浴槽装置
【課題】リンパマッサージの効果を得つつ、さらに使用者の好みに応じて様々なマッサージモードを設定できる浴槽装置を提供する。
【解決手段】浴槽1と、浴槽の深さ方向に対して略垂直な第1の方向に沿って配設され、浴槽の内部に臨む複数の噴出口5,7,9と、モード設定情報を入力するための入力手段と、第1の方向に沿って順に各々の噴出口から浴水を噴出させる動作を1サイクルとして、これを複数サイクル繰り返させる制御を行うと共に、入力手段に入力されたモード設定情報に基づいて、各噴出口から噴出流が噴出される時間の1サイクル内での比率を変化させる制御部と、を備えている。
【解決手段】浴槽1と、浴槽の深さ方向に対して略垂直な第1の方向に沿って配設され、浴槽の内部に臨む複数の噴出口5,7,9と、モード設定情報を入力するための入力手段と、第1の方向に沿って順に各々の噴出口から浴水を噴出させる動作を1サイクルとして、これを複数サイクル繰り返させる制御を行うと共に、入力手段に入力されたモード設定情報に基づいて、各噴出口から噴出流が噴出される時間の1サイクル内での比率を変化させる制御部と、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽装置に関し、特にリンパマッサージに好適な機能を有する浴槽装置に関する。
【背景技術】
【0002】
浴槽中で水流または気泡入り水流を噴射させるマッサージは筋肉の疲労回復などのために広く利用されている。近年、さらに人体のリンパ液の流れを促進するマッサージが注目されつつある。例えば、特許文献1、2には、複数のノズルを用いて、人体の足先側から心臓に近い部分へと順に噴出流を噴出させて、人体のリンパ液の流れを促進するリンパマッサージ機能を有する浴槽装置が開示されている。
【0003】
一般に、人が噴出流によってマッサージを受ける上で、体感的に刺激や気持ちよさを感じる部位や噴出流の強さには個人差がある。従って、リンパ液の流れを促進させる効果に加えて、使用者の好みに応じて様々なマッサージモードに対する要求を満足させることが望ましい。
【特許文献1】特開2005−342507号公報
【特許文献2】特開2005−342491号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、リンパマッサージの効果を得つつ、さらに使用者の好みに応じて様々なマッサージモードを設定できる浴槽装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、
第1の方向に沿って複数の噴出口が配設された浴槽と、
モード設定情報を入力するための入力手段と、
前記第1の方向に沿って前記複数の噴出口から順に浴水を噴出させる動作を1サイクルとして、これを複数サイクル繰り返させる制御を実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記入力手段に入力された前記モード設定情報に基づいて、前記複数の噴出口の少なくともいずれかにおける前記浴水の噴出時間を変化させる制御を実行することを特徴とする浴槽装置が提供される。
【0006】
また、本発明の他の一態様によれば、
第1の方向に沿って複数の噴出口が配設された浴槽と、
モード設定情報を入力するための入力手段と、
前記第1の方向に沿って前記複数の噴出口から順に浴水を噴出させる動作を1サイクルとして、これを複数サイクル繰り返させる制御を実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記入力手段に入力された前記モード設定情報に基づいて、前記複数の噴出口の少なくともいずれかにおける前記浴水の噴出力を変化させる制御を実行することを特徴とする浴槽装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、リンパマッサージの効果を得つつ、さらに使用者の好みに応じて様々なマッサージモードを設定できる浴槽装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る浴槽装置の構成を例示する模式図である。
【0009】
本実施形態に係る浴槽装置は、主として、浴槽1と、浴槽1に貯められた浴水を吸い込んで、浴槽1内の入浴者100に対して噴出させるための機構と、浴水の噴出を制御する制御部25と、制御部25に対して各種情報を入力するための入力手段27と、入力手段27に入力された情報や、制御部25によって設定された各種情報を記憶する記憶部26と、を備えている。
【0010】
浴槽1は、平面的に見て、例えば略長方形状もしくは略長円形状を呈している。以下の説明において、浴槽1の深さ方向に対して略垂直な長手方向(図1において横方向)を、第1の方向Xと定義する。図1に表した具体例の場合、浴槽1において、第1の方向に見た一端部側の底部には、台部3が設けられているが、台部3を設けずに、段差のない底部であってもよい。
【0011】
浴槽1の第1の方向(長手方向)Xに沿って、図1において左側から順に、ノズル5、ノズル7、ノズル9が配設されている。例えば、ノズル5は、図1において浴槽1の左側壁部と底部との境界の近傍に配設され、ノズル7は、底部の略中央に配設され、ノズル9は、図1において右側壁部の下部に配設されている。各ノズル5、7、9はそれぞれ、浴槽1内に臨む噴出口を有する。
リンパマッサージに際しては、浴槽1に入浴した入浴者の足先から頭側に向けて噴出流が移動するように、これらノズル5、7、9から浴水が噴出される。
本発明がその構成に限定されるわけではないが、図1では、ノズル9は足先から踵に向けてスイングするノズルとなっており、ノズル7は脹脛に向けて噴出するノズルとなっており、またノズル5は背に向けて噴出するノズルとなっている。ノズル9、7、5の順に浴水を噴出させることで、足先から頭側(心臓)に向けてリンパマッサージがなされる。
【0012】
図2は、浴槽1を平面方向から見た模式図である。
【0013】
ノズル7は、第1の方向Xに対して略垂直な第2の方向(浴槽1を平面方向に見た場合の短手方向)Yに沿って例えば2つ設けられ、図2にはその噴出口7aを図示している。同様に、ノズル9は、第2の方向Yに沿って例えば2つ設けられ、図2にはその噴出口9aを図示している。ノズル5は、第2の方向Yの略中央に1つだけ設けられ、図2にはその噴出口5aを図示している。
【0014】
ノズル5、7、9は、それぞれ、電動弁11、13、15、管路19a〜19cを介して、液圧ポンプ21の吐出口側に接続されている。液圧ポンプ21は、ポンプ本体21aと、ポンプ本体21aを駆動させるモータ21bと、を備える。浴槽1の内壁部には、浴槽1内に貯められた浴水を吸い込むための吸水口17が設けられ、この吸水口17は、管路23を介して、液圧ポンプ21の吸い込み口側に接続されている。液圧ポンプ21の駆動により、吸水口17から吸い込まれた浴水は、各ノズル5、7、9の各噴出口5a、7a、9aから浴槽1内に噴出される。
【0015】
各噴出口5a、7a、9aの口径は、例えば8.5mm(ミリメータ)である。また、空気を混入させない場合、各噴出口で、例えば25リットル/分の水流が噴出される。
また、例えば、図示しない空気取り込み口に接続された空気供給管を各噴出口5a、7a、9aに接続させ、空気取り込み口から空気供給管内に取り込んだ空気をエジェクター作用により吸引し気泡入り水流として噴出口5a、7a、9aから噴出させてもよい。例えば、水流の噴出口の口径を8.5mm、混合後の気泡入り水流の噴出口の口径を12mmとして、25リットル/分の水流に対して、空気の混入量を10〜15リットル/分とすることができる。
【0016】
図3は、ノズルの具体的構成を例示する模式断面図である。
