説明

流体の流量を求める方法及び装置

パイプを通る流量を求める方法及び装置であって、ドップラー周波数シフトによって第1の領域における流体の流れ分布を求める第1の測定装置が設けられ、移動時間測定方法によって第2の領域におけるパイプ内の流体の流れ分布を求める第2の測定装置が設けられた方法及び装置が開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体流路、特にパイプ、閉鎖水路等を通る流体、例えば水又は原油の流量を求める方法及び装置であって、ドップラー周波数シフトによって流体の流速を求める測定装置と、移動時間測定方法によって流体の流速を求める測定装置とによって流量を求める方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術から、検出器がパイプの外壁に又は外壁内に取り付けられている、クランプ可能な又は一体化した超音波流量計が知られている。この検出器は、パイプを通って流れる流体内へ超音波を送信し、流体内で広がる超音波の変化によって流体の流速を測定する。流体の流速を計算するために、ドップラー周波数シフト測定方法及び/又は移動時間測定方法を用いることができる。この検出器はまた、「ウェットセンサー」として流体内へ沈めることができる。
【0003】
ドップラー周波数シフト測定方法の場合、超音波パルスが、測定される流体内へ送受信器付き検出器によって照射され、例えば流体中の気泡又は埃の粒子のような異物において反射される反射超音波が受信される。流体の流速に起因して、照射され、反射された超音波の周波数がシフトされる。流体の速度はこの周波数の差から導出することができる。
【0004】
照射された超音波は、パイプの異なる深さで得られる複数の異物において反射されるため、パイプを通って流れる流体の深層速度分布を、ドップラー測定方法によって測定することができる。
【0005】
しかしながらこの方法は、超音波が反射され得る異物又は粒子を流体が含まなければならないという欠点を有する。他方で、照射される超音波は、パイプを通って流れる流体内への超音波の十分な浸透深さを確実にするように十分に高いエネルギーを有していなければならない。
【0006】
送信器から受信器への超音波信号の移動時間が求められる、流体の流速を求める方法も従来技術から知られている。好ましくは、送信器及び受信器は、パイプの両側に位置決めされ、照射された超音波と流体の流れ方向との間には90度未満の角度αが存在しなくてはならない。そのような構成では、超音波送信器によって超音波受信器に送られる超音波は、流体の移動に起因して、静止流体に対して変更される速度で広がる。超音波が流れ方向に放射されているか又は流れに逆らう方向に放射されているかに応じて、受信された超音波は速度を増減し、この増減は照射角度αの余弦にそれぞれ依存する。流体の流速は、移動時間の比較から導出することができる。
【0007】
流体の流速は超音波照射角度αの余弦に依存するため、移動時間測定中に生じる問題は、十分に高感度な測定のために照射角度は明確に90度よりも小さくなくてはならないということである。加えて、超音波センサーは、パイプの頂点/端の任意の付近に位置決めされない場合がある。一方ではこの領域にボアを形成することは技術的に困難でありかつ費用がかかり、他方では、超音波信号の空間的延長のため、反射を回避するようにパイプ壁までの一定の最小距離を保たれなければならない。この最小距離は、流体内の超音波信号の周波数f及び移動長さLに依存し、以下の近似式によって求めることができる。
【0008】
【数1】

【0009】
パイプ内の複数のセクションを、専ら大変な困難を伴って測定することができるか又は一切測定することができない場合、流れ分布の計算に関して想定を行わなければならない。しかしながら、このような想定は、測定結果及び流体の流速の判定を歪曲するため、その測定誤差は高精度用途のために流量を求める場合には大きすぎる。高精度の判定は、例えば、管路を通るオイル又はガスの正確な流量のために必要である。
【0010】
流量をより精密に求めるには、例えば、従来技術において、特に欧州特許出願公開第1719980号明細書において、ドップラー測定方法又は移動時間測定方法を単独で用いて流速を求めるのではなく、移動時間測定及びドップラーシフト測定の双方によって流体の流速を求める検出器を設けることが示唆されてきており、この場合、流体の流量は双方の測定結果から求められる。これは、換言すれば、一方の測定結果が他方の測定結果と比較されて相関されるため、誤差率が低減することを意味する。
【0011】
この方法は実際に流速の計算の正確度を向上させるが、パイプ壁の境界領域においては依然として、これらの領域で予想される流速に関して想定を行う必要があり、そのためパイプを通る流体の流量の正確な判定は、この組合せ方法を用いても可能ではない。
【発明の概要】
【0012】
したがって、パイプを通る流体の流量の正確な決定を可能にする方法及び装置を提供することが本発明の目的である。
【0013】
