説明

流動焙煎装置

【課題】清掃作業による生産効率低下を防止し得る流動焙煎装置を提供すること。
【解決手段】流動層室、流動層室に熱風を供給する熱風供給装置、流動層室に連通する排気ダクト、並びに熱風が通過可能な多孔板状体6を備えており、流動層室において焙煎用原料を熱風で流動させて焙煎する流動焙煎装置であって、多孔板状体6の表面が、非粘着性の耐熱性樹脂層15で被覆されている流動焙煎装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流動層室、前記流動層室に熱風を供給する熱風供給装置、前記流動層室に連通する排気ダクト、並びに熱風が通過可能な多孔板状体を備えており、前記流動層室において焙煎用原料を熱風で流動させて焙煎する流動焙煎装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上述の流動焙煎装置は、熱風による流動層式加熱であり、熱風と焙煎用原料(例えば、ナッツ類、大豆、胡麻、麦、米、あるいは豆類の表面に寒晒粉等を付着させた薄がけ豆菓子や厚がけ豆菓子等)とがムラなく接触し得、焙煎用原料の一粒ずつに満遍なく熱が伝わり易く、他の加熱方式(回転円筒式加熱や揺動式加熱)と比べると、均一な品質の製品が得られ易いと共に、焙煎時間も短時間で済み、省エネルギー化が図れるため、生産効率も高い。
このような従来の流動焙煎装置としては、バーナーを備えた燃焼室と、その上方に流動層室とを備え、その燃焼室と流動層室との間に、多数の透孔を有する整流板がヒンジ連結により揺動自在に支持される焙煎装置が考案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】実開昭60−51997号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の流動焙煎装置においては、ピーナッツやアーモンドや胡麻、あるいはそれらの表面に寒晒粉等を付着させた薄がけ豆菓子等を焙煎する際、剥離したピーナッツの表皮や薄がけ豆菓子のころも及びそれらの被焙煎物から出てくる油分を含む固形物が、整流板の透孔を塞いでしまうという問題が生じていた(特に、そうした焙煎用原料(例えば、豆類)由来の油分が整流板上に多く遊離した場合、表皮やころもが整流板に付着し易くなるため、より一層その透孔を塞ぎ易くなる)。
燃焼室から供給される熱風は、整流板上のより抵抗の少ない未閉塞の透孔を通過しようとするため、流動層室において流動不良現象が発生し、焙煎用原料が均一に加熱され難くなり、焙煎後の品質ムラが生じやすくなる。
さらに、こうした表皮やころもは、整流板だけでなく、流動層室の内壁などにも付着し得るので、異常加熱の原因となり、場合によっては火災に繋がる危険性がある。
そのため、従来の流動焙煎装置においては、その整流板や流動層室等を、ある程度頻繁に清掃して、付着した表皮やころもをアルカリ性液を用いて除去する必要があった。また、油分が付着している整流板や流動層室の内壁については、アルカリ性液等を用いて洗浄する必要があるため、取扱いに相当な注意を要し、その清掃作業は非常に煩雑で生産効率を大きく低下させている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、清掃作業による生産効率低下を防止し得る流動焙煎装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、流動層室、前記流動層室に熱風を供給する熱風供給装置、前記流動層室に連通する排気ダクト、並びに熱風が通過可能な多孔板状体を備えており、前記流動層室において焙煎用原料を熱風で流動させて焙煎する流動焙煎装置であって、前記多孔板状体の表面が、非粘着性の耐熱性樹脂層で被覆されている流動焙煎装置である点にある。
【0006】
〔作用及び効果〕
