洗浄可能かつ高さ調節可能な枕
洗浄可能かつ高さ調節可能な枕を開示するものである。本枕には、ピローケース及び前記ピローケース内に封入されるエンボス加工マットが含まれる。前記エンボス加工マットは、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施され、かつ多層に折り重ねられている。また、本枕には、頸椎または頭部の側面を支えるためのエンボス加工マットがさらに含まれていてもよい。よって、本枕は、衛生的に使用するために洗浄が可能であるとともに、快適でもある。さらに、本枕利用者の睡眠習慣が仰臥位であるか横臥位であるかに拘わらず、また、本枕利用者が無意識にその寝相を変える場合にも、本枕の高さは、本枕利用者の体形と寝相に合わせて広範囲に調節が可能である。したがって、本枕により、本枕利用者は熟睡できるようになるとともに、その首肩の痛みや変形が防止される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は枕に関するものであり、より具体的には、衛生的に使用するために洗浄することができ、洗浄後または長期使用後にも、詰め物が塊を形成したり団子状になって片側に偏ることが防止され、本枕利用者の寝相が仰臥位であるか横臥位であるかに拘わらず、また、本枕利用者が無意識にその寝相を変える場合にも、本枕利用者の体形と寝相に合わせて前記エンボス加工マットを多層に折り重ねるかまたは前記マットを巻き丸めることによって高さが調節され、それによって、本枕利用者が熟睡できるようになるとともにその首肩の痛みや変形が防止されることを特徴とする、複数のエンボス部分を形成するようにキルティングが施されたエンボス加工マットを含む枕に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、枕はピローケース内に封入される。従来型の枕の中には、そば殻、もみ殻、乾燥したハーブ、セラミック、合成樹脂、発泡樹脂、羽毛、ウール、ポリエステル、ラテックスなどのような各種詰め物が入っている。
【0003】
しかしながら、かかる枕の詰め物は洗浄できないので、衛生状態の問題が生じる。特に、穀類、穀類の殻または乾燥したハーブなどのような詰め物は、湿度によって腐敗しやすく、皮膚炎やアレルギー反応を引き起こすさまざまな細菌やイエダニの温床を提供する。また、かかる枕のサイズ及び高さは、製品規格やその詰め物の量によって決定される。したがって、かかる枕の高さは調節することができない。
【0004】
コットンで詰められている枕の洗浄時には、そのコットンが塊を形成したり、団子状になって片側に偏ったりする場合がある。また、かかる枕は、一定期間の使用のために扁平化した後には、元の高さを回復することができず、したがって、かかる枕の利用者の頭や首を適切な位置で支えることができなくなってしまう。このため、かかる枕は廃棄されなくてはならない。つまり、従来型の枕の使用は経済的でない。
【0005】
前記従来型枕の利用者が、横臥位に適した高さの該枕に頭を当てて横臥位で睡眠中に、無意識にその寝相を仰臥位に変えた場合、前記従来型枕は首の痛みや睡眠障害を引き起こす可能性もある。一方に、前記従来型枕の利用者が、仰臥位に適した高さの該枕に頭を当てて仰臥位で睡眠中に、その寝相を横臥位に変えた場合、前記従来型枕は、その高さが適切な高さと比べて1肩の長さ分だけ合わなくなるため、首の痛みや睡眠障害を引き起こす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、清浄するための洗浄が可能であり、衛生的に使用することができる枕を提供することにある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、本枕利用者の寝相が仰臥位であっても横臥位であっても、また、本枕利用者が無意識にその寝相を変える場合でも、本枕利用者の体形または寝相にしたがって本枕利用者の頸椎または頭部の側面を支えるために高さを容易に調節することが可能な枕を提供することにある。
【0008】
また、本発明のもう一つの目的は、洗浄後または長期使用後にも、詰め物が塊を形成したり団子状になって片側に偏ることを防止し、その元の高さへの復元力を増大し、快適感を得ることができるような枕を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様にしたがって、上記及び他の目的は下記を含む枕を提供することで達成することができる。ピローケースと、前記ピローケース内に封入される第1エンボス加工マットであって、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施されているとともに多層に折り重ねられていることを特徴とする前記第1エンボス加工マット。
【0010】
好ましくは、本枕には、前記ピローケースの片側に封入される、頸椎を支えるための第2エンボス加工マットであって、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施されている第2エンボス加工マットをさらに含むこともできる。
【0011】
好ましくは、本枕には、前記ピローケースの両側に封入される、頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マットであって、そのそれぞれが、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施されている第3エンボス加工マットをさらに含むこともできる。
