消色装置、給紙方法、および消色システム
【課題】複数枚のシートの画像を、シート詰まりを発生させることなく連続して消色する技術を提供する。
【解決手段】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、消色装置は、読取部、通信部、消色部、および制御部を備える。読取部は、搬送路において給紙部の下流に設けられる。通信部は、消色装置と通信可能に接続された管理装置に、読み取った先行シートの画像データを送信するとともに、画像データに基づいた管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信する。消色部は、搬送路において読取部の下流に設けられ、シートの画像を消色する。制御部は、管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を通信部が受信後に、読み取りが完了した先行シートを判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、読取部により後続シートの画像を読み取る。
【解決手段】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、消色装置は、読取部、通信部、消色部、および制御部を備える。読取部は、搬送路において給紙部の下流に設けられる。通信部は、消色装置と通信可能に接続された管理装置に、読み取った先行シートの画像データを送信するとともに、画像データに基づいた管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信する。消色部は、搬送路において読取部の下流に設けられ、シートの画像を消色する。制御部は、管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を通信部が受信後に、読み取りが完了した先行シートを判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、読取部により後続シートの画像を読み取る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この明細書に記載の実施形態は、複数枚のシートの画像を連続して消色する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、消色装置において、まずシート上の画像を読みとり、次に、読み取った画像データに基づいて消色可否判定を行い、そして消色可能と判定したシートに対してのみ消色処理を行うものが知られる(例えば、特許文献1)。このような消色装置では、消色可否判定を装置自身が行うと装置の価格が高額になるため、消色可否判定を管理装置に行わせ、判定結果を管理装置から受信するようにしたものがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような消色装置では、管理装置が処理能力の低いPC(Personal computer)である場合、PCが判定結果を出すのに時間がかかる。消色装置は、PCから判定結果を受信するまでは消色処理を行えない。そのため、消色装置は、読取部にてシートの画像を読み取った後にシートをそのまま消色部へ搬送することができず、一旦、シートを読取部と消色部との間で停止させておく必要がある。これにより、消色装置では、連続してシートに一連の処理を行う場合、PCから判定結果を受信するまでに時間がかかると、読取部と消色部との間で停止させている先行シートに後続シートが衝突してしまい、搬送ジャムが発生するおそれがある。
【0004】
この明細書は上述した問題点を解決するためになされたものであり、複数枚のシートの画像を、シート詰まりを発生させることなく連続して消色する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、消色装置は、シートの画像を消色する消色装置であって、搬送路、給紙部、読取部、通信部、および制御部を備える。搬送路は、シートを装置内の各部に搬送する。給紙部は、消色性着色剤により画像が形成されたシートをシート積載部から搬送路に給紙する。読取部は、搬送路において給紙部の下流に設けられ、シートの画像を読み取る。通信部は、消色装置と通信可能に接続された管理装置に、読み取った先行シートの画像データを送信するとともに、画像データに基づいた管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信する。消色部は、搬送路において読取部の下流に設けられ、シートの画像を消色する。制御部は、管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を通信部が受信後に、読み取りが完了した先行シートを判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、読取部により後続シートの画像を読み取る。
