説明

浸漬ココア組成物及びそれらから作製された機能性ココア飲料

本発明は、1つの態様において、ココア含有飲料又は栄養的に強化された若しくはエネルギー持続性の有益なココアポリフェノールを含有するココア飲料を製造する方法を提供する。すぐに飲める組成物、濃縮物、主要な飲料成分、及び飲料を製造するためのパケットが具体的に開示されており、かつココア含有製品を水又は水溶液中に浸漬することから作製されるココア水組成物から調製される。多くのビタミン、ミネラル、補助剤、及び栄養補助食品組成物を加えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ココア製品又はココア粉末中に浸漬された水及び1つ又は複数の機能性成分又は健康によい成分、例えばエネルギー生成成分、刺激成分、免疫防御成分、心臓健康成分、解毒成分、筋肉回復成分、認知力強化成分、若しくは緩和成分など又は補助剤との組合せから作製される新規な飲料製品に関する。一般に、これらの飲料は、ココア酸化防止剤の有益又は有意なレベルを、当技術分野で知られている1つ又は複数のビタミン、抽出物又は栄養成分と任意選択で組み合わせて有するココア水成分をあるパーセンテージで含有する。本発明の好ましい、強化された、さわやかな、及び/又はエネルギーを持続させる飲料はすぐに飲める飲料製品として、濃縮物として、又は飲料を製造するための混合物若しくはパケットとして製造することができる。好ましくかつ好都合な実施形態では、飲料はティータイプの飲物として、香味付けされた若しくは強化されたウォータードリンク、ジュースカクテルタイプの飲物、又はエネルギードリンクとして製造することが可能であり、有益なココア酸化防止剤及びエネルギー生成成分に加えて健康成分を場合により含有することができる。他の好都合な態様において、本発明の方法はココア/水混合物の効率的な濾過及び加工を可能にするだけでなく、貯蔵中の脂肪含有組成物の飲料容器中に一般に存在する表面脂肪リング、すなわちココア脂肪リングの出現を低減又は大幅に低減するための選択肢をも可能にする。
【背景技術】
【0002】
様々なココア飲料が入手可能になっている。しかし、これらの製品は殆どすべてがココアを溶解させる又はココア固形物を溶液中に維持するために、ミルク又はリカーベースを使用する。手近な例にはチョコレートミルク及びココア又はチョコレートリカーが含まれる。しかし、ますます多くの証拠がココア酸化防止剤又はココアポリフェノール化合物の利益を示しているので、これらの化合物を有する様々な食品が望ましい。本発明は、一態様において、従来の茶浸漬法をココアポリフェノールを含有している製品、濃縮物又は抽出物と組み合わせて、エネルギーを与える及び/又は刺激する成分を任意選択で含む、さわやかなココア飲料を製造することによってこの願望に対処する。他の一態様において、本発明は、従前の方法が商業的製造を妨げる詰まり及び非効率を起こしやすいので、ココア製品及び水又は水溶液の混合物を濾過することの問題に対処する。さらに他の態様において、本発明は、脂肪、例えばココアバターの脂肪を含有する飲料の容器中又は表面に一般に見出される脂肪リングの問題に対処する。
【0003】
また、様々なエネルギー飲物及び浸出又は強化された茶も販売又は提案されてきた。しかし、少なくともココア製品を浸漬工程において使用する技術的問題が原因で、これらの茶製品で基本成分としてのココアに基づいているものはなかった。さらに、ココア酸化防止剤を含有している製品に対する要望は増加してきており、したがって当技術分野はココアに基づく改良された飲料製品を必要としている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、浸漬ココア又は「ココア水」と称され、ココア抽出物、ココア濃縮物、ココア粉末、若しくは他のカカオ豆組成物などのココア製品から製造することができるものから作製される飲料に関する。一態様において、本発明は、本明細書に記載されている浸漬又は煎出されたココア水の作製及び新規な使用のための新規な方法に関する。好ましい一実施形態において、本発明はココア香味化合物及びココアポリフェノールを含有しており、ある種の任意選択の実施形態においては含有するカロリー及び/若しくは脂肪が実質的にゼロであるか又は低カロリー飲料である、さわやかな飲料を製造する方法を提供する。他の態様において、ココア製品を浸漬しかつ固形物若しくは粒子状物質を濾過又は除去し、次いでこのココア水を、栄養素を提供しかつココア組成物中に一般に存在する収斂性の味又は苦味を低減するフルーツ、ハーブ、又は野菜のジュース若しくは抽出物などのジュース又は抽出物と、場合により組み合わせる方法から製造することができる。ココア水成分それ自体は、新規でさわやかなベースを提供し、いくつかの混合飲料組成物又は主要な飲料成分の基礎材料となることができるココア香味化合物及びココアポリフェノールを含有する。ココア水のフルーツジュース及び/又は抽出物との組合せは、この点では特に好ましいが、ココア水は甘味料及び水又は茶又は他の飲料と混合してティータイプの飲料を製造することもできる。好ましい実施形態では、ココア水は、味覚試験などの通常の飲料試験法によって判定される固形物又は粒子状物質を含まない。他の好ましい実施形態では、ココア水は直径50ミクロンを超える感知し得る粒子を含有せず、又は直径50ミクロンを超える粒子を実質的に有しておらず、又は直径20ミクロンを超える、又は10ミクロンを超える、又は5ミクロンを超える粒子を実質的に有していない。ある種の任意選択の実施形態は、含有するカロリー及び/若しくは脂肪が実質的にゼロであるか又は低カロリー飲料であり得る。飲料は市販流通のために容器中に密封することができ、室温で約1〜約9カ月、又は9カ月を超えて、又は少なくとも6カ月の間は貯蔵安定である。様々な濾過、照射、加熱、遠心分離、若しくは処理の方法又はこれらの組合せを使用して、ある期間にわたり安定な貯蔵が可能な飲料を製造することができる。当技術分野において知られている又は利用可能な他の類似又は適合可能な方法も使用することができる。
【0005】
ココア水を製造する方法は、精製若しくは滅菌された水のある温度、又はいくつかの所望の温度若しくは温度範囲での使用を含む。しかし、任意の飲用可能な水又は香味付き若しくは炭酸入りの水を使用することができる。当技術分野において知られている通り、不溶性の成分、又は大部分若しくは実質的にすべての不溶性の成分を除去するための濾過法又は精製法を使用することができる。好ましい水には、カーボン濾過水、脱イオン水、及び/又は逆浸透によって精製された水が含まれる。加えて、クエン酸の緩衝水溶液、より好ましくは約0.1〜約1.0%クエン酸、又は約0.4〜約0.7%、又は約pH4以下、若しくは約pH3〜pH4の間の約0.6%クエン酸などの水溶液を使用することができる。あらかじめココアニブと混合された水から調製された水溶液を使用することもできる。このココアニブ処理された水の使用は、追加のココア香味料を提供することができ、ココアニブ処理された水はまた脂肪を含まずかつ/又はカロリーを実質的に含まないこともできる。ココア製品を水又は水溶液に浸漬した後、水を濾過又は精製してココア水と呼ばれるすぐに飲める飲料ベースを製造する。本質的に無色のココア水を調製するための任意選択の濾過又は清澄濾過工程もある種の実施形態において使用することができ、この目的のために様々な飲料及びジュース濾過装置が入手可能である。ココア水を、当技術分野において知られている方法によって任意選択で濃縮し、次いで水及び任意選択で甘味料及び/又は香味料を加えることによってすぐに飲める製品を製造するために使用することができる。
【0006】
記載した通り、ココア水をベースとして使用し、1つ又は複数の機能性成分を加えて最終飲料又は食品若しくは飲料の成分を製造することができる。したがって、本発明は多くの様々なココアに基づく組成物及び製品並びにそれらを製造するための方法を包含する。
【0007】
特定の好ましい実施形態において、ベースココア水組成物が1つ又は複数のフルーツジュースとともに使用され、ここでのフルーツジュースはフルーツに基づく製品及びフルーツジュース濃縮物及び/又はフルーツ抽出物及び/又はフルーツ若しくは抽出物のエッセンスを包含する。これらのジュース、濃縮物、又は抽出物のためには任意の入手可能なフルーツ、並びに2つ以上の任意の組合せを使用することができる。しかし、好ましい例には、柑橘類果物、オレンジ、タンジェリン、クランベリー、ザクロ、ブラックカラント、ブルーベリー、ブドウ、コンコルドグレープ、ホワイトグレープ、ナシ、及びリンゴが含まれる。追加のフルーツは以下に及び本明細書及びその実施例を通じて記載している。意外にも、フルーツジュースとココア水の組合せは、時にはココア水自体の中の苦い又は収斂性の香味を隠蔽又は遮断する、さわやかな香味を提供する。一般に、最終飲料中のココア水濃度は約5%〜約10%、又は約10%〜約20%、又は約10%〜約60%であり、任意選択のフルーツジュースは約8%〜約40%である。以下に及び本明細書を通じて記載するように、多くの他の範囲又は個別の飲料を選択しかつ使用することができる。
【0008】
他の実施形態では、茶又は茶製品を、代わりに又は追加して、ココア水に加えて飲料を製造することができる。緑茶、白茶、及びあらゆる入手可能なブレンド茶を含む様々な茶を使用のために選択することができる。同様に、エリキシル、抽出物及び/又は酸化防止剤調製物、例えば緑茶、白茶、カカオ豆若しくはニブ、グレープシード、ブルーベリー、ラズベリー、ブラックカラント、クランベリー、イタドリ、又は他の酸化防止剤含有食品、植物若しくは他の供給源の抽出物などを飲料中の添加物として使用することができる。
【0009】
他のエネルギー供与の例又は本明細書で論じられる実施例のいずれにおいても、カフェイン、テオブロミン、ガラナ、タウリン、及び他の化合物が存在すること又は飲料に添加されることができる。
【0010】
他の態様において、飲料は1つ又は複数の香味料又は香味料の組合せ又は混合物、特に飲料又は飲料香味料として知られているものと適合するものを含む。香味料は飲料のココア水ベースと適合し、例えば一般にココア及びチョコレートの製品及び/又は茶製品と共に使用されるものから選択することができる。濃縮された植物抽出物、又はエッセンスも使用することができ、その独特の香味料及び香料を含有し、食品、飲料中において又はヒトの消費のために使用できる濃縮された植物抽出物を指す。
【0011】
他の態様において、本発明は、本発明の飲料又は組成物を製造するためのパケット又は乾燥された飲料成分を含む。パケットはティーバッグと類似でよく、要望により浸漬のために水中に沈めることができる。乾燥された飲料成分は、従来の又は利用可能な乾燥、スプレー乾燥、又は当技術分野の濃縮方法から製造することができる。
【0012】
好ましくは、この方法及び製品はアルカリ処理されていない天然ココア又は抽出物を使用し、「ダッチング」としても知られている方法である。しかし、記載した通り、様々なココア粉末、ココア抽出物、ココア濃縮物、ココア組成物、及びカカオ豆組成物が当業者に知られておりかつ利用可能であり、本発明の任意の態様における使用のために選択することができる。加えて、ココアポリフェノール若しくはココアフラボノールの濃度を高めたココア製品又は抽出物、又は添加物を有する抽出物も使用のために選択することができる。脱脂肪又は無脂肪のココア製品、例えば脱脂ココア粉末も、単独で又は他のココア製品と共に使用することができる。さらに、入手可能なココア粉末、抽出物、強化抽出物、濃縮物、添加物を有する抽出物を選択することができ、本発明の任意の態様に使用することができる。したがって、浸漬のための「ココア粉末」、「ココア抽出物」、及び「ココア豆組成物」という用語は、本開示において記載されている様々な製品及び組合せの任意のもの、並びにカカオ豆由来の製品の特定の組合せであることができる。
【0013】