前述した噴出口5a、7a、9aは、図3においてはまとめて符号33で表している。ただし、図1に関して前述したノズル5、7、9のすべてを本具体例のノズルとする必要は必ずしもなく、これら噴出口のいずれかのみを本具体例のノズルとしてもよい。
【0017】
ノズル本体31の外部に噴出口33が形成され、ノズル本体31の内部には、噴出口33で交わるように互いに逆方向に傾斜した2つの流路29a、29bが形成されている。2つの流路29a、29bのそれぞれの一端部は噴出口33に連通し、他端部は液圧ポンプ21からの吐出水流が供給される管路に接続されている。
【0018】
各流路29a、29bから噴出口33に向けて供給された水流は、噴出口33で合流する。各流路29a、29bを流れる水流の流量比を変えることで、噴出口33からの噴出流の噴出方向を、略扇状の角度の範囲内で連続的に変化させることができる。流路29bからのみ水流が供給されるときには、噴出口33からは矢印a方向に噴出流が噴出され、流路29aからのみ水流が供給されるときには、噴出口33からは矢印b方向に噴出流が噴出される。両流路29a、29bを流れる水流の流量比が同じ場合には、図3において、噴出口33からほぼ真上に向けて噴出流が噴出される。
【0019】
図4は、ノズルの他の具体例を例示する模式断面図である。
前述した噴出口5a、7a、9aは、図4においてはまとめて符号39で表している。ただし、本具体例についても、図1に関して前述したノズル5、7、9のすべてを本具体例のノズルとする必要は必ずしもなく、これらノズル5、7、9のいずれかのみを本具体例のノズルとしてもよい。
【0020】
この具体例では、浴槽壁1aに形成されたくぼみの中に、回動可能にノズル本体35が軸支されている。ノズル本体35の内部には、液圧ポンプ21からの吐出水流が供給される管路に連通した流路37が設けられ、この流路37から径外方に向けて噴出水路が形成され、流路37に連通する噴出口39が形成されている。流路37から噴出口39に至る噴出水路は、ノズル本体35の回動軸からずれており、交差しない方向に形成されている。
【0021】
図4(a)は、噴出口39から噴出流が噴出されていない状態を表し、この場合、図示しないバネの付勢力により、ノズル本体35は、浴槽壁1a内に収納されている。この状態においては、ノズル本体35の平坦側面35Sが浴槽壁1aと略連続した平面を構成し、凹凸のない壁面が形成されている。
一方、噴出口39から噴出流が噴出されると、このときの噴出力により、ノズル本体35を上記バネの付勢力に対抗して、図4(a)の状態から時計方向に回動させる力が作用する。その結果として、図4(b)に表されるように噴出口39を浴槽1内に向けた状態となり、浴槽1の内部に向かって噴出流が噴出される。なお、この時、噴出口39から噴射される噴出流の噴出力と、バネの付勢力と、がバランスしているので、ノズル本体35はこの状態を維持できる。
さらに、水流の流量を増やしたり、水流に空気を混入して噴出口39から噴出させるようにすると、噴出流の噴出力がより強まり、ノズル本体35はバネの付勢力に対抗して、図4(b)の状態からさらに時計方向に回動して図4(c)の状態に至る。この過程で、ノズル本体35からの噴出流の噴出方向は、浴槽壁1aに対して斜め方向から垂直方向を経て反対側の斜め方向に連続的に変化する。
噴出口39から噴出流が噴出されなくなると、ノズル本体35は、上述したバネの付勢力により、図4(a)に表される収納状態に戻る。
【0022】
以上、図3及び図4を参照しつつ、噴出方向を可変としたノズルについて説明したが、本発明はこれには限定されない。すなわち、噴出口の方向をモータなどにより可変としたノズルなどを用いてもよい。
また、複数の噴出口を一方向に並べ、これら噴出口から順番に浴水を噴出させることによっても、噴出流を移動させることができる。
【0023】
再び、図1を参照すると、制御部25は、入力手段27からの信号を受けて、液圧ポンプ21のモータ21bや、電動弁11、13、15の動作を制御する。また、例えばノズル5、7、9のいずれかを図3に表した具体例のノズルとした場合には、2つの流路29a、29bに流す水流の流量を制御する制御弁などが適宜設けられ、制御部25は、この制御弁も制御する。
【0024】
図5は、入力手段27の操作面を例示する模式図である。
入力手段27は、入浴者が浴槽1内で入浴した状態のまま操作を行えるように入浴者の手の届く浴槽1の近傍に適宜設けることができる。あるいは、入力手段27は、有線または無線による信号の送信が可能な可搬式のリモートコントローラであってもよい。
【0025】
入力手段27の操作面には、表示部41、浴槽装置の運転の入/切を操作するためのボタン43、マッサージのモードを設定するためのボタン45、マッサージ時間を設定するためのボタン47、表示部41に表示されたメニューなどを選択するためのボタン49、51、入浴者の足裏、ふくらはぎ、腰の各位置に噴出流を噴出させる各ノズル9、7、5を制御するボタン57、55、53、噴出流に気泡を混入させて気泡入り水流とするボタン59等が設けられている。
【0026】
図1は、浴水200を貯めた浴槽1の中で、入浴者100が台部3に腰掛けずに浴槽1底部に腰を下ろして全身浴しながら、マッサージを受ける場合を表している。このとき、入浴者100は台部3に足を載せたリラックスした姿勢になる。
【0027】
入浴者100が、図5に表される入力手段27のボタン45を操作して、例えば全身をマッサージするモードを選んで、そのモードを動作させると、まずノズル9から浴水が噴出される。
【0028】
ノズル9は、前述したように第2の方向Y(図2参照)に沿って2つ設けられ、各ノズル9の各噴出口9aから、入浴者100の両足裏に噴出流が噴出される。このとき、図3または図4を参照して前述したように、噴射方向を可変としたノズルを用いることにより、各噴出口9aからは噴出方向を連続的に変化させながら噴出流が噴出される。具体的には、入浴者100の足先からかかとに向かって噴出方向を変えながら噴出を行う。この時、噴出方向の変化は一方向であり、往復ではない。つまり、噴出口9aから噴出される噴出流は、足先からかかとに向かう一方向のみに向けて変化する。
【0029】
足先からかかとに向けての上記ノズル9からの噴出が終わる少し前から、次のノズル7からの噴出が開始される。ノズル7は、前述したように第2の方向Y(図2)に沿って2つ設けられ、各ノズル7の各噴出口7aから、入浴者100の両足のふくらはぎから太ももにかけて噴出流が噴出される。このとき、図3または図4を参照して前述したように、噴射方向を可変としたノズルを用いると、各噴出口7aからは噴出方向を連続的に変化させながら噴出流が噴出される。具体的には、入浴者100のふくらはぎから太ももに向かって噴出方向を変えながら噴出を行うこともできる。
【0030】
ふくらはぎから太ももに向けての上記ノズル7からの噴出が終わる少し前から、次のノズル5の噴出口5aからの噴出が開始される。噴出口5aからは、入浴者100の腰から背中にかけて噴出流が噴出される。このとき、図3または図4を参照して前述したように、噴射方向を可変としたノズルを用いることにより、噴出口5aからは噴出方向を連続的に変化させながら噴出流が噴出される。具体的には、入浴者100の腰から背中に向かって噴出方向を変えながら噴出を行う。
【0031】
このように、第1の方向Xに沿って順に各々の噴出口9、7、5から浴水を噴出させる一連の動作を「1サイクル」とし、これを複数サイクル繰り返して、マッサージは終了する。これら動作は、制御部25の制御により実行される。人体のリンパ液の流れをたどるように、足先、ふくらはぎ、太もも、腰、背中と順に噴出流によってマッサージしていく動作を複数回繰り返すことで、リンパ液の円滑な流れを促進することができる。
【0032】
