導電性異物等に対する絶縁耐力を向上させることができる。
【0033】
また、混合装置15において、前記充填材及び前記熱硬化性樹脂の比率が異なる充填材含有樹脂液15Aを調整し、注型金型18内に連続して注入し、加熱硬化させるのみで前記絶縁スペーサを得ることができるので、前記絶縁スペーサを簡易かつ安価に得ることができる。
【0034】
なお、本態様では、スペーサの端子電極となる金属導体19による予熱で高速注型可能であるので、上記ポスト型絶縁スペーサは、20〜60分の短時間加熱で硬化されて得ることができる。また、10kg以上、さらには100kg程度の充填材含有樹脂液15Aをも上述のような短時間加熱で硬化させることができ、大型の注型品、例えば上述のようなポスト型絶縁スペーサを得ることができる。
【0035】
本態様において、“充填材の含有割合が連続して増大(変化)する”とは、必ずしも直線的に含有割合が変化することを意味するものではなく、組成変化による電界集中を生じるような界面が生成されないことを意味するものである。なお、上記定義は、以下の実施形態においても同様に適用される。
【0036】
なお、第1の貯留槽11及び第2の貯留槽12には、充填材及び熱硬化性樹脂を異なる比率で含むようにする代わりに、充填材及び熱硬化性樹脂の割合を同一とし、前記充填材の大きさが異なるようにして充填しておくこともできる。具体的には、第1の貯留槽11内に大きな充填材が含まれるようにし(第1の充填材含有樹脂液11A)、第2の貯留槽12内に小さな充填材が含まれるようにする(第2の充填材含有樹脂液12A)こともできる。このような態様を採ることによっても、上記態様と同様の作用効果を奏することができる。
【0037】
(第2の実施形態)
図3は、本実施形態における注型装置の概略構成を示す図である。本態様は、上記第1の実施形態の変形例であり、ポスト型絶縁スペーサの代わりにコーン型絶縁スペーサを形成するように構成されている。
【0038】
具体的には、本実施形態の注型装置30は、注型金型18のキャビティ形状が前記コーン型スペーサの形状に合致するように構成され、コーン型スペーサの中心導体となる金属導体19が前記キャビティの中央部に配置され、注入管16の注入口16Aが金属導体19の両側に設けられている点で相違し、その他の構成要素については、図1に関する上記第1の実施形態と同様である。
【0039】
本態様においても、混合装置15から吐出された充填材含有樹脂15Aが、注入管16を介して注入口16Aから注型金型18内に注入され、時間の経過とともに注入金型18の下部から上部に向けて、充填材含有樹脂15Aが次々に注入されて充填されるようになる。この場合も、当初注型金型18内に導入された充填材含有樹脂15Aは、後から注入される、充填材及び熱硬化性樹脂の比率が異なる充填材含有樹脂15Aによって上方に押し上げられるようになるので、注型金型18内に注入された充填材含有樹脂液15Aにおける前記充填剤の、前記熱硬化性樹脂に対する割合は、下方から上方へ向かうにつれて連続的に増大するようになる。
【0040】
このような状態で、注型金型18を図示しないヒータで例えば120℃に加熱し、注型金型18内の充填材含有樹脂液15Aを硬化させる。すると、下部から上部にかけて前記充填材の含有割合、すなわち誘電率が連続して増大してなるコーン型絶縁スペーサが完成する。
【0041】
なお、その他の特徴及び作用効果については、上記第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0042】
(第3の実施形態)
図4は、本実施形態における注型装置の概略構成を示す図である。本態様は、上記第1の実施形態の変形例である。
【0043】
具体的に、本実施形態の注型装置40は、第1の貯留槽11及び第2の貯留槽12に加えて第3の貯留槽43を有し、内部に第3の充填材含有樹脂液43Aが貯留されており、第3の貯留槽43は配管44を介して混合装置15に接続されている。また、制御装置17は、第3のピストン17Cを有しており、第3の貯留槽43内に挿入されている。なお、その他の構成要素は、上記第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0044】
本態様の注型装置40では、第3の貯留槽43を設けており、その内部に第3の充填材含有樹脂液43Aを貯留している。したがって、本態様では、上記第1の実施形態と比較して、第3の充填材含有樹脂液43Aが設けられており、合計3種類の充填材含有樹脂液43Aが予め設けられていることになる。
【0045】
したがって、各充填材含有樹脂液中に含有させる充填材の含有量のみならず、前記充填材の種類をも変化させることができる。例えば、第1の充填材含有樹脂液11Aは、高濃度シリカとエポキシ樹脂とから構成し、第2の充填材含有樹脂液12Aは、低濃度シリカとエポキシ樹脂とから構成し、第3の充填材含有樹脂液43Aは、シリカ及びアルミナとエポキシ樹脂とから構成することができる。