【0006】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、消色システムは、管理装置と、消色装置とを備える。管理装置は、シートの画像データを受信し、画像データに基づいてシートの搬送先の判定結果を出力する。消色装置は、シートを装置内の各部に搬送する搬送路と、消色性着色剤により画像が形成されたシートをシート積載部から搬送路に給紙する給紙部と、搬送路において給紙部の下流に設けられ、シートの画像を読み取る読取部と、読み取った先行シートの画像データを送信するとともに、画像データに基づいた管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信する通信部と、搬送路において読取部の下流に設けられ、シートの画像を消色する消色部と、管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を通信部が受信後に、読み取りが完了した先行シートを判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、読取部により後続シートの画像を読み取る制御部と、を備える。
【0007】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、給紙方法は、シートを装置内の各部に搬送する搬送路と、消色性着色剤により画像が形成されたシートをシート積載部から搬送路に給紙する給紙部と、搬送路において給紙部の下流に設けられ、シートの画像を読み取る読取部とを備え管理装置と通信可能に接続された消色装置による給紙方法である。給紙方法は、先行シートの画像を読取部により読み取るとともに、読み取った先行シートの画像データを管理装置に送信し、管理装置から画像データに基づいた先行シートの搬送先の判定結果を受信し、管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信後に、読み取りが完了した先行シートを判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、読取部により後続シートの画像を読み取る。
【発明の効果】
【0008】
以上に詳述したように、この明細書によれば、複数枚のシートの画像を、シート詰まりを発生させることなく連続して消色する技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】消色システムを示す図である。
【図2】消色装置および管理装置の機能ブロック図である。
【図3】消色装置による消色処理を示すフローチャートである。
【図4】消色装置による消色処理を示すフローチャートである。
【図5】給紙部が給紙トレイからシートを取り出す様子を示す図である。
【図6】1枚目のシートの画像を読取部により読み取った様子を示す図である。
【図7】2枚目のシートを読み取った際の1、2枚目のシートの位置を示す図である。
【図8】2枚目のシートを消色した際の1、2枚目のシートの位置を示す図である。
【図9】3枚目のシートを給紙する際の1〜3枚目のシートの位置を示す図である。
【図10】消色装置による他の消色処理方法を説明するためのフローチャートである。
【図11】判定結果を受信しない場合の2枚目のシートの位置を示す図である。
【図12】搬送路の変形例を示す摸式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は、消色システム100を示す図である。
消色システム100は、消色装置1と、データバス等により消色装置1と通信可能に接続された管理装置7とを備える。
消色装置1は、給紙トレイ11(シート積載部)、給紙部12、搬送路2、読取部13、消色部14、再利用可能用紙トレイ15、再利用不可用紙トレイ16、および排紙部171,172を備える。
【0011】
給紙トレイ11は、A4サイズ等のシートを積載する。給紙トレイ11が収容するシートには、熱することにより消色する消色性着色剤により画像が形成されている。
給紙部12は、ピックアップローラ、給紙ローラ、および分離ローラを備え、給紙トレイ11上のシートを搬送路2に給紙する。
搬送路2は、シートを装置1内の各部に搬送する。搬送路2は、給紙部12から給紙されたシートを読取部13〜消色部14〜読取部13と搬送する環状搬送路A1を備える。搬送路2において、読取部13のシート搬送方向下流には、シートを排紙するための排紙用搬送路A21、A22と、シートを消色部14へ搬送する消色用搬送路A3との分岐P1,P2がある。搬送路2において、消色部14のシート搬送方向下流は、給紙部12と読取部13との間に合流する。搬送路2は、シートを搬送方向に案内する搬送路本体21、シートを搬送方向下流に送る複数の搬送ローラ22、および各分岐点にありシートをいずれかの搬送路に振り分ける複数のフラッパ23を備える。