多孔板状体の表面が、非粘着性の樹脂層で被覆されているので、多孔板状体表面に焙煎用原料の表皮やころもなどが付着し難く、そのため、多孔板状体に設けられた孔が閉塞し難い。その上、前記樹脂層は耐熱性を有するため、熱風に曝されても溶融し難く(多孔板状体から剥離し難い)、長期にわたって上述の効果を維持し得る。その結果、本発明の流動焙煎装置においては、特に頻繁に清掃作業を行う必要もなく、生産効率を大きく低下させる虞もない。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記多孔板状体が、前記熱風供給装置からの熱風を下方から通過させて焙煎用原料を前記流動層室内に滞留可能とする整流板である点にある。
【0008】
〔作用及び効果〕
多孔板状体が、熱風供給装置からの熱風を下方から通過させて焙煎用原料を流動層室内に滞留可能とする整流板であり、その整流板に設けられた孔の閉塞が防止され易くなるため、流動層室内において流動不良現象が発生し難く、焙煎用原料が均一に加熱され得るので、焙煎後の品質ムラを生じ難くすることができる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、前記流動層室内の前記焙煎用原料にマイクロ波を照射可能なマイクロ波照射器を備えており、前記多孔板状体が、前記マイクロ波の漏洩を防止し得る漏洩防止板であって、その漏洩防止板が前記流動層室と前記排気ダクトとの間に備えられている点にある。
〔作用及び効果〕
本発明の流動焙煎装置は、マイクロ波照射器を備えているので、熱風加熱だけでなくマイクロ波加熱を併用することが可能であり、焙煎用原料を加熱処理する効率がさらに向上し、より迅速に焙煎処理を実施することが可能となる。
さらに、多孔板状体が、マイクロ波の漏洩を防止し得る漏洩防止板であり、マイクロ波照射器から照射されたマイクロ波が、もれなく焙煎用原料に吸収され得るので、加熱処理の効率がまたさらに向上し得る。
その上、漏洩防止板が、流動層室と排気ダクトとの間に備えられており、その漏洩防止板に設けられた孔の閉塞が防止され易くなるため、排気ダクトの閉塞が防止され得る。その結果、流動層室内の熱風が、排気ダクトへスムーズに流れ得、流動層室内に熱が蓄積され難くなるため、異常加熱が発生し難く、火災の発生を防止することができる。
【0010】
本発明の第4特徴構成は、前記多孔板状体における各孔の縁部が滑らかに加工されている点にある。
〔作用及び効果〕
多孔板状体がパンチングメタルである場合、各孔の縁部にはパンチ孔返りと呼ばれる突起部が生じ得る。パンチングメタルの片面(焙煎用原料が接触し得る面)のみを非粘着性の耐熱性樹脂層にて被覆する場合、このパンチ孔返りを前記樹脂層で確実に被覆することは非常に困難であり、熱風が孔を通過する際、前記樹脂層がパンチ孔返りの部分から剥離してしまう虞がある。
従って、このパンチ孔返り(突起部)を滑らかに加工すれば、各孔の縁部を前記樹脂層で被覆し易くなり、孔の縁部からの前記樹脂層の剥離を防止することが可能であり、その結果、焙煎用原料への異物(剥離した前記樹脂層の一部)混入を防止することができる。
【0011】
本発明の第5特徴構成は、前記多孔板状体の両面が、前記非粘着性の耐熱性樹脂層で被覆されている点にある。
〔作用及び効果〕
多孔板状体の両面が、非粘着性の耐熱性樹脂層で被覆されているので、各孔の縁部が、より確実に被覆され得、孔の縁部からの前記樹脂層の剥離をより確実に防止することが可能であり、その結果、焙煎用原料への異物(剥離した前記樹脂層の一部)混入を、より確実に防止することができる。
【0012】
本発明の第6特徴構成は、前記熱風が通過可能な通路を形成する壁面が、前記非粘着性の耐熱性樹脂層で被覆されている点にある。
〔作用及び効果〕
熱風が通過可能な通路を形成する壁面が、非粘着性の耐熱性樹脂層で被覆されているので、焙煎用原料の表皮やころもなどが付着し易い(こびり付き易い)部分の清掃作業が容易になると共に、そうしたこびり付いた部分の異常加熱も発生し難く、火災発生をより確実に防止し得る。
【0013】
