説明

注文促進システム

【課題】サーバに情報データを保存しているだけで注文の意思がないユーザに対して、ユーザの心象を害さないように情報データについてのプロダクトの注文を促進することができ、かつ、それまで注文の意思がなかったユーザが、心理的な抵抗なく注文を行うことができ、さらに、ユーザやプロダクトの生産者にリスクや負担をかけることなく、確実に悪戯注文を防ぐことのできる注文促進システムを提供する。
【解決手段】リテーラシステムと保存管理サーバとが連動して、リテーラシステムが、保存管理サーバで管理されているユーザの保存サーバへの情報データの保管状況や注文状況に応じて、問い合わせ情報および問い合わせ条件を設定し、これらにより各情報データについての注文問い合わせの可否を判断し、ユーザへ定期的かつ能動的に注文問い合わせを行い、注文を促進することで、上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバに保管されたユーザの画像データや音楽データなどの情報データを管理して、ユーザの注文に応じて写真やCD−Rなどの商品の生産処理を行う注文促進システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のオンラインによる注文処理システムの普及により、写真などのプリント注文は、インターネットや、店頭に設置された受付機などにより、ネットワークを介して行われるようになってきている。また、ユーザの画像データを、サーバにおいて一定の容量や期間の範囲内で保存するサービスも行われている。これにより、ユーザは、デジタルカメラやカメラ付携帯電話などにおいて撮影され、カメラ内に記憶されている画像のデータ量が大きくなった場合や、カメラの容量が最大保管容量に達し、メモリ容量が不十分となった場合などに、画像をサーバにアップロードして、保存しておくことができる。さらに、ユーザがWeb上で、サーバに保存されている画像の中から好みのものを選んで、写真プリントなどの製品を注文することのできるサービスも行われている。
【0003】
このような注文処理システムにおいては、ユーザが簡易かつスムーズに注文を行えるような、様々な方法が用いられている。
一例として、特許文献1には、ユーザがデジタルカメラからプリント注文をする際に、良好な効率で、迅速にプリント注文を行うことができるプリント注文システムが開示されている。特許文献1のプリント注文システムでは、デジタルカメラにおいて一次的な注文画像の選択の注文設定を行い、その後、注文受付機において最終的な注文画像の選択とプリント枚数などの設定を行う。これにより、デジタルカメラと注文受付機の両方において、プリント注文を行う画像の選択が可能であり、プリント注文を迅速に行うことができる。
【0004】
また、特許文献2には、パソコン操作に不慣れな顧客であっても、オンラインで写真プリントの注文を手軽に行うことができる写真プリント注文用リモートコントローラが開示されている。特許文献2では、操作の簡易な独自のリモートコントローラをインターネットに接続し、このリモートコントローラを操作して、プリント注文を行うことにより、注文処理を簡易化し、パソコンに不慣れな顧客であっても、スムーズに注文を行うことを可能としている。
【0005】
また、次世代携帯電話の通信速度の高速化や、デジタル放送開始によるテレビのPC化に伴い、今後は、ユーザが画像データや音楽データを自身のPCに保存することに加えて、企業が提供する保存サーバに対して、例えばテレビやPCなどを通じてデータをアップロードして保存するような形態がとられることも考えられる。
ネットサービスの浸透から、このようなオンラインでのデータの保存の需要が増してくる時には、保存サーバにおけるデータの保存および管理の方法が重要となってくる。
【0006】
ところで、上述のような、パソコンや受付機を用いたオンラインによる注文処理システムにおいては、注文の意思のないユーザが悪戯でプリント注文を行い、その後、受取および代金の支払いを行わずに放置する、いわゆる悪戯注文がなされることがある。これを防止するため、様々な方法が考案されている。
【0007】
例えば、特許文献3には、悪戯注文を防止することのできる画像形成注文システムが開示されている。特許文献3の画像形成注文システムでは、インターネットによる注文において、新規の注文者による注文を受けた際に、注文者の注文者データをデータベースに蓄積する。その後、注文者が受取に来ない、代金を払わない等の事態が生じた場合は、悪戯注文を行われたとみなし、その注文者の注文者データをリスト形式で別途保存する。注文者による注文を受けた時は、予め、このリストにより注文者データの照合を行い、リストに当てはまる注文者であれば、悪戯注文を行う可能性があるとして、プリントの自動生産は行わず、オペレータがプリント生産の続行の可否を判断する。特許文献3では、このような方法により、悪戯目的の注文に効率よく対処することができ、悪戯注文を防ぐことができるとされている。
【0008】
【特許文献1】特開2006−318165号公報
【特許文献2】特開2006−331173号公報
【特許文献3】特開2006−004172号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、従来の注文処理システムは、上述のように、注文を手軽にすることができるという利点を有しているが、いずれの技術も、ユーザが主体的に注文する意思を持ち、注文動作を行う時のみ効果を発揮するものである。つまり、サーバに画像を保存するだけで満足し、注文する意思を持っていないユーザに対して注文を訴求することはできない。
【0010】
さらに、上述したように、注文処理システムにおいては、悪戯注文の防止も課題となる。特許文献3は、一度注文を行うことにより、予めリストに登録されたユーザにしか効果を発揮しない。つまり、二度目以降の悪戯注文の防止には役立つが、新規のユーザが悪戯注文を行った場合には、対処することができない。
【0011】
また、注文処理システムでは、Webによるプリント注文も行われている。Webによる注文の場合は、注文と同時にクレジットカードで課金を行う方法や、店頭あるいは郵送でのプリントの受取時に課金を行う方法が一般的である。しかし、クレジットカードによる課金は、カード番号などの情報を入力する必要があるため、入力情報が他者に悪用され、ユーザ以外の者によって悪戯注文が行われ、悪意がある場合には、注文商品や現金が騙し取られ、ユーザに課金だけが行われてしまう可能性があり、セキュリティの面で顧客にリスクがあるという問題がある。また、受取時に課金を行う方法では、店頭で受け取る場合は、ユーザが注文だけをして受け取りにこないため、課金の回収ができず、生産者側が損失を受けるというリスクを背負うことになり、また、郵送での受け取りの場合は、嫌がらせで他人の住所宛てに製品を郵送するように悪戯注文がなされ、注文していない者が代金を請求されるおそれがある。
【0012】
さらに、例えば、予め月毎に一定額の料金を徴収することにより、所定枚数のプリント注文を受け付ける方法がある。このような方法では、毎月一定額を課金することにより、悪戯注文を防ぐことはできるが、注文を行わない月であっても、ユーザは常に一定額の料金を徴収されてしまうため、プリントを定期的に行わないユーザにとっては、不都合が生じる。
また、ラボ店などの店頭に設置されている受付端末において、注文と同時に課金を行い、課金が完了した時点で注文の受付が完了したものとし、生産を開始する方法もあるが、この場合は、確実に課金を行うことができる一方で、ユーザが注文を行うために受付機まで足を運ぶ必要があり、利便性に欠ける。
さらに、このような上述の注文処理システムや方法は、注文の意思のあるユーザを対象とするものであり、サーバに画像を保存するだけで満足し、注文の意思のないユーザに対して注文を訴求することはできない。
【0013】
