説明

流体管の外装部材及び継手の保温材

【課題】継手の保温材相互の連結においてまた流体管の外装部材と継手の保温材との連結においてその作業を簡単かつ楽に行なう。
【解決手段】被覆管22の先端と流体管21が接続されたチーズ継手23が収容される保温材31との間に露出する流体管21の端部周辺を覆って保護する外装部材1であって、外装部材1は、筒状体に形成し、軸方向に延びる連続した分割部によって内部に流体管21を収容可能とする開口が形成されるようにしており、筒状体の一端部の外面に、保温材31に貼着される連結用貼着テープ6を貼着するとともに、連結用貼着テープ6における保温材31に貼着される面に剥離紙を設け、連結用貼着テープ6は複数の貼着片に形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体管の端部や流体管が接続される継手を覆って保温する流体管の外装部材及び継手の保温材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、給水管、給湯管等の流体管は、保温、結露防止等のために、発泡樹脂により形成された被覆管の内部に挿通収容されている。また、流体管が接続されたヘッダー等の継手は、保温、結露防止等のために、断熱材からなる保温材で覆われている。この種の保温材としては各種のものが提供、提案されており、例えば、特許文献1に記載の継手用保温材が開示されている。この継手用保温材は、チーズ継手と流体管の接続端部とを覆う保温材であり、流体管を接続したチーズ継手を内部に収容する継手収容凹部と、流体管における継手側の接続端部を被覆管とともに収容する接続部収容凹部とを備えている。また、例えば、複数の分岐口数を有するヘッダーを一体に覆う保温材も提供されている。更には、ヘッダーが、1個の分岐口数を有する小型の単位継手を直列に複数連結して組付けられてなる連結タイプのものである場合は、前記単位継手毎に保温する保温材も提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−124955公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の継手の保温材は、前記連結タイプのヘッダー用の保温材をはじめとして、保温材相互を連結するときは、通常テープを隣合う双方の保温材の外面に巻付けたりして行なわれている。このため、保温材相互を連結するときには、テープの巻回等に多大な手間がかかり作業が面倒で時間も要していた。また、保温材の取付作業を行なう都度連結用のテープを用意し、現場まで持参しなければならず、面倒であった。
【0005】
これらの不具合は、継手の保温材相互の連結の場合に限られず、保温材と他の覆い部材等とを連結する場合にも生じていた。例えば、特許文献1の継手用保温材の場合、流体管を覆う発泡樹脂からなる被覆管が軸方向の熱収縮などによって継手の保温材と被覆管の先端部との間に軸方向の隙間を生じることがあるが、そのときには露出する流体管の端部周辺を別途に覆い部材としての外装部材で外方から覆って保護することが考えられる。その場合、継手の保温材と外装部材との連結は、一般には同様にテープを使用しこれを巻付けることにより行なわれる。このため、このような保温材と外装部材とを連結するときにも、同様に、テープによる連結作業が面倒であるとともに、別途にテープを用意しなければならないという不具合を生じていた。
【0006】
そこで、本発明は、継手の保温材相互の連結においてまた流体管の外装部材と継手の保温材との連結においてその作業を簡単かつ楽に行なうことのできる流体管の外装部材及び継手の保温材の提供を課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の流体管の外装部材は、発泡樹脂により形成され内部に流体管が挿通される被覆管の先端と、該流体管が接続された継手が収容される保温材との間に露出する該流体管の端部周辺を覆うものであって、筒状体に形成され、軸方向に延びる連続した分割部によって内部に前記流体管を収容可能とする開口が形成されるようになっている。そして、前記筒状体の一端部の外面に、前記保温材と連結すべく連結用貼着テープが貼着されているとともに、該連結用貼着テープにおける前記保温材に貼着される面に剥離紙が設けられている。
【0008】
ここで、被覆管の先端と保温材との間に露出する流体管の端部周辺には、流体管の端部のみでなく、保温材が、継手における流体管との接続部など継手の一部を収容しないもの、即ち継手の一部は外部に露出するものである場合は、流体管の端部の他、保温材から露出する継手の一部も含まれる。なお、流体管の端部の露出は、被覆管の配管設置時に生じていることもあり、また、被覆管の配管設置後に被覆管が熱収縮するなどして発生することもある。外装部材は、このようにして露出する流体管の端部周辺を覆って保温し、結露を防止するものである。
【0009】
請求項2の流体管の外装部材は、特に、筒状体の外面に、開口を閉鎖する閉鎖用貼着テープが貼着されている。
請求項3の流体管の外装部材は、特に、閉鎖用貼着テープが、分割部の全長に至って貼着されている。
請求項4の流体管の外装部材は、特に、連結用貼着テープ及び閉鎖用貼着テープが、両テープ全体として1枚の貼着シート材により構成されているとともに、貼着シート材は、筒状体の外面の略全体を覆っている。