特に好ましい実施形態では、本発明は、効能のあるフラボノール、フラボノイド、ポリフェノール、酸化防止剤、ココアポリフェノール及び/若しくはココア酸化防止剤並びに/又は他のココア由来の化合物若しくは組成物を含有する飲料を含む。これらの飲料は、健康な食事、例えば心臓血管の状態を改善する、又は心臓血管疾患を予防する、又は体重を維持するための食事中で使用することができる。本発明の他の態様は、糖類を含まないかつ/又はカロリーを含まないココア飲料であるココア飲料組成物を提供する。本発明のさらに他の態様は、糖類を含まずかつ/又はカロリーを含まず、他の入手可能又は知られている補助剤、有効成分、食欲抑制剤、及び類似の剤又は成分、特に酸化防止剤含有食品、ハーブ、茶、コーヒー、又は食品成分中にも見出されるものを任意選択で含有するココア飲料を提供する。さらに、飲料若しくはパケット組成物は、さらに又は加えて1つ又は複数の他の食事の栄養素、例えばビタミン、ミネラル、アミノ酸などと、栄養である補助剤又は食事補助剤を提供するために組み合わせることができる。これらの本発明の組合せのいずれもが、ヒトの健康に対して便益を好都合に提供することができ、さらなる有益な効果を獲得する。また、これらの成分のすべて又は組合せは、適切な安定剤、乳化剤、保存料、結合剤、カラギーナン、及び他の本産業の当業者に知られている食用又は摂取可能な化合物と組み合わせてパケット又は飲料を製造することができる。
【0014】
加えて、本発明は、貯蔵安定性の製品、特に容器中のすぐに飲める飲料として室温で少なくとも1カ月間、又は室温で少なくとも2カ月間、又は室温で少なくとも3カ月間、又は室温で少なくとも6カ月間貯蔵することができる製品を製造するためのココア製品の適切な組合せ、状態、製造段階、又は添加物又は成分を選択する方法を含む。類似の一態様において、本発明は、ココア水組成物、及び組成物自体を製造する方法を含み、それによってココア水又は最終製品の貯蔵容器表面で脂肪リングを形成する傾向を実質的に低減するか又は最小限度にする。特に、本発明は、製造方法の1つ又は複数の段階で使用される酸性化条件又はクエン酸、乳酸及び/若しくはリン酸化合物又は組合せなどの低pH緩衝添加物の使用を含む。好ましくは、約3.5以下のpHは、貯蔵後の容器表面での脂肪リングの出現を実質的に低減することができる。すべて選択又は異なる温度での濾過段階、濾過助剤、遠心分離段階、及び沈降時間は、脂肪リングの出現を実質的に低減することができる。加えて、脂肪約1.2%の低脂肪ココア粉末の使用は、脂肪リングの出現を低減することができる。一般には、低脂肪ココア粉末は10%未満のココアバターを含み、脱脂肪ココア粉末は2%未満のココアバターを含む。酸性添加物と組み合わせた脱脂肪されたココア粉末の使用は、脂肪リングを低減するための1つの好ましい方法であるが、脱脂肪又は低脂肪である任意のココア粉末又はココア製品を単独又は他のココア製品と組み合わせて使用することができる。酸性添加物と組み合わせた脱脂肪されたココア粉末の使用は、脂肪リングを低減するための1つの好ましい方法であるが、脱脂肪又は低脂肪である任意のココア粉末又はココア製品を単独又は他のココア製品と組み合わせて使用することができる。本発明の製品及び方法は、いずれの実施形態においても、無菌処理すること、例えば水又は水溶液、ココア製品−水混合物、及び/又は最終の浸漬された製品の無菌処理をさらに含む。飲料乳化剤、飲料安定剤、増量剤、増粘剤を加えることもでき、好ましい群はポリソルベート、カラギーナン、Tween 60、Tween 80、及びアラビアゴムである。さらなる方法は、特定のココア組成物、水及び他の任意選択の成分を浸漬する条件を選択してすぐに飲める製品の味、口当たり、又は酸性度を最適化する方法を提供する。
【0015】
本開示を通じて、本出願人らは、雑誌論文、特許文書、刊行された参考文献、ウェブページ、及び他の情報源に言及している。当業者は引用された情報源のいずれの全内容も、本発明の態様を作製及び使用するために用いることができる。すべての引用されている情報源のそれぞれは、参照によりその全体を具体的に本明細書に組み込む。これらの情報源の部分は、認められるか又は必要とされる場合には本文書中に含めることができる。しかし、本開示において規定され又は説明されているいずれの用語又は句の意味も、いずれの情報源の内容によってでも変更されてはならない。以下の記載及び実施例は単に本発明の範囲及び本開示の内容の例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。実際に、当業者は、下記に列挙されている実施例に対する多数の変更を、本発明の範囲を逸脱することなく、着想及び構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
一般に及び本発明において使用する本明細書に記載の様々なココア含有抽出物、製品又は組成物は、具体的に参照により本明細書に組み込まれるMinifie(Chocolate,Cocoa,and Confectionery,3d ed.,Aspen Publishers)において使用されている用語を指す。ココア水を製造するために使用するココア含有製品は、ココア粉末、例えば天然ココア粉末、ダッチココア粉末、平均粒子サイズ30ミクロン未満を有するエクストラファイン又は細かく粉砕されたココア粉末、低脂肪又は無脂肪ココア粉末、無焙煎ココア粉末、発酵が不十分なココア粉末、未発酵ココア粉末、低焙煎ココア粉末、重焙煎ココア粉末、未発酵カカオニブから製造されたココア製品、無焙煎カカオニブから製造されたココア製品、平均粒子サイズ30ミクロン未満、又は10ミクロン未満、又はさらに5ミクロン未満を有するエクストラファイン又は細かく粉砕されたココア製品又は粉末、及びこれらのココア製品又は粉末の任意の組合せであることができる。好ましくは、細かく粉砕された、無焙煎〜中炒りココア粉末が選択される。しかし、他の好ましい実施形態では、発酵され深炒りされた豆、又は黒炒りされた豆からのココア粉末を使用することができる。加えて、様々な種類の脱脂肪又は低脂肪又は実質的に脂肪を含まないココア粉末、例えば脱脂肪又は低脂肪又は脂肪を含まない状態にある上記のものからの1つ又は複数を選択し使用することができる。当業者は、可能な様々な程度の焙煎及び焙煎の程度を比較するための湿度計の使用又は平衡相対湿度測定に精通している。ココア含有製品はフラボノールを含有しているココア抽出物、ベーキングチョコレート、チョコレートリカー、ココア抽出物、カカオ豆、カカオニブ、ココアキブル、セミスイートチョコレート、ビタースイートチョコレート、及びミルクチョコレートの1つ又は複数から選択することもできる。本発明は、食品並びにココア及びチョコレート中に見出される天然の酸化防止剤の健康に良い便益を提供する食品を作製又は製造する方法に関する。
【0017】
以下のもののいずれか1つ又は複数のジュース、ジュースの濃縮物、抽出物、エリキシル又はフルーツフレーバーを任意の他の入手可能な食用ジュース又は抽出物と同様に使用することができる:柑橘類果物、ベリー類、オレンジ、レモン、ライム、タンジェリン、マンダリン、グレープフルーツ、アセロラ、ブドウ、ナシ、パッションフルーツ、パイナップル、バナナ、リンゴ、クランベリー、チェリー、ラズベリー、チョークベリー、グレープシード、モモ、プラム、ブドウ、スグリ、ブラックカラント、クランベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ザクロ、アサイ、ノニ、エルダーベリー、ゴジベリー、ローズヒップ、ビルベリー、サンザシのベリー、イチョウ、ゴツコーラ(gotu kola)、ルイボス、ボイセンベリー、カツアバ(catuaba)、ホーニーゴートウィード(horny goat weed)、ヨヒンベ、ダミアナ、レッドラズベリーリーフ、ビテックスベリー(vitex berry)、オオアザミ、クコの実、イチゴ、ミラベル、スイカ、ハネデュー、カンタループ、マンゴ、パパイヤ、及びコーラから得られる植物香味料、茶、白茶、緑茶、コーヒー、バニラ、アーモンド、野菜、トマト、キャベツ、セロリ、キュウリ、ホウレンソウ、ニンジン、レタス、クレソン、タンポポ、ルバーブ、ビート、ココナ、グアバ、イタドリ、羅漢果。実施例で示した二成分、三成分及び四成分混合物を含むこれらの特定の混合物も選択し、使用することができる。
【0018】
本発明の組成物及び飲料は、殆どの場合は、ココアポリフェノール含有飲料及び組成物であり、一般に天然のココア製品、例えばココアニブ、ココアキブル、又はココア粉末、又は発酵されかつ焙煎されたカカオ豆ニブからの脂質含有物を圧搾することから得られる製品から製造される。しかし、無焙煎の及び/又は未発酵のカカオ豆又はそれらから製造されたココア製品も本発明の組成物及び飲料を製造するために使用することができ、いくつかの焙煎前及び/又は未発酵のカカオ製品が使用のために入手可能である。特に、わずかに熱処理又は湯通しされた焙煎前及び未発酵のカカオ豆を高レベルのココアポリフェノールを含有するココア粉末又は他のココア製品を製造するために使用することができ、これらの焙煎前及び未発酵の豆からの粉末、抽出物、及び濃縮物は本発明の特定の実施形態において使用することができる。本明細書で使用する「煎出されたココア水組成物」は、記載されている個々のココア煎出物、浸漬ココア、又はココア水組成物並びにこれらの組成物のいずれかの濃縮物及び精製された調製物のいずれであってもよい。煎出ココア水組成物は、ココア豆組成物から製造されるので、ココア酸化防止剤及びココアポリフェノール及び他のココア栄養素及び有益な化合物を含有する。好ましい煎出ココア水組成物は、50ミクロン未満、又は30ミクロン未満、又は10ミクロン未満、又はさらには5ミクロン未満の固形粒子状物質の実質的にすべてが除去されている。本明細書で使用する「ココア粉末」、「ココア豆組成物」、及び「ココア製品」という用語は、本質的に相互交換可能であり、粉末、組成物又は製品を製造するために使用する方法又は処理とは無関係に、カカオ豆からの製品を意味する。加えて、異なる種類のカカオ豆から又は異なる豆の処理方法若しくは条件から製造されたココア製品又はココア粉末の組合せを使用することができる。天然のココア粉末、焙煎前の及び/又は未発酵のカカオ豆からのココア粉末及び製品は、すべてココアポリフェノールを含有している。天然のココア中には脂質画分(ココアバター)の約10〜25%が保持されており、すべて又はあるパーセンテージの脂肪をこれらの粉末又は製品のいずれからも除去することができる。さらに、本発明によって使用するための好ましいココア粉末、ココア豆組成物、及びココア製品は、アルカリを用いる「ダッチング」としても知られている方法では処理されない。他のココア製品、ブレックファーストココア及びチョコレートリカーなどを使用することができる。当業者は理解している通り、食品成分中のある量又はパーセンテージのココア固形物は、とりわけ必要量のココア固形物を含有しているココア粉末、チョコレートリカー、又は他のチョコレート若しくはココア成分のある量を使用又は加えることによって達成することができる。同様に、食品成分中のある量又はパーセンテージの天然ココアは、とりわけある量のココア粉末、チョコレートリカー又は他のチョコレート又はココア成分を使用又は加えることによって達成することができる。加えて、特定の酸化防止剤又はポリフェノール濃度を有するココア含有製品を必要としないが、本発明は従来のココア含有製品と比較して高められた、変更された、又は増加された酸化防止剤又はポリフェノール化合物の濃度を有するココア含有製品の使用を包含する。様々な製造方法、抽出方法、及び抽出物又はココア由来のポリフェノールの添加が言及されてきており、当業者によってココア飲料及び本発明の組成物を創出するために使用されることができる。他の栄養である、治療のための、又は予防のための成分も同様に、当技術分野で知られている通り、加えることができる。
【0019】
ココアポリフェノールに関しては、多くの研究が心臓疾患とポリフェノール含有化合物の摂取の間の強い逆相関を示してきた(Vita,J.A.,Am J Clin Nutr 81(Suppl):292S〜7S(2005年))。ココア豆及びその製品は、健康を増進する性質を有すると古代中央アメリカ文明の時代に遡って何千年もの間考えられてきたが、最近の分析技術がココア豆の詳しい化学の特徴付けを可能にした(Hurst,W.J.et al.,Nature 418:289〜90頁(2002年))。カカオ豆の主製品である、ココアの分析が、それはある種のポリフェノール化合物が、詳しくはフラボノイド族が、高度に濃縮されていることを示している。ココア中において最も豊富なフラボノイドはフラボノールであり、モノマー形態のエピカテキン及びカテキン、並びにプロシアニジンと呼ばれるオリゴマー形態を含む。モノマー形態は低濃度ポリマーと同様に生物学的に利用可能であり、摂取後2時間で血漿濃度のピークに達する(Baba,S.,Free Radic Res 33(5):635〜412頁(2000年))。好ましい実施例において、本発明は、ココア製品の浸漬工程からのココアポリフェノール、ココアフラボノール、及び/又はココア酸化防止剤の測定可能な又は有効な量を含有する飲料を製造するための飲料、組成物、濃縮物、及びパケットを含む。追加のポリフェノール、フラボノール、プロシアニジン、又はこれらの化合物、及び/又は酸化防止剤のポリマー形態を加えることができる。好都合にも、本発明のさわやかで健康に良い運動後飲料は、激しい運動又は筋肉疲労からの回復に役立つことができる酸化防止剤を含有することができる。