この目的は、請求項1に記載の方法及び請求項8に記載の装置によって解決される。
【0014】
本発明は、第1の流速分布及び第2の流速分布の流量を構成する着想に基づいており、ドップラー測定方法に基づいて、第1の流速分布が第1の測定装置によってパイプの第1の領域において求められ、移動時間測定方法に基づいて、第2の流速分布が第2の測定装置によって第1の領域とは異なるパイプの第2の領域において求められる。双方の流速分布は、組合された総流速分布へと構成され、これが流量決定の基盤となる。
【0015】
第1の好ましい実施形態によって示されるように、ドップラー測定方法を用いて求められる流れ分布の領域がパイプ壁に近い領域であり、移動時間測定方法を用いて測定される領域がパイプの中央に位置決めされる場合、本発明は特に有利である。これは、一方で、ドップラー測定については、照射される超音波信号が大きな浸透深さを有する必要はなく、専ら壁に近い領域に配向されるため、流れ分布技術に関して測定するのが困難であるパイプ壁付近の領域に関する最も正確な情報を、高精度のドップラー測定方法を用いて得ることができるという利点を有する。
【0016】
加えて、超音波測定信号が反射し得る気泡又は散乱粒子のような干渉要素が、ちょうどパイプ壁の付近でより頻繁に得られるという利点がある。
【0017】
パイプのパイプ中央領域における流体の流速は、移動時間測定方法によって度量衡的に求められる。これは、干渉粒子とは無関係である丈夫な測定方法がこの領域の大部分に提供されるため、パイプ中央領域は測定しやすいという利点を有する。
【0018】
壁に近い領域をドップラー測定方法によって検査し、パイプ中央領域を移動時間測定方法によって求めるという組合せに起因して、双方の方法の利点が組み合わされて流速分布の、したがって流量の特に正確な測定が可能になる。本発明による方法によって、パイプを通る流体の流量を、1パーセント未満、特に10分の数パーセント以下の範囲の誤差率で求めることが可能である。
【0019】
別の好ましい実施の形態によって示されるように、ドップラー測定用の超音波送信器及び受信器はパイプの底部領域に位置決めされ、移動時間測定用検出器はパイプ中央領域の周囲に配置される。好ましくは、超音波測定信号の照射角度は、パイプ内の流体の流れ方向に対して45度の有利な角度を有する。
【0020】
一実施形態では、超音波送信器/受信器はパイプの片側に位置決めされ、超音波信号が反対側の壁で反射される。しかしながら、超音波送信器/受信器を対面させて配置することも可能である。
【0021】
別の有利な実施形態では、超音波送信器/受信器は、流体の速度だけでなく、流体の流れ方向も求めることが可能であるように配置される。この目的を達成するために、複数のセンサーをパイプの周囲にV字形又はX字形に配置してもよい。
【0022】
V字形パスの測定構成の場合、超音波送信器及び受信器は、超音波信号送信器によって放射される信号が流体内へ照射されるように、パイプの外壁に又は外壁内に互いに相対して配置される。送信器の性能は、超音波信号が反対側の壁に照射され、そこで反射されるように選択される。反射された部分は再び流体内を通過し、受信器によって受信されて評価ユニットに送信される。
【0023】
X字形パスの測定構成及び1パスの測定構成は、V字形パスの測定構成とは異なる。これらの構成では、パイプ壁で又はパイプ壁内において反射されるのは超音波信号ではなく、送信器の反対側に達する超音波信号である。X字形パスと1パスとの差は単に、流れ方向及び流れに逆らう方向で同時に測定する2つの送信器−受信器対がX字形パスには設けられるという点と、したがって流体の速度だけでなく、流体の流れのベクトルもノルム及び方向として求めることが可能であるという点とにある。
【0024】
さらなるドップラー周波数シフト測定装置がパイプの上側領域に位置決めされる実施の形態も有利である。
【0025】
パイプ中央領域及び/又はパイプ壁に近い領域を測定する超音波送信器/受信器は、パイプにおける複数の相対位置に分散して配向することができる。しかしながら、本発明によれば、移動時間検出器によって送信される超音波信号が流れ方向に対して概ね45度の角度で進む場合、好ましい。
【0026】
移動時間測定用検出器及びドップラー測定用検出器の相対的な位置決めは、比較的任意に変更することができるが、本発明によれば、これらの検出器は、移動時間検出器とドップラー検出器との間に概ね90度の角距離を置いて配置される。当然ながら、他の角度位置も可能である。
【0027】
原理上は、上述の概念(V字形パス、1パス、X字形パス)の混合も移動時間検出器を用いて可能である。
【0028】
さらなる利点及び有利な実施の形態は下位クレーム、図面及び明細書に規定されている。
【0029】
以下で、図面に示される実施形態によって本発明を詳細に説明する。これらの実施形態は、例示的な性質を有するものでしかなく、添付の特許請求の範囲を限定するように用いられるものではない。本願の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ規定される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明による装置が第1の実施形態に従って位置決めされる、パイプの概略的な縦断面図である。