本発明の第7特徴構成は、前記壁面が、少なくとも前記流動層室を形成する壁面又は前記排気ダクトを形成する壁面を含む点にある。
〔作用及び効果〕
流動層室を形成する壁面や、排気ダクトを形成する壁面は、焙煎用原料の表皮やころもなどが最も付着し易く、こびり付き易い部分であるため、これらの壁面を含む部分を非粘着性の耐熱性樹脂層で被覆することによって、より効果的に、清掃作業の簡便化と火災発生予防とを実現することができる。
【0014】
本発明の第8特徴構成は、前記非粘着性の耐熱性樹脂層が、フッ素樹脂又はシリコン系樹脂のうち少なくともいずれか一方を含有する点にある。
〔作用及び効果〕
フッ素樹脂又はシリコン系樹脂は、優れた撥水性、撥油性、離型性、防汚性等を有している。そのため、整流板や流動層室の内壁等に、フッ素樹脂又はシリコン系樹脂を含有する非粘着性の耐熱性樹脂層を被覆してある場合、焙煎用原料由来の油分がそれらの表面に付着し難くなり、その結果、焙煎用原料の表皮やころもなどの付着をより効果的に防止することが可能であると共に、たとえ、油分が整流板や流動層室の内壁等に多量に付着したとしても、アルカリ性洗剤等を使用せずに、容易に洗浄することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
〔実施形態〕
図1は、本発明の流動焙煎装置1の概略を示した断面図である。流動焙煎装置1の燃焼室2(熱風供給装置)には、バーナー3が備えられており、燃焼室2の上方には、流動層室4が形成されている。整流板6(多孔板状体)は、燃焼室2と流動層室4との間に設けられている。
図2(イ)は、整流板6の概略を示した斜視図であり、燃焼室2からの熱風が通過し得る孔10が多数設けられている。
また、図2(ロ)は、図2(イ)において矢視線Aで示した整流板6の断面を模式的に示したものである。本実施形態における整流板6は、パンチングメタル6aを使用しており、その片面(焙煎用原料5が接触し得る上面)を樹脂層15(非粘着性の耐熱性樹脂層)で被覆している。尚、パンチングメタル6aの孔10の縁部には、パンチ孔返り14(突起部)が形成されている。
【0017】
図1に示されるように、整流板6の上方には、焙煎用原料5の投入シュート7が形成されている。投入シュート7から投入された焙煎用原料5は、開閉可能なダンパ7aを介して流動層室4内に導入され、略水平に静置された整流板6上に載置される。
焙煎用原料5を焙煎する際は、燃焼室2から供給される熱風を、整流板6の下方から流動層室4内に導入し、整流板6上の焙煎用原料5を流動化して流動層8を形成することによって、流動層室4内に焙煎用原料5滞留させて焙煎する。
流動層室4からの排気ガスは、排気ダクト11から管路9aを経て、サイクロン式の集塵装置12に導かれ、排気ガス中に含まれる焙煎用原料5由来のゴミ等を除去(集塵)した後、大気放散される。尚、集塵装置12は、熱交換器としての機能も備えており、外部の新鮮空気が、流動用ファン13によって、集塵装置12内に吸引されて排気ガスとの熱交換が行われ、管路9bから燃焼室2内に導入される。
導入された新鮮空気は、燃焼室2内のバーナー3によって再び加熱されて大量の熱風となる。尚、バーナー3には、燃料ガスと燃焼用空気とが供給されており、それぞれの供給量等を自在に調節することによって燃焼室2内の熱風温度を適宜調整することが可能である。
【0018】
また、流動層室4の上方には、焙煎用原料5にマイクロ波を照射可能なマイクロ波照射器21が備えられており、焙煎用原料5をマイクロ波で加熱することができる。尚、排気ダクト11の入口には、マイクロ波の漏洩を防止し得る漏洩防止板22が設けられている。漏洩防止板22(多孔板状体)には、排気ガスが通過可能な排気用孔(図示せず)が多数設けられており、その片面(流動層室4内に面する下面)のみが、樹脂層(非粘着性の耐熱性樹脂層)によって被覆されている(図示せず)。漏洩防止板22については、上述の整流板6と同様にパンチングメタルを使用しても良い。尚、本実施形態におけるマイクロ波照射器21と漏洩防止板22は、必要に応じて設ける構成としても良い。