【0020】
本発明において使用することができる煎出ココア水組成物の一実施例においては、それは以下のココア豆組成物の1つ又は複数などのココア粉末を約20℃〜約100℃の温水に浸漬することによって製造することができる:Hersheys(登録商標)ココア粉末;焙煎前の及び/又は未発酵のココア豆から作製されるココア粉末;3%未満のココア脂肪又は全脂肪を含有しているココア粉末;及び未発酵で、焙煎前の湯通しされたココア豆からのココア粉末。使用するココア豆、例えばココア粉末、ココアニブ製品、ココアキブル、又はココア豆抽出物又は濃縮物は、水又は水溶液中で約0.8%〜約60%の濃度で使用することができる。以下の実施例は、このココア水について比較的軽い煎出に対しては水中で約1〜2%のココア豆組成物、及びより重い又は濃厚な煎出に対しては約3〜4%ココア豆組成物に言及している。しかし、浸漬工程においては味及びココアポリフェノール含有量を変えるために様々な量のココア製品を使用することができ、下記では約8%までの天然ココア粉末に言及されている。他の実施例においては、一回分につき約8オンスの水を約茶さじ2杯のココア粉末又はココア豆組成物と合わせることができる。約2〜約5分間浸漬した後、浸漬水を濾過膜を通して濾過すると、そのまま飲めるか又は本発明の栄養的に強化されたココア飲料を調製するのに使用する。それをさらに使用又は加工する前に場合によっては冷却してもよい。この基本的をスケールアップすることが可能であり、本開示の下記又は他の場所で論じられている通り、この方法及び使用又は選択する成分に、様々な追加を行うことができる。他の実施例においては、ココア粉末又はココア豆組成物と水の混合物は、水又は、本明細書で注記した通り水溶液で始めることができ、ここで、水は約200°Fであり、約5分間の浸漬工程が続き、次いで混合物を約130°F、又は約160°F〜約60°Fの間の任意の温度までフラッシュ冷却する。室温又は70°Fの休止時間を少なくとも10分間又は約45分間〜2時間使用することもできる。さらに他の実施例においては、ココア粉末又はココア豆組成物を約pH4〜5、又は約pH3〜約pH4の間のpHに調節した水と混合し、約135°F〜約145°Fの温度で約5分間浸漬し、遠心分離するか又は清澄濾過して粒子状物質を除去する。この冷却又はフラッシュ冷却又は休止時間工程は、実質的にすべてのココア固形物を溶液から除去するように設計することができ、それによって得られた混合物が効率的に濾過される。この段階で、ココア脂肪、又は実質的にすべての存在する全脂肪及び/又はタンパク質と複合した脂肪が、脂肪層を表面から例えば、すくい取ること、混合物をデカンテーションすること、及び/又は混合物を濾過することによって除去され得る。脂肪の除去は、ある時間貯蔵後の飲料容器中に時々存在する油又は脂肪リングを防止することができる。本件において使用されるような高脂肪のココア製品からの脂肪を有する飲料中で脂肪リングを形成する傾向の実質的な除去は、本発明の方法の予想外かつ有利な態様であり、それが茶の製造方法において使用される単純な浸漬工程と比較して優れた貯蔵及び外見の特徴を有する飲料製品をもたらす。任意選択のフラッシュ冷却又は休止時間工程のさらなる利便は、香味の特徴の向上である。特に、フラッシュ冷却又はココア水が熱処理される時間のその他の限定は、香味のプルーンの匂いを低減すること、茶色の着色を低減すること、及び熱処理によって起こる苦味又は収斂味の増加を制限することができる。また、濾過の前の室温における休止は、脂肪リングの出現を実質的に低減するように見える。また、1つ又は複数の増量剤又は乳化剤は、当技術分野において知られているか又は利用可能である通り、存在する脂肪又は脂肪層を可溶化するのを助けるために加えることができる。任意選択のホモジナイズ工程は加えられる増量剤及び/又は乳化剤と連動させて使用することができ、アラビアゴムを加えてホモジナイズすることが好ましい。
【0021】
これらのココア水を製造するための方法、及び本発明のいずれの方法も、約pH4又は約pH3〜約pH4の間の水溶液を用いて使用され、pH3.5が特に好ましい。もちろん、当業者は、所望の香味、香味の濃度、色、及び/又は本発明のココア水、飲料、又は飲料濃縮物の全ココアポリフェノール含有量を得るためにある数のパラメーター(例えば浸漬するために使用するココア豆組成物の%;浸漬時間;浸漬の間の撹拌(水平撹拌か垂直撹拌か);浸漬溶液の温度;使用する濾過装置;フラッシュ冷却及びフラッシュ冷却又は休止の温度;水又は水溶液のpH;並びに使用する水又は水溶液の種類など)を変更する方法に精通している。
【0022】
浸漬するために使用するココア抽出物、ココア粉末、濃縮物、及び/又はココア豆組成物は、本発明によるパケット又はフィルターパケット中に組み込むことができ、したがって本発明は、水中に完全には分散せずかつ通常はティータイプの飲料を煎出するために使用されるパケット材料との組合せを含む。ココア抽出物又は固形物は主にパケット中に保持されなければならない。ある種の実施形態では、フィルターパケットはフィルター材料の少なくとも1枚のシート又は1つの面が、その縁の周囲でパケットの前面又は背面に接合されており、それによって水がココア材料を通過して流れることができる。浸漬のために利用可能な面積を最大化するために両側面及びパケット全体さえもフィルター材料で構成されることができる。パケットは本明細書で論じたように、約2g〜約12g以上の粉砕されたカカオ豆若しくはココア粉末若しくはココア抽出物、又は他のココア製品若しくは組成物を収容することができる。パケットは、香味剤及び/追加の天然製品、例えば茶、緑茶、又は朝鮮ニンジンを収容することができる。好ましい実施例では、パケットは一回分のココア飲料を煎出するための寸法を持たせ、充填し又は適合させる。使用するココア組成物は、本発明の他の態様の場合と同じく、本明細書において論じた通りの又は煎出若しくは食品及び飲料の技術分野において知られているか又は利用可能な他の成分を含むことができる。さらに、圧縮された組成物、例えば圧縮されたココア粉末又はカカオ豆抽出物などを、鮮度を保存するために及び/又はパケットのサイズを縮小するために使用することができる。また、パケット自体を特定の容器、コーヒーカップ又は12オンスカップなどに合う寸法又は形状にすることもできる。
【0023】
他の1つの実施形態では、本発明のココア水を製造する方法は、ココア粉末を精製され、カーボン濾過された、又は脱イオンされた水と約80℃以上、又は好ましい温度約145°F、又は約140°〜約185°Fの間のどこかで、約30秒間〜約5分間、又は72時間までもさえ接触させることを含む。任意選択で、pHを好ましくは7未満に、より好ましくは約6.5以下に、又は約6.0以下に調節するためにクエン酸、アスコルビン酸、乳酸、リン酸などの酸を使用してもよい。他の1つの好ましい実施形態では、約pH4.6以下、又は約4.0以下、又は約pH3.0〜4.0の間の水溶液をココアの豆組成物、製品又は粉末で使用することができる。緩衝された酸性水溶液の使用は、存在するココアポリフェノールのレベルを保存するという追加の利点を有する。浸漬混合物は熱い状態で遠心分離する、撹拌する及び/又はメッシュフィルター及び/又は50μmのフィルター及び/又は6μmのフィルター及び/又は1〜10μmフィルターを通して145°Fで粗く濾過することができる。この混合物で採用される段階の種類は所望の製品で変わり、遠心分離、デカンテーション、沈降又は静置、冷却、フィルタープレス濾過、真空濾過、及び膜濾過のいずれか1つ又は複数を選択することができる。さらに、浸漬された混合物又は浸漬工程は、パーコレーション、充填カラム流通、一連の充填カラム、超臨界抽出、及び連続ベルト抽出のいずれか1つ又は複数を含むか又は部分的にそれらを含むことができる。この段階又は他のいずれかの段階で使用するフィルター段階及び濾過助剤は、ポリエステルフィルター、テフロン(登録商標)フィルター、ポリプロピレンフィルター、ポリビニリデンジフロリドフィルター、ポリエーテルスルホンフィルター、セルロースフィルター、セルロ−ス及び珪藻土フィルター、砂、ケイ酸塩、バーミキュライト、珪藻岩、パーライト、珪藻土、ココア殻、ナッツ殻、及びココアニブの1つ又は複数を含むことができる。したがって、本発明の方法は、濾過段階を有する機械的分離段階を、任意の順序又は機械的分離又は濾過の一方又は他方で、含むことができる。粗く濾過された浸漬ココア水は、次いで任意選択で冷却し、7000rpmで10分間、又は1〜30分間、又は様々な他の速度及び/又は様々な時間で遠心分離することができる。熱い状態で遠心分離することもできる。pHを例えばクエン酸、リン酸、又はアスコルビン酸で約6.0以下、又は約6.5以下、又は約4.6以下、又は約4.0以下、又は約3.0〜4.0の間に調節又は再び調節することができる。次いで、1μmのミクロ濾過段階を使用することができ、製品は密封されるか、又は滅菌された容器中で貯蔵されるか、又は滅菌された水で希釈され、次いで貯蔵又は容器中に密封される。多段濾過段階又は1μm以下のフィルターを使用することができるが、濾過を追加するとココア水の全ポリフェノール含有量が低下する。次いで容器を以後の使用のために熱処理することができる。
【0024】
高濃度のポリフェノール又はフラボノール化合物、特にカテキン及びエピカテキンを含有し得る本発明のココア飲料において、本発明の好都合な実施形態は、これらの化合物のカルシウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛又は鉄などの金属イオン及び溶存酸素との酸化を防止する。酸化されたポリフェノールは、徐々に他の成分と結合して色、透明度の変化をもたらし、沈殿物を形成する。酸化及び沈殿物の発生を防止するための従来の又は利用可能な製造方法のどれでも使用することができる。例えば、以下のもののどれでも本発明のココア飲料で試験又は使用することができる:膜濾過、限外濾過、ミクロ濾過又は珪藻土若しくはパーライト濾過などの濾過により原因物質を除去すること;錯化剤、乳化剤、又はアスコルビン酸及び重炭酸ナトリウムを加えること、又は積極的な原因物質の沈殿に続いて濾過すること;化学物質又は酵素試薬を添加して不溶性錯体を可溶化又は安定化させること;並びにクロマトグラフィー又はイオン交換処理によって金属イオンを吸着及び/又は除去すること。特に、濾過又は膜濾過又は約10,000〜約100,000分子量カットオフバリアを有する限外濾過膜、又は約10μm以下若しくは約5μm以下、若しくは約1μm以下の粒子を除去する膜を使用することができる。酸又は緩衝溶液を加えることによって飲料を清澄濾過することは当技術分野において知られており、酸性化剤又は緩衝剤が使用され、急速冷却、遠心分離、次いで珪藻土を用いる濾過は任意選択肢である。温水抽出物を遠心分離又は布濾過すること及び酵素を加える工程と組み合わせることは当技術分野で知られており、使用することができる。
【0025】
浸漬用の水は、特定の効果を最適化するために選択することができ、硬水、軟水、イオン交換水、蒸留水、カーボン濾過水、わき水又は天然水、クエン酸若しくはアスコルビン酸などの酸を含有している水溶液、又はpH調整された水又は緩衝水はすべて選択することができる。ある種のココアポリフェノール及びフラボノールはpH及び使用する浸漬水によって有効になり得て、水のpHは、例えば特定の範囲内に入るように維持又は調節することができる。好ましい態様においては、pH範囲は7.1以下のpH、酸性の範囲内のpH、又は約6.5〜約4.5、又は約6.5以下、又は約6.0以下、又は約4.0以下、又は約3.5以下、約3.0〜4.0の間であり得る。一実施例では、pHが高くなるにつれてカテキンの劣化が時間と共により起こりやすくなり、飲料を約6.5〜約7.0の間、又は約7未満のpHに調節することが好ましい場合がある。最終の完成製品のpHも調節することができ、好ましい実施例はpH3〜pH4の間のpHを含み、特に好ましいのはpH3.5である。最終の完成製品について炭酸化工程を使用して炭酸飲料を製造することもできる。
【0026】
