洗浄槽
【課題】構成部材を小さな形状にすることができて、不使用時の保管及び使用時の運搬、組立を容易に行うことができるとともに、使用時に身体の背中側も容易に洗うことができる洗浄槽を提供する。
【解決手段】洗浄槽本体11を流体圧入プレートにより上面が開口したほぼ箱型に形成する。洗浄槽本体11の内底部には中敷マット26を着脱可能に敷設する。中敷マット26の上面には、身体Bを支持するための複数の支持突部27A,27Bを身体Bの延長方向に間隔をおいて配設する。中敷マット26及び支持突部27A,27Bを流体圧入プレートにより形成する。
【解決手段】洗浄槽本体11を流体圧入プレートにより上面が開口したほぼ箱型に形成する。洗浄槽本体11の内底部には中敷マット26を着脱可能に敷設する。中敷マット26の上面には、身体Bを支持するための複数の支持突部27A,27Bを身体Bの延長方向に間隔をおいて配設する。中敷マット26及び支持突部27A,27Bを流体圧入プレートにより形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば湯灌や介護等に用いる洗浄槽に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の洗浄槽としては、例えば特許文献1に開示されるような構成が提案されている。この従来構成においては、保持台の上面に一対の保持突起が突設されるとともに、昇降装置が配置されている。保持台の保持突起上には、身体を載置するための平板状のテーブルがテーブル支持板を介してスライド可能に支持されている。保持台の周側部には、四角枠状の台座が配置されている。台座上には上面を開口した箱型の貯湯槽が昇降装置により、テーブルを収容する上昇位置と、テーブルを貯湯槽の開口上縁から上方に突出させる下降位置とに昇降可能に支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−51246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この従来の洗浄槽においては、前記のように、貯湯槽が昇降装置により上昇位置と下降位置とに昇降可能に支持されるともに、テーブルがテーブル支持板を介して保持台上にスライド可能に支持されている。そのため、この洗浄槽を湯灌や介護等に用いる場合、貯湯槽を下降位置に配置して、テーブルを貯湯槽の開口上縁から上方に突出させた状態で、テーブルを貯湯槽上から横方向にスライドさせることにより、貯湯槽内への身体の搬入及び搬出を容易に行うことができる。
【0005】
ところが、この従来の洗浄槽においては、保持台、テーブル、テーブル支持板、台座及び貯湯槽の各構成部材が強化プラスチック等の強度に優れた硬質材料により形成されている。このため、洗浄槽の各構成部材が大型で大重量になって、それらの構成部材を不使用時に保管するのに広いスペースが必要になるとともに、それらの構成部材を使用現場へ運搬したり使用現場で組立てたりするのに手間がかかるという問題があった。
【0006】
また、従来の洗浄槽においては、テ−ブルが平板状に形成されて、その上面が平坦になっているため、テーブル上に身体を載置して洗う場合、身体の背中側を洗うことが困難であった。そのため、従来では身体をハンモック状の網体上に支持した状態でテーブル上に載置し、身体の背中側を洗う場合には、網体により身体をテーブルの上面から持ち上げて、背中側に手をまわすようにして作業を行っていた。よって、作業が面倒で手間がかかるという問題があった。
【0007】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、構成部材を小さな形状に、かつ小さな形状にすることができて、不使用時の保管及び使用時の運搬、組立を容易に行うことができるとともに、使用時に身体の背中側も容易に洗うことができる洗浄槽を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、この発明は、洗浄槽本体を流体圧入プレートにより上面が開口したほぼ箱型に形成し、その洗浄槽本体の内底部には身体を支持するための複数の支持突部を身体の延長方向に間隔をおいて配設し、前記洗浄槽本体内に中敷マットを着脱可能に敷設するとともに、その中敷マットの上面に前記支持突部を配設し、前記中敷マット及び支持突部を流体圧入プレートにより形成し、前記洗浄槽本体、前記中敷マット及び前記支持突部を形成する前記流体圧入プレートは、合成樹脂材料製の表皮材と、該表皮材の内面に接着された生地と、両端がそれぞれ前記生地に連結される非伸長性を有する多数の樹脂繊維とから構成され、前記中敷マットと各支持突部との接合部には連通孔が形成されていることを特徴としている。
【0009】
従って、この発明の洗浄槽においては、流体圧入プレートからエアを抜くことにより、洗浄槽本体を折りたたむことができる。従って、この洗浄槽を小さな形状で軽量にすることができて、不使用時の保管及び使用現場への運搬を容易に行うことができる。また、流体圧入プレートにエアを充填することにより、洗浄槽本体をほぼ箱型の使用形状に拡張することができて、使用時の組立作業等を容易に行うことができる。しかも、この洗浄槽の使用時には、洗浄槽本体の内底部に複数の支持突部が間隔をおいて配設されているため、各支持突部間の空間から身体の背中側にも手を差し入れて容易に洗うことができる。
【0010】
さらに、中敷マット上の各支持突部間の空間を利用して、身体の背中側も容易に洗うことができる。また、中敷マット及び支持突部が流体圧入プレートにより形成されているため、その流体圧入プレートからエアを抜くことにより、中敷マット及び支持突部を小さな形状で軽量にすることができて、洗浄槽本体とともに容易に保管及び運搬することができる。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、この発明によれば、構成部材を小さな形状で軽量にすることができて、不使用時の保管及び使用時の運搬、組立を容易に行うことができる。また、使用時には、
身体の背中側を容易に洗うことができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】一実施形態の洗浄槽を示す断面図。
【図2】図1の2−2線における拡大断面図。
【図3】図2の3−3線における部分拡大断面図。
【図4】図2の4−4線における部分拡大断面図。
【図5】図1の洗浄槽における洗浄槽本体及びインナカバーを分解して示す斜視図。
【図6】同洗浄槽における中敷マットを拡大して示す斜視図。
【図7】同洗浄槽における排水収容タンクを拡大して示す斜視図。
【図8】同洗浄槽におけるシャワーヘッド保持具を拡大して示す斜視図。
【図9】同洗浄槽における肘受け具を拡大して示す斜視図。
【図10】流体圧入プレートの構成を示す一部断面図。
【図11】変形例を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、この発明を具体化した一実施形態を、図面に基づいて説明する。この実施形態の洗浄槽は、湯灌用に用いることに適する。
