説明

浴室建具及び浴室建具付きユニットバス

【課題】縦枠と下枠の接合部から漏れた浴室内の水が建物躯体側に流れることがない浴室建具とする。
【解決手段】下枠5の浴室側部51の下部に水受け材20を設け、この水受け材20を縦枠3よりも外方に突出すると共に、浴室の床まで突出し、縦枠3と下枠5の接合部材から漏れた浴室内の水が水受け材20に沿って浴室の床まで流れるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室の出入口に設ける浴室建具及び浴室建具を備えた浴室建具付きユニットバスに関する。
【背景技術】
【0002】
浴室の出入口に設ける浴室建具としては、上枠、下枠と左右の縦枠を連結した枠体に、障子を開閉自在に設けたものが知られている(特許文献1)。
前記上枠、下枠と縦枠は、上枠、下枠の長手方向端面を左右の縦枠の見付け方向の内側の面、つまり内側面に突き当て、ビス等の固着具で固着して接合して連結するのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−70888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
浴室建具を浴室の出入口に設けた状態では、その枠体の下枠における浴室寄りに浴室内の水がかかるので、下枠の長手方向端面と縦枠の内側面の接合部をシーラーで水密し、下枠にかかった浴室内の水が下枠と縦枠の接合部から漏れることを抑制している。
しかしながら、浴室建具の施工時等に下枠と縦枠の接合部が開き、水密性が低下することがあり、その場合には下枠にかかった浴室内の水が下枠と縦枠の接合部から漏れることがある。
特に、浴室側部が薄い板状の下枠であると、その浴室側部の長手方向端面と縦枠の内側面との接合部の上下寸法が小さく、シーラーによる水密部の上下寸法が小さいので、下枠の浴室側部と縦枠の接合部から浴室内の水が漏れ易い。
このように、下枠と縦枠の浴室側部の接合部から漏れた水は、下枠よりも下方の建物躯体側に流れ、建物躯体の腐蝕等の要因となってしまう。
【0005】
本発明の目的は、下枠の浴室側部と縦枠の接合部から漏れた浴室内の水が、建物躯体側に流れることがないようにした浴室建具、及びその浴室建具を備えた浴室建具付きユニットバスとすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、枠体に障子を開閉自在に設けた浴室建具であって、
前記枠体を構成する下枠の浴室側部の下部に水受け材を、その長手方向端部が、当該下枠と接合した縦枠よりも見付け方向外側に突出して設け、
この水受け材の浴室側部を浴室の床まで突出し、その水受け材上の水が浴室の床に流れ落ちるようにしたことを特徴とする浴室建具である。
【0007】
第1の発明においては、前記水受け材の浴室側部を、前記浴室の床の脱衣室側縁に設けた排水用の上向きの凹陥部内に入り込むようにすることができる。
このようにすれば、下枠と縦枠の接合部から漏れた浴室内の水は、水受け材に沿って凹陥部に流れ落ちるので、その水の排水処理が容易である。
【0008】
第1の発明においては、前記下枠の浴室側部は、その下枠の本体部の上面と連続し見込み方向に向かう横向板と、この横向板の浴室側端と連続し下方に向かう縦向板を有し、
前記水受け材は、前記横向板の下面に沿う横板と、前記横向板の脱衣室側面に沿う縦板を有し、
前記下枠の浴室側部の縦向板と、水受け材の縦板が前記凹陥部内に入り込み、その凹陥部の外側縦向部が水受け材の横板の下面と対向することができる。
このようにすれば、下枠の浴室側部と縦枠の接合部から漏れた浴室内の水は、凹陥部内に流れ込むので、その水の排水処理が容易である。
【0009】
第1の発明においては、前記水受け材は、その縦板の下部に下横板を有し、
この下横板は縦枠の見付け方向外側面まで連続し、この下横板の浴室側面と下枠の縦向板の下面と縦枠の浴室側下面と前記凹陥部の底面との間を水密材で水密することができる。
このようにすれば枠体の下部と凹陥部の底面との間を確実に水密できる。
【0010】
第1の発明においては、前記水受け材は、その縦板の下部に下横板を有し、この下横板と、横板の脱衣室側に係止部をそれぞれ設け、
前記下枠の本体部の浴室側と、浴室側部の縦向板の下部に、前記係止部が係止する係止受部をそれぞれ設け、
前記係止部を係止受部に係止して水受け材を取り付けできる。