【0012】
読取部13は、搬送路2において給紙部12の下流に設けられ、シートの画像を読み取る。読取部13は、シートの表面読取用および裏面読取用の2つ設けられ、シートの表裏面の画像を一度に読み取れる。読取部13としては、例えばCCD(Charge Coupled Device Image Sensor)を採用できる。
消色部14は、搬送路2において読取部13の下流に設けられ、シートを熱することによりシートの画像を消色する。消色部14は、シートの表面消色用および裏面消色用の2つ設けられ、シートの両面の画像を一度に消色できる。
再利用可能用紙トレイ15は、シート上の画像が消色され、再利用可能となったシートを収容する。
再利用不可用紙トレイ16は、シート上の画像が消色されず、再利用不可のシートを収容する。
排紙部171,172は、排紙ローラを備え、シートをトレイ15、16に排紙する。
【0013】
ところで一般に、消色装置では、シートに消色残りが発生する場合があるが、通常のデータが印刷されたシートにおいては、僅かな消色残りがあっても再利用可能である。しかしながら、機密データなどの特定のデータが印刷されたシートにおいては、消色残りが発生すると再利用不可となる。
そこで、管理装置7は、消色装置1からシートの画像データを受信し、画像データ中に機密データ等の消色を禁止すべき禁止データが含まれているか否かの判定でありシートの搬送先を判定する消色可否判定を行う。すなわち、管理装置7は、画像データ中に消色を禁止すべき禁止データが含まれる場合、シートを消色不可と判定するとともにシートの搬送先を再利用不可用紙トレイ16と判定し、画像データ中に禁止データが含まれない場合、シートを消色可能と判定するとともにシートの搬送先を消色部14と判定する。
【0014】
また、管理装置7は、消色済みのシートの画像データを消色装置1から受信し、受信した画像データに基づいて、シートの消色残り具合からシートが再利用可能か否かを判定するとともにシートの搬送先を判定する再利用可否判定を行う。具体的には、管理装置7は、消色済みのシートの画像データに基づき、シートの消色残りが所定量以下の場合、再利用可能と判定するとともにシートの搬送先を再利用可能用紙トレイ15と判定し、シートの消色残りが所定量以上の場合、再利用不可と判定するとともにシートの搬送先を再利用不可用紙トレイ16と判定する。
管理装置7としては、汎用的なPCを採用できる。
【0015】
図2は、消色装置1および管理装置7の機能ブロック図である。
消色装置1は、制御部3、および通信部4を備える。
制御部3は、プロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、メモリ、およびHDD(Hard Disk Drive)を備え、消色装置1全体を制御する。
通信部4は、管理装置7に読み取った画像データを送信するとともに、前記画像データに基づいた管理装置7によるシートの搬送先の判定結果(消色可否判定結果および再利用可否判定結果)を受信する。
管理装置7は、制御部71、および通信部72を備える。
【0016】
制御部71は、プロセッサ、ASIC、メモリ、およびHDDを備え、管理装置7全体を制御する。制御部71は、機能部として、消色可否判定を行う消色可否判定部711、再利用可否判定を行う再利用可否判定部712、および画像処理部713を備える。制御部71は、画像処理した画像データに基づいてシートの搬送先を判定する消色可否判定および再利用可否判定を行う。画像処理部713は、消色可否判定および再利用可否判定を行うために、受信した画像データを画像処理する。
【0017】
以下、図3、図4のフローチャートを参照して消色装置1による消色処理を説明する。消色装置1は、メモリが非一時的に記憶するプログラムをプロセッサが読み込むことにより消色処理を行う。
消色装置1の制御部3は、まず、給紙部12により、消色性着色剤により画像が形成された1枚目のシートS1(先行シート)を給紙トレイ11から取り(図5)、該シートを搬送路2に給紙する(Act1)。
制御部3は、図6に示すように、1枚目のシートS1の画像を読取部13により読み取り、画像データを通信部4を介して管理装置7に送信する(Act2)。制御部3は、画像を読み取られたシートを、搬送路2において、読取部13と消色部14との間で待機させる。
【0018】
管理装置7は、画像データを画像処理し、画像処理した画像データに基づいて、画像データ中に機密データ等の消色を禁止すべき禁止データが含まれているか否か、すなわちシートが消色可能か否かを判定するとともに、シートの搬送先を判定する。具体的には、管理装置7は、画像データ中に禁止データが含まれる場合、シートを消色不可と判定するとともにシートの搬送先を再利用不可用紙トレイ16と判定し、画像データ中に禁止データが含まれない場合、シートを消色可能と判定するとともにシートの搬送先を消色部14と判定する。
