説明

消耗品を供給するためのシステム、装置、および方法

【課題】
本発明は、効率的な注文処理を行うシステム、装置および方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
消耗品を使用して分析を行う分析装置に接続された在庫管理システムは、分析装置から上記消耗品の利用に関する情報である動作情報を受信する受信部と、分析装置に関して上記動作情報を記録するデータベースと、分析装置のために保管されている上記消耗品の在庫の残量を、上記データベースに記録された上記動作情報に基づいて算出および上記データベースに記憶する在庫計算部と、上記算出された残量が既定の閾値未満になった場合に、分析装置のユーザに対して承諾または拒否する選択肢を与えるようプログラムされた提案注文を生成する提案注文生成部とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つ以上の試薬およびその他の消耗品または補充可能品に関して監視、通信および自動再注文を行うよう医療装置を構成することが可能な機構を提供するシステム、装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療装置や医療機器、例えばシスメックス株式会社が設計、製造および販売する自動血液分析装置XEシリーズ等は、1つ以上の試薬およびその他の消耗品または補充可能品を利用して患者の検体の検査および評価を行う。検査室環境においては、多くの異なる場所や供給元から受け取った大量の検体を処理するために、これらの医療装置や医療機器が利用されている。例えば、病院の検査室でその病院の患者から採取した検体を検査処理するのに1台の医療装置を利用する場合がある。また別の例では、多数の病院、クリニックまたはその他の供給元から検体を受け取り検査を行う独立した検査室において、1台以上の医療装置や医療機器が利用される場合がある。このような医療装置を最大限に、すなわち最適に利用するためには、対象の患者の検体を検査および評価するための1つ以上の試薬およびその他の消耗品または補充可能品の継続供給が利用可能でなければならない。
【0003】
特許文献1には、分析装置で使用される消費財を管理して、分析装置使用者の人為的ミスによる消費財の注文漏れの発生を防止する方法および装置が開示されている。この方法では、分析装置によって消費される消費財の消費状況を、各消費財供給者が取扱う消費財毎に監視および解析している。解析された消費財の消費状況および供給管理情報は、分析装置用の管理装置、各消費財供給者の供給管理装置、または消費財納入者用の供給管理装置に送信される。供給状況は消費財供給管理情報に基づいて確認される。上記消費財消費状況を監視するステップおよび上記消費財消費状況を解析するステップに基づく情報の使用に対しては、分析装置管理者、消費財供給者または消費財納入者により対価支払いが要求される。
【0004】
特許文献2には、複数の施設にそれぞれ設けられた自動分析装置で使用される備品に関する情報が、自動分析装置から管理局へネットワークを介して送信されることが開示されている。管理局は複数の施設にある備品の管理を行う。各施設は、それぞれにRFIDタグが貼付された備品が配置される情報交換部と、情報交換部に備品が配置される場合に備品のRFIDタグとの間で備品に関する情報を交換する第1のリーダライタと、自動分析装置に設けられた第2のリーダライタであって、自動分析装置に備品が装着される場合に備品のRFIDタグとの間で備品に関する情報を交換するとともに、第1のリーダライタと備品に関する情報を共有する第2のリーダライタと、備品に関する情報を処理する処理装置とを含む。管理局は、複数の施設にある備品をリアルタイムで一括管理する。
【0005】
特許文献3には、試薬供給者にネットワークを介して試薬情報を送る分析装置が開示されている。受信した試薬情報に基づいて、試薬供給者は試薬送付状を作成して送る。
【0006】
特許文献4には、試薬供給者にネットワークを介して試薬情報を送る分析装置が開示されている。受信した試薬情報に基づいて、試薬供給者はユーザによる将来の試薬の消費を予測し、その予測に基づいて試薬納入者に注文を送る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開公報第2002/0107642号
【特許文献2】米国特許出願公開公報第2009/00134978号
【特許文献3】特開2003−248005号公報
【特許文献4】特開2002−350451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の米国および日本の各特許文献においては、システムや装置のユーザは供給される試薬の注文を自由に行うことができない。
【0009】
これら既知の各システムおよび方法においては、医療装置および医療機器の利用ならびに1つ以上の試薬、消耗品または補充可能品の管理を効率良く行うのに必要な監視活動や管理活動を低減するような改良を加えることが望ましい。さらに、1つ以上の試薬およびその他の消耗品または補充可能品の管理および補充を合理化することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本願は以下の発明を提供する。
第1の発明は、消耗品を使用して分析を行う分析装置に接続された在庫管理システムである。この在庫管理システムは、上記分析装置から上記消耗品の利用に関する情報である動作情報を受信するよう構成された受信部と、上記分析装置に関して上記動作情報を記録するよう構成されたデータベースと、上記分析装置のために保管されている上記消耗品の在庫の残量を、上記データベースに記録された上記動作情報に基づいて算出および上記データベースに記憶するよう構成された在庫計算部と、上記算出された残量が既定の閾値未満になった場合に、上記分析装置のユーザに対して承諾または拒否する選択肢を与えるようプログラムされた提案注文を生成するよう構成された提案注文生成部とを含む。
【0011】
第2の発明は、消耗品を使用して分析を行う分析装置からの消耗品の注文を促す方法である。この方法は、上記分析装置から上記消耗品の消費に関する動作情報を受信することと、上記分析装置に関して上記動作情報をデータベースに記録することと、上記データベースに記録された上記動作情報に基づいて、上記分析装置のために保管されている上記消耗品の在庫の残量を算出および上記データベースに記憶することと、上記算出された残量が既定の閾値未満になった場合に上記分析装置システムのユーザに対して承諾または拒否する選択肢を与えるようプログラムされた提案注文を生成することとを含む。
【0012】
第3の発明は、分析装置である。この分析装置は、消耗品を利用して検体を分析する分析モジュールと、該分析モジュールの分析動作を監視し、該分析モジュールの分析動作を示す情報であって上記消耗品の消費に関する情報である動作情報を作成するよう構成された追跡モジュールと、在庫管理システムへ上記動作情報を送信するよう構成された送信部と、上記システムのユーザに対して承諾または拒否する選択肢を与えるように提案注文を提示するよう構成された注文提示部とを含む。
【0013】
第4の発明は、分析装置のユーザに対して該分析装置において使用される消耗品の注文に関して選択肢を与える方法である。この方法は、検体の分析中に上記消耗品を利用することと、分析動作を監視して該分析動作を示す情報であって上記消耗品の消費に関する情報である動作情報を作成することと、在庫管理システムへ上記動作情報を送信することと、上記在庫管理システムから上記消耗品を注文するための提案注文を受信することと、上記受信した提案注文を、該提案注文を承諾または拒否する選択肢とともに上記分析装置のユーザに提供することとを含む。
【0014】
