説明

洗濯乾燥機及び乾燥機

【課題】布を乾燥した空気をタブの内部で凝縮することで、タブ及びドラムの容積を増加するか、全体の大きさ及び流路抵抗を最小化することで、乾燥効率を向上するとともに、乾燥時間を短縮できる洗濯乾燥機及び乾燥機を提供する。
【解決手段】キャビネットに設置されたタブと、前記タブの内側に配置されて布を収容するドラムと、前記タブの一側に冷却水を供給する冷却水供給装置と、前記タブの内壁に設置され、布を乾燥した空気の水分を凝縮する凝縮板とを含んで構成され、前記タブの一側に供給された冷却水が前記タブの内壁と前記凝縮板との間に流れる洗濯乾燥機及び乾燥機を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯乾燥機及び乾燥機に関するもので、詳しくは、布を乾燥した湿空気をタブの内部で凝縮できる洗濯乾燥機及び乾燥機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、衣類乾燥装置は、衣類など(以下、‘布’と称する)を乾燥する機器であって、機能別に分類すると、洗濯機能及び乾燥機能を兼ね備えた洗濯乾燥機と、乾燥機能のみを備えた乾燥機と、に区分される。
【0003】
図1は、従来の洗濯乾燥機を示した縦断面図である。
従来の洗濯乾燥機は、図1に示すように、キャビネット2と、このキャビネット2の内部に装着されて洗濯水を収容するタブ10と、このタブ10の内部に回転自在に設置されて布mを収容するドラム20と、このドラム20を支持かつ回転するモーター30と、を含んで構成される。
【0004】
前記キャビネット2の前面には、布mを出し入れするための布出し入れホール3が形成され、この布出し入れホール3を開閉するためのドア4が装着される。
【0005】
前記ドア4は、前記キャビネット2に回動自在に連結されたドアフレーム4aと、このドアフレーム4aに装着され、後方に向かって凸状に形成されたドアガラス4bと、から構成される。
【0006】
前記タブ10は、前記キャビネット2の上部に連結されたスプリング5に懸架されるように連結され、前記キャビネット2の下部に装着されたダンパー6によって緩衝可能に支持される。
【0007】
前記タブ10には、外部から給水される洗濯水を前記タブ10内に供給する給水装置12が連結され、かつ前記タブ10内の洗濯水を外部に排水する排水装置14が連結される。
【0008】
前記タブ10には、前面中央に布m及び空気を出し入れするための開口ホール部15が形成される。また、前記ドア4の閉鎖時、前記タブ10と前記ドア4との間に布m、洗濯水及び空気が流出することを防止するために、ガスケット16が前記ドア4に密着される。
【0009】
前記ドラム20は、前面中央に布m及び空気を出し入れするための開口ホール部21が形成され、周り部や背面部に洗濯水及び空気を出し入れするための通孔22が形成される。
【0010】
前記ドラム20の内壁には、前記布mや洗濯水を上側に持ち上げてから落下するリフター23が設置される。
【0011】
前記モーター30は、前記タブ10を貫通して前記タブ10にベアリングによって支持される回転軸を備えており、この回転軸の先端が前記ドラム20の背面側に連結される。
【0012】
一方、前記洗濯乾燥機は、前記ドラム20内に熱風を供給するための循環ファン41及びヒーター42が設置された乾燥ダクト43と、前記ドラム20内の布mを乾燥しながら多湿に変わった湿空気を凝縮するとともに、この凝縮された空気を前記乾燥ダクト43に案内する凝縮器46と、をさらに含んで構成される。
【0013】
前記乾燥ダクト43には、前記循環ファン41を回転するためのファンモーター44が装着される。
【0014】
前記乾燥ダクト43は、出口端が前記ガスケット16に形成された乾燥ダクト連結口18に内挿または外挿されることにより、前記乾燥ダクト連結口18に固定される。
【0015】
前記凝縮器46は、前記タブ10の側部または背面部に連結されて前記タブ10内の空気を通過させる凝縮ダクト47と、この凝縮ダクト47を通過する空気が冷却水に熱を奪われて凝縮するように、前記凝縮ダクト47内に冷却水を供給する冷却水供給装置48と、を含んで構成される。
【0016】
前記凝縮ダクト47は、下端が前記タブ10の側部または背面部に直角に連結され、上端が前記乾燥ダクト43に連結される。また、前記凝縮ダクト47は、前記タブ10とキャビネット2との間に垂直に配置されるか、または傾斜して配置される。
【0017】
以下、上記のように構成された従来の洗濯乾燥機の動作を説明する。