【0046】
この場合、混合装置15から吐出された充填材含有樹脂15Aが、注入管16を介して注入口16Aから注型金型18内に注入され、時間の経過とともに注入金型18の下部から上部に向けて、充填材含有樹脂15Aが次々に注入されて充填される際に、注型金型18内に注入された充填材含有樹脂15Aは、その充填材の割合が下方から上方へ向かうにつれて連続的に増大するようになるが、前記充填材の種類も下方から上方へ向かうにつれて連続的に異なるようにすることができる。
【0047】
例えば、上記例の場合は、シリカ及びアルミナを下方から上方に向かうにつれて連続的に増大するようにすることもできるし、シリカのみを下方から上方に向かうに連れて連続的に増大させ、アルミナは上下においてほぼ一定とすることができる。
【0048】
また、第1の実施形態と同様に、各充填材含有樹脂液中に含有させる充填材の含有量のみを変化させるようにすれば、注型金型18内に注入された充填材含有樹脂15Aの充填材の割合を下方から上方へ向かうにつれて高い自由度で連続的に増大できるようになる。すなわち、前記充填材の増大の度合を大きくしたり小さくしたり簡易に行うことができる。
【0049】
本態様においても、加熱硬化して得られたポスト型絶縁スペーサは、下部から上部にかけて連続的に誘電率が増大するようになる。したがって、前記絶縁スペーサを、ガス絶縁電気機器の高電圧導体を支持するために絶縁スペーサ等として用いた場合、前記高電圧導体の軸方向で前記誘電率が連続的に増大するように前記高電圧導体を前記絶縁スペーサで保持することにより、前記高電圧導体と前記導電性異物との静電容量を小さくすることができ、混入した導電性異物等に対する絶縁耐力を向上させることができる。また、混合装置15において、前記充填材及び前記熱硬化性樹脂の比率が異なる充填材含有樹脂液15Aを調整し、注型金型18内に連続して注入し、加熱硬化させるのみで前記絶縁スペーサを得ることができるので、前記絶縁スペーサを簡易かつ安価に得ることができる。
【0050】
なお、本態様は、言うまでもなく、ポスト型絶縁スペーサのみならず、コーン型絶縁スペーサを形成する際にも適用することができる。この場合は、注型金型19の形態を第4の実施形態のようにする必要がある。
【0051】
(第4の実施形態)
図5は、本実施形態における注型装置の概略構成を示す図である。
図5に示す注型装置50は、図1に関する第1の実施形態と同様に、第1の貯留槽11及び第2の貯留槽12を含み、それぞれの貯留槽中には第1の充填材含有樹脂液11A及び第2の充填材含有樹脂液12Aが貯留されている。
【0052】
第1の貯留槽11及び第2の貯留槽12は、それぞれ配管13及び14を介して混合装置15に接続され、混合装置15は、注入管16を介して注型金型18に接続されている。なお、注型金型18は左右に2つのキャビティ18C及び18Dを有している。また、注型金型18は真空容器21内に配置され、また、注型用軸51が、注型金型18の略中心部において、真空容器21の外壁面から注型金型18の下側に設けられた開口部に挿通するようにして設けられている。
【0053】
本態様では、注型用軸51は注型金型18の上面及び下面に垂直となるように配設されており、注入管16は注型用軸51内をその軸方向に沿って延在するとともに、先端側は注型用軸51から垂直に突出し、注型金型18の前記上面及び前記下面と平行となるようにして注型金型18に接続されている。
【0054】
なお、図5では、本態様の注型装置50の特徴を明確にすべく、注型金型18の左方に位置するキャビティ18Cにのみ注入管16が接続されているように描いている。但し、特に図示していないものの、注入管16は、注型金型18の右方に位置するキャビティ18Dにも、例えば注型用軸51の裏面側及び注型金型18内を通って接続されている。
【0055】
また、注型用軸51には、注型金型18のキャビティ18C内を真空排気するための貫通孔18Aが、注型金型18から連続するようにして形成されている。なお、特に図示しないが、注入管16同様に、注型金型18のキャビティ18D内を真空排気するための貫通孔も設けられている。
【0056】
さらに、本態様の注型装置50においては、注型金型18の両端面に接触するようにして回転ローラ52が設けられている。回転ローラ52によって注型金型18は、注型用軸51を中心として回転するように構成されている。また、注型金型18の上面及び下面には、回転ローラ52による注型金型18の回転を上下から支持し、保持するための支持ローラ53が設けられている。
【0057】
なお、回転ローラ52によって、注型金型18は図6に示すような態様で回転する。
【0058】
次に、図5に示す注型装置50を用いた注型方法について説明する。