図1及び図2に示すように、この実施形態の洗浄槽においては、使用時に上面を開口したほぼ長四角箱型の使用形状となる洗浄槽本体11が装備されている。この洗浄槽本体11は、流体圧入プレートよりなる底壁部12の外周上縁に、同じく流体圧入プレートよりなる周壁部13を接合して、内側接着テープ14及び外側接着テープ15により接着固定した構成となっている。
【0014】
図1,図2及び図10に示すように、前記底壁部12は、外周縁において互いに密封接合した塩化ビニール等の柔軟性及び防水性を有する合成樹脂材料製の2枚の表皮材12a,12bと、それらの表皮材12a,12bの内面に接着された生地12d,12eと、それらの12d,12e間に連結された非伸長性を有する多数の等長の樹脂繊維12cとから構成されている。前記周壁部13も底壁部12と同様に、2枚の表皮材13a,13bと、それらの表皮材13a,13bの内面に接着された生地13d,13eと、それらの生地13d,13e間の連結された非伸長性を有する多数の樹脂繊維13cとから構成されている。このため、前記樹脂繊維12c及び13cの非伸長性により、底壁部12及び周壁部13は、高内圧で、かつ板状に形状保持される。これは、同様に形成された後述の中敷きマット26,支持突部27A,27B,排水収容タンク31の周壁部33も同様に高内圧で、かつ板状に形状保持される。
【0015】
図3に示すように、前記周壁部13は、膨張状態の四隅において両表皮材13a,13bを直角に折曲形成するとともに、それらの折曲部分16を上下方向の中央部において互いに接着することにより、全体として四角枠状をなすように形成されている。また、図4に示すように、周壁部13の四隅の上端部及び下端部においては、両表皮材13a,13bの折曲部分16を接着することなく、その折曲部分16間にエア通過用の連通路17が形成されている。
【0016】
図2及び図5に示すように、前記洗浄槽本体11の底壁部12の内面両端及び周壁部13の両端外面には、各一対のエア抜き取り口兼用のエア注入口18が設けられ、それらのエア注入口18には開閉弁19が着脱可能に取り付けられている。そして、これらのエア注入口18から底壁部12及び周壁部13内にエアが充填されることにより、洗浄槽本体11がほぼ長四角箱型の使用形状に拡張される。また、これらのエア注入口18から底壁部12及び周壁部13内のエアが抜き取られることにより、洗浄槽本体11が扁平状態に収縮される。なお、前記開閉弁19は、詳細は図示しないが、開放状態と閉止状態とに切り替えられる切替弁であって、エア注入及び抜き取り時には開放状態に、使用時は閉止状態に切替えられる。
【0017】
図1、図2及び図5に示すように、前記洗浄槽本体11の周壁部13の両側下部には、前後各一対,合計4箇所の脚部20が一体に突出形成されている。そして、使用形状の洗浄槽本体11を床面F上に設置したとき、これらの脚部20により、洗浄槽本体11の底壁部12が床面Fから所定の高さの空間をおいて配置される。また、この床面F上への洗浄槽本体11の設置状態においては、底壁部12の内面が洗浄槽本体11内に横たえられる身体Bの頭部側から足部側に向かって下降傾斜するように形成されている。そして、底壁部12の内面の下降傾斜端側の位置には、左右一対の排水用透孔21が形成されている。
【0018】
図1、図2及び図5に示すように、前記洗浄槽本体11内には合成樹脂製で、柔軟性シート材料よりなるほぼ長四角箱型のインナカバー22が着脱可能に取り付けられ、そのインナカバー22の上端開口縁の外周には洗浄槽本体11の開口上縁に係止可能な折り返し部22aが形成されている。そして、このインナカバー22の取付状態で、洗浄槽本体11の底壁部12の上面、周壁部13の内周面及び開口上縁が一体に覆われる。洗浄槽本体11の排水用透孔21と対応するように、インナカバー22の底部には筒状体よりなる一対の排水口23が配置され、その排水口23の上端部には閉止弁24が着脱可能に取り付けられている。各排水口23の下端部には、洗浄槽本体11の排水用透孔21内に挿通可能な排水パイプ25が接続されている。
【0019】
図1、図2及び図6に示すように、前記インナカバー22の取付状態において、洗浄槽本体11内には使用時にほぼ平板状となる中敷マット26が着脱可能に敷設されている。中敷マット26の上面には、身体Bの頭部を支持するための幅広の1つの支持突部27Aと、身体Bのその他の部分を支持するための複数の幅狭の支持突部27Bが身体Bの延長方向に間隔をおいて固定配置されている。ここで、各支持突部27A,27B間の間隔は、20〜60mm程度が好ましく、等間隔に配列されても、不等間隔に配列されてもよい。
【0020】
図1,図2及び図10に示すように、前記中敷マット26は流体圧入プレートよりなり、前記洗浄槽本体11の底壁部12及び周壁部13と同様に、2枚の表皮材26a,26bと、それらの表皮材26a,26bの内面に接着された生地26d,26eと、それらの生地26d,26e間に連結された非伸長性を有する多数の樹脂繊維26cとから構成されている。また、各支持突部27A,27Bも中敷マット26と同様に流体圧入プレートよりなり、2枚の表皮材27a,27bと、それらの表皮材27a,27bの内面に接着された生地27d,27e間に連結された非伸長性を有する多数の樹脂繊維27cとから構成されている。
【0021】
図1及び図6に示すように、前記中敷マット26の両端面には一対のエア抜き取り口兼用のエア注入口28が設けられ、それらのエア注入口28には開閉弁29が着脱可能に取り付けられている。この開閉弁29も前記開閉弁19と同様に開放状態と閉止状態とに切り替えられる。中敷マット26と各支持突部27A,27Bとの接合部には、各一対の連通孔30が形成されている。そして、前記エア注入口28から中敷マット26内にエアが充填されることにより、そのエアが連通孔30を介して各支持突部27A,27B内に導入されて、中敷マット26が平板状の使用形状に拡張されるとともに、各支持突部27A,27Bが枕状の使用形状に拡張される。また、エア注入口28からエアが抜き取られることにより、中敷マット26及び各支持突部27A,27Bが扁平状態に収縮される。
【0022】
図1、図2及び図7に示すように、前記洗浄槽本体11の両側の脚部20間において、底壁部12と床面Fとの間の空間には一対の排水収容タンク31が出し入れ可能に配設されている。この排水収容タンク31は、頂壁部32と周壁部33と底壁部34とを対向縁において互いに接合することにより密閉箱型状に形成されている。頂壁部32及び底壁部34は、柔軟性を有する樹脂シート材により形成されている。周壁部33は洗浄槽本体11の周壁部13と同様に流体圧入プレートよりなり、2枚の表皮材33a,33bと、それらの表皮材33a,33bと、それらの表皮材33a,33bの内面に接着された生地33d,33eと、それらの生地33d,33e間に連結された非伸長性を有する多数の樹脂繊維33cとから構成されている。
【0023】
図7に示すように、前記各排水収容タンク31の周壁部33の外面にはエア抜き取り口兼用のエア注入口35が設けられ、そのエア注入口35には前記開閉弁19と同様に開放状態と閉止状態とに切り替えられる開閉弁36が着脱可能に取り付けられている。そして、このエア注入口35から周壁部33内にエアが充填されることにより、排水収容タンク
31が密閉箱型状の使用形状に拡張される。また、このエア注入口35からエアが抜き取られることにより、排水収容タンク31が扁平状態に収縮される。