制御部3は、消色可否判定結果を受信すると(Act3)、2枚目のシートS2(後続シート)を搬送路2に給紙する(Act4)。
【0019】
制御部3は、消色可否判定結果が1枚目のシートS1は消色可能であり搬送先は消色部14であるとの判定結果であれば(Act5:YES)、図7に示すように、読取部13と消色部14との間で待機させていた1枚目のシートS1を消色部14に搬送しシートS1の画像を消色部14により消色するとともに、2枚目のシートS2の画像を読取部13にて読み取る(Act6)。
制御部3は、図8に示すように、消色処理した1枚目のシートS1の消色面を読取部13にて読み取り画像データを管理装置7に送信するとともに、2枚目のシートS2の画像を消色部14により消色する(Act7)。
【0020】
管理装置7は、1枚目のシートS1の消色面の画像データを画像処理する。そして、管理装置7は、画像処理した画像データに基づいて、1枚目のシートS1の消色残りが所定量以下の場合、1枚目のシートS1は再利用可能であり搬送先は再利用可能用紙トレイ15と判定し、シートの消色残りが所定量以上の場合、1枚目のシートS1は再利用不可であり搬送先は再利用不可用紙トレイ16と判定する再利用可否判定を行い、判定結果を消色装置1に送信する。
制御部3は、再利用可否判定結果を受信する(Act8)。
【0021】
制御部3は、図9に示すように、1枚目のシートS1は再利用可能であり搬送先は再利用可能用紙トレイ15との判定結果であれば(Act9:YES)、1枚目のシートS1を排紙部172により再利用可能用紙トレイ15に排紙する(Act10)。制御部3は、1枚目のシートS1は再利用不可であり搬送先は再利用不可用紙トレイ16との判定結果であれば(Act9:NO)、1枚目のシートS1を排紙部171により再利用不可用紙トレイ16に排紙する(Act11)。
制御部3は、1枚目のシートS1を排紙するとともに(Act10、Act11)、消色処理した2枚目のシートS2の消色面を読取部13にて読み取り、画像データを管理装置7に送信する(Act15)。
【0022】
なお、制御部3は、消色可否判定結果が1枚目のシートS1は消色不可であり搬送先は再利用不可用紙トレイ16であるとの判定結果であれば(Act5:NO)、読取部13と消色部14との間で待機させていた1枚目のシートS1を再利用不可用紙トレイ16に排紙する(Act12)。続いて、制御部3は、2枚目のシートS2の画像を読取部13にて読み取り(Act13)、2枚目のシートS2の画像を消色部14により消色する(Act14)。そして、消色処理した2枚目のシートS2の消色面を読取部13にて読み取り、画像データを管理装置7に送信する(Act15)。
管理装置7は、画像データに基づいて、2枚目のシートS2が再利用可能であるか否かにより2枚目のシートS2の搬送先を判定する再利用可否判定を行い、判定結果を消色装置1に送信する。
【0023】
制御部3は、再利用可否判定結果を受信する(Act16)。
制御部3は、再利用可否判定結果を受信した後、図9に示すように、3枚目のシートS3を搬送路2に給紙するとともに(Act17)、2枚目のシートS2を再利用可否判定結果に基づいて、いずれかの用紙トレイ15、16に排紙する(Act18、Act19)。
この後、Act2に戻り、制御部3は、3枚目のシートS3に対して1枚目のシートS1に対する処理と同様の処理を行うとともに、4枚目のシートに対して2枚目のシートS2に対する処理と同様の処理を行う(Act2〜Act19)。
【0024】
本実施形態では、制御部3は、禁止データを含むか否かに基づいた先行シート(例えば1枚目のシートS1)の搬送先の判定結果を受信後に、先行シートを判定結果の搬送先に搬送するとともに、後続シート(例えば2枚目のシートS2)を搬送路2に給紙し、後続シートの画像を読み取る。そのため、本実施形態では、管理装置7による先行シートの搬送先の判定に時間がかかっても、読取部13と消色部14との間で停止させている先行シートに後続シートが衝突してしまうことがなく、搬送ジャムの発生を防止できる。
本実施形態では、制御部3は、シートの消色残り具合に基づいた先行シート(例えば2枚目のシートS2)の搬送先の判定結果を受信後に、先行シートを判定結果の搬送先に搬送するとともに、後続シート(例えば3枚目のシートS3)を搬送路2に給紙し、後続シートの画像を読み取る。そのため、本実施形態では、管理装置7による先行シートの搬送先の判定に時間がかかっても、読取部13と消色部14との間で停止させている先行シートに後続シートが衝突してしまうことがなく、搬送ジャムの発生を防止できる。
【0025】
(第2実施形態)
以下、前記実施形態と同一機能部位には同一符号を付し、その説明を省略する。