このようにすれば、水受け材を下枠の下部に簡単に取り付けることができる。
【0011】
第2の発明は、枠体に障子を開閉自在に設けた浴室建具であって、
前記枠体を構成する下枠の浴室側部の下部に水受け材を設け、
この水受け材は、前記浴室側部の下部に設けられる本体部と、この本体部の長手方向両端部に設けた水受け部、ポケット部を有し、
前記水受け部は、本体部の脱衣室寄りと連続した上向きで、前記枠体を構成する縦枠の外側面と対向して縦枠と下枠の浴室側部の接合部から漏れた浴室内の水を受け止め、
前記ポケット部は、本体部の浴室寄りと連続した上面が開口した箱形状で、前記水受け部で受け止めた水を溜めるようにしたことを特徴とする浴室建具である。
【0012】
第2の発明においては、前記下枠の浴室側部は、本体部の上面と連続した見込み方向の横向板と、この横向板の浴室側端と連続した下向きの縦向板を有し、
前記水受け材の本体部は、前記横向板の下面に沿う横板と、この横板と連続し縦向板の脱衣室側面に沿う縦板と、この縦板の下部と連続し浴室側に向かう下横板を有し、
前記水受け部は、前記横板の長手方向端部と連続した上向き片を有し、この上向き片が縦枠の本体部の外側面と対向し、
前記ポケット部は、縦枠の取付部の浴室側の下部が嵌まり合うようにできる。
【0013】
第2の発明においては、前記下枠の浴室側部、水受け材のポケット部、縦枠の浴室側部を浴室の床の脱衣室側縁に設けた排水用の上向きの凹陥部内に入り込むようにできる。
このようにすれば、水受け部で受けとめ、ポケット部に溜まった水を凹陥部から排水することができる。
【0014】
第3の発明は、床パンと壁パネルを有し、その出入口に請求項1〜8いずれか1項に記載の浴室建具を取り付けたことを特徴とする浴室建具付きユニットバスである。
【発明の効果】
【0015】
第1の発明によれば、縦枠と下枠の接合部から漏れた浴室内の水は、水受け材に沿って浴室の床に流れるので、建物躯体側に流れることがない。
第2の発明によれば、縦枠と下枠の接合部から漏れた浴室内の水は、水受け部で受け止められてポケット部に溜まるので、建物躯体側に流れることがない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】浴室建具の正面図である。
【図2】図1のA−A拡大断面図である。
【図3】図1のB−B拡大断面図である。
【図4】枠体の下部斜視図である。
【図5】水受け材の斜視図である。
【図6】第2の実施の形態を示す下枠部分の縦断面図である。
【図7】第2の実施の形態を示す縦枠部分の横断面図である。
【図8】縦枠の下部斜視図である。
【図9】水受け材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に示すように、枠体1に障子2を開閉自在に設けて浴室建具とする。
前記枠体1は、左右の縦枠3の見付け方向の内側の面、つまり対向した内側面3aに、上枠4、下枠5の長手方向端面4a,5aを突き当て、ビス等の固着具で連結して縦枠3と上枠4、下枠5を接合している。
前記障子2は、2つの障子2a,2aの召合せ部を折曲自在に連結し、一方の障子2aの戸尻部を上枠4、下枠5に見込み方向に回動自在に支承し、他方の障子2aの戸先部を上枠4、下枠5の長手方向にスライド自在に支承してあり、浴室建具は折れ戸である。
この浴室建具は、開き戸、引戸などでも良い。
【0018】
図1に仮想線で示すように、ユニットバスを構成する床パン(浴室の床)6と壁パネル(浴室の壁)7で出入口用の開口部8を形成し、その開口部8の左右開口縁に設けた左右の枠取付縦枠9に、枠体1の左右の縦枠3を固着具で固着することで、浴室建具を浴室の出入口に設ける。
これにより、浴室建具付きユニットバスを構成する。
【0019】
前記下枠5は図2に示すように、本体部50と、この本体50の見込み方向浴室側に設けた浴室側部51と、前記本体部50の見込み方向脱衣室側に設けた脱衣室側部52を有する。
前記本体部50は、上面板50aと、この上面板50aの見込み方向両側に設けた浴室側縦板50b、脱衣室側縦板50cと、この浴室側縦板50bの下部と脱衣室側縦板50cの下部を連結する下面板50dで空洞部(中空部)50eを有する断面形状で、その上面板50aの下面にビスホール53を有し、上面に凹条溝54を有している。