【0024】
図1、図2及び図7に示すように、前記各排水収容タンク31の頂壁部32にはホース接続口37が形成され、そのホース接続口37には蓋体38が着脱可能に取り付けられている。そして、使用形状の排水収容タンク31が洗浄槽本体11の底壁部12と床面Fとの間の空間に配置された状態で、インナカバー22から洗浄槽本体11の排水用透孔21を介して下方に突出する前記排水パイプ25が、このホース接続口37に挿入接続される。この状態で、身体Bの洗浄に用いた排水が、インナカバー22内から排水パイプ25を介して排水収容タンク31内に流入して回収される。
【0025】
図7に示すように、前記各排水収容タンク31の周壁部33の両側面間には携帯用ベルト39が掛装され、その携帯用ベルト39の途中には長さを調節するための調節具40が設けられている。そして、排水収容タンク31内に排水が貯留された状態で、ホース接続口37を蓋体38により閉止した後、この携帯用ベルト39を用いて排水収容タンク31を運搬できるようになっている。なお、前記携帯用ベルト39は、1本であっても、複数本であってもよく、また、図7に2点鎖線で示すように、取付位置や取付方向は適宜に選択される。
【0026】
図1及び図8に示すように、前記洗浄槽本体11の開口上縁の両側部等における適当位置には、一対のシャワーヘッド保持具41が着脱可能に取り付けられる。このシャワーヘッド保持具41の本体42は、棒材により四角枠状に形成された支持枠部42aと、その支持枠部42aの両側下部に間隔をおいて突設された棒材よりなる一対のほぼU字状の脚部42bとから構成されている。本体42の両脚部42bの外面には一対の取付板43が固定され、一方の取付板43上にはシャワーヘッドSを着脱可能に係止するための一対の係止具44が突設されている。
【0027】
図1及び図9に示すように、前記洗浄槽本体11の開口上縁の両側部あるいは一側部には、一対の肘受け具45が着脱可能に取り付けられる。この肘受け具45の本体46は前記シャワーヘッド保持具41の本体42と同様に、四角枠状の支持枠部46aと、その支持枠部46aの両側下部に突設された一対の脚部46bとから構成されている。本体46の両脚部46bの外面には一対の取付板47が固定され、一方の取付板47上には身体Bの肘を受けるための肘受け板48がヒンジ49を介して回動可能に取り付けられている。肘受け板48の下面には保持ロッド50が回動可能に取り付けられ、その保持ロッド50と係合可能に対応するように、一方の脚部46bの外面には係止部材51が支持板52を介して取り付けられている。
【0028】
そして、図9に実線で示すように、肘受け板48を本体46の脚部46bから外側方へ水平に突出する使用位置に回動させた状態で、保持ロッド50を回動させてその先端部を係止部材51に係合させることにより、肘受け板48が上方の使用位置に係止保持される。また、保持ロッド50を前記とは逆方向に回動させて係止部材51との係合状態から解除させることにより、図9に鎖線で示すように、肘受け板48を脚部46bに沿って垂下する不使用状態に回動配置することができる。
【0029】
次に、前記のように構成された洗浄槽の作用を説明する。
さて、この洗浄槽の不使用時には、流体圧入プレートよりなる洗浄槽本体11、中敷マット26及び排水収容タンク31からエアが抜かれて、それらの構成部材が扁平状態に折り畳まれている。また、柔軟性樹脂シート材よりなるインナカバー22も扁平状態に折り畳まれている。そのため、もともと軽量な各構成部材を小さく嵩張らない状態にすることができて、広い保管スペースを必要とすることなく、容易に保管することができるとともに、使用時には使用現場へ手軽に少ない労力で運搬することができる。
【0030】
そして、この洗浄槽の各構成部材を使用現場に搬送した後に組立てる場合には、洗浄槽本体11、中敷マット26及び排水収容タンク31の流体圧入プレート内に、それらのエア注入口18,28,35からエアを充填すると、洗浄槽本体11、中敷マット26及び排水収容タンク31が所定の使用形状に拡張される。この状態で、洗浄槽本体11を使用現場の床面F上に設置するとともに、その洗浄槽本体11の底壁部12と床面Fとの間の空間に一対の排水収容タンク31を配置する。
【0031】
また、洗浄槽本体11内にインナカバー22を取り付け、そのインナカバー22の下面の各排水パイプ25を洗浄槽本体11の排水用透孔21に挿通して、各排水収容タンク31のホース接続口37に挿入接続する。さらに、このインナカバー22の取付状態で、洗浄槽本体11の底壁部12上に中敷マット26を敷設する。この場合、図1及び図2に示すように、中敷きマット26は、端部の幅広の支持突部27A側が底壁部12の傾斜上部側に位置するようにする。また、中敷マット26の外周縁と洗浄槽本体11の周壁部13の内周面との間には、排水路としての空間が形成されるように配置する。
【0032】
そして、必要に応じて洗浄槽本体11の開口上縁の両側部に、一対のシャワーヘッド保持具41及び肘受け具45を装着する。この状態では、シャワーヘッド保持具41及び肘受け具45は、その取付位置を周壁部13の延びる方向に沿って自在に選択できる。そして、この場合、シャワーヘッド保持具41の係止具44及び肘受け具45の肘受け板48が洗浄槽本体11の内側に配置されるようにする。
【0033】
このように、洗浄槽の使用に際しては、流体圧入プレートよりなる洗浄槽本体11、中敷マット26及び排水収容タンク31にエアを充填することにより、それらの構成部材を所定の使用形状に拡張させることができる。この場合、各構成部材が硬質の合成樹脂材料で形成されていないため、手軽に取り扱うことができる。よって、使用に際しての組立作業等を容易に行うことができる。
【0034】
その後、図1に鎖線で示すように、中敷マット26の支持突部27A,27B上に身体Bを載置すると、中敷マット26の上面と身体Bとの間において、各支持突部27A,27B間に空間が形成される。なお、ここで、身体のBの頭部は幅広の支持突部27A上に載置する。そして、この状態で、シャワーヘッド保持具41の係止具44にシャワーヘッドSを係止して、そのシャワーヘッドSから身体Bに湯を噴射させながら身体Bを洗っていく。この場合、シャワーヘッド保持具41の本体42が洗浄槽本体11の周壁部13に対して移動可能及び着脱可能に装着されているため、シャワーヘッドSの位置を任意に変更しながら、身体Bの各部を容易に洗うことができる。もちろん、シャワーヘッド保持具41を洗浄槽本体11に取り付けることなく、そいて、シャワーヘッドSをシャワーヘッド保持具41に支持することなく、手に持って洗浄を行ってもよい。
【0035】
また、中敷マット26の上面と身体Bとの間において、各支持突部27A,27B間に空間が形成されているため、この支持突部27A,27B間の空間を利用して、身体Bの背中側にも作業者の手を差し入れながら容易に洗うことができる。
【0036】
さらに、図1に示すように、肘受け具45の肘受け板48を使用位置に回動配置させた状態で、その肘受け板48に身体Bの肘を載置すれば、身体Bの腕が邪魔になることなく、脇等の他の部分を容易に洗うことができる。
【0037】
