説明

洗濯機の操作装置

【課題】パッキンを要することなく、もしくはパッキンの使用を減じて、パネル裏面の結露を防止できるようにする。
【解決手段】使用者により操作されるキー18〜23(操作部)と透過部とを有するパネル6と、前記操作部により操作されるスイッチと上記透過部に透過される表示をする液晶表示器62(表示部)とを有する制御装置7との間に、少なくとも上記透過部を囲うラビリンスシール構造104を設け、それによってパネル6の裏面、特には上記透過部の裏面に蒸気が浸入するのを防ぎ、同部分の結露を、パッキンを要することなく、もしくはパッキンの使用を減じて、防止できるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パネルの結露対策構造を改良した洗濯機の操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、洗濯機の操作装置は、洗濯機本体の上部に設けられるものであり、使用者により操作される操作部と透過部とを有するパネルと、前記操作部により操作されるスイッチと前記透過部に透過される表示をする表示部とを有する制御装置とを具備して成っている。
【0003】
このような操作装置を有する洗濯機においては、近年、温水で洗濯を行う温水洗浄機能や乾燥機能を具えたものが多く供されており、それらの機能を使用することにより、洗濯機本体のみならず、操作装置が高温、高湿の状況にさらされることが多くなった。そして、それに伴い、操作装置、特にはパネルの裏面に結露する現象が多く発生し、その結露によるパネルの特には透過部の曇りによって、表示が見難くなるとか、見栄えが低下する、更には異常感をもたらす等の不具合を来たしていた。
【0004】
これの対策としては、従来、パネルと制御装置とをパッキンを介して接合させることが行われているが、しかし、このものでは、パッキンを別途使用する分、製品コストが高くなるという問題点を有していた。
なお、特許文献1には、パネルにリブを設け、制御装置にリブが入り込む凹溝部を設けた構成が記載されているが、この構成では、パネルの裏面に蒸気が浸入することを防ぐことはできず、パネルの裏面の結露を防止することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4258541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、従来の、パネルと制御装置とをパッキンを介して接合させる構成では、製品コストが高くなり、特許文献1に記載された構成では、パネルの裏面の結露を防止することができないものであった。
【0007】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従ってその目的は、パッキンを要することなく、もしくはパッキンの使用を減じて、パネル裏面の結露を防止することのできる洗濯機の操作装置を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の洗濯機の操作装置においては、洗濯機本体の上部に設けられるものであって、使用者により操作される操作部と透過部とを有するパネルと、前記操作部により操作されるスイッチと、前記透過部に透過される表示をする表示部とを有する制御装置とを具備し、それらパネルと制御装置との間に、少なくとも前記透過部を囲うラビリンスシール構造を設けたことを特徴とする(請求項1の発明)。
【発明の効果】
【0009】
上記手段によれば、パネルと制御装置との間に設けたラビリンスシール構造によって、パネルの裏面、特には透過部の裏面に蒸気が浸入するのを防ぎ、同部分の結露を、パッキンを要することなく、もしくはパッキンの使用を減じて、防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施例を示す操作装置の縦断側面図
【図2】洗濯機全体の外観斜視図
【図3】操作装置の分解斜視図
【図4】パネルの外観斜視図
【図5】制御装置本体の斜視図
【図6】カバー部材の前下方からの斜視図
【図7】カバー部材の後上方からの斜視図
【図8】操作装置の組み立て手順その1を示す斜視図
【図9】操作装置の組み立て手順その2を示す斜視図
【図10】操作装置の組み立て手順その3を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施例(一実施形態)につき、図面を参照して説明する。