第5の発明は、消耗品を供給するためのシステムである。このシステムは、第1の施設に配置されかつネットワークに接続された分析装置を含み、さらに、上記分析装置は、消耗品を使用して検体を分析する分析モジュールと、該分析モジュールの分析動作を監視し、該分析モジュールの上記分析動作を示す情報であって上記消耗品の消費に関する情報である動作情報を作成するよう構成された追跡モジュールと、ネットワークへ上記動作情報を送信するよう構成された送信部とを含む。さらに上記システムは、第2の施設に配置されかつ上記ネットワークに接続された在庫管理システムを含み、該在庫管理システムは、分析装置から上記消耗品の消費に関する動作情報を受信するよう構成された受信部と、上記分析装置に関して上記動作情報を記録するよう構成されたデータベースと、上記分析装置のために保管されている上記消耗品の在庫の残量を、上記データベースに記録された上記動作情報に基づいて算出および上記データベースに記憶するよう構成された在庫計算部と、上記算出された残量が既定の閾値未満になった場合に、上記分析装置のユーザに対して承諾または拒否する選択肢を与えるようプログラムされた提案注文を生成するよう構成された提案注文生成部とを含む。
【0015】
開示する各発明は、それぞれ単独でまたは組み合わせて使用することが可能である。開示する各発明の追加的特徴および利点は、以下の発明の詳細な説明および図面において説明されており、それらから一層明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るシステムおよび方法によれば、効率的な注文処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本明細書に開示する自動補充および監視のためのシステムの一実施形態を示す図。
【図2】本明細書の開示内容に従って構成された医療装置の代表例を示すブロック図。
【図3】本明細書の開示内容に従って構成された補充センターの代表例を示すブロック図。
【図4】本明細書に開示する自動補充および監視のための複数施設システムの一実施形態を示す図。
【0018】
【図5】図4に示す自動補充および監視のための複数施設システムの他の実施形態を示す図。
【0019】
【図6A】自動補充システム内での動作用に構成された医療装置の動作フローチャートを示す図。
【0020】
【図6B】医療装置と自動補充センターとの間での情報の更新を詳細に示した動作フローチャートを示す図。
【0021】
【図6C】例として示す自動補充システムと関連して利用可能な補充および監視動作フローチャートを示す図。
【0022】
【図6D】例として示す自動補充システムと関連して利用可能な補充および監視動作フローチャートを示す図。
【0023】
【図7A】例として示す自動補充および監視システムと関連して利用可能なインタフェース画面の例を示す図。
【図7B】例として示す自動補充および監視システムと関連して利用可能なインタフェース画面の例を示す図。
【図7C】例として示す自動補充および監視システムと関連して利用可能なインタフェース画面の例を示す図。
【図7D】例として示す自動補充および監視システムと関連して利用可能なインタフェース画面の例を示す図。
【図7E】例として示す自動補充および監視システムと関連して利用可能なインタフェース画面の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書において開示するシステム、装置および方法は、1つ以上の試薬およびその他の消耗品または補充可能品に関して監視、通信および自動再注文を行うよう医療装置を構成することが可能な効率的な処理を提供するよう構成されている。より詳しくは、効率的な注文処理、すなわち、顧客またはユーザの施設内の試薬、消耗品およびその他の補充可能品の在庫を管理する方策であって、既知/現在の資産管理システムで利用されている非効率な在庫管理機構が原因で起こりうる試薬、消耗品およびその他の補充可能品を急送する必要性を低減または排除する方策を提供することを開示している。本明細書において、消耗品とは、試薬、使い捨てのキュベット、使い捨てのピペットチップ、及び磨耗したら交換する吸引管、精度管理用のコントロール血液、校正用のキャリブレータ、洗浄液などを含む。また、「試薬」及び「補充可能品」という用語は、消耗品の概念に含まれる。
【0025】
血球分析装置やその他の血液分析機器等の医療装置を最大限に活用し、そのスループットを最大化するためには、試薬およびその他の消耗品または補充可能品の安定供給が得られることが保証されていなければならない。例えば、血球分析装置を利用している顧客やその他のユーザが試薬またはその他の消耗材料を十分にストックしていなかったり使い切ってしまった場合、交換品が調達できるまではその医療装置が機能しなくなってしまう可能性がある。また、試薬およびその他の消耗品または補充可能品を急いで調達するのには多くの費用と時間がかかり得る。さらに、医療装置で分析に使用される試薬およびその他の消耗材料は、その使用期限が短い場合が多い。そのため、試薬およびその他の消耗品または補充可能品の在庫を多く抱えることは、使用期限が切れた未使用の在庫品を無駄に廃棄することにつながる可能性がある。医療装置の一例である血球分析装置またはその他の血液分析機器等を使用する顧客やその他のユーザは、在庫不足が発生しそうなタイミングを検知しそれに対処するための人員や在庫追跡用のリソースおよび/またはシステム監視ツールを有していない場合が多い。本明細書が開示するシステム、装置および方法は、上述の問題に対処し、さらに追加的な利点を多数提供するものである。
【0026】
本明細書が開示するシステム、装置および方法により実現される追加的な利点には、補充可能品の使用パターンを正確に推測する能力、補充可能品の要求生産量を使用パターンに基づいて予測する能力、補充可能品の急送および処理に関わる配送費用を低減する能力、在庫管理コストを低減する能力、ならびに監視対象の医療装置の「動作時間」や総合的な稼働率を高めたり向上させる能力が含まれる。
【0027】
一実施形態において、本明細書が開示するシステム、装置および方法は、試薬または消耗品のサイクル数、試薬または消耗品容器の使用状況、ならびに試薬または消耗品のサイクルと試薬または消耗品容器の使用状況との相関を装置シリアル番号やモデルシリアル番号等の医療装置識別子に基づいて追跡および判断し、医療装置および/または血球分析装置を継続的に効率よく動作させるのに必要な試薬または消耗品のうち不足してしまったものを特定するように構成されてもよい。集められた情報は、次いで不足した試薬または消耗品の注文およびその注文品の手配のために、医療装置および/または血球分析装置を介して補充センターへ送信されてもよい。
【0028】
図1は、本明細書の開示内容に従って構築された自動補充システム100の一実施形態を示す図である。本実施形態の例では、自動補充システム100は、通信ネットワークまたは通信リンク102を介して補充センター300と通信を行う医療装置200を含む。例えば、医療装置200は、シスメックス株式会社が設計、製造および販売する自動血液分析装置XEシリーズであってもよい。本明細書内において使用される用語「医療装置」は、「分析装置」「血球分析装置」「医療機器」「医療分析装置」等の用語ならびに医療関連の作業または検査室での作業において試薬およびその他の消耗品または補充可能品を利用する装置を指すものとして妥当なその他全ての表現と同義語であると意図されている。医療装置200は通信手段を含んでもよく、より特定的には装置通信手段202を含んでもよい。装置通信手段202は、通信を容易にするよう構成された送信部および/または受信部等のハードウェアまたはソフトウェアモジュールでもよい。例えば、装置通信手段202は、Questra社(Questra Corporation)によって開発された技術に基づいてAxeda社(Axeda Corporation)によって提供されてもよく、医療装置200と通信リンク102との間の通信を可能とする通信手段でもよい。通信リンク102は、インターネット、仮想プライベートネットワーク(VPN)、広域通信網(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、またはその他既知の通信媒体もしくは登場が予見されている通信媒体を包含してもよい。