さらに、本実施形態では、例えば、各噴出口9a、7a、5aから噴出される噴出流の噴出時間の「1サイクル」内における比率を様々に変えた複数のマッサージモードを選択できる。
【0033】
図6は、それら種々のマッサージモードの一例を表す模式図である。
なお、図6中、ノズルの前に付された番号は、1サイクル内における噴出順序を表し、第1ノズルはノズル9に、第2ノズルはノズル7に、第3ノズルはノズル5に、それぞれ対応する。
【0034】
標準モードは、各ノズル9、7、5から噴出される噴出流の噴出時間の「1サイクル」内における比率を等しくしたモードである。これに対して、図6に例示したモードaは、標準モードと同じ「1サイクルの時間」内で、例えばふくらはぎから太ももにかけて噴出流を噴出させるノズル7(第2ノズル)の噴出時間を他のノズルにおける噴出時間よりも長くし、ノズル5(第3ノズル)における噴出時間を最も短くしたモードである。また、図6に例示したモードbは、足裏に噴出流を噴出させるノズル9(第1ノズル)の噴出時間を最も長くしたモードである。
【0035】
前述したように、各ノズルは例えば噴出方向を連続的に変えながら噴出を行っているので、第2ノズルにおける噴出時間が長いということは、ふくらはぎから太ももにかけて標準モードよりもゆっくりと噴出流を移動させながら噴出を行うことになる。同様に、第1ノズルにおける噴出時間が長いということは、足裏に対して標準モードよりもゆっくりと噴出流を移動させながら噴射を行うことになる。このように、1サイクル内における噴出時間比率を変えるということは、噴出流が人体を「さする」速さを変えることになる。このような噴出流が人体をさする速さは、人が感じる刺激や気持ち良さといった体感に関係し、使用者は好みに応じて、どのノズルにおける噴出時間を長くあるいは短くするかといった設定をすることで、さする速さを調整し、ある特定部位の体感を調整できることになる。なお、モードa及びモードbと同様に、第3ノズルの噴射時間を相対的に長くしたモードも適宜設定できる。
【0036】
一方、本実施形態においては、「1サイクルの時間」を長くすることもできる。
図7は、「1サイクルの時間」を長くしたモードの具体例を表す模式図である。
すなわち、図7に例示したモードaは、標準モードに比べて「1サイクルの時間」を長くしたモードであり、モードbは「1サイクルの時間」をさらに長くしたモードである。このように、「1サイクルの時間」を長くするということは、噴出流の移動速度を遅くすることであり、人体をよりゆっくりとさする効果が得られる。
【0037】
また、本実施形態においては、「1サイクルの時間」とともに、その内訳も同時に変化させたモードを設定することもできる。
【0038】
図8は、「1サイクルの時間」とその内訳を変化させたモードの具体例を表す模式図である。
すなわち、図8に例示したモードaは、標準モードに比べて「1サイクルの時間」を長くしつつ、第2ノズルの噴出時間を相対的に長くしたモードである。また、モードbは、このように第2ノズルの噴出時間を相対的に長くしつつ、「1サイクルの時間」をさらに長くしたモードである。
【0039】
図6乃至図8を参照して説明したような各モードは、入力手段27により選択が可能である。すなわち、使用者が、図5に表される入力手段27におけるモード設定ボタン47を操作して、例えば、標準モードやモードa、bといった実行したいモードの情報を表す「モード設定情報」を入力すると、制御部25は、その入力された「モード設定情報」に基づいて、例えば、標準モード、モードa、bなどを実行する。この際に、使用者が「モード設定情報」を入力すると、直ちにモードが切り替えられるようにしてもよく、または、そのサイクルが終了してから新しいモードに切り替えられるようにしてもよい。
一方、本実施形態においては、「モード設定情報」の入力に際して、あらかじめ設定され記憶部26に記憶された複数のモードの中から選んでもよいし、使用者が、前述した1サイクル内における噴出時間比率や、1サイクルの時間などを任意に設定できるようにしてもよい。
図9は、使用者が設定するプロセスを例示するフローチャートである。
例えば、図5に例示した入力手段27を用い、マッサージ中に使用者が「足裏」ボタン57を押すと、第1ノズル(ノズル9)からの噴出時間を所定の時間だけ長くするようにすることができる。同様に、使用者が、「ふくらはぎ」ボタン55や、「腰」ボタン53を押すことにより、第2ノズル(ノズル7)あるいは第3ノズル(ノズル5)からの噴出時間を所定の時間だけ長くするようにしてもよい。
また一方、使用者が入力手段27の時間を設定するボタン47を操作することにより、1サイクルの時間を任意に設定できるようにしてもよい。
いずれの場合も、使用者が「気泡」ボタン59(図5参照)を押す度に、噴出流に気泡を混入させ、気泡の混入を停止する制御を実行することも可能である。
【0040】
また、前述の「1サイクル」を複数回繰り返す本動作の前に、試しモードを行う機能を有していてもよい。試しモードは、図6乃至図8に表されるように、標準モードよりも「1サイクルの時間」が短く、また各ノズルにおける1サイクル内の噴出時間比率は等しい。例えば、標準モードの「1サイクル」は75秒程度に設定できるのに対して、試しモードの「1サイクル」は例えば38秒程度に設定することができる。使用者は、本動作の前に試しモードを行うことで、各部位に当たる噴出流の感覚をつかむことができ、この試しモードで得た感覚を基に、例えば気持ち良かった部位のみ特定して噴出流によるマッサージを長く行えるように、本動作におけるモードを設定できる。試しモードは、使用者にマッサージ効果を与えるモードではなく、本動作におけるモードを決めるための試しモードであるため、1サイクルだけでよく、またその1サイクルの時間も短くてよい。
【0041】
一方、本実施形態においては、噴出流の噴出力を変えることも可能である。
図10は、「1サイクル」内における、各噴出口から噴出される噴出流の噴出力が異なる種々のマッサージモードの一例を表す模式図である。
【0042】
標準モードは、各ノズルにおける噴出力が、「1サイクル」内で等しいモードである。これに対して、モードaは、標準モードと同じ「1サイクルの時間」内で、例えばふくらはぎから太ももにかけて噴出流を噴出させるノズル7(第2ノズル)の噴出力を他のノズルにおける噴出力よりも強くして、その部位におけるマッサージ効果を特に高めるようにしたモードである。同様に、第1ノズルまたは第2ノズルの噴出力を相対的に強くしたモードも適宜設定できる。使用者は好みに応じて、どのノズルにおける噴出力を強くあるいは弱くするかといった設定をすることで、ある特定部位の体感を調整できることになる。
【0043】
また、本実施形態においては、各ノズルからの噴射時間と噴出力を同時に変化させることも可能である。
図11は、噴出時間と噴出力を同時に変化させた具体例を表す模式図である。
すなわち、標準モードは、各ノズルからの噴出時間が均等で、各ノズルにおける噴出力が、「1サイクル」内で等しいモードである。これに対して、モードaは、「1サイクルの時間」は変えずに、第2ノズルの噴射時間を長くし、かつその噴射力を強くしたモードである。このように噴射時間と噴射力を同時に変化させると特定の部位を特に重点的にマッサージすることができる。
【0044】
一方、噴射力を変えると同時に「1サイクルの時間」も変えることもできる。
図12は、噴射力とともに「1サイクルの時間」も変えた具体例を表す模式図である。 標準モードに比べて、モードaにおいては、第1ノズルと第3ノズルの噴射時間と噴射力は同様であるが、第2ノズルの噴出力を強くするとともに、その噴射時間も長くされている。その結果として、モードaにおいては、「1サイクルの時間」が長くなっている。このようにすれば、第1ノズルと第3ノズルによるマッサージ効果を減ずることなく、第2ノズルによるマッサージ効果を上げることが可能となる。
