説明

海水から金及びレアメタルを取る装置

【課題】波を効率良く利用することで海水を給水して、油の浮力により、金及びレアメタルを採取出来る装置を提供する。
【解決手段】海中にある筒の上に浮かせた円盤3に、波が押し上げられた海水は、空気取り入れ箇所2より取り入れた空気があるので、筒中油4の間までは空間が出来るため、給水口1より下方に落ちる。油4に落下した海水に含まれる微量の金及びレアメタルだけが油に付着して油と共に浮き上がる。海水は油を素通りして下部9に押し出されて行く。油が海水の落下圧により下方に押されるのを防ぐ為、油がえし5と、水切りの良いスポンジ状の物7を固定した。また、万が一に備え完全に油の流出を防ぐため海砂8を固定した。以上のように、金及びレアメタルを油で付着した後の流出を防ぐ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、海水に含まれる金及びレアメタルを、油の利用により採取する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来日本国や、外国などでは金の採取には川とか鉱山から取っていたが、現在日本国内では金の採取は困難になっている。
【発明の開示】

【発明が解決しようとする問題】
【0003】
川や鉱山で金が取れなくなった現在でも、日本国内で金採取の方法はある。それは海水に均等に含まれる金を採取することである。しかし海水100万トンに含まれる金は数グラム程度である。
また海水中に浮遊している微量の金及びレアメタルを取るには、動力や燃料も必要とするので困難だった。本発明は、以上のような欠点をなくすためになされたものである。
【課題と解決するための手段】
【0004】
上述のように大量の海水から取れる金及びレアメタルはあまりにも微量なので、いかなる考えも成り立たないのが実態だったが、その欠点をなくす為に考案した装置である。図1の錆びない、しかも軽い素材で構成された筒状の上に有る▲3▼の円盤状の上に波により運ばれた海水を▲1▼の給水口に流し込み、海面上に浮かんだ粘着性の強い油▲4▼を、金やレアメタルに付着して浮かせる。その際、塩分の含んだ海水は▲7▼や▲8▼の浄化装置を通過して▲9▼から海中に返還される。その行程により海水通過の量により、▲4▼の油に付着した金及びレアメタルを油ごと取り出す。本発明はいじょうのような、波の移動性と、油の浮力や粘着性を利用した構成の装置である。
【発明の効果】
【0005】
本発明の装置は、自然の力である波を利用して、海水を取り込む。取り込んだ海水に含まれる金やレアメタルを、油の浮力と粘着性の特徴を利用して採取するものである。また装置は軽い素材で出来ているので海面に何日も浮かせて置く事が出来る。このように動力を使わずに取り込んだ海水をまた海に変換する。また油は絶対に海水に流さないように考案されている。以上の装置は巨大な程採取効果は大きい。鉱山のような陸地と違い電気や動力を使わず自然の力だけで金及びレアメタルを採取できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下本案の形態について説明する。[図1]の全体図は海中にある筒状上部に浮かせた円盤状の▲3▼に、波の力で押し上げられた海水は▲1▼の給水口から下に落ちる。▲1▼と▲4▼の油との間隔は▲2▼からの空気により空洞になっている、このことにより▲4▼の油は海面に溢れ出ないようになっている。
▲4▼に落ちた海水は粘着性の強い油により金やレアメタルを吸着して浮く、塩分のある海水はそのまま下の▲10▼から海中に押し出されて行く。▲4▼の油は▲5▼まで到達する前に海水と分離して浮き上がるが、▲4▼と▲5▼の間は長い方が確率はよいが、円い壁に伝わり降下する可能性もあるので▲5▼油返しで止める。さらに▲7▼ではスポンジのような水切れの良いもので浄化する。
以上の状態を万全なものにする為、▲9▼の海砂を用いて、完全なる状態にして▲10▼から海中に押し出す。▲6▼は伸縮可能な物を取り付け下のロープなどにより海底に固定される。▲6▼により装置全体が波の高低に順応出来るよう柔軟性を持たせたものである。以上の行程で油に付着した金及びレアメタルを、油と共に回収した後、油だけ蒸発させると金及びレアメタルは残る。この方法は海水だけでなく、温泉水に含まれる、金やレアメタル採取にも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】考案の全体断面斜視図である。
【図2】上面斜視図
【図3】▲7▼▲8▼断面斜視図
【図4】写真 容器の真上からの撮影
【図5】写真 容器の真横からの撮影
【符号の説明】
【0008】
[図1]の装置は巨大であるほど海水の取り込みが多く効果は大きい。
▲1▼は、海水給水口と同時に布が張ってあり不純物侵入を防ぐ。
▲2▼は、空気を取り入れるところ。
▲3▼は、巨大な円盤状の内部にあるスタイロホームなどにより浮く。また円盤上部に波が押し上げられ▲1▼に海水が集まる。
▲4▼は、筒の中にある油(粘着性のある野菜油が良い)で海面上に浮いている。
▲5▼は、油が円柱の内壁に伝わり下がるのを防ぐ油返し。
▲6▼は、下方にロープなどを付け海底に固定する。その上部の伸縮自在な物により波の高低に耐えるように、柔軟性をもたせる。
▲7▼は、水切りのよいスポンジ状のもので▲4▼の油を浄化して油が下がるのを防ぐ。
▲8▼は、海水に油の流出を完全に防ぐ為に、海砂を布に包み網で固定してある。
▲9▼は、▲1▼から入って来た海水を海中に返還する所である。
[図2]は、[図1]の上部分で装置の上から見た所です。各記号は[図1]と同一符号であるが、▲4▼の円盤状の上部記号▲10▼は、波を出来るだけ▲1▼に集める為の波仕切り装置で、円盤上に有り波があつまるように突出している。▲4▼の下部はスタイロホームのような水に浮く物体が入っている。また[図2]の装置▲10▼は[図1]には記載してない。
[図3]
▲7▼は、水切りの良いスポンジなどを網で固定してある。
▲8▼は、海砂を布と網で固定してある
[図4]の写真は、市販の金粉を容器に入れ攪拌したもので、真上からの撮影。
▲11▼は、海水に金粉と油を入れて攪拌した写真。金粉は浮いている。
▲12▼は、同じ海水であるが、油なしで攪拌した写真、金粉は浮かない。
[図5]の写真は市販の金粉を容器にいれ攪拌したもので、真横からの撮影。
▲11▼は 海水に金粉と油を入れて攪拌した写真。金粉は浮いている。
▲12▼は、同じ海水であるが、油なしで攪拌した写真、金粉は浮かない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
海水に含まれる金及びレアメタルを、波の移動と、油の浮力や粘着性を利用して採取する。以上の如く構成された装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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