【0012】
前記第1エンボス加工マットには、締着手段によって互いに接続される複数の部分品が含まれる。好ましくは、前記締着手段は、ジッパー、ボタン、クリップ、ベルクロテープ及びその組み合わせからなるグループから選択されるものである。
【0013】
前記第1エンボス加工マットは、頸椎及び頭部の側面を支えるための前記第2及び第3エンボス加工マットが挿入されるポケットとともに形成される。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る枕によれば、衛生的に使用するために洗浄を行うことができるが、コットンのような詰め物が塊になったり片側に偏ったりすることが防止されるので、本発明の枕は快適かつ経済的である。
【0015】
本枕利用者の睡眠習慣が仰臥位であるか横臥位であるかに拘わらず、また、本枕利用者が無意識にその寝相を変える場合にも、本枕の高さは、本枕利用者の体形と寝相に合わせて広範囲に調節が可能である。したがって、本発明の枕により、本枕利用者は熟睡できるようになるとともに、その首肩の痛みや変形が防止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
ここで、本発明の好適な実施形態を、付属図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1に示すように、本発明に係る枕は、第1エンボス加工マット20、前記第1エンボス加工マット20をパックするためのマットカバー28、及び前記マットカバー28とともにパックされた前記第1エンボス加工マット20を封入するためのピローケース10を含む。前記第1エンボス加工マット20は、2層以上に折り重ねることが可能である。前記第1エンボス加工マット20ならびに前記ピローケース10は洗浄可能であり、前記第1エンボス加工マット20の高さは、以降で詳細に説明するように折り重ねられる層の厚さまたは層の数によって調節可能である。
【0018】
図5〜10及び図13〜15に示すように、前記第1エンボス加工マット20には横方向ないしは縦方向にキルティングが施されており、複数のキルティング部分22及びエンボス部分24で形成されている。前記第1エンボス加工マット20は、横方向または縦方向に2層以上に折り重ねることが可能である。図10に示すように、所定の幅を持つ1つ以上の折り重ね部分26が第1エンボス加工マット20の上に横方向ないしは縦方向に設けられており、前記第1エンボス加工マット20の折り重ねが容易に行え、前記第1エンボス加工マット20の前記ピローケース10への挿入や取り出しが容易に行えるようになっている。
【0019】
図2に示すように、本発明の枕は、横方向ないしは縦方向にキルティングが施されており、複数のキルティング部分とエンボス部分で形成される、頸椎を支えるための第2エンボス加工マット14をさらに含む。頸椎を支えるための前記第2エンボス加工マット14は、前記第1エンボス加工マット20上に載置することも、その中に挿入することもでき、前記第1エンボス加工部20とともに前記ピローケース10内に封入される。頸椎を支えるための前記第2エンボス加工マット14は、本枕利用者の頸椎を支えるために適切な位置にある(好ましくは、前方部分または後方部分)。前記第2エンボス加工マット14は、巻き丸められた形状を有してもよく、本枕利用者が仰臥位で睡眠時に、その体形に合わせて高さを調節することが可能である。
【0020】
図3に示すように、本発明の枕は、頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マット16及び16'をさらに含み、それらマットは、横方向ないしは縦方向にキルティングが施されており、複数のキルティング部分とエンボス部分で形成されている。頭部の側面を支えるための前記第3エンボス加工マット16及び16'は、前記第1エンボス加工マット20上に載置することも、その中に挿入することもでき、前記ピローケース10内に前記第1エンボス加工マット20とともに封入されている。頭部の側面を支えるための前記第3エンボス加工マット16及び16'は、前記本枕利用者の頭部の側面を支えるために適切な位置にある(好ましくは左側ないしは右側)。前記エンボス加工マット16及び16'は、巻き丸められた形状を有してもよく、本枕利用者が横臥位で睡眠時に、その体形に合わせて高さを調節することが可能である(特に1肩の長さ)。
【0021】
図4に示すように、頸椎を支えるための前記第2エンボス加工マット14及び頭部の側面を支えるための前記第3エンボス加工マット16及び16'は、本枕利用者の好みに合わせて、前記ピローケース10内に一緒に封入してもよいし、別個に封入してもよい。
【0022】
図11に示すように、前記第1エンボス加工マット20には、頸椎を支えるための前記第2エンボス加工マット14を挿入できるポケット18が前方部分または後方部分に設けられており、前記第2エンボス加工マット14の前記ピローケース10への挿入や取り出しが容易に行え、かつその位置を確実に固定できるようになっている。同じ理由から、図12に示すように、前記第1エンボス加工マット20には、頭部の側面を支えるための前記第3エンボス加工マット16及び16'を挿入できるポケット19及び19'が左部分と右部分に設けられている。
【0023】