まず、前記ドラム20内に布mを投入した後、ドア4を閉じて洗濯機を作動すると、洗濯行程が選択された場合、前記給水装置12を通して洗濯水が給水される。
【0018】
給水された洗濯水は、前記タブ10内に供給された後、前記ドラム20の通孔22を通してドラム20内に流入されて布mを濡らす。
【0019】
上記の給水が行われた後、前記モーター30が駆動されると、前記ドラム20の回転によって前記ドラム20内の布mが揺れ動くことで、布mと洗濯水との作用によって汚染物質が取り除かれる。
【0020】
上記の洗濯行程の終了後、タブ10内の汚染された洗濯水は、排水装置14を通して洗濯乾燥機の外部に排水される。
【0021】
一方、濯ぎ行程が選択された場合、布mに残った泡を濯ぐための濯ぎ行程が複数回行われるが、洗濯行程と同様に、給水装置12及びモーター30を制御して布mに残った泡を濯ぎ、泡を含む汚染水は、排水装置14を通して洗濯乾燥機の外部に排水される。
【0022】
その後、脱水行程が選択された場合、前記モーター30を制御して前記ドラム20を高速回転し、前記ドラム20内の布mが前記ドラム20の内壁に密着することで、布mの水気が遠心脱水される。
【0023】
その後、乾燥行程が選択される場合、前記モーター30の駆動によって前記ドラム20及び循環ファン41を回転し、前記ヒーター42をオンにし、冷却水が前記冷却水供給装置48を通して供給される。
【0024】
前記凝縮ダクト47の内部には、前記冷却水供給装置48を通して冷却水が流れ、前記ドラム20内で布mを乾燥した低温多湿の空気は、前記循環ファン41の回転によって前記ドラム20の通孔22及びタブ10を通して前記凝縮ダクト47に吸入され、前記凝縮ダクト47を通過しながら冷却水によって凝縮される。
【0025】
前記凝縮ダクト47を通過した空気は、前記乾燥ダクト43を通過しながら前記ヒーター42によって加熱されて熱風に変わる。また、この熱風は、前記ガスケット16の乾燥装置連結口18を通過して前記ガスケット16の内側に吐出され、前記ドア4のドアガラス4bにぶつかった後、前記ドラム20に向かって送風される。その後、熱風は、前記布mを乾燥しながら低温多湿の空気に変わる。
【0026】
しかしながら、従来の洗濯乾燥機及び乾燥機は、凝縮ダクト47の占める空間だけタブ10及びドラム20の容積が減少するか、または、キャビネット2の大きさが増加し、前記凝縮ダクト47による流路抵抗が全体抵抗の30%〜50%程度に増加するという問題点があった。
【0027】
また、前記凝縮ダクト47に供給された冷却水が前記凝縮ダクト47を迅速に通過するので、凝縮効率が低下し、かつ、多量の冷却水が消費されるという問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、布を乾燥した空気をタブの内部で凝縮することによって、タブ及びドラムの容積を増加するか、全体の大きさ及び流路抵抗を最小化することによって、乾燥効率を向上するとともに、乾燥時間を短縮できる洗濯乾燥機及び乾燥機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0029】
上記の目的を達成するために、本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機は、キャビネットに設置されたタブと、前記タブの内側に配置されて布を収容するドラムと、前記タブの一側に冷却水を供給する冷却水供給装置と、 前記タブの内壁に設置されかつ布を乾燥した空気の水分を凝縮する凝縮板とを含んで構成され、前記タブの一側に供給された冷却水が前記タブの内壁と前記凝縮板との間に流れることを特徴とする。
【0030】
好適形態において、前記凝縮板は、前記タブの内壁との間に冷却水通路を形成している。
【0031】
好適形態において、前記凝縮板は、先端及び後端が前記タブの内壁に接するように屈曲している。
【0032】
好適形態において、前記タブには、前記凝縮板をねじ留めするためのボスが形成されている。
【0033】
好適形態において、前記凝縮板は、前記タブの一側に供給された冷却水が前記凝縮板とタブの内壁との間で自由落下するように、前記タブの内壁と所定間隔以上の隙間を維持している。
【0034】
好適形態において、前記凝縮板は、前記タブの一側に供給された冷却水が前記凝縮板とタブの内壁との間に表面張力によって溜まり、前記溜まった冷却水が、前記凝縮板とタブの内壁との間に流入される新しい冷却水と一緒に排水されるように、前記タブの内壁と所定間隔未満の隙間を維持している。
【0035】
好適形態において、前記凝縮板には、凝縮板を均一に冷却した冷却水を排水するための冷却水ガイドが形成されている。