【0029】
通信リンク102は、医療装置200を補充センター300に補充通信手段302を介して接続してもよい。補充通信手段302は、装置通信手段202と同様に、通信を容易にするよう構成されたハードウェアまたはソフトウェアモジュールであってもよい。補充センター300は、既知の事務管理部門センター、注文処理センター、資材保管センター、および/またはフルフィルメントセンターでもよく、これらを組み合わせたセンターでもよい。補充センター300は、後述する在庫管理システムを構成している
【0030】
図2は、医療装置200の詳細ブロック図であり、この医療装置200は、自動補充システム100に関連する、および/または自動補充システム100と関連して利用される構成部、サブシステム、構成要素およびモジュールを含んでいる。本実施形態の例では、医療装置200は、補充サブシステム200aおよび分析サブシステム200bを含むように示されている。言うまでもなく、サブシステム200aおよび200bは、自動補充システム100の説明と理解を助けるために識別および/または表記されているものであって、その定義の範囲や構成を限定するものではない。これらのサブシステム200aおよび200bは、医療装置200の構成部または構成要素として示されているが、他の実施形態では、これらはお互い通信し合う物理的に別々のシステムやサブシステムでもよい。
【0031】
本実施形態の例では、補充サブシステム200aは、制御モジュール204と通信を行う装置通信手段202とデータベース206とを含む。制御モジュール204は、メモリ204bと通信可能に接続されたプロセッサ204aを含んでもよい。メモリ204bは、プログラムロジックおよび/またはコンピュータ読み取り可能な指示を記憶するよう構成された、既知のまたは考えられる揮発性もしくは非揮発性の記憶媒体でもよい(RAM、ROM、ソリッドステートハードドライブ(SSD)、ハードドライブ(HD)、および光学式ドライブ等)。プロセッサ204aは、メモリ204bに記憶されているプログラムロジックや指示を実行したり走らせたりするよう構成された汎用回路や特定回路やコントローラでもよい。プロセッサ204aおよびメモリ204bは、協働してグラフィカルユーザインタフェース(GUI)204cを生成して医療装置200のユーザに提示してもよい。GUI204cは、通信リンク102を介した補充サブシステム200a、分析サブシステム200bおよび補充センター300に対するユーザアクセス(図1および3を参照)を提供してもよい。
【0032】
本実施形態の例では、補充サブシステム200aは、医療関連の作業または検査室での作業において利用される試薬およびその他の消耗品または補充可能品に関連するデータや情報を記憶するよう構成されたデータベース206を含む。例えば、データベース206は、試薬および/または精度管理識別子、試薬および/または精度管理ロット識別子もしくは精度管理ロット番号、試薬使用期限、試薬セット日、動作履歴データ、トラブルシューティングデータ、ならびに通信ログもしくは通信データに関連して、情報またはデータを検索可能に記憶してもよい。さらに、データベース206は、制御モジュール204を介して分析サブシステム200b内の追跡モジュール208と通信を行ってもよい。
【0033】
追跡モジュール208は、データベース206に記憶されている試薬情報、精度管理情報および識別子を収集、整理および監視するのに必要なハードウェアおよびソフトウェアの両方を含んでもよい。例えば、追跡モジュール208は、まとめて参照符号210a〜210dで識別される試薬またはその他の消耗品のそれぞれに関連付けられたバーコードを介して製品情報を読み取るよう構成されたスキャナ208aを含んでもよい。または、スキャナ208aは、試薬またはその他の消耗品210a〜210dのそれぞれに関連付けられた無線自動識別(RFID)タグに含まれる製品情報を受信するよう構成されてもよい。追跡モジュール208は、分析モジュール212から受信するサイクル情報および利用処置情報をさらに記憶してもよい。または、分析モジュール212は、データベース206および/または制御モジュール204に情報を直接送信またはコピーしてもよい。
【0034】
分析モジュール212は、試薬またはその他の消耗品210a〜210dに流体的にかつ通信可能に接続されてもよい。分析モジュール212は、患者の検体を検査、分析するのに必要な機器、構成部ならびに分析および制御システムを含んでもよい。例えば、医療装置200は、血液分析装置XEシリーズ等の血球分析装置であってもよい。この場合、分析モジュール212は、半導体レーザ、特定細胞溶解および蛍光フローサイトメトリー用構成部、血小板試料調製用構成部および制御用構成部を含んでもよい。その他の装置構成および/または分析能力の実現には別の構成部が必要となる場合がある。
【0035】
さらに、分析モジュール212は、分析結果の保存と報告のための1つ以上のプリンタまたは記憶装置を含んでもよい。さらに、分析モジュール212は、分析モジュール212が実行した動作サイクル数または検査サイクル数をローカルに記憶してもよいし、例えば、データベース206または制御モジュール204に送信してもよい。本明細書では、動作サイクルまたは検査サイクルおよび情報は、試薬またはその他の消耗品210a〜210dを消費させるような機能、検体分析、洗浄および保守動作に関するものを含む。他の実施形態では、医療装置200の動作サイクルや検査サイクル中に消費または利用された試薬またはその他の消耗品210a〜210dのそれぞれの量を、監視、計量または別の方法で測定することで直接判定してもよい。
【0036】
分析モジュール212が行う検査サイクルまたは動作サイクルに関して収集された動作情報は、データベース206および制御モジュール204によって通信および/または記憶されてもよい。さらに、分析モジュール212が実行する検査サイクルまたは動作サイクルに関して収集された動作情報は、データベース206に記憶された製品情報と組み合わされかつ相関付けられてもよい。各試薬またはその他の補充可能品210a〜210dの量は分析モジュール212が行う各検査や分析のために既知であるので、組み合わされかつ相関付けられたデータを各試薬またはその他の消耗品210a〜210dの残量を判定するために分析してもよい。
【0037】
さらに、組み合わされかつ相関付けられたデータを、試薬またはその他の補充品210a〜210dが医療装置200に取り込まれてからどの程度経過したのか、またそれらが使用期限内であるかを判定するために分析してもよい。組み合わされかつ相関付けられた情報および/または動作情報は、補充センター300および受信部または補充通信手段302へ通信リンク102を介して送信するために、装置通信手段202または送信部に提供されてもよい。補充センター300への送信は、一定の間隔でまたは1つ以上の既定のトリガーやフラグの発生に応じて医療装置200が主体となって行ってもよいし、補充センター300の要求に応じて行われてもよい。例えば、補充センター300は、組み合わされかつ相関付けられたデータを定期的に(毎日、毎時間等)医療装置200に要求してもよい。逆に、医療装置200が、組み合わされかつ相関付けられたデータを定期的に(毎日、毎時間等)、例えば既定の作業時間中に、補充センター300に提供してもよい。組み合わされかつ相関付けられたデータおよび/または動作情報は、非圧縮、圧縮および/または暗号化された形式で提供してもよい。
【0038】