図17に示すように、単層または2層の補助エンボス加工マット30は、前記折り重ねられた第1エンボス加工マット20上に載置し、前記ピローケース10内に封入することもできる。また、フック部材32を前記補助エンボス加工マット30ないしは前記第1エンボス加工マット20のコーナーに設けることもできて、洗浄エンボス加工マットを乾燥ラックに容易に掛けることができるようになっている。
【0024】
図5〜9に示すように、前記第1エンボス加工マット20には、締着手段40がすべての側面に沿って設けられている。好ましくは、前記締着手段40は、ジッパー、ボタン、クリップ、ベルクロテープ及びその組み合わせからなるグループから選択されるものである。前記締着手段40によって、2つ以上の単一エンボス加工マットを互いに自由に接続することが可能になる。
【0025】
図16に示すように、前記上記締着手段40は、前記第1エンボス加工マット20及び前記補助エンボス加工マット30のそれぞれの表面と、前記ピローケース10の内面とに設けられる。前記締着手段40によって、前記第1エンボス加工マット20を確実に折り重ねることが可能になる。さらに、前記締着手段40によって、前記第1エンボス加工マット20及び前記補助エンボス加工マット30を前記ピローケース10の内面に固定的に取り付けることが可能になり、前記第1エンボス加工マット20及び前記補助エンボス加工マット30が前記ピローケース10の内部でスリップすることが防止される。
【0026】
図10に示すように、前記第1エンボス加工マット20には横方向ないしは縦方向にキルティングが施されており、複数のキルティング部分22及びエンボス部分24で形成されているので、たとえ前記第1エンボス加工マット20が洗浄されても、個々のエンボス部分24内に詰められたコットンのような前記詰め物23は、塊を形成したり、団子状になって片側に偏ることなく、均一な分散状態に保たれる。したがって、前記第1エンボス加工マット20の元の高さへの復元力は増大し、本枕利用者は、長期使用後ですら快適感を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
上記の説明から明らかなように、本発明に係る枕には、複数のキルティング部分とエンボス部分を形成するようにキルティングが施されているエンボス加工マットが含まれるので、本枕は清浄するための洗浄が可能であり、衛生的に使用することができる。また、個々のエンボス部分内に詰められたコットンのような詰め物は、洗浄または長期使用の後にですら塊になったり、片側に片寄ったりしないので、本発明の枕は快適かつ経済的である。
【0028】
本枕利用者の睡眠習慣が仰臥位であるか横臥位であるかに拘わらず、また、本枕利用者が無意識にその寝相を変える場合にも、本枕の高さは、本枕利用者の体形と寝相に合わせて広範囲に調節が可能である。したがって、本発明の枕により、本枕利用者は熟睡できるようになるとともに、その首肩の痛みや変形が防止される。
【0029】
本発明の好適な実施形態は例示的な目的で開示したものであって、当業者であれば、種々の変更、付加および代替を添付の特許請求の範囲で開示した本発明の範囲および真の趣旨から逸脱することなく行い得ることを理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の好適な実施形態に係る、第1エンボス加工マット及び前記第1エンボス加工マットを封入するピローケースを含む枕を示す断面図。
【図2】本発明の好適な実施形態に係る、第1エンボス加工マット、頸椎を支えるための第2エンボス加工マットと、前記第1及び第2エンボス加工マットを封入するピローケースを含む枕を示す断面図。
【図3】本発明の好適な実施形態に係る、第1エンボス加工マット、頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マットと、前記第1及び第3エンボス加工マットを封入するピローケースを含む枕を示す断面図。
【図4】本発明の好適な実施形態に係る、頸椎を支えるための第2エンボス加工マット、頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マット及びピローケースを示す斜視図。
【図5】1〜6個に分解できる第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図6】1〜4個に分解できる第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図7】1〜3個に分解できる第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図8】1〜2個に分解できる第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図9】単一の第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図10】第1エンボス加工マットを示す拡大断面図。