一般には、無加圧工程が好ましいが、浸漬において使用する水及びココア製品が圧力下にある、ある種の浸漬又は煎出装置及び方法を選択することもできる。様々な圧力範囲が当業者には知られており、本発明のいずれかの実施形態において使用されることができる。さらに、パーコレーション及びココア製品を使用する充填カラムを使用することができる。本発明の改変されたパケットは、カプチーノマシン又はエスプレッソマシンなどの加圧された装置において使用するために設計することさえできる。多くのパケット及びパケット又はパケット成分の内用物を収容している密封容器は当技術分野で知られており、本発明と連結していると考えることができる。
【0027】
浸漬水の温度は、最終飲料の内容にも影響することがある。約20℃(又は約68°F)〜約100℃(又は約210°F)、及びより特定的には約45℃〜約100℃、又は約60℃〜約90℃を含む様々な温度範囲を試験し、使用することができる。高レベルのココアポリフェノールを製造するために特に好ましい温度範囲は、約140°F〜約212°F、又は165°F〜約185°Fである。冷却段階及び/又は休止段階も、機械的な分離及び/又は濾過段階の前又は後に機能的に脂肪の結晶の形成を可能にするために約135°F以下まで、又は所望であれば40°F〜約104°Fまででさえ温度を下げるため及び/又は粒子状物質を沈降させるために、含めることができる。精製又は濾過段階の後、浸漬された水は特定のpH範囲まで、例えば約pH3〜約pH4、又はpH4〜約pH5、又はpH6未満又は7未満の酸性の範囲まで調節することができる。酸及び酸塩、例えばクエン酸、クエン酸塩又はクエン酸ナトリウム、リン酸、乳酸、アスコルビン酸、アスコルビン酸塩又はアスコルビン酸ナトリウムを、浸漬水の冷却又は濾過の前、後又は同時に加えることができる。酸の組合せも使用することができる。冷却すること或いは浸漬水又はココア飲料のpH若しくは酸性度を調節することによってポリフェノール及び/又はフラボノール、特に人における有益な健康効果を有する好ましいポリフェノールの酸化を防止することが可能である。したがって、本発明は以下の酸、あらゆる認可された食品用酸、これらの酸のすべての塩、緩衝剤、又はココア製品と混合された水溶液中の若しくは浸漬ココア混合物に対する添加物としての共溶媒の1つ又は複数を使用することを含む:クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、酢酸、アスコルビン酸、硫酸、安息香酸、乳酸、リン酸、又はソルビン酸、エチルアルコール、酸性硫酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、クエン酸トリエチル、トリアセテート、ベンジルアルコール、及び植物油。代替として、必須ではないが、アルコール基を含有する分子の存在下のココアバターの安定化を助けるために加えることができる触媒及びpHを低下させるための酸を含有する触媒を添加することができる。これらの触媒は、リン酸、酸性硫酸ナトリウム、硫酸、炭酸ナトリウム、酢酸亜鉛などを含むことができる。かかる触媒は、反応物質(ココアバター及びアルコールを含有する分子)の重量の約0.01〜1.0%、又はより好ましくは0.03〜0.5%で加えることができる。クエン酸及び乳酸は、アルコール基及び酸基の両方を含有する分子の例であるが、クエン酸が好ましい実施形態である。浸漬のために好ましい溶液は精製水である。
【0028】
任意選択の濾過工程のためには、1つの実施形態は、カカオ豆の粒子状物質、大きい又は細かいココア粉末粒子などの、粒子状物質の残渣を除去するために粗い濾過を行い、任意選択で貯蔵の間に沈降物が形成する原因となる物質を除去するために濾過を行うことである。任意選択の濾過段階又は複数の濾過段階でさえも製造工程中のいずれの位置でもいずれの時点でも実行することができる。粗い濾過の段階においては、当技術分野において知られているか又は入手可能な様々なフィルター及び濾過装置のいずれでも、布フィルター又はフランネルフィルター、ステンレスフィルター、ストレーナー、及びこれらの組合せを使用するものを含めて選択することができる。ミクロ濾過及び限外濾過も、知られておりかつ入手可能な製品として、また食品及び飲料技術の当業者が高く評価する方法として使用することができる。上記の通り珪藻土濾過及び他の適切な膜濾過も選択し、単独で或いは他のいずれの方法、段階又は上記の若しくは当技術分野で知られているか入手可能な装置のいずれと共にでも使用することができる。膜濾過と同様に、ミクロ濾過、限外濾過、逆浸透膜濾過、電気透析及び生体機能膜などの分離も、単独でも上記の段階又は他の利用可能な段階との組合せででも選択又は試験することができる。上記の通り、分離段階又は機械的分離段階は、単独で又は濾過段階との組合せで使用することができ、濾過段階は単独で又は分離段階との組合せで使用することができる。
【0029】
加えて又は代わりに、遠心分離の段階又は方法を使用することができる。一実施例では、遠心分離を行うことができ、浸漬水又はココア組成物を遠心分離の前及び/又は遠心分離中に、例えば約40°F〜約104°Fまで冷却することが好ましい。濾過の前に遠心分離を行うことは濾過時間を短縮するかフィルターの寿命を長くすることができるので、遠心分離を珪藻土濾過、又はパーライト、バーミキュライト、又は珪藻岩のような他の濾過助剤と組み合わせることもできる。
【0030】
最終製品配合工程又は本発明の飲料の製造工程のためには、様々な性質、例えばpH,飲料のココア成分の濃度及びココアポリフェノール及び/又はココアフラボノールの濃度、味、甘さ、及び口当たりを制御又は調節することができる。例えば、色の変化は浸漬時間を変えることによって及び/又はココア製品水溶液混合物を機械的に撹拌又は混合することによって作ることができる。本発明の好ましい態様において以下の製品の種類の1つ又は複数の添加を選択するか又は試験することができる:より多くの水の添加(硬水、軟水、イオン交換水、わき水又は天然水、炭酸水、その他の水)、クエン酸、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、糖類、甘味料、糖アルコール、単糖類、デキストリン、カラギーナン、香味料、乳化剤、飲料安定剤、安定剤又は調味料又は香味剤。記載したように、食品用に認可された酸、又は酸の食品用に認可された塩、例えば米国FDAによって食品及び飲料中での使用が認可されたもの、pH調節のために使用することができ、香味付けなどの他の目的のために使用することができる。
【0031】
任意選択の加熱滅菌工程は、製品容器を満たす前又は後に使用することができる。約121℃のような滅菌温度での充填及び/又はある種の飲料及び容器、特に缶に対して適切な圧力下の121℃で7分間の処理を使用することができる。約15分間のトンネル滅菌又は140〜175°Fの水によるスプレーを滅菌するために使用することができる。超高温(UHT)滅菌を使用することができ、ある種の飲料及びボトルを含む容器については任意選択で飲料を約120〜約150℃に1秒間〜数十分間保つこと。
【0032】
上述の通り、様々な食事用添加物、補助剤、ミネラル、及びビタミン、及びハーブの又は植物の及び摂取可能なエリキシル及び/又は抽出物を本発明のココア配合物又はココア組成物に加えるか又は本方法において使用することができる。特に、1つ又は複数の苦味遮断剤を使用することができる。1つのかかる実施例では、アデノシンモノリン酸化合物を選択することができるが、任意の苦味遮断剤又は苦味遮断化合物、1つ又は複数の唾液分泌促進剤、及び/又は1つ又は複数の甘味増強剤、同様に香味料、及び知られている又は入手可能な飲料用香味料を選択することができる。食欲抑制剤を使用している者のためには、一般に、これらの化合物又は組成物又は抽出物は、食欲をある時間低減させる。市販の食欲抑制剤には、これらだけには限定されないが、アンフェプラモン(ジエチルプロピオン)、フェンテルミン、マジンドール及びフェニルプロパノールアミン、フェンフルラミン、デクスフェンフルラミン、及びフルオキセチンが含まれる。様々なペプチド及びポリペプチド化合物が試験されかつ/又はこの目的に提案されてきており、これらだけには限定されないが、神経ペプチドY、PYY、偽ペプチド、CCK、及びこれらの断片が含まれる。様々な植物及びハーブの抽出物も試験されかつ提案されてきており、これらだけには限定されないが、緑茶抽出物からのエピガロカテキンガレート及び緑茶抽出物自体;朝鮮ニンジン及び朝鮮ニンジン抽出物;テオブロミン及び高投与量のテオブロミン、「高」は1日当たり250mg超、好ましくは1日当たり1000mg超を意味する;エフェドリン;桂皮抽出物;及びカフェインが含まれる。
【0033】
追加の食品成分又は食用成分を、本発明の組成物及び組合せのいずれとでも組み合わせることができる。特に好ましいのは、入手可能な又は知られているGRAS(一般に安全と認められている)香味料の1つ又は複数である。有機缶ジュースの糖類などの有機甘味料も使用することができる。
【0034】
選択して、単独で又は任意の組合せで、飲料中に使用することができる入手可能な栄養のある又は炭水化物の甘味料には、例えばショ糖、デキストロース、フルクトース、液体フルクトース、乳糖、マルトース、グルコース、トレハロース、オリゴフルクトース、イヌリン、アガベシロップ、コーンシロップ、転化糖、ハチミツ、ケーンシロップ、メープルシュガー、ブラウンシュガー、及び糖蜜が含まれる。さらに、人工の無栄養甘味料を本発明において、又は栄養のある甘味料を全面的に又は部分的に置き換えて、低カロリー若しくは低炭水化物製品又は無糖製品を作るために使用することができる。甘味料の例には、これらだけには限定されないが、アセスルファムカリウム(Ace−K)、スクラロース、マルチトール、キシリトール、エリスリトール、マンニトール、ソルビトール、ラクチトール、イソマルチュロース、粉末水素化グルコースシロップ、アスパルテーム、ネオテーム、サイクラメート、サッカリン、グリシリジン、ジヒドロカルコン、ステビオサイド、ソーマチン、モネリン、ネオヘスペリジン、任意のポリオール化合物、及び任意の入手可能な天然植物の生成物、例えばグリコシド及び具体的にはステビオサイド及びレバウディオサイドA、並びにこれらの甘味料の2つ以上の組合せが含まれる。好ましいポリオール又は糖アルコールはキシリトールであるが、その他のいずれでも、単独でも例えばエリスリトール、マンニトール、ソルビトール、及びマルチトールからの可能な様々な組合せででも選択することができる。当技術分野で知られており入手可能なショ糖代替物も、単独又は様々な組合せで使用することができる。
【0035】
したがって、本発明のどの実施形態においても、甘味料又は甘味料組成物を使用することができる。例えば、スクラロース及びネオテームは、単独でも組合せででも使用することができる2つの好ましい甘味料である。無栄養で、高強度の糖代用品も一般に使用することができ、アスパルテーム、Ace−K、サイクラメート、及びアリテームが含まれる。本発明のどの実施形態においても使用することができる他の糖類には、ショ糖、フルクトース、液体フルクトース組成物、特に水中で約90%の液体フルクトース、及びコーンシロップ、及びこれらの組合せが含まれる。
【0036】
同様に、本発明のどの実施形態においても、1つ又は複数の甘味増強剤、例えばバニリン、バニリル−n−ブチルエーテル(VBE)、及び当技術分野で入手可能な他の化合物なども使用することができる。特に好ましいのは持続性の甘味又は長引く甘味の特徴を有する甘味料及び/又は増強剤の組合せである。
【0037】
好ましい飲料及び濃縮物の一部は低カロリー製品であり、したがって、糖代用品及び甘味料が、特に約100カロリー以下、又は約70カロリー以下、又は約60カロリー以下、又は約50カロリー以下、又は約40カロリー以下、又は約30カロリー以下、又は実質的にゼロカロリーの1回分のカロリーカウントを有する製品を製造することにおいて好ましい。
【0038】
保存料及び類似の官能性化合物及び組成物並びに安定化剤、乳化剤又は飲料安定剤も、飲料及び組成物濃縮物中で、又は濃縮物をすぐに飲める飲料中に混合することにおいて使用することができる。
【0039】