操作においては、医療装置200のユーザが、装置の起動時やGUI204cによって促された際に1つ以上の試薬またはその他の補充品210a〜210dを装置に取り込んでもよい。例えば、ユーザはスキャナ208aを利用して、補充品110aに関連付けられたバーコード214aをスキャンまたは読み取ってもよい。スキャンした情報は、データベース206に送信されて記憶されてもよく、GUI204cを介した表示のために制御モジュール204に送信されてもよい。ユーザは、スキャンされて提示されたデータと補充品110aのデータとが一致するかを視覚的に確認してもよい。または、GUI204cが、「承諾」ボタンまたはその他の表示された図形や文字を押してデータの記録および確認をするようユーザに対して要求してもよい。さらに、スキャンした情報は、動作サイクルまたは検査サイクルで使用するために分析モジュール212に送信されてもよい。さらに、スキャンした情報は、補充品210aが分析モジュール212に接続されている場所または位置情報を含んでもよい。
【0039】
図3は、補充センター300の詳細ブロック図であり、この補充センター300は、自動補充システム100と関連して利用される構成部、サブシステム、データベースおよびモジュールを含む在庫管理システムを構成している。上述したように、補充通信手段302は、装置通信手段202と通信を行い、上記組み合わされかつ相関付けられたデータを医療装置200から受信および/または医療装置200に対して要求するよう構成された送信部および受信部であってもよい。補充通信手段302は、通信データベース304を含んでもよいし、または通信データベース304と通信してもよい。通信データベース304は、医療装置200に関連づけられた通信または情報要求スケジュールを記憶してもよい。さらに、通信データベース304は、医療装置200を一意に特定するのに利用される、装置シリアル番号、安全なインターネットプロトコルアドレス、位置情報もしくは位置識別子などの装置識別子、またはその他のエイリアス情報を含んでもよい。
【0040】
さらに、補充通信手段302の送信部および受信部は、自動補充モジュール306と通信を行ってもよい。制御モジュール204と同様に、自動補充モジュール306は、受信した組み合わされかつ相関付けられたデータを記憶、分析および操作するのに必要なメモリと処理能力を含む。例えば、自動補充モジュール306は、受信した組み合わされかつ相関付けられたデータを復号および/または解凍するためのロジックおよびアルゴリズムを含んでもよい。また、必要に応じて、受信した組み合わされかつ相関付けられたデータを構文解析または別の方法で操作して利用可能な形式に戻してもよい。
【0041】
さらに、自動補充モジュール306は自動補充データベース308と通信してもよい。自動補充データベース308は、医療装置200のユーザと補充センター300との間のサービス契約の詳細を記憶してもよい。例えば、自動補充データベース308は、補充可能品210a〜210dの配送先住所と、所定の補充順で参照される購入注文と、注文履歴の詳細と、信用限度情報または請求限度情報と、過去の注文および/または顧客の在庫システムへの直接の問い合わせ(許可されている場合)に基づく最小の供給閾値とを含んでもよい。自動補充モジュール306は、組み合わされかつ相関付けられたデータおよび/または動作情報を、補充通信手段302の受信部を介して医療装置200から受信してもよい。次いで、自動補充データベース308は、記録調整部および/または更新部を利用して、受信した動作情報を記憶してもよい。さらに、自動補充モジュール306および自動補充データベース308は、医療装置200が行う既知の動作サイクルの種別に基づいて補充品210aが使い切られたかまたは近い将来に使い切られるかを判定する在庫計算部を含んでもよい。さらに、自動補充データベース308および自動補充モジュール306は、ユーザが使用期限の過ぎた補充可能品を取り込みおよび/または利用しようと試みた場合に警告を生成して医療装置200に送信する警告送出部を利用してもよい。
【0042】
自動補充モジュール306は、企業資源計画(ERP)モジュール310に問い合わせを行い、かつ在庫計算部を利用して、ユーザの在庫から補充可能品210aの交換品を入手可能かどうかを注文履歴に基づいて判定する。補充品210aの交換品が入手可能な場合、補充センター300の記録を記録更新部を利用して更新し、状況の変化を反映させてもよい。補充品210aの交換品が入手可能でない場合は、ERPシステム310または他の提案注文生成部が、ユーザに対して補充品210aの交換品を供給するために自動的に購入提案および発送指示を生成してもよい。例えば、自動補充モジュール306によって、補充品210aの在庫レベルが自動補充データベース308に記憶されている既定の閾値を下回ったと判定された場合、補充センター300が、ユーザに対して補充品210aの交換品を供給するために提案注文生成部またはサブルーチンにアクセスして自動的に購入提案および発送指示を生成してもよい。このように、ユーザの承認および/または確認を得るために、注文が医療装置200に直接送られてもよい。
【0043】
他の実施形態では、自動補充モジュール306および/または在庫計算部によって補充品210aの在庫レベルが既定の閾値を下回ったと判定された場合に、顧客サービスセンター(CSC)312において警告を起動してもよい。本実施形態では、提案注文生成部として機能するCSC312は、ユーザに補充品210aの交換品を供給するために購入提案および発送指示を生成する。次いで、CSC312は、補充通信手段302の送信部を利用して、購入提案および発送指示を確認のために医療装置200に送信してもよい。CSC312を利用することで、全自動のシステムを実行する前に、補充処理の検証および問題解決を行う機会が提供される。加えて、CSC312は、全自動の補充システムをサポートするインフラ設備を持たないユーザが全自動の補充システム100の利点の多くを享受できるような機構を提供する。
【0044】
購入提案および/または発送指示は、どのようにして補充センター300で生成されようとも補充通信手段302の送信部を介して送信可能である。生成された購入提案および/または発送指示は、ユーザによるGUI204cを介した承諾、変更もしくは拒否操作のために医療装置200へ、承認を得るために検査室管理者へ、会計部門もしくは在庫部門へ、または承認の責任および/もしくは試薬やその他の補充可能品の注文の責任を受け持つその他の所望の場所や個人へ送信可能である。
【0045】
図4および図5は、複数の装置と複数の施設とを含む自動補充システム100の別実施形態を示す図である。図4は、複数の施設および/または複数の医療装置を各施設に有する顧客を含む自動補充システム100の実施形態を示す図である。本実施形態では、補充センター300と、第1の施設404における医療装置400および402と、第2の施設408における医療装置406との間で1つの契約またはサービス契約が締結されていてもよい。本実施形態では、サービス契約は補充データベース308に記憶されてもよい。サービス契約は、医療装置400、402および406のそれぞれを、例えば装置シリアル番号、一意なエイリアスもしくは名前、インターネットプロトコル(IP)アドレス、および/または施設IDによって順次含んで特定してもよい。このように、医療装置400、402、406および補充センター300の間での通信は、特定の所望の受信者を宛先として配信されてもよい。
【0046】
図5は、複数の施設および/または複数の医療装置を各施設に有する顧客を含む自動補充システム100の実施形態を示す図である。本実施形態では、補充センター300と第1の施設500と第2の施設502との間で、1つの顧客またはユーザに関連した複数の契約またはサービス契約が締結されていてもよい。第1の施設500は、医療装置504および506を含み、第2の施設は医療装置508および510を含んでもよい。本実施形態では、サービス契約は補充データベース308に記憶されてもよく、サービス契約は異なる業務ルールならびに試薬および/または補充可能品を交換するための閾値および/または条件を含んでもよい。例えば、試薬、補充可能品およびその他の消耗品の消費率や保管能力が各施設においてそれぞれ異なり得ること、または各施設の補充センターからの相対距離に基づいて各施設における発送時間を違わせる必要があり得ることから、第1の施設500ならびに医療装置504および506に関連付けられた第1のサービス契約は、第2のサービス契約とは異なる補充閾値を定義してもよい。