【図11】頸椎を支えるための第2エンボス加工マットが挿入されるポケットが形成された第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図12】頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マットが挿入されるポケットが形成された第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図13】横方向に折り重ねられている状態の第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図14】縦方向に折り重ねられている状態の第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図15】巻き丸められた状態の第1エンボス加工マットを示す断面図。
【図16】締着手段によって確実に折り重ねられた第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図17】第1エンボス加工マット及び前記第1エンボス加工マット上に載置される補助エンボス加工マットを示す斜視図。
【技術分野】
【0001】
本発明は枕に関するものであり、より具体的には、衛生的に使用するために洗浄することができ、洗浄後または長期使用後にも、詰め物が塊を形成したり団子状になって片側に偏ることが防止され、本枕利用者の寝相が仰臥位であるか横臥位であるかに拘わらず、また、本枕利用者が無意識にその寝相を変える場合にも、本枕利用者の体形と寝相に合わせて前記エンボス加工マットを多層に折り重ねるかまたは前記マットを巻き丸めることによって高さが調節され、それによって、本枕利用者が熟睡できるようになるとともにその首肩の痛みや変形が防止されることを特徴とする、複数のエンボス部分を形成するようにキルティングが施されたエンボス加工マットを含む枕に関するものである。
【背景技術】
【0002】
通常、枕はピローケース内に封入される。従来型の枕の中には、そば殻、もみ殻、乾燥したハーブ、セラミック、合成樹脂、発泡樹脂、羽毛、ウール、ポリエステル、ラテックスなどのような各種詰め物が入っている。
【0003】
しかしながら、かかる枕の詰め物は洗浄できないので、衛生状態の問題が生じる。特に、穀類、穀類の殻または乾燥したハーブなどのような詰め物は、湿度によって腐敗しやすく、皮膚炎やアレルギー反応を引き起こすさまざまな細菌やイエダニの温床を提供する。また、かかる枕のサイズ及び高さは、製品規格やその詰め物の量によって決定される。したがって、かかる枕の高さは調節することができない。
【0004】
コットンで詰められている枕の洗浄時には、そのコットンが塊を形成したり、団子状になって片側に偏ったりする場合がある。また、かかる枕は、一定期間の使用のために扁平化した後には、元の高さを回復することができず、したがって、かかる枕の利用者の頭や首を適切な位置で支えることができなくなってしまう。このため、かかる枕は廃棄されなくてはならない。つまり、従来型の枕の使用は経済的でない。
【0005】
前記従来型枕の利用者が、横臥位に適した高さの該枕に頭を当てて横臥位で睡眠中に、無意識にその寝相を仰臥位に変えた場合、前記従来型枕は首の痛みや睡眠障害を引き起こす可能性もある。一方に、前記従来型枕の利用者が、仰臥位に適した高さの該枕に頭を当てて仰臥位で睡眠中に、その寝相を横臥位に変えた場合、前記従来型枕は、その高さが適切な高さと比べて1肩の長さ分だけ合わなくなるため、首の痛みや睡眠障害を引き起こす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、清浄するための洗浄が可能であり、衛生的に使用することができる枕を提供することにある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、本枕利用者の寝相が仰臥位であっても横臥位であっても、また、本枕利用者が無意識にその寝相を変える場合でも、本枕利用者の体形または寝相にしたがって本枕利用者の頸椎または頭部の側面を支えるために高さを容易に調節することが可能な枕を提供することにある。
【0008】
また、本発明のもう一つの目的は、洗浄後または長期使用後にも、詰め物が塊を形成したり団子状になって片側に偏ることを防止し、その元の高さへの復元力を増大し、快適感を得ることができるような枕を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の態様にしたがって、上記及び他の目的は下記を含む枕を提供することで達成することができる。ピローケースと、前記ピローケース内に封入される第1エンボス加工マットであって、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施されているとともに多層に折り重ねられていることを特徴とする前記第1エンボス加工マット。
【0010】
好ましくは、本枕には、前記ピローケースの片側に封入される、頸椎を支えるための第2エンボス加工マットであって、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施されている第2エンボス加工マットをさらに含むこともできる。
【0011】
好ましくは、本枕には、前記ピローケースの両側に封入される、頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マットであって、そのそれぞれが、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施されている第3エンボス加工マットをさらに含むこともできる。
【0012】