【0010】
請求項5の流体管の外装部材は、特に、端部の端面が保温材の端面と面接する状態で連結されるものである。
【0011】
請求項6の流体管の外装部材は、特に、連結用貼着テープが、複数の貼着片からなる、即ち短冊状に形成されたものである。ここでいう複数の貼着片は、端面から外方に延出して保温材に貼着される部分に限らず、外装部材等の外面に貼着されている部分をも含め連結用貼着テープの軸方向の全長に至って形成されていてもよい。また、各貼着片の相互間には一定幅の隙間があってもよい。
【0012】
請求項7の継手の保温材は、流体管が接続された継手が収容されるものであって、前記継手に接続された流体管が引出される引出口を備えるとともに、該引出口を含んで収容される継手の軸方向に延びる連続した分割部によって内部に前記継手を収容可能とする開口が形成されるようになっている。そして、軸方向の端部の外面に、隣合う他の保温材と連結すべく連結用貼着テープが貼着されているとともに、該連結用貼着テープにおける他の保温材に貼着される面に剥離紙が設けられている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明は、被覆管の先端と継手の保温材との間に露出する流体管の端部周辺を覆う外装部材において、予め、外装部材の一端部の外面に連結用貼着テープが貼着され、かつ、保温材に貼着される面に剥離紙が設けられているから、剥離紙を剥離するだけで直ちに連結用貼着テープを相手材である継手の保温材に貼着することができる。その結果、流体管の外装部材と継手の保温材との連結作業を簡単かつ楽に行なうことができる。
【0014】
また、連結用貼着テープは保温材に貼着される面に剥離紙が設けられていることにより、継手の保温材に連結するまでの間、連結用貼着テープにおける保温材に貼着される面がべたつくのを防止できるとともに、その部分の接合力が低下するのを防止できる。
【0015】
請求項2の発明は、筒状体の外面に閉鎖用貼着テープが貼着されているから、特に、軸方向に延びる連続した分割部によって形成される開口の閉鎖作業を、分割部に沿って閉鎖用貼着テープを貼着するだけの操作で簡単に行なうことができる。
【0016】
請求項3の発明は、閉鎖用貼着テープが、分割部の全長に至って貼着されているから、特に、外装部材を形状の安定した筒状体に形成することができるとともに、開口の全体を隙間なく確実に閉鎖することができ、外装部材による流体管の端部周辺の保温効果及び結露防止効果を確実に得ることができる。
【0017】
請求項4の発明は、連結用貼着テープ及び閉鎖用貼着テープが、両者全体として1枚の貼着シート材により構成されているから、両テープを簡易かつ安価に製造できる。また、その貼着シート材は、筒状体の外面の略全体を覆っているから、筒状体からなる外装部材全体の強度及び剛性を大きくすることができる。
【0018】
請求項5の発明は、特に、外装部材の端部の端面と保温材の端面とが面接する状態で連結されるから、両者を連結し易く、また、安定した状態で連結できるとともに、隙間なく連結することができ、露出した流体管の端部周辺を確実に保温し、結露を防止することができる。
【0019】
請求項6の発明は、特に、連結用貼着テープが複数の貼着片に形成されているから、保温材の被貼着面が複雑な形状であってもその形状に追随して連結用貼着テープを円滑にかつ綺麗な仕上がりで貼着することができる。
【0020】
請求項7の発明は、継手の保温材相互の連結において、予め、保温材の端部の外面に連結用貼着テープが貼着され、かつ、他の保温材に貼着される面に剥離紙が設けられているから、請求項1と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第一実施形態の流体管の外装部材を示し、保温材に取付ける直前の状態を示す斜視図である。
【図2】図1の外装部材及び保温材の水平断面図である。
【図3】(a)は図2の保温材を示し、(b)は継手及び保温材を示し、(c)は継手を保温材に収容した状態を示す斜視図である。
【図4】図1の外装部材を示し、(a)及び(c)は斜視図、(b)は(a)のA−A切断線による断面図である。
【図5】図1の連結用貼着テープを保温材に貼着する直前の状態を示す断面図である。
【図6】図1の外装部材を保温材に取付けた後の状態を示す斜視図である。
【図7】図6の外装部材及び保温材の水平断面図である。
【図8】外装部材と継手との別の取付態様を示す断面図である。
【図9】第一実施形態の別の保温材を示し、(a)は継手を収容する直前の状態を示す平面図、(b)は外装部材を取付けた後の状態を示す水平断面図である。
【図10】図1の外装部材を、別の継手を収容する保温材に取付けた状態を示す断面図である。
【図11】外装部材と被覆管との隙間に補助部材を設けた状態を示す断面図である。
【図12】本発明の第二実施形態の継手の単位保温材を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
【図13】図12の単位保温材が取付けられる継手を示し、(a)は単位継手の正面図、(b)は同じく断面図、(c)は連結ヘッダーを示す正面図である。
【図14】図13の連結ヘッダーに単位保温材を取付けた状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