【0047】
さらに、図5は、別実施形態として、医療装置504と506と補充センター300との間の通信をインターセプトして宛先を決定するよう構成され得るルータまたはサーバ512を含む。例えば、補充センター300は、通信を第1の施設にブロードキャストし、ルータ512はその通信の宛先および/またはアドレス指定を通信対象である医療装置504および506のいずれか一方に決定してもよい。または、ルータ512は、通信の宛先を会計端末514またはその他の監視システムに変更して承認を得てもよい。別実施形態においては、ルータまたはサーバ512は、医療装置504および506のための収集または集約ポイントとして機能してもよい。例えば、各医療装置504および506は、データベース206に記憶される試薬およびその他の消耗品または補充可能品に関するサイクル数および検査情報を通信してもよい。ルータまたはサーバ512は、各医療装置504および506に関する情報をパッケージ化または圧縮化等したものを第1の施設において1回の送信で補充センター300に送信してもよい。
【0048】
本明細書において、医療装置400、402、406および504〜510は、図1および図2に関連して上述した医療装置200と同様の性能および機能を含むものであると意図している。他の実施形態では、各医療装置400、402、406および504〜510は、異なるタイプの医療装置、血球分析装置、またはその他の検査機器であってもよい。
【0049】
図6Aは、医療装置200の通常起動および動作サイクルの代表例を示すハイレベルフローチャート600の一例を示す図である。ステップ602において、ユーザは医療装置200に関連付けられた電源オンおよび初期化のルーチンを開始してもよい。電源オンおよび初期化のルーチンは、医療装置200の機能へのアクセスを提供し得るユーザ名およびパスワードによるログインを含んでもよい。さらに、ユーザ名およびパスワードは、装置通信手段202および通信リンク102によって提供される通信機能へのアクセスも提供または許可するものであってもよい。このようにして、ユーザにインターネットおよびネットワーク上の他の機器およびリソースへのアクセスを許可してもよい。電源オンおよび初期化のルーチンは、医療装置200を動作可能な状態にすることを目的とする機械チェックおよびソフトウェアチェックを含んでもよい。
【0050】
ステップ604において、試薬およびその他の補充可能品210a〜210dの状態が判定できる。例えば、医療装置200は、試薬およびその他の補充可能品210a〜210dを自動的に計量または別の方法で測定してもよい。または、ユーザは、試薬およびその他の補充可能品210a〜210dを視覚的に点検または評価してもよい。
【0051】
ステップ606において、1つ以上の試薬およびその他の補充可能品210a〜210dが少量になっているか、またはほぼ使い切られているかが自動または手動で判定されている。試薬または補充可能品が完全に使い切られた際に、それに対応する試薬および/またはその他の補充可能品210a〜210dの交換品(複数可)が現地または施設外の供給品集積所や貯蔵施設に対して要求されて、その交換品が使用可能な状態に準備されてもよい。試薬または補充可能品の交換品が準備されて最終的に使用可能な状態になると、処理はステップ604に戻る。
【0052】
ステップ608において、試薬およびその他の補充可能品210a〜210dが使用可能な状態になっているかが自動または手動で判定されている。分析サブシステム200b、より特定的には分析モジュール212は、指示された分析、検査および/または洗浄サイクルを実行する。表1は、医療装置200で実行可能な各所定の試薬のおよそのサイクル数の例を示す。分析モジュール212は、一例として表1に示すデータベース206内の試薬および/または補充可能品情報にアクセスしてもよい。表1の1番目と2番目の縦列は、各試薬および/または補充可能品の完全な名称および略名をそれぞれ示す。3番目の縦列は、所定の既知の試薬および/または補充可能品に関して予想され得るおよそのサイクル数および/またはテスト数を示す。4番目の縦列は、試薬および/または補充可能品の各容器のサイズおよび/または容量を示す。
【0053】
【表1】

【0054】
分析モジュール212は、表1に示される情報に少なくとも部分的に基づいて、データベース206および追跡モジュール208と協働してサイクル数分析を生成してもよい。または、サイクル数分析は、在庫計算部を利用して自動補充モジュール306において実行されてもよい。表2は、分析モジュール212によって生成および提供されるサイクル検査数対報告対象テスト数を詳述したサイクル数分析の例を示す。表2の1番目の縦列は、医療装置200によって実行可能な検査および処置を示す。2〜5番目の縦列は、医療装置200に関するサイクル数をそれぞれ異なるカテゴリーに分けたものである。例えば2番目の縦列は、所定の試薬またはその他の消耗品が不足してしまうまでに実行可能なおよそのサイクル数を列挙している。3番目の縦列は、様々な患者の検体の検査中に医療装置200によって実行可能なおよその再実行数または再検査数を列挙している。4番目の縦列は、様々な患者の検体の検査中に医療装置200によって実行可能な精度管理、洗浄および/または保守サイクル数を示す。5番目の縦列は、先行する3つの縦列の合計を示し、6番目の縦列は補充の目的で報告され得るサイクル数の合計を列挙している。すなわち、600人の患者の検体を分析するには660サイクルを実行することが必要となり得る。
【0055】
【表2】

【0056】
ステップ610においては、分析モジュール212および追跡モジュール208は、制御モジュール204およびデータベース206と協働して、試薬および補充可能品の利用についての決定を行う。例えば、各所定の検査に使用される各試薬またはその他の補充可能品の量は既知であり固定されているので、また、検査、保守および/または洗浄サイクル数は既知であり記録されているので、利用される試薬および補充可能品の量を容器毎に決定してその容器の容量と比較してもよい(表1を参照)。プログラムされた医療装置200による検査および分析が完了し、試薬および/または補充可能品の状態が判定、記憶および報告されると、処理はステップ604に戻る。
【0057】
ステップ604において、1つ以上の試薬およびその他の補充可能品210a〜210dが使い切られたとの判定が自動または手動で行われた場合、処理はステップ612に移行する。使い切られた補充可能品が自動で判定されると、制御モジュール204およびGUI204cが警告を表示してもよい。この際、医療装置200のユーザは、この警告をクリアするかまたは別の方法で警告の受け取り確認を行ってもよい。さらに、この警告は、分析モジュール212で実行中の分析や検査においてシャットダウンや中断が発生したことを示してもよい。この警告は、他の実施形態では、データベース206および/または補充センター300に対する通信や更新を、通信リンク102を介して起動または開始してもよい。
【0058】
ステップ614において、ユーザは、ステップ606に関連して上述した準備済の交換試薬および/または交換品を読み出してもよい。しかしこの際、試薬および/または補充可能品が不足したことが初めて示された場合であれば、ユーザは交換品を貯蔵庫またはその他の保管場所から読みだすよう求められてもよい。交換試薬は使用のためにスキャナ208aでスキャンしてもよい。
【0059】
ステップ616において、スキャナ208aで読みだした情報を、確認のためにGUI204cを介して表示し、データベース206に送信して格納し、および/または補充センター300に送信してもよい。
【0060】