【図2】図1のパイプの概略的な横断面図である。
【図3】本発明の好ましい実施形態による複数の概略的な測定点を有する、測定される流速分布の概略図である。
【図4】パイプ壁の背後の流れの、近似流速分布と本発明による方法で測定される流れ分布との比較概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、流体4が速度VFで流れ方向6に流れるパイプ2の縦断面図を示している。パイプ2は、パイプ壁に近い第1の領域8とパイプの中央の第2の領域10とを含んでいる。パイプの外側には、複数の測定器具12、16、20〜31が配置されており、図1において中央の測定器具12、16は概ねパイプ2の第1の横断面に、左側の測定器具20、22、24、26、28、30は概ね第2の横断面の領域に、右側の測定器具21、23、25、27、29、31は概ね第3の横断面の領域に配置されている。
【0032】
図2は、平面11に沿った断面を、流れ方向6に逆らった視点で示す。この図から、以下で説明される複数の検出器の相対的な位置決めがより良く認識されるであろう。図1及び図2によれば、測定器具12、16、20〜31は、図示された実施形態において、上述のようにパイプの外側に設けられており、これらの測定器具は、超音波によって流体4の流速分布を求める。図示された実施形態によれば、円の弧の形状を有すると共にパイプ壁に近い第1の領域8の速度を検出する超音波変換器12が設けられており、超音波変換器12は、超音波信号14をパイプ壁に近い領域8内へ照射し、照射信号と反射信号との間のドップラー周波数シフトによって異なる照射深さにおける流速を求める。
【0033】
任意に、送信器及び受信器を有する別の超音波変換器16をパイプの上側領域に位置決めしてもよく、超音波変換器16もまた、ドップラー原理に従って動作し、超音波信号18によってパイプの上側領域における流体4の流速分布を求める。
【0034】
パイプ2の中央領域10における流速分布を求めるために、図1の超音波変換器20、22、24、26、28、30及び21、23、25、27、29、31が、パイプの外壁にさらに配置されており、移動時間測定方法によって速度分布を求める。超音波変換器20〜31は、図示されたX字形パスの測定構成のように配置することができるだけでなく、V字形パスの測定構成又は1パスの測定構成として配置することもできる。このため原理上は、測定精度を高めるために、適した構成の複数の検出器(超音波変換器)によって中央領域10の、図1に例示的に示されるようないくつかの平面1〜nにおいて速度を検出することが可能である。超音波変換器20〜31は、超音波の送信器及び受信器として設計することもでき、超音波変換器20〜31によって放射される超音波が、流体4の流れ方向6に対して角度αを画定するように配置される。角度αは好ましくは、可能な限り良好な測定結果を達成するように明確に90度よりも小さくなるように選択すべきである。流体の流れ方向に対して概ね45度の照射角度が特に好ましい。
【0035】
例えば、図1及び図2において、左上の超音波変換器20は、図1では右上の超音波変換器21によって受信される超音波を送信し、超音波変換器21は図2において、図の平面に対して垂直に見た場合、超音波変換器22の背後に位置決めされている。また、図2では右上の超音波変換器22は、図1では右上に、図2では超音波変換器20の背後に位置決めされている超音波変換器23に超音波を送信する。このように、X字形パスの測定構成の一形態が得られる。したがって、超音波変換器24、26は、超音波変換器25、27と共に用いられ、超音波変換器28、30は、超音波変換器29、31と共に用いられる。
【0036】
超音波変換器20〜31によって、パイプを通って流れる流体4の中央領域10における流速分布を、ここでは移動時間測定によって求めることができる。
【0037】
図3は、パイプを通って流れる流体4の例示的な流速分布を概略的に示しており、理想的な条件、すなわち上流のカーブ、分岐等がなく、かつ汚染が存在していないということが想定されている。パイプ壁における摩擦に起因して、流体4の流速は、パイプに近い領域8において減速され、その一方で比較的均一な流速分布は、パイプの中央領域10に存在する。中央領域10における流速分布は、3つの平面における測定によって3つの測定点32、34、36を介して十分に近似することができるが、この近似は、流れ分布領域8においては、従来の解決策では可能ではない。ドップラー測定方法を用いた本発明によるこれらの流れ分布領域8の検査によって、非常に高感度にこの領域を感知することが可能であり、そのためこの領域における正確な分布領域の経過を求めることができる。深層測定は、ダッシュ記号によって示されている。
【0038】