図10は、消色装置1による他の消色処理方法を説明するためのフローチャートである。
制御部3は、まず、1枚目のシートS1を搬送路2に給紙し(Act1)、1枚目のシートS1の画像を読取部13により読み取るとともに、画像データを管理装置7に送信する(Act2)。
制御部3は、給紙部12により1枚目のシートS1を搬送路2に給紙した後、所定時間経過後に(Act31:YES)、2枚目のシートS2を搬送路2に給紙する(Act32)。
【0026】
制御部3は、図11に示すように、2枚目のシートS2の先端が読取部13に到達するまでの間に1枚目のシートS1に対する判定結果を通信部4が受信しない場合(Act33:NO)、2枚目のシートS2を搬送路2において給紙部12と読取部13との間に一時停止させる。後の構成は、第1実施形態のAct5以降の処理工程と同様(Act11〜Act19である。
例えば、制御部3は、前記判定結果が1枚目のシートS1は消色可能であり搬送先は消色部14であるとの判定結果であれば(図3のAct5:YES)、読取部13と消色部14との間で待機させていた1枚目のシートS1を消色部14に搬送しシートS1の画像を消色部14により消色する。同時に、制御部3は、2枚目のシートS2の先端が1枚目のシートS1の後端に衝突しないように読取部13により2枚目のシートS2の画像を読み取る(Act6)。
【0027】
(第3実施形態)
図12は、搬送路2の変形例を示す摸式図である。
前記各実施形態において、搬送路2における各部の位置は任意である。搬送路2において各部の位置をずらした搬送路2の変形例を図12に示す。
本実施形態では、給紙部12から環状搬送路A1までの搬送路A3と環状搬送路A1との合流点は、消色部14側ではなく読取部13側にある。また、再利用可能用紙トレイ15は、排紙用搬送路A41により、環状搬送路A1において読取部13と消色部14との間に接続する。再利用不可用紙トレイ16は、搬送路2において、再利用可能用紙トレイ15の搬送方向下流側にあり、再利用可能用紙トレイ15と排紙用搬送路A42により接続する。本実施形態においても、消色装置1は、前記各実施形態と同様の消色処理を行う。
【0028】
なお、前記各実施形態では、管理装置7は、シートの搬送先を例えば消色部14あるいは再利用不可用紙トレイ16と具体的に判定していたが、管理装置7は、シートを消色可能か否か、または消色済みのシートが再利用可能か否かのみを判定してもよい。管理装置7が、シートの搬送先を具体的に特定する判定を行わず、例えばシートが消色可能か否かのみを判定する場合であっても、消色装置3は、管理装置7による消色可能か否かの判定結果に基づいて、消色可能か否かの判定結果と搬送先(消色部14または再利用不可用紙トレイ16)とが対応付けられたメモリ内のテーブルを参照し、シートを消色部14あるいは再利用不可用紙トレイ16に搬送すればよい。管理装置7が、シートの搬送先を具体的に特定する判定を行わず、例えばシートが消色可能か否かのみを判定する場合であっても、実質的に管理装置7がシートの搬送先を判定していることと変わらない。
【0029】
従って、「管理装置7による先行シートの搬送先の判定結果」とは、消色装置1内部の具体的な搬送先を判定する結果のみならず、管理装置7が画像データ中に禁止データが含まれているか否かを判定した判定結果、すなわちシートが消色可能か否かを判定した判定結果をも意味する。
同様に、「管理装置7による先行シートの搬送先の判定結果」とは、管理装置7が消色済みシートの消色残り量に基づいて、消色済みシートの搬送先を消色装置1内部の再利用可能用紙トレイ15および再利用不可用紙トレイ16と具体的に判定する結果のみならず、管理装置7が消色済みシートの消色残り量により該シートが再利用可能か否かのみを判定した判定結果をも意味する。
【0030】
記録媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であってもよい。具体的に、記録媒体としては、例えば、ROMやRAM等のコンピュータに内部実装される内部記憶装置、CD−ROMやフレキシブルディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカード等の可搬型記憶媒体、コンピュータプログラムを保持するデータベース、あるいは他のコンピュータ並びにそのデータベースなどが挙げられる。インストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS等と共働してその機能を実現させるものであってもよい。プログラムは、その一部または全部が、動的に生成される実行モジュールであってもよい。
前記各実施形態における各処理の順序は、前記実施形態で例示した順序と異なっていてもよい。
【0031】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0032】