【0045】
また、入力手段27(図5参照)を操作することにより、各ノズルからの噴出力を任意に調節することも可能である。
図13は、入力手段による噴出力の調節のプロセスを例示するフローチャートである。 例えば、マッサージ中に使用者が「足裏」ボタン57と「強」スイッチ49とをこの順に押した場合に、ノズル9(図1参照)からの噴出力を所定の値だけ強くすることができる。このようにすれば、各ノズルからの噴出力を使用者が好みのレベルに調節することが可能である。また、「ふくらはぎ」ボタン55や、「腰」ボタン53を操作して同様の調節をすることも可能である。
【0046】
ここで、「噴出力」は、入浴者が感じる噴出流の体感圧力(あるいは入浴者に与える刺激力)を表し、例えば本実施形態では、「噴出力」は、「噴出流の動水圧」と「噴出流の流量」との積(「噴出流の動水圧」×「噴出流の流量」)で表すことができる。
【0047】
「噴出力」を変えるにあたっては、例えば、図1における液圧ポンプ21の駆動モータ21bを、制御部25の制御により制御することで、噴出口に水流を供給する液圧ポンプ21の吐出流量や吐出圧力を変える。あるいは、噴出口の口径を可変できる手段を設けて、噴出口の口径を変えることで、噴出流の流量を変化させて「噴出力」を変えてもよい。あるいは、液圧ポンプ21とノズルとの間に圧力または流量を調節可能な制御弁を設け、この制御弁を調節することにより吐出流量または吐出圧力を変えてもよい。
【0048】
初期設定は、例えば標準モードに設定され、電源を入れて、モード設定を行わない場合には、試しモードの後に、標準モードで本動作が繰り返される。本動作中に、モード設定情報の入力(変更)が行われた場合、制御部25は、そのモード設定情報の入力(変更)が行われたサイクルの途中から、またはその次のサイクルから、そのモード設定情報に基づいたモードに切り替える。
【0049】
また、本実施形態においては、浴槽装置に学習機能を与えてもよい。すなわち、使用者によって設定されたモード設定情報、または使用者が選択したモード設定情報は、記憶部26(図1参照)に記憶され、次回使用時に電源を入れた際に、あらためて使用者がモードを設定しなくても、その記憶したモード設定情報を読み出して選択できるようにしてもよい。あるいは、モード設定を行わなくても、初期設定の標準モードではなく、その記憶したモード設定情報に基づいて、本動作が開始されるようにしてもよい。
【0050】
なお、本動作全体の時間(上記1サイクルを複数回繰り返す時間)は、各モード間で変えてもよいし、変えなくてもよいが、人がのぼせるのを防ぐ観点から、上限を設けるのが望ましい。
【0051】
図14は、本発明の他の実施形態に係る浴槽装置の構成を例示する模式図である。
この図14に表される実施形態においては、入浴者100は、台部3に腰掛け、半身浴をしている状態を表す。この場合、図6、7における、第1ノズルはノズル5に対応し、第2ノズルはノズル7に対応し、第3ノズルはノズル9に対応する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態に係る浴槽装置の構成を例示する模式図である。
【図2】本発明の実施形態において、浴槽を平面方向から見た模式図である。
【図3】本発明の実施形態において、ノズルの具体的構成を例示する模式断面図である。
【図4】本発明の実施形態において、ノズルの他の具体的構成を例示する模式断面図である。
【図5】本発明の実施形態において、入力手段の操作面を例示する模式図である。
【図6】本発明の実施形態において、「1サイクル」内における、各噴出口から噴出される噴出流の噴出時間比率が異なる種々のマッサージモードの一例を表す模式図である。
【図7】「1サイクルの時間」を長くしたモードの具体例を表す模式図である。
【図8】「1サイクルの時間」とその内訳を変化させたモードの具体例を表す模式図である。
【図9】使用者が設定するプロセスを例示するフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態において、「1サイクル」内における、各噴出口から噴出される噴出流の噴出力が異なる種々のマッサージモードの一例を表す模式図である。
【図11】噴出時間と噴出力を同時に変化させた具体例を表す模式図である。
【図12】噴射力とともに「1サイクルの時間」も変えた具体例を表す模式図である。
【図13】入力手段による噴出力の調節のプロセスを例示するフローチャートである。
【図14】本発明の他の実施形態に係る浴槽装置の構成を例示する模式図である。
【符号の説明】
【0053】
1…浴槽、5…ノズル、5a…噴出口、7…ノズル、7a…噴出口、9…ノズル、9a…噴出口、17…吸水口、21…液圧ポンプ、25…制御部、26…記憶部、27…入力手段、33…噴出口、39…噴出口、100…入浴者、X…第1の方向、Y…第2の方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽装置に関し、特にリンパマッサージに好適な機能を有する浴槽装置に関する。
【背景技術】
【0002】
浴槽中で水流または気泡入り水流を噴射させるマッサージは筋肉の疲労回復などのために広く利用されている。近年、さらに人体のリンパ液の流れを促進するマッサージが注目されつつある。例えば、特許文献1、2には、複数のノズルを用いて、人体の足先側から心臓に近い部分へと順に噴出流を噴出させて、人体のリンパ液の流れを促進するリンパマッサージ機能を有する浴槽装置が開示されている。
【0003】
一般に、人が噴出流によってマッサージを受ける上で、体感的に刺激や気持ちよさを感じる部位や噴出流の強さには個人差がある。従って、リンパ液の流れを促進させる効果に加えて、使用者の好みに応じて様々なマッサージモードに対する要求を満足させることが望ましい。
【特許文献1】特開2005−342507号公報
【特許文献2】特開2005−342491号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、リンパマッサージの効果を得つつ、さらに使用者の好みに応じて様々なマッサージモードを設定できる浴槽装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、
第1の方向に沿って複数の噴出口が配設された浴槽と、
モード設定情報を入力するための入力手段と、
前記第1の方向に沿って前記複数の噴出口から順に浴水を噴出させる動作を1サイクルとして、これを複数サイクル繰り返させる制御を実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記入力手段に入力された前記モード設定情報に基づいて、前記複数の噴出口の少なくともいずれかにおける前記浴水の噴出時間を変化させる制御を実行することを特徴とする浴槽装置が提供される。
【0006】
また、本発明の他の一態様によれば、
第1の方向に沿って複数の噴出口が配設された浴槽と、
モード設定情報を入力するための入力手段と、
前記第1の方向に沿って前記複数の噴出口から順に浴水を噴出させる動作を1サイクルとして、これを複数サイクル繰り返させる制御を実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記入力手段に入力された前記モード設定情報に基づいて、前記複数の噴出口の少なくともいずれかにおける前記浴水の噴出力を変化させる制御を実行することを特徴とする浴槽装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、リンパマッサージの効果を得つつ、さらに使用者の好みに応じて様々なマッサージモードを設定できる浴槽装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る浴槽装置の構成を例示する模式図である。