【0036】
好適形態において、前記冷却水ガイドは、冷却水をジグザグ状に案内するように形成されている。
【0037】
好適形態において、前記冷却水ガイドは、前記凝縮板の先端から後方に下方傾斜して形成され、下端が前記凝縮板の後端と離隔した前方側冷却水ガイドと、前記凝縮板の後端から前方に下方傾斜して形成され、下端が前記凝縮板の先端と離隔した後方側冷却水ガイドとを含む。
【0038】
好適形態において、前記凝縮板には、エンボスが形成されている。
【発明の効果】
【0039】
本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機は、冷却水供給装置がタブの一側に冷却水を供給するように設置され、タブの内壁に冷却水によって冷却される凝縮板が設置され、布を乾燥した空気がタブの内側で凝縮板によって凝縮される構造であり、タブの外部に別途の凝縮ダクトを設置する必要がないので、タブ及びドラムの容積を増加するか、全体の大きさ及び布を乾燥した空気の流路抵抗を最小化することで、乾燥効率を向上するとともに、乾燥時間を短縮できるという効果を有する。
【0040】
また、本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機は、布を乾燥した空気が所定の面積を有する凝縮板と接触しながら凝縮されるので、多量の空気を迅速に凝縮するとともに、冷却水の消費量を最小化できるという効果を有する。
【0041】
また、本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機は、凝縮板の先端及び後端が前記タブの内壁に接するように屈曲しているため、凝縮板とタブの内壁との間に供給された冷却水が、タブ内の流動空気と混合して飛散することがなく、冷却水の飛散時に発生しうる乾燥効率の低下を防止できるという効果を有する。
【0042】
また、本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機は、タブに凝縮板をねじ留めするためのボスが形成されることにより、凝縮板の設置が容易になるという効果を有する。
【0043】
また、本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機は、タブの一側に供給された冷却水が凝縮板とタブの内壁との間で自由落下するので、多量の冷却水が凝縮板とタブの内壁との間を迅速に通過することにより、空気中の湿気を迅速に凝縮できるという効果を有する。
【0044】
また、本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機は、タブの一側に供給された冷却水が凝縮板とタブの内壁との間に表面張力によって溜まるので、冷却水がタブ内に留まる時間が長くなり、冷却水の消費量を最小化できるという効果を有する。
【0045】
また、本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機は、冷却水を凝縮板とタブの内壁との間にジグザグ状に案内する冷却水ガイドが形成され、冷却水が凝縮板全体を均一に冷却するので、湿気を凝縮板全体に均一にかつ一層迅速に凝縮できるという効果を有する。
【0046】
また、本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機は、凝縮板にエンボスが形成されていることにより、凝縮板の熱伝逹性能を向上し、多量の湿気を迅速に凝縮できるという効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態を説明するにおいて、従来と同一の構成には同一名称及び符号を付し、それに対する付加的な説明は省略する。
【0048】
図2は本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機の一実施形態を示した一部切欠斜視図、図3は本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機の一実施形態を示した横断面図、かつ図4は図2及び図3に示したタブの拡大斜視図である。
【0049】
本実施形態による洗濯乾燥機及び乾燥機は、図2及び図3に示すように、キャビネット2の内部にタブ50が設置され、このタブ50の内側に布を収容するドラム20が回転自在に配置される。
【0050】
前記タブ50には、図4に示すように、前面中央に開口ホール51が形成され、周辺の上部の左右一側にダクト連通口52が突出形成される。