最初に、制御装置17の第2のピストン17Bのみを下方に動かして、第2の貯留槽12から第2の充填材含有樹脂液12Aのみを吐出させ、配管14を介して混合装置15に導入する。その後、制御装置17の第1のピストン17Aを下方に動かして、第1の貯留槽11から第1の充填材含有樹脂液11Aを徐々に吐出させるとともに、その吐出量を増大させるようにして混合装置15に導入する。また、注型金型18(キャビティ18C及び18D)内は、真空ポンプ22によって真空排気しておく。
【0059】
混合装置15には、第1の充填材含有樹脂液11A及び第2の充填材含有樹脂液12Aの割合が連続して異なるようにして導入されるので、前記充填材及び前記熱硬化性樹脂の比率が連続して変化する充填材含有樹脂液15Aが調整される。この充填材含有樹脂液15Aは、注入管16を介してその注入口16Aから注型金型18(キャビティ18C及び18D)内に注入される。
【0060】
この際、注型金型18(キャビティ18C及び18D)内に注入された充填材含有樹脂15Aは、その充填材の割合が下方から上方へ向かうにつれて(図5の場合、注入口16Aの位置に依存して、キャビティ18Cに関しては右方から左方、キャビティ18Dに関しては左方から右方)連続的に増大するようになる。
【0061】
その後、回転ローラ52によって注型金型18を図6に示すように回転させ、例えば注型金型18(キャビティ18C及び18D)内のエポキシ樹脂に対して1G以上の遠心力を負荷する。すると、前記エポキシ樹脂は注型金型18(キャビティ18C及び18D)の下側により確実に固定され、上述のような充填材の割合の、下方から上方へ向かうにつれて(図5の場合、注入口16Aの位置に依存して、キャビティ18Cに関しては右方から左方、キャビティ18Dに関しては左方から右方)の連続的な増大をより確実なものとすることができる。
【0062】
このような状態で、注型金型18を図示しないヒータで例えば120℃に加熱し、注型金型18内の充填材含有樹脂液15Aを硬化させる。すると、下部から上部にかけて前記充填材の含有割合、すなわち誘電率が連続して増大してなるポスト型絶縁スペーサが完成する。
【0063】
したがって、前記絶縁スペーサを、ガス絶縁電気機器の高電圧導体を支持するために絶縁スペーサ等として用いた場合、前記高電圧導体の軸方向で前記誘電率が連続的に増大するように前記高電圧導体を前記絶縁スペーサで保持することにより、前記高電圧導体と前記導電性異物との静電容量を小さくすることができ、混入した導電性異物等に対する絶縁耐力を向上させることができる。また、混合装置15において、前記充填材及び前記熱硬化性樹脂の比率が異なる充填材含有樹脂液15Aを調整し、注型金型18内に連続して注入するとともに、注型金型18を回転させ、加熱硬化させるのみで前記絶縁スペーサを得ることができるので、前記絶縁スペーサを簡易かつ安価に得ることができる。
【0064】
なお、本態様でも、金属導体19による予熱で高速注型可能であるので、上記ポスト型絶縁スペーサは、20〜60分の短時間加熱で硬化されて得ることができる。また、10kg以上、さらには100kg程度の充填材含有樹脂液15Aをも上述のような短時間加熱で硬化させることができ、大型の注型品、例えば上述のようなポスト型絶縁スペーサを得ることができる。
【0065】
(第5の実施形態)
図7は、本実施形態における注型装置の概略構成を示す図である。本態様は、上記第4の実施形態の変形例であり、ポスト型絶縁スペーサの代わりにコーン型絶縁スペーサを形成するように構成されている。
【0066】
具体的には、本実施形態の注型装置70は、注型金型18のキャビティ形状が前記コーン型スペーサの形状に合致するように構成され、コーン型スペーサの中心導体となる金属導体19が前記キャビティの中央部に配置され、注入管16の注入口16Aが金属導体19の両側に設けられている点で相違し、その他の構成要素及び構成形態については、図5に関する上記第4の実施形態と同様である。
【0067】
本態様においても、制御装置17の第2のピストン17Bのみを下方に動かして、第2の貯留槽12から第2の充填材含有樹脂液12Aのみを吐出させ、配管14を介して混合装置15に導入する。その後、制御装置17の第1のピストン17Aを下方に動かして、第1の貯留槽11から第1の充填材含有樹脂液11Aを徐々に吐出させるとともに、その吐出量を増大させるようにして混合装置15に導入する。
【0068】
その結果、混合装置15からは、第1の充填材含有樹脂液11A及び第2の充填材含有樹脂液12Aの割合が連続して異なるような充填材含有樹脂液15Aが、注入管16を介してその注入口16Aから注型金型18(キャビティ18C及び18D)内に注入される。この結果、注型金型18(キャビティ18C及び18D)内に注入された充填材含有樹脂15Aは、その充填材の割合が下方から上方へ向かうにつれて(図7の場合、注入口16Aの位置に依存して、キャビティ18Cに関しては下方から上方、キャビティ18Dに関しては上方から下方)連続的に増大するようになる。
【0069】