そして、この身体Bの洗浄時には、洗浄槽本体11の底壁部12の内面が身体Bの頭部側から足部側に向かって下降傾斜するように形成されている。このため、洗浄に用いた排水はインナカバー22内で底壁部12の内底面に沿って前記足部側へ流れた後、排水パイプ25を介して排水収容タンク31内に流入回収される。よって、排水を洗浄槽本体11内に滞留することなく、外部へ速やかに排出することができるとともに、洗浄槽の周囲の床面等を濡らしてしまうことが回避される。
【0038】
このように、身体Bの洗浄が終了した後は、身体Bを中敷マット26上から洗浄槽外に運び出した後、中敷マット26及びインナカバー22に付着した水分を拭き取りながら、それらを洗浄槽本体11内から取り外す。この場合、洗浄槽本体11の内面がインナカバー22により覆われて、排水に触れていないため、洗浄槽本体11を使用毎に洗浄清掃する必要がなく、清掃作業を簡略化することができる。その後、流体圧入プレートよりなる洗浄槽本体11、中敷マット26及び排水収容タンク31からエアを抜けば、それらの構成部材を扁平状態に折り畳むことができる。また、柔軟性樹脂シート材よりなるインナカバー22も扁平状態に折り畳むことができる。よって、これらの構成部材を嵩張らない小さな形状にすることができて、前述した運び入れ時と同様に、使用現場から容易に運び出すことができる。
【0039】
また、排水が貯留された排水収容タンク31については、その上面のホース接続口37を蓋体38により閉止した状態で、携帯用ベルト39を用いて運び出すことができる。よって、排水の廃棄処理を容易に行うことができる。
【0040】
以上に述べた実施形態は以下の効果を発揮する。
(1) 洗浄槽本体11等が流体圧入プレートにより構成されているため、軽量であり、しかも、不使用時や、運搬時には、エアを抜いて小さく折りたたむことができる。このため、保管や運搬に便利である。
【0041】
(2) 洗浄槽11本体の内底部には身体を支持するための複数の支持突部27A,27Bが身体の延長方向に間隔をおいて配設されている。このため、各支持突部27A,27B間の空間から身体の背中側に手を差し入れて容易に洗うことができる。
【0042】
(3) 洗浄槽本体11内に中敷マット26が着脱可能に敷設されるとともに、その中敷マット26の上面に支持突部27A,27Bが設けられている。従って、中敷マット26を洗浄槽本体11内から取り出して容易に洗浄でき、清潔さを維持できる。
【0043】
(4) 洗浄槽本体11の内底面が身体の頭部側から足部側に向かって下降傾斜するように形成され、洗浄槽本体11の内底面の下降位置に排水用透孔21が形成されている。従って、身体の洗浄に用いた水を洗浄槽本体の内底面に沿って一側方へ流して、排水用透孔21から速やかに排出することができる。
【0044】
(5) 洗浄槽本体11の内面及び開口上縁を覆うように、洗浄槽本体11内に柔軟シート材料よりなるインナカバー22が着脱可能に取り付けられる。従って、使用毎に洗浄槽本体11を洗浄清掃する必要がなく、清掃作業を簡略化することができる。また、このインナカバー22を使い捨てにすることも可能である。
【0045】
(6) 前記インナカバー22における洗浄槽本体11の排水用透孔21と対応する位置に、閉止弁付きの排水パイプ25が設けられている。このように構成した場合には、身体の洗浄に用いた水を、インナカバー22内から排水パイプ25を介して速やかに排出させることができる。
【0046】
(7) 洗浄槽本体11に排水収容タンク31を付設し、その排水収容タンク31の周壁部33が流体圧入プレートにより形成されている。従って、身体の洗浄に用いた水を排水収容タンク31内に貯留させて、容易に廃棄処理することができる。しかも、排水収容タンク31は一対設けられているため、言い換えれば2分割されているため、排水の運び出しを少ない労力で簡単に行うことができる。
【0047】
(8) 洗浄槽本体11の開口上縁に着脱可能に取り付けられるシャワーヘッド保持具41が設けられている。このため、そのシャワーヘッド保持具41にシャワーヘッドSを保持することにより、身体の洗浄作業を容易に行うことができる。また、そのシャワーヘッド保持具41にシャワーヘッドSを保持することにより、シャワーヘッドSから垂れ落ちる水により床面等が濡らされることを回避できる。
【0048】
(9) 洗浄槽本体11の開口上縁に着脱可能に取り付けられる肘受け具45が設けられている。このように構成した場合には、その肘受け具45に身体の肘を載置することにより、身体の他の部分の洗浄作業を容易に行うことができる。
【0049】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態においては、中敷マット26の上面に複数の支持突部27A,27Bが設けられているが、この支持突部27A,27Bを洗浄槽本体11の底壁部12の内面に設けて、その支持突部27A,27B上に身体Bを載置するように構成してもよい。言い換えれば、このように構成された場合には、中敷きマット26は設けられない。
【0050】
・ 排水収容タンク31の頂壁部32や底壁部34を流体圧入プレートにより構成してもよい。
・ 洗浄槽本体11の底壁部12と周壁部13とをエアの流通可能に一体化してもよい。このようにすれば、エアの注入及び排出が容易になる。
【0051】
・ 前記実施形態においては、洗浄槽本体11に一対の排水用透孔21を設けて、その両排水用透孔21からそれぞれ排水パイプ25を介して両排水収容タンク31に排水するようにした。これに対し、図11に示すように、排水用透孔21を1箇所のみに設け、排水パイプ25に一対の分岐部25aを設けて、その両分岐部25aをそれぞれ介して両排水収容タンク31に排水するようにすること。このようにすれば、両排水収容タンク31内に収容される排水の量の差を小さくできる。
【0052】
・ 前記実施形態においては、湯灌用の洗浄槽に具体化しているが、例えば洗浄槽本体11の周壁部13の高さ等を変更して、介護用等の他の用途の洗浄槽に具体化してもよい。
【符号の説明】
【0053】
11…洗浄槽本体、12…底壁部、13…周壁部、18…エア注入口、21…排水用透孔、22…インナカバー、23…排水口、24…閉止弁、25…排水パイプ、26…中敷マット、27A,27B…支持突部、28…エア注入口、31…排水収容タンク、33…周壁部、35…エア注入口、37…ホース接続口、41…シャワーヘッド保持具、44…係止具、45…肘受け具、48…肘受け板、F…床面、B…身体、S…シャワーヘッド。
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば湯灌や介護等に用いる洗浄槽に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の洗浄槽としては、例えば特許文献1に開示されるような構成が提案されている。この従来構成においては、保持台の上面に一対の保持突起が突設されるとともに、昇降装置が配置されている。保持台の保持突起上には、身体を載置するための平板状のテーブルがテーブル支持板を介してスライド可能に支持されている。保持台の周側部には、四角枠状の台座が配置されている。台座上には上面を開口した箱型の貯湯槽が昇降装置により、テーブルを収容する上昇位置と、テーブルを貯湯槽の開口上縁から上方に突出させる下降位置とに昇降可能に支持されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−51246号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この従来の洗浄槽においては、前記のように、貯湯槽が昇降装置により上昇位置と下降位置とに昇降可能に支持されるともに、テーブルがテーブル支持板を介して保持台上にスライド可能に支持されている。そのため、この洗浄槽を湯灌や介護等に用いる場合、貯湯槽を下降位置に配置して、テーブルを貯湯槽の開口上縁から上方に突出させた状態で、テーブルを貯湯槽上から横方向にスライドさせることにより、貯湯槽内への身体の搬入及び搬出を容易に行うことができる。