本発明の第1の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、ユーザの情報データをサーバで無料で保存するサービスを提供することにより、サーバへの情報データの保存を促進すると共に、サーバに情報データを保存しているだけで注文の意思がないユーザに対して、ユーザの心象を害さないように情報データについてのプロダクトの注文を促進することができ、かつ、それまで注文の意思がなかったユーザが、心理的な抵抗なく注文を行うことができる注文促進システムを提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、第1の目的に加えて、ユーザやプロダクトの生産者にリスクや負担をかけることなく、確実に悪戯注文を防ぐことのできる注文促進システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明は、通信ネットワークを介してユーザがアップロードした画像データまたは音楽データを含む情報データ、もしくは、該情報データのアップロード後の保存状況を取得する取得手段、取得した前記情報データ、もしくは、前記保存状況に基づいて、前記情報データの注文の問い合わせ情報を解析する解析手段、および、前記情報データ、もしくは、前記保存状況と前記問い合わせ情報とを対応付けて保存する保存手段を有する保存管理サーバと、ユーザの会員IDを取得するID取得手段、および、注文の問い合わせ条件を記憶する条件記憶手段を有し、商品の販売管理機能を備える1以上のリテーラシステムとを備える注文促進システムであって、前記リテーラシステムは、前記ID取得手段により取得した会員IDを前記保存管理サーバに送信し、前記保存管理サーバは、前記保存手段から、受信した前記会員IDに対応する前記問い合わせ情報を読み出して、前記リテーラシステムに送信し、前記リテーラシステムは、前記保存管理サーバから受け取った前記問い合わせ情報、および、前記条件記憶手段に記憶されている前記問い合わせ条件に基づき、前記ユーザへの前記各情報データまたは各プロダクトについての注文の問い合わせの可否および内容を判定し、判定結果に基づき注文の問い合わせを行うことを特徴とする注文促進システムを提供する。
【0015】
また、本発明は、通信ネットワークを介してユーザがアップロードした画像データまたは音楽データを含む情報データ、もしくは、該情報データのアップロード後の保存状況を取得する取得手段、取得した前記情報データ、もしくは、前記保存状況に基づいて、前記情報データの注文の問い合わせ情報を解析する解析手段、前記情報データ、もしくは、前記保存状況と前記問い合わせ情報とを対応付けて保存する保存手段、および、注文の問い合わせ条件を記憶する条件記憶手段とを有する保存管理サーバと、ユーザの会員IDを取得するID取得手段を有するリテーラシステムとを備える注文促進システムであって、前記リテーラシステムは、前記ID取得手段により取得した会員IDを前記保存管理サーバに送信し、前記保存管理サーバは、前記保存手段から、受信した前記会員IDに対応する前記問い合わせ情報、および、前記問い合わせ条件を読み出して、これらに基づき、前記ユーザへの前記各情報データまたは各プロダクトについての注文の問い合わせの可否および内容を判定し、判定結果を前記リテーラシステムに送信し、前記リテーラシステムは、受信した前記判定結果に基づき注文の問い合わせを行うことを特徴とする注文促進システムを提供する。
【0016】
このような本発明の注文促進システムは、前記保存管理サーバは、前記情報データのアップロードを行うユーザをログインIDにより認証する認証手段を有し、前記保存手段は、アップロードされた前記情報データを前記ログインIDおよび前記会員IDと対応付けて保存することが好ましい。
【0017】
また、前記問い合わせ情報は、前記各情報データまたは各プロダクトについての注文問い合わせの可否情報とユーザの注文意思情報とを含む第1の問い合わせ情報、ならびに、前記情報データの最新のアップロード時刻情報、注文問い合わせを行っていない情報データが存在するか否かの情報、プリント注文がされていない画像データのファイル数の情報、プリント注文がされていない画像データのファイル容量の情報、記録媒体への記録を行っていない画像データのファイル数の情報、記録媒体への記録を行っていない画像データのファイル容量の情報、記録媒体への記録を行っていない音楽データのファイル数の情報、および、記録媒体への記録を行っていない音楽データのファイル容量の情報のうち1以上を含む第2の問い合わせ情報のうち少なくとも1つを含むことが好ましい。
【0018】
さらに、前記問い合わせ条件とは、前記問い合わせ情報に基づき前記各情報データまたは各プロダクトについての注文の問い合わせの可否を判定するための条件であり、前記第1の問い合わせ情報については、注文問い合わせが可であり、かつ、ユーザに注文の意思があることを、第2の問い合わせ情報については、各情報と所定の閾値との比較の結果を、それぞれ条件とし、全ての前記問い合わせ条件を満たす場合に、注文の問い合わせが可能であると判定することが好ましい。
【0019】
また、前記問い合わせ情報は、さらに、ユーザへの注文の問い合わせ時に、注文がされなかった場合の問い合わせ内容および日時を含む情報を第3の問い合わせ情報として有し、前記問い合わせ条件は、前記第1の問い合わせ情報において、注文問い合わせが可であり、かつ、ユーザに注文の意思があるものに関して、前記第3の問い合わせ情報に基づき注文の問い合わせの可否を判定することが好ましい。
【0020】
さらに、前記リテーラシステムは、前記判定結果に基づき、問い合わせ可能なプロダクトを表示する表示手段を有することが好ましい。
【0021】
さらに、前記リテーラシステムでなされたユーザの注文に基づきプロダクトの生産処理を行う生産部を有し、前記リテーラシステムは、ユーザからの注文を受け付ける注文受付手段を有し、前記注文受付手段は、前記問い合わせに応じたユーザによる注文を受け付けると、該注文に対して課金を行い、前記生産部に注文情報を送信し、前記生産部は、前記注文情報を受信すると、前記保存管理サーバから前記注文情報に対応する前記情報データを取得し、生産処理を行うことが好ましい。
【0022】
また、前記保存管理サーバは、1の管理サーバと、サーバ使用料情報を保持する少なくとも1以上の保存サーバとを有し、前記保存手段は、前記保存サーバの識別情報を前記会員IDと対応付けて保存し、前記保存管理サーバは、前記リテーラシステムから前記会員IDを受信すると、前記保存手段において前記会員IDに対応付けられた前記保存サーバの識別情報を読み出し、前記保存サーバのサーバ使用料情報を取得して前記リテーラシステムに通知し、前記リテーラシステムは、前記プロダクトの生産料金に、通知された前記サーバ使用料情報に基づくサーバ使用料を加算した金額をユーザに課金することが好ましい。
【0023】
さらに、前記リテーラシステムは、新規な会員IDを発行し、前記会員IDを前記リテーラシステムの識別情報と共に前記保存管理サーバに送信して、前記保存管理サーバは、受信した前記会員IDおよび前記リテーラシステムの識別情報に基づき、新規なログインIDを発行し、前記保存手段は、前記会員IDおよび前記ログインIDを対応付けて保存し、管理することが好ましい。
【0024】
また、前記リテーラシステムは、新規な会員IDを発行し、前記会員IDをユーザにより申告されたログインIDと共に前記保存管理サーバに送信して、前記保存管理サーバは、前記保存手段において、受信した前記会員IDおよび前記ログインIDを対応付けて保存し、管理することが好ましい。
【0025】
さらに、前記認証手段は、前記ログインIDを取得すると、前記保存手段から、前記ログインIDに対応付けられた前記会員IDに基づき、対応する前記保存サーバの識別情報を読み出し、前記保存サーバの識別情報に基づき、特定の前記保存サーバへ自動的に遷移することが好ましい。
【0026】
また、前記保存管理サーバは、アップロードされた前記情報データが画像データである場合は、顔の数を判定して、これを該画像データの注文数として該画像データに付加する顔認証手段を有することが好ましい。
【0027】
さらに、前記保存管理サーバは、ユーザが任意に画像データの生産数を設定するための数量設定機能を備えることが好ましい。
【0028】
さらに、前記問い合わせ情報および前記問い合わせ条件に基づき、注文の詳細な設定を行う詳細注文部を有し、前記リテーラシステムは、前記問い合わせ情報および前記問い合わせ条件を該詳細注文部に転送することが好ましい。