記載した通り、最終の完成製品は、1つ又は複数の当技術分野で利用可能な健康又は機能性化合物を含有することができる。多くのかかる機能性化合物及び健康状態又はそれらが改善することを意図する組織又は効果が記載されてきた。以下の実施例は一部の好ましい機能性の組合せを詳述している。しかし、多くの他のものが可能である。機能的効果、効果を及ぼされるべき組織、及び提案されている化合物又は抽出物又は成分の、いかなる組合せででも選択することができる、非限定的なリストを次に示す:皮膚の健康/美しさ;カルシウム;クロム;セレン;亜鉛;パルミチン酸アスコルビル;マグネシウム;L−カルニチン;N−アセチル−L−カルニチン;L−グルタミン;コラーゲン加水分解物;トゥメリック(Tumeric);DMAE(ジメチルアミノエタノール);緑茶;ブドウ種子;α−リポ酸;アロエベラ抽出物;コエンザイムQ10;クルミ;ザクロ;植物ゼラチン;ポリフェノール;フラボノイド。
【0040】
睡眠:メラトニン;L−テアニン
【0041】
コレステロール:ポリコサノール(Policosanols)
【0042】
精神更新/脳機能/記憶:ビンポセチン;イチョウ葉;L−アルギニン;アセチル−L−カルニチン;フィーバーフュー;DMAE(ジメチルアミノエタノール)DMAE二酒石酸;P−クロロフェノキシアセテート
【0043】
骨:サンゴカルシウム;マグネシウム;ビタミンK;ホウ素
【0044】
消化剤:タラゴン油;アミラーゼ;プロテアーゼ;リパーゼ;セルロース;ペクチン;HCL;スクラーゼ;マルターゼ;ラクターゼ;プロバイオティクス
【0045】
エネルギー:ビタミンB複合体;朝鮮ニンジン;イチョウ葉;カフェイン;テオブロミン
【0046】
ホルモン:DHEA(デヒドロエピアンドロステロン);プレグネノロン;メラトニン
【0047】
脂肪分解促進/体重低減:ホーディアゴルドニー(Hoodia Gordonii);ギムネマシルベスタ(Gymnema Sylvestre);ヒドロキシクエン酸塩;緑茶葉抽出物;ベタイン;ピペリン;カリウム;マルトデキストリン;ビタミンC;ビタミンE;チアミン;リボフラビン;ナイアシンアミド;ピリドキシン塩酸塩;ビオチン;クロム;モリブデン;ガルシニアカンボジア(Garcinia Cambogia);共役リノール酸(CLA);グルコソール(Glucosol);ガラナ:サンザシ;ECGC(エピガロカテキン−3−ガレ−ト)
【0048】
前立腺:ネトル(Nettle)根;ソーパルメット;ピジェウム(Pygeum);リソピン(Lysopene)
【0049】
関節:MSM(ジメチルスルホン);グルコサミン;コンドロイチン
【0050】
肝臓解毒:N−アセチルシステイン;ミルク;アザミ;緑茶;α−リポ酸;アカツメグサ
【0051】
マルチビタミン:ビタミンA、C、D3、E、B1、B2、B3、B6、B12;葉酸;パントテン酸;ビオチン;カルシウム;ヨウ素;マグネシウム;亜鉛;セレン;マンガン;クロム;モリブデン;カリウム;イノシトール
【0052】
免疫:緑茶抽出物;コロストラム;インドール−3−カルビノール;シイタケ;グレープフルーツ種子抽出物;β−1,3−グルコン
【0053】
眼:L−タウリン;N−アセチルシステイン;α−リポ酸;ビルベリー;リコピン;アスタキサンチン;ルテイン
【0054】
心臓:α−リポ酸;コエンザイムQ10;ブドウ種子抽出物;サンザシ抽出物;L−タウリン
【0055】
男性性欲:L−アルギニン;ムリアプアマ(Muria Puama);アベナサティバ(Avena Sativa);トリブリステリストリス(Tribulis Terristris);コリン;イチョウ葉
【0056】
女性性欲:パントテン酸;L−アルギニン;ムリアプアマ;マカ根;アベナサティバ;ドンクアイ;コリン;イチョウ葉
【0057】
心的状態:5HTP(5−ヒドロキシトリプトファン);L−テアニン
【0058】
閉経後:ブラックコハシュ(Black Cohash);ドンクアイ;チャスターツリーベリー(Chastertree Berry);緑茶;アカツメグサ;インドール−3−カルビノール
【0059】
ボディビルディング:アンドロステネジオン;L−グルタミン;L−チロシン;L−グリシン;L−リシン;ホエイタンパク質;DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)
【0060】
酸化防止剤:ビタミンC;ビタミンE;ブドウ種子;α−リポ酸;緑茶
【0061】
二日酔:医薬用活性炭;カルシウム
【0062】
加えて、植物ステロールを加える、又は使用することができ、その場合には植物ステロールはこの特定のリストには限定されずに、フィトステロール、フィトステロールエステル、フィトスタノール、フィトスタノールエステルを含み、より詳しくは様々な位置異性体、立体異性体、水素化された形態及び/又は以下の一般植物ステロールの非限定的リストのフィトスタノールエステルを含む:シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、スピノステロール、タラキサステロール、ブラシカステロール、デスモステロール、カリノステロール、ポリフェラステロール、クリオナステロール、アベノステロール、及びエルゴステロール。上記の化合物又はそれらを含んでいる抽出物は、単独でも、本発明の組成物若しくは飲料に2つ以上の植物ステロールを提供するために任意の組合せででも使用することができる。
【0063】
本発明の態様又は実施形態のいずれも、抽出物、濃縮物、ココア粉末からのココア飲料、或いは凍結乾燥された、脱水された、又は脱水された、又は別の方法で乾燥されたココア含有製品の配合物を含むか又は包含することができる。乾燥又は脱水された製品は、次いで水及び任意選択で香味料及び任意選択で炭酸水を加えることによってすぐに混合できる製品を製造するために使用することができる。乾燥又は脱水された製品は、単独で又は他の成分と一緒にパケット中で使用することもでき、すぐに混合できる飲料、粉末混合物、無糖混合物、無カロリー混合物、菓子、チョコレート、無糖チョコレート、及び/又は焼かれた品物又は無糖の焼かれた品物の中でも使用することができる。濃縮物も飲料製品又は組成物から、例えば蒸発及びスプレー乾燥によって製造することができる。濃縮物又は乾燥製品からの最終飲料の調製のためには、水及び任意選択で香味料、酸及び/又は緩衝剤を加えることができる。
【実施例】
【0064】
低カロリー飲料製品(浅い煎出)−水中のココア粉末1.27%が浸漬段階のために使用する濃度である。水を約200〜212°Fに加熱する。ココアを加えて5分間混合する。混合物を130°Fまでフラッシュ冷却する。撹拌無しで25分間放置する。温度は110°Fまで下がる。液体を頂部から取り出して底のウエットの物質は粗い分離方法で圧搾する。次に残っている液体を除去するために6ミクロンのフィルターを用いて仕上げ濾過段階を使用する。この液体を甘味料(3.5%結晶フルクトース)及びクエン酸(50%溶液を0.184%)を加えることによって最終製品にする。
【0065】
十分に香味料を加えた製品(濃い煎出)−水中のココア粉末3.6%が浸漬段階のために使用する濃度である。水を約200〜212°Fに加熱してクエン酸(50%溶液を0.7%)を水に加える。ココアを加えて5分間混合する。混合物を130°Fまでフラッシュ冷却する。撹拌無しで25分間放置する。温度は110°Fまで下がる。液体を頂部から取り出して底のウエットの物質は粗い分離方法で圧搾する。最終製品は48.5%の液体抽出物、41.5%の加えた水、10%の液体フルクトースからなる。好ましいショ糖のレベルは1〜8%であり、好ましい液体フルクトースのレベルは2〜8%である。
【0066】
酸性化されたココア水−約pH3.8〜約4.2まで加えたクエン酸粉末約0.03%〜約0.04%を有する水中のココア粉末3.5%を145°Fに加熱する。混合物を5分間撹拌して熱い製品を遠心分離する。遠心分離はバッチ及び使用したココア製品の種類に応じて約15〜30分間までになり得る。濃縮物又は煎出ココア水が得られる。全酸化防止剤の60〜70%の範囲内が抽出される。抽出されない酸化防止剤のかなりの部分はポリフェノールの不溶性画分である可能性がある。一般に、ココア水は5ミクロン未満の粒子を有する。下の表は、全ポリフェノール含有量、特定のポリフェノール化合物の含有量、及び調製することができるココア水の測定されたORAC(活性酸素吸収能力)活性を示す。
【0067】
濾過された酸性煎出物−(0.5ミクロンのフィルターでカーボン濾過された)水中3.5%のココア粉末の最初の煎出段階は約pH3.8を実現するために加えられたクエン酸粉末0.35%と共に140°Fに約5分間加熱する。煎出段階中のpHは約pH3.8でよく、冷却段階での追加のpH調節はpH3.5に調節することができる。様々なpHレベルを使用又は試験することができ、pHは約3〜約4で変化し得るが、より低いpH約3は最適の味を持たず、より高いpH約4は最終製品中に検出可能な脂肪リングをもたらし得る。好ましい最終飲料pHは3.5である。混合物は、5分間の煎出時間中ずっと撹拌することができ、熱い製品を遠心分離する。上記の通り遠心分離はバッチ及び使用するココア製品に応じて約15〜30分間になり得るが、1分間〜約30分間のどの時間での遠心分離でも使用することができる。溶液を再度pH3.5などの所望のpHに調節し、70°Fで少なくとも10分間、又は約45分間〜2時間放置する。この溶液を従来のセルロース、ポリプロピレン、セルロース及び珪藻土、又は水の精製若しくはワインの加工方法で使用されるようなポリエステル濾過媒体を通して濾過する。或いは、溶液を70°Fで所望の時間放置し、次いで濾過し、次いでpH3.5などの所望のpHに調節する。1ミクロン、5ミクロン、及び10ミクロンを含む様々なフィルターサイズを使用することができる。任意選択で、濾過の直前にパーライト若しくは珪藻土などの1つ又は複数の濾過助剤を溶液に加えることができる。熱い遠心分離の前にも任意選択で1つ又は複数の濾過助剤を使用することができる。この煎出され、濾過されたココア水は、次いで他の飲料成分又は濃縮物との混合で使用することができる。任意選択で、乳化剤を煎出されたココア水と組み合わせることができ、約0.5%、又は0.5%未満、又は約0.1〜約0.05%の間のアラビアゴムを有する最終製品をもたらす濃度のアラビアゴムが好ましい乳化剤である。任意選択で、ホモジナイズ段階を添加された飲料乳化剤及び/又は増量剤との組合せで使用することができる。
【0068】
リン酸煎出物−クエン酸の代わりにリン酸を使用することができる以外は上述の方法を使用する。やはりpHは変わり得るがpH3.5が好ましい。クエン酸に代わるリン酸の使用によりココアらしい味のプロフィールを有する煎出生成物及び最終製品をもたらす。加えて、リン酸は、上記の段階中でpH3.5に合わせるためにクエン酸と一緒に使用することができる。
【0069】
アラビアゴム含有ココア煎出物−濾過の代替法は、遠心分離された煎出物への安定剤及び/又は乳化剤及び/又は増量剤の添加に続くホモジナイズである。この種類の煎出物から作製された完成飲料は、周囲温度に保って時間がたっても脂肪リングをわずかしか又は全く示さない。アラビアゴム(アカシアガム)は好ましい化合物であり、最良の機能性を提供し、透明な完成飲料をもたらす。増量剤は、曇りのある飲料が所望である場合にアラビアゴムとの組合せで加えることができる。
【0070】
例えば、アラビアゴム0.5%を、新鮮な、熱い(90°F〜110°F)遠心分離された煎出物に加え、水和を最大限度にするために1時間撹拌して、酸でpH3.8に調節する。懸濁液を、次いで従来の3000psi/500psiの2段階ホモジナイザーに通して処理する。エマルジョンを水及び他の通常の飲料成分の混合物で1:5に希釈してグラスに満たすと、表面に脂肪リングは形成されない。
【0071】
高酸浸漬ココア−クエン酸粉末1.2%を120°Fの水に加えて約pH3.0及び滴定可能な酸性度約1.25%の溶液を作る。ココア粉末を3.5w/w%まで酸性化され一旦約140°Fまで加熱された水に加える。溶液を5分間撹拌し、熱い生成物を連続的に約9400rpmで遠心分離する。溶液を他の飲料成分と30分間以内で混合して熱いままガラスボトルに充填する。この製品は安定であり、酸を加えない方法と比較して表面の脂肪リングをかなり低減した。
【0072】
触媒を使用する脂肪リングの除去−クエン酸0.35ポンド及び70%リン酸溶液11.34グラムを、あらかじめ120°Fに加熱された水96.15ポンドに加える。溶液を140°Fまで加熱し、ココア粉末3.5ポンドを加える。懸濁液を5分間撹拌し、次いで連続遠心分離機を通して遠心分離する。遠心分離液を水で1:5w/wに希釈し、クエン酸でpH3.3に調節し、低温殺菌してビン詰めする。この飲料は、リン酸を含まない対照と比較して向上した安定性を示し、脂肪リングがさらにはっきりしなかった。
【0073】