〈第一実施形態〉
まず、本発明の第一実施形態の流体管の外装部材を図1乃至図11に基づいて説明する。
図1乃至図4において、流体管21の外装部材1は、内部に流体管21が挿通される被覆管22の先端と、流体管21が接続された継手が収容される保温材31との間に、軸方向の隙間Sが形成されることによって露出する流体管21の端部周辺を覆って保護するものである。
【0023】
前記流体管21は、給水管、給湯管などとして用いられ、架橋ポリエチレン、ポリブテンなどの合成樹脂管が使用されている。流体管21はチーズ、エルボ、ヘッダー等の金属材等からなる継手を介して家庭の洗面、台所流し、トイレや給湯器などとの間に配管されている。流体管21は給湯管、給水管として使用される場合は、通常保温或いは結露防止のため、外側を発泡樹脂で形成された被覆管22で覆われている。流体管21は配管経路中に設けられた継手には締付リング等の接続具等を介して接続される。
【0024】
保温等が行なわれる場合は、配管経路中の継手も保温材で覆われて保温される。継手がチーズ継手である場合にこれを収容する保温材を図3に示す。図3において、保温材31は、同図(a)及び(b)に示すように、対称形状の一対の半分割体32,33で形成されており、内部にチーズ継手23全体を収容可能な大きさに形成され、チーズ継手23に接続された流体管21が引出される引出口34を3箇所に備えている。そして、保温材31は、この引出口34を含んでチーズ継手23の軸方向に延びる連続した分割部35によって内部に前記継手23を収容可能とする開口36が形成されるようになっており、中央に設けられたヒンジ37を軸に一対の半分割体32,33が閉じられることにより、図3(c)に示すように、内部にチーズ継手23が収容されるようになっている。保温材31は所定厚さの断熱材で一体に形成されている。
【0025】
前記外装部材1は、所定厚さの断熱材で形成され、図4(a)に示すように、筒状体に形成されているとともに、軸方向に延びる連続した分割部2によって内部に前記流体管21を収容可能とする開口3が形成されるようになっている。外装部材1の内径は、内面が被覆管22の外面に当接する大きさに形成されており、内部に流体管21及び被覆管22を収容できるようになっている。
【0026】
筒状体の外装部材1の外面4には、開口3を閉じるための閉鎖用貼着テープ5が貼着されている。閉鎖用貼着テープ5は、図4に示すように、外装部材1の分割部2を境とした一方側の外面4の端部から一部が外方に延出しており、更に、その延出部分の貼着側の面には、剥離紙5aが設けられている。この閉鎖用貼着テープ5は、開口3を形成する分割部2の全長に至って貼着されている。
【0027】
そして、外装部材1は、筒状体の一端部である保温材31の引出口34側の端部の外面4に、保温材31に貼着される連結用貼着テープ6が貼着されている。更に、この連結用貼着テープ6において外装部材1の引出口34側の端部から外方に延出して保温材31に貼着される部分の貼着側の面には剥離紙6aが設けられている。更に、連結用貼着テープ6は、外方に延出する部分が、軸方向の線状の切込みによって複数の貼着片6bに形成されている、即ち短冊状に形成されている。そして、外装部材1は、連結用貼着テープ6を介して筒状体の一端部の端面7が保温材31の引出口34の端面34aと面接する状態で連結されるようになっている。
【0028】
更に、前記閉鎖用貼着テープ5及び連結用貼着テープ6は、両者全体として1枚の貼着シート材により構成されている。加えて、この貼着シート材は、外装部材1の外面4の略全体を覆うようにして貼着されている。
【0029】
次に、このように構成されたチーズ継手23に流体管21を接続し、チーズ継手23及び流体管21の端部を保温材31で保温する方法を説明する。
最初に、チーズ継手23に流体管21を接続するには、接続具として短円管状の締付リングを使用する場合、流体管21の端部を被覆管22の先端から所定長露出させ、接続具24である締付リングを流体管21に外嵌し、これを流体管21の端部においてその先端より所定長奥側に離間した位置まで後退させておく。そこで、拡径工具等を使用して流体管21の先端部を拡径しつつチーズ継手23の接続管部の外面に嵌め込み、次いで、締付リングをスライダーなどの挟み工具等を使用して押し上げて流体管21の外面に圧入し、チーズ継手23の接続管部と締付リングとで流体管21の端部を内外面両側から挟圧する。これにより流体管21はチーズ継手23に接続される。
【0030】
流体管21をチーズ継手23に接続したら、チーズ継手23に保温材31の取付けを行なう。それにはまず、保温材31のヒンジ37を軸として一対の半分割体32,33を開き、分割部35によって形成された開口36から流体管21が接続されているチーズ継手23を収容する。その後、被覆管22を軸方向に強制的に伸張させ、その端部をチーズ継手23側に引き上げて引出口34内まで挿入し、露出している流体管21の端部を覆う。次いで、一対の半分割体32,33を閉じ、両側から挟圧することにより、引出口34に流体管21及び被覆管22の端部を保持する。これにより、チーズ継手23、接続具24、流体管21及び被覆管22の端部が保温材31によって一体に覆われ、保温、保護される。
【0031】