【0029】
また、前記リテーラシステムは、前記プロダクトをユーザに配送するための配送伝票のプリント部を有することが好ましい。
【0030】
さらに、前記注文受付手段は、前記注文情報に基づき前記プロダクトの生産完了時刻を計算し、ユーザに提示する手段を有することが好ましい。
【0031】
また、本発明は、上述のいずれかの注文促進システムに備えられることを特徴とする保存管理サーバを提供する。
さらに、本発明は、上述のいずれかの注文促進システムに備えられることを特徴とするリテーラシステムを提供する。
【発明の効果】
【0032】
本発明の注文促進システムによれば、サーバにおいて、課金を行わずに情報データを保存するサービスを提供することにより、ユーザの情報データのサーバへの保存を促進し、また、ユーザのスーパーマーケット等のリテーラでの買い物時に、未注文の情報データを表示して、プロダクトの注文を促すことにより、サーバに情報データを保存するだけで注文の意思がないユーザに対して、注文の問い合わせを行うことができる。さらに、注文の問い合わせを、予め設定された問い合わせ情報および問い合わせ条件に基づき行うことにより、ユーザの心象を害さないように、注文を促進することができる。
また、本発明の注文促進システムによれば、注文と同時に課金することができるため、ユーザやプロダクトの生産者にリスクや負担をかけることなく、確実に悪戯注文を防ぐことができる。さらに、ユーザの日常生活における買い物の代金の支払い時に、注文代金を合わせて課金するため、ユーザが注文代金を支払うことへの心理的な抵抗が少なくなる。
さらに、本発明では、画像データだけでなく、音楽データなどの様々な情報データに対しても、データの保存および注文を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下に、本発明に係る注文促進システムについて、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0034】
図1は、本発明の注文促進システムの装置構成の一実施形態を示すブロック図である。
本発明の注文促進システムは、ユーザがWebサイトなどから、ネットワークを介してサーバにアップロードした画像データや音楽データなどの情報データを、サーバで保存し、管理する。さらに、サーバに保存されている情報データに関する各種のプロダクト、例えば画像データのプリント作成や、画像データまたは音楽データの、CD等の記録メディアへの保存など、の注文を受け付けて、商品を生産する。
【0035】
また、本発明の注文促進システムにおいては、ネットワークを介して情報データを受信して、これをサーバに保存し、管理する保存フェーズと、サーバに保存されている情報データを用いるプロダクトの注文を行う注文フェーズとが、それぞれ独立して機能する。
【0036】
保存フェーズは、情報データを保存するための保存管理サーバを有する。保存管理サーバは、サーバ内の一定容量をフリー(課金なし)でユーザに提供して、ユーザがアップロードした画像データや音楽データなどの情報データを保存する。さらに、写真プリントや、情報データの記録メディアへの記録などの、プロダクトの注文の有無に関わらず、保存管理サーバにおいてファイル管理サービスを提供するなどの付加価値をつける。これにより、ユーザのデジタルカメラや携帯電話、PCなどに保存されている情報データを、保存管理サーバへアップロードさせるための動機を作ることができ、情報データのサーバへの保存を促進することができる。
【0037】
注文フェーズは、リテーラシステムおよび生産システムを有する。リテーラシステムは、小売店や小売業者であるリテーラに備えられているシステムであり、保存管理サーバに保存されている情報データのプロダクトの注文を受け付け、さらに、保存管理サーバに保存された情報データについて、注文問い合わせを行うものである。具体的には、ユーザの日常の買い物の際に、後押しとして、保存管理サーバで管理しているユーザの情報データの保管状況に応じて、注文を訴求する。さらに、リテーラシステムでは、ユーザからの注文を受け付けて、注文情報を生産システムに送信する。生産システムは、受信した注文情報に基づき生産処理を行う。これにより、眠っていた市場を掘り起こす、つまり、保存管理サーバに保存されているだけであった情報データを、注文に結びつけることができる。
【0038】
図1に示す注文促進システム10は、上述の保存フェーズの機能を有する画像/音楽情報保存管理サーバ(以下、保存管理サーバという)12と、注文フェーズの機能を有する、リテーラシステム群18および生産システム22とを備えている。また、図1に示す各部分は、インターネットなどの公知のネットワークにより接続されており、情報の通信が可能である。
【0039】
保存管理サーバ12は、管理サーバ14、および複数の保存サーバ16a〜16cからなる保存サーバ群16を有している。リテーラシステム群18は、複数のリテーラシステム18a〜18cを有している。
【0040】
管理サーバ14は、ユーザが情報データを保存管理サーバ12にアップロードする際の窓口となる部分である。管理サーバ14は、各ユーザに対して、ネットワーク上で個人を認証するための、任意のログインID(識別情報)を発行する。
ユーザが情報データを保存管理サーバ12へアップロードする時には、管理サーバ14のWeb画面にアクセスして、ログインIDにより個人認証を行うことにより、特定の保存サーバ16a〜16cのいずれかへ情報データをアップロードすることができる。
また、管理サーバ14は、ログインIDと、保存先の特定の保存サーバの識別情報、後述するリテーラシステム18a〜18cにおいて設定される会員ID、および、注文問い合わせを行う際に用いる問い合わせ情報とが対応付けられて登録された、図1には図示しない個人情報データベースを有している。これについては、後に詳述する。
【0041】
保存サーバ群16は、ユーザによりアップロードされた情報データを保存する部分であり、複数の保存サーバ16a〜16cから構成されている。
保存サーバ16a〜16cは、それぞれ異なる業態や業種の企業によるものである。そのため、情報データを保存するサービスを行うという点では共通しているが、保存の容量や期間、その他のサービスなどについては、各自が異なるものを提供している。各リテーラシステム18a〜18cは、それぞれ特定の保存サーバ16a〜16cを有しており、この特定の保存サーバと連動することにより、独自のサービスを提供する。
保存サーバ16a〜16cは、それぞれ特定のリテーラシステム18a〜18cと対応付けられており、ユーザが利用するリテーラシステム18a〜18cによって、どの保存サーバに情報データを保存するかが決定される。リテーラシステム18a〜18cにおいて、ユーザの要望に応じてユーザに会員IDを発行すると、そのリテーラシステムに対応する保存サーバの識別情報が、発行された会員ID、および問い合わせ情報と共に管理サーバの顧客情報データベースに登録される。また、管理サーバ14は、登録された会員IDに対して、一意に定められるログインIDを発行して、会員ID、問い合わせ情報、および保存サーバの識別情報と対応付けて顧客情報データベースに登録する。
【0042】
また、保存サーバ16a〜16cは、それぞれのサーバ使用料が設定されており、ユーザからのプロダクト注文に応じて、適宜、サーバ使用料がリテーラシステム18a〜18cに課金される。これについては、後に詳述する。
なお、図1においては、3台の保存サーバを用いる構成をとっているが、本発明はこれに限定されず、保存サーバは、1台、2台、または4台以上であってもよい。
【0043】
リテーラシステム群18は、ユーザが日常生活において利用する小売店や小売業者であり、複数のリテーラシステム18a〜18cから構成されている。リテーラシステム18a〜18cは、例えば、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、写真店などの商店であり、各々が、保存管理サーバ12と連動する注文システムを備えたPOSシステム(Point Of Sales system:販売時点情報管理システム)などの、商品の購入や決済などを行うための販売管理システムを有している。リテーラシステム18a〜18cは、POSシステムにおいて、ユーザからのプロダクトの注文を受け付け、後述する生産システムへ、受け付けた注文の内容を、注文情報として送信する。また、リテーラシステム18a〜18cは、注文問い合わせのための、それぞれ異なる問い合わせ条件を有しており、この問い合わせ条件と、後述する問い合わせ情報とに応じて注文問い合わせを行う。