境界領域における正確な分布の経過は、流速分布が図3に示されるような理想的な形態を有しておらず、干渉、例えば、カーブ、分岐、スロットル要素等によって影響を受ける場合、特に興味深いことである。この場合、大きく変更されるのはまさしくこの流れ分布の境界領域であり、そのため流量の計算における大きな測定誤差が、変更された流れ分布に起因して生じる場合がある。
【0039】
図4は、歪んだ流速分布40を例示的に示している。図3の理想的な、概ね放物線状の流速分布42(図4において破線で示されている)と比べて、実際の流速分布40は、特に境界領域8において大きく逸脱し、そのため不的確な想定速度分布に起因して得られる流量は、許容できないほど不正確である。誤った流量計算をもたらし得る逸脱領域44、46は、図4において斜線で示されている。理想的な形状からの上述の逸脱は、例えば、測定横断面上方のパイプ2のカーブによって引き起こされる場合がある。
【0040】
これまでの測定方法では、このような速度分布を検出することは可能ではなかった。しかしながら、境界領域8における流れ分布が超音波ドップラー検出器によって検査される場合、正確な流速分布を検出すると共に流量を正確に求めることが可能である。上述のように、超音波ドップラー検出器によって、境界領域のいくつかの平面における流速を検出することも可能であり、そのため、特に、いくつかの平面nにおいて測定を行う移動時間測定用の複数の検出器と組み合わせて、極めて正確な速度分布を測定することができ、次いでこれを評価アルゴリズムを用いて評価する結果、測定されるパイプにおける実際の流れ挙動に関する非常に正確な結論が可能になる。
【0041】
本発明による実施形態は、円形パイプによって説明されている。実際には、本発明は、他のパイプ形状、例えば、楕円形パイプ、矩形パイプ断面、又は閉断面を有する他のパイプ断面に変形してもよい。上述の実施形態から外れて、超音波ドップラー検出器12、16は、円周の速度分布を検出することができるように、円周に分散したいくつかの測定領域に配置してもよい。当然ながら、同じことが移動時間測定用検出器にも適用され、それらの検出器の配置は、横断面11の中央領域10における実際的にあらゆる任意の点を検出することができるように選択することができる。
【0042】
最初に述べたように、本発明による測定方法によって管路内の様々な流体、例えば、飲料水、プロセス水、原油等の流れ分布を検出することが可能である。パイロット試験は、上述の場合の用途において一般的に用いられる測定装置の新たな較正が部分的にしか必要ではないように、測定された速度分布に関して非常に大幅に向上した正確度を、本発明による方法によって達成することができることを示している。
【0043】
本発明に関して、特に、ドップラー測定方法及び移動時間測定方法がそれぞれパイプの領域全体に用いられるのでなく、選択的に、境界領域がドップラー方法によって検査される一方で、中央領域における流れ分布は移動時間方法によって検査されることに留意されたい。この場合、総流速分布は2つの流速から構成される。
【0044】
パイプを通る流量を求める方法及び装置であって、ドップラー周波数シフトによって第1の領域における流体の流れ分布を求める第1の測定装置が設けられ、移動時間測定方法によって第2の領域におけるパイプ内の流体の流れ分布を求める第2の測定装置が設けられた方法及び装置が開示されている。
【符号の説明】
【0045】
2 パイプ
4 流体
6 流れ方向
8 パイプ壁に近い領域
10 パイプの中央領域
11 横断面
12 超音波変換器(ドップラー)
14 超音波信号(ドップラー)
16 超音波変換器(ドップラー)
18 超音波信号(ドップラー)
20 測定器具/超音波変換器(移動時間)
21 測定器具/超音波変換器(移動時間)
22 測定器具/超音波変換器(移動時間)
23 測定器具/超音波変換器(移動時間)
24 測定器具/超音波変換器(移動時間)
25 測定器具/超音波変換器(移動時間)
26 測定器具/超音波変換器(移動時間)
27 測定器具/超音波変換器(移動時間)
28 測定器具/超音波変換器(移動時間)
29 測定器具/超音波変換器(移動時間)
30 測定器具/超音波変換器(移動時間)
32 測定点
34 測定点
36 測定点
40 流速分布
42 流速分布
44 逸脱領域
46 逸脱領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプ(2)を通る流体の流量を求める方法であって、ドップラー周波数シフトによって前記流体の第1の流速分布を求める第1の測定装置(12、16)を準備し、移動時間測定方法によって前記パイプ内の前記流体の第2の流速分布を求める第2の測定装置(20〜31)を準備する方法において、
前記第1の測定装置(12、16)が、前記パイプ(2)の第1の領域(8)における前記第1の流速分布を求めることと、
前記第2の測定装置(20〜31)が、前記パイプ(2)の第2の領域(10)における前記第2の流速分布を求めることと、