【0005】
ところが、この従来の洗浄槽においては、保持台、テーブル、テーブル支持板、台座及び貯湯槽の各構成部材が強化プラスチック等の強度に優れた硬質材料により形成されている。このため、洗浄槽の各構成部材が大型で大重量になって、それらの構成部材を不使用時に保管するのに広いスペースが必要になるとともに、それらの構成部材を使用現場へ運搬したり使用現場で組立てたりするのに手間がかかるという問題があった。
【0006】
また、従来の洗浄槽においては、テ−ブルが平板状に形成されて、その上面が平坦になっているため、テーブル上に身体を載置して洗う場合、身体の背中側を洗うことが困難であった。そのため、従来では身体をハンモック状の網体上に支持した状態でテーブル上に載置し、身体の背中側を洗う場合には、網体により身体をテーブルの上面から持ち上げて、背中側に手をまわすようにして作業を行っていた。よって、作業が面倒で手間がかかるという問題があった。
【0007】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、構成部材を小さな形状に、かつ小さな形状にすることができて、不使用時の保管及び使用時の運搬、組立を容易に行うことができるとともに、使用時に身体の背中側も容易に洗うことができる洗浄槽を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、この発明は、洗浄槽本体を流体圧入プレートにより上面が開口したほぼ箱型に形成し、その洗浄槽本体の内底部には身体を支持するための複数の支持突部を身体の延長方向に間隔をおいて配設し、前記洗浄槽本体内に中敷マットを着脱可能に敷設するとともに、その中敷マットの上面に前記支持突部を配設し、前記中敷マット及び支持突部を流体圧入プレートにより形成し、前記洗浄槽本体、前記中敷マット及び前記支持突部を形成する前記流体圧入プレートは、合成樹脂材料製の表皮材と、該表皮材の内面に接着された生地と、両端がそれぞれ前記生地に連結される非伸長性を有する多数の樹脂繊維とから構成され、前記中敷マットと各支持突部との接合部には連通孔が形成されていることを特徴としている。
【0009】
従って、この発明の洗浄槽においては、流体圧入プレートからエアを抜くことにより、洗浄槽本体を折りたたむことができる。従って、この洗浄槽を小さな形状で軽量にすることができて、不使用時の保管及び使用現場への運搬を容易に行うことができる。また、流体圧入プレートにエアを充填することにより、洗浄槽本体をほぼ箱型の使用形状に拡張することができて、使用時の組立作業等を容易に行うことができる。しかも、この洗浄槽の使用時には、洗浄槽本体の内底部に複数の支持突部が間隔をおいて配設されているため、各支持突部間の空間から身体の背中側にも手を差し入れて容易に洗うことができる。
【0010】
さらに、中敷マット上の各支持突部間の空間を利用して、身体の背中側も容易に洗うことができる。また、中敷マット及び支持突部が流体圧入プレートにより形成されているため、その流体圧入プレートからエアを抜くことにより、中敷マット及び支持突部を小さな形状で軽量にすることができて、洗浄槽本体とともに容易に保管及び運搬することができる。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、この発明によれば、構成部材を小さな形状で軽量にすることができて、不使用時の保管及び使用時の運搬、組立を容易に行うことができる。また、使用時には、
身体の背中側を容易に洗うことができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】一実施形態の洗浄槽を示す断面図。
【図2】図1の2−2線における拡大断面図。
【図3】図2の3−3線における部分拡大断面図。
【図4】図2の4−4線における部分拡大断面図。
【図5】図1の洗浄槽における洗浄槽本体及びインナカバーを分解して示す斜視図。
【図6】同洗浄槽における中敷マットを拡大して示す斜視図。
【図7】同洗浄槽における排水収容タンクを拡大して示す斜視図。
【図8】同洗浄槽におけるシャワーヘッド保持具を拡大して示す斜視図。
【図9】同洗浄槽における肘受け具を拡大して示す斜視図。
【図10】流体圧入プレートの構成を示す一部断面図。
【図11】変形例を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、この発明を具体化した一実施形態を、図面に基づいて説明する。この実施形態の洗浄槽は、湯灌用に用いることに適する。
図1及び図2に示すように、この実施形態の洗浄槽においては、使用時に上面を開口したほぼ長四角箱型の使用形状となる洗浄槽本体11が装備されている。この洗浄槽本体11は、流体圧入プレートよりなる底壁部12の外周上縁に、同じく流体圧入プレートよりなる周壁部13を接合して、内側接着テープ14及び外側接着テープ15により接着固定した構成となっている。
【0014】
図1,図2及び図10に示すように、前記底壁部12は、外周縁において互いに密封接合した塩化ビニール等の柔軟性及び防水性を有する合成樹脂材料製の2枚の表皮材12a,12bと、それらの表皮材12a,12bの内面に接着された生地12d,12eと、それらの12d,12e間に連結された非伸長性を有する多数の等長の樹脂繊維12cとから構成されている。前記周壁部13も底壁部12と同様に、2枚の表皮材13a,13bと、それらの表皮材13a,13bの内面に接着された生地13d,13eと、それらの生地13d,13e間の連結された非伸長性を有する多数の樹脂繊維13cとから構成されている。このため、前記樹脂繊維12c及び13cの非伸長性により、底壁部12及び周壁部13は、高内圧で、かつ板状に形状保持される。これは、同様に形成された後述の中敷きマット26,支持突部27A,27B,排水収容タンク31の周壁部33も同様に高内圧で、かつ板状に形状保持される。
【0015】
図3に示すように、前記周壁部13は、膨張状態の四隅において両表皮材13a,13bを直角に折曲形成するとともに、それらの折曲部分16を上下方向の中央部において互いに接着することにより、全体として四角枠状をなすように形成されている。また、図4に示すように、周壁部13の四隅の上端部及び下端部においては、両表皮材13a,13bの折曲部分16を接着することなく、その折曲部分16間にエア通過用の連通路17が形成されている。
【0016】