【0044】
また、各リテーラシステム18a〜18cは、ユーザやリテーラシステム18a〜18cのオペレータが閲覧および操作可能な表示手段20a〜20cを有している。表示手段20a〜20cは、注文問い合わせの内容を表示するための、ユーザやオペレータが操作可能な表示手段であり、例えば、タッチパネルなどの公知のモニタである。また、表示手段20a〜20cは、オペレータとユーザとの両方が閲覧および操作可能であることが好ましいため、両面に表示画面を備えていることが好ましい。また、表示手段20a〜20cは、注文問い合わせの他に、会計時にユーザに金額などを提示してもよい。
なお、本実施例においては、注文問い合わせは、表示手段20a〜20cによる画面表示として行うが、本発明はこれに限定されず、音声表示により、注文問い合わせを行う構成としてもよい。
また、図1においては、3つのリテーラシステムを図示しているが、本発明はこれに限定されず、リテーラシステムは、1、2、または4以上であってもよい。
【0045】
プロダクトの一例としては、情報データが画像データである場合には、写真プリント、マグカップやTシャツなどへのグッズ、CD−Rなどの記録メディアなどが挙げられる。さらに、情報データが音楽データである場合には、CD−Rなどの記録メディアが、プロダクトとして挙げられる。また、画像データと音楽データを組み合わせた音楽つき電子アルバムなども挙げられる。
【0046】
また、リテーラシステム18a〜18cは、ユーザに対して、任意の会員IDを付与した会員カードを発行する。会員IDは、上述したように、管理サーバ14で発行されたログインIDと対応付けられて個人情報データベースに登録され、後述する注文問い合わせや注文処理を行う際に、用いられる。
本実施例において、ログインIDは、管理サーバにおいて一意に定められるが、会員IDは、各リテーラシステム18a〜18cにおいて独自に設定可能である。つまり、一人のユーザに対して、1のログインIDと、1以上の会員IDが発行されることになる。また、本実施例においては、ログインIDと会員IDとは異なるものを用いるが、本発明はこれに限定されず、ログインIDと会員IDとは、同一のものを用いてもよい。
【0047】
ここで、本発明においては、各ユーザに注文問い合わせを行うかどうかの判断、および注文問い合わせの内容を決定するために、第1〜第3の問い合わせ情報、ならびに、問い合わせ条件を設定する。
【0048】
第1の問い合わせ情報とは、ユーザの意思に基づく、各情報データについての注文問い合わせの可否情報、およびユーザの注文意思情報である。注文問い合わせとは、保存サーバ16a〜16cに保存されている各情報データについて、各プロダクトの注文がなされていない場合に、リテーラシステム18a〜18cにおいて、ユーザにプロダクトの注文を促進するために、各情報データまたは各プロダクトについて注文を行うかどうかの問い合わせを行うことである。ユーザは、リテーラシステム18a〜18cに、各情報データまたは各プロダクトについてこの注文問い合わせを行わせてもよいかどうかの注文問い合わせの可否情報を、予め設定することができる。注文問い合わせの可否情報は、初期設定では全ての情報データについて問い合わせ可能な設定となっており、ユーザは、問い合わせを受けたくない情報データまたはプロダクトについてのみ、問い合わせ不可能に設定すればよい。
第1の問い合わせ情報は、リテーラシステム18a〜18cにおける会員登録時に、ユーザの入力により設定され、管理サーバ14の個人情報データベースに、会員IDおよびログインIDに対応付けられて登録される。以降、ユーザの必要に応じて、管理サーバ14またはユーザが選択した保存サーバのWeb画面において、変更が可能である。
【0049】
第2の問い合わせ情報とは、ある特定のユーザが保存サーバ群16に保存している情報データの状況についての情報である。第2の問い合わせ情報は、情報データの最新のアップロード日時情報と、注文問い合わせを行っていない情報データが存在するか否かの情報とを有する。さらに、注文問い合わせを行っていない情報データについて、プリント注文がされていない画像データのファイル数の情報、プリント注文がされていない画像データのファイル容量の情報、CD−Rへの記録を行っていない画像データのファイル数の情報、CD−Rへの記録を行っていない画像データのファイル容量の情報、CD−Rへの記録を行っていない音楽データのファイル数の情報、および、CD−Rへの記録を行っていない音楽データのファイル容量の情報を含む。
第2の問い合わせ情報は、管理サーバ14からの要求に応じて、保存サーバ16a〜16cが有する図示しない解析手段において、保存サーバ16a〜16cにおけるユーザの情報データの保存状況に基づき決定され、管理サーバ14に送信される。あるいは、管理サーバ14が解析手段を有する構成とし、保存サーバ16a〜16cは、管理サーバ14へ情報データの保存状況を送信して、管理サーバ14は、受信した保存状況を解析手段において解析し、第2の問い合わせ情報を決定するものとしてもよい。
注文問い合わせの判断は、第1および第2の問い合わせ情報を用いて行うことが好ましいが、どちらかひとつの問い合わせ情報のみを用いて判断することもできる。
【0050】
さらに、ユーザに対して2度目以降の注文問い合わせを行う場合には、それまでに行った注文問い合わせの状況も加味して、注文問い合わせを行うか否かの判断をすることが好ましい。そこで、上述した第1および第2の問い合わせ情報に加えて、第3の問い合わせ情報を用いて、注文問い合わせを行うことが好ましい。
第3の問い合わせ情報とは、ユーザに注文問い合わせを行った場合に、ユーザが問い合わせに応じて注文を行ったかどうかの情報である。注文問い合わせを行ったが、ユーザが注文を行わなかった場合には、管理サーバ14は、この注文問い合わせの日時および内容を、第3の問い合わせ情報として、ログインIDと対応付けて個人情報データベースに記録する。
つまり、第3の問い合わせ情報は、それまでに行った注文問い合わせの内容を、次の注文問い合わせを行うタイミングの判断に利用するためのものである。
【0051】
問い合わせ条件とは、第1〜第3の問い合わせ情報に基づき、注文問い合わせの可否、および、内容を決定するための条件である。問い合わせ条件は、予め、各リテーラシステム18a〜18cにおいて設定され、各リテーラシステム18a〜18cが有する条件記憶手段に登録されているものである。
問い合わせ条件としては、第1〜第3の問い合わせ情報の優先順位、第2の問い合わせ情報の内容に基づく問い合わせの可否の閾値などを設定することができる。
優先順位については特に限定はないが、第1の問い合わせ情報の優先順位を最先とし、次に第3の問い合わせ情報を優先するように、問い合わせ条件を設定することが好ましい。つまり、第1の問い合わせ情報において、ユーザが、注文問い合わせを可能にしている場合、すなわち注文の意思がある場合には、さらに第2の問い合わせ情報の内容に基づき、注文問い合わせの可否を判断するが、第1の問い合わせ情報において、ユーザが注文問い合わせを拒否している場合は、第2の問い合わせ情報の内容に関わらず、注文問い合わせを行わないように、問い合わせ条件を設定する。
【0052】
第1の問い合わせ情報において、ユーザに注文の意思があるもの、つまり、第1の問い合わせ情報についての問い合わせ条件をクリアしたものに関しては、さらに、第2の問い合わせ情報に基づき、個々の情報に対する閾値との比較を行い、注文問い合わせの可否を判定する。
第2の問い合わせ情報に対する注文問い合わせの条件は、例えば、プリント注文がされていない画像データのファイル数がある所定値を超えている場合や、最新の情報データのアップロード日時が過去三日以内である場合、データの容量がある一定量を超えた場合などに問い合わせを行うように設定する。