前記第1の流速分布及び前記第2の流速分布を組み合わせて総流速分布にして、該総流速分布から、前記パイプを通る前記流体の前記流量を計算することと
を特徴とする方法。
【請求項2】
前記パイプの前記第1の領域は該パイプの境界領域(8)であり、かつ/又は前記パイプの前記第2の領域は該パイプの中央領域(10)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の測定装置(12)は、底部領域又は側部領域に位置決めされる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも2つの第1の測定装置(12、16)は、前記パイプ(2)の横断面(11)において直径方向に対面して配置されるか又は横方向に変位される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記移動時間測定方法のための前記少なくとも1つの第2の測定装置(20〜31)は、前記パイプ(2)の前記中央領域(10)に配置される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の測定装置(20〜31)は、V字形パスの構成又はX字形パスの構成で前記パイプ(2)の周囲に配置されるか、若しくは1パスの構成の1つの測定装置である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の第2の測定装置(20〜31)は、流速がいくつかの平面において検出可能であるように配置される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
パイプ(2)を通る流体の流量を求める装置であって、該流体内へ照射される超音波信号のドップラー周波数シフトを求める第1の測定ユニット(12、16)と、前記流体内へ照射される超音波信号の移動時間差によって前記流体の流速を求める第2の測定ユニット(20〜31)とを備える装置において、
前記第1の測定ユニット(12、16)は、第1の領域(8)において前記流体の流速を求めることができるように配置され、前記第2の測定ユニット(20〜31)は、第2の測定領域(10)において前記流体の流速を求めることができるように配置されることと、
前記第1の測定ユニット(12、16)の測定値から前記第1の領域の第1の流速分布を求め、前記第2の測定ユニット(20〜31)の測定値から前記第2の領域の第2の流速分布を求め、前記第1の流速分布及び前記第2の流速分布を組み合わせて総流速分布にするように構成される評価ユニットが設けられることと
を特徴とする装置。
【請求項9】
前記パイプ(2)の前記第1の領域は前記パイプの境界領域(8)であり、かつ/又は前記パイプの前記第2の領域は前記パイプの中央領域(10)である、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第1の測定装置(12、16)は、底部領域又は側部領域に配置される、請求項8又は9に記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも2つの第1の測定装置(12、16)は、前記パイプ(2)の横断面(11)において直径方向に対面して配置されるか又は横方向に変位される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つの第2の測定装置(20〜31)は、前記パイプ(2)の前記中央領域(10)に配置される、請求項8〜11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記第2の測定装置(20〜31)は、V字形パスの構成又はX字形パスの構成又は1パスの構成で前記パイプ(2)の周囲に配置される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第2の測定装置(20〜31)は、いくつかの平面(n)において前記流速を感知することができるように配置される、請求項12又は13に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−530072(P2011−530072A)
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−521435(P2011−521435)
【出願日】平成21年8月4日(2009.8.4)
【国際出願番号】PCT/DE2009/001067
【国際公開番号】WO2010/015234
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(511031685)ヒュドロ・ヴィズィオン・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (1)
【氏名又は名称原語表記】HYDRO VISION GMBH
【住所又は居所原語表記】Gewerbestr. 61a, 87600 Kaufbeuren, Germany
【Fターム(参考)】