図2及び図5に示すように、前記洗浄槽本体11の底壁部12の内面両端及び周壁部13の両端外面には、各一対のエア抜き取り口兼用のエア注入口18が設けられ、それらのエア注入口18には開閉弁19が着脱可能に取り付けられている。そして、これらのエア注入口18から底壁部12及び周壁部13内にエアが充填されることにより、洗浄槽本体11がほぼ長四角箱型の使用形状に拡張される。また、これらのエア注入口18から底壁部12及び周壁部13内のエアが抜き取られることにより、洗浄槽本体11が扁平状態に収縮される。なお、前記開閉弁19は、詳細は図示しないが、開放状態と閉止状態とに切り替えられる切替弁であって、エア注入及び抜き取り時には開放状態に、使用時は閉止状態に切替えられる。
【0017】
図1、図2及び図5に示すように、前記洗浄槽本体11の周壁部13の両側下部には、前後各一対,合計4箇所の脚部20が一体に突出形成されている。そして、使用形状の洗浄槽本体11を床面F上に設置したとき、これらの脚部20により、洗浄槽本体11の底壁部12が床面Fから所定の高さの空間をおいて配置される。また、この床面F上への洗浄槽本体11の設置状態においては、底壁部12の内面が洗浄槽本体11内に横たえられる身体Bの頭部側から足部側に向かって下降傾斜するように形成されている。そして、底壁部12の内面の下降傾斜端側の位置には、左右一対の排水用透孔21が形成されている。
【0018】
図1、図2及び図5に示すように、前記洗浄槽本体11内には合成樹脂製で、柔軟性シート材料よりなるほぼ長四角箱型のインナカバー22が着脱可能に取り付けられ、そのインナカバー22の上端開口縁の外周には洗浄槽本体11の開口上縁に係止可能な折り返し部22aが形成されている。そして、このインナカバー22の取付状態で、洗浄槽本体11の底壁部12の上面、周壁部13の内周面及び開口上縁が一体に覆われる。洗浄槽本体11の排水用透孔21と対応するように、インナカバー22の底部には筒状体よりなる一対の排水口23が配置され、その排水口23の上端部には閉止弁24が着脱可能に取り付けられている。各排水口23の下端部には、洗浄槽本体11の排水用透孔21内に挿通可能な排水パイプ25が接続されている。
【0019】
図1、図2及び図6に示すように、前記インナカバー22の取付状態において、洗浄槽本体11内には使用時にほぼ平板状となる中敷マット26が着脱可能に敷設されている。中敷マット26の上面には、身体Bの頭部を支持するための幅広の1つの支持突部27Aと、身体Bのその他の部分を支持するための複数の幅狭の支持突部27Bが身体Bの延長方向に間隔をおいて固定配置されている。ここで、各支持突部27A,27B間の間隔は、20〜60mm程度が好ましく、等間隔に配列されても、不等間隔に配列されてもよい。
【0020】
図1,図2及び図10に示すように、前記中敷マット26は流体圧入プレートよりなり、前記洗浄槽本体11の底壁部12及び周壁部13と同様に、2枚の表皮材26a,26bと、それらの表皮材26a,26bの内面に接着された生地26d,26eと、それらの生地26d,26e間に連結された非伸長性を有する多数の樹脂繊維26cとから構成されている。また、各支持突部27A,27Bも中敷マット26と同様に流体圧入プレートよりなり、2枚の表皮材27a,27bと、それらの表皮材27a,27bの内面に接着された生地27d,27e間に連結された非伸長性を有する多数の樹脂繊維27cとから構成されている。
【0021】
図1及び図6に示すように、前記中敷マット26の両端面には一対のエア抜き取り口兼用のエア注入口28が設けられ、それらのエア注入口28には開閉弁29が着脱可能に取り付けられている。この開閉弁29も前記開閉弁19と同様に開放状態と閉止状態とに切り替えられる。中敷マット26と各支持突部27A,27Bとの接合部には、各一対の連通孔30が形成されている。そして、前記エア注入口28から中敷マット26内にエアが充填されることにより、そのエアが連通孔30を介して各支持突部27A,27B内に導入されて、中敷マット26が平板状の使用形状に拡張されるとともに、各支持突部27A,27Bが枕状の使用形状に拡張される。また、エア注入口28からエアが抜き取られることにより、中敷マット26及び各支持突部27A,27Bが扁平状態に収縮される。
【0022】
図1、図2及び図7に示すように、前記洗浄槽本体11の両側の脚部20間において、底壁部12と床面Fとの間の空間には一対の排水収容タンク31が出し入れ可能に配設されている。この排水収容タンク31は、頂壁部32と周壁部33と底壁部34とを対向縁において互いに接合することにより密閉箱型状に形成されている。頂壁部32及び底壁部34は、柔軟性を有する樹脂シート材により形成されている。周壁部33は洗浄槽本体11の周壁部13と同様に流体圧入プレートよりなり、2枚の表皮材33a,33bと、それらの表皮材33a,33bと、それらの表皮材33a,33bの内面に接着された生地33d,33eと、それらの生地33d,33e間に連結された非伸長性を有する多数の樹脂繊維33cとから構成されている。
【0023】
図7に示すように、前記各排水収容タンク31の周壁部33の外面にはエア抜き取り口兼用のエア注入口35が設けられ、そのエア注入口35には前記開閉弁19と同様に開放状態と閉止状態とに切り替えられる開閉弁36が着脱可能に取り付けられている。そして、このエア注入口35から周壁部33内にエアが充填されることにより、排水収容タンク
31が密閉箱型状の使用形状に拡張される。また、このエア注入口35からエアが抜き取られることにより、排水収容タンク31が扁平状態に収縮される。
【0024】
図1、図2及び図7に示すように、前記各排水収容タンク31の頂壁部32にはホース接続口37が形成され、そのホース接続口37には蓋体38が着脱可能に取り付けられている。そして、使用形状の排水収容タンク31が洗浄槽本体11の底壁部12と床面Fとの間の空間に配置された状態で、インナカバー22から洗浄槽本体11の排水用透孔21を介して下方に突出する前記排水パイプ25が、このホース接続口37に挿入接続される。この状態で、身体Bの洗浄に用いた排水が、インナカバー22内から排水パイプ25を介して排水収容タンク31内に流入して回収される。
【0025】
図7に示すように、前記各排水収容タンク31の周壁部33の両側面間には携帯用ベルト39が掛装され、その携帯用ベルト39の途中には長さを調節するための調節具40が設けられている。そして、排水収容タンク31内に排水が貯留された状態で、ホース接続口37を蓋体38により閉止した後、この携帯用ベルト39を用いて排水収容タンク31を運搬できるようになっている。なお、前記携帯用ベルト39は、1本であっても、複数本であってもよく、また、図7に2点鎖線で示すように、取付位置や取付方向は適宜に選択される。
【0026】
図1及び図8に示すように、前記洗浄槽本体11の開口上縁の両側部等における適当位置には、一対のシャワーヘッド保持具41が着脱可能に取り付けられる。このシャワーヘッド保持具41の本体42は、棒材により四角枠状に形成された支持枠部42aと、その支持枠部42aの両側下部に間隔をおいて突設された棒材よりなる一対のほぼU字状の脚部42bとから構成されている。本体42の両脚部42bの外面には一対の取付板43が固定され、一方の取付板43上にはシャワーヘッドSを着脱可能に係止するための一対の係止具44が突設されている。
【0027】