この閾値は、例えば、保存サーバ内の空き容量が不足してきた場合に、ユーザが、保存されている情報データについてプリントやCD−Rなどのプロダクトを注文することにより、サーバ内の情報データを削除して、空き容量を増やし、新たな情報データをアップロードすることを想定して設定する。したがって、保存サーバ内の空き容量がわずかな場合に注文問い合わせを行うように、条件を設定するのが好ましい。また、問い合わせと共に、保存サーバ内の空き容量を表示することにより、空き容量が残り少ないことをユーザに提示することができ、より効果的な注文の促進を行うことができる。
また、ユーザが新たに情報データをアップロードした場合は、それについての注文を促進するように条件を設定するのが好ましい。
【0053】
次に、第3の問い合わせ情報に対する問い合わせ条件は、以前注文問い合わせを行ったにも関わらずユーザが注文を行わなかった場合に、以降注文問い合わせを停止する、ユーザがその後、所定の回数リテーラに来店するまで注文問い合わせを行わない、新しい情報データが保存サーバ16a〜16cにアップロードされるまで注文問い合わせを行わない、などの条件を設定する。なお、リテーラへのユーザの来店回数は、例えば、会員IDがリテーラシステム18a〜18cに読み取られた日付を記録しておくことにより導き出せばよい。
第3の問い合わせ情報を用いることにより、注文問い合わせを行ったが、ユーザに注文の意思がなく、注文がなされなかった場合に、ユーザに何度も同じ問い合わせを行うことを防ぎ、ユーザの心象を害すことなく、注文問い合わせを行うことができる。
【0054】
本実施例では、一例として、第1の問い合わせ情報が問い合わせ条件をクリアした場合には、第2の問い合わせ情報に対する問い合わせ条件をクリアした注文内容のうち、第3の問い合わせ情報の問い合わせ条件をクリアしたもののみについて、注文問い合わせを行う。
つまり、第1〜第3の問い合わせ情報の優先順位は、第1の問い合わせ情報、第3の問い合わせ情報、第2の問い合わせ情報の順とする。
また、第1〜第3の問い合わせ情報は、ユーザの情報データの保存状況や注文状況、およびユーザの注文の意思により、適宜変更されるものである。
さらに、問い合わせ条件についても、各リテーラの営業方針やサービス内容によって、適宜変更が可能である。これにより、リテーラシステム18a〜18cは、それぞれが独自のサービスをカスタマイズして、提供することができる。
【0055】
生産システム22は、リテーラシステム群18において注文されたプロダクトを生産する部分である。生産システム22は、例えば、大ラボや、リテーラシステム群18の店内に設置されているミニラボなどの生産システムである。
生産システム22は、リテーラシステム群18から注文情報を受け取ると、これに基づいてプロダクトの生産を行う。
【0056】
次に、図1の注文促進システム10における処理の流れを、図1および図2を参照しつつ、詳細に説明する。
【0057】
初めに、ユーザは、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店であるリテーラシステム18a〜18cのいずれかに来店して、会員登録を行う。ここでは一例として、リテーラシステム18aにおいて、会員登録を行うものとするが、他のリテーラシステムで登録を行った場合も、以下の処理の流れは同様である。
リテーラシステム18aは、ユーザに、会員IDを登録した会員カードを発行することにより、会員登録を行う。会員カードは、そのリテーラシステムにおいてユーザがサービスを受けるために、リテーラシステムが発行するカードであり、例えば、ポイントカードなどの公知のカードである。
【0058】
リテーラシステム18aは、ユーザに、第1の問い合わせ情報を入力させることにより、注文意思情報、あるいはさらに注文問い合わせの可否を決定して入力し、さらに、必要に応じて住所や電話番号などの個人情報を入力させる。さらに、リテーラシステム18aは、ユーザに会員IDを登録した会員カードを発行すると、自動的に管理サーバ14にアクセスして、リテーラシステム18aの識別情報、会員ID、ユーザにより入力された第1の問い合わせ情報、ユーザの個人情報、および、リテーラシステム18aに対応する、保存先の保存サーバの識別情報を送信する。なお、保存サーバの識別情報は、予めリテーラシステム18aにおいて設定されているものである。
管理サーバ14は、リテーラシステム18aの要求に応じて、リテーラシステム18aの識別情報および会員IDに基づき、一意のログインIDを発行し、リテーラシステム18aにこれを送信する。さらに、ログインIDを、リテーラシステム18aから受け取った会員ID、第1の問い合わせ情報、ユーザの個人情報、保存サーバの識別情報、およびリテーラシステム18aの識別情報と対応付けて、個人情報データベースに登録する。
【0059】
次に、保存フェーズにおける処理の流れについて説明する。
会員登録が終了した後に、ユーザが、管理サーバ14のWeb画面において、発行されたログインIDを用いてログインすると、リテーラシステム18aにより設定された保存サーバに、自動的に遷移して、情報データをアップロードして、各種のサービスを受けることができる。つまり、管理サーバ14は、各保存サーバ16a〜16cに遷移するための、共通の窓口としての役割を果たす。ここでは一例として、リテーラシステム18aに対応する保存サーバとして、保存サーバ16aが設定されているものとするが、他の保存サーバの場合も、以下の処理の流れは同様である。
【0060】
ユーザは、携帯電話などの通信機能つき撮像機、PC、MP3プレーヤなどから、管理サーバ14のWeb画面にアクセスして、ログインIDを入力する。管理サーバ14は、個人情報データベースを検索して、入力されたログインIDに対応付けられた保存サーバ16aの識別情報を読み出し、該当する保存サーバのWeb画面に遷移する。ユーザは、そこで、所望の情報データを保存サーバにアップロードする。
アップロードされた情報データは、ログインIDと対応付けられて、保存サーバ16aに保存され、管理される。
【0061】
これにより、ユーザの利用する保存サーバを、リテーラシステムが指定することができるので、保存サーバを、リテーラが独自に所持しているサーバや、提携企業が提供するサーバとすることにより、リテーラシステムと保存サーバとの結びつきが強いサービスも行うことができ、リテーラシステムと保存サーバとを効果的に連動することができる。
【0062】
次に、注文フェーズにおける処理の流れについて説明する。
情報データを保存した後に、ユーザが、リテーラで買い物を行って、その会計の際に、ユーザが会員カードを提示すると、オペレータ(リテーラの店員など)が、商品の会計を行うと共に、リテーラシステム18aにより会員IDを読み取って、これを管理サーバ14へ送信する。
【0063】
管理サーバ14は、個人情報データベースにおいて、受け取った会員IDに対応するログインIDを検索し、ログインIDに対応する第1の問い合わせ情報を読み出す。さらに、ログインIDに対応する保存サーバの識別情報から、保存サーバ16aから、ユーザが選択している保存サーバを識別して、該当する保存サーバへ、保存サーバが有している情報データに基づく第2および第3の問い合わせ情報、ならびに、保存サーバの使用料の情報の通知を要求する。保存サーバは、自身が有しているユーザの情報データに基づき、第2および第3の問い合わせ情報を作成して、これをサーバの使用料の情報と共に、管理サーバ14に通知する。管理サーバ14は、個人情報データベースに登録されている第1の問い合わせ情報と、保存サーバから受け取った第2および第3の問い合わせ情報、ならびに保存サーバの使用料の情報とを、リテーラシステム18aに送信する。
【0064】
リテーラシステム18aは、管理サーバ14から受け取った第1〜第3の問い合わせ情報を解析し、これらをリテーラシステム18aで設定される問い合わせ条件と照らし合わせて、ユーザへの注文問い合わせの可否および内容を判定する。
判定の結果、注文問い合わせを行うことが可能であれば、リテーラシステム18aの表示手段20aに、注文問い合わせの可能なプロダクトの内容を表示する。
【0065】