次に、外装部材1の取付けについて説明する。
外装部材1を取付けるのは、被覆管22の先端とチーズ継手23の保温材31との間に軸方向の隙間Sが形成されることによって露出する該流体管21の端部周辺を覆うためである。これについて付説すれば、被覆管22は、発泡樹脂により形成されているので、流体管21の内部に湯水が通流されるとその熱によって軸方向に収縮する。また、被覆管22は、チーズ継手23に流体管21を接続した後に、接続作業のために被覆管22の端部が切除されて露出している流体管21の端部を覆うため、軸方向に強制的に引張って伸張させ、端部を継手23側に引き上げているから、引張りによる残留応力を生じ、流体管21の接続後に時間の経過とともに復元力によって徐々に軸方向に収縮する。加えて、被覆管22は、その成形時のロールへの巻き上げ等において、軸方向に引張力を受け、成形後には残留応力が生じているので、ロールから巻き戻してチーズ継手23に接続すれば、同様に復元力により徐々に軸方向に収縮してくる。被覆管22は通常長距離に至って床上等に敷設されているので、先端部は相当長さに至って収縮することになる。
【0032】
一方、被覆管22の端部は、保温材31の引出口34において一対の半分割体32,33の分割部35における挟圧のみによって保持されているから、前述した軸方向の収縮があると、保温材31の引出口34の保持力に打ち勝って保温材31と反対方向に移動し、保温材31から抜け出てしまう。その結果、流体管21の端部は保温材31の引出口34から被覆管22の先端までの長さにおいて隙間が生じてしまう。また、被覆管の先端と継手の保温材との間の軸方向の隙間は、被覆管の配管設置時において生じることもある。これらにより隙間が生じて被覆管22の覆いがなくなると、保温性が低下し、その部分の見栄えも損なわれることになる。そこで、この流体管21の端部周辺の露出部を外装部材1によって覆うようにしたのである。
【0033】
そこで、外装部材1を取付けるには、まず、軸方向に沿った分割部2においてその両側の外面4を周方向に拡開して開口3を形成し、その開口3から流体管21及び被覆管22を外装部材1の内部に収容する。次に、閉鎖用貼着テープ5の剥離紙5aを剥がし、開口3を閉じつつ、閉鎖用貼着テープ5の延出部分を対向する他側の外面4に分割部35の全長に至って貼着する。これにより、外装部材1は閉鎖された筒状体に形成される。
【0034】
次に、図1及び図2の矢印で示すように、外装部材1を軸方向に沿って保温材31側に移動させて、連結用貼着テープ6の外方に延出している部分に設けられている剥離紙6aを剥がし、連結用貼着テープ6の複数の貼着片6bの先端部を放射状に拡げた状態で外装部材1の端面7を保温材31側の引出口34の端面34aに当接させる。このとき、外装部材1の内面は被覆管22の外面に当接してはいるものの、両者間は相対移動が規制されるようにはなっていないので、外装部材1は支障なく保温材31側に移動させることができる。なお、剥離紙6aは外装部材1を保温材31側に移動させた後に剥離してもよい。次いで、連結用貼着テープ6を保温材31の引出口34の外面に貼着する。このとき、連結用貼着テープ6は外方に延出している部分が複数の貼着片6bに形成されているので、図5に示すように、各貼着片6bの先端部を外方に拡げた状態で外装部材1と保温材31の端面同士を当接させた後、各貼着片6bを保温材31の外面上に倒して貼着することができるから、保温材31の外面形状に沿って貼着片6bの全面を仕上がり良く貼着できるとともに、貼着作業を楽に行なうこともできる。
【0035】
これにより、外装部材1の保温材31への取付けが完了し、図6及び図7に外装部材1の取付け完了後の状態を示す。なお、連結用貼着テープ6の貼着においては、図6の右側接合部に代表して示したように、保温材31の外面に貼着されている連結用貼着テープ6の複数の貼着片6bの外側面に更に重ねて別の化粧テープ8を周方向に巻回し貼着するのが望ましい。この場合、化粧テープ8は複数の貼着片6bに跨ってその外側面に重ねて貼着されるので、外装部材1と保温材31との接合力は更に増強される。また、貼着部分は一層綺麗な仕上がりとなる。更に、両者間の密封性が向上する。
【0036】
外装部材1の取付けが完了した後は、接続後に被覆管22の軸方向の収縮により露出した流体管21の端部周辺は外装部材1によって一体に覆われて保温保護される。なお、図7において、連結用貼着テープ6は外装部材1と保温材31との間に段差を有して貼着されているが、後述する図10に示すように、外装部材1の外径が保温材31の引出口34の外径と同一である場合には、段差を生ぜず、面一状態で貼着されて更に見栄えが良くなるとともに、貼着作業をより円滑に行なうことができる。
【0037】
次に、第一実施形態の外装部材1の作用を説明する。
外装部材1は、予め、流体管21の外装部材1の一端部の外面4に連結用貼着テープ6が貼着され、かつ、保温材31に貼着される面に剥離紙6aが設けられているから、剥離紙6aを剥離するだけで直ちに連結用貼着テープ6を相手材である継手23の保温材31に貼着することができる。その結果、外装部材1と保温材31との連結作業を簡単かつ楽に行なうことができる。
【0038】
また、連結用貼着テープ6は保温材31に貼着される面に剥離紙6aが付設されていることにより、継手23の保温材31に連結するまでの間、連結用貼着テープ6における保温材31に貼着される部分がべたつくのが防止されるとともに、その部分の接合力が低下するのが防止される。