図1及び図9に示すように、前記洗浄槽本体11の開口上縁の両側部あるいは一側部には、一対の肘受け具45が着脱可能に取り付けられる。この肘受け具45の本体46は前記シャワーヘッド保持具41の本体42と同様に、四角枠状の支持枠部46aと、その支持枠部46aの両側下部に突設された一対の脚部46bとから構成されている。本体46の両脚部46bの外面には一対の取付板47が固定され、一方の取付板47上には身体Bの肘を受けるための肘受け板48がヒンジ49を介して回動可能に取り付けられている。肘受け板48の下面には保持ロッド50が回動可能に取り付けられ、その保持ロッド50と係合可能に対応するように、一方の脚部46bの外面には係止部材51が支持板52を介して取り付けられている。
【0028】
そして、図9に実線で示すように、肘受け板48を本体46の脚部46bから外側方へ水平に突出する使用位置に回動させた状態で、保持ロッド50を回動させてその先端部を係止部材51に係合させることにより、肘受け板48が上方の使用位置に係止保持される。また、保持ロッド50を前記とは逆方向に回動させて係止部材51との係合状態から解除させることにより、図9に鎖線で示すように、肘受け板48を脚部46bに沿って垂下する不使用状態に回動配置することができる。
【0029】
次に、前記のように構成された洗浄槽の作用を説明する。
さて、この洗浄槽の不使用時には、流体圧入プレートよりなる洗浄槽本体11、中敷マット26及び排水収容タンク31からエアが抜かれて、それらの構成部材が扁平状態に折り畳まれている。また、柔軟性樹脂シート材よりなるインナカバー22も扁平状態に折り畳まれている。そのため、もともと軽量な各構成部材を小さく嵩張らない状態にすることができて、広い保管スペースを必要とすることなく、容易に保管することができるとともに、使用時には使用現場へ手軽に少ない労力で運搬することができる。
【0030】
そして、この洗浄槽の各構成部材を使用現場に搬送した後に組立てる場合には、洗浄槽本体11、中敷マット26及び排水収容タンク31の流体圧入プレート内に、それらのエア注入口18,28,35からエアを充填すると、洗浄槽本体11、中敷マット26及び排水収容タンク31が所定の使用形状に拡張される。この状態で、洗浄槽本体11を使用現場の床面F上に設置するとともに、その洗浄槽本体11の底壁部12と床面Fとの間の空間に一対の排水収容タンク31を配置する。
【0031】
また、洗浄槽本体11内にインナカバー22を取り付け、そのインナカバー22の下面の各排水パイプ25を洗浄槽本体11の排水用透孔21に挿通して、各排水収容タンク31のホース接続口37に挿入接続する。さらに、このインナカバー22の取付状態で、洗浄槽本体11の底壁部12上に中敷マット26を敷設する。この場合、図1及び図2に示すように、中敷きマット26は、端部の幅広の支持突部27A側が底壁部12の傾斜上部側に位置するようにする。また、中敷マット26の外周縁と洗浄槽本体11の周壁部13の内周面との間には、排水路としての空間が形成されるように配置する。
【0032】
そして、必要に応じて洗浄槽本体11の開口上縁の両側部に、一対のシャワーヘッド保持具41及び肘受け具45を装着する。この状態では、シャワーヘッド保持具41及び肘受け具45は、その取付位置を周壁部13の延びる方向に沿って自在に選択できる。そして、この場合、シャワーヘッド保持具41の係止具44及び肘受け具45の肘受け板48が洗浄槽本体11の内側に配置されるようにする。
【0033】
このように、洗浄槽の使用に際しては、流体圧入プレートよりなる洗浄槽本体11、中敷マット26及び排水収容タンク31にエアを充填することにより、それらの構成部材を所定の使用形状に拡張させることができる。この場合、各構成部材が硬質の合成樹脂材料で形成されていないため、手軽に取り扱うことができる。よって、使用に際しての組立作業等を容易に行うことができる。
【0034】
その後、図1に鎖線で示すように、中敷マット26の支持突部27A,27B上に身体Bを載置すると、中敷マット26の上面と身体Bとの間において、各支持突部27A,27B間に空間が形成される。なお、ここで、身体のBの頭部は幅広の支持突部27A上に載置する。そして、この状態で、シャワーヘッド保持具41の係止具44にシャワーヘッドSを係止して、そのシャワーヘッドSから身体Bに湯を噴射させながら身体Bを洗っていく。この場合、シャワーヘッド保持具41の本体42が洗浄槽本体11の周壁部13に対して移動可能及び着脱可能に装着されているため、シャワーヘッドSの位置を任意に変更しながら、身体Bの各部を容易に洗うことができる。もちろん、シャワーヘッド保持具41を洗浄槽本体11に取り付けることなく、そいて、シャワーヘッドSをシャワーヘッド保持具41に支持することなく、手に持って洗浄を行ってもよい。
【0035】
また、中敷マット26の上面と身体Bとの間において、各支持突部27A,27B間に空間が形成されているため、この支持突部27A,27B間の空間を利用して、身体Bの背中側にも作業者の手を差し入れながら容易に洗うことができる。
【0036】
さらに、図1に示すように、肘受け具45の肘受け板48を使用位置に回動配置させた状態で、その肘受け板48に身体Bの肘を載置すれば、身体Bの腕が邪魔になることなく、脇等の他の部分を容易に洗うことができる。
【0037】
そして、この身体Bの洗浄時には、洗浄槽本体11の底壁部12の内面が身体Bの頭部側から足部側に向かって下降傾斜するように形成されている。このため、洗浄に用いた排水はインナカバー22内で底壁部12の内底面に沿って前記足部側へ流れた後、排水パイプ25を介して排水収容タンク31内に流入回収される。よって、排水を洗浄槽本体11内に滞留することなく、外部へ速やかに排出することができるとともに、洗浄槽の周囲の床面等を濡らしてしまうことが回避される。
【0038】
このように、身体Bの洗浄が終了した後は、身体Bを中敷マット26上から洗浄槽外に運び出した後、中敷マット26及びインナカバー22に付着した水分を拭き取りながら、それらを洗浄槽本体11内から取り外す。この場合、洗浄槽本体11の内面がインナカバー22により覆われて、排水に触れていないため、洗浄槽本体11を使用毎に洗浄清掃する必要がなく、清掃作業を簡略化することができる。その後、流体圧入プレートよりなる洗浄槽本体11、中敷マット26及び排水収容タンク31からエアを抜けば、それらの構成部材を扁平状態に折り畳むことができる。また、柔軟性樹脂シート材よりなるインナカバー22も扁平状態に折り畳むことができる。よって、これらの構成部材を嵩張らない小さな形状にすることができて、前述した運び入れ時と同様に、使用現場から容易に運び出すことができる。
【0039】
また、排水が貯留された排水収容タンク31については、その上面のホース接続口37を蓋体38により閉止した状態で、携帯用ベルト39を用いて運び出すことができる。よって、排水の廃棄処理を容易に行うことができる。
【0040】
以上に述べた実施形態は以下の効果を発揮する。
(1) 洗浄槽本体11等が流体圧入プレートにより構成されているため、軽量であり、しかも、不使用時や、運搬時には、エアを抜いて小さく折りたたむことができる。このため、保管や運搬に便利である。
【0041】
(2) 洗浄槽11本体の内底部には身体を支持するための複数の支持突部27A,27Bが身体の延長方向に間隔をおいて配設されている。このため、各支持突部27A,27B間の空間から身体の背中側に手を差し入れて容易に洗うことができる。