この凹条溝54に水密材55を上向きに設け、障子2を閉じたときに障子2の脱衣室面の下部が水密材55に圧着し、下枠5の上面と障子2との間から浴室の水が脱衣室側に浸入することを抑制する。
前記浴室側縦板50b(本体部50の浴室側)に係止受部、例えば上向き鉤形の係止受片56を有する。
【0020】
前記浴室側部51は薄い板状で、前記上面板50aと連続し見込み方向に向かう横向板51aと、この横向板51aの浴室側端と連続し下方に向かう縦向板51bで略鉤形状の断面形状で、横向板51aの下面見込み方向中間にビスホール57を有し、縦向板51bの下部に係止受部、例えば下向きの凹条溝58を有する。
前記横向板51aは水平に対して本体部側が高く、浴室側が低くなるように斜めで、その横向板51aの上面の水が浴室側にスムーズに流れ落ちるようにしてある。
前記脱衣室側部52は、本体部50の上面板50aと連続し、見込み方向の脱衣室側に向かう薄い板状である。
この脱衣室側部52は脱衣室床10と連結される。
【0021】
前記縦枠3は図3に示すように、見込み方向に向かう板状の本体部30と、この本体部30に見付け方向の外側に向けて設けた取付部31を有し、この取付部31は浴室側板31aと脱衣室側板31bを連結板31cで連結したコ字形状で、取付部31と本体部30とで空洞部(中空部)32を形成している。
【0022】
前記下枠5の長手方向端面5aを縦枠3の本体部30の見込み方向の内側の面、つまり対向した内側面30a(縦枠3の内側面3a)に水密材、例えばシーラー11を介して突き当て、その本体30からビス12を下枠5のビスホール53,57に螺合して下枠5と縦枠3を接合する。つまり、下枠5と縦枠3を縦通しで接合する(図3、図4参照)。
【0023】
前記縦枠3の本体部30の下部は、図2、図4に示すように、下枠5の下面形状に合わせた凹凸形状で、取付部31の連結板31c、脱衣室側板31bの下部は図4に示すように切欠きしてある。
例えば、本体部30の下部は、浴室側の凹形切欠部30b、脱衣室側の鉤形切欠部30cを有し、その凹形切欠部30bと鉤形切欠部30cとの間の部分に下枠5の本体部50が接合している。
【0024】
このように、下枠5の浴室側部51は板状であるから縦枠3との接合部の上下寸法が小さく、シーラー11による水密部の上下寸法が小さいので、下枠5の浴室側部51と縦枠3の接合部から浴室内の水が漏れ易い。
そこで、下枠5の浴室側部51の下部に水受け材20を長手方向全長に亘って設け、この水受け材20の長手方向両端部を図1、図3、図4に示すように、縦枠3よりも見付け方向外側に突出させると共に、その水受け材20の浴室側部を浴室の床、例えばユニットバスの床パン6まで突出する。
【0025】
これにより、前述したように下枠5の浴室側部51と縦枠3の接合部から漏れた水は、水受け材20に落下し、その水受け材20に沿って床パン6まで流れ落ちるので、建物躯体側に流れることがない。
【0026】
前記水受け材20は、図5に示すように、見込み方向に向かう横板21と、この横板21の浴室側と連続した下向きの縦板22と、この縦板22の下端と連続し、見込み方向の浴室側に向かう下横板23とで略クランク形状の断面形状の押し出し材より成る。材質はアルミ、樹脂などである。
前記横板21が浴室側部51の横向板51aの下面に沿うと共に、縦板22が縦向板51bの脱衣室側面に沿い、下横板23が縦向板51bの下面に沿うように設けられる。
前述したように、下枠5の浴室側部51の横向板51aはビスホール57を有しているので、横板21は横向板51aのビスホール57よりも脱衣室側の下面に沿うと共に、縦板22はビスホール57よりも脱衣室側において縦向板51bの脱衣室側面に沿って設けられる。
【0027】
前記水受け材20の横板21には、前記本体部50の係止受部に係止する係止部、例えば係止受片56と長手方向からスライドして係合する係止片24が設けてある。
前記水受け材20の下横板23には、前記縦向部51bの被係止部に係止する係止部、例えば前記凹条溝58に長手方向からスライドして係合する係止片25が設けてある。
このようであるから、水受け材20を下枠5の浴室側部51の下部に位置させ、その係止片24を係止受片56、係止片25を凹条溝58にそれぞれ合致させた状態で、その水受け材20を長手方向にスライドすることによって簡単に取り付けできる。
【0028】