酸煎出/浸漬条件及び容器中のココア脂肪リング−水中の天然ココア粉末3.5%の様々なサンプルを、煎出又は浸漬段階中に使用する酸、例えばクエン酸のレベルを調節することによって試験する。ココア粉末は140°Fで5分間、撹拌して又はしないで浸漬する。
【0074】
表1
【表1】

【0075】
表1は、浸漬工程中でクエン酸が使用されない場合は、ココア水組成物を保持している容器表面に大きな目視可能な脂肪リングが形成されることを示している。例えばクエン酸の添加によってpHを約pH3まで下げることは、貯蔵容器の表面又は飲料の表面に脂肪リングを生成する可能性を効果的に低減する。本発明の範囲又は目的を限定するものではないが、存在する酸は存在する脂肪とエステル交換反応を起こすことができ、その生成物は貯蔵容器に充填する前の遠心分離又は濾過の段階中に容易にろ別される。pHは、濾過段階の後及び/又は貯蔵容器に充填する前にも調節して、脂肪リングが付着する可能性を低減することができる。
【0076】
表2
【表2】

【0077】
例となるサンプルの、任意選択の最終調節された飲料pH及び/又は滴定可能な酸性度を上の表2に示す。
【0078】
浸漬及び最終充填における酸−上記と同じココア煎出条件を、様々なpH条件及びpH調節点での味の特徴について試験する。例えば、浸漬工程中の水にクエン酸を加えること及び/又は充填前の最終製品にクエン酸を加えることは味のプロフィールに影響することができる。ここではクエン酸を使用したが、上記のような他の酸及び酸塩を使用することができ、特にリン酸及び乳酸、及び任意のすべての酸又は酸塩の組合せを使用することもできる。
【0079】
表3
【表3】

【0080】
表3中の結果は、4つの異なる酸パラメーター−A=浸漬のためにココアと接触する前の供給タンク中の水にクエン酸を加えること;A2=煎出/浸漬工程の供給タンク及び濾過後の両方でクエン酸を加えること;A3=煎出/浸漬工程の供給タンク及び濾過後の両方で、ただし異なる濃度で、クエン酸を加えること;A4=供給タンク中に(Aとは)異なる濃度でクエン酸を加えること。ここでの「最終pH」は完成飲料のpHである。味の特徴の尺度は1〜9である(酸味;甘味;収斂味;ココア香味性)。示した通り、ココア水組成物の香味のプロフィールは、様々な飲料及び所望の加工段階のために操作することができる。
【0081】
表4
【表4】

【0082】
上の表4では、それぞれの場合に水100ml当たりにココア粉末のサンプル3.5gを上記の実施例「酸性化されたココア水」に従ってココア水を作製するために使用する。存在する全ポリフェノール(ガーリック酸当量としてのmg/gココア粉末、又はmg/mlココア水、計算又はデータ)の「論理レベル」、存在するORAC活性(Trolox当量当たりのμモル−1g当たりのUMTE)及びココア粉末中の知られているレベルに対する存在するポリフェノールモノマー(mg)及びポリフェノールダイマー(mg)(ココア粉末からの知られているレベルは「ココア粉末標準(1g当たり)」の第2欄にリストされている)。「1ml当たりの実際のココア水」は使用したココア水(ココア粉末3.5g/水100ml)中のレベルの実際の測定値を表し、「抽出効率」は実際の測定値の理論レベルに対する比を表す。全ポリフェノール及びORACは、利用可能な標準的方法によって測定することができ、ポリフェノールモノマー及びダイマーはHPLC又は他の定量的クロマトグラフィー法で測定することができる。
【0083】
本明細書に記載されている精製されたココア水組成物は、全ポリフェノール、ORAC活性、ポリフェノールモノマー、ポリフェノールダイマー、又は浸漬ココア水を作製するために使用したココア製品又はココア豆製品に由来して存在するポリフェノールの他の部分集合の特定のレベルを保持又は保存する方法によって製造することができる。特定の実施例においては、全ポリフェノールの約40%超、又は約50%〜約70%、又は約30%〜約50%、が保持又は保存される。同様に、存在するORAC活性約60%〜約70%が保持又は保存され得る。また、ポリフェノールのモノマー又はダイマーも約50%〜約80%、又は約60%〜約70%、又は約50%〜約60%、又は50%超が保持又は保存され得る。或いは、1mg/ml以上、又は1.5mg/ml以上、又は2.0mg/ml以上、又は2mg/ml超のココアの全ポリフェノールが、使用される又は最終完成製品中へ希釈されるココア水組成物中に存在することができる。本明細書において記載した通り、濾過方法、使用する濾過段階の数、方法中の各点で使用されるpHレベル、方法中の各点で使用される温度、高温で費やされる時間、及び使用する濃縮方法はすべてが、単独で又は組合せで、精製ココア水組成物中又は最終飲料組成物中のこれらの化合物又は化合物の部分集合のレベルに影響する。
【0084】
色、濃厚さ、及び全ポリフェノールを操作する方法−濾過工程の効率は、ココア豆組成物/水を約200°Fまで加熱すること、それを5分間放置すること、130°Fまでフラッシュ冷却することによって改善され、それによってココア固体が溶液から脱落する。例えば10ミクロン以下のフィルター、又は6ミクロン〜約1ミクロンのフィルター及び圧搾機を使用する濾過工程は、浸漬ココア飲料製品を効率的に製造することができる。浸漬温度を変えること及び浸漬に撹拌方法を付け加えることは色、香味及び全ポリフェノール含有量を変えることができる。212°Fの浸漬温度は苦い製品をもたらす。約165°F〜185°Fの間の温度範囲は最高レベルのココアポリフェノールをもたらし、撹拌中のより高いせん断応力はより高いポリフェノール含有量をもたらす。全ポリフェノールの約85%が170°Fで30秒間の混合時間の工程によって飲料製品中にもたらされ得る。約pH4以下の水溶液を焙煎前の未発酵のココア豆組成物に使用する場合にはピンクに着色した製品がもたらされ、中性又は実質的に中性の水では茶色になる。天然のココア粉末、ダッチココア粉末、無脂肪ココア粉末、脱脂ココア粉末であるココア粉末及びココア粉末のココア豆のための無発酵及び/又は無焙煎又は低焙煎条件との混合物を、単独又は入手可能なココア粉末の任意の組合せで本発明の実施形態又は本明細書中の実施例のいずれかのため選択することができる。記載した通り、煎出段階におけるココア粉末約3.5%が好ましいが、ココア粉末が約8%もの高い濃度をより低い濃度と同様に選択しかつ使用することができる。
【0085】
ティータイプ製品−ココア水は最終飲料の10〜50%の範囲で加えることができる。1つの具体的な実施例はココア水を約20%使用する。液体フルクトースは5.5%で加えられ、糖(ショ糖)は3%で加えられ、酸化防止剤抽出物又はブースター、例えば白茶又は緑茶の抽出物、は0.02〜0.05%で加えることができる。茶抽出物は約0.1%で収斂性のティータイプの香味を作り出す。この例において、紅茶抽出物はココアの香味と競合するので望ましくない。白茶はその温和な香味の故に好ましい。加えて、香味料又はマスキング剤及び甘味増強剤を加えることができ、香味料又はマスキング剤のレベルはココア水含有量が10%超の場合にはより重要になり得るが、10%以下では望まれないこともある。加えて、酸の組合せは香味の知覚に相違を生じる。クエン酸は好ましい酸であるが、リン酸や乳酸などの他の酸の添加はココア香味の知覚を増大させる。クエン酸は、ココア水を柑橘類フルーツの抽出物又はジュースと組み合わせる場合にも好ましい。リンゴ酸は、ナシ、モモ、又はパッションフルーツなどの核果の抽出物又はジュースが使用される場合に好ましい。ティータイプ製品は濃縮物を使用して作ることもできる。特定のベンチトップ濃縮装置から作製されたココア濃縮物は、ティータイプの製品を作るために使用することができる。この場合には最終飲料中に濃縮物10%が使用される。濃縮物の香味プロフィールはそのより低い収斂性の故にココア水煎出物とは異なる。ベンチトップ濃縮装置(例えば、Toddy Products;Houston,TX)を使用する場合は、大きめの粒子サイズのココア粒子が望ましい。本明細書で言及しているティータイプ製品は、許容される収斂性レベルを有する及び/又は50〜70カロリーの8オンス飲物などの低カロリーレベルを有する飲料を製造するのに特に有用である。
【0086】
強化されたウォーター製品−ココア水は最終飲料中に約2.7%で使用することができる。ココア水煎出物は無発酵の豆から作ることもでき、pH4未満で薄いピンク色の飲料を提供する。香味料を加えることができ、酸化防止剤ブースター又は抽出物又はエリキシルを加えることができる。この製品は粉末フルクトースを1.5%で使用して軽く甘味を付けてもよい。1つの実施例はココア酸化防止剤エリキシルの約0.5%〜約1%にわたるレベルでの添加を使用する。このウォーターはpH4.0未満まで酸性化すること及び熱充填ができる。ウォータータイプ製品の他の1つの実施例は、煎出されたココアニブから作ることができる。ニブは沸騰水に加え、1〜2分間煎出し、すぐに濾過スクリーンを使用してろ別する。最適添加レベルでのニブは2.5重量/重量%である。ニブを5〜7%のレベルで加えることは、脂肪の分離の原因となる。バニラ豆をニブに加えて特有のチョコレート香味の水を得ることができる。世界の異なる地域で育ったカカオ豆からの異なるニブを使用することは大いに異なる香味プロフィールを水に与える。製品は甘味を付けてよいことも付けない方がよいこともある。特定の甘味を付けていない製品はゼロカロリー製品である。一般には、この甘味を付けていない製品は酸性化することができず、また好ましい製造工程は無菌の充填工程を使用する。
【0087】
フルーツカクテルタイプの製品−この実施例では、ココア水煎出物を最終飲料の18%で加えることができる。液体フルクトース3.3%及び糖(ショ糖)1.2%が加えられて甘味を提供する。濃縮物としてのジュースブレンドを固有の機能的利点に応じて様々な濃度で加えることができる。1つの実施例は心臓の健康を標的とする製品であり、ジュースブレンドはリンゴジュース2%、ブラックカラント3%、及びコンコルドグレープ7%のブレンドを含む。ブラックカラントは当然ビタミンCが多い。加えて、ビタミンE及びCが30%、B6、B12が10%,及び米国RDIに基づくカリウムが10%を含む心臓の健康によいビタミンブレンドが加えられる。植物ステロール抽出物又は調製物及び/又はリザーバトロールも心臓の健康によい製品、又はオレンジジュース又はアップルジュースの組合せなどのフルーツの果肉が最終飲料中に存在する場合に加えることができる。免疫又は病気からの防御を標的とする製品では、ジュースブレンドを清澄化されたオレンジジュース4.5%、並びにホワイトグレープ濃縮物及びアップルをそれぞれ2.35%及び2.46%に変更することができる。加えて、ビタミンE50%、ビタミンC100%及びZn10%を加えることができる。解毒の利点を標的とする製品では、アップル1.96%、ホワイトグレープ1.41%、及びコンコルドグレープ1.23%をザクロ1.97%と共に加える。認知フォーカスを標的とする製品のための他の1つの実施例では、ビタミンA、C及びE20%などのビタミンに加えて、コリンを加えることができる。上記のすべての実施例において、全体的にさわやかなジュースのプロフィールを望む場合は、ジュースのレベルを約40%に維持することが重要であり得る。これらの飲料の更なる実施例を以下に記す。
【0088】
エネルギータイプの製品−この実施例では、ココア水を最終飲料の30〜50%の範囲内で使用することができ、好ましいのは35%である。液体フルクトースを9%で加え、糖(ショ糖)を2%まで加える。煎出された紅茶又は紅茶抽出物をその酸化防止剤の利点だけでなく香味プロフィールのためにも加え、これがココア香味に複雑性を提供する。ビタミンB5、B3、B6及びB12などのエネルギー供給性のビタミンのブレンドを加えることができ、これは入手可能なエネルギー飲物で一般に使用されるエネルギーブレンドである。加えて、多少のカフェイン又は刺激剤を加えるためにガラナを加えることができる。カフェインも紅茶及びココア煎出物の中に存在する。加えて、テオブロミン及びテオフィリンなどのよりゆっくり作用する刺激剤もココア水煎出物及び茶由来で存在する。液体フルクトース及び糖の添加も持続的なエネルギー放出を提供する。この実施例の1つの好ましい実施形態は、標準的な炭酸化の手順を使用して炭酸入りの最終製品を製造する。
【0089】
心臓の健康によい飲料
上記の浅い煎出又は濃い煎出において記載したココア水を、ジュース、抽出物、濃縮物、ビタミン、ミネラル、及び栄養補助剤との組合せで使用して心臓の健康又はアテローム硬化性疾患を維持又は改善するために設計された飲料を製造することができる。多数の酸化防止剤を含有している製品が過去にかかる使用を提案してきた。ココア酸化防止剤と他の化合物との組合せは更なる健康上の利益を付け加える。
