説明

洗剤粒子群の製造方法

【課題】噴霧乾燥を含まない方法にて、陰イオン性界面活性剤を含有する、必要な粒度の洗剤粒子の収率が良好な洗剤粒子群を製造する方法を提供すること。
【解決手段】粉末洗剤原料の粉末に、陰イオン性界面活性剤、及び当該陰イオン性界面活性剤100重量部に対して25〜70重量部の水、を含有する界面活性剤ペーストを多流体ノズルを用いて添加し、容器回転型造粒機によって混合する工程を含む洗剤粒子群の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器回転型造粒機と、陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペースト、多流体ノズルを用いた洗剤粒子群の製造法に関する。更に本発明は、該洗剤粒子群を含有してなる洗剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、粉末洗剤組成物及びその製造法については、経済性、環境対応等が求められている。
【0003】
界面活性剤として式(1)で示される陰イオン性界面活性剤の化合物を配合した粉末洗剤に関しては、これまで、高い洗浄活性能、環境対応等の向上を目的に種々の開示がある。かかる陰イオン性界面活性剤は、一般に皮膚刺激性が少なく、生分解性が良好であることが知られている。
【0004】
例えば、経済性、環境対応の観点からは、噴霧乾燥を用いない製造方法として、非噴霧乾燥法による陰イオン性界面活性剤を用いた洗剤組成物の製造法が開示されている。特許文献1には、界面活性剤ペーストと乾燥した洗剤材料を高速ミキサー/中速ミキサー/乾燥機にて連続的に洗剤組成物を製造する方法が開示されている。特許文献2には、界面活性剤ペーストと乾燥した洗剤原料を高速ミキサー/中速ミキサー/コンディショニング装置にて微粒子を再循環させながら連続的に洗剤組成物を製造する方法が開示されている。
【0005】
しかしながら、特許文献1の製法では粒度の調整が困難であり、また、特許文献2の製法では粒度の調整を行う為、微粒子を再循環させる製法を用いており、生産性が低い製造法である。その為、より簡単に必要な粒度の洗剤粒子群を収率良く得られる製法が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表平10−500716号公報
【特許文献2】特表平10−506141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って本発明の課題は、噴霧乾燥を含まない方法にて、陰イオン性界面活性剤を含有する、必要な粒度の洗剤粒子の収率が良好な洗剤粒子群を製造する方法を提供することにある。更に本発明の課題は、該洗剤粒子群を含有してなる洗剤組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
即ち、本発明の要旨は、粉末洗剤原料の粉末に、次のa)成分及びb)成分:
a)下記式(1):
R−O−SO3M (1)
(式中、Rは炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基、Mはアルカリ金属原子又はアミンを示す。)で示される陰イオン性界面活性剤、及び
b)上記a)成分100重量部に対して25〜70重量部の水、を含有する界面活性剤ペーストを多流体ノズルを用いて添加し、容器回転型造粒機によって混合する、界面活性剤ペースト混合工程を含む洗剤粒子群の製造方法に関するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の製造方法を使用することにより、粒径分布がシャープな洗剤粒子群を収率よく製造することができるという効果が奏される。粒度分布をシャープにすることは、外観の向上だけでなく、流動性も良好であり、結果的に生産性に優れた洗剤を効率的に得ることができるという効果も奏される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の洗剤粒子群の製造方法は、粉末洗剤原料の粉末と、式(1)で示される陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペーストとを混合する工程を有する洗剤粒子群の製造方法であって、混合を行うにあたり、容器回転型造粒機を使用し、かつ式(1)で示される陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペーストを2流体ノズル等の多流体ノズルを用いて添加することを、一つの特徴とする。
【0011】
一般に、容器回転型造粒機を用いた造粒は、造粒機内の粉末を均一に流動せしめることが可能となり、更に、回転による粒子の持ち上げ及び自重による滑り・落下を伴う混合機構の為、粉体に加えられるせん断力が抑制されるため、非圧密な造粒方法である。また、式(1)で示される陰イオン性界面活性剤を含有するペーストは、粉体と接触した際の粘着性が強くないと造粒が進行しないために、粉体と接触した際に粘着性が発現する必要がある。このような式(1)で示される陰イオン性界面活性剤を含有するペーストを容器回転型造粒機に一般的な供給方法である一流体ノズルや配管にて供給すると、供給される液体成分を混合機内で均一に分散させにくく、局在的に発生する大きな液塊により粗大粒子が形成されやすいことが分かった。
【0012】
そこで、2流体ノズル等の多流体ノズルを用いて、粉体と接触した際に粘着性を発現する式(1)で示される陰イオン性界面活性剤を含有するペーストを噴霧することによって容器回転型造粒機内に供給したところ、意外にも、粗大粒子の形成を抑制しつつ均一に造粒できることが分かった。これは、このような陰イオン性界面活性剤を含有するペーストを多流体ノズルを用いてあらかじめ微細な液滴とすることにより、容器回転型造粒機内であってもこのような陰イオン性界面活性剤を含有するペーストの高分散が達成でき、粗大粒子を形成する大きな液塊が発生しないためと考えられる。従って、粉体と接触した際に粘着性を発現するこのような陰イオン性界面活性剤を含有するペーストを多流体ノズルを用いて容器回転型造粒機内に添加することも、本発明の特徴の一つである。
【0013】
このように、本発明においては、 容器回転型造粒機と多流体ノズルを組み合わせて使用することで、それぞれ単独で使用する場合からは予期できない、粒径分布がシャープな洗剤粒子群を収率よく製造することができる効果が奏される。
【0014】
粒度分布がシャープな粒子が高収率で得られるメカニズムの仮説としては、容器回転型造粒機を用いることにより粉体に加えられるせん断力が抑制された均一な粒子が得られること、及び、多流体ノズルにより液滴を微細化して高分散させるため、式(1)で示される陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペーストの粘着性に起因する凝集を抑制できること、の相乗効果によるものと考えられる。
【0015】
しかし、容器回転型造粒機を用いて撹拌又は混合を行う場合、液体成分(本明細書では界面活性剤ペースト)が造粒機内で均一に分散されにくいといった課題がある。その為、例えば、液体成分の供給方法を検討して、液体成分を均一分散させるという手段が考えられる。例えば、液体成分を均一に分散させる方法としては、2流体ノズル等の多流体ノズルを用いて液体成分の微細化を図る方法が考えられる。しかしながら、多流体ノズルを、粘度の高い界面活性剤ペーストを微細化するために用いるという発想は、当業者であっても生じにくい。
【0016】
本発明の製造方法における混合の態様としては、容器回転型造粒機を使用し、式(1)で示される陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペーストを多流体ノズルを用いて噴霧する態様であれば特に限定されるものではないが、以下、本発明の製造方法の一例としての態様について、より詳細に説明する。
【0017】
本発明において、洗剤粒子とは界面活性剤及びビルダー等を含有する粒子であり、洗剤粒子群とはその集合体を意味する。洗剤組成物とは、洗剤粒子群を含有し、所望により洗剤粒子群以外に別途添加された洗剤成分(例えば、ビルダー顆粒、蛍光染料、酵素、香料、消泡剤、漂白剤、漂白活性化剤等)を含有する組成物を意味する。
【0018】
本明細書において、水溶性とは25℃の水に対する溶解度が0.5g/100g以上であることを意味し、水不溶性とは、25℃の水に対する溶解度が0.5g/100g未満であることを意味する。
【0019】
1.粉末洗剤原料
本発明における必須の成分として、粉末洗剤原料が挙げられる。具体的には、下記の、1)アルカリ剤、2)水溶性物質、3)粘土鉱物が挙げられる。これら1)〜3)の成分は、アルカリ剤、水溶性物質、粘土鉱物を単独で用いても良いし、また複数の成分を混合して用いてもよい。顆粒化の観点から、該粉末洗剤原料の平均粒径としては10〜250μmが好ましく、50〜200μmがより好ましく、80〜200μmが更に好ましい。
【0020】
また、アルカリ剤、水溶性物質、粘土鉱物の平均粒径は特に限定されないが、式(1)で示される陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペーストを高配合する場合には、収率の向上の観点から1〜50μmまで粉砕して用いてもよい。
【0021】
アルカリ剤としては、通常の洗剤組成物においてアルカリ剤として用いられるものが挙げられ、炭酸ナトリウム(例えばライト灰又はデンス灰)、炭酸水素ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等が例示される。ハンドリングの容易さ及び入手のし易さの観点から、ライト灰が好ましい。これらは単独で用いても良く、二種以上を混合して用いても良い。