その後、回転ローラ52によって注型金型18を図6に示すように回転させ、例えば注型金型18(キャビティ18C及び18D)内のエポキシ樹脂に対して1G以上の遠心力を負荷し、さらに注型金型18を図示しないヒータで例えば120℃に加熱し、注型金型18内の充填材含有樹脂液15Aを硬化させる。この場合、前記エポキシ樹脂は注型金型18(キャビティ18C及び18D)の下側により確実に固定され、上述のような充填材の割合の、下方から上方へ向かうにつれて(図7の場合、注入口16Aの位置に依存して、キャビティ18Cに関しては下方から上方、キャビティ18Dに関しては上方から下方)の連続的な増大をより確実なものとすることができる。
【0070】
なお、その他の作用効果については、上記第4の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0071】
(第6の実施形態)
図8は、本実施形態における注型装置の概略構成を示す図である。本態様の注型装置80は、上記第5の実施形態の変形例であり、注型用軸51が、注型金型18の略中心部において、真空容器21の外壁面から注型金型18の下側に設けられた開口部に挿通するとともに、下方に向けて傾斜させている点で、図7に関する上記第5の実施形態と相違する。
【0072】
本態様では、具体的な注形方法は図7に関する上記第5の方法と同じであるため省略する。本実施例では、注形の終了後スペーサが固化した後に金型より、スペーサを取り外す場合に利点を有する。
【0073】
すなわち、金型18から上部の支持ローラ52および右側の支持ローラ53を取り除くと共に、注形ノズル51を取り除いたのち、図示しない複数のパーツである金型を固定するボルトをはずして右側の金型を取り外してスペーサ右面を露出させる。その後、スペーサを左側の金型をはずす手順をおこなう。右側の金型を取り外してスペーサ右面を露出させる際、金型を傾けているために、右側の金型をはずしても、左側の金型およびスペーサは安定しており転倒する恐れが無い。
【0074】
この結果、図7のような第5の実施例では、一度金型全体を注形装置から取り外し、真空容器21から出した後にスペーサを金型からはずす必要があったが、本実施例ではその必要がない利点を有する。
【0075】
なお、その他の作用効果については、上記第4の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0076】
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいて、あらゆる変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0077】
10,30,40,50,70,80 注型装置
11 第1の貯留槽
12 第2の貯留槽
11A 第1の充填材含有樹脂液
12A 第2の充填材含有樹脂液
13,14 配管
15 混合装置
15A 充填材含有樹脂液
16 注入管
16A 注入口
17 制御装置
17A,17B,17C ピストン
18 注型金型
18A 開口部
18C,18D キャビティ
19 金属導体
21 真空容器
22 真空ポンプ
43 第3の貯留槽
43A 第3の充填材含有樹脂液
52 回転ローラ
53 支持ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填材及び熱硬化性の注型樹脂を相異なる割合で含む複数の第1の混合液それぞれを貯留する複数の貯留槽と、
前記複数の貯留槽から吐出された前記複数の第1の混合液を、前記複数の貯留槽それぞれに連結された複数の配管を介して導入するとともに均一に混合し、前記充填材及び前記注型樹脂を一定の割合で含む第2の混合液を調整する混合装置と、
前記複数の貯留槽からの前記複数の第1の混合液それぞれの吐出量を制御し、前記混合装置において、前記第2の混合液中の前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合を連続的に変化させ、異なるようにする制御装置と、
前記混合装置から吐出された、前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合が異なる前記第2の混合液を、順次注入管を介して注入及び充填し、加熱成型するための注型金型と、
を具えることを特徴とする、注型装置。
【請求項2】
充填材及び熱硬化性の注型樹脂の割合が同一であって、前記充填材の大きさが異なる複数の第1の混合液それぞれを貯留する複数の貯留槽と、
前記複数の貯留槽から吐出された前記複数の第1の混合液を、前記複数の貯留槽それぞれに連結された複数の配管を介して導入するとともに均一に混合し、前記充填材及び前記注型樹脂を一定の割合で含む第2の混合液を調整する混合装置と、
前記複数の貯留槽からの前記複数の第1の混合液それぞれの吐出量を制御し、前記混合装置において、前記第2の混合液中の前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合を連続的に変化させ、異なるようにする制御装置と、