【0019】
整流板6の一側部は、水平な回転軸線を有するヒンジピン16によってヒンジ連結されており、その反対側の側部に設けられた取っ手20を介して角変位自在に調節することができる(すなわち、整流板6は、流動層室4に水平な軸周りに揺動自在である)。整流板6が角変位されて仮想線17で示される傾斜姿勢になるとき、その整流板6の端部は、排出シュート18によって支持される。排出シュート18は、ゲート23によって開閉自在な排出口19へと続いている。焙煎された焙煎用原料5を取り出すには、ゲート23を開けて、整流板6を仮想線17で示される傾斜姿勢にして、焙煎された焙煎用原料5を、排出シュート18内に落下させて排出口19から外部に排出することによって、取り出すことができる。
尚、本発明の流動焙煎装置1には、開閉可能な蓋部が適当な位置に設けられており(図示せず)、その蓋部を開けて、整流板6や流動層室4等の保守点検や清掃等を行うことができる。
【0020】
(非粘着性の耐熱性樹脂)
本発明に適用可能な、樹脂としては、整流板や漏洩防止板等の表面を被覆し得、さらに焙煎用原料に由来する物質に対して非粘着性を示し、尚且つ焙煎の際の加熱温度(熱風の場合、100℃〜250℃)でも溶融しない耐熱性を有する樹脂であるならば、任意の樹脂を適用することが可能であるが、好ましくは、フッ素樹脂又はシリコン系樹脂のうち少なくともいずれか一方を含有する樹脂である。
【0021】
(焙煎用原料)
本発明に適用可能な焙煎用原料としては、例えば、ナッツ類、大豆、胡麻、麦、米、あるいは豆類の表面に寒晒粉等を付着させた薄がけ豆菓子や厚がけ豆菓子等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0022】
〔その他の実施形態〕
1.上述の実施形態においては、多孔板状体(整流板又は漏洩防止板)として、その孔の縁部に形成されるパンチ孔返りを除去していないパンチングメタルを使用し得る構成としているが、これに限定されるものではなく、図3(イ)に示されるように、パンチ孔返りを除去して、縁部を滑らかしたパンチングメタル6aを使用しても良い。さらに、図3(ロ)に示されるように、縁部を滑らかしたパンチングメタル6aについて、片面だけでなく、その両面を非粘着性の耐熱性樹脂層15で被覆する構成としても良い。
2.上述の実施形態においては、整流板や漏洩防止板(多孔板状体)のみを非粘着性の耐熱性樹脂層で被覆する構成としているが、これに限定されるものではなく、熱風が通過可能な通路を形成する壁面(例えば、流動層室を形成する壁面や排気ダクトを形成する壁面を含む領域)を非粘着性の耐熱性樹脂層で被覆する構成としても良い。
【実施例】
【0023】
以下、本発明について、実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0024】
焙煎用パンチングメタル(1000mm×600mm、孔径φ2mm、パンチ孔返り除去なし)を3枚用意し、そのうちの2枚について、それぞれの片面を、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を主成分とするフッ素樹脂(フルセラE3001コート(大阪ガスケミカル社製)又はフルセラE5001コート(大阪ガスケミカル社製))で被覆した。以下、前記フッ素樹脂で被覆されたそれぞれの焙煎用パンチングメタルを、E3001コート板及びE5001コート板と称する。
尚、E3001コートの膜厚は、30μm〜50μmであり、E5001コートの膜厚は、20μm〜40μmである。
また、上記フッ素樹脂を被覆していない残りの焙煎用パンチングメタルを従来例(以下、比較板と称する)とした。
比較板を用いて「皮付きピーナッツ」を焙煎したところ、焙煎時間8時間程度より表皮の付着が見られ、のべ焙煎時間50時間を超えると、整流板の孔の閉塞によって、均一な流動が阻害された。