前記床パン6の脱衣室側縁には排水用の上向きの凹陥部60を有する。例えば、床パン6の脱衣室側縁を、内側縦向部61、この内側縦向部61の下部と連続し見込み方向の脱衣室側に向かう横向部62、この横向部62の浴室側部と連続し上方に向かう外側縦向部63で上向きコ字形状とし、前述の凹陥部60とする。
前記枠体1は、その下部の浴室側が凹陥部60内に入り込むように取り付けられ、下枠5の浴室側部51の縦向部51b、縦枠3の凹形切欠部30bよりも浴室側部分、水受け材20の縦板22、下横板23が凹陥部60内に入り込み、その凹陥部60の外側縦向部63が水受け材20の横板21の下面と対向する。
【0029】
このようにすることで、下枠5と縦枠3の接合部から漏れ、水受け材20に落下した水は、その水受け材20に沿って床パン6の凹陥部60内に流れ落ちるので、その水の排水処理が容易である。
【0030】
前記凹陥部60は、外側(浴室側)が内側(床パン6側)よりも高く、その凹陥部60に水が満杯となると、床パン6に流れ、外側にこぼれ落ちないようにしてある。
例えば、外側縦向部63を内側縦向部61よりも高くしてある。
【0031】
前記水受け材20の下横板23は縦板22の長手方向端面よりも突出し、その下横板23の浴室側端面に水密材26が、その長手方向全長に亘って設けてある。
その水密材26は凹陥部60の底面(横向部62の上面)と、下枠5の浴室側部51の縦向板51b、縦枠3の浴室側下面(本体部30の下端面、取付部31の浴室側板31aの下面)との間を水密し、その部分から浴室の水が浸入しないようにしてある。
【0032】
次に、本発明の第2の実施の形態を図6〜図9に基づいて説明する。
縦枠3は前述の第1の実施の形態の縦枠3と同様である。
下枠5は、浴室側部51の縦向部51bの下部と連続して下横向部51cが見込み方向で本体部側に向けて設けてあると共に、係止受部を有しない点が第1の実施の形態の下枠5と相違し、他は同様である。
前記下枠5の浴室側部51の下部に水受け材20が設けてある。
この水受け材20は、本体部70と、この本体部70の長手方向両端部に設けた水受け部80、ポケット部90を有している。
【0033】
前記本体部70は、見込み方向に向かう横板71と、この横板71の浴室側と連続した下向きの縦板72と、この縦板72の下端と連続し見込み方向の浴室側に向かう下横板73で略クランク形状の断面形状で、下枠5の浴室側部51の下部に長手方向全長に亘って設けられる。
例えば、横板71が浴室側部51の横向部51aの下面に沿い、縦板72が縦向部51bの脱衣室側面に沿い、下横板73が下横向部51cの下面に沿うように設けられる。
つまり、本体部70は下枠の浴室側部51の下部に第1の実施の形態と同様に設けられる。
【0034】
前記水受け部80は、本体部70の脱衣室寄りの長手方向端部と連続して上向きに設けられ、縦枠3の見付け方向の外側の面、つまり外側面と対向し、下枠5の浴室側部51と縦枠3との接合部から漏れた浴室内の水を受け止め、下枠5から下に流れ落ちないようにする。
例えば、本体部70の横板71の長手方向端部と連続して上向き片81を設け、この上向き片81を縦枠3の本体部30の見付け方向の外側の面、つまり外側面30dと対向させることで、前述の水受け部80としてある。
【0035】
前記ポケット部90は、本体部70の浴室寄りの長手方向端部と連続して設けられ、上面が開口した略箱形状で、縦枠3の取付部31の浴室側の下部が嵌まり合い、前記水受け部80(上向き片81)で受け止めた水を溜めるようにしてある。
例えば、本体部70の下横板73と連続した底板91と、この底板91の浴室側と連続した浴室側上向片92と、脱衣室側と連続した脱衣室側上向片93と、この底板91、各上向片92,93の長手方向端部を連続する端部上向片94とで上面が開口した箱形状である。
この脱衣室側上向片93と前記上向き片81が連続している。
【0036】
前記下枠5の浴室側部51の浴室側寄りと、水受け材20の縦板72、下横板73と、縦枠3の浴室側部が床パン6の凹陥部60内に入り込み、その凹陥部60の外側縦向部63が水受け材20の本体部70の横板71の下面と対向している。
【0037】
このようであるから、下枠5の浴室側部51と縦枠3の接合部から漏れた浴室内の水は、上向き片81で受け止められて下枠5の下方に流れ落ちないようにできる。
前述のように、上向き片81で受け止められた水はポケット部90内に溜まるので、その水は建物躯体側に流れることがない。