【0022】
粉末洗剤原料としてライト灰を用いる場合、重曹焼成時の温度を調整することにより、界面活性剤を担持する能力をさらに向上させることができる。担持能の観点から、焼成温度は120〜250℃が好ましく、150〜220℃が好ましく、150〜200℃が更に好ましい。
【0023】
水溶性物質としては、芒硝、トリポリリン酸Na等の通常の洗剤組成物に用いられる粉末やそれらの水和物を乾燥して作製した多孔質粉末等が挙げられる。
【0024】
粘土鉱物としては、通常の洗剤組成物において用いられる粘土鉱物が挙げられる。粉末洗剤原料として、粘土鉱物とそれ以外の上記原料とを併用する場合、それらの混合物が顆粒化されることとなる。界面活性剤ペーストと混合される場合は、ペーストに含まれる水によって粉末洗剤原料の一部が溶解し、それにより生じる粘結性、或いは粘土鉱物の粘結性を顆粒化に利用する。
【0025】
粉末洗剤原料の粉末と界面活性剤ペーストとを混合する際に、所望により前記粉末洗剤原料以外の粉体原料を添加してもよく、添加量としては、粉末洗剤原料100重量部に対して、0〜150重量部が好ましく、0〜100重量部がより好ましく、0〜50重量部がさらに好ましい。該粉体原料としては、例えば、アルミノケイ酸塩、プリフィード(トクヤマシルテック社製)等の結晶性ケイ酸塩等が挙げられる。かかる粉体原料を用いる場合、洗剤粒子群中の当該粉体原料の含有量は、流動性の向上、シミ出しやケーキングの抑制、洗浄力の向上の観点から0.1重量%以上が好ましく、1重量%以上がより好ましく、3重量%以上がさらに好ましく、すすぎ性、溶解性の観点から40重量%以下が好ましく、30重量%以下がより好ましく、20重量%以下がさらに好ましく、10重量%以下がよりさらに好ましい。
【0026】
入手の容易性や得られる洗剤粒子群の性能の観点から、粉末洗剤原料の好ましい例としては、ライト灰及び/又は芒硝を含むものが挙げられる。
【0027】
2.界面活性剤ペースト
本発明における必須の成分として、界面活性剤ペーストが挙げられる。本発明においては、粉末洗剤原料に界面活性剤ペーストを添加し、容器回転型造粒機を用いることによって、粉末洗剤原料を顆粒化し、洗剤粒子群を製造する。
【0028】
〔界面活性剤ペーストの組成〕
本発明に用いる界面活性剤ペースト中の陰イオン性界面活性剤としては、式(1):R−O−SO3Mで示される陰イオン性界面活性剤(式中、Rは炭素数10〜18、好ましくは炭素数12〜16のアルキル基又はアルケニル基であり、MはNa、K等のアルカリ金属原子又はモノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミンである。洗剤組成物の洗浄力向上の観点から、MとしてはNa、Kが好ましい。
【0029】
〔界面活性剤ペーストの物性〕
界面活性剤ペーストとは、式(1)で示される陰イオン性界面活性剤(本明細書において「a)成分」と記載する)と所定量の水を含有してなるものである。界面活性剤ペーストは、製造上のハンドリング性の観点から、該界面活性剤組成物の使用温度域において、該界面活性剤ペーストの粘度が好ましくは10Pa・s以下、より好ましくは5Pa・s以下となる温度域を有するものである。このような使用温度域としては、界面活性剤ペーストの安定性の観点から、好ましくは70℃まで、より好ましくは60℃までに存在するのが好ましい。ここで、粘度は、共軸二重円筒型の回転粘度計(HAAKE製、センサー:SV−DIN)により剪断速度50〔1/s〕で測定して求める。
【0030】
界面活性剤ペーストは、その含水率により粘度が大きく変化する。例えば、a)成分の酸前駆体をアルカリ化合物で中和して当該界面活性剤のペーストを調製することができるが、その際に、用いるアルカリ化合物の水分量を調節し、所望の含水率をもった、すなわち、所望の粘度を有する界面活性剤ペーストを調製することが好ましい。該界面活性剤ペーストは、a)成分100重量部に対して25〜70重量部(該界面活性剤組成物の含水率が約20〜40%)の水を含有する際に、粘度が低下し、ハンドリングしやすいことが一般的に知られており、本発明ではこの範囲に界面活性剤組成物の水分を調整したものを用いることが好ましい。界面活性剤ペーストにおける水の量の範囲としては、ハンドリングの観点から、a)成分100重量部に対して25〜70重量部であり、30〜65重量部が好ましく、35〜65重量部がより好ましい。
【0031】
また、a)成分の酸前駆体は非常に不安定であり分解しやすいため、その分解を抑制できるように調製することが好ましい。調製法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。たとえば、ループ反応器を用いて、中和熱を熱交換器などにより除去し、当該酸前駆体及び界面活性剤ペーストの温度管理に注意しながら製造を行なえばよい。製造時の温度域としては、30〜60℃が好ましく、製造後の保存温度域としては60℃以下が好ましい。また、使用時、必要に応じて昇温し、該界面活性剤組成物を用いればよい。
【0032】
また、得られる該陰イオン性界面活性剤ペーストは、分解を抑制する観点から、過剰のアルカリ度を有することが好ましい。
【0033】
また、界面活性剤ペーストには、a)成分の酸前駆体を製造した際の未反応アルコールや未反応ポリオキシエチレンアルキルエーテル、中和反応時の副生成物である芒硝、中和反応時に添加され得るpH緩衝剤、脱色剤等が含有されていてもよい。
【0034】
なお、本発明で得られる洗剤粒子群中におけるa)成分の含有量は、洗浄力及び溶解性の観点から、10〜55重量%の範囲が好ましく、10〜45重量%がより好ましく、15〜40重量%がさらに好ましく、15〜40重量%がさらにより好ましい。
【0035】
界面活性剤ペーストにおいて、界面活性剤としてa)成分を単独で用いることもできるが、下記界面活性剤を併用して用いることもできる。併用する場合は、あらかじめa)成分含有の界面活性剤ペーストと混合して用いても良いし、それぞれ別々に添加しても良い。なお、下記界面活性剤を併用する場合、下記界面活性剤は、a)成分100重量部に対して、好ましくは1〜70重量部、より好ましくは2〜50重量部、更に好ましくは3〜30重量部、更により好ましくは5〜15重量部含有する。また、下記界面活性剤を併用する場合、界面活性剤ペースト中のa)成分の含有量は、好ましくは40〜80重量%、より好ましくは45〜75重量%、更に好ましくは50〜70重量%である。
【0036】
例えば、非イオン性界面活性剤を混合又は別々に用いることもできる。30℃以下に融点を有する非イオン性界面活性剤を用いる場合は、界面活性剤の融点を上昇させる作用を有する、融点45〜100℃、分子量1千〜3万の水溶性非イオン性有機化合物(以下、融点上昇剤という)又はその水溶液を併用する事が好ましい。なお、本発明で用いることのできる融点上昇剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、プルロニック型非イオン性界面活性剤等が挙げられる。又、両性界面活性剤や陽イオン性界面活性剤を目的に合わせ併用することもできる。
【0037】
例えば、a)成分以外の陰イオン性界面活性剤を混合又は別々に用いることもでき、かかる陰イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩やアルキルベンゼンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩や二級アルカンスルホン酸塩が挙げられる。また、低温の水中における洗剤粒子群の分散性を向上する観点から、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩やアルキルベンゼンスルホン酸塩等の陰イオン性界面活性剤が洗剤粒子群中に好ましくは0〜10重量%で、より好ましくは0〜5重量%、さらに好ましくは0〜3重量%含有されていてもよい。また、洗浄力向上の観点からは0.1重量%以上が好ましく、1重量%以上がより好ましく、3重量%以上がさらに好ましく、洗剤収率向上の観点から10重量%以下が好ましく、8重量%以下がより好ましく、5重量%以下がさらに好ましい。
【0038】
更に、消泡効果を得るために脂肪酸塩を併用することができる。
【0039】
非イオン性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、洗浄力の観点から、例えば炭素数10〜14のアルコールにアルキレンオキシドを6〜22モル付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
【0040】
洗剤粒子群中の非イオン性界面活性剤の含有量は、洗浄力の向上、耐ケーキング性の向上、及び粉立ち時のムセの抑制の観点から、洗剤粒子群中において好ましくは0〜10重量%、より好ましくは0〜5重量%、更に好ましくは0〜3重量%である。また、洗浄力向上の観点からは0.1重量%以上が好ましく、1重量%以上がより好ましく、3重量%以上がさらに好ましく、洗剤収率向上の観点から10重量%以下が好ましく、8重量%以下がより好ましく、5重量%以下がさらに好ましい。
【0041】
3.ポリマー