【0090】
心臓の健康によい飲料の1つの実施例では、ココア水(全体の約30重量%〜60重量%)を、ブラックカラント濃縮物又はジュース約3%、クランベリー濃縮物又はジュース2%、及びコンコルドグレープ濃縮物又はジュース7%と組み合わせる。得られる飲料はビタミンEのRDI30%、ビタミンCのRDI30%、ビタミンB12のRDI12%、ビタミンB6のRDI10%、及びカリウムのRDI10%を含有している。ビタミン、アミノ酸、及びミネラルは補助剤として加えることができるが、一部のパーセンテージは使用するフルーツ/ベリーのジュース又は濃縮物によって提供されることができる。
【0091】
解毒飲料
例えば、激しい運動又は他の活動の後で消費することができる解毒飲料の1つの実施例では、ココア水(全体の約30重量%〜60重量%)を、アップル濃縮物又はジュース約2.9%、ホワイトグレープ濃縮物又はジュース1.4%、ザクロ濃縮物又はジュース約2%、コンコルドグレープ濃縮物又はジュース約1.2%と組み合わせる。得られる飲料はビタミンAのRDI30%、ビタミンCのRDI30%、ビタミンEのRDI30%を含有し、L−アルギニンを含有する。ビタミン、アミノ酸、及びミネラルは補助剤として加えることができるが、一部のパーセンテージは使用するフルーツ/ベリーのジュース又は濃縮物によって提供されることができる。
【0092】
認知フォーカス飲料
集中力又は認知フォーカスを増進するための飲料の1つの実施例では、ココア水(全体の約30重量%〜60重量%)を、アップル濃縮物又はジュース約3%、コンコルドグレープ濃縮物又はジュース約2%、ザクロ濃縮物又はジュース約1.4%及びホワイトグレープ濃縮物又はジュース約2%と組み合わせる。得られる飲料はビタミンAのRDI20%、ビタミンCのRDI20%、ビタミンEのRDI20%、及びコリンのRDI25%を含有する。この飲料はイチョウ葉及び/又はグレープ種子抽出物も含有することができる。ビタミン、及びミネラルは補助剤として加えることができるが、一部のパーセンテージは使用するフルーツ/ベリーのジュース又は濃縮物によって提供されることができる。
【0093】
病気の予防又は防御飲料
防御、健康維持、免疫刺激、又は病気の予防飲料の1つの実施例では、ココア水(全体の約30重量%)をオレンジ濃縮物又はジュース約4.5%、アップル濃縮物又はジュース約2.4%、ホワイトグレープ濃縮物又はジュース約2.3%と組み合わせる。得られる飲料は、ビタミンEのRDI50%、ビタミンCのRDI100%、及びカリウムのRDI10%を含有する。この飲料はエキナセア抽出物も含有することができる。ビタミン、及びミネラルは補助剤として加えることができるが、一部のパーセンテージは使用するフルーツ/ベリーのジュース又は濃縮物によって提供されることができる。
【0094】
約8オンス、10オンス、12オンス、又は14オンスの単一寸法の容器に充填することができる最終飲料製品のある種の実施例は、全ポリフェノール約100〜約300mg及び/又は約1500〜約4000のORAC活性単位を含有する。
【0095】
上記で提示した実施例及び本出願の全体の内容は、本発明によって製造又は使用することができる多くのココア飲料、濃縮物、組成物、製品、及び方法の実施例を規定しかつ記載している。どの実施例及び記載のどの部分も全体としての本発明の範囲に対又は付帯の特許請求の範囲の意味の限定と解釈してはならない。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
水と混合して1%〜約10%の溶液を形成させるために、ココア抽出物、ココア濃縮物、ココア粉末、又はカカオ豆組成物の1つ又は複数の形態のある量のココア製品を選択する段階、
水又は混合物のpHをpH4以下に調節する段階、
水及びココア製品を50°F超の温度において混合する段階、
及び混合物を精製又は濾過する段階と
を含み、それによって精製又は濾過された混合物は室温において少なくとも1カ月間安定に貯蔵されることが可能である、ココア組成物を製造する方法。
【請求項2】
温度が約120〜160°Fの間である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
クエン酸、リン酸、乳酸、又はアスコルビン酸の1つ又は複数がpHを調節するために使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
水及びココア製品混合物を約68°Fを超える温度で遠心分離する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
混合物を濾過する段階を採用する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
水及びココア製品を混合する段階の温度が約100°F以上であり、混合が約5分間以上行われ、遠心分離の温度は100°F以上であり、及び濾過の前に混合物を室温で冷却する段階をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
混合物を濾過する前にpHを4以下に調節する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
1つ又は複数の香味料を加える段階及び混合物を容器に充填する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
苦味抑制剤、カラギーナン、乳化剤、アラビアゴム、保存料、食欲抑制剤、テオブロミン、カフェイン、ビタミン、ミネラル、糖アルコール、Ace−K、スクラロース、アスパルテーム、フルーツジュース若しくは抽出物、又は糖の1つ又は複数を加える段階をさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
容器に充填する段階において無菌又は高温の条件を使用する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
ココア製品が3%未満の脂肪を有する焙煎前のココア豆から得たココア粉末を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ココア製品が未発酵ココア豆から得たココア粉末を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ココア製品が天然のココア粉末を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
ココア製品が粗びきココアを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
pHが約pH3.2〜約pH3.8の間に調節される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
精製又は濾過された混合物を濃縮する段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
50ミクロン超の固形成分が実質的にすべて除去されている煎出されたココア水組成物、食用のジュース又は抽出物、1つ又は複数の天然又は人工の香味料、及び1つ又は複数の栄養物であるビタミン、ミネラル又は補助剤を含む、栄養的に強化されたココアに基づく飲料。
【請求項18】
煎出されたココア水組成物が最終飲料中に重量又は体積で約2%〜約60%存在する、請求項17に記載の飲料。
【請求項19】
煎出されたココア水組成物が約3〜約4.5のpHを有する、請求項17に記載の飲料。
【請求項20】
煎出されたココア水組成物が、焙煎されたココア豆、焙煎前のココア豆、未発酵ココア豆、発酵ココア豆の1つ又は複数のココア粉末から煎出される、請求項17に記載の飲料。
【請求項21】
食用ジュース又は抽出物が、以下のもの、即ち、柑橘類果物、ベリー、野菜、オレンジ、レモン、ライム、タンジェリン、マンダリン、グレープフルーツ、アセロラ、ブドウ、ナシ、パッションフルーツ、パイナップル、バナナ、リンゴ、クランベリー、チェリー、ラズベリー、チョークベリー、モモ、プラム、ブドウ、ブドウ種子、ノニ、カラント、ブラックカラント、クランベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ラズベリー、ザクロ、アサイ、ゴジ、イチゴ、ミラベル、スイカ、ハネデュー、カンタループ、マンゴ、パパイヤの1つ又は複数のジュース、抽出物、エッセンス、又は濃縮物;及びコーラ、茶、白茶、緑茶、コーヒー、バニラ、アーモンド、野菜、トマト、キャベツ、セロリ、キュウリ、ホウレンソウ、ニンジン、レタス、クレソン、タンポポ、ダイオウ、ビート、ココナ、グアバ、及び羅漢果から得られる植物抽出物から選択される、請求項17に記載の飲料。
【請求項22】
煎出されたココア水組成物が最終飲料中に重量又は体積で約10〜約60%存在する、請求項17から21までのいずれか一項に記載の飲料。
【請求項23】
煎出されたココア水組成物が最終飲料中に重量又は体積で約30〜約60%存在する、請求項17から21までのいずれか一項に記載の飲料。
【請求項24】
煎出されたココア水組成物が、クエン酸、乳酸、リン酸、又はリンゴ酸の1つ又は複数を含む、請求項17から21までのいずれか一項に記載の飲料。
【請求項25】
1つ又は複数の栄養物であるビタミン、ミネラル、又は補助剤が、ビタミンA、B12、B6、C、D、及びE、コエンザイムQ10、アミノ酸、L−アルギニン、タウリン、コリン、発酵大麦抽出物(FBE)、ナイアシン、クエン酸、ヒドロキシクエン酸、γ−アミノ酪酸(GABA)、カリウム、カルシウム、亜鉛、及びクロムから選択される、請求項17から21までのいずれか一項に記載の飲料。
【請求項26】
栄養又は無栄養の甘味料をさらに含む、請求項17から21までのいずれか一項に記載の飲料。
【請求項27】
1つ又は複数の栄養物であるビタミン、ミネラル、又は補助剤が、カフェイン、ガラナ、テオブロミン、及びテオフィリンから選択される、請求項17から21までのいずれか一項に記載の飲料。
【請求項28】
一回分当たりのカロリーが100カロリー未満である、請求項17から21までのいずれか一項に記載の飲料。
【請求項29】
一回分当たりのカロリーが約50〜70カロリーの間である、請求項17から21までのいずれか一項に記載の飲料。
【請求項30】
煎出されたココア水組成物中に存在する合計ポリフェノールのレベルが、煎出されたココア水組成物の調製において使用されるココア粉末の相当する量中に存在するレベルの約40%以上である、請求項17から21までのいずれか一項に記載の飲料。
【請求項31】
煎出されたココア水組成物中に存在するポリフェノールモノマー又はダイマーのレベルが、煎出されたココア水組成物の調製において使用されるココア粉末の相当する量中に存在するレベルの約50%以上である、請求項17から21までのいずれか一項に記載の飲料。
【請求項32】
ココア抽出物、ココア粉末、又はカカオ豆組成物を水と混合する段階、pHをpH4以下に調節する段階、水溶性成分を固形物から分離し、水溶性成分を分離又は精製してココア水組成物とする段階、フルーツのジュース又は抽出物をココア水組成物と混合する段階及び天然又は人工の香味料、及び1つ又は複数の補助剤、ビタミン又はミネラルを加える段階とを含むココア飲料を製造する方法であって、該ココア飲料が室温で1カ月間を超えて安定に貯蔵されることが可能である上記方法。
【請求項33】
ココア水組成物が直径約50ミクロンを超える粒子を実質的に含有しない、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
水が、蒸留水、濾過水、炭素濾過水、又は脱イオン水の1つ又は複数である、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
ココア水組成物のpHを約3.2〜約3.8の間に調節する段階をさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
ココア抽出物、ココア粉末、又はカカオ豆組成物と混合する段階で使用する水が、約135°F〜約185°Fの間である、請求項32から35までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