このポケット90から漏れた水は、凹陥部60内に流れ、その凹陥部60から排水される。
しかも、凹陥部60の外側縦向部63は内側縦向き部61よりも高く、凹陥部60内の水は外側縦向部63を越えて流れ落ちることがない。
【符号の説明】
【0038】
1…枠体、2…障子、3…縦枠、4…上枠、5…下枠、20…水受け材、21…横板、22…縦板、23…下横板、30…本体部、31…取付部、50…本体部、51…浴室側部、52…脱衣室側部、60…凹陥部、61…内側縦向部、63…外側縦向部、70…本体部、71…横板、72…縦板、73…下横板、80…水受け部、81…上向き片、90…ポケット部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体に障子を開閉自在に設けた浴室建具であって、
前記枠体を構成する下枠の浴室側部の下部に水受け材を、その長手方向端部が、当該下枠と接合した縦枠よりも見付け方向外側に突出して設け、
この水受け材の浴室側部を浴室の床まで突出し、その水受け材上の水が浴室の床に流れ落ちるようにしたことを特徴とする浴室建具。
【請求項2】
前記水受け材の浴室側部を、前記浴室の床の脱衣室側縁に設けた排水用の上向きの凹陥部内に入り込むようにした請求項1記載の浴室建具。
【請求項3】
前記下枠の浴室側部は、その下枠の本体部の上面と連続し見込み方向に向かう横向板と、この横向板の浴室側端と連続し下方に向かう縦向板を有し、
前記水受け材は、前記横向板の下面に沿う横板と、前記横向板の脱衣室側面に沿う縦板を有し、
前記下枠の浴室側部の縦向板と、水受け材の縦板が前記凹陥部内に入り込み、その凹陥部の外側縦向部が水受け材の横板の下面と対向した請求項2記載の浴室建具。
【請求項4】
前記水受け材は、その縦板の下部に下横板を有し、
この下横板は縦枠の見付け方向外側面まで連続し、この下横板の浴室側面と下枠の縦向板の下面と縦枠の浴室側下面と前記凹陥部の底面との間を水密材で水密した請求項3記載の浴室建具。
【請求項5】
前記水受け材は、その縦板の下部に下横板を有し、この下横板と、横板の脱衣室側に係止部をそれぞれ設け、
前記下枠の本体部の浴室側と、浴室側部の縦向板の下部に、前記係止部が係止する係止受部をそれぞれ設け、
前記係止部を係止受部に係止して水受け材を取り付けた請求項3記載の浴室建具。
【請求項6】
枠体に障子を開閉自在に設けた浴室建具であって、
前記枠体を構成する下枠の浴室側部の下部に水受け材を設け、
この水受け材は、前記浴室側部の下部に設けられる本体部と、この本体部の長手方向両端部に設けた水受け部、ポケット部を有し、
前記水受け部は、本体部の脱衣室寄りと連続した上向きで、前記枠体を構成する縦枠の外側面と対向して縦枠と下枠の浴室側部の接合部から漏れた浴室内の水を受け止め、
前記ポケット部は、本体部の浴室寄りと連続した上面が開口した箱形状で、前記水受け部で受け止めた水を溜めるようにしたことを特徴とする浴室建具。
【請求項7】
前記下枠の浴室側部は、本体部の上面と連続した見込み方向の横向板と、この横向板の浴室側端と連続した下向きの縦向板を有し、
前記水受け材の本体部は、前記横向板の下面に沿う横板と、この横板と連続し縦向板の脱衣室側面に沿う縦板と、この縦板の下部と連続し浴室側に向かう下横板を有し、
前記水受け部は、前記横板の長手方向端部と連続した上向き片を有し、この上向き片が縦枠の本体部の外側面と対向し、
前記ポケット部は、縦枠の取付部の浴室側の下部が嵌まり合うようにした請求項6記載の浴室建具。
【請求項8】
前記下枠の浴室側部、水受け材のポケット部、縦枠の浴室側部を浴室の床の脱衣室側縁に設けた排水用の上向きの凹陥部内に入り込むようにした請求項6又は7記載の浴室建具。
【請求項9】
床パンと壁パネルを有し、その出入口に請求項1〜8いずれか1項に記載の浴室建具を取り付けたことを特徴とする浴室建具付きユニットバス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−202103(P2012−202103A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67251(P2011−67251)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(390005267)YKK AP株式会社 (776)
【Fターム(参考)】