注文問い合わせは、表示手段20aに、未注文データがあることを知らせる表示をすることにより行う。ユーザは、表示手段20aの表示を見て、未注文の情報データについて注文を行いたい場合は、表示手段20aのタッチパネルを操作することにより、その場で注文を行う。
あるいは、リテーラシステム18aにおいて会計時に、表示手段20aがオペレータに向けて、「ユーザに、未注文のデータがあるので問い合わせをして下さい」などの、未注文の情報データがある旨の表示を行い、表示を見たオペレータが口頭でユーザに問い合わせを行ってもよい。
この場合は、ユーザが、注文を行うことをオペレータに口頭で伝えると、オペレータがリテーラシステム18aを操作して、注文内容を入力するようにすればよい。
【0066】
図3に、表示手段20aにおける注文画面の一例を示す。図3では、一例として、リテーラシステム18aに、第2の問い合わせ情報として、プリント注文がされていない画像データのファイル数の情報、および、CD−Rへの記録を行っていない画像データのファイル数の情報が含まれている場合の画面例を示す。
図3において、プロダクトの表示として、第2の問い合わせ情報に対応して、プリントおよびCD−Rの2種類を、生産可能なプロダクトとして表示し、さらにこれらの数量、金額、および合計金額を表示する。なお、プロダクトの表示は、第2の問い合わせ情報の内容によって、適宜変更する。
プロダクトの数量は、セット数単位で設定し、例えばプリントであれば、全画像データにつき、1枚ずつプリントを行うことを1セットとして設定する。そして、各プロダクトの料金、および、全ての注文の合計の料金を合わせて表示する。
なお、注文問い合わせを行う情報データが画像データである場合は、注文画面の下部などに、画像データの一部を、サムネイル画像として表示してもよい。
【0067】
また、プロダクトがプリントである場合に備えて、保存サーバ16aにおいて、予め画像データの顔認証機能により、各画像データについて、プリント枚数を個々に自動設定してもよい。つまり、画像データを保存サーバ16aへアップロードする際に、保存サーバ16aにおいて、公知の顔認証機能を用いて、各画像データについて、画像内に存在する顔の数を識別する。そして、識別された顔の数を、その画像データのプリント枚数として、各画像データに付随させて記憶しておく。リテーラシステム18aにおけるプリント注文時には、この付随されたプリント枚数を、デフォルト値として自動的に設定する。
あるいは、情報データのアップロード時や、その後、ユーザが管理サーバ14にログインした際に、各画像データの注文数を、ユーザが任意に設定しておき、各画像データに付随させるようにしてもよい。
【0068】
ユーザは、表示手段20aのタッチパネルなどを操作することにより、各プロダクトの数量を設定して、注文ボタンを押下することで、プロダクトの注文を行う。ユーザが注文を行うと、リテーラシステム18aにおいて、注文内容に応じた代金をリテーラでのユーザの購入商品の代金に加算した金額が、支払い金額として提示される。つまり、注文への課金が、リテーラシステム18aでの買い物と同時に行われることになる。ユーザは、リテーラシステム18aにおいて、リテーラでの買い物の代金と注文の代金とを合計した金額を支払う。
【0069】
ここで、プロダクトの料金は、リテーラシステム18aが管理サーバ14から受け取った、保存サーバの使用料に基づき設定される。つまり、リテーラシステム18aは、生産システム22でのプロダクトの生産料金に保存サーバ16aのサーバ使用料を加算したものを注文代金として、ユーザに対する課金を行う。
このようにして、リテーラシステム18aでの会計時に、簡単な操作で、ユーザがプロダクトの注文を行うことができる。
【0070】
代金の支払いが完了すると、リテーラシステム18aは、入力された注文内容を注文情報として、生産システム22に送信する。生産システム22では、注文情報を受け取ると、保存サーバ16aから該当する情報データを取得し、プロダクトの生産を開始する。
【0071】
また、リテーラでの会計時には、リテーラシステム18aは、ユーザに対して生産完了時刻を提示してもよい。例えば、リテーラがスーパーマーケットであれば、同じ店舗内にある写真店に備えられている生産システム22によって、プロダクトを生産する場合がある。この時に、リテーラシステム18aにおいて、生産システム22の稼動状況などを取得して、プロダクトの生産および梱包に必要な作業時間等を計算し、ユーザがリテーラで購入した商品を袋詰めして、その後写真店に向かうまでの数分間の間にプロダクトの受け渡し準備が終了可能であるかどうか、つまり、その場で受け渡し可能かどうかを判断する。そして、受け渡しが可能であると判断すれば、その旨を画面に表示することにより、ユーザに伝える。また、プロダクトの生産に時間を要する場合や、店内に生産システム22を備えていないリテーラの場合は、その場での受け渡しが困難であるため、ユーザに受け渡し可能な日時を提示してもよい。これにより、ユーザは、受け渡し可能な日時にリテーラへ来店して、プロダクトを受け取ることができる。あるいは、リテーラは、ユーザが日常利用する小売店であるので、次回のユーザのリテーラへの来店時に、リテーラシステム18aにおいて、プロダクトの受取を行うように表示手段20aに表示することにより、ユーザが注文したことを忘れていた場合にも、受取を行うことができる。
【0072】
また、会員登録時に、ユーザの住所などを登録しておくことにより、完成したプロダクトを宅配によってユーザの自宅へ配送することもできる。この場合は、リテーラシステム18aにおいて、配送伝票のプリント機能を備えることにより、注文時に、配送伝票をプリントすればよい。
本発明の注文促進システムにおいては、プロダクトの注文を行う生産を開始する時点で、すでに課金は終了しているので、プロダクトの受取形態は、ユーザのニーズに合わせて、様々な方法をとることができる。
【0073】
上述の実施例では、各リテーラシステム18a〜18cにおいて、ユーザが使用する保存サーバを自動的に決定する方法をとったが、本発明はこれに限定されず、初めに管理サーバ14においてユーザにログインIDを発行して、ユーザに好みの保存サーバを選択させてもよい。
以下に、このような実施例について詳述する。
【0074】
初めて情報データをアップロードするユーザは、携帯電話やPCを通して、管理サーバ14のWeb画面にアクセスする。次に、ユーザは、保存サーバ群16の中から、情報データをアップロードする保存サーバを選択する。保存サーバの選択は、ユーザが受けたいサービスに応じて行えばよい。ここでは、一例として、保存サーバ16aが選択されたものとするが、他の保存サーバが選択された場合であっても、以下の処理の流れは同様である。
続いて、ユーザは、第1の問い合わせ情報を入力し、必要に応じて、さらに個人情報を入力する。
管理サーバ14は、ユーザに対してログインIDを発行し、ユーザが入力した第1の問い合わせ情報、個人情報、およびユーザが選択した保存サーバの識別情報と対応付けて、個人情報データベースに登録することにより、ユーザ登録を行う。
【0075】
ユーザは、次回の管理サーバ14のWeb画面へのアクセス時からは、発行されたログインIDを入力することにより、ユーザ登録時に選択した保存サーバのWebサイトに自動的に導かれることになる。
【0076】
ログイン登録後に、ユーザは、自身が選択した保存サーバ16aに対応するリテーラへ来店して、リテーラシステム18aにおいて会員登録を行う。会員登録の際には、リテーラシステム18aは、ユーザに、管理サーバ14において発行されたログインIDを申告させる。リテーラシステム18aは、会員登録を行うと、発行した会員カードの会員IDを、ユーザが申告したログインIDと共に、管理サーバ14へ送信する。管理サーバ14は、受け取ったログインIDから個人情報データベース内に登録されているログインIDを検索し、これに対応付けて、受け取った会員IDを個人情報データベースに登録する。
以降は、上述の実施例と同様に、ユーザによる情報データのアップロード、および、リテーラシステムによる注文問い合わせを行うことができる。
【0077】