前記ダクト連通口52は、図3に示すように、前記タブ50とドラム20との間で前記ダクト連通口52に流入する空気の抵抗を最小化するために、前記タブ50の周辺に対して接線方向に形成されることが好ましい。
【0051】
前記ダクト連通口52には、図3及び図4に示すように、循環ファン41及びヒーター42を内蔵した乾燥ダクト43が直接連結される。
【0052】
前記乾燥ダクト43は、前面部43aが下部で屈曲し、その前面部43aの下端が、従来技術と同様に、ガスケット16に形成された乾燥ダクト連結口に連結されることにより、前記ヒーター42によって加熱された空気をガスケット16の乾燥ダクト連結口を通して供給することができる。また、前記乾燥ダクト43は、前記タブ50の前面側上部に形成された第2ダクト連通口53に連通することで、前記ヒーター42によって加熱された空気を前記タブ50の内部に直接供給することができる。また、前記乾燥ダクト43は、図4に示すように、前記第2ダクト連通口53に設置された連結ダクト43bに連通することで、前記ヒーター42によって加熱された空気を前記連結ダクト43bを通して供給することもできる。
【0053】
前記タブ50には、前記タブ50の一側に冷却水Cを供給する冷却水供給装置60が連結される。
【0054】
前記タブ50には、図3及び図4に示すように、前記冷却水供給装置60を通して供給される冷却水Cが前記タブ50の内部に流入するように、一側に冷却水供給ホール部54が形成され、かつ前記冷却水供給装置60は前記冷却水供給ホール部54に連通する。
【0055】
前記冷却水供給ホール部54は、前記ダクト連通口52の周辺に形成される。
【0056】
前記冷却水供給装置60は、図3に示すように、外部ホース61に連結されて外部ホース61を通して供給される冷却水Cを調節する冷却水バルブ62と、この冷却水バルブ62を通過した冷却水Cを前記タブ50の一側、特に、前記冷却水供給ホール部54に案内する冷却水ホース63と、を含む。
【0057】
前記タブ50の内側には、布mを乾燥した空気Aの水分を凝縮する凝縮板70が設置される。また、前記タブ50の一側に供給された冷却水Cが前記タブ50の内壁と前記凝縮板70との間に流れるように、前記凝縮板70は、前記タブ50の内壁に設置される。
【0058】
前記凝縮板70は、前記凝縮板70によって凝縮された空気が前記ダクト連通口52に直ちに流入するように、前記ダクト連通口52の下側内壁面に設置されることが好ましい。
【0059】
また、前記凝縮板70は、前記冷却水供給ホール部54の下側に位置するように設置されるか、または、前記冷却水供給ホール部54の側部に位置するように設置されるが、ここでは、前記冷却水供給ホール部54の下側に位置するように設置される場合に限定して説明する。
【0060】
前記凝縮板70は、図4に示すように、上端が前記冷却水供給ホール部54の下側に位置し、下端が前記タブ50の内側下部の所定位置に位置するように所定の高さHを有する。
【0061】
前記凝縮板70は、図4に示すように、前端が前記ダクト連通口52よりも前方側に位置し、後端が前記ダクト連通口52よりも後方側に位置するように所定の幅Lを有する。
【0062】
前記凝縮板70は、図2及び図3に示すように、前記タブ50の内壁と同じく円形に形成された曲面板体であって、前記タブ50の内壁よりも大きいか小さい曲率半径、または、前記タブ50の内壁と同一の曲率半径を有するが、ここでは、前記タブ50の内壁と同一の曲率半径を有する場合に限定して説明する。
【0063】
前記凝縮板70の下端には、前記タブ50の内壁と離隔した冷却水排出口72が形成される。
【0064】
前記凝縮板70と前記タブ50の内壁との間には、冷却水通路73が形成される。
【0065】
図5は、図3の凝縮板を拡大して示した斜視図である。
前記凝縮板70は、図3ないし図5に示すように、前記凝縮板70とタブ50の内壁との間に案内される凝縮水が、タブ50内の流動空気と混合して飛散しないように、先端に前記タブ50の内壁に接する先端屈曲部74が形成され、後端に前記タブ50の内壁に接する後端屈曲部75が形成される。
【0066】
前記先端屈曲部74及び後端屈曲部75は、プレスによって屈曲される。
【0067】
ここで、前記凝縮板70は、前記凝縮板70とタブ50との間の間隔t(式1)によって、自由落下構造及び表面張力を用いた構造を有する。
【0068】