一方、E5001コート板を用いて、上述の比較板と同様に皮付きピーナッツを焙煎したところ、焙煎当初より表皮の整流板への付着が極端に少なく100時間経過後においても整流板の孔の閉塞は認められなかった。
【0025】
さらに、比較板を用いて「ころもがけ豆菓子」を焙煎したところ、1〜2回の焙煎(1時間程度)で、剥離した「ころも」の付着が認められた。
一方、E5001コート板を用いて、上述の比較板と同様にころもがけ豆菓子を焙煎したところ、のべ焙煎時間で40時間を越えたところから、整流板の孔の閉塞による均一な流動が阻害された。
また、E3001コート板を用いて、上述の比較板と同様にころもがけ豆菓子を焙煎したところ、焙煎当初より表皮の整流板への付着が極端に少なく100時間経過後においても整流板の孔の閉塞は認められなかった。
従って、整流板を上記フッ素樹脂で被覆することによって、従来の整流板と比べて、より長期間の連続使用が可能であり、清掃作業を簡便化することができた。
尚、フルセラE5001コート(大阪ガスケミカル社製)を用いて、流動層室の内壁、排気ダクトの内壁、漏洩防止板を被覆した場合も、上述と同様の効果が確認された。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の流動焙煎装置の概略を示した断面図
【図2】本発明の流動焙煎装置における整流板の概略を示した斜視図(イ)並びに断面図(ロ)
【図3】本発明のその他の実施形態における多孔板状体(整流板又は漏洩防止板)の断面図
【符号の説明】
【0027】
1 流動焙煎装置
2 燃焼室
3 バーナー
4 流動層室
5 焙煎用原料
6 整流板
6a パンチングメタル
7 投入シュート
7a ダンパ
8 流動層
9 管路
10 孔
11 排気ダクト
12 集塵装置
13 流動用ファン
14 パンチ孔返り
15 樹脂層
16 ヒンジピン
17 仮想線
18 排出シュート
19 排出口
20 取っ手
21 マイクロ波照射器
22 漏洩防止板
23 ゲート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動層室、前記流動層室に熱風を供給する熱風供給装置、前記流動層室に連通する排気ダクト、並びに熱風が通過可能な多孔板状体を備えており、前記流動層室において焙煎用原料を熱風で流動させて焙煎する流動焙煎装置であって、
前記多孔板状体の表面が、非粘着性の耐熱性樹脂層で被覆されている流動焙煎装置。
【請求項2】
前記多孔板状体が、前記熱風供給装置からの熱風を下方から通過させて焙煎用原料を前記流動層室内に滞留可能とする整流板である請求項1に記載の流動焙煎装置。
【請求項3】
前記流動層室内の前記焙煎用原料にマイクロ波を照射可能なマイクロ波照射器を備えており、前記多孔板状体が、前記マイクロ波の漏洩を防止し得る漏洩防止板であって、その漏洩防止板が前記流動層室と前記排気ダクトとの間に備えられている請求項1に記載の流動焙煎装置。
【請求項4】
前記多孔板状体における各孔の縁部が滑らかに加工されている請求項1〜3のいずれか1に記載の流動焙煎装置。
【請求項5】
前記多孔板状体の両面が、前記非粘着性の耐熱性樹脂層で被覆されている請求項4に記載の流動焙煎装置。
【請求項6】
前記熱風が通過可能な通路を形成する壁面が、前記非粘着性の耐熱性樹脂層で被覆されている請求項1に記載の流動焙煎装置。
【請求項7】
前記壁面が、少なくとも前記流動層室を形成する壁面又は前記排気ダクトを形成する壁面を含む請求項6に記載の流動焙煎装置。
【請求項8】
前記非粘着性の耐熱性樹脂層が、フッ素樹脂又はシリコン系樹脂のうち少なくともいずれか一方を含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の流動焙煎装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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