前記混合装置から吐出された、前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合が異なる前記第2の混合液を、順次注入管を介して注入及び充填し、加熱成型するための注型金型と、
を具えることを特徴とする、注型装置。
【請求項3】
前記注型金型へ注入及び充填する、前記第2の混合液中の前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合が、連続的に変化することを特徴とする、請求項1又は2に記載の注型装置。
【請求項4】
前記注型金型は、複数のキャビティを具えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の注型装置。
【請求項5】
前記注入管は複数の注入管であって、それぞれが前記注型金型の上面及び下面に平行と鳴るようにして前記複数のキャビティに連結されていることを特徴とする、請求項4に記載の注型装置。
【請求項6】
前記注型金型を、前記上面及び前記下面に垂直な軸の周りに回転させる回転機構を具えることを特徴とする、請求項5に記載の注型装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一に記載の注型装置で形成されたことを特徴とする、絶縁スペーサ。
【請求項8】
前記絶縁スペーサは、コーン型絶縁スペーサであることを特徴とする、請求項7に記載の絶縁スペーサ。
【請求項9】
充填材及び熱硬化性の注型樹脂を相異なる割合で含む複数の第1の混合液を準備し、それぞれ複数の貯留槽中に貯留する工程と、
前記複数の貯留槽から吐出された前記複数の第1の混合液を、前記複数の貯留槽それぞれに連結された複数の配管を介して導入するとともに均一に混合し、前記充填材及び前記注型樹脂を一定の割合で含む第2の混合液を混合装置によって調整する工程と、
制御装置によって、前記複数の貯留槽からの前記複数の第1の混合液それぞれの吐出量を制御し、前記第2の混合液中の前記充填材及び前記注型樹脂の割合を連続的に変化させ、異なるようにする工程と、
前記混合装置から吐出された、前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合が異なる前記第2の混合液を、順次注入管を介して注型金型内に注入及び充填し、加熱成型する工程と、
を具えることを特徴とする、注型方法。
【請求項10】
充填材及び熱硬化性の注型樹脂の割合が同一であって、前記充填材の大きさが異なる複数の第1の混合液を準備し、それぞれ複数の貯留槽中に貯留する工程と、
前記複数の貯留槽から吐出された前記複数の第1の混合液を、前記複数の貯留槽それぞれに連結された複数の配管を介して導入するとともに均一に混合し、前記充填材及び前記注型樹脂を一定の割合で含む第2の混合液を混合装置によって調整する工程と、
制御装置によって、前記複数の貯留槽からの前記複数の第1の混合液それぞれの吐出量を制御し、前記第2の混合液中の前記充填材及び前記注型樹脂の割合を連続的に変化させ、異なるようにする工程と、
前記混合装置から吐出された、前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合が異なる前記第2の混合液を、順次注入管を介して注型金型内に注入及び充填し、加熱成型する工程と、
を具えることを特徴とする、注型方法。
【請求項11】
前記注型金型へ注入及び充填する、前記第2の混合液中の前記充填材及び前記注型樹脂の前記割合を、連続的に変化させることを特徴とする、請求項9又は10に記載の注型方法。
【請求項12】
前記注型金型は、高速注型用金型とすることを特徴とする、請求項9〜11のいずれか一に記載の注型方法。
【請求項13】
前記注型金型に、複数のキャビティを設けることを特徴とする、請求項9〜12のいずれか一に記載の注型方法。
【請求項14】
前記注入管は複数の注入管であって、それぞれを前記注型金型の上面及び下面に平行となるようにして前記複数のキャビティに連結することを特徴とする、請求項13に記載の注型方法。
【請求項15】
前記注型金型を、前記上面及び前記下面に垂直な軸の周りに回転機構によって回転させる工程を具えることを特徴とする、請求項14に記載の注型装置。
【請求項16】
請求項9〜15のいずれか一に記載の注型方法で形成されたことを特徴とする、絶縁スペーサ。
【請求項17】
前記絶縁スペーサは、コーン型絶縁スペーサであることを特徴とする、請求項16に記載の絶縁スペーサ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−176969(P2010−176969A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−16895(P2009−16895)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(504139662)国立大学法人名古屋大学 (996)
【Fターム(参考)】