前記第1エンボス加工マットには、締着手段によって互いに接続される複数の部分品が含まれる。好ましくは、前記締着手段は、ジッパー、ボタン、クリップ、ベルクロテープ及びその組み合わせからなるグループから選択されるものである。
【0013】
前記第1エンボス加工マットは、頸椎及び頭部の側面を支えるための前記第2及び第3エンボス加工マットが挿入されるポケットとともに形成される。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る枕によれば、衛生的に使用するために洗浄を行うことができるが、コットンのような詰め物が塊になったり片側に偏ったりすることが防止されるので、本発明の枕は快適かつ経済的である。
【0015】
本枕利用者の睡眠習慣が仰臥位であるか横臥位であるかに拘わらず、また、本枕利用者が無意識にその寝相を変える場合にも、本枕の高さは、本枕利用者の体形と寝相に合わせて広範囲に調節が可能である。したがって、本発明の枕により、本枕利用者は熟睡できるようになるとともに、その首肩の痛みや変形が防止される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
ここで、本発明の好適な実施形態を、付属図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1に示すように、本発明に係る枕は、第1エンボス加工マット20、前記第1エンボス加工マット20をパックするためのマットカバー28、及び前記マットカバー28とともにパックされた前記第1エンボス加工マット20を封入するためのピローケース10を含む。前記第1エンボス加工マット20は、2層以上に折り重ねることが可能である。前記第1エンボス加工マット20ならびに前記ピローケース10は洗浄可能であり、前記第1エンボス加工マット20の高さは、以降で詳細に説明するように折り重ねられる層の厚さまたは層の数によって調節可能である。
【0018】
図5〜10及び図13〜15に示すように、前記第1エンボス加工マット20には横方向ないしは縦方向にキルティングが施されており、複数のキルティング部分22及びエンボス部分24で形成されている。前記第1エンボス加工マット20は、横方向または縦方向に2層以上に折り重ねることが可能である。図10に示すように、所定の幅を持つ1つ以上の折り重ね部分26が第1エンボス加工マット20の上に横方向ないしは縦方向に設けられており、前記第1エンボス加工マット20の折り重ねが容易に行え、前記第1エンボス加工マット20の前記ピローケース10への挿入や取り出しが容易に行えるようになっている。
【0019】
図2に示すように、本発明の枕は、横方向ないしは縦方向にキルティングが施されており、複数のキルティング部分とエンボス部分で形成される、頸椎を支えるための第2エンボス加工マット14をさらに含む。頸椎を支えるための前記第2エンボス加工マット14は、前記第1エンボス加工マット20上に載置することも、その中に挿入することもでき、前記第1エンボス加工部20とともに前記ピローケース10内に封入される。頸椎を支えるための前記第2エンボス加工マット14は、本枕利用者の頸椎を支えるために適切な位置にある(好ましくは、前方部分または後方部分)。前記第2エンボス加工マット14は、巻き丸められた形状を有してもよく、本枕利用者が仰臥位で睡眠時に、その体形に合わせて高さを調節することが可能である。
【0020】
図3に示すように、本発明の枕は、頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マット16及び16'をさらに含み、それらマットは、横方向ないしは縦方向にキルティングが施されており、複数のキルティング部分とエンボス部分で形成されている。頭部の側面を支えるための前記第3エンボス加工マット16及び16'は、前記第1エンボス加工マット20上に載置することも、その中に挿入することもでき、前記ピローケース10内に前記第1エンボス加工マット20とともに封入されている。頭部の側面を支えるための前記第3エンボス加工マット16及び16'は、前記本枕利用者の頭部の側面を支えるために適切な位置にある(好ましくは左側ないしは右側)。前記エンボス加工マット16及び16'は、巻き丸められた形状を有してもよく、本枕利用者が横臥位で睡眠時に、その体形に合わせて高さを調節することが可能である(特に1肩の長さ)。
【0021】
図4に示すように、頸椎を支えるための前記第2エンボス加工マット14及び頭部の側面を支えるための前記第3エンボス加工マット16及び16'は、本枕利用者の好みに合わせて、前記ピローケース10内に一緒に封入してもよいし、別個に封入してもよい。
【0022】
図11に示すように、前記第1エンボス加工マット20には、頸椎を支えるための前記第2エンボス加工マット14を挿入できるポケット18が前方部分または後方部分に設けられており、前記第2エンボス加工マット14の前記ピローケース10への挿入や取り出しが容易に行え、かつその位置を確実に固定できるようになっている。同じ理由から、図12に示すように、前記第1エンボス加工マット20には、頭部の側面を支えるための前記第3エンボス加工マット16及び16'を挿入できるポケット19及び19'が左部分と右部分に設けられている。
【0023】
図17に示すように、単層または2層の補助エンボス加工マット30は、前記折り重ねられた第1エンボス加工マット20上に載置し、前記ピローケース10内に封入することもできる。また、フック部材32を前記補助エンボス加工マット30ないしは前記第1エンボス加工マット20のコーナーに設けることもできて、洗浄エンボス加工マットを乾燥ラックに容易に掛けることができるようになっている。