尚、本発明における洗剤粒子群には、洗浄力、顆粒化の為のバインダー効果の観点から、水溶性セルロース誘導体、糖類及びカルボン酸系ポリマー、非晶質のケイ酸塩等の無機ポリマー等を併用することができ、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩、ポリアクリル酸塩がより好ましい。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が好ましい。尚、カルボン酸系ポリマーの重量平均分子量としては、1000〜100000が好ましく、2000〜80000がより好ましい。
【0042】
4.その他成分
尚、本発明における洗剤粒子群には、上記1〜3に挙げた以外の物質であっても、必要に応じて適宜配合することができる。かかるその他成分の添加時期は特に制限されない。
【0043】
・キレート剤(金属封鎖剤)
金属イオンによる洗浄作用阻害を抑制する為、配合することができる。水溶性キレート剤としては、金属イオン封鎖能を保持する物質であれば特に規定はされないが、結晶性ケイ酸塩、トリポリリン酸塩、オルトリン酸塩、ピロリン酸塩等が使用可能である。水不溶性キレート剤については、水中での分散性の観点から、粒子の平均粒径が0.1〜20μmのものが好ましく、結晶性アルミノケイ酸塩が挙げられ、例えばA型ゼオライト、P型ゼオライト、X型ゼオライト等が使用可能である。
【0044】
・水溶性無機塩
洗濯液のイオン強度を高め、皮脂汚れ洗浄等の効果を向上させる為、水溶性無機塩を添加することが好ましい。
【0045】
・水不溶性賦形剤
水中での分散性良好で、洗浄力に悪影響を与えない物質であれば特に規定はされない。水中での分散性の観点から、一次粒子の平均粒径が0.1〜20μmのものが好ましい。
【0046】
・その他補助成分
蛍光染料、顔料、染料等が挙げられる。
【0047】
尚、前記成分の平均粒径の測定は、後述の物性の測定方法に記載の方法で測定することができる。
【0048】
<洗剤粒子群の製法>
本発明の洗剤粒子群の製造方法は、以下の界面活性剤ペースト混合工程にて粉末洗剤原料の粉末に界面活性剤ペーストを添加、混合する工程を含む方法であり、かかる工程を経て洗剤粒子群が調製される。
【0049】
1.界面活性剤ペースト混合工程
粉末洗剤原料の粉末に、式(1)で示される陰イオン性界面活性剤及び水を含有する界面活性剤ペーストを添加し、容器回転型造粒機によってこれらを混合し、洗剤粒子群を調製する工程である。
【0050】
本工程において混合される界面活性剤ペーストの量としては、粉末洗剤原料100重量部に対して25〜200重量部が好ましく、25〜180重量部がより好ましく、25〜160重量部が更に好ましく、25〜100重量部が更により好ましく、30〜90重量部が特に好ましく、35〜85重量部が特により好ましい。洗浄力の観点から、25重量部以上であることが好ましく、洗剤収率、溶解性の観点から、200重量部以下であることが好ましく、180重量部以下がより好ましく、160重量部以下が更に好ましく、100重量部以下がより更に好ましい。
【0051】
この工程に用いられる容器回転型造粒機とは、顆粒に強い剪断を与えて大きく圧密することのない装置であれば良い。例えば、本来、高剪断力を与え得る主翼と解砕翼を備えた竪型或いは横型造粒機においても、回転数や以下に記載するフルード数を低く設定し圧密を抑制することで、本発明の顆粒製造に利用することができる。即ち、本明細書における容器回転型造粒機には、顆粒に高剪断力を与え得る造粒機であっても、操作条件の設定等により剪断力を低下させて操作することができる造粒機も包含される。
【0052】
容器回転型造粒機としては、顆粒化の容易さ及び担持能向上の観点から、本体胴部の回転によって顆粒化が進行するパン型造粒機或いはドラム型造粒機が好ましい。これらの装置はバッチ式、連続式いずれの方法においても用いることができる。尚、粉末混合性及び固液混合性の観点からは、パン或いはドラムに混合を補助する邪魔板を設けることが好ましい。
【0053】
又、容器回転型造粒機として使用するためには、粉末を均一に流動せしめることが可能となり、更に、回転による粒子の持ち上げ及び自重による滑り・落下を伴う混合機構の確保観点から、以下の式で定義される造粒機のフルード数を1.0以下に設定するのが好ましく、0.8以下がより好ましく、0.6以下が更に好ましく、0.4以下がより好ましい。
【0054】
フルード数:Fr=V2/(R×g)
V:周速[m/s]
R:回転中心から回転物の円周までの半径[m]
g:重力加速度[m/s2]
【0055】
混合粉末に界面活性剤ペーストを均一に添加する観点から、造粒機のフルード数を0.001以上に設定するのが好ましく、0.005以上がより好ましく、0.01以上が更に好ましく、0.05以上が更により好ましい。
【0056】
尚、主翼や解砕翼を備えた竪型或いは横型造粒機においては、V及びRは主軸の値を用い、本体胴部の回転によって顆粒化が進行するパン型造粒機或いはドラム型造粒機においては、V及びRは本体胴部の値を用いることとする。また、解砕翼を備えたパン型造粒機においては、V及びRは解砕翼の値を用いることとする。
【0057】
造粒機の回転時間は特に限定されないが、例えば界面活性剤ペースト添加後から0〜10分間が好ましい。
【0058】
本発明においては、界面活性剤ペーストを均一分散させて添加することが好ましい。そのための方法としては、多流体ノズルを用いて微細化する方法がある。
【0059】
多流体ノズルとは、液体成分と微粒化用気体(エアー、窒素等)を独立の流路を通してノズル先端部近傍まで流通させ、混合・微粒化するノズルであり、2流体ノズルや3流体ノズル、4流体ノズル等を用いることができる。また、液体成分と微粒化用気体の混合部は、ノズル先端部内で混合する内部混合型、或いはノズル先端部外で混合する外部混合型のいずれであっても良い。
【0060】
本発明においては、多流体ノズルを用いて液体成分を微細液滴化して添加することが好ましく、2流体ノズルを用いることがより好ましい。このような多流体ノズルとしては、例えば、スプレーイングシステムスジャパン(株)製、(株)共立合金製作所製、いけうち(株)製等の内部混合型2流体ノズル、スプレーイングシステムスジャパン(株)製、(株)共立合金製作所製、(株)アトマックス製等の外部混合型2流体ノズル、藤崎電機(株)製の外部混合型4流体ノズル等が挙げられる。
【0061】
2流体ノズルを用いる場合、例えば、次の条件で上記ペーストを供給することが好ましい。例えば、微粒化用Air噴霧圧としては0.05〜0.7MPaが好ましい。
【0062】
本発明に用いる高粘度の界面活性剤ペーストの液滴の微細化、ノズル先端の詰まり防止の観点から、本発明においては、外部混合型2流体ノズルを用いることが好ましい。
【0063】
液滴径の違いが、得られる洗剤粒子群の収率や粗粒量に与える影響を鋭意検討した結果、上記ペーストの液滴径の平均粒径を1〜300μmにすることが収率の観点から好ましく、1〜200μmがより好ましく、1〜150μmがより好ましい。
【0064】
また、上記ペーストの添加速度を上げたい場合には、これらの多流体ノズルを複数個使用し、液滴の微細化を維持しつつ添加速度を上げることも効果的である。
【0065】
このような方法を用いることで、高粘度の上記ペーストにおいても均一な分散が可能となり、収率が向上し粒度分布のシャープな洗剤粒子群が得られる。
【0066】
なお、界面活性剤ペーストの液滴径の平均粒径は体積基準で算出されるものであり、レーザー回折式粒度分布測定装置:スプレーテック(マルバーン社製)を用いて測定される値である。
【0067】
<洗剤粒子群の物性>
本発明の製造方法により、所定の特性を有する洗剤粒子群を得ることができる。かかる本発明の製造方法により得られた洗剤粒子群も、本発明に包含される。本発明による洗剤粒子群の好ましい物性は、以下の通りである。
【0068】
嵩密度としては、好ましくは400g/L以上であり、より好ましくは450〜1000g/L、さらに好ましくは450〜950g/L、より好ましくは500〜900g/Lである。平均粒径としては、好ましくは150〜800μm、より好ましくは180〜700μm、更に好ましくは200〜500μmである。
【0069】
尚、前記嵩密度、平均粒径は、後述の物性の測定方法に記載の方法で測定することができる。
【0070】
また、本発明による洗剤粒子群の好ましい粒度分布の指標として、Rosin-Rammler数(表中のR−R数)を用いることができる。Rosin-Rammler数の算出には以下の式を用いる。
【0071】
log(log(100/R(Dp)))=nlog(Dp)+log(β)
R(Dp):粒径Dpμm以上の粉体の累積率〔%〕
Dp:粒径〔μm〕
n:Rosin−Rammler数
β:粒度特性係数
【0072】
Rosin-Rammler数nが高い程、粒度分布がシャープであることを示す。nとしては洗剤粒子群の審美性の観点から好ましくは1.5以上、より好ましくは1.7以上、さらに好ましくは1.9以上、よりさらに好ましくは2.0以上である。
【0073】
本発明による洗剤粒子群の好ましい粒度の収率として、篩目開き125〜1000μmの粒子の割合として、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上、さらに好ましくは80%以上、よりさらに好ましくは85%以上、特に好ましくは87%以上、より特に好ましくは90%以上である。
【0074】
本発明における洗剤粒子群の水分量としては、a)成分の高配合の観点から、より少ない方が好ましい。具体的には、洗剤粒子群の水分量を赤外線水分計で測定した場合、その水分量は20重量%以下が好ましく、15重量%以下がより好ましく、10重量%以下が更に好ましく、5重量%以下がより好ましい。