ステップ618において、交換された試薬または補充可能品に関してサイクルカウンタをゼロ(0)にリセットしてもよい。このリセット処理は、例えばGUI204cを介して受信および処理されたユーザ入力によって自動的に行われてもよい。または、リセット処理は、交換品をスキャンする動作または警告をクリアする動作によって起動または開始されてもよい。
【0061】
ステップ620において、自動機能または自動洗浄機能が開始されてもよい。自動洗浄機能は、交換試薬またはその他の補充可能品が取り込まれた医療装置の準備を含んでもよい。または、自動洗浄機能は、分析モジュール212の洗浄および内部のサブシステムの動作準備を含んでもよい。補給動作が完了して医療装置200が再び完全に動作可能となり、試薬および/または補充可能品の状態が判定、記憶および報告されると、処理はステップ604に戻る。
【0062】
図6Bは、医療装置200と補充センター300との間の通信および更新処理の例を示す図である。
【0063】
ステップ624において、ユーザは、患者の検体に対して行う1つ以上の検査および/または分析をGUI204cを操作して特定および選択してもよい。ユーザの指示に応じて、医療装置200は患者の検体に対する1つ以上の分析処理を実施および実行する。
【0064】
ステップ626において、医療装置200は、ユーザの選択(複数可)に応じて行われた検査種別の詳細を示すように検査カウンタまたは保守カウンタにインデックスを付けて更新する。
【0065】
ステップ628において、医療装置200の分析モジュール212および/または追跡モジュール208は、検査カウンタ情報を更新し、更新した検査カウンタ情報をデータベース206に記憶する。更新済の検査カウンタ情報は、データベース206内において時間ベースの履歴ファイルや履歴簿の作成を可能にするタイムスタンプを含んでもよい。次いで、この履歴ファイルを利用して、医療装置200の使用パターンを予測してもよい。または、更新済の検査カウンタ情報は、既に記憶されている検査カウンタ情報を上書きするようにデータベース206内の特定の記憶場所に記憶されてもよい。他の実施形態では、更新済の検査カウンタ情報は、データベース206内に記憶されているいずれかのまたは全ての相関データと組み合わされるかまたはそれらの相関データを用いて拡張してもよい。
【0066】
ステップ630において、更新済の検査カウンタ情報は、データベース206から装置通信手段202の送信部および通信リンク102へ送信してもよい。
【0067】
ステップ632において、更新済の検査カウンタ情報は、補充通信手段302の受信部によって受信されてもよい。次いで、受信された検査カウンタ情報または動作情報は、自動補充モジュール306の在庫計算部および/または補充センター300の自動補充データベース308の記録更新部によって利用されてもよい。
【0068】
図6Cおよび6Dは、手動および/または自動で行う補充作業中に医療装置200と補充センター300との間で行われる相互処理の例を示す図である。ステップ634において、補充センター300は、既定のスケジュールに従って在庫計算部の利用を手動または自動で開始して、1つ以上の医療装置の補充分析を行ってもよい。例えば、24時間毎に補充分析が実行されるような、指定時刻に作動するスケジュールを確立してもよい。または、補充分析は、補充センターにおいて手動で開始されてもよい。
【0069】
または、ステップ640において、医療装置200のユーザが、自身の医療装置またはインターネットのウェブサイトを介して電子供給メニュー画面750にアクセスして補充処理を手動で開始してもよい(図7A参照)。
【0070】
ステップ636において、自動補充モジュール306は、図6Bのステップ632で提供される更新済の検査カウンタ情報にアクセスしてこの情報を評価してもよい。例えば、自動補充モジュール306は、試薬の当初量(表1参照)と実行された検査種別および検査数(表2参照)との差に基づいて、試薬210aの残量を在庫計算部を利用して算出してもよい。試薬の残量を閾値と比較して、補給が正常に行われているかを判定してもよい。一実施形態において、閾値は、例えば、在庫されている補充可能品の総箱数および/または試薬もしくは補充可能品の当初量の50%としてもよい。他の実施形態においては、閾値は、交換品の注文に関連付けられた履歴ファイルおよび配達時間に基づいて動的に算出されてもよい。試薬の残量が閾値を上回る場合、当該処理を終了してステップ634へ戻り、次の定時起動または手動起動を待ってもよい。
【0071】
補充分析を行う在庫計算部によって補充可能品の残量が閾値未満であると判定された場合、自動補充モジュール306がステップ638において試薬の残量が閾値を下回っていると判定し、それによって補充通信手段302の警告送出部による補充の警告の生成を起動してもよい。警告送出部によって生成された補充の警告は、医療装置200のGUI204cへ補充通信手段302の送信部を介して送信してもよい。または、補充通信手段302の警告送出部によって生成される補充の警告は、図7Aに示す電子供給メニュー画面750へのリンクを含む警告電子メールであってもよい。
【0072】
ステップ642において、電子供給メニュー画面750および/または補充の警告によって、図7Bに示す補充品注文画面へのGUI204cを介したアクセスを提供してもよい。この例においては、記述を明瞭にするために、図7Bに示す補充品注文画面が、上述した警告送出部によって生成された補充の警告によってアクセスされるとする。補充の警告は、交換品が必要と判定された試薬またはその他の補充可能品(この例では試薬210a)の特定、交換品の量の提案および/または自動補充モジュール306によって判定された在庫レベルの特定を行ってもよい。補充の警告は、図7A〜7Eに関連して説明する「承諾機能」「拒否機能」「変更機能」を提供してもよい。
【0073】
ステップ644において、ユーザは、GUI204cを操作して提案購入注文を「提出」ボタン710を介して承諾してもよい。
【0074】
ステップ646において、ユーザは、補充の警告を介して受け取った提案購入注文の最終的な承諾および提出の前に、その提案または推奨された量を変更してもよい。提案または推奨される量は、自動補充データベース308に記憶される1つ以上の業務ルールによって決定されてもよい。例えば、自動補充データベース308が過去の注文を記憶し、使用パターンまたは消費パターンに基づいて提案補給量を予測して推奨するよう試みてもよい。または、自動補充データベース308は、ユーザの所望の在庫レベルおよび/または使用レベルに基づいて一定の補給量を記憶してもよい。
【0075】
ユーザが提案または推奨された量を変更すると決定した場合、ユーザはさらに、ステップ648において、コメント、指示および/またはその他の情報を承諾・提出処理中に提供する機会が与えられる。
【0076】
ステップ650において、提案および/または変更された購入注文を介して収集された情報は、補充センター300へ装置通信手段202の送信部を介して送信されてもよい。
【0077】
ステップ652において、補充センター300における補充通信手段302の受信部が受信した情報は、提案された補充品の注文を処理して完了するために自動補充モジュール306によって利用されてもよい。
【0078】
ステップ654において、補充センター300から医療装置200へ受領確認メッセージまたは受領書を送信または通知してもよい。受領確認メッセージまたは受領書は、GUI204cによって注文確認画面760として表示されてもよい(図7E参照)。または、受領確認メッセージは、ユーザが指定する1つ以上の電子メールクライアントに送られてもよい。
【0079】
ユーザがステップ644において提案補充注文を提出または承諾しなかった場合、ユーザはステップ656で提案購入注文を拒否する機会が与えられる。
【0080】
ユーザが提案または推奨された量を拒否すると決定した場合、ステップ658において、ユーザはコメント、指示および/またはその他の情報を提供する機会が与えられる。提供されたコメントは、将来の提案購入注文の変更、配達指示の変更および/またはユーザが重要とみなす追加情報の提供に役立つ。