【0009】
本実施形態に係る浴槽装置は、主として、浴槽1と、浴槽1に貯められた浴水を吸い込んで、浴槽1内の入浴者100に対して噴出させるための機構と、浴水の噴出を制御する制御部25と、制御部25に対して各種情報を入力するための入力手段27と、入力手段27に入力された情報や、制御部25によって設定された各種情報を記憶する記憶部26と、を備えている。
【0010】
浴槽1は、平面的に見て、例えば略長方形状もしくは略長円形状を呈している。以下の説明において、浴槽1の深さ方向に対して略垂直な長手方向(図1において横方向)を、第1の方向Xと定義する。図1に表した具体例の場合、浴槽1において、第1の方向に見た一端部側の底部には、台部3が設けられているが、台部3を設けずに、段差のない底部であってもよい。
【0011】
浴槽1の第1の方向(長手方向)Xに沿って、図1において左側から順に、ノズル5、ノズル7、ノズル9が配設されている。例えば、ノズル5は、図1において浴槽1の左側壁部と底部との境界の近傍に配設され、ノズル7は、底部の略中央に配設され、ノズル9は、図1において右側壁部の下部に配設されている。各ノズル5、7、9はそれぞれ、浴槽1内に臨む噴出口を有する。
リンパマッサージに際しては、浴槽1に入浴した入浴者の足先から頭側に向けて噴出流が移動するように、これらノズル5、7、9から浴水が噴出される。
本発明がその構成に限定されるわけではないが、図1では、ノズル9は足先から踵に向けてスイングするノズルとなっており、ノズル7は脹脛に向けて噴出するノズルとなっており、またノズル5は背に向けて噴出するノズルとなっている。ノズル9、7、5の順に浴水を噴出させることで、足先から頭側(心臓)に向けてリンパマッサージがなされる。
【0012】
図2は、浴槽1を平面方向から見た模式図である。
【0013】
ノズル7は、第1の方向Xに対して略垂直な第2の方向(浴槽1を平面方向に見た場合の短手方向)Yに沿って例えば2つ設けられ、図2にはその噴出口7aを図示している。同様に、ノズル9は、第2の方向Yに沿って例えば2つ設けられ、図2にはその噴出口9aを図示している。ノズル5は、第2の方向Yの略中央に1つだけ設けられ、図2にはその噴出口5aを図示している。
【0014】
ノズル5、7、9は、それぞれ、電動弁11、13、15、管路19a〜19cを介して、液圧ポンプ21の吐出口側に接続されている。液圧ポンプ21は、ポンプ本体21aと、ポンプ本体21aを駆動させるモータ21bと、を備える。浴槽1の内壁部には、浴槽1内に貯められた浴水を吸い込むための吸水口17が設けられ、この吸水口17は、管路23を介して、液圧ポンプ21の吸い込み口側に接続されている。液圧ポンプ21の駆動により、吸水口17から吸い込まれた浴水は、各ノズル5、7、9の各噴出口5a、7a、9aから浴槽1内に噴出される。
【0015】
各噴出口5a、7a、9aの口径は、例えば8.5mm(ミリメータ)である。また、空気を混入させない場合、各噴出口で、例えば25リットル/分の水流が噴出される。
また、例えば、図示しない空気取り込み口に接続された空気供給管を各噴出口5a、7a、9aに接続させ、空気取り込み口から空気供給管内に取り込んだ空気をエジェクター作用により吸引し気泡入り水流として噴出口5a、7a、9aから噴出させてもよい。例えば、水流の噴出口の口径を8.5mm、混合後の気泡入り水流の噴出口の口径を12mmとして、25リットル/分の水流に対して、空気の混入量を10〜15リットル/分とすることができる。
【0016】
図3は、ノズルの具体的構成を例示する模式断面図である。
前述した噴出口5a、7a、9aは、図3においてはまとめて符号33で表している。ただし、図1に関して前述したノズル5、7、9のすべてを本具体例のノズルとする必要は必ずしもなく、これら噴出口のいずれかのみを本具体例のノズルとしてもよい。
【0017】
ノズル本体31の外部に噴出口33が形成され、ノズル本体31の内部には、噴出口33で交わるように互いに逆方向に傾斜した2つの流路29a、29bが形成されている。2つの流路29a、29bのそれぞれの一端部は噴出口33に連通し、他端部は液圧ポンプ21からの吐出水流が供給される管路に接続されている。
【0018】
各流路29a、29bから噴出口33に向けて供給された水流は、噴出口33で合流する。各流路29a、29bを流れる水流の流量比を変えることで、噴出口33からの噴出流の噴出方向を、略扇状の角度の範囲内で連続的に変化させることができる。流路29bからのみ水流が供給されるときには、噴出口33からは矢印a方向に噴出流が噴出され、流路29aからのみ水流が供給されるときには、噴出口33からは矢印b方向に噴出流が噴出される。両流路29a、29bを流れる水流の流量比が同じ場合には、図3において、噴出口33からほぼ真上に向けて噴出流が噴出される。
【0019】
図4は、ノズルの他の具体例を例示する模式断面図である。
前述した噴出口5a、7a、9aは、図4においてはまとめて符号39で表している。ただし、本具体例についても、図1に関して前述したノズル5、7、9のすべてを本具体例のノズルとする必要は必ずしもなく、これらノズル5、7、9のいずれかのみを本具体例のノズルとしてもよい。
【0020】
この具体例では、浴槽壁1aに形成されたくぼみの中に、回動可能にノズル本体35が軸支されている。ノズル本体35の内部には、液圧ポンプ21からの吐出水流が供給される管路に連通した流路37が設けられ、この流路37から径外方に向けて噴出水路が形成され、流路37に連通する噴出口39が形成されている。流路37から噴出口39に至る噴出水路は、ノズル本体35の回動軸からずれており、交差しない方向に形成されている。
【0021】
図4(a)は、噴出口39から噴出流が噴出されていない状態を表し、この場合、図示しないバネの付勢力により、ノズル本体35は、浴槽壁1a内に収納されている。この状態においては、ノズル本体35の平坦側面35Sが浴槽壁1aと略連続した平面を構成し、凹凸のない壁面が形成されている。
一方、噴出口39から噴出流が噴出されると、このときの噴出力により、ノズル本体35を上記バネの付勢力に対抗して、図4(a)の状態から時計方向に回動させる力が作用する。その結果として、図4(b)に表されるように噴出口39を浴槽1内に向けた状態となり、浴槽1の内部に向かって噴出流が噴出される。なお、この時、噴出口39から噴射される噴出流の噴出力と、バネの付勢力と、がバランスしているので、ノズル本体35はこの状態を維持できる。
さらに、水流の流量を増やしたり、水流に空気を混入して噴出口39から噴出させるようにすると、噴出流の噴出力がより強まり、ノズル本体35はバネの付勢力に対抗して、図4(b)の状態からさらに時計方向に回動して図4(c)の状態に至る。この過程で、ノズル本体35からの噴出流の噴出方向は、浴槽壁1aに対して斜め方向から垂直方向を経て反対側の斜め方向に連続的に変化する。
噴出口39から噴出流が噴出されなくなると、ノズル本体35は、上述したバネの付勢力により、図4(a)に表される収納状態に戻る。
【0022】
以上、図3及び図4を参照しつつ、噴出方向を可変としたノズルについて説明したが、本発明はこれには限定されない。すなわち、噴出口の方向をモータなどにより可変としたノズルなどを用いてもよい。
また、複数の噴出口を一方向に並べ、これら噴出口から順番に浴水を噴出させることによっても、噴出流を移動させることができる。
【0023】