【0075】
本発明による洗剤粒子群の吸油能は、篩目開き2000μm以上の顆粒を除去した後の吸油能として測定される。好ましくは液体洗剤原料吸油工程における液体洗剤原料の混合量の許容範囲を大きくする観点から、好ましくは0.15mL/g以上、より好ましくは0.2mL/g以上、さらに好ましくは0.3mL/g以上、よりさらに好ましくは0.4mL/g以上である。本発明による洗剤粒子群の比較的高い吸油能は、前記する容器回転型造粒機によって顆粒化することで達成されると考えられる。
【0076】
また、本発明による洗剤粒子群の吸油能は、界面活性剤ペースト混合工程における界面活性剤ペーストの混合量が少ないほど吸油能は高くなり、液体洗剤原料吸油工程における液体洗剤原料の混合量により、界面活性剤ペースト混合工程における界面活性剤ペーストの混合量を調整することで任意に調整が可能である。
【0077】
洗剤粒子群を得る好適な製法は、更に必要に応じて以下の液体洗剤原料吸油工程又は表面改質工程又は乾燥工程を含んでもよい。
【0078】
2.任意の製造工程
液体洗剤原料吸油工程:界面活性剤ペースト混合工程により得られた洗剤粒子群と、上記非イオン性界面活性剤や上記ポリマー等の液体洗剤原料とを混合する工程である。
【0079】
表面改質工程:界面活性剤ペースト混合工程又は液体洗剤原料吸油工程で得られた洗剤粒子群を表面被覆剤で表面改質する工程である。但し、表面改質工程においては解砕が同時に進行してもよい。
乾燥工程:界面活性剤ペースト混合工程、液体洗剤原料吸油工程又は表面改質工程で得られた洗剤粒子群を乾燥させる工程である。
【0080】
2−1.液体洗剤原料吸油工程
本工程において、界面活性剤ペースト混合工程にて得られた洗剤粒子群と液体洗剤原料とを混合することにより、該洗剤粒子群へ液体洗剤原料を担持させることができる、任意の工程である。
【0081】
液体洗剤原料吸油工程においては、界面活性剤ペースト混合工程により得られた洗剤粒子群が少なくとも用いられればよい。即ち、本工程においては、界面活性剤を担持する能力を有する他の顆粒群、例えば噴霧乾燥等の他の方法により得られた顆粒群を併用してもよい。
【0082】
液体洗剤原料吸油工程における当該洗剤粒子群の比率としては洗浄力、吸油能の観点から、液体洗剤原料を添加する顆粒群中100重量%中の50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、90重量%以上が更に好ましい。
【0083】
かかる方法としては、該洗剤粒子群を製造した容器回転型造粒機中にて混合する方法が挙げられる。また、例えば、回分式や連続式の混合機を用いて、該洗剤粒子群と液体洗剤原料とを混合する方法が挙げられる。ここで、回分式で行う場合に、混合機への仕込み方法としては、(1)混合機に先ず該洗剤粒子群を仕込んだ後、液体洗剤原料を添加する、(2)混合機に該洗剤粒子群と、液体洗剤原料を少量ずつ添加することを繰り返す、(3)該洗剤粒子群の一部を混合機に仕込んだ後、残りの該洗剤粒子群と液体洗剤原料とを少量ずつ添加することを繰り返す、等の方法をとることができる。
【0084】
当該洗剤粒子群への液体洗剤原料の添加においては、液体洗剤原料の配合量が多くなる程、添加速度が重要となる。具体的には、液体洗剤原料の添加速度を該洗剤粒子群の吸油速度以下にすることが好ましい。このような添加速度で添加を実施することにより、該洗剤粒子群のより内部まで液体潜在原料の吸油が可能となり、その結果として、液体洗剤原料の粘着性による洗剤粒子の凝集を抑制でき、得られる洗剤粒子群の粒度分布をシャープにすることができる。具体的な添加速度としては、例えば、本発明で用いる界面活性剤ペーストを添加する場合は、当該洗剤粒子群100重量部に対して35重量部/分以下が好ましく、20重量部/分以下がより好ましく、さらに好ましくは10重量部/分以下、よりさらに好ましくは7.5重量部/分以下である。
【0085】
また液体洗剤原料としては、例えば上記非イオン性界面活性剤、水溶性ポリマー(ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸マレイン酸コポリマー等)、脂肪酸等の通常の洗剤組成物に用いられる任意の液体成分が挙げられる。液体成分は一成分のみを用いてもよく、二成分以上を併用しても良い。液体成分としては、当該成分を液体で添加してもよく、又は水溶液若しくは分散液の形態で添加してもよい。液体洗剤原料の使用量としては、該洗剤粒子群100重量部に対して、洗浄力向上の観点から0.1重量部以上が好ましく、1重量部以上がより好ましく、3重量部がさらに好ましく、洗剤粒子群に含有される洗剤粒子の粒子間の凝集の抑制、高速溶解性、及びシミ出し性やケーキング性の抑制の点から30重量部以下が好ましく、20重量部以下がより好ましく、10重量部以下がさらに好ましい。
【0086】
好ましい混合装置として具体的には、上記の容器回転型造粒機に加えて、以下のものが挙げられる。回分式で行う場合は、以下の(1)〜(3)のものが好ましい。(1)ヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)製)、ハイスピードミキサー(深江工業(株)製)、バーチカルグラニュレーター((株)パウレック製)、レディゲミキサー(松坂技研(株)製)、プロシェアミキサー(太平洋機工(株)製)、特開平10−296064号公報記載の混合装置、特開平10−296065号公報記載の混合装置等、(2)リボンミキサー(日和機械工業(株)製)、バッチニーダー(佐竹化学機械工業(株)製)、リボコーン((株)大川原製作所製)等、(3)ナウターミキサー(ホソカワミクロン(株)製)、SVミキサー(神鋼パンテック(株)製)等がある。上記の混合機の中でも好ましくは、上記の容器回転型造粒機に加えて、レディゲミキサー、プロシェアミキサー、特開平10−296064号公報記載の混合装置、特開平10−296065号公報記載の混合装置等であり、かかる装置を用いることによって、後述の表面改質工程を同一の装置で行うことができるので、設備の簡略化の点から好ましい。中でも、特開平10−296064号公報記載の混合装置、特開平10−296065号公報記載の混合装置は通気によって混合物の湿分や温度を調節し、洗剤粒子群の崩壊を抑制できることから好ましい。また、強い剪断力を与えることなく、粉体と液体の混合が可能なナウターミキサー、SVミキサー、リボンミキサー等の混合装置も、洗剤粒子群の崩壊を抑制できる点から好ましい。
【0087】
又、連続型の装置を用いて該洗剤粒子群と液体洗剤原料を混合させてもよい。又、連続型の装置としては、フレキソミックス型((株)パウレック製)、タービュライザー(ホソカワミクロン(株)製)等が挙げられる。
【0088】
本工程における混合機内の温度は、該洗剤粒子中の陰イオン性界面活性剤の分解を抑制できるように調整することが好ましく、製造時の温度域としては、30〜60℃が好ましく、製造後の保存温度域としては60℃以下が好ましい。
【0089】
好適な洗剤粒子群を得るための回分式の混合時間、及び連続式の混合における平均滞留時間は、1〜30分間が好ましく、2〜25分間がより好ましく、3〜20分間が更に好ましい。
【0090】
液体洗剤原料吸油工程において、該洗剤粒子群と液体洗剤原料との混合を通気下で行ってもよい。より具体的には、液体洗剤原料吸油工程において、各原料の添加中及び/又は混合中に、混合装置の混合槽内に空気等の気体を送風する操作が挙げられる。かかる操作を行うことによって、該洗剤粒子群が液体洗剤原料を更に担持することができ、得られた洗剤粒子群は液体洗剤原料がより高配合されたものとなる。
【0091】
このような効果が奏される理由としては、かかる操作を行うことにより、該洗剤粒子群の表面上に存在する陰イオン性界面活性剤ペーストやその他液体洗剤原料の水分が除去されることによると推定される。その結果、洗剤粒子群の粘着性が低減して洗剤粒子群の凝集が抑制され、得られる洗剤粒子群の粒度分布もシャープになる。
【0092】
送風の条件としては、例えば送風される気体の温度が好ましくは10〜65℃、より好ましくは30〜60℃、さらに好ましくは50〜60℃である。
【0093】
送風量としては、好ましくは該洗剤粒子群100重量部に対して1〜15重量部/分、より好ましくは2〜10重量部/分、さらに好ましくは3〜8重量部/分である。
【0094】
液体洗剤原料の添加前、その添加と同時、その添加途中又はその添加後に粉末ビルダーを添加することも可能である。かかる成分を添加することで、洗剤粒子群の粒子径をコントロールすることができ、又洗浄力の向上を図ることができる。尚、ここで言う粉末ビルダーとは、界面活性剤以外の、粉末の洗浄力強化剤を意味し、具体的には、ゼオライト、クエン酸塩等の金属イオン封鎖能を示す基剤や、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ能を示す基剤、結晶性ケイ酸塩等の金属イオン封鎖能・アルカリ能いずれも有する基剤、その他硫酸ナトリウム等のイオン強度を高める基剤等を指す。
【0095】
ここで結晶性ケイ酸塩として、特開平5−279013号公報第3欄第17行(500〜1000℃で焼成して結晶化させたものが好ましい。)、特開平7−89712号公報第2欄第45行、特開昭60−227895号公報第2頁右下欄第18行(第2表のケイ酸塩が好ましい。)に記載の結晶性ケイ酸塩を好ましい粉末ビルダーとして用いることができる。ここで、アルカリ金属ケイ酸塩のSiO2/M2O(但しMはアルカリ金属を示す。)が0.5〜3.2のもの、好ましくは1.5〜2.6のものがより好適に用いられる。