まず、図2には、洗濯機本体1を示しており、外箱2を外殻とし、この外箱2の内部に、図示しない水槽や洗濯槽であるドラム、ドラムを回転させるモータ、ドラム内に給水する給水装置、ドラム内から排水する排水装置、ドラム内で洗濯物を乾燥させる乾燥装置など、洗濯、脱水、及び乾燥を行うのに必要な部品及び装置を配設している。従って、この洗濯機本体1は、乾燥機能を具えたものであり、そのほか、水槽に溜めた洗濯水をヒータにより加熱して生成する温水で洗濯を行う温水洗浄機能や、風呂水をポンプにより水槽に供給して洗濯を行う風呂水洗浄機能等をも具えたものである。
【0012】
外箱2の前面部には、ほゞ中央部に扉3を設けており、この扉3を開けて上記ドラムに対する洗濯物の出し入れを行うようになっている。そして、洗濯機本体1の上部である外箱2の前面部の上部には、操作装置4を設けると共に、引き出し式の洗剤投入ケース5を設けている。
操作装置4は、図3に示すように、パネル6と、制御装置7とから成っており、更に制御装置7は、制御装置本体8と、カバー部材9とから成っている。
【0013】
更に、そのうちのパネル6は、図4に示すように、操作部として、電源入りキー10と、電源切りキー11、洗濯乾燥モード設定キー12、洗濯モード設定キー13、乾燥モード設定キー14、消毒・除菌モード設定キー15、音声設定キー16、水位設定キー17、洗い時間設定キー18、すすぎ回数設定キー19、脱水時間設定キー20、乾燥時間選択キー21、風呂水設定キー22、予約時間設定キー23を有している。
このほか、パネル6は、透過部24を有しており、この透過部24は、この場合、矩形である。
【0014】
なお、パネル6は、上記電源入りキー10を初めとした操作部と透過部24とを、図3に示すプラスチック製のベース部材6aの表面部にいわゆるアウトサートで一体化したプラスチック製のシート6b(図4参照)に形成しており、これらのベース部材6a及びシート6bに共通に、裏側から表側に開通する円形の開口部25を形成している。
又、ベース部材6aには、上記電源入りキー10を初めとした操作部と透過部24の各裏側部分にも、開口部26〜40を形成しているが、これらの開口部26〜40は表側がシート6b(電源入りキー10を初めとした操作部と透過部24)により閉塞されている。
【0015】
そして、パネル6の裏面(ベース部材6a)には、上記操作部の一部(この場合、音声設定キー16、水位設定キー17、洗い時間設定キー18、すすぎ回数設定キー19、脱水時間設定キー20、乾燥時間選択キー21、風呂水設定キー22、予約時間設定キー23)と透過部24とを矩形枠状に囲うリブ41,42を形成している。このリブ41,42は二重であり、それらの間は溝部43となっている。又、前記開口部25は、このリブ41,42の側方外部すなわち外側に位置している。
【0016】
更に、パネル6の裏面(ベース部材6a)には、上記リブ41,42の外周に位置させて小矩形枠状の爪掛部44を複数形成しており、そのほか、リブ41,42の外周とリブ41,42の外側とに位置させて制御装置ねじ止め用の円筒状のボス45を複数形成している。
加えて、パネル6の外周部には、操作装置4を前記洗濯機本体1に取付けるための係合部46やねじ止め部である取付部47をともに複数形成している。
【0017】
これらに対して、制御装置本体8には、図5に示すように、前記電源入りキー10を初めとした操作部により操作されるスイッチとしてタクトスイッチ48〜61を有すると共に、表示部として矩形の液晶表示器62を有しており、そのうちのタクトスイッチ54〜61と液晶表示器62を図示しない回路基板に実装した状態で、残りのタクトスイッチ48〜53を直接に、それぞれ基体63に装着して成っている。基体63はほゞ矩形の扁平容器状を成しており、タクトスイッチ54〜61と液晶表示器62とを装着した部分には、後述するリブ80の内側に位置して、もっぱら防湿・防気のためのポッティング64を施している。
【0018】
このほか、制御装置本体8には、タクトスイッチ56〜59のそれぞれ直上部分に発光体である発光ダイオード65〜68を配設しており、液晶表示器62とタクトスイッチ48〜53部分との間には、前記電源入りキー10を初めとした操作部とは異なる操作部材として、コース・時間設定ダイヤル69と、スタートボタン70とを同心状に装着し、これらの内部にそれらの操作に応動する応動装置(図示せず)を装着している。更に、制御装置本体8には、タクトスイッチ48,49とタクトスイッチ50〜53とを押圧操作するためのプッシャー71,72,73〜76をそれぞれ巴状のアーム部77s,78s等により一体に可撓支持して具えた小カバー77,78をも設けている。
【0019】
そして、制御装置本体8には、基体63の外周部の前側(カバー部材9側)に、タクトスイッチ54〜61と発光ダイオード65〜68及び液晶表示器62をほゞ矩形枠状に囲うリブ79,80を形成しており、このリブ79,80も二重で、それらの間は溝部81となっている。