【0042】
(3) 洗浄槽本体11内に中敷マット26が着脱可能に敷設されるとともに、その中敷マット26の上面に支持突部27A,27Bが設けられている。従って、中敷マット26を洗浄槽本体11内から取り出して容易に洗浄でき、清潔さを維持できる。
【0043】
(4) 洗浄槽本体11の内底面が身体の頭部側から足部側に向かって下降傾斜するように形成され、洗浄槽本体11の内底面の下降位置に排水用透孔21が形成されている。従って、身体の洗浄に用いた水を洗浄槽本体の内底面に沿って一側方へ流して、排水用透孔21から速やかに排出することができる。
【0044】
(5) 洗浄槽本体11の内面及び開口上縁を覆うように、洗浄槽本体11内に柔軟シート材料よりなるインナカバー22が着脱可能に取り付けられる。従って、使用毎に洗浄槽本体11を洗浄清掃する必要がなく、清掃作業を簡略化することができる。また、このインナカバー22を使い捨てにすることも可能である。
【0045】
(6) 前記インナカバー22における洗浄槽本体11の排水用透孔21と対応する位置に、閉止弁付きの排水パイプ25が設けられている。このように構成した場合には、身体の洗浄に用いた水を、インナカバー22内から排水パイプ25を介して速やかに排出させることができる。
【0046】
(7) 洗浄槽本体11に排水収容タンク31を付設し、その排水収容タンク31の周壁部33が流体圧入プレートにより形成されている。従って、身体の洗浄に用いた水を排水収容タンク31内に貯留させて、容易に廃棄処理することができる。しかも、排水収容タンク31は一対設けられているため、言い換えれば2分割されているため、排水の運び出しを少ない労力で簡単に行うことができる。
【0047】
(8) 洗浄槽本体11の開口上縁に着脱可能に取り付けられるシャワーヘッド保持具41が設けられている。このため、そのシャワーヘッド保持具41にシャワーヘッドSを保持することにより、身体の洗浄作業を容易に行うことができる。また、そのシャワーヘッド保持具41にシャワーヘッドSを保持することにより、シャワーヘッドSから垂れ落ちる水により床面等が濡らされることを回避できる。
【0048】
(9) 洗浄槽本体11の開口上縁に着脱可能に取り付けられる肘受け具45が設けられている。このように構成した場合には、その肘受け具45に身体の肘を載置することにより、身体の他の部分の洗浄作業を容易に行うことができる。
【0049】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態においては、中敷マット26の上面に複数の支持突部27A,27Bが設けられているが、この支持突部27A,27Bを洗浄槽本体11の底壁部12の内面に設けて、その支持突部27A,27B上に身体Bを載置するように構成してもよい。言い換えれば、このように構成された場合には、中敷きマット26は設けられない。
【0050】
・ 排水収容タンク31の頂壁部32や底壁部34を流体圧入プレートにより構成してもよい。
・ 洗浄槽本体11の底壁部12と周壁部13とをエアの流通可能に一体化してもよい。このようにすれば、エアの注入及び排出が容易になる。
【0051】
・ 前記実施形態においては、洗浄槽本体11に一対の排水用透孔21を設けて、その両排水用透孔21からそれぞれ排水パイプ25を介して両排水収容タンク31に排水するようにした。これに対し、図11に示すように、排水用透孔21を1箇所のみに設け、排水パイプ25に一対の分岐部25aを設けて、その両分岐部25aをそれぞれ介して両排水収容タンク31に排水するようにすること。このようにすれば、両排水収容タンク31内に収容される排水の量の差を小さくできる。
【0052】
・ 前記実施形態においては、湯灌用の洗浄槽に具体化しているが、例えば洗浄槽本体11の周壁部13の高さ等を変更して、介護用等の他の用途の洗浄槽に具体化してもよい。
【符号の説明】
【0053】
11…洗浄槽本体、12…底壁部、13…周壁部、18…エア注入口、21…排水用透孔、22…インナカバー、23…排水口、24…閉止弁、25…排水パイプ、26…中敷マット、27A,27B…支持突部、28…エア注入口、31…排水収容タンク、33…周壁部、35…エア注入口、37…ホース接続口、41…シャワーヘッド保持具、44…係止具、45…肘受け具、48…肘受け板、F…床面、B…身体、S…シャワーヘッド。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄槽本体を流体圧入プレートにより上面が開口したほぼ箱型に形成し、その洗浄槽本体の内底部には身体を支持するための複数の支持突部を身体の延長方向に間隔をおいて配設し、
前記洗浄槽本体内に中敷マットを着脱可能に敷設するとともに、その中敷マットの上面に前記支持突部を配設し、前記中敷マット及び支持突部を流体圧入プレートにより形成し、
前記洗浄槽本体、前記中敷マット及び前記支持突部を形成する前記流体圧入プレートは、合成樹脂材料製の表皮材と、該表皮材の内面に接着された生地と、両端がそれぞれ前記生地に連結される非伸長性を有する多数の樹脂繊維とから構成され、
前記中敷マットと各支持突部との接合部には連通孔が形成されていることを特徴とする洗浄槽。
【請求項1】
洗浄槽本体を流体圧入プレートにより上面が開口したほぼ箱型に形成し、その洗浄槽本体の内底部には身体を支持するための複数の支持突部を身体の延長方向に間隔をおいて配設し、
前記洗浄槽本体内に中敷マットを着脱可能に敷設するとともに、その中敷マットの上面に前記支持突部を配設し、前記中敷マット及び支持突部を流体圧入プレートにより形成し、
前記洗浄槽本体、前記中敷マット及び前記支持突部を形成する前記流体圧入プレートは、合成樹脂材料製の表皮材と、該表皮材の内面に接着された生地と、両端がそれぞれ前記生地に連結される非伸長性を有する多数の樹脂繊維とから構成され、
前記中敷マットと各支持突部との接合部には連通孔が形成されていることを特徴とする洗浄槽。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−152464(P2011−152464A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−109711(P2011−109711)
【出願日】平成23年5月16日(2011.5.16)
【分割の表示】特願2007−155505(P2007−155505)の分割
【原出願日】平成19年6月12日(2007.6.12)
【出願人】(000227168)株式会社ハイビックス (6)
【出願人】(598138718)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月16日(2011.5.16)
【分割の表示】特願2007−155505(P2007−155505)の分割
【原出願日】平成19年6月12日(2007.6.12)
【出願人】(000227168)株式会社ハイビックス (6)
【出願人】(598138718)
【Fターム(参考)】
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