【0081】
ステップ660において、注文拒否情報を装置通信手段202の送信部を介して補充センター300へ送信してもよい。
【0082】
ステップ662において、補充センター300で受信した拒否情報は、自動補充データベース308に記憶されている情報を更新するために自動補充モジュール306によって利用されてもよい。
【0083】
ステップ664において、警告送出部によって第2の補充の警告が確立または生成されて、リマインダーまたは予備の警告として機能してもよい。第2の補充の警告は、例えば既定の期間(1日、1週間等)が過ぎた後や、検査カウンタが既定の分だけ増加した後や、試薬の残量が第1の閾値よりも小さい第2の閾値を下回った後に電子メールまたは別の方法で医療装置200に送信されてもよい。
【0084】
ステップ666において、第2の補充の警告は、医療装置200の装置通信手段202の受信部に送られてもよい。第2の補充の警告は、電子メールクライアントを介して受信されるかまたはGUI204cを介して表示されてもよい。
【0085】
ユーザがステップ656で補充品の提案購入注文を拒否しなかった場合、ステップ668において、補充センター300に保管されている在庫量を評価して更新してもよい。
【0086】
ステップ670において、在庫情報要求を生成して補充センター300へ送信してもよい。
【0087】
ステップ672において、在庫情報要求の受信に応じて、自動補充モジュール306、自動補充データベース308および/またはERP310が、要求された情報をパッケージ化および送信してもよい。
【0088】
ステップ674において、要求された情報が医療装置へ送られてGUI204cを介して表示される。特に、受信した情報は図7Cで示すようにフォーマットおよび表示されてもよい。
【0089】
ステップ676において、ユーザは、GUI204cを操作して補充センター300に保管されている在庫量を調整または何らかの形で変更してもよい。
【0090】
ステップ678において、更新済の在庫量情報は、補充センター300の補充通信手段302の受信部へ装置通信手段202の送信部を介して送信されてもよい。
【0091】
ステップ680において、自動補充モジュール306、自動補充データベース308および/またはERP310に記憶されている在庫情報は、ユーザによって提供された情報を反映するように記録調整部を利用して更新されてもよい。
【0092】
ユーザがステップ668において補充センター300に保管されている在庫量を変更または調整しなかった場合、ステップ682において、現在および過去の補充品の注文の詳細を示したレポートが要求および生成されてもよい。
【0093】
ステップ684において、レポート情報の要求が生成されて補充センター300に送信されてもよい。
【0094】
ステップ686において、レポート情報要求の受信に応じて、自動補充モジュール306、自動補充データベース308および/またはERP310が、要求された情報をパッケージ化および送信してもよい。
【0095】
ステップ688において、要求された情報は医療装置へ送られてGUI204cを介して表示される。特に、受信した情報は図7Dで示すようにフォーマットおよび表示されてもよい。
【0096】
ステップ682においてレポート要求が生成されなかった場合、処理は継続および/またはステップ642に戻ってさらなる指示を待ってもよい。
【0097】
図7A〜7Eは、GUI204cを介して提示可能な自動補充インタフェース画面を示す図である。図7Aは、ユーザによってアクセス可能な電子供給メニュー画面750を示す図である。例えば、ユーザは、GUI204cおよび電子供給リンク752を操作して、補充センター300によって提供される機能にアクセスしてもよい。または、ユーザは、第2の補充の警告に埋め込まれているアクティブリンクまたはハイパーリンクを選択して電子供給メニュー画面750にアクセスしてもよい。ユーザは、例えばハイパーリンクを選択することによって、補充センター300によって運営される安全なウェブページに導かれてもよい。
【0098】
図7Bは、補充センター300が、組み合わされかつ相関付けられたデータを医療装置300から受信したのに応じて生成および提供し得る再確認画面700を示す図である。別実施形態においては、再確認画面は、医療装置200において生成されて補充センター300に送信されてもよい。再確認画面700は、品番702または在庫保管単位(SKU)ならびに各試薬、消耗品および/または交換品を特定する品名704を含んでもよい。
【0099】
さらに、再確認画面700は、自動補充データベース308に記憶され自動補充モジュール306によって実施される業務ルールによって供給および指定可能な推奨量706を含んでもよい。他の実施形態では、推奨量に関する業務ルールは、現地の会計部門やERPに記憶されて実行されてもよいし、データベース206に記憶されてもよい。推奨量は、過去の注文および/または使用パターン、既知のまたは算出される消費率ならびに/またはユーザによって要求される固定量に基づいて決定することができる。
【0100】
さらに、再確認画面700は、手動で調整または変更可能な実際量708を含んでもよい。「提出」ボタン710によって、ユーザは注文の確認を行い、かつ補充センター300への注文の送信を開始させて注文品の手配を開始することができる。または、「拒否」ボタン712によって、ユーザは推奨または提案された注文を拒否することができる。
【0101】
図7Cは、GUI204cを介して提示可能な在庫画面714を示す図である。上述したように、在庫画面714は、医療装置200が利用可能なまたは医療装置200で利用しやすい所定の試薬または補充可能品の品番702および品名704を含んでもよい。さらに、在庫画面714は、リスト内の各品目の生産ロット番号716および/または使用期限718を提供してもよい。さらに、在庫画面714は、医療装置200が利用可能な品目の量を、補充センター300において記憶されているデータ通りに反映する在庫量720を提供してもよい。例えば、ある品目の在庫量720が「1」を示している場合は、医療装置200に関連して補充センター300に保管されている記録が、交換品が利用可能であることを示している。利用可能品は、現地(例えば検査室内)にもしくは複数の検査室が共用する施設に保管されている品目やパーツ、または供給品集積所もしくは倉庫から急送費なしで迅速に配達可能な品目であってもよい。補充センター300の記録が何らかの理由で不正確であった場合、医療装置のユーザは情報を更新・訂正して、それを補充施設に「提出」ボタン710を介して提出してもよい。
【0102】
図7Dは、GUI204cによって提供可能な追跡画面722を示す図である。追跡画面722は、各注文に関連付けられた注文識別子724ならびに購入注文番号726を含んでもよい。追跡画面722は、配送業者や運送業者等によって提供される配送状況728(「処理中」「発送済」「配達済」「警告」等)ならびに追跡情報730を含んでもよい。さらに、追跡画面722は、推奨された注文または未確定の注文を変更、承諾または拒否した人物を特定するのに必要な名前および/またはタイムスタンプ732を含んでもよい。このように、自動補充システム100は、医療装置200のユーザならびに試薬およびその他の補充可能品の利用とを追跡する機構を提供する。
【0103】
図7Eは、GUI204cを介してユーザに提供可能な注文確認画面760または受領書を示す図である。例えば、変更された注文、未変更の注文、または注文拒否の提出が行われると、補充センター300は、確認メッセージ762を送信してユーザから与えられた指示の受け取り確認を行ってもよい。
【0104】