【0096】
当該粉末ビルダーの使用量としては、該洗剤粒子群100重量部に対して0〜12重量部が好ましく、0〜6重量部が更に好ましい。かかる成分はこの範囲において、溶解性が良好である。
【0097】
更に、液体洗剤原料吸油工程の後に、洗剤粒子群を表面改質する表面改質工程を加えることが好ましい。
【0098】
2−2.表面改質工程
本工程においては、界面活性剤ペースト混合工程又は液体洗剤原料吸油工程で得られた洗剤粒子群の粒子表面を改質する、任意の工程である。そのために、添加時の形態として以下の(1)微粉体、(2)液状物のような種々の表面被覆剤を添加する表面改質工程を行う。表面改質工程の回数は1回以上であってもよい。
【0099】
洗剤粒子群の粒子表面を表面被覆剤により改質すると、洗剤粒子群の流動性と耐ケーキング性が向上する傾向がある。そのため、本発明の製造方法において、表面改質工程を設けることは好ましい。表面改質工程で使用される装置としては、例えば、液体洗剤原料吸油工程で例示された混合機のうち、攪拌翼と解砕翼を両方具備したものが好ましい装置として挙げられる。以下に表面被覆剤についてそれぞれ説明する。
【0100】
(1)微粉体
微粉体としては、その一次粒子の平均粒径が10μm以下であるものが好ましく、0.1〜10μmであるものがより好ましい。平均粒径がこの範囲において、洗剤粒子群の粒子表面の被覆率が向上し、洗剤粒子群の流動性と耐ケーキング性の向上の観点から好適である。当該微粉体の平均粒径は、光散乱を利用した方法、例えばパーティクルアナライザー((株)堀場製作所製)、又は顕微鏡観察による測定等で測定される。更に、該微粉体が高いイオン交換能や高いアルカリ能を有していることが洗浄力の観点から好ましい。かかる微粉体は、一成分で構成されていてもよく、複数の成分で構成されていてもよい。
【0101】
該微粉体としては、アルミノケイ酸塩が望ましく、結晶性、非晶質の何れでも構わない。アルミノケイ酸塩以外では、硫酸ナトリウム、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性ケイ酸塩のような微粉体も好ましい。又、一次粒子の平均粒径が0.1〜10μmの金属石鹸、粉末の界面活性剤(例えばアルキル硫酸塩等)や水溶性有機塩も同様に用いることができる。結晶性ケイ酸塩を用いる場合、吸湿や吸炭酸ガスによる結晶性ケイ酸塩の凝集等による劣化を防ぐ目的から、結晶性ケイ酸塩以外の微粉体と混合して用いることが好ましい。
【0102】
微粉体の使用量としては、洗剤粒子群100重量部に対して0〜40重量部が好ましく、0.5〜40重量部がより好ましく、1〜30重量部がさらに好ましく、2〜20重量部がよりさらに好ましい。当該微粉体の使用量はこの範囲において、流動性が向上し、消費者に良好な使用感を与える。流動性の向上、シミ出し性やケーキング性の抑制の観点から0.1重量部以上が好ましく、0.5重量部以上がより好ましく、1重量部以上がさらに好ましく、2重量部以上がよりさらに好ましく、3重量部がなお好ましく、すすぎ性、流動性の向上の観点から40重量部以下が好ましく、30重量部以下がより好ましく、20重量部以下がさらに好ましく、10重量部以下がよりさらに好ましい。
【0103】
(2)液状物
液状物としては、水溶性ポリマーや脂肪酸等が挙げられ、水溶液や溶融状態で添加することができる。かかる液状物は、一成分で構成されていてもよく、複数の成分で構成されていてもよい。
【0104】
(2−1)水溶性ポリマー
水溶性ポリマーとしては、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸とマレイン酸の共重合体又はその塩等のポリカルボン酸塩等が挙げられる。当該水溶性ポリマーの使用量としては、洗剤粒子群100重量部に対して0〜10重量部が好ましく、0〜8重量部がより好ましく、0〜6重量部がさらに好ましい。当該水溶性ポリマーの使用量はこの範囲において、良好な溶解性、良好な流動性、耐ケーキング性を示す洗剤粒子群を得ることができる。
【0105】
(2−2)脂肪酸
脂肪酸としては、例えば、炭素数10〜22の脂肪酸等が挙げられる。当該脂肪酸の使用量としては、洗剤粒子群100重量部に対して0〜5重量部が好ましく、0〜3重量部がより好ましい。常温で固体のものの場合は、流動性を示す温度まで加温した後に、噴霧して供給することが好ましい。
【0106】
2−3.乾燥工程
本工程においては、得られた洗剤粒子群を乾燥させる操作を更に行ってもよい。かかる操作を行うことにより、界面活性剤ペースト等に由来する水分を、洗剤粒子群から除去することができる。
【0107】
本工程は、界面活性剤ペースト混合工程、液体洗剤原料吸油工程又は表面改質工程で得られた洗剤粒子群を乾燥する、任意の工程である。水分を除去することにより、洗剤粒子群中の活性剤成分の含有量を向上させることができる。
【0108】
洗剤粒子群の崩壊を抑制する観点から、強い剪断力をできるだけ与えない乾燥方式が好ましい。例えば、バッチ式では、容器に入れて電気乾燥機や熱風乾燥機で乾燥させる方法、バッチ式流動層で乾燥させる方法等が挙げられ、連続式では、流動層やロータリー乾燥機、スチームチューブドライヤー等が挙げられる。
【0109】
乾燥温度については、a)成分の分解の抑制と乾燥速度の観点から、好ましくは40〜110℃、より好ましくは50〜100℃、さらに好ましくは60〜90℃である。
【0110】
<洗剤組成物>
本発明の洗剤組成物は、上述の洗剤粒子群を含有してなる組成物であり、更に該洗剤粒子群以外に別途添加された洗剤成分(例えば、ビルダー顆粒、蛍光染料、酵素、香料、消泡剤、漂白剤、漂白活性化剤等)を含有してなる組成物である。
【0111】
洗剤組成物中の洗剤粒子群の含有量は、洗浄力の点から50重量%以上が好ましく、60重量%以上がより好ましく、70重量%以上が更に好ましく、80〜100重量%がより好ましい。
【0112】
洗剤粒子群以外の洗剤成分の洗剤組成物中における含有量は、50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましく、30重量%以下が更に好ましく、20重量%以下がより好ましい。
【0113】
<洗剤組成物の製法>
洗剤組成物の製法は、特に限定はなく、例えば、前記洗剤粒子群及び別途添加された洗剤成分を混合する方法が挙げられる。このようにして得られた洗剤組成物は、a)成分の高配合された洗剤粒子を含有しているため、少量でも十分な洗浄効果を発現し得るものである。かかる洗剤組成物の用途としては粉末洗剤を用いる用途であれば特に限定はないが、例えば、衣料用粉末洗剤、自動食器用洗剤等が挙げられる。
【0114】
<物性の測定方法>
1.嵩密度
嵩密度は、JIS K 3362により規定された方法で測定する。尚、本願においては洗剤粒子群の嵩密度は2000μm以上の顆粒を除去した後の嵩密度とする。
【0115】
2.平均粒径
平均粒径については、以下の方法により測定する。
(1)平均粒径が125μm以上のものについては、JIS Z 8801−1の標準篩(目開き2000〜125μm)を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる重量分率からメジアン径を算出する。より詳細には、目開き125μm、180μm、250μm、355μm、500μm、710μm、1000μm、1400μm、2000μmの9段の篩と受け皿を用いて、受け皿上に目開きの小さな篩から順に積み重ね、最上部の2000μmの篩の上から100gの粒子を添加し、蓋をしてロータップ型ふるい振とう機(HEIKO製作所製、タッピング156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、5分間振動させたあと、それぞれの篩及び受け皿上に残留した該粒子の重量を測定し、各篩上の該粒子の重量割合(%)を算出する。受け皿から順に目開きの小さな篩上の該粒子の重量割合を積算していき、合計が50%となる粒径を平均粒径とする。
【0116】
(2)平均粒径が80μm以上125μm未満の物については、目開き45μm、63μm、90μm、125μm、180μm、250μm、355μm、500μm、710μm、1000μm、1400μm、2000μmの12段の篩と受け皿を用いて同様の測定を行い、平均粒径の算出を行う。
【0117】
(3)平均粒径が80μm未満のものについては、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920((株)堀場製作所製)を用い、該粒子を溶解させない溶媒に分散させて測定したメジアン径を平均粒径とする。
【0118】
尚、洗剤粒子群の平均粒径は全粒の平均粒径とする。
【0119】
3.Rosin-Rammler数
Rosin-Rammler数は上記のように規定される数である。本明細書においては、具体的には次のようにして求められる。上記平均粒径の測定と同様の方法により、それぞれの篩及び受け皿上に残留した該粒子の重量を測定し、各篩(目開きDp[μm])上の該粒子の重量割合(累積率R(Dp)[μm])を算出する。そして、各logDpに対するlog(log(100/R(Dp)))をプロットした時の最小2乗近似直線の傾きnを、Rosin-Rammler数とする。
【0120】
4.水分
水分測定は赤外線水分計法により行う。即ち、試料3gを重量既知の試料皿にはかり採り、赤外線水分計(ケット科学研究所(株)製FD−240)を用いて105℃で加熱し、30秒間重量変化がなくなった時点を乾燥終了とする。そして、乾燥後の重量と乾燥前重量から水分量を算出する。