ココア抽出物、ココア粉末、又はカカオ豆組成物と混合する段階で使用する水が、約68°F〜約210°Fの間である、請求項32から35までのいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
水溶性成分を分離するために遠心分離法又は濾過法又は両方を使用する、請求項32に記載の方法。
【請求項39】
水溶性成分が濾過法及び遠心分離法を使用して精製される、請求項32に記載の方法。
【請求項40】
使用する水が100°F以上である、請求項32に記載の方法。
【請求項41】
栄養又は無栄養の甘味料を加える段階をさらに含む、請求項32から35まで又は40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
ココア飲料を容器中に密封する段階をさらに含み、それによって製品が少なくとも3カ月間安定である、請求項32から35まで又は40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、酢酸、安息香酸、乳酸、リン酸、ソルビン酸、又はアスコルビン酸の1つ又は複数を加える段階をさらに含む、請求項32から35まで又は40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
苦味抑制剤を加える段階をさらに含む、請求項32から35まで又は40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
糖アルコール並びに/又はスクラロース、Ace−K、及びアスパルテームの1つ又は複数から選択される無栄養甘味料を加える段階をさらに含む、請求項32から35まで又は40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
食欲抑制剤、テオブロミン、テオフィリン、ガラナ、又はカフェインの1つ又は複数を加える段階をさらに含む、請求項32から35まで又は40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
水と混合する段階が、ココア水組成物を製造するために、水溶液を100°Fを超える温度で使用する段階、混合物を冷却する段階及び混合物を濾過する段階を含み、それによって存在する全脂肪の実質的なパーセンテージが除去される、請求項32に記載の方法。
【請求項48】
ココア豆組成物が、3%未満の脂肪を有する焙煎前のココア豆から得たココア粉末を含む、請求項32に記載の方法。
【請求項49】
ココア粉末が未発酵ココア豆から得たものである、請求項32に記載の方法。
【請求項50】
飲料組成物を無菌条件下で容器に充填する段階をさらに含む、請求項32から35まで又は40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
ココア水組成物を濃縮する段階をさらに含む、請求項32から35まで又は40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
ココア粉末及びココア豆ニブが両方とも使用され、水と混合される、請求項32に記載の方法。
【請求項53】
水をココア粉末及びココア豆ニブと混合する段階が、混合の間にココア粉末及びココア豆ニブを交互に層化する段階をさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
水溶性成分をココア水組成物に分離又は精製する段階において濾過助剤を加える、請求項32に記載の方法。
【請求項55】
請求項32から35まで又は40に記載の方法の1つから作製される製品。
【請求項56】
一回分当たりのカロリー含有量が100カロリー未満である、請求項55に記載の製品。
【請求項57】
一回分当たりのカロリー含有量が約70カロリー以下である、請求項55に記載の製品。
【請求項58】
一回分当たりのカロリー含有量が約50カロリー以下である、請求項55に記載の製品。
【請求項59】
脂肪を実質的に含有しない、請求項55に記載の製品。
【請求項60】
水をココア豆組成物、ココアニブ組成物、ココア粉末又はココア豆抽出物の1つ又は複数と接触させる段階及びこの水を濾過して浸漬ココア組成物を調製する段階を含む浸漬ココア飲料を製造する方法であって、それによって該浸漬ココア組成物は密封されることが可能であり、かつ室温で少なくとも1カ月間安定に維持されることが可能であり、さらに浸漬ココア組成物はミルク製品及びアルコール製品を実質的に含有しない、上記方法。
【請求項61】
ココア粉末又は抽出物と接触する水が約50〜約210°Fの間である、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
飲料が脂肪を実質的に含有しない製品として製造される、請求項60に記載の方法。
【請求項63】
無栄養甘味料を加える段階をさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項64】
飲料が、実質的にカロリーを含まない製品、低カロリー製品、一回分当たり約50カロリーを有する製品、又は一回分当たり約70カロリーを有する製品として製造される、請求項60に記載の方法。
【請求項65】
浸漬ココア組成物を容器に密封する段階をさらに含み、それによって前記製品は少なくとも6カ月間安定である、請求項60に記載の方法。
【請求項66】
1つ若しくは複数の食品用として認可された酸又は食品用として認可された酸の1つ若しくは複数の食品用として認可された塩を加える段階をさらに含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
苦味抑制剤を加える段階をさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項68】
飲料安定剤を加える段階をさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項69】
水に約pH3〜約pH4の間のpHまで酸を加える段階をさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項70】
浸漬ココア組成物に約pH3〜約pH4の間のpHまで酸を加える段階をさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項71】
クエン酸を使用する、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
浸漬ココア組成物に1つ又は複数の飲料用乳化剤を加えてホモジナイズする段階をさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項73】
アラビアゴムを飲料用乳化剤として使用する、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
無栄養甘味料が糖アルコールである、請求項63に記載の方法。
【請求項75】
飲料を脱水する段階をさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項78】
水を濾過する段階が濾過法及び遠心分離法を使用することを含む、請求項60に記載の方法。
【請求項79】
水溶性物を濾過する段階が、遠心分離法を使用することを含み、飲料組成物が加熱滅菌される、請求項60に記載の方法。
【請求項80】
浸漬ココア組成物が超高温濾過法によって処理される、請求項60に記載の方法。
【請求項81】
水のpHがココアに接触する前に下げられ、浸漬ココア組成物のpHが調節される、請求項60に記載の方法。
【請求項82】
使用される水が約100°F〜約160°Fの間である、請求項60に記載の方法。
【請求項83】
水を濾過するために濾過法及び遠心分離法が使用される、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
水を濾過する段階が第1に濾過法及び第2に遠心分離法を含む、請求項82に記載の方法。
【請求項85】
1つ若しくは複数の酸が、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、酢酸、安息香酸、乳酸、リン酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、酸性硫酸ナトリウム、硫酸、アジピン酸、グルコン酸、プロピオン酸、酪酸、コハク酸、炭酸ナトリウム、酢酸亜鉛、又は塩酸から選択される、請求項66に記載の方法。
【請求項86】
アルコール基を有する食品用として認可された酸が選択され、該アルコール基を有する食品用として認可された酸がリン酸、硫酸、酸性硫酸ナトリウム、酢酸亜鉛、又は炭酸ナトリウムの1つ又は複数と組み合わせることによって、アルコール基を有する食品用として認可された酸及びココアバターを合わせた重量の約0.01%〜約0.1%で使用される、請求項66に記載の方法。
【請求項87】
リン酸、硫酸、酸性硫酸ナトリウム、酢酸亜鉛、又は炭酸ナトリウムの1つ又は複数の合わせた重量の0.03%〜約0.5%が使用される、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
アルコール基を有する食品用として認可された酸がクエン酸である、請求項86に記載の方法。
【請求項89】
食品用として認可された酸が、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、酢酸、安息香酸、乳酸、リン酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、酸性硫酸ナトリウム、硫酸、アジピン酸、グルコン酸、プロピオン酸、酪酸、コハク酸、又は塩酸から選択される、請求項66に記載の方法。
【請求項90】
酸の食品用として認可された塩が、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、又は亜鉛のカチオンを利用する、請求項66に記載の方法。
【請求項91】
約1mg/ml以上の全ココアポリフェノールを有する煎出されたココア水組成物、食用ジュース又は抽出物、1つ又は複数の天然又は人工の香味料、及び1つ又は複数の栄養物であるビタミン、ミネラル又は補助剤を含む、栄養的に強化された飲料。
【請求項92】
煎出されたココア水組成物が最終飲料中に重量又は体積で約2〜約60%存在する、請求項91に記載の飲料。
【請求項93】
煎出されたココア水組成物が約3〜約4.5のpHを有する、請求項92に記載の飲料。
【請求項94】
煎出されたココア水組成物が、焙煎されたココア豆、焙煎前のココア豆、未発酵ココア豆、洗浄ココア豆、漂白ココア豆、又は発酵ココア豆の1つ又は複数から得たココア粉末から煎出される、請求項92に記載の飲料。
【請求項95】
食用ジュース又は抽出物が、以下のもの、即ち、柑橘類果物、ベリー、野菜、オレンジ、レモン、ライム、タンジェリン、マンダリン、グレープフルーツ、アセロラ、ブドウ、ナシ、パッションフルーツ、パイナップル、バナナ、リンゴ、クランベリー、チェリー、ラズベリー、チョークベリー、モモ、プラム、ブドウ、ブドウ種子、ノニ、カラント、ブラックカラント、クランベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ラズベリー、ザクロ、アサイ、ゴジ、イチゴ、ミラベル、スイカ、ハネデュー、カンタループ、マンゴ、パパイヤの1つ又は複数のジュース、抽出物、エッセンス、又は濃縮物;及びコーラ、茶、白茶、緑茶、コーヒー、バニラ、アーモンド、野菜、トマト、キャベツ、セロリ、キュウリ、ホウレンソウ、ニンジン、レタス、クレソン、タンポポ、ダイオウ、ビート、ココナ、グアバ、及び羅漢果から得られる植物抽出物から選択される、請求項92に記載の飲料。


【公表番号】特表2009−529874(P2009−529874A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500427(P2009−500427)
【出願日】平成19年3月13日(2007.3.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/006284
【国際公開番号】WO2007/106473
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(507101484)ザ ハーシー カンパニー (7)
【Fターム(参考)】