【0039】
更に、筒状体の外面に閉鎖用貼着テープ5が貼着されているから、流体管21及び被覆管22を収容した後の開口の閉鎖作業を、分割部35に沿って閉鎖用貼着テープ5を貼着するだけの操作で簡単に行なうことができる。また、閉鎖用貼着テープ5は、分割部35の全長に至って貼着されているから、外装部材1を形状の安定した筒状体に形成することができるとともに、開口3の全体を隙間なく確実に閉鎖することができ、外装部材1による流体管21の端部周辺の保温効果及び結露防止効果を確実に得ることができる。
【0040】
そして、連結用貼着テープ6及び閉鎖用貼着テープ5は、両者全体として1枚の貼着シート材により構成されているから、両テープを簡易かつ安価に製造できる。また、その貼着シート材は、外装部材1の外面4の略全体を覆っているから、筒状体からなる外装部材1の強度及び剛性が増す。
【0041】
加えて、外装部材1の端部の端面7と保温材31の端面34aとが面接する状態で連結されるから、両者を連結し易く、また、安定した状態で連結できるとともに、隙間なく連結することができ、露出した流体管21の端部周辺を確実に保温し、結露を防止することができる。
【0042】
更に、連結用貼着テープ6における保温材31に貼着される部分は、複数の貼着片6bに形成されているから、保温材31の被貼着面が仮に複雑な形状となっていてもその形状に追随して連結用貼着テープ6を円滑にかつ綺麗な仕上がりで貼着することができる。
【0043】
ところで、上記実施形態においては、連結用貼着テープ6は、外装部材1の一端部の先端から外方に延出しているが、これに限られるものではなく、外装部材1の先端から軸方向に所定距離後退した位置から延出するものとしてもよい。この連結用貼着テープ6は、図8に示すように、外装部材1の端部が保温材31の引出口34の内部に挿入された状態で保温材31に取付けられる場合に適用される。この場合、剥離紙6aは、外装部材1の先端から軸方向に所定距離後退した位置から保温材31に向けて延出する部分の裏面側に貼着される。
【0044】
また、チーズ継手23が、図9(a)に示すように、流体管21の端部及び接続具24が露出した状態で保温材31に収容されるものである場合は、外装部材1は、図9(b)の中央の接続部に示すように、一端部の端面7が保温材31の引出口34の端面34aに当接した状態で取付けられ、接続具24を含めて流体管21の端部周辺が外装部材1によって一体に覆われる。このとき、連結用貼着テープ6は保温材31の外面に直角に折曲した状態で貼着されるが、複数の貼着片6bで形成されているため、格別支障なく全面的に保温材31の外面に貼着させることができる。
【0045】
次に、上記実施形態では、保温材31で保温保護される継手としてチーズ継手23を例示したが、継手がエルボ継手である場合も同様にして外装部材1を取付けることができる。図10に、エルボ継手25を収容する保温材31に外装部材1を取付けた状態を示す。
【0046】
なお、外装部材1は、流体管21の接続作業のために被覆管22の端部を切除したり、被覆管22が残留応力等によって収縮したり、当初より無理に被覆管22を保温材31の引出口34内に収容させて挟圧保持させなかったりして、被覆管22の端部が保温材31の引出口34から外部に離間した状態にある場合に取付けるものであってもよく、また、被覆管22の端部が保温材31の引出口34の内部に収容された状態にある場合に取付けるものであってもよい。図7では、被覆管22の端部が引出口34から外部に離間した状態にあるものとを示し、図10では、被覆管22の端部が保温材31の引出口34の内部に収容された状態にあるものと、引出口34から外部に離間した状態にあるものとを示している。
【0047】
更には、上記実施形態の外装部材1は、内部に収容されている被覆管22の外面との間に径方向の隙間Tがある場合には、図11に示すように、被覆管22の端部外面に、巻回テープ或いはリング板状に成形された成形品などからなる補助部材11を外嵌してもよい。この補助部材11は被覆管22に外嵌すると、外面が外装部材1の内面に当接するよう形成されている。補助部材11を被覆管22の端部に外嵌して前記径方向の隙間T内に挿入したものとすれば、以下の効果が得られる。
【0048】
即ち、まず、補助部材11の外面が外装部材1の内面に密着状態で当接する場合には、隙間Sが補助部材11によって密封されて、外気が隙間Sを通して露出している流体管21の端部周辺に流出入して保温効果が低下するのを防止することができる。
次に、連結用貼着テープ6による外装部材1と保温材31との接合状態をより安定して維持することが可能となる。つまり、外装部材1を保温材31に接合する際或いは接合後に、流体管21の端部周辺において外装部材1の外面4が外部からの何らかの押圧力を受けたとき、外装部材1と被覆管22の外面との間に前記径方向の隙間Tが生じていると、外装部材1の外面4は隙間T内に沈み込んでしまうことがある。すると、外装部材1の外面4の沈み込みに引張られて連結用貼着テープ6が外装部材1の外面4から剥がれ易くなる。しかし、図11に示すように、径方向の隙間Tに補助部材11が介在していると、何らかの外力が作用しても、それによる押圧力は補助部材11によって支持されるため、外装部材1の外面4が隙間T内に沈み込むのが防止される。したがって、上述のように、外装部材1と保温材31との接合状態をより安定して維持できるという効果が得られる。