あるいは、管理サーバ14は、ユーザ登録を行う際に、ユーザが選択した保存サーバ16aに対応するリテーラシステム18aから新たな会員IDを自動的に取得して、上述したログインIDなどの情報に加えて、取得した会員IDも個人情報データベースに登録するようにしてもよい。
【0078】
また、上述の実施例においては、注文画面は図3に示すような簡易なものとしているが、ユーザが注文の内容を時間をかけて決定したいときは、リテーラにおいて、リテーラシステム18a〜18cに設置されている表示手段20a〜20cとは別に、詳細注文システムを設置して、これを用いて注文を行うようにしてもよい。リテーラシステム18a〜18cは、ユーザが詳細な注文を行いたいと希望した場合には、管理サーバ14から受信した各問い合わせ情報および問い合わせ条件などを、店内の所定箇所に設置された詳細注文システムに転送する。詳細注文システムでは、受け取った情報に基づき、詳細な注文を行うための注文画面を表示する。ここでは、画像データのサムネイル画像を表示して、各画像について、注文の有無や数、画像処理の内容などの詳細に渡り、ユーザが設定を行い、注文を行うことができる。リテーラシステム18a〜18cにおいて、即座に注文内容を決定することが困難なユーザは、この詳細注文システムによって、時間をかけて注文を行うことができる。詳細注文システムにおいてなされた注文内容は、リテーラシステム18a〜18cでなされた注文と同様に、生産システム22へ送信され、プロダクトの生産が開始される。
また、注文問い合わせをされた情報データが画像データである場合は、リテーラシステム18a〜18cなどでインデクッスプリントを印刷してユーザに提供し、ユーザは、後にこのインデックスプリントを参考にして、時間をかけて注文内容を検討することができるようにしてもよい。
【0079】
また、上述の実施例では、各リテーラシステム18a〜18cごとに問い合わせ条件を設定することにより、リテーラシステムごとに独自のサービスをカスタマイズして、提供することができるが、本発明はこれに限定されず、管理サーバ14において、一括して一つの問い合わせ条件を設定して、保持してもよい。例えば、図4に示すように、簡便にシステムを構築したい場合には、各リテーラシステムごとに差異をつけずに、中央で各保存サーバを管理している管理サーバ14において、全ての問い合わせ情報及び問い合わせ条件を保持し、これらを解析して、注文問い合わせの判定結果のみをリテーラシステムに通知する。これにより、注文促進システム全体のメンテナンス性を向上させることができる。
また、第1〜第3の問い合わせ情報についても、管理サーバ14の個人情報データベースで保持していてもよいし、リテーラシステム18a〜18cで、第1〜第3の問い合わせ情報を部分的に、または全て保持していてもよい。
【0080】
さらに、本発明において、カメラ付携帯電話などの、ネットワークに接続可能な撮影機器を用いて情報データを得た場合は、例えば撮影機器において、1枚画像を撮影する度に、撮影された画像データを自動的に、管理サーバ14へアップロードするようにしてもよい。この時、ログインIDは、撮影機器から画像データと共に管理サーバ14へ送信され、自動的にログインする。この場合のログインIDは、予め管理サーバ14のWeb画面においてログイン登録時に設定したものでもよいし、あるいは、撮影機器の機種が個別に有する識別IDを用いてもよい。
【0081】
このように、本発明の注文促進システムによれば、ユーザの情報データを保存管理サーバで保存、管理するサービスを提供することにより、保存管理サーバにユーザの情報データを呼び込み、膨大な情報データの管理権を得ることができる。
また、ユーザへ定期的に、かつ能動的に注文問い合わせを行い、注文を促進することで、これまで保存サーバに保存されるに留まっていた情報データを、効果的に注文に導き、利益を得ることが可能となる。さらに、各問い合わせ情報および問い合わせ条件を用いて注文問い合わせの可否を判断することにより、リテーラシステムが、保存サーバと連動して、ユーザの情報データの保存情報を把握することができ、かつ、ユーザの心象を害すことなく、保存サーバ内の情報データの保存情報に応じて、注文問い合わせを行うことができ、有用性を実現することができる。
また、リテーラシステムにおいて発行される会員IDと、管理サーバにおいて発行されるログインIDとを対応付けて管理することにより、プロダクトの注文の意思を持たないユーザに対して、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでの買い物など、プロダクトの注文行為とは乖離した日常生活の中で、注文の訴求を行うことが可能となる。また、リテーラでの日常の買い物のついでに注文を行うことができ、プロダクトに対する課金が、リテーラでの買い物における購入金額に加算されるため、写真店などに出かけてプロダクトのみを注文する場合に比較して、ユーザの心理的な注文への抵抗力を和らげ、注文促進の効果が高まる。
【0082】
さらに、ユーザは、多種多様なサービスを展開する各リテーラにおいて、買い物のついでに注文を行うことができるため、従来のように、注文やプロダクトの受取のためだけに店頭に出向く必要がなく、利便性が向上する。
また、リテーラシステムにおいてユーザが注文を行うと、その場で代金を支払うことになるので、注文と課金とを同時に行うことができる。このため、クレジットカードによる課金において生じるセキュリティのリスクを回避し、かつ、プロダクトの受取時の課金や、配送時の着払いによる課金の場合に生じる悪戯注文の防止も可能となる。
【0083】
以上、本発明に係る注文促進システムについて詳細に説明したが、本発明は上記種々の実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の注文促進システムのシステム構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の注文促進システムの機能ごとの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】注文画面の一例を示す図である。
【図4】本発明の注文促進システムの機能ごとの構成の他の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0085】
10 注文促進システム
12 画像/音楽情報保存管理サーバ
14 管理サーバ
16a、16b、16c 保存サーバ
18a、18b、18c リテーラシステム
20a、20b、20c 表示手段
22 生産システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介してユーザがアップロードした画像データまたは音楽データを含む情報データ、もしくは、該情報データのアップロード後の保存状況を取得する取得手段、取得した前記情報データ、もしくは、前記保存状況に基づいて、前記情報データの注文の問い合わせ情報を解析する解析手段、および、前記情報データ、もしくは、前記保存状況と前記問い合わせ情報とを対応付けて保存する保存手段を有する保存管理サーバと、
ユーザの会員IDを取得するID取得手段、および、注文の問い合わせ条件を記憶する条件記憶手段を有し、商品の販売管理機能を備える1以上のリテーラシステムとを備える注文促進システムであって、
前記リテーラシステムは、前記ID取得手段により取得した会員IDを前記保存管理サーバに送信し、
前記保存管理サーバは、前記保存手段から、受信した前記会員IDに対応する前記問い合わせ情報を読み出して、前記リテーラシステムに送信し、
前記リテーラシステムは、前記保存管理サーバから受け取った前記問い合わせ情報、および、前記条件記憶手段に記憶されている前記問い合わせ条件に基づき、前記ユーザへの前記各情報データまたは各プロダクトについての注文の問い合わせの可否および内容を判定し、判定結果に基づき注文の問い合わせを行うことを特徴とする注文促進システム。
【請求項2】
通信ネットワークを介してユーザがアップロードした画像データまたは音楽データを含む情報データ、もしくは、該情報データのアップロード後の保存状況を取得する取得手段、取得した前記情報データ、もしくは、前記保存状況に基づいて、前記情報データの注文の問い合わせ情報を解析する解析手段、前記情報データ、もしくは、前記保存状況と前記問い合わせ情報とを対応付けて保存する保存手段、および、注文の問い合わせ条件を記憶する条件記憶手段とを有する保存管理サーバと、