【0121】
5.流動性
流動時間は、JIS K 3362により規定された嵩密度測定用のホッパーから、100mLの粉末が流出するのに要する時間とする。流動時間として10秒以下が好ましく、8秒以下がより好ましく、7秒以下が更に好ましい。
【0122】
尚、本願においては洗剤粒子群の流動性は2000μm以上の顆粒を除去した後の流動性とする。
【0123】
<品質評価方法>
1.吸油能
吸収量測定器((株)あさひ総研製S410)に粉末を30〜35g投入し、駆動羽根200r/mで回転させる。ここに液状の非イオン性界面活性剤(花王(株)製エマルゲン108)を液供給速度4mL/minで滴下し、最大トルクとなる点を見極める。この最大トルクとなる点の70%のトルクとなる点での液添加量を粉末投入量で除算し、吸油能とする。
【0124】
尚、本願においては洗剤粒子群の吸油能は2000μm以上の顆粒を除去した後の吸油能とする。
【0125】
2.洗剤収率
本発明における洗剤収率とは、得られる洗剤粒子群における125〜1000μmの間の洗剤粒子群の重量割合を示す。
【実施例】
【0126】
以下の実施例等では、特に記載のない限り下記の原料を用いた。
ライト灰:平均粒径100μm(セントラル硝子(株)製;吸油能0.45mL/g;水分量2重量%)
粉砕ライト灰:平均粒径8μm(上記ライト灰を粉砕したもの)
芒硝:平均粒径200μm、四国化成工業(株)製「中性無水芒硝」
粉砕芒硝:平均粒径10μm(上記芒硝を粉砕したもの)
ゼオライト:平均粒径3.5μm、ゼオビルダー社製
【0127】
以下の実施例等では、容器回転型造粒機として、邪魔板を有した75Lドラム型造粒機(φ40cm×L60cm)を使用した。2流体ノズルとして、(株)アトマックス製:型番BN90を使用した。また、1流体ノズルとして、スプレーイングシステムスジャパン(株)製:型番UNIJET8003を使用し、細管ノズルとして、管口径8.1mmのノズルを使用した。
【0128】
以下の実施例に基づいて本発明を更に説明する。
【0129】
実施例1
陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペースト(R−OSO3Na;C12/C14/C16=64/24/12(重量比);水分量33重量%;60℃での粘度:約2Pa・s;以下、「組成物A」という)を60℃にした。次にライト灰5.6kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記ライト灰100重量部に対し、上記組成物A25重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、液滴径約130μmにて6.5分間で添加した。添加後、さらに混合を3分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群1を排出した。
【0130】
得られた洗剤粒子群1は、水分6.9%、平均粒径221μm、Rosin-Rammler数2.05、洗剤収率94.6%、嵩密度543g/L、流動性6.4s、吸油能0.40mL/gであった。
【0131】
実施例2
組成物Aを60℃にした。次にライト灰4.9kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記ライト灰100重量部に対し、上記組成物A43重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、液滴径約130μmにて9.8分間で添加した。添加後、さらに混合を3分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群2を排出した。
【0132】
得られた洗剤粒子群2は、水分9.1%、平均粒径318μm、Rosin-Rammler数2.79、洗剤収率98.9%、嵩密度550g/L、流動性6.1s、吸油能0.36mL/gであった。
【0133】
実施例3
組成物Aを60℃にした。次にライト灰4.2kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記ライト灰100重量部に対し、上記組成物A67重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、液滴径約130μmにて13分間で添加した。添加後、さらに混合を3分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群3を排出した。
【0134】
得られた洗剤粒子群3は、水分11.1%、平均粒径416μm、Rosin-Rammler数2.44、洗剤収率98.9%、嵩密度624g/L、流動性5.8s、吸油能0.26mL/gであった。
【0135】
実施例4
組成物Aを60℃にした。次にライト灰3.5kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記ライト灰100重量部に対し、上記組成物A100重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、液滴径約130μmにて16.3分間で添加した。添加後、さらに混合を3分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群4を排出した。
【0136】
得られた洗剤粒子群4は、水分14.8%、平均粒径678μm、Rosin-Rammler数2.49、洗剤収率87.4%、嵩密度636g/L、流動性6.9s、吸油能0.13mL/gであった。
【0137】
実施例5
実施例1と同様の方法で洗剤粒子群を製造し、その洗剤粒子を電気乾燥機を用いて105℃で2時間乾燥を行い、洗剤粒子群5を排出した。
【0138】
得られた洗剤粒子群5は、水分1.1%、平均粒径208μm、Rosin-Rammler数1.73、洗剤収率87.7%、嵩密度522g/L、流動性7.1s、吸油能0.43mL/gであった。
【0139】
実施例6
実施例2と同様の方法で洗剤粒子群を製造し、その洗剤粒子を電気乾燥機を用いて105℃で2時間乾燥を行い、洗剤粒子群6を排出した。
【0140】
得られた洗剤粒子群6は、水分1.4%、平均粒径272μm、Rosin-Rammler数1.98、洗剤収率90.9%、嵩密度519g/L、流動性6.5s、吸油能0.42mL/gであった。
【0141】
実施例7
実施例3と同様の方法で洗剤粒子群を製造し、その洗剤粒子を電気乾燥機を用いて105℃で2時間乾燥を行い、洗剤粒子群7を排出した。
【0142】
得られた洗剤粒子群7は、水分2.1%、平均粒径442μm、Rosin-Rammler数2.29、洗剤収率98.1%、嵩密度573g/L、流動性6.1s、吸油能0.33mL/gであった。
【0143】
実施例8
実施例4と同様の方法で洗剤粒子群を製造し、その洗剤粒子を電気乾燥機を用いて105℃で2時間乾燥を行い、洗剤粒子群8を排出した。
【0144】
得られた洗剤粒子群8は、水分1.7%、平均粒径651μm、Rosin-Rammler数2.04、洗剤収率98.7%、嵩密度579g/L、流動性6.6s、吸油能0.15mL/gであった。
【0145】
比較例1
組成物Aを60℃にした。次にライト灰26kgをレディゲミキサーFKM−130D((株)マツボー製)中で撹拌した。尚、ジャケットに60℃の温水を流した。攪拌羽根回転数115r/m、フルード数3.7、剪断機回転数3600r/mの条件で10秒間撹拌した後、上記ライト灰100重量部に対し、上記組成物A25重量部を細管ノズルを用いて7分間で添加した。添加後、さらに混合を3分間続けて顆粒化を行った後、レディゲミキサーから洗剤粒子群9を排出した。
【0146】
得られた洗剤粒子群9は、水分6.6%、平均粒径128μm、Rosin-Rammler数0.85、洗剤収率50.3%、嵩密度739g/L、流動性は測定不可能であった。
【0147】
比較例2
組成物Aを60℃にした。次にライト灰22.8kgをレディゲミキサーFKM−130D((株)マツボー製)中で撹拌した。尚、ジャケットに60℃の温水を流した。攪拌羽根回転数115r/m、フルード数3.7、剪断機回転数3600r/mの条件で10秒間撹拌した後、上記ライト灰100重量部に対し、上記組成物A43重量部を細管ノズルを用いて10.5分間で添加した。添加後、さらに混合を3分間続けて顆粒化を行った後、レディゲミキサーから洗剤粒子群10を排出した。
【0148】
得られた洗剤粒子群10は、水分10.0%、平均粒径219μm、Rosin-Rammler数1.16、洗剤収率85.5%、嵩密度720g/L、流動性は6.1s、吸油能0.18mL/gであった。
【0149】
比較例3
組成物Aを60℃にした。次にライト灰19.5kgをレディゲミキサーFKM−130D((株)マツボー製)中で撹拌した。尚、ジャケットに60℃の温水を流した。攪拌羽根回転数115r/m、フルード数3.7、剪断機回転数3600r/mの条件で10秒間撹拌した後、上記ライト灰100重量部に対し、上記組成物A67重量部を細管ノズルを用いて14.1分間で添加した。添加後、さらに混合を3分間続けて顆粒化を行った後、レディゲミキサーから洗剤粒子群11を排出した。
【0150】
得られた洗剤粒子群11は、水分12.1%、平均粒径が測定不可能な程粗粒化し、Rosin-Rammler数1.65、洗剤収率4.8%、嵩密度798g/L、流動性は8.2sであった。
【0151】
比較例4