加えて、補助部材11が設けられていると、連結用貼着テープ6を貼着する作業を行ない易いという効果もある。
【0049】
ところで、上記実施形態では、外装部材1と被覆管22とは互いに連結されていないが、両者はテープ等により互いに連結してもよい。そして、外装部材1はその他端側即ち保温材31と反対の端部側に被覆管22と連結するためのテープを予め一体に備えていてもよい。この場合、保温材31から離れた箇所で被覆管22と外装部材1との連結作業を行なうことができるので、チーズやエルボのような継手の保温材31において、作業の邪魔となる他の引出口34と干渉することなく巻回テープ等を貼着することができ、連結作業を行ない易い。このため、保温材31と被覆管22とを直接連結する場合よりも、上述した外装部材1と被覆管22との連結を介する方が、保温材31と被覆管22との連結作業を行ない易いという効果がある。
【0050】
なお、上記実施形態において、外装部材1は内面が被覆管22の外面に当接するものとなっている。ここで、外装部材1は被覆管22に、圧接するものや、外装部材1の内面或いは被覆管22の外面が凹む弾接するものであってもよく、逆に僅かに離間する近接するものであってもよく、前記「当接」には、これらの圧接、弾接が含まれ、また近接も含まれる。
更に、前記補助部材11についても、外装部材1の内面への「当接」には、同様に、圧接、弾接或いは近接も含まれる。
【0051】
〈第二実施形態〉
次に、本発明の第二実施形態の継手の保温材を図12乃至図14に基づいて説明する。
第一実施形態では、被覆管22の先端と継手の保温材31との間に軸方向の隙間Sが形成されることによって露出する流体管21の端部周辺を覆う外装部材1を、保温材31に接合するものを説明しているが、第二実施形態では、継手の保温材相互を接合するものを説明する。
【0052】
図12において、単位保温材41は、図13に示す単位継手26を内部に収容して保温保護するものである。ここで、前記単位継手26は、金属材等からなり、これを軸方向に複数連結することにより図13(c)に示す連結ヘッダー27に組付けられるものであり、連結ヘッダー27を構成する一要素としての小型の継手である。各単位継手26は、全体が略筒状に形成され、一側端部は、外面に雄ねじが設けられた第1連結部26aを形成し、他側端部は、内面に雌ねじが設けられ、他の単位継手26の前記第1連結部26aの雄ねじが螺着される第2連結部26bを形成している。更に、単位継手26の軸方向の略中間部には、側方に開口する接続口26cが設けられ、その接続口26cには流体管21を接続するための接続具が接続されるようになっている。
【0053】
一方、単位保温材41は、図12に示すように、対称形状の一対の半分割体42,43で形成されており、内部に単位継手26全体を収容可能な大きさに形成されている。更に、単位保温材41は、軸方向の両端部に単位継手26の両端部が引出される引出口44が形成されているとともに、軸方向の略中間部において単位継手26の接続口26cと対応する位置にこの単位継手26の接続口26cが引出される引出口44を備えている。そして、単位保温材41は、この引出口44を含んで単位継手26の軸方向に延びる連続した分割部45によって内部に前記単位継手26を収容可能とする開口46が形成されるようになっており、中央に設けられたヒンジ47を介して一対の半分割体42,43が閉じられることにより、内部に単位継手26を収容するようになっている。単位保温材41は所定厚さの断熱材で一体に形成されている。
【0054】
更に、単位保温材41は、第一実施形態と同様に、端部の外面に、外方に延出して隣合う他の単位保温材41に連結される連結用貼着テープ6が貼着されている。連結用貼着テープ6は、所定の間隔で並設された複数の短冊状の貼着片6bからなる。更に、この連結用貼着テープ6の各貼着片6bにおける外方に延出して隣合う他の単位保温材41に貼着される部分の貼着側の面には剥離紙6aが設けられている。単位保温材41は、連結用貼着テープ6を介して隣合う他の単位保温材41の端面同士で面接する状態で連結されるようになっている。なお、単位継手26及び単位保温材41は、それぞれ請求項7の継手及び保温材に相当するものである。
【0055】
次に、複数の単位継手26を軸方向に連結してなる図13(c)に示した連結ヘッダー27に複数の単位保温材41を取付けて保温する方法を説明する。この連結ヘッダー27への単位保温材41の取付けは、基本的には第一実施形態と同様の要領で行なうことができる。なお、単位継手26相互を連結する際には、各単位継手26の接続口26cはそれぞれ軸方向に直交する任意方向に向いた状態に配置して連結することができ、図13(c)の連結ヘッダー27は、4個の単位継手26の接続口26cは交互に反対向きとなる配置で連結されている。
【0056】