又、制御装置本体8には、図5のほか、図3にも示すように、爪82と、取付孔83を有する取付部84とを、基体63の外周にともに複数形成している。なお、取付部84は、前記パネル6の制御装置ねじ止め用のボス45に対応している。
【0020】
一方、カバー部材9は、図6及び図7に示すように、前記タクトスイッチ54〜61を押圧操作するためのプッシャー85〜92をそれぞれ巴状のアーム部9sにより一体に可撓支持して有すると共に、前記パネル6の透過部24並びに前記制御装置本体8の液晶表示器62に対応して矩形の開口部93を有している。又、そのうちのプッシャー87〜90の直上部分には、前記発光ダイオード65〜68に対応して導光部である洞部94〜97を形成している。
【0021】
そして、カバー部材9の外周部の前側(パネル6側)には、前記パネル6のリブ41,42間(溝部43)に対応してカバー部材9の全周にわたるリブ98を、カバー部材9の周側壁と面一に形成しており、カバー部材9の外周部の後側(制御装置本体8側)には、前記制御装置本体8のリブ79,80間(溝部81)に対応して同じくカバー部材9の全周にわたるリブ99を、同じくカバー部材9の周側壁と面一に形成している。
【0022】
更に、カバー部材9の外周部には、前記パネル6の爪掛部44に対応して爪100を形成すると共に、前記制御装置本体8の爪82に対応して小矩形枠状の爪掛部101を形成しており、更に、前記制御装置ねじ止め用のボス45に対応して位置決め孔102を有する位置決め部103を同じく複数形成している。
なお、カバー部材9は、その全体を透光性材料、特には透明材料で形成している。
【0023】
以上の構成で、操作装置4を組み立てるには、まず、図8に示すように、パネル6にカバー部材9を組み付ける。このとき、カバー部材9の位置決め部103の位置決め孔102をパネル6の制御装置ねじ止め用のボス45に嵌合しつつ、カバー部材9のリブ98をパネル6のリブ41,42間(溝部43)に嵌合し、更に、カバー部材9の爪100をパネル6の爪掛部44に係合させる。
【0024】
この結果、図1に示すように、カバー部材9のリブ98とパネル6のリブ41,42とが重なり合ってジグザグ状の狭隘な通路によるラビリンスシール構造104が形成されるものであり、このラビリンスシール構造104によって、前記操作部のうちの一部の操作部(キー16〜23)と透過部24とが囲われる。
【0025】
その折り、パネル6の制御装置ねじ止め用のボス45に対する、カバー部材9の位置決め部103の位置決め孔102の嵌合は、パネル6のリブ41,42間(溝部43)に対するカバー部材9のリブ98の嵌合時における位置決め、すなわち、ラビリンスシール構造104の形成の位置決めをする手段として機能する。
【0026】
又、パネル6の爪掛部44に対するカバー部材9の爪100の係合は、パネル6に対するカバー部材9の仮止めをする手段として機能すると共に、ラビリンスシール構造104におけるリブ98とリブ41,42とのずれを抑止する手段として機能する。
なお、パネル6のリブ41,42の外側に位置した前記開口部25は、上記ラビリンスシール構造104の外側に位置している。
【0027】
次いで、図9に示すように、カバー部材9に制御装置本体8を組み付けると共に、パネル6に制御装置本体8を組み付ける。このとき、制御装置本体8のリブ79,80間(溝部81)をカバー部材9のリブ99に嵌合し、制御装置本体8の爪82をカバー部材9の爪掛部101に係合させる。
【0028】
この結果、図1に示すように、制御装置本体8のリブ79,80とカバー部材9のリブ99とが重なり合ってジグザグ状の狭隘な通路によるラビリンスシール構造105が形成されるものであり、このラビリンスシール構造105によって、タクトスイッチ48〜59のうちの一部のタクトスイッチ54〜61と液晶表示器62とが囲われる。
【0029】
その折り、カバー部材9の爪掛部101に対する制御装置本体8の爪82の係合は、カバー部材9に対する制御装置本体8の仮止めをする手段として機能すると共に、ラビリンスシール構造105におけるリブ98とリブ79,80とリブ99とのずれを抑止する手段として機能する。
なお、パネル6のリブ41,42の外側に位置した前記開口部25は、上記ラビリンスシール構造105の外側にも位置している。
【0030】
又、このときには同時に、制御装置本体8が有したコース・時間設定ダイヤル69とスタートボタン70の組をパネル6の開口部25を通してパネル6の前方に突出させ、制御装置本体8の取付部84をパネル6の制御装置ねじ止め用のボス45に合わせる。
【0031】
この後、図10に示すように、制御装置本体8の取付部84の取付孔83からパネル6の制御装置ねじ止め用のボス45にそれぞれねじ106を螺挿して締め付け、かくして操作装置4の組み立てが完了する。
【0032】