【0024】
図5〜9に示すように、前記第1エンボス加工マット20には、締着手段40がすべての側面に沿って設けられている。好ましくは、前記締着手段40は、ジッパー、ボタン、クリップ、ベルクロテープ及びその組み合わせからなるグループから選択されるものである。前記締着手段40によって、2つ以上の単一エンボス加工マットを互いに自由に接続することが可能になる。
【0025】
図16に示すように、前記上記締着手段40は、前記第1エンボス加工マット20及び前記補助エンボス加工マット30のそれぞれの表面と、前記ピローケース10の内面とに設けられる。前記締着手段40によって、前記第1エンボス加工マット20を確実に折り重ねることが可能になる。さらに、前記締着手段40によって、前記第1エンボス加工マット20及び前記補助エンボス加工マット30を前記ピローケース10の内面に固定的に取り付けることが可能になり、前記第1エンボス加工マット20及び前記補助エンボス加工マット30が前記ピローケース10の内部でスリップすることが防止される。
【0026】
図10に示すように、前記第1エンボス加工マット20には横方向ないしは縦方向にキルティングが施されており、複数のキルティング部分22及びエンボス部分24で形成されているので、たとえ前記第1エンボス加工マット20が洗浄されても、個々のエンボス部分24内に詰められたコットンのような前記詰め物23は、塊を形成したり、団子状になって片側に偏ることなく、均一な分散状態に保たれる。したがって、前記第1エンボス加工マット20の元の高さへの復元力は増大し、本枕利用者は、長期使用後ですら快適感を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
上記の説明から明らかなように、本発明に係る枕には、複数のキルティング部分とエンボス部分を形成するようにキルティングが施されているエンボス加工マットが含まれるので、本枕は清浄するための洗浄が可能であり、衛生的に使用することができる。また、個々のエンボス部分内に詰められたコットンのような詰め物は、洗浄または長期使用の後にですら塊になったり、片側に片寄ったりしないので、本発明の枕は快適かつ経済的である。
【0028】
本枕利用者の睡眠習慣が仰臥位であるか横臥位であるかに拘わらず、また、本枕利用者が無意識にその寝相を変える場合にも、本枕の高さは、本枕利用者の体形と寝相に合わせて広範囲に調節が可能である。したがって、本発明の枕により、本枕利用者は熟睡できるようになるとともに、その首肩の痛みや変形が防止される。
【0029】
本発明の好適な実施形態は例示的な目的で開示したものであって、当業者であれば、種々の変更、付加および代替を添付の特許請求の範囲で開示した本発明の範囲および真の趣旨から逸脱することなく行い得ることを理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の好適な実施形態に係る、第1エンボス加工マット及び前記第1エンボス加工マットを封入するピローケースを含む枕を示す断面図。
【図2】本発明の好適な実施形態に係る、第1エンボス加工マット、頸椎を支えるための第2エンボス加工マットと、前記第1及び第2エンボス加工マットを封入するピローケースを含む枕を示す断面図。
【図3】本発明の好適な実施形態に係る、第1エンボス加工マット、頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マットと、前記第1及び第3エンボス加工マットを封入するピローケースを含む枕を示す断面図。
【図4】本発明の好適な実施形態に係る、頸椎を支えるための第2エンボス加工マット、頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マット及びピローケースを示す斜視図。
【図5】1〜6個に分解できる第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図6】1〜4個に分解できる第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図7】1〜3個に分解できる第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図8】1〜2個に分解できる第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図9】単一の第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図10】第1エンボス加工マットを示す拡大断面図。
【図11】頸椎を支えるための第2エンボス加工マットが挿入されるポケットが形成された第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図12】頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マットが挿入されるポケットが形成された第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図13】横方向に折り重ねられている状態の第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図14】縦方向に折り重ねられている状態の第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図15】巻き丸められた状態の第1エンボス加工マットを示す断面図。