再び、図1を参照すると、制御部25は、入力手段27からの信号を受けて、液圧ポンプ21のモータ21bや、電動弁11、13、15の動作を制御する。また、例えばノズル5、7、9のいずれかを図3に表した具体例のノズルとした場合には、2つの流路29a、29bに流す水流の流量を制御する制御弁などが適宜設けられ、制御部25は、この制御弁も制御する。
【0024】
図5は、入力手段27の操作面を例示する模式図である。
入力手段27は、入浴者が浴槽1内で入浴した状態のまま操作を行えるように入浴者の手の届く浴槽1の近傍に適宜設けることができる。あるいは、入力手段27は、有線または無線による信号の送信が可能な可搬式のリモートコントローラであってもよい。
【0025】
入力手段27の操作面には、表示部41、浴槽装置の運転の入/切を操作するためのボタン43、マッサージのモードを設定するためのボタン45、マッサージ時間を設定するためのボタン47、表示部41に表示されたメニューなどを選択するためのボタン49、51、入浴者の足裏、ふくらはぎ、腰の各位置に噴出流を噴出させる各ノズル9、7、5を制御するボタン57、55、53、噴出流に気泡を混入させて気泡入り水流とするボタン59等が設けられている。
【0026】
図1は、浴水200を貯めた浴槽1の中で、入浴者100が台部3に腰掛けずに浴槽1底部に腰を下ろして全身浴しながら、マッサージを受ける場合を表している。このとき、入浴者100は台部3に足を載せたリラックスした姿勢になる。
【0027】
入浴者100が、図5に表される入力手段27のボタン45を操作して、例えば全身をマッサージするモードを選んで、そのモードを動作させると、まずノズル9から浴水が噴出される。
【0028】
ノズル9は、前述したように第2の方向Y(図2参照)に沿って2つ設けられ、各ノズル9の各噴出口9aから、入浴者100の両足裏に噴出流が噴出される。このとき、図3または図4を参照して前述したように、噴射方向を可変としたノズルを用いることにより、各噴出口9aからは噴出方向を連続的に変化させながら噴出流が噴出される。具体的には、入浴者100の足先からかかとに向かって噴出方向を変えながら噴出を行う。この時、噴出方向の変化は一方向であり、往復ではない。つまり、噴出口9aから噴出される噴出流は、足先からかかとに向かう一方向のみに向けて変化する。
【0029】
足先からかかとに向けての上記ノズル9からの噴出が終わる少し前から、次のノズル7からの噴出が開始される。ノズル7は、前述したように第2の方向Y(図2)に沿って2つ設けられ、各ノズル7の各噴出口7aから、入浴者100の両足のふくらはぎから太ももにかけて噴出流が噴出される。このとき、図3または図4を参照して前述したように、噴射方向を可変としたノズルを用いると、各噴出口7aからは噴出方向を連続的に変化させながら噴出流が噴出される。具体的には、入浴者100のふくらはぎから太ももに向かって噴出方向を変えながら噴出を行うこともできる。
【0030】
ふくらはぎから太ももに向けての上記ノズル7からの噴出が終わる少し前から、次のノズル5の噴出口5aからの噴出が開始される。噴出口5aからは、入浴者100の腰から背中にかけて噴出流が噴出される。このとき、図3または図4を参照して前述したように、噴射方向を可変としたノズルを用いることにより、噴出口5aからは噴出方向を連続的に変化させながら噴出流が噴出される。具体的には、入浴者100の腰から背中に向かって噴出方向を変えながら噴出を行う。
【0031】
このように、第1の方向Xに沿って順に各々の噴出口9、7、5から浴水を噴出させる一連の動作を「1サイクル」とし、これを複数サイクル繰り返して、マッサージは終了する。これら動作は、制御部25の制御により実行される。人体のリンパ液の流れをたどるように、足先、ふくらはぎ、太もも、腰、背中と順に噴出流によってマッサージしていく動作を複数回繰り返すことで、リンパ液の円滑な流れを促進することができる。
【0032】
さらに、本実施形態では、例えば、各噴出口9a、7a、5aから噴出される噴出流の噴出時間の「1サイクル」内における比率を様々に変えた複数のマッサージモードを選択できる。
【0033】
図6は、それら種々のマッサージモードの一例を表す模式図である。
なお、図6中、ノズルの前に付された番号は、1サイクル内における噴出順序を表し、第1ノズルはノズル9に、第2ノズルはノズル7に、第3ノズルはノズル5に、それぞれ対応する。
【0034】
標準モードは、各ノズル9、7、5から噴出される噴出流の噴出時間の「1サイクル」内における比率を等しくしたモードである。これに対して、図6に例示したモードaは、標準モードと同じ「1サイクルの時間」内で、例えばふくらはぎから太ももにかけて噴出流を噴出させるノズル7(第2ノズル)の噴出時間を他のノズルにおける噴出時間よりも長くし、ノズル5(第3ノズル)における噴出時間を最も短くしたモードである。また、図6に例示したモードbは、足裏に噴出流を噴出させるノズル9(第1ノズル)の噴出時間を最も長くしたモードである。
【0035】
前述したように、各ノズルは例えば噴出方向を連続的に変えながら噴出を行っているので、第2ノズルにおける噴出時間が長いということは、ふくらはぎから太ももにかけて標準モードよりもゆっくりと噴出流を移動させながら噴出を行うことになる。同様に、第1ノズルにおける噴出時間が長いということは、足裏に対して標準モードよりもゆっくりと噴出流を移動させながら噴射を行うことになる。このように、1サイクル内における噴出時間比率を変えるということは、噴出流が人体を「さする」速さを変えることになる。このような噴出流が人体をさする速さは、人が感じる刺激や気持ち良さといった体感に関係し、使用者は好みに応じて、どのノズルにおける噴出時間を長くあるいは短くするかといった設定をすることで、さする速さを調整し、ある特定部位の体感を調整できることになる。なお、モードa及びモードbと同様に、第3ノズルの噴射時間を相対的に長くしたモードも適宜設定できる。
【0036】
一方、本実施形態においては、「1サイクルの時間」を長くすることもできる。
図7は、「1サイクルの時間」を長くしたモードの具体例を表す模式図である。
すなわち、図7に例示したモードaは、標準モードに比べて「1サイクルの時間」を長くしたモードであり、モードbは「1サイクルの時間」をさらに長くしたモードである。このように、「1サイクルの時間」を長くするということは、噴出流の移動速度を遅くすることであり、人体をよりゆっくりとさする効果が得られる。
【0037】
また、本実施形態においては、「1サイクルの時間」とともに、その内訳も同時に変化させたモードを設定することもできる。
【0038】
図8は、「1サイクルの時間」とその内訳を変化させたモードの具体例を表す模式図である。
すなわち、図8に例示したモードaは、標準モードに比べて「1サイクルの時間」を長くしつつ、第2ノズルの噴出時間を相対的に長くしたモードである。また、モードbは、このように第2ノズルの噴出時間を相対的に長くしつつ、「1サイクルの時間」をさらに長くしたモードである。
【0039】
図6乃至図8を参照して説明したような各モードは、入力手段27により選択が可能である。すなわち、使用者が、図5に表される入力手段27におけるモード設定ボタン47を操作して、例えば、標準モードやモードa、bといった実行したいモードの情報を表す「モード設定情報」を入力すると、制御部25は、その入力された「モード設定情報」に基づいて、例えば、標準モード、モードa、bなどを実行する。この際に、使用者が「モード設定情報」を入力すると、直ちにモードが切り替えられるようにしてもよく、または、そのサイクルが終了してから新しいモードに切り替えられるようにしてもよい。