組成物Aを60℃にした。次にライト灰5.6kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記ライト灰100重量部に対し、上記組成物A25重量部を1流体ノズルを用いて2.2分間で添加した。添加後、さらに混合を3分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群12を排出した。
【0152】
得られた洗剤粒子群12は、水分5.1%、平均粒径148μm、Rosin-Rammler数0.77、洗剤収率55.9%、嵩密度656g/L、流動性9.5sであった。
【0153】
比較例5
組成物Aを60℃にした。次にライト灰4.9kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記ライト灰100重量部に対し、上記組成物A43重量部を1流体ノズルを用いて3.3分間で添加した。添加後、さらに混合を3分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群13を排出した。
【0154】
得られた洗剤粒子群13は、水分10.9%、平均粒径502μm、Rosin-Rammler数1.25、洗剤収率69.5%、嵩密度642g/L、流動性6.4s、吸油能0.33mL/gであった。
【0155】
比較例6
組成物Aを60℃にした。次にライト灰4.2kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記ライト灰100重量部に対し、上記組成物A67重量部を1流体ノズルを用いて4.4分間で添加した。添加後、さらに混合を3分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群14を排出した。
【0156】
得られた洗剤粒子群14は、水分13.9%、平均粒径983μm、Rosin-Rammler数1.46、洗剤収率48.7%、嵩密度784g/L、流動性7.2sであった。
【0157】
実施例9
陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペースト(R−OSO3Na;C12/C14/C16=64/24/12(重量比);水分量30重量%;60℃での粘度:約2Pa・s;以下、「組成物B」という)を55℃にした。次に粉砕ライト灰1.73kgと芒硝1.63kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記粉末洗剤原料100重量部に対し、上記組成物B81重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、液滴径約130μmにて13.3分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った。その後、得られた洗剤粒子群100重量部に対し、ゼオライト15重量部を添加し、さらに混合を1分間行い、ドラム型造粒機から洗剤粒子群15を排出した。
【0158】
得られた洗剤粒子群15は、水分11.0%、平均粒径406μm、Rosin-Rammler数2.05、洗剤収率93.9%、嵩密度712g/L、流動性6.9s、吸油能0.16mL/gであった。
【0159】
実施例10
組成物Bを55℃にした。次にライト灰1.73kgと粉砕芒硝1.63kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記粉末洗剤原料100重量部に対し、上記組成物B81重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、液滴径約130μmにて13.3分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った。その後、得られた洗剤粒子群100重量部に対し、ゼオライト15重量部を添加し、さらに混合を1分間行い、ドラム型造粒機から洗剤粒子群16を排出した。
【0160】
得られた洗剤粒子群16は、水分13.9%、平均粒径447μm、Rosin-Rammler数2.17、洗剤収率95.5%、嵩密度629g/L、流動性6.9s、吸油能0.18mL/gであった。
【0161】
実施例11
組成物Bを60℃にした。次に粉砕ライト灰2.8kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記粉末洗剤原料100重量部に対し、上記組成物B150重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、液滴径約130μmにて20.6分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群17を排出した。
【0162】
得られた洗剤粒子群17は、水分16.1%、平均粒径395μm、Rosin-Rammler数1.76、洗剤収率92.8%、嵩密度555g/L、流動性6.1s、吸油能0.47mL/gであった。
【0163】
実施例12
組成物B92.4重量部とポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO21モル付加物)7.6重量部を混合し(以下、「組成物C」という)55℃にした。次にライト灰4.2kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記粉末洗剤原料100重量部に対し、上記組成物C67重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて15.1分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群18を排出した。
【0164】
得られた洗剤粒子群18は、水分11.3%、平均粒径480μm、Rosin-Rammler数1.52、洗剤収率79.7%、嵩密度590g/L、流動性6.3s、吸油能0.29mL/gであった。
【0165】
実施例13
組成物Cを55℃にした。次に粉砕ライト灰3.15kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記粉末洗剤原料100重量部に対し、上記組成物C122重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて18.9分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群19を排出した。
【0166】
得られた洗剤粒子群19は、水分14.2%、平均粒径698μm、Rosin-Rammler数2.37、洗剤収率72.5%、嵩密度684g/L、流動性6.6s、吸油能0.17mL/gであった。
【0167】
実施例14
組成物B93重量部とポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(花王(株)製エマルゲン270J)7重量部を混合し(以下、「組成物D」という)55℃にした。次にライト灰4.2kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記粉末洗剤原料100重量部に対し、上記組成物D67重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて14.6分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群20を排出した。
【0168】
得られた洗剤粒子群20は、水分16.5%、平均粒径431μm、Rosin-Rammler数2.22、洗剤収率93.9%、嵩密度622g/L、流動性6.4s、吸油能0.56mL/gであった。
【0169】
実施例15
組成物Dを55℃にした。次に粉砕ライト灰3.5kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記粉末洗剤原料100重量部に対し、上記組成物D100重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて18.2分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群21を排出した。
【0170】
得られた洗剤粒子群21は、水分16.0%、平均粒径408μm、Rosin-Rammler数1.87、洗剤収率92.4%、嵩密度642g/L、流動性6.1s、吸油能0.24mL/gであった。
【0171】
実施例16
組成物Bを60℃にした。次に芒硝4.2kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記粉末洗剤原料100重量部に対し、上記組成物B67重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて14.5分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群22を排出した。
【0172】
得られた洗剤粒子群22は、水分9.6%、平均粒径411μm、Rosin-Rammler数2.15、洗剤収率95.4%、嵩密度796g/L、流動性6.2s、吸油能0.25mL/gであった。
【0173】
実施例17
実施例11で得られた洗剤粒子群17を500mLビーカー中に100g投入した。上記洗剤粒子群100重量部に対し、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO21モル付加物:以下、「組成物E」という)5重量部を添加し、スパチュラーを用いて手動にて混合し上記洗剤粒子群に吸油させた。その後、得られた洗剤粒子群を袋に投入し上記洗剤粒子群100重量部に対し、ゼオライト5重量部を添加し20回混合を行い洗剤粒子群23を得た。