【図16】締着手段によって確実に折り重ねられた第1エンボス加工マットを示す斜視図。
【図17】第1エンボス加工マット及び前記第1エンボス加工マット上に載置される補助エンボス加工マットを示す斜視図。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記を含む枕。ピローケースと、前記ピローケース内に封入される第1エンボス加工マットであって、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施されているとともに多層に折り重ねられていることを特徴とする前記第1エンボス加工マット。
【請求項2】
請求項1に係る枕において、下記をさらに含む枕。
前記ピローケースの片側に封入される、頸椎を支えるための第2エンボス加工マットであって、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施されている第2エンボス加工マット。
【請求項3】
請求項1に係る枕において、下記をさらに含む枕。前記ピローケースの両側に封入される、頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マットであって、そのそれぞれが、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施されている第3エンボス加工マット。
【請求項4】
請求項1に係る枕において、前記第1エンボス加工マットが、締着手段によって互いに接続される複数の部分品を含み、前記締着手段が、ジッパー、ボタン、クリップ、ベルクロテープ及びその組み合わせなるグループから選択されるものであることを特徴とする枕。
【請求項5】
請求項1に係る枕において、下記をさらに含む枕。
頸椎を支えるための第2エンボス加工マットと、頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マットであって、
前記第1エンボス加工マットが、前記第2及び第3エンボス加工マットが挿入されるポケットとともに形成されていることを特徴とする第3エンボス加工マット。
【請求項1】
下記を含む枕。ピローケースと、前記ピローケース内に封入される第1エンボス加工マットであって、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施されているとともに多層に折り重ねられていることを特徴とする前記第1エンボス加工マット。
【請求項2】
請求項1に係る枕において、下記をさらに含む枕。
前記ピローケースの片側に封入される、頸椎を支えるための第2エンボス加工マットであって、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施されている第2エンボス加工マット。
【請求項3】
請求項1に係る枕において、下記をさらに含む枕。前記ピローケースの両側に封入される、頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マットであって、そのそれぞれが、複数のエンボス部分を形成するように、少なくとも一方向にキルティングが施されている第3エンボス加工マット。
【請求項4】
請求項1に係る枕において、前記第1エンボス加工マットが、締着手段によって互いに接続される複数の部分品を含み、前記締着手段が、ジッパー、ボタン、クリップ、ベルクロテープ及びその組み合わせなるグループから選択されるものであることを特徴とする枕。
【請求項5】
請求項1に係る枕において、下記をさらに含む枕。
頸椎を支えるための第2エンボス加工マットと、頭部の側面を支えるための第3エンボス加工マットであって、
前記第1エンボス加工マットが、前記第2及び第3エンボス加工マットが挿入されるポケットとともに形成されていることを特徴とする第3エンボス加工マット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2009−505773(P2009−505773A)
【公表日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−528930(P2008−528930)
【出願日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際出願番号】PCT/KR2006/003211
【国際公開番号】WO2007/027022
【国際公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(507222284)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際出願番号】PCT/KR2006/003211
【国際公開番号】WO2007/027022
【国際公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(507222284)
【Fターム(参考)】
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