消色装置 1、搬送路 2、制御部 3、通信部 4、管理装置 7、給紙部 12、読取部 13、消色部 14、消色システム 100。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0033】
【特許文献1】特開平7−244449号公報
【技術分野】
【0001】
この明細書に記載の実施形態は、複数枚のシートの画像を連続して消色する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、消色装置において、まずシート上の画像を読みとり、次に、読み取った画像データに基づいて消色可否判定を行い、そして消色可能と判定したシートに対してのみ消色処理を行うものが知られる(例えば、特許文献1)。このような消色装置では、消色可否判定を装置自身が行うと装置の価格が高額になるため、消色可否判定を管理装置に行わせ、判定結果を管理装置から受信するようにしたものがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような消色装置では、管理装置が処理能力の低いPC(Personal computer)である場合、PCが判定結果を出すのに時間がかかる。消色装置は、PCから判定結果を受信するまでは消色処理を行えない。そのため、消色装置は、読取部にてシートの画像を読み取った後にシートをそのまま消色部へ搬送することができず、一旦、シートを読取部と消色部との間で停止させておく必要がある。これにより、消色装置では、連続してシートに一連の処理を行う場合、PCから判定結果を受信するまでに時間がかかると、読取部と消色部との間で停止させている先行シートに後続シートが衝突してしまい、搬送ジャムが発生するおそれがある。
【0004】
この明細書は上述した問題点を解決するためになされたものであり、複数枚のシートの画像を、シート詰まりを発生させることなく連続して消色する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、消色装置は、シートの画像を消色する消色装置であって、搬送路、給紙部、読取部、通信部、および制御部を備える。搬送路は、シートを装置内の各部に搬送する。給紙部は、消色性着色剤により画像が形成されたシートをシート積載部から搬送路に給紙する。読取部は、搬送路において給紙部の下流に設けられ、シートの画像を読み取る。通信部は、消色装置と通信可能に接続された管理装置に、読み取った先行シートの画像データを送信するとともに、画像データに基づいた管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信する。消色部は、搬送路において読取部の下流に設けられ、シートの画像を消色する。制御部は、管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を通信部が受信後に、読み取りが完了した先行シートを判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、読取部により後続シートの画像を読み取る。
【0006】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、消色システムは、管理装置と、消色装置とを備える。管理装置は、シートの画像データを受信し、画像データに基づいてシートの搬送先の判定結果を出力する。消色装置は、シートを装置内の各部に搬送する搬送路と、消色性着色剤により画像が形成されたシートをシート積載部から搬送路に給紙する給紙部と、搬送路において給紙部の下流に設けられ、シートの画像を読み取る読取部と、読み取った先行シートの画像データを送信するとともに、画像データに基づいた管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信する通信部と、搬送路において読取部の下流に設けられ、シートの画像を消色する消色部と、管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を通信部が受信後に、読み取りが完了した先行シートを判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、読取部により後続シートの画像を読み取る制御部と、を備える。
【0007】
上記課題を解決するため、一般に、実施形態によれば、給紙方法は、シートを装置内の各部に搬送する搬送路と、消色性着色剤により画像が形成されたシートをシート積載部から搬送路に給紙する給紙部と、搬送路において給紙部の下流に設けられ、シートの画像を読み取る読取部とを備え管理装置と通信可能に接続された消色装置による給紙方法である。給紙方法は、先行シートの画像を読取部により読み取るとともに、読み取った先行シートの画像データを管理装置に送信し、管理装置から画像データに基づいた先行シートの搬送先の判定結果を受信し、管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信後に、読み取りが完了した先行シートを判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、読取部により後続シートの画像を読み取る。