前記自由落下構造は、前記タブ50の内壁と凝縮板70とが所定間隔以上の隙間tを有しかつ冷却水が前記凝縮板70とタブ50の内壁との間で重力方向に流れることであり、前記表面張力を用いた構造は、前記タブ50の内壁と凝縮板70とが所定間隔未満の隙間tを有することで、冷却水が前記凝縮板70とタブ50の内壁との間で表面張力によって溜まり、この溜まった冷却水が、凝縮板70とタブ50の内壁との間に流入する新しい冷却水Cと一緒に流れることである。
【0069】
【数1】

【0070】
上式中、rは、表面張力常数(0.073)で、ρは、水の密度で、gは、重力係数で、hは、凝縮板の縦長さで、tは、タブと凝縮板との間隔である。
【0071】
ここで、前記xが0.5を超えると、前記凝縮板70とタブ50との間の冷却水Cが自由落下構造を有し、前記xが0〜0.5の範囲であると、前記凝縮板70とタブ50との間の冷却水Cが表面張力を用いた構造を有する。
【0072】
一方、前記凝縮板70には、凝縮板70を均一に冷却した冷却水Cを排水するための冷却水ガイド76,77が形成される。
【0073】
前記冷却水ガイド76,77は、前記タブ50の内壁と対向する前記凝縮板70の一側面に形成され、前記タブ50の内壁に向かって突出される。
【0074】
前記冷却水ガイド76,77は、前記タブ50の内壁と接するように前記隙間tだけの突出幅を有する。
【0075】
前記冷却水ガイド76,77は、冷却水Cが前記凝縮板70とタブ50の内壁との間で長時間留まるようにし、冷却水Cと凝縮板70全体との熱交換を可能にするもので、冷却水Cをジグザグ状に案内するように形成されることが最も好ましい。
【0076】
前記冷却水ガイド76,77は、前記凝縮板70の先端屈曲部74から後方に下方傾斜して形成され、下端が前記凝縮板70の後端屈曲部75と離隔した前方側冷却水ガイド76と、前記凝縮板70の後端屈曲部75から前方に下方傾斜して形成され、下端が前記凝縮板70の先端屈曲部74と離隔した後方側冷却水ガイド77と、から構成される。
【0077】
前記前方側冷却水ガイド76及び後方側冷却水ガイド77は、複数個が互いに垂直に離隔して形成される。
【0078】
前記前方側冷却水ガイド76及び後方側冷却水ガイド77は、垂直方向に一部重なるように交互に形成される。
【0079】
前記凝縮板70には、前記凝縮板70による熱伝逹性能を向上するためのエンボス78が形成される。
【0080】
前記エンボス78は、前記タブ50の中央方向に向かって突出するか、または、前記タブ50の内壁方向に向かって突出するか、または、一部が内側方向に向かって突出し、残りが外側方向に向かって突出する。
【0081】
一方、前記凝縮板70は、前記タブ50にねじ79で締結される。
【0082】
前記凝縮板70には、前記ねじ79を締結させる締結孔を備えたボス80が前記タブ50の内壁に向かって突出し、前記タブ50には、前記凝縮板70に形成されたボス80の締結孔に対応する締結孔を備えたボス55が突設される。
【0083】
以下、上記のように構成された本発明の動作を説明する。
【0084】
本実施形態による洗濯乾燥機及び乾燥機は、前記冷却水バルブ62がオンになると、外部ホース61を通して供給される冷却水Cが、前記冷却水バルブ62及び冷却水ホース63を順に通過して前記冷却水供給ホール部54に供給される。
【0085】
前記冷却水供給ホール部54に供給された冷却水Cは、下側に流れて前記凝縮板70とタブ50の内壁との間に流入することで、前記凝縮板70とタブ50の内壁との間を通過するようになる。
【0086】
前記凝縮板70とタブ50の内壁との間を通過する冷却水Cは、前記冷却水ガイド76,77によってジグザグ状に流れながら前記凝縮板70全体の熱を奪い、前記冷却水排出口72を通して前記凝縮板70の下側に排出され、前記タブ50の内側下部に集まった後に排水装置14を通して外部に排水される。
【0087】
一方、上記のような冷却水Cの供給とともに、前記ドラム20が回転すると、前記ドラム20内の布mが前記ドラム20の内部で揺れ動くが、このとき、前記循環ファン41が回転すると、前記ドラム20内の空気Aは、前記循環ファン41の回転による送風圧によってドラム20の通孔22に向かって移動する。
【0088】
前記ドラム20の通孔22に向かって移動される空気Aは、前記布mと接触して布mと熱/物質を交換しながら低温多湿な湿空気に変わり、その後、前記ドラム20の通孔22を通過して前記ドラム20とタブ50との間に移動する。
【0089】
前記湿空気は、前記冷却水Cによって冷却された凝縮板70の側部を通過しながら前記凝縮板70に熱を奪われることで、水分が凝縮板70に凝縮されて低湿の空気に変わる。
【0090】