単位保温材41を連結ヘッダー27に取付けるには、予め、単位継手26の接続口26cに接続具を介して流体管21を接続しておく。そして、被覆管22の端部を単位継手26側に引き上げて流体管21の端部を覆っておく。なお、流体管21及び被覆管22の図示は省略する。この状態で、単位保温材41毎に一対の半分割体42,43を開いて、分割部45によって形成された開口46から単位継手26を収容する。そして、単位継手26を収容したら、図示しないが、一対の半分割体42,43を閉じて、単位保温材41毎にその外面に巻回テープを巻回し、或いは第一実施形態で使用したような閉鎖用貼着テープ5を貼着することにより、各単位保温材41を閉鎖された筒状体に固定する。これにより、単位保温材41は連結ヘッダー27に取付けられる。
【0057】
しかし、単位保温材41は相互間においては接合されていないので、更に単位保温材41間を連結して単位保温材41を確実に連結ヘッダー27に取付けるべく、連結用貼着テープ6を使用して相互間の連結を行なう。そこで、連結用貼着テープ6の各貼着片6bの剥離紙6aを剥がして隣合う単位保温材41の端部の外面に貼着する。このとき、連結用貼着テープ6は各貼着片6bの剥離紙6aを剥離するだけで直ちに隣合う単位保温材41の外面に貼着することができる。図14に連結ヘッダー27への各単位保温材41の取付けを完了した状態を示す。なお、第二実施形態においても、必要に応じて、単位保温材41の外面に貼着された連結用貼着テープ6の複数の貼着片6bの外側面に重ねて更に別の化粧テープ8を周方向に巻回し貼着してもよい。
【0058】
この第二実施形態の単位保温材41も、第一実施形態の外装部材1と同様に作用し、予め、単位保温材41の端部の外面に連結用貼着テープ6が貼着され、かつ、連結用貼着テープ6における隣合う単位保温材41に貼着される面に剥離紙6aが設けられているから、単位保温材41相互の連結作業を簡単かつ楽に行なうことができる。また、各単位保温材41は端面同士が面接する状態で連結されるから、両者を隙間なく安定して見栄え良く連結することができる。
【0059】
なお、連結用貼着テープ6の貼着片6bは、単位保温材41の一側の端部の外面のみでなく、隣合う単位保温材41の連結用貼着テープ6の貼着片6bと干渉しないよう配置することにより、単位保温材41の両側の端部の外面に貼着することもできる。
【0060】
この第二実施形態では、以下の発明を把握でき、また第一実施形態と同様に、以下の発明とすることができる。
(1)前記保温材の外面に、前記開口を閉鎖する閉鎖用貼着テープが貼着されている請求項7に記載の継手の保温材。
(2)前記閉鎖用貼着テープは、前記分割部の全長に至って貼着されている前記(1)に記載の継手の保温材。
(3)前記連結用貼着テープ及び前記閉鎖用貼着テープは、両テープ合わせて1枚の貼着シート材により構成されているとともに、該貼着シート材は、前記筒状体の外面に略全体を覆って貼着されている前記(1)及び(2)に記載の継手の保温材。
(4)前記軸方向の端部の端面が隣合う前記他の保温材の端面と面接する状態で該他の保温材と連結される請求項7または前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の継手の保温材。
(5)前記連結用貼着テープは、複数の貼着片からなる請求項7または前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の継手の保温材。
【0061】
〈その他〉
ところで、第一実施形態の連結用貼着テープ6は、外方に延出する部分に、線状の切込みにより複数の貼着片6bが形成されているが、第二実施形態の連結用貼着テープ6と同様に、隣合う貼着片6bとの間に間隔をおいて並設されたものとしてもよい。このように間隔をおいて貼着片6bが並設されたものとすれば、連結用貼着テープ6が保温材31或いは単位保温材41の外面に貼着された状態で、貼着片6b間に保温材31或いは単位保温材41の外面を臨ませ得る。したがって、前述のように、連結用貼着テープ6の複数の貼着片6bの外側面に跨って更に別の化粧テープ8を巻回し重ねて貼着することにより、化粧テープ8は、連結用貼着テープ6の外側面に貼着されるとともに、複数の貼着片6b間の隙間を通して保温材31或いは単位保温材41の外面に直接貼着される。その結果、外装部材1と保温材31とを、或いは単位保温材41相互を、更に強固に連結し接合することができる。
【0062】
また、第一実施形態の閉鎖用貼着テープ5は、1枚の貼着シート材で形成して外装部材1の外面4の略全体を覆っているので、一方側の外面4の分割部2の端部から延出している部分は分割部2を挟んで対向する他方側の外面4ではオーバーラップ状態で貼着されるが、分割部2の他方側の外面4において分割部2の端部から所定長さ周方向に離間している範囲においては閉鎖用貼着テープ5が貼着されていないものとすることもできる。この場合は、閉鎖用貼着テープ5の外方への延出部分は、外装部材1の他方側の外面4において予め貼着されている閉鎖用貼着テープ5に更にオーバーラップ状態で貼着されるのではなく、他方側の外面4に直接貼着される。したがって、閉鎖用貼着テープ5の接合強度が増し、閉鎖状態をより強化することができる。
【0063】
なお、第一実施形態においては、開口3を閉じて閉鎖用貼着テープ5を貼着して外装部材1を筒状体に形成してから連結用貼着テープ6を使用して外装部材1を保温材31に連結しているが、その逆に、先に連結用貼着テープ6で外装部材1を保温材31に連結してから閉鎖用貼着テープ5を使用して開口3を閉じてもよく、その手順は特に問わない。