【0174】
得られた洗剤粒子群23は、平均粒径440μm、Rosin-Rammler数1.88、洗剤収率86.2%、嵩密度515g/L、流動性6.4sであった。
【0175】
実施例18
実施例11で得られた洗剤粒子群17を500mLビーカー中に100g投入した。上記洗剤粒子群100重量部に対し、組成物E10重量部を添加し、攪拌棒を用いて手動にて混合し上記洗剤粒子群に吸油させた。その後、得られた洗剤粒子群100重量部に対し、ゼオライト10重量部を添加し、さらに混合を行い洗剤粒子群24を得た。
【0176】
得られた洗剤粒子群24は、平均粒径590μm、Rosin-Rammler数2.96、洗剤収率90.2%、嵩密度640g/L、流動性6.8sであった。
【0177】
比較例7
陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペースト(R−OSO3Na;C12/C14/C16=64/24/12(重量比);水分量70重量%;以下「組成物F」という)を60℃にした。当該ペーストの60℃での状態は、非常に流動性が高いものであった。次にライト灰3.85kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記粉末洗剤原料100重量部に対し、上記組成物F82重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて14.6分間で添加した。添加後、さらに混合を3分間続けて顆粒化を行った後、ドラム型造粒機から洗剤粒子群25を排出した。
【0178】
得られた洗剤粒子群25は、粗大化し評価不可能であった。
【0179】
比較例8
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(花王(株)製エマルゲン106:以下、「組成物G」という)を60℃にした。組成物Gの60℃での状態は液体であった。次にライト灰4.93kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記粉末洗剤原料100重量部に対し、上記組成物G35重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、9.4分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った。その後、得られた洗剤粒子群100重量部に対し、ゼオライト5重量部を添加し、さらに混合を1分間行い、ドラム型造粒機から洗剤粒子群26を排出した。
【0180】
得られた洗剤粒子群26は、付着性が高く、評価不可能であった。
【0181】
比較例9
組成物Gを60℃にした。次にライト灰4.93kgを邪魔板を有したドラム型造粒機(回転数30r/m、フルード数0.2)中で撹拌した。10秒間撹拌した後、上記粉末洗剤原料100重量部に対し、上記組成物G35重量部を2流体ノズル(微粒化用Air噴霧圧0.3MPa)を用いて、9.4分間で添加した。添加後、さらに混合を1分間続けて顆粒化を行った。その後、得られた洗剤粒子群100重量部に対し、ゼオライト30重量部を添加し、さらに混合を1分間行い、ドラム型造粒機から洗剤粒子群27を排出した。
【0182】
得られた洗剤粒子群27は、水分2.8%、平均粒径138μm、Rosin-Rammler数1.0、洗剤収率59.4%、嵩密度698g/L、流動性12.1sであった。
【0183】
上記の実施例、比較例の条件、結果を以下の表に示す。
【0184】
【表1】

【0185】
【表2】

【0186】
【表3】

【0187】
【表4】

【0188】
【表5】

【0189】
表中、1000μm以上品とは、全洗剤粒子群中の1000μm以上の粒子群が占める割合(重量%)であり、125μm未満品とは、全洗剤粒子群中の125μm未満の粒子群が占める割合(重量%)である。また、表3〜表5において、ゼオライトの量は、界面活性剤ペースト混合工程後の洗剤粒子群を100重量部とした時の量である。
【0190】
実施例1〜8より、本発明により得られた、粉末洗剤原料と、式(1)で示される陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペーストとを混合することで、粒度分布のシャープな洗剤粒子を収率良く得られることが明らかになった。
【0191】
また、実施例1〜4と比較例1〜3との比較より、容器回転型造粒機以外の造粒機を用い、式(1)で示される陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペーストを1流体ノズルで添加、混合することで、粒度分布がブロードで洗剤収率が低くなることが明らかになった。
【0192】
また、実施例1〜4と比較例4〜6との比較より、容器回転型造粒機を用いた場合においても、式(1)で示される陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペーストを1流体ノズルで添加、混合することで、粒度分布がブロードで洗剤収率が低くなることが明らかになった。
【0193】
実施例9、10からは、粉末洗剤原料として複数の成分を用いた場合でも、良好な性質の洗剤粒子群を製造できることが分かった。実施例16のように、粉末洗剤原料がライト灰ではなく芒硝を用いた場合でも、良好な性質の洗剤粒子群を製造できることが分かった。実施例11及び13からは、界面活性剤ペーストの重量が粉末洗剤原料の重量を超えた場合であっても、良好な性質の洗剤粒子群を製造できることが分かった。さらに、界面活性剤組成物C又はDを用いた実施例12〜15で示されるように、式(1)に規定の陰イオン性界面活性剤に加えて、非イオン性界面活性剤又は式(1)に記載の陰イオン性界面活性剤以外の陰イオン界面活性剤を含有する界面活性剤ペーストを用いた場合であっても、良好な性質の洗剤粒子群を製造できることが分かった。
【0194】
さらに、実施例17及び18に示されるように、界面活性剤ペースト混合工程後に得られた洗剤粒子群と、液体洗剤原料とを混合することで、所望の洗剤粒子群を製造できることが分かった。
【0195】
一方、ドラム型造粒機や2流体ノズルを用いた場合であっても、所望の洗剤粒子群を製造できない場合があることも分かった。比較例7のように界面活性剤ペースト中の水の量が多すぎる場合、比較例8のように界面活性剤ペースト中の界面活性剤が非イオン性界面活性剤であり、式(1)に規定の陰イオン性界面活性剤が該ペーストに含まれない場合、洗剤粒子群としての評価ができない程の劣悪な製造物しか得られなかった。比較例9のように、比較例8においてゼオライトを多量に添加したとしても、得られた洗剤粒子群の性質は所望の範囲を全く満たさないものであった。
【産業上の利用可能性】
【0196】
本発明によれば、陰イオン性界面活性剤を含有する界面活性剤ペーストを用いて、粒度分布がシャープな必要な粒度の洗剤粒子群を収率良く製造することができる。かかる洗剤粒子群を、例えば、衣料用粉末洗剤、自動食器用洗剤等の構成成分として用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末洗剤原料の粉末に、次のa)成分及びb)成分:
a)下記式(1):
R−O−SO3M (1)
(式中、Rは炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基、Mはアルカリ金属原子又はアミンを示す。)で示される陰イオン性界面活性剤、及び
b)上記a)成分100重量部に対して25〜70重量部の水、を含有する界面活性剤ペーストを多流体ノズルを用いて添加し、容器回転型造粒機によって混合する、界面活性剤ペースト混合工程を含む洗剤粒子群の製造方法。
【請求項2】
多流体ノズルが2流体ノズルである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
粉末洗剤原料がライト灰及び/又は芒硝を含む粉末洗剤原料である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
粉末洗剤原料100重量部に対して25〜200重量部の界面活性剤ペーストを混合する、請求項1〜3いずれか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
界面活性剤ペースト混合工程により得られた洗剤粒子群と液体洗剤原料とを混合する工程を更に含む、請求項1〜4いずれか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
洗剤粒子群の平均粒径が150〜800μmである、請求項1〜5いずれか1項に記載の製造方法。
【請求項7】
該洗剤粒子群を乾燥する工程を更に含む1〜6いずれか1項に記載の製造方法。
【請求項8】
請求項1〜7いずれか1項に記載の製造方法によって得られた洗剤粒子群。
【請求項9】
請求項1〜7いずれか1項に記載の製造方法によって得られた洗剤粒子群を含有してなる洗剤組成物。

【公開番号】特開2011−127106(P2011−127106A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−257794(P2010−257794)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】