前記低湿の空気は、前記ダクト連通口52及び循環ファン42を通過して前記乾燥ダクト43に送風され、前記乾燥ダクト43を通過しながら前記ヒーター42によって加熱されて高温低湿の空気に変わる。
【0091】
前記高温低湿の空気は、前記タブ50を通過して前記ドラム20の内部に供給された後、上記の乾燥/凝縮/加熱を繰り返しながら布mを持続的に乾燥する。
【0092】
一方、前記凝縮板70の表面に凝縮された凝縮水(図示せず)は、前記凝縮板70に沿って下側に流れ、前記タブ50の内側下部に集まった冷却水Cと一緒に外部に排水される。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】従来の洗濯乾燥機の一例を示した縦断面図である。
【図2】本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機の一実施形態を示した一部切欠斜視図である。
【図3】本発明による洗濯乾燥機及び乾燥機の一実施形態を示した横断面図である。
【図4】図2及び図3に示したタブを拡大して示した斜視図である。
【図5】図3の凝縮板を拡大して示した斜視図である。
【符号の説明】
【0094】
50 タブ
52 ダクト連通口
53 第2ダクト連通口
54 冷却水供給ホール部
60 冷却水供給装置
61 外部ホース
62 冷却水バルブ
63 冷却水ホース
70 凝縮板
72 冷却水排出口
73 冷却水通路
74 先端屈曲部
75 後端屈曲部
76 前方側冷却水ガイド
77 後方側冷却水ガイド
78 エンボス
A 空気
C 冷却水
H 凝縮板の高さ
L 凝縮板の幅
t タブの内壁と凝縮板との間の隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネットに設置されたタブと、
前記タブの内側に配置されて布を収容するドラムと、
前記タブの一側に冷却水を供給する冷却水供給装置と、
前記タブの内壁に設置され、布を乾燥した空気の水分を凝縮する凝縮板とを含んで構成され、
前記タブの一側に供給された冷却水が前記タブの内壁と前記凝縮板との間に流れることを特徴とする洗濯乾燥機及び乾燥機。
【請求項2】
前記凝縮板は、前記タブの内壁との間に冷却水通路を形成していることを特徴とする請求項1に記載の洗濯乾燥機及び乾燥機。
【請求項3】
前記凝縮板は、先端及び後端が前記タブの内壁に接するように屈曲していることを特徴とする請求項2に記載の洗濯乾燥機及び乾燥機。
【請求項4】
前記タブには、前記凝縮板をねじ留めするためのボスが形成されることを特徴とする請求項1に記載の洗濯乾燥機及び乾燥機。
【請求項5】
前記凝縮板は、前記タブの一側に供給された冷却水が前記凝縮板とタブの内壁との間で自由落下するように、前記タブの内壁と所定間隔以上の隙間を維持していることを特徴とする請求項1に記載の洗濯乾燥機及び乾燥機。
【請求項6】
前記凝縮板は、前記タブの一側に供給された冷却水が前記凝縮板とタブの内壁との間に表面張力によって溜まり、前記溜まった冷却水が、前記凝縮板とタブの内壁との間に流入される新しい冷却水と一緒に排水されるように、前記タブの内壁と所定間隔未満の隙間を維持していることを特徴とする請求項1に記載の洗濯乾燥機及び乾燥機。
【請求項7】
前記凝縮板には、凝縮板を均一に冷却した冷却水を排水するための冷却水ガイドが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の洗濯乾燥機及び乾燥機。
【請求項8】
前記冷却水ガイドは、冷却水をジグザグ状に案内するように形成されていることを特徴とする請求項7に記載の洗濯乾燥機及び乾燥機。
【請求項9】
前記冷却水ガイドは、前記凝縮板の先端から後方に下方傾斜して形成され、下端が前記凝縮板の後端と離隔した前方側冷却水ガイドと、
前記凝縮板の後端から前方に下方傾斜して形成され、下端が前記凝縮板の先端と離隔した後方側冷却水ガイドとを含むことを特徴とする請求項8に記載の洗濯乾燥機及び乾燥機。
【請求項10】
前記凝縮板には、エンボスが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の洗濯乾燥機及び乾燥機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2006−212418(P2006−212418A)
【公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−302949(P2005−302949)
【出願日】平成17年10月18日(2005.10.18)
【出願人】(590001669)エルジー電子株式会社 (296)
【Fターム(参考)】