説明

海鮮イタヤ貝盛り食品

【課題】本発明は、イタヤ貝からなる貝皿上に設けた魚肉部材上に、蒸しエビ、蒸しカニ肉及びギンナンを設け、外見の良さと美味を得ることを目的とする。
【解決手段】本発明による海鮮イタヤ貝盛り食品は、イタヤ貝の貝片からなる貝皿(1)上に、肉厚を有して魚肉すり身からなる魚肉部材(4)を設け、この魚肉部材(4)上に蒸しエビ(10)、蒸しカニ肉(11)及びギンナン(12)を配設した構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海鮮イタヤ貝盛り食品に関し、特に、イタヤ貝の一方の貝片を貝皿とし、この貝皿上に、魚肉すり身からなる魚肉部材を設け、この魚肉部材上にエビ、ギンナン及びカニ肉を載せ、外見が美しく、かつ、味も極めて美味とするための新規な改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用いられていたこの種の盛り食品としては、特許出願を行っていないため、特に、特許文献等は開示していないが、例えば、カニのカラを皿として用い、この皿の中にグラタン等の魚肉等を有する材料が充填され、蒸すことによってカニ食品等が構成されていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の盛り食品は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、カニのカラを皿として用いて、この皿の中にグラタンを入れただけの構成であるため、海鮮の魚貝類を組合わせることが難しく、外見も美しくすることは困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明による海鮮イタヤ貝盛り食品は、イタヤ貝の一対の貝片のうち一方の貝片からなる貝皿と、前記貝皿の内面上に肉厚を有して延設され魚肉すり身からなる魚肉部材と、前記魚肉部材上に設けられた蒸しエビ、ギンナン及び棒状の蒸しカニ肉とを備え、前記魚肉部材上における前記蒸しエビ、ギンナン及び蒸しカニ肉で囲まれた領域には、前記魚肉部材が配設されている構成であり、また、前記魚肉部材は、イトヨリダイの肉からなる構成であり、また、前記魚肉部材には、野菜が混入されている構成であり、また、前記野菜は、にんじん、たまねぎ、いんげんの何れか1つ又は全部よりなる構成である。
【発明の効果】
【0005】
本発明による海鮮イタヤ貝盛り食品は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、イタヤ貝の一方の貝片からなる貝皿上に、魚肉すり身からなる魚肉部材を肉厚を有して設け、この上に蒸しエビ、ギンナン及び棒状の蒸しカニ肉を設けているため、合計で少なくとも4種類の食材を盛り付けることができ、素材の良さを利用した美味を得ると共に、すり身のピンク、エビの赤、カニの赤及びギンナンの黄色の組合わせにより、極めて美しい色彩を得ることができ、色彩による食品としてのおいしさ感及び目をひきつける作用を得ることができる。
【0006】
また、貝皿上にのせたすり身は、エビ、ギンナン及びカニ肉を配置する際の接着剤としての作用を得ることができ、このすり身によって、これらの各食材を貝皿上に付着させ、商品として搬送する場合も各食材の貝皿からの落下を防止することができる。
【0007】
また、貝皿の内面に形成された多数のしわ状の線模様の一部が残るため、各食材を一層引き立てることができる。
【0008】
また、すり身には、複数の野菜が混入されているため、極めて健康指向の強い食品を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、イタヤ貝の一方の貝片を貝皿とし、この貝皿上に、魚肉すり身からなる魚肉部材を設け、この魚肉部材上にエビ、ギンナン及びカニ肉を載せ、外見が美しく、かつ、味も極めて美味とした海鮮イタヤ貝盛り食品を提供することを目的とする。
【実施例】
【0010】
以下、図面と共に本発明による海鮮イタヤ貝盛り食品の好適な実施の形態について説明する。
図1及び図2において符号1で示されるものは、貝柱を有するホタテ貝からなるイタヤ貝の一対の貝片のうち一方の貝片を用いてなる貝皿であり、この貝皿1は全体形状が偏平円形状をなすと共に、その内面1aには、ほぼ放射状に形成された多数のしわによる線模様2が形成されている。
また、この貝皿1の周縁の一部には、ほぼ長方形をなす舌片3が一体に形成されている。
【0011】
前記貝皿1の内面1a上には、いとよりだい等からなる魚肉すり身で構成された生の魚肉部材4が、所要の肉厚を有するようにぬる状態で延設されている。
前述の生状態の前記魚肉部材4上には、蒸しエビ10、棒状のカニの足を蒸してカラを除去して形成した蒸しカニ肉11及びギンナン12が互いに輪状となるように、一部を埋め込む状態で設けられている。
【0012】
前記蒸しエビ10、蒸しカニ肉11及びギンナン12は、各々、あざやかな赤色(朱色)及び黄色で形成されていると共に、これらの蒸しエビ10、蒸しカニ肉11及びギンナン12によって囲まれた領域20には前記魚肉部材4が配設されている。
【0013】
前記魚肉部材4には、にんじん、たまねぎ、いんげんの何れか1つ又は全部よりなる野菜が、みじん切り状として混入されており、魚肉部材4を健康指向の強い材質に仕立てている。
尚、前記魚肉部材4は生肉ですり身であるため、貝皿1の内面1aに付着しやすく、かつ、蒸しエビ10等にも付着しやすく、蒸しエビ10等の各食材を貝皿1に設けるための接着材の作用も有している。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による海鮮イタヤ貝盛り食品を示す平面図である。
【図2】図1のA−A’断面図である。
【符号の説明】
【0015】
1 貝皿
2 線模様
3 舌片
4 魚肉部材
10 蒸しエビ
11 蒸しカニ肉
12 ギンナン
20 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イタヤ貝の一対の貝片のうち一方の貝片からなる貝皿(1)と、前記貝皿(1)の内面(1a)上に肉厚を有して延設され魚肉すり身からなる魚肉部材(4)と、前記魚肉部材(4)上に設けられた蒸しエビ(10)、ギンナン(12)及び棒状の蒸しカニ肉(11)とを備え、
前記魚肉部材(4)上における前記蒸しエビ(10)、ギンナン(12)及び蒸しカニ肉(11)で囲まれた領域には、前記魚肉部材(4)が配設されていることを特徴とする海鮮イタヤ貝盛り食品。
【請求項2】
前記魚肉部材(4)は、イトヨリダイの肉からなることを特徴とする請求項1記載の海鮮イタヤ貝盛り食品。
【請求項3】
前記魚肉部材(4)には、野菜が混入されていることを特徴とする請求項1又は2記載の海鮮イタヤ貝盛り食品。
【請求項4】
前記野菜は、にんじん、たまねぎ、いんげんの何れか1つ又は全部よりなることを特徴とする請求項3記載の海鮮イタヤ貝盛り食品。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−173078(P2008−173078A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−11313(P2007−11313)
【出願日】平成19年1月22日(2007.1.22)
【出願人】(596159810)株式会社メイプルフーズ (3)
【Fターム(参考)】