ユーザの会員IDを取得するID取得手段を有するリテーラシステムとを備える注文促進システムであって、
前記リテーラシステムは、前記ID取得手段により取得した会員IDを前記保存管理サーバに送信し、
前記保存管理サーバは、前記保存手段から、受信した前記会員IDに対応する前記問い合わせ情報、および、前記問い合わせ条件を読み出して、これらに基づき、前記ユーザへの前記各情報データまたは各プロダクトについての注文の問い合わせの可否および内容を判定し、判定結果を前記リテーラシステムに送信し、
前記リテーラシステムは、受信した前記判定結果に基づき注文の問い合わせを行うことを特徴とする注文促進システム。
【請求項3】
前記保存管理サーバは、前記情報データのアップロードを行うユーザをログインIDにより認証する認証手段を有し、
前記保存手段は、アップロードされた前記情報データを前記ログインIDおよび前記会員IDと対応付けて保存することを特徴とする請求項1または2に記載の注文促進システム。
【請求項4】
前記問い合わせ情報は、
前記各情報データまたは各プロダクトについての注文問い合わせの可否情報とユーザの注文意思情報とを含む第1の問い合わせ情報、ならびに、
前記情報データの最新のアップロード時刻情報、注文問い合わせを行っていない情報データが存在するか否かの情報、プリント注文がされていない画像データのファイル数の情報、プリント注文がされていない画像データのファイル容量の情報、記録媒体への記録を行っていない画像データのファイル数の情報、記録媒体への記録を行っていない画像データのファイル容量の情報、記録媒体への記録を行っていない音楽データのファイル数の情報、および、記録媒体への記録を行っていない音楽データのファイル容量の情報のうち1以上を含む第2の問い合わせ情報のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の注文促進システム。
【請求項5】
前記問い合わせ条件とは、前記問い合わせ情報に基づき前記各情報データまたは各プロダクトについての注文の問い合わせの可否を判定するための条件であり、
前記第1の問い合わせ情報については、注文問い合わせが可であり、かつ、ユーザに注文の意思があることを、第2の問い合わせ情報については、各情報と所定の閾値との比較の結果を、それぞれ条件とし、全ての前記問い合わせ条件を満たす場合に、注文の問い合わせが可能であると判定することを特徴とする請求項4に記載の注文促進システム。
【請求項6】
前記問い合わせ情報は、さらに、ユーザへの注文の問い合わせ時に、注文がされなかった場合の問い合わせ内容および日時を含む情報を第3の問い合わせ情報として有し、
前記問い合わせ条件は、前記第1の問い合わせ情報において、注文問い合わせが可であり、かつ、ユーザに注文の意思があるものに関して、前記第3の問い合わせ情報に基づき注文の問い合わせの可否を判定することを特徴とする請求項5に記載の注文促進システム。
【請求項7】
前記リテーラシステムは、前記判定結果に基づき、問い合わせ可能なプロダクトを表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の注文促進システム。
【請求項8】
さらに、前記リテーラシステムでなされたユーザの注文に基づきプロダクトの生産処理を行う生産部を有し、
前記リテーラシステムは、ユーザからの注文を受け付ける注文受付手段を有し、
前記注文受付手段は、前記問い合わせに応じたユーザによる注文を受け付けると、該注文に対して課金を行い、前記生産部に注文情報を送信し、
前記生産部は、前記注文情報を受信すると、前記保存管理サーバから前記注文情報に対応する前記情報データを取得し、生産処理を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の注文促進システム。
【請求項9】
前記保存管理サーバは、1の管理サーバと、サーバ使用料情報を保持する少なくとも1以上の保存サーバとを有し、
前記保存手段は、前記保存サーバの識別情報を前記会員IDと対応付けて保存し、
前記保存管理サーバは、前記リテーラシステムから前記会員IDを受信すると、前記保存手段において前記会員IDに対応付けられた前記保存サーバの識別情報を読み出し、前記保存サーバのサーバ使用料情報を取得して前記リテーラシステムに通知し、
前記リテーラシステムは、前記プロダクトの生産料金に、通知された前記サーバ使用料情報に基づくサーバ使用料を加算した金額をユーザに課金することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の注文促進システム。
【請求項10】
前記リテーラシステムは、新規な会員IDを発行し、前記会員IDを前記リテーラシステムの識別情報と共に前記保存管理サーバに送信して、
前記保存管理サーバは、受信した前記会員IDおよび前記リテーラシステムの識別情報に基づき、新規なログインIDを発行し、
前記保存手段は、前記会員IDおよび前記ログインIDを対応付けて保存し、管理することを特徴とする請求項3〜9のいずれかに記載の注文促進システム。
【請求項11】
前記リテーラシステムは、新規な会員IDを発行し、前記会員IDをユーザにより申告されたログインIDと共に前記保存管理サーバに送信して、
前記保存管理サーバは、前記保存手段において、受信した前記会員IDおよび前記ログインIDを対応付けて保存し、管理することを特徴とする請求項3〜9のいずれかに記載の注文促進システム。
【請求項12】
前記認証手段は、前記ログインIDを取得すると、前記保存手段から、前記ログインIDに対応付けられた前記会員IDに基づき、対応する前記保存サーバの識別情報を読み出し、前記保存サーバの識別情報に基づき、特定の前記保存サーバへ自動的に遷移することを特徴とする請求項3〜11のいずれかに記載の注文促進システム。
【請求項13】
前記保存管理サーバは、アップロードされた前記情報データが画像データである場合は、顔の数を判定して、これを該画像データの注文数として該画像データに付加する顔認証手段を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の注文促進システム。
【請求項14】
前記保存管理サーバは、ユーザが任意に画像データの生産数を設定するための数量設定機能を備えることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の注文促進システム。
【請求項15】
さらに、前記問い合わせ情報および前記問い合わせ条件に基づき、注文の詳細な設定を行う詳細注文部を有し、
前記リテーラシステムは、前記問い合わせ情報および前記問い合わせ条件を該詳細注文部に転送することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の注文促進システム。
【請求項16】
前記リテーラシステムは、前記プロダクトをユーザに配送するための配送伝票のプリント部を有することを特徴とする請求項8〜15のいずれかに記載の注文促進システム。
【請求項17】
前記注文受付手段は、前記注文情報に基づき前記プロダクトの生産完了時刻を計算し、ユーザに提示する手段を有することを特徴とする請求項8〜16のいずれかに記載の注文促進システム。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれかに記載の注文促進システムに備えられることを特徴とする保存管理サーバ。
【請求項19】
請求項1〜17のいずれかに記載の注文促進システムに備えられることを特徴とするリテーラシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−250712(P2008−250712A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−91603(P2007−91603)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】