説明

消毒スリッパ掛け装置

【課題】 従来の履物殺菌装置では、すぐに殺菌することができず、長時間収納庫に保管しなければならないという問題があった。
【解決手段】 側板2に間隔を開けて複数の支持部材3の両端が平行に固着され、支持部材3にスリッパ4の甲被4aと底板4bの間の空間に挿入されるスリッパ掛け5が先端5aを上にして固着され、スリッパ掛け5に先端近傍の前面5bにセンサ6が装着され、スリッパ掛け5の内部5cは中空に構成され、スリッパ掛け5の前面5bに多数の噴出口5dが形成され、スリッパ掛け5の下端の接続口5eに配管7の一端7aが接続され、この配管7の他端7bは枠体1の下部の装着部1aに装着された霧化ユニット8にそれぞれ接続され、後部に電源及び制御装置が内蔵された電源ユニット10が装着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スリッパ掛けに掛けられたスリッパを霧化ユニットからの霧化薬液で消毒する消毒スリッパ掛け装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、病院等において、スリッパは出入り口に並べて置かれたり、スリッパ掛けに掛けられているが、1日に多数の人がスリッパを履くので、非常に汚く、使用した後にすぐ消毒をすることが望まれていた。
【0003】
そこで、従来では、スリッパを消毒するために、収納庫内の側面に殺菌灯を装着し、掛止具にスリッパを掛け、ファンで庫内の空気を循環するようにした履物殺菌装置が提案されている。
【0004】
しかしながら、このように構成された従来の履物殺菌装置では、殺菌灯を使用しているために、スリッパの甲被の内部まで殺菌灯からの光が届かないために、殺菌灯からの光で殺菌された空気を循環しているので、スリッパの甲被の内部まで殺菌するためには、殺菌庫内にスリッパを収納して、すぐに殺菌することはできず、長時間保管しなければならないという問題があった。
【特許文献1】特開平11−155933号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、従来の履物殺菌装置では、すぐに殺菌することができず、長時間収納庫に保管しなければならないという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、支持部材は両側の側板に複数段に装着され、多数のスリッパ掛けは各段の支持部材の先端が上方になるように装着され、内部が中空に構成され、かつ前面に多数の噴出口を形成するとともに、センサを装着され、複数の配管はスリッパ掛けのそれぞれに一端が接続され、薬液を霧化する霧化ユニットは配管の他端に接続され、スリッパ掛けの下部の装着部に装着され、スリッパ掛けにスリッパが掛けられると、スリッパをセンサで検出して、霧化ユニットで霧化された薬液の霧化粒子を配管を介してスリッパ掛けの噴出口から噴出することにより、スリッパ掛けに掛けられたスリッパを消毒するものとである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の消毒スリッパ掛け装置では、スリッパ掛けにスリッパがかけられると、センサで掛けられたスリッパを検出し、霧化ユニットを駆動して、配管から霧化された薬液粒子をスリッパの甲被の内側に噴出することによって、スリッパの甲被の内側を消毒することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明では、側板に複数段の支持部材にそれぞれ複数の中空のスリッパ掛けを固着し、このスリッパ掛けに配管の一端を接続し、配管の他端を霧化ユニットに接続し、スリッパ掛けにスリッパが掛けられた時、スリッパ掛けに装着したセンサでスリッパを検出して、霧化ユニットを駆動することにより、配管を介して霧化ユニットから霧化された薬液をスリッパ掛けの噴出口からスリッパの甲被の内側に散布することにより、スリッパを消毒することができた。
【実施例】
【0009】
図1は本発明の実施例の消毒スリッパ掛け装置の斜視図、図2は図1の消毒スリッパ掛け装置のスリッパ掛けの平面図、図3は図1の消毒スリッパ掛け装置のスリッパ掛けの側面図、図4は図1の消毒スリッパ掛け装置のスリッパ掛けにスリッパを掛けた斜視図、図5は図1の消毒スリッパ掛け装置のスリッパ掛けにスリッパを掛けた側面断面で、枠体1の側板2に間隔を開けて複数の支持部材3の両端が平行に固着され、それぞれの支持部材3にスリッパ4の甲被4aと底板4bの間の空間に挿入されるスリッパ掛け5が先端5aを上にして複数個ずつ固着され、スリッパ掛け5に先端近傍の前面5bにセンサ6が装着され、スリッパ掛け5の内部5cは中空に構成され、スリッパ掛け5の前面5bに多数の噴出口5dが形成され、スリッパ掛け5の下端の接続口5eに配管7の一端7aが接続され、この配管7の他端7bは枠体1の下部の装着部1aに装着された霧化ユニット8にそれぞれ接続され、又、霧化ユニット8の隣に薬液タンク9が装着され、さらに、薬液タンク9の後部に電源及び制御装置が内蔵された電源ユニット10が装着され、電源ユニット10に商用電源に接続されるプラグを接続したコード11が接続されている。