一方、本実施形態においては、「モード設定情報」の入力に際して、あらかじめ設定され記憶部26に記憶された複数のモードの中から選んでもよいし、使用者が、前述した1サイクル内における噴出時間比率や、1サイクルの時間などを任意に設定できるようにしてもよい。
図9は、使用者が設定するプロセスを例示するフローチャートである。
例えば、図5に例示した入力手段27を用い、マッサージ中に使用者が「足裏」ボタン57を押すと、第1ノズル(ノズル9)からの噴出時間を所定の時間だけ長くするようにすることができる。同様に、使用者が、「ふくらはぎ」ボタン55や、「腰」ボタン53を押すことにより、第2ノズル(ノズル7)あるいは第3ノズル(ノズル5)からの噴出時間を所定の時間だけ長くするようにしてもよい。
また一方、使用者が入力手段27の時間を設定するボタン47を操作することにより、1サイクルの時間を任意に設定できるようにしてもよい。
いずれの場合も、使用者が「気泡」ボタン59(図5参照)を押す度に、噴出流に気泡を混入させ、気泡の混入を停止する制御を実行することも可能である。
【0040】
また、前述の「1サイクル」を複数回繰り返す本動作の前に、試しモードを行う機能を有していてもよい。試しモードは、図6乃至図8に表されるように、標準モードよりも「1サイクルの時間」が短く、また各ノズルにおける1サイクル内の噴出時間比率は等しい。例えば、標準モードの「1サイクル」は75秒程度に設定できるのに対して、試しモードの「1サイクル」は例えば38秒程度に設定することができる。使用者は、本動作の前に試しモードを行うことで、各部位に当たる噴出流の感覚をつかむことができ、この試しモードで得た感覚を基に、例えば気持ち良かった部位のみ特定して噴出流によるマッサージを長く行えるように、本動作におけるモードを設定できる。試しモードは、使用者にマッサージ効果を与えるモードではなく、本動作におけるモードを決めるための試しモードであるため、1サイクルだけでよく、またその1サイクルの時間も短くてよい。
【0041】
一方、本実施形態においては、噴出流の噴出力を変えることも可能である。
図10は、「1サイクル」内における、各噴出口から噴出される噴出流の噴出力が異なる種々のマッサージモードの一例を表す模式図である。
【0042】
標準モードは、各ノズルにおける噴出力が、「1サイクル」内で等しいモードである。これに対して、モードaは、標準モードと同じ「1サイクルの時間」内で、例えばふくらはぎから太ももにかけて噴出流を噴出させるノズル7(第2ノズル)の噴出力を他のノズルにおける噴出力よりも強くして、その部位におけるマッサージ効果を特に高めるようにしたモードである。同様に、第1ノズルまたは第2ノズルの噴出力を相対的に強くしたモードも適宜設定できる。使用者は好みに応じて、どのノズルにおける噴出力を強くあるいは弱くするかといった設定をすることで、ある特定部位の体感を調整できることになる。
【0043】
また、本実施形態においては、各ノズルからの噴射時間と噴出力を同時に変化させることも可能である。
図11は、噴出時間と噴出力を同時に変化させた具体例を表す模式図である。
すなわち、標準モードは、各ノズルからの噴出時間が均等で、各ノズルにおける噴出力が、「1サイクル」内で等しいモードである。これに対して、モードaは、「1サイクルの時間」は変えずに、第2ノズルの噴射時間を長くし、かつその噴射力を強くしたモードである。このように噴射時間と噴射力を同時に変化させると特定の部位を特に重点的にマッサージすることができる。
【0044】
一方、噴射力を変えると同時に「1サイクルの時間」も変えることもできる。
図12は、噴射力とともに「1サイクルの時間」も変えた具体例を表す模式図である。 標準モードに比べて、モードaにおいては、第1ノズルと第3ノズルの噴射時間と噴射力は同様であるが、第2ノズルの噴出力を強くするとともに、その噴射時間も長くされている。その結果として、モードaにおいては、「1サイクルの時間」が長くなっている。このようにすれば、第1ノズルと第3ノズルによるマッサージ効果を減ずることなく、第2ノズルによるマッサージ効果を上げることが可能となる。
【0045】
また、入力手段27(図5参照)を操作することにより、各ノズルからの噴出力を任意に調節することも可能である。
図13は、入力手段による噴出力の調節のプロセスを例示するフローチャートである。 例えば、マッサージ中に使用者が「足裏」ボタン57と「強」スイッチ49とをこの順に押した場合に、ノズル9(図1参照)からの噴出力を所定の値だけ強くすることができる。このようにすれば、各ノズルからの噴出力を使用者が好みのレベルに調節することが可能である。また、「ふくらはぎ」ボタン55や、「腰」ボタン53を操作して同様の調節をすることも可能である。
【0046】
ここで、「噴出力」は、入浴者が感じる噴出流の体感圧力(あるいは入浴者に与える刺激力)を表し、例えば本実施形態では、「噴出力」は、「噴出流の動水圧」と「噴出流の流量」との積(「噴出流の動水圧」×「噴出流の流量」)で表すことができる。
【0047】
「噴出力」を変えるにあたっては、例えば、図1における液圧ポンプ21の駆動モータ21bを、制御部25の制御により制御することで、噴出口に水流を供給する液圧ポンプ21の吐出流量や吐出圧力を変える。あるいは、噴出口の口径を可変できる手段を設けて、噴出口の口径を変えることで、噴出流の流量を変化させて「噴出力」を変えてもよい。あるいは、液圧ポンプ21とノズルとの間に圧力または流量を調節可能な制御弁を設け、この制御弁を調節することにより吐出流量または吐出圧力を変えてもよい。
【0048】
初期設定は、例えば標準モードに設定され、電源を入れて、モード設定を行わない場合には、試しモードの後に、標準モードで本動作が繰り返される。本動作中に、モード設定情報の入力(変更)が行われた場合、制御部25は、そのモード設定情報の入力(変更)が行われたサイクルの途中から、またはその次のサイクルから、そのモード設定情報に基づいたモードに切り替える。
【0049】
また、本実施形態においては、浴槽装置に学習機能を与えてもよい。すなわち、使用者によって設定されたモード設定情報、または使用者が選択したモード設定情報は、記憶部26(図1参照)に記憶され、次回使用時に電源を入れた際に、あらためて使用者がモードを設定しなくても、その記憶したモード設定情報を読み出して選択できるようにしてもよい。あるいは、モード設定を行わなくても、初期設定の標準モードではなく、その記憶したモード設定情報に基づいて、本動作が開始されるようにしてもよい。
【0050】
なお、本動作全体の時間(上記1サイクルを複数回繰り返す時間)は、各モード間で変えてもよいし、変えなくてもよいが、人がのぼせるのを防ぐ観点から、上限を設けるのが望ましい。
【0051】
図14は、本発明の他の実施形態に係る浴槽装置の構成を例示する模式図である。
この図14に表される実施形態においては、入浴者100は、台部3に腰掛け、半身浴をしている状態を表す。この場合、図6、7における、第1ノズルはノズル5に対応し、第2ノズルはノズル7に対応し、第3ノズルはノズル9に対応する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態に係る浴槽装置の構成を例示する模式図である。
【図2】本発明の実施形態において、浴槽を平面方向から見た模式図である。
【図3】本発明の実施形態において、ノズルの具体的構成を例示する模式断面図である。
【図4】本発明の実施形態において、ノズルの他の具体的構成を例示する模式断面図である。
【図5】本発明の実施形態において、入力手段の操作面を例示する模式図である。
【図6】本発明の実施形態において、「1サイクル」内における、各噴出口から噴出される噴出流の噴出時間比率が異なる種々のマッサージモードの一例を表す模式図である。
【図7】「1サイクルの時間」を長くしたモードの具体例を表す模式図である。