他の実施形態では、画面700、714、722、750および760を介して提供される情報の宛先は、会計部門もしくは購買部門、管理者のワークステーションまたは補充センター300によって特定される別の医療装置に設定されてもよい。または、この情報は、注文品の手配が最低注文量、最大購入額もしくは限度額、1つ以上のタイミング制約等の業務ルールに基づいて自動的に行われたことを示す受領書や確認書として提供されてもよい。
【0105】
言うまでもなく、本明細書で述べた好ましい実施形態に対する種々の変更や改変がなされ得ることは当業者にとって自明であろう。そのような変更や改変は、本発明の趣旨や範囲から逸脱することなく、かつ本発明の意図する利点を損なうことなく行うことができる。それゆえ、添付の請求の範囲は、そのような変更や改変を包含することを意図している。
【符号の説明】
【0106】
100 自動補充システム
200 医療装置
202 装置通信手段
300 補充センター(在庫管理システム)
302 補充通信手段
102 通信リンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品を使用して分析を行う分析装置に接続された在庫管理システムであって、
前記分析装置から前記消耗品の利用に関する情報である動作情報を受信するよう構成された受信部と、
前記分析装置に関して前記動作情報を記録するよう構成されたデータベースと、
前記分析装置のために保管されている前記消耗品の在庫の残量を、前記データベースに記録された前記動作情報に基づいて算出および前記データベースに記憶するよう構成された在庫計算部と、
前記算出された残量が既定の閾値未満になった場合に、前記分析装置のユーザに対して承諾または拒否する選択肢を与えるようプログラムされた提案注文を生成するよう構成された提案注文生成部と、を備える在庫管理システム。
【請求項2】
前記消耗品は、医療用分析を実行する前記分析装置に利用される試薬を含む、請求項1記載の在庫管理システム。
【請求項3】
前記消耗品は、血液分析に利用される試薬を含む、請求項2記載の在庫管理システム。
【請求項4】
前記動作情報は、前記分析装置により実行される分析サイクルの数を含む、請求項1記載の在庫管理システム。
【請求項5】
前記データベースは、前記分析の1サイクルに使用される前記消耗品の量を記憶し、記憶された前記消耗品の量に基づいて前記在庫計算部が前記分析装置に消費される前記消耗品の全体量を算出する、請求項1記載の在庫管理システム。
【請求項6】
前記既定の閾値は、前記消耗品の初期在庫量の既定の割合である、請求項1記載の在庫管理システム。
【請求項7】
前記提案注文は、前記分析装置の前記ユーザに対して前記提案注文を変更する選択肢を与えるようさらにプログラムされている、請求項1記載の在庫管理システム。
【請求項8】
前記提案注文は、注文されるべき前記消耗品の推奨された量を含む、請求項1記載の在庫管理システム。
【請求項9】
前記提案注文生成部は、前記ユーザの過去の注文履歴及び試薬消費率の少なくとも1つに基づいて、前記推奨された量を決定する、請求項8記載の在庫管理システム。
【請求項10】
前記算出された残量が既定の閾値未満になった場合に、前記ユーザに警告を送るよう構成された警告送信部をさらに備える、請求項1記載の在庫管理システム。
【請求項11】
前記警告は、ネットワークを介して前記提案注文にアクセスするよう前記ユーザを導く、請求項10記載の在庫管理システム。
【請求項12】
前記ユーザによって保管された前記消耗品の前記在庫の前記残量と一致するように前記ユーザが訂正するための、前記データベースに記録された前記消耗品の前記在庫の前記残量、を前記ユーザに提示するよう構成された記録調整部をさらに備える、請求項1記載の在庫管理システム。
【請求項13】
消耗品を使用して分析を行う分析装置からの消耗品の注文を促す方法であって、
前記分析装置から前記消耗品の消費に関する動作情報を受信し、
前記分析装置に関して前記動作情報をデータベースに記録し、
前記データベースに記録された前記動作情報に基づいて、前記分析装置のために保管されている前記消耗品の在庫の残量を算出および前記データベースに記憶し、
前記算出された残量が既定の閾値未満になった場合に前記分析装置のユーザに対して承諾または拒否する選択肢を与えるようプログラムされた提案注文を生成する、方法。
【請求項14】
分析装置であって、
消耗品を利用して検体を分析する分析モジュールと、
該分析モジュールの分析動作を監視し、該分析モジュールの該分析動作を示す情報であって前記消耗品の消費に関する情報である動作情報を作成するよう構成された追跡モジュールと、
在庫管理システムへ前記動作情報を送信するよう構成された送信部と、
前記分析装置のユーザに対して承諾または拒否する選択肢を与えるように提案注文を提示するよう構成された注文提示部と、を備える分析装置。
【請求項15】
前記送信部は、前記動作情報を自動的に送信する、請求項14に記載の分析装置。
【請求項16】
前記提案注文は、前記分析装置の前記ユーザに対して前記提案注文を変更する選択肢をさらに与える、請求項14に記載の分析装置。
【請求項17】
前記注文提示部は、注文されるべき前記消耗品の推奨された量とともに前記提案注文を提示する、請求項14に記載の分析装置。
【請求項18】
前記注文提示部は、前記ユーザが前記提案注文を拒否する選択肢を選択すると、前記ユーザからの確認を要求する、請求項14に記載の分析装置。
【請求項19】
前記ユーザによって保管された消耗品の在庫を表す前記在庫管理システムに保管された在庫記録を前記在庫管理システムから要求するよう構成された記録調整部をさらに備える、請求項14に記載の分析装置。
【請求項20】
前記記録調整部は、前記送信部を介して前記ユーザが前記記録を訂正し前記在庫管理システムに前記訂正された在庫記録を送り返せるように、前記ユーザに前記受け取った在庫記録を提示する、請求項19に記載の分析装置。
【請求項21】
前記在庫管理システムに保管された前記ユーザによって残された注文の履歴を前記在庫管理システムに要求するように構成された注文履歴要求部をさらに備える、請求項14に記載の分析装置。
【請求項22】
分析装置のユーザに対して該分析装置において使用される消耗品の注文に関して選択肢を与える方法であって、
検体の分析中に前記消耗品を利用し、
分析動作を監視して該分析動作を示す情報であって前記消耗品の消費に関する情報である動作情報を作成し、
在庫管理システムへ前記動作情報を送信し、
前記在庫管理システムから前記消耗品を注文するための提案注文を受信し、
前記受信した提案注文を、該提案注文を承諾または拒否する選択肢とともに前記分析装置のユーザに提供する、方法。
【請求項23】
消耗品を供給するためのシステムであって、
第1の施設に配置されかつネットワークに接続された分析装置と、
第2の施設に配置されかつ前記ネットワークに接続された在庫管理システムと、を備え、
前記分析装置は、
消耗品を使用して検体を分析する分析モジュールと、
該分析モジュールの分析動作を監視し、該分析モジュールの前記分析動作を示す情報であって前記消耗品の消費に関する情報である動作情報を作成するよう構成された追跡モジュールと、
ネットワークへ前記動作情報を送信するよう構成された送信部と、を含み、
前記在庫管理システムは、
分析装置から前記消耗品の消費に関する動作情報を受信するよう構成された受信部と、
前記分析装置に関して前記動作情報を記録するよう構成されたデータベースと、
前記分析装置のために保管されている前記消耗品の在庫の残量を、前記データベースに記録された前記動作情報に基づいて算出および前記データベースに記憶するよう構成された在庫計算部と、
前記算出された残量が既定の閾値未満になった場合に、前記分析装置のユーザに対して承諾または拒否する選択肢を与えるようプログラムされた提案注文を生成するよう構成された提案注文生成部と、を含む、消耗品を供給するためのシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図7E】
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