【0064】
加えて、第一実施形態の閉鎖用貼着テープ5と連結用貼着テープ6とは両者合わせて1枚の貼着シートで形成されているが、閉鎖用貼着テープ5と連結用貼着テープ6とは別個に形成してもよい。これにより、例えば、閉鎖用貼着テープ5の表面を被覆管22と同色とし、連結用貼着テープ6の表面を保温材31と同色とすることができる。このようにすれば、例えば、被覆管22が流体管21として給水管を覆うものであってそれに対応して青色素材で形成されていたり、被覆管22が流体管21として給湯管を覆うものであってそれに対応して赤色素材で形成されている場合に、被覆管22の端部が外装部材1やその他の部材で覆われていると、外側から被覆管22の素材色を目視で確認できないことがあるが、外装部材1の外面に貼着されている閉鎖用貼着テープ5の表面色を目視することにより、外側から視認できない被覆管22の素材色、ひいては被覆管22内に挿通されている流体管21の種別を直ちに確認することができる。
【0065】
そして、第一実施形態の閉鎖用貼着テープ5及び連結用貼着テープ6は、一体となって外装部材1の外面4の略全体を覆って貼着されているが、図4(c)に示すように、外装部材1の外面4の一部のみに貼着してもよい。
【0066】
更に、第一実施形態においては、外装部材1は開口3を形成する分割部2に沿って貼着される閉鎖用貼着テープ5によって筒状体に形成しているが、図示しない巻回テープを使用してこれを外装部材1の外面4の周方向に巻回することにより開口3を閉じて筒状体に形成するようにしてもよい。また、これらのテープを使用せず、自身の復帰力により開口3が閉じたり、係合により開口3が閉鎖される構成としてもよい。
【0067】
また、外装部材1と保温材31との連結部分或いは保温材相互の連結部分における各端面は、一垂直面に形成しているが、段差状の面に形成し、互いに嵌合して両部材が連結されるものとしてもよい。この場合は、より安定した連結状態が得られるとともに、両部材間の密接性を高めることができる。
【0068】
なお、継手として、第一実施形態では、チーズ継手23、エルボ継手を示し、第二実施形態では、単位継手26を示しているが、本発明を実施する場合には、継手はこれらのものに限られるものではない。
また、保温材として、第一実施形態では、保温材31を示し、第二実施形態では、単位保温材41を示しているが、同様に、保温材はこれらのものに限られるものではない。
【符号の説明】
【0069】
1 外装部材 21 流体管
2、45 分割部 22 被覆管
3、46 開口 23 チーズ継手
4 外面 25 エルボ継手
5 閉鎖用貼着テープ 26 単位継手
6 連結用貼着テープ 31 保温材
6a 剥離紙 41 単位保温材(保温材)
6b 貼着片 44 引出口
7、34a 端面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡樹脂により形成され内部に流体管が挿通される被覆管の先端と、該流体管が接続された継手が収容される保温材との間に露出する該流体管の端部周辺を覆って保護する流体管の外装部材であって、
筒状体に形成され、軸方向に延びる連続した分割部によって内部に前記流体管を収容可能とする開口が形成されるようになっており、
前記筒状体の一端部の外面に、前記保温材と連結すべく連結用貼着テープが貼着されているとともに、該連結用貼着テープにおける前記保温材に貼着される面に剥離紙が設けられていることを特徴とする流体管の外装部材。
【請求項2】
前記筒状体の外面に、前記開口を閉鎖する閉鎖用貼着テープが貼着されていることを特徴とする請求項1に記載の流体管の外装部材。
【請求項3】
前記閉鎖用貼着テープは、前記分割部の全長に至って貼着されていることを特徴とする請求項2に記載の流体管の外装部材。
【請求項4】
前記連結用貼着テープ及び前記閉鎖用貼着テープは、両テープ合わせて1枚の貼着シート材により構成されているとともに、該貼着シート材は、前記筒状体の外面に略全体を覆って貼着されていることを特徴とする請求項2及び請求項3に記載の流体管の外装部材。
【請求項5】
前記筒状体は、その一端部の端面が前記保温材の端面と面接する状態で該保温材と連結されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の流体管の外装部材。
【請求項6】
前記連結用貼着テープは、複数の貼着片からなることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の流体管の外装部材。
【請求項7】
流体管が接続された継手が収容される継手の保温材であって、
前記継手に接続された流体管が引出される引出口を備えるとともに、該引出口を含んで収容される継手の軸方向に延びる連続した分割部によって内部に前記継手を収容可能とする開口が形成されるようになっており、
軸方向の端部の外面に、隣合う他の前記保温材と連結すべく連結用貼着テープが貼着されているとともに、該連結用貼着テープにおける前記他の保温材に貼着される面に剥離紙が設けられていることを特徴とする継手の保温材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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