図10のほか、図1は、操作装置4の組み立て完了状態を示しており、この状態で、使用者が電源入りキー10を初めとした操作部を操作(押圧)すれば、制御装置本体8における小カバー77,78のプッシャー71〜76、並びにカバー部材9のプッシャー85〜92のうちの、操作した操作部に対応するプッシャーが押し込まれて、タクトスイッチ48〜53,54〜61のうちの、操作した操作部に対応するタクトスイッチが押圧され、作動される。
【0033】
又、コース・時間設定ダイヤル69、スタートボタン70をそれぞれ操作(コース・時間設定ダイヤル69は回転、スタートボタン70は押圧)すれば、それぞれの応動装置が作動する。
そのとき、その各操作に応じて、制御装置本体8の液晶表示器62が表示作動をし、その表示がカバー部材9の開口部93からパネル6の透過部24を透過して使用者に見える。
【0034】
又、上記操作部のうちの洗い時間設定キー18、すすぎ回数設定キー19、脱水時間設定キー20、乾燥時間選択キー21の操作については、発光ダイオード65〜68のうちの、操作した操作部に対応する発光ダイオードが発光し、その光が、洞部94〜97のうちの、操作した操作部に対応する洞部を通じ導かれて、操作した操作部の上部を照明する。
【0035】
このように上記構成の洗濯機の操作装置4は、洗濯機本体1の上部に設けられるものであって、使用者により操作される操作部(キー10〜23)と透過部24とを有するパネル6と、上記操作部により操作されるスイッチ(タクトスイッチ48〜61)と、上記透過部24に透過される表示をする表示部(液晶表示器62)とを有する制御装置7とを具備し、それらパネル6と制御装置7との間に、上記操作部のうちの一部の操作部(キー16〜23)と透過部24とを囲うラビリンスシール構造104を設けたものであり、そのラビリンスシール構造104によって、パネル6の裏面、特には透過部24の裏面に蒸気が浸入するのを防ぐことができる。よって、その部分の結露を従来のもののようなパッキンを要することなく防止することができるものであり、製品コストの低減を実現することができる。
【0036】
なお、この場合、パッキンを溝部43,81の各内部に付加的に収めて、蒸気の浸入を防止する効果を一層高めることを妨げるものではない。加えて、ラビリンスシール構造104は、少なくとも透過部を囲うものであれば良い。
【0037】
又、上記構成の洗濯機の操作装置4においては、パネル6と制御装置7とを爪100により係合させている。これにより、パネル6に対するカバー部材9の仮止めができると共に、ラビリンスシール構造104におけるずれの抑止ができるので、上記パネル6の裏面、特には透過部24の裏面への蒸気の浸入をより確実に防ぐことができて、その部分の結露をより確実に防止することができる。
【0038】
なお、この場合、制御装置7が、パネル6側にカバー部材9を有し、反パネル6側に制御装置本体8を有する構成で、爪100はそのうちのカバー部材9に形成し、それと対応する爪掛部44をパネル6に形成している。これにより、パネル6には、制御装置7のうちのカバー部材9のみを先に組み付けることができるので、その組み付けを制御装置本体8に邪魔されることなく容易に行うことができる。
なお、爪100はパネル6に形成し、爪掛部44をカバー部材9に形成するようにしても良い。
【0039】
更に、上記構成の洗濯機の操作装置4においては、制御装置7がパネル6側にカバー部材9を有する構成で、このカバー部材9を透光性材料で形成している。透光性材料は、透明材料がそうであるように先を透かして見ることができ、もしくは半ば透かして見ることができる。従って、ラビリンスシール構造104を形成する折りには、パネル6のリブ41,42間(溝部43)に対するカバー部材9のリブ98の嵌合を目で見ながら作業することができて、ラビリンスシール構造104の形成が容易にできる。
【0040】
又、この場合、カバー部材9を透光性材料で形成していることにより、発光ダイオード65〜68からキー18〜21への導光も、カバー部材9に洞部94〜97を特別形成することなく行うようにすることができ、その分、カバー部材9の使用材料の節減や形成型の簡単化等を実現することが可能で、製品コストの一層の低減を実現することが可能である。
【0041】
そのほか、上記構成の洗濯機の操作装置4においては、制御装置7が、パネル6側にカバー部材9を有し、反パネル6側に制御装置本体8を有する構成で、その制御装置本体8とカバー部材9との間にも、タクトスイッチ48〜61のうちの一部のタクトスイッチ54〜61と液晶表示器62を囲うラビリンスシール構造105を設けている。これにより、パネル6の裏面、特には前記透過部24の裏面への蒸気の浸入をラビリンスシール構造105でより確実に防ぐことができて、その部分の結露をより確実に防止することができる。