【図8】「1サイクルの時間」とその内訳を変化させたモードの具体例を表す模式図である。
【図9】使用者が設定するプロセスを例示するフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態において、「1サイクル」内における、各噴出口から噴出される噴出流の噴出力が異なる種々のマッサージモードの一例を表す模式図である。
【図11】噴出時間と噴出力を同時に変化させた具体例を表す模式図である。
【図12】噴射力とともに「1サイクルの時間」も変えた具体例を表す模式図である。
【図13】入力手段による噴出力の調節のプロセスを例示するフローチャートである。
【図14】本発明の他の実施形態に係る浴槽装置の構成を例示する模式図である。
【符号の説明】
【0053】
1…浴槽、5…ノズル、5a…噴出口、7…ノズル、7a…噴出口、9…ノズル、9a…噴出口、17…吸水口、21…液圧ポンプ、25…制御部、26…記憶部、27…入力手段、33…噴出口、39…噴出口、100…入浴者、X…第1の方向、Y…第2の方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に沿って複数の噴出口が配設された浴槽と、
モード設定情報を入力するための入力手段と、
前記第1の方向に沿って前記複数の噴出口から順に浴水を噴出させる動作を1サイクルとして、これを複数サイクル繰り返させる制御を実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記入力手段に入力された前記モード設定情報に基づいて、前記複数の噴出口の少なくともいずれかにおける前記浴水の噴出時間を変化させる制御を実行することを特徴とする浴槽装置。
【請求項2】
第1の方向に沿って複数の噴出口が配設された浴槽と、
モード設定情報を入力するための入力手段と、
前記第1の方向に沿って前記複数の噴出口から順に浴水を噴出させる動作を1サイクルとして、これを複数サイクル繰り返させる制御を実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記入力手段に入力された前記モード設定情報に基づいて、前記複数の噴出口の少なくともいずれかにおける前記浴水の噴出力を変化させる制御を実行することを特徴とする浴槽装置。
【請求項3】
動作中に前記モード設定情報の入力が行われた場合、前記制御部は、前記モード設定情報の入力が行われたサイクルの途中から、前記モード設定情報に基づいて前記変化させる制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の浴槽装置。
【請求項4】
動作中に前記モード設定情報の入力が行われた場合、前記制御部は、前記モード設定情報の入力が行われたサイクルの次のサイクルから、前記モード設定情報に基づいて前記変化させる制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の浴槽装置。
【請求項5】
前記複数回のサイクルを繰り返す動作を本動作とし、前記制御部は、前記本動作の前に、前記本動作における1サイクルより短い時間で、前記第1の方向に沿って順に前記各々の噴出口から浴水を噴出させる試し動作を行わせることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の浴槽装置。
【請求項6】
前記入力手段に入力されたモード設定情報を記憶する記憶部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の浴槽装置。
【請求項7】
前記噴出口からは、気泡が混入された浴水が噴出可能とされたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の浴槽装置。
【請求項8】
前記噴出口から浴水を噴出中にその噴出方向を変化させる噴出方向可変手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の浴槽装置。
【請求項1】
第1の方向に沿って複数の噴出口が配設された浴槽と、
モード設定情報を入力するための入力手段と、
前記第1の方向に沿って前記複数の噴出口から順に浴水を噴出させる動作を1サイクルとして、これを複数サイクル繰り返させる制御を実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記入力手段に入力された前記モード設定情報に基づいて、前記複数の噴出口の少なくともいずれかにおける前記浴水の噴出時間を変化させる制御を実行することを特徴とする浴槽装置。
【請求項2】
第1の方向に沿って複数の噴出口が配設された浴槽と、
モード設定情報を入力するための入力手段と、
前記第1の方向に沿って前記複数の噴出口から順に浴水を噴出させる動作を1サイクルとして、これを複数サイクル繰り返させる制御を実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記入力手段に入力された前記モード設定情報に基づいて、前記複数の噴出口の少なくともいずれかにおける前記浴水の噴出力を変化させる制御を実行することを特徴とする浴槽装置。
【請求項3】
動作中に前記モード設定情報の入力が行われた場合、前記制御部は、前記モード設定情報の入力が行われたサイクルの途中から、前記モード設定情報に基づいて前記変化させる制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の浴槽装置。
【請求項4】
動作中に前記モード設定情報の入力が行われた場合、前記制御部は、前記モード設定情報の入力が行われたサイクルの次のサイクルから、前記モード設定情報に基づいて前記変化させる制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の浴槽装置。
【請求項5】
前記複数回のサイクルを繰り返す動作を本動作とし、前記制御部は、前記本動作の前に、前記本動作における1サイクルより短い時間で、前記第1の方向に沿って順に前記各々の噴出口から浴水を噴出させる試し動作を行わせることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の浴槽装置。
【請求項6】
前記入力手段に入力されたモード設定情報を記憶する記憶部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の浴槽装置。
【請求項7】
前記噴出口からは、気泡が混入された浴水が噴出可能とされたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の浴槽装置。
【請求項8】
前記噴出口から浴水を噴出中にその噴出方向を変化させる噴出方向可変手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の浴槽装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−209475(P2007−209475A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−31564(P2006−31564)
【出願日】平成18年2月8日(2006.2.8)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月8日(2006.2.8)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】
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