【0010】
このように構成された本実施例の消毒スリッパ掛け装置では、スリッパ4がスリッパ掛け5に掛けられていないときは、霧化ユニット8のいずれも駆動されていないので、スリッパ掛け5の噴出口5dから霧化薬液は噴出されていないが、スリッパ掛け5にスリッパ4が掛けられると、センサ6で検出され、この検出信号は電源ユニット10に送られ、電源ユニット10は霧化ユニット8a、8b、8cの中のスリッパ4が掛けられたスリッパ掛け5が接続されている霧化ユニットのみを駆動して、霧化された薬液をスリッパ掛け5からスリッパ4の甲被4a内に噴出するので、スリッパ掛け5に掛けられたスリッパ4は甲被4a内が迅速に消毒され、薬液が短時間噴出された後、霧化ユニットは駆動を停止される。
【0011】
本発明の実施例の消毒スリッパ掛け装置では、このように、スリッパ4がスリッパ掛け5に掛けられたときにだけ霧化した薬液をスリッパ4の甲被4a内に噴出するようにしたので、スリッパ4を使用したときだけ消毒するようにしているので、少しの薬液で消毒することができるので、薬液が無駄に噴出されることがなく、スリッパ4を常に清潔に保つことができるという利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0012】
なお、上記実施例におけるセンサはスリッパ4をスリッパ掛け5に掛けたときに、周囲の光を遮断する光学センサを使用してもよいし、又、スリッパ4の重みでスイッチを駆動させるリミットスイッチでもよいし、又、上記実施例では、スリッパ掛け5の前面に噴出口を形成したが、スリッパ4の底板も消毒できるように、スリッパ掛け5の裏面にも多数の噴出口を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は本発明の実施例の消毒スリッパ掛け装置の斜視図である。
【図2】図2は図1の消毒スリッパ掛け装置のスリッパ掛けの平面図である。
【図3】図3は図1の消毒スリッパ掛け装置のスリッパ掛けの側面図である。
【図4】図4は図1の消毒スリッパ掛け装置のスリッパ掛けにスリッパを掛けた斜視図である。
【図5】図5は図1の消毒スリッパ掛け装置のスリッパ掛けにスリッパを掛けた側面断面である。
【符号の説明】
【0014】
1 枠体
2 側板
3 支持部材
4 スリッパ
5 スリッパ掛け
6 センサ
7 配管
8 霧化ユニット
9 薬液タンク
10 電源ユニット
11 コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側の側板に複数段に装着された支持部材と、各段の支持部材の先端が上方になるように装着され、内部が中空に構成され、かつ前面に多数の噴出口を形成するとともに、センサを装着した多数のスリッパ掛けと、該スリッパ掛けのそれぞれに一端が接続された複数の配管と、該配管の他端に接続され、前記スリッパ掛けの下部の装着部に装着される薬液を霧化する霧化ユニットと、前記センサからの信号により前記霧化ユニットを駆動する電源及び制御装置を内蔵した電源ユニットとからなり、前記スリッパ掛けにスリッパが掛けられると、該スリッパを前記センサで検出した信号により前記電源ユニットからの信号で、前記霧化ユニットで霧化された薬液の霧化粒子を前記配管を介して前記スリッパ掛けの噴出口から噴出することにより、前記スリッパ掛けに掛けられた前記スリッパを消毒することを特徴とする消毒スリッパ掛け装置。
【請求項2】
前記スリッパ掛けの前記センサは光が遮断されることによって前記霧化ユニットを駆動する光学センサであることを特徴とする請求項1記載の消毒スリッパ掛け装置。
【請求項3】
前記スリッパ掛けの前記センサはスリッパの重量によってオンになるリミットスイッチからなることを特徴とする請求項1記載の消毒スリッパ掛け装置。
【請求項4】
前記スリッパ掛けは裏面に多数の噴出口を形成したことを特徴とする請求項1記載の消毒スリッパ掛け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−206877(P2008−206877A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−48276(P2007−48276)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000243364)本多電子株式会社 (255)
【Fターム(参考)】