なお、この場合も、ラビリンスシール構造105は、少なくとも液晶表示器62(表示部)を囲うものであれば良い。
【0042】
又、上記構成の洗濯機の操作装置4においては、パネル6と制御装置7(カバー部材9)とを、パネル6に対する制御装置7(制御装置本体8)のねじ止め用のボス45により位置決めするようにしている。これにより、ラビリンスシール構造104の形成(パネル6のリブ41,42間に対するカバー部材9のリブ98の嵌合)の折りの位置決めをすることができて、ラビリンスシール構造104の形成が容易にできると共に、特にはその位置決めを、パネル6に対する制御装置7(制御装置本体8)のねじ止め用のボス45を利用することで、別途位置決め用の構成を要することなく行うことができて、製品コストの上昇を来たさないようにすることができる。
【0043】
そして更に、上記構成の洗濯機の操作装置4においては、パネル6が、制御装置本体8のコース・時間設定ダイヤル69とスタートボタン70の組を前方に突出させるのに、裏側から表側に開通する開口部25を有しているが、そのパネル6の裏側から表側に開通する開口部25を制御装置7との間のラビリンスシール構造104の外側に有している。これにより、その開口部25からパネル6の裏側に水が入るようことがあっても、その水がラビリンスシール構造104の内側に入ることが避けられ、浸水による不具合の発生を防止することができる。
【0044】
なお、ラビリンス構造104,105は、その構造を更に二重、三重に設けることで、蒸気の浸入を防止する効果を増すことができる。
又、カバー部材9と制御装置本体8との間に関しては、爪82をカバー部材9に形成し、爪掛部101を制御装置本体8に形成するようにしても良い。
【0045】
更に、上記実施例ではリブ41,42間で形成した溝部43及びリブ79,80間で形成した溝部81も、それぞれ平坦部分に陥没形成するようにしても良い。更に、その溝部43,79をカバー部材9に形成し、リブ98をパネル6に、リブ99を制御装置本体8にそれぞれ形成するようにしても良い。
このほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【符号の説明】
【0046】
図面中、1は洗濯機本体、4は操作装置、6はパネル、7は制御装置、8は制御装置本体、9はカバー部材、10〜23はキー(操作部)、24は透過部、25は開口部、45は制御装置ねじ止め用のボス、48〜61はタクトスイツチ(スイッチ)、62は液晶表示器(表示部)、100は爪、104,105はラビリンスシール構造を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗濯機本体の上部に設けられるものであって、
使用者により操作される操作部と透過部とを有するパネルと、
前記操作部により操作されるスイッチと、前記透過部に透過される表示をする表示部とを有する制御装置とを具備し、
それらパネルと制御装置との間に、少なくとも前記透過部を囲うラビリンスシール構造を設けたことを特徴とする洗濯機の操作装置。
【請求項2】
パネルと制御装置とが爪により係合されていることを特徴とする請求項1記載の洗濯機の操作装置。
【請求項3】
制御装置がパネル側にカバー部材を有し、このカバー部材が透光性材料で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の洗濯機の操作装置。
【請求項4】
制御装置が、パネル側にカバー部材を有し、反パネル側に制御装置本体を有していて、この制御装置本体とカバー部材との間にも、少なくとも表示部を囲うラビリンスシール構造を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の洗濯機の操作装置。
【請求項5】
パネルと制御装置とが、パネルに対する制御装置のねじ止め用のボスにより位置決めされていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の洗濯機の操作装置。
【請求項6】
パネルが、裏側から表側に開通する開口部を、制御装置との間のラビリンスシール構造の外側に有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の洗濯機の操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−193903(P2011−193903A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−60690(P2010−60690)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】