【発明の効果】
【0008】
以上に詳述したように、この明細書によれば、複数枚のシートの画像を、シート詰まりを発生させることなく連続して消色する技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】消色システムを示す図である。
【図2】消色装置および管理装置の機能ブロック図である。
【図3】消色装置による消色処理を示すフローチャートである。
【図4】消色装置による消色処理を示すフローチャートである。
【図5】給紙部が給紙トレイからシートを取り出す様子を示す図である。
【図6】1枚目のシートの画像を読取部により読み取った様子を示す図である。
【図7】2枚目のシートを読み取った際の1、2枚目のシートの位置を示す図である。
【図8】2枚目のシートを消色した際の1、2枚目のシートの位置を示す図である。
【図9】3枚目のシートを給紙する際の1〜3枚目のシートの位置を示す図である。
【図10】消色装置による他の消色処理方法を説明するためのフローチャートである。
【図11】判定結果を受信しない場合の2枚目のシートの位置を示す図である。
【図12】搬送路の変形例を示す摸式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、各実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は、消色システム100を示す図である。
消色システム100は、消色装置1と、データバス等により消色装置1と通信可能に接続された管理装置7とを備える。
消色装置1は、給紙トレイ11(シート積載部)、給紙部12、搬送路2、読取部13、消色部14、再利用可能用紙トレイ15、再利用不可用紙トレイ16、および排紙部171,172を備える。
【0011】
給紙トレイ11は、A4サイズ等のシートを積載する。給紙トレイ11が収容するシートには、熱することにより消色する消色性着色剤により画像が形成されている。
給紙部12は、ピックアップローラ、給紙ローラ、および分離ローラを備え、給紙トレイ11上のシートを搬送路2に給紙する。
搬送路2は、シートを装置1内の各部に搬送する。搬送路2は、給紙部12から給紙されたシートを読取部13〜消色部14〜読取部13と搬送する環状搬送路A1を備える。搬送路2において、読取部13のシート搬送方向下流には、シートを排紙するための排紙用搬送路A21、A22と、シートを消色部14へ搬送する消色用搬送路A3との分岐P1,P2がある。搬送路2において、消色部14のシート搬送方向下流は、給紙部12と読取部13との間に合流する。搬送路2は、シートを搬送方向に案内する搬送路本体21、シートを搬送方向下流に送る複数の搬送ローラ22、および各分岐点にありシートをいずれかの搬送路に振り分ける複数のフラッパ23を備える。
【0012】
読取部13は、搬送路2において給紙部12の下流に設けられ、シートの画像を読み取る。読取部13は、シートの表面読取用および裏面読取用の2つ設けられ、シートの表裏面の画像を一度に読み取れる。読取部13としては、例えばCCD(Charge Coupled Device Image Sensor)を採用できる。
消色部14は、搬送路2において読取部13の下流に設けられ、シートを熱することによりシートの画像を消色する。消色部14は、シートの表面消色用および裏面消色用の2つ設けられ、シートの両面の画像を一度に消色できる。
再利用可能用紙トレイ15は、シート上の画像が消色され、再利用可能となったシートを収容する。
再利用不可用紙トレイ16は、シート上の画像が消色されず、再利用不可のシートを収容する。
排紙部171,172は、排紙ローラを備え、シートをトレイ15、16に排紙する。
【0013】
ところで一般に、消色装置では、シートに消色残りが発生する場合があるが、通常のデータが印刷されたシートにおいては、僅かな消色残りがあっても再利用可能である。しかしながら、機密データなどの特定のデータが印刷されたシートにおいては、消色残りが発生すると再利用不可となる。
そこで、管理装置7は、消色装置1からシートの画像データを受信し、画像データ中に機密データ等の消色を禁止すべき禁止データが含まれているか否かの判定でありシートの搬送先を判定する消色可否判定を行う。すなわち、管理装置7は、画像データ中に消色を禁止すべき禁止データが含まれる場合、シートを消色不可と判定するとともにシートの搬送先を再利用不可用紙トレイ16と判定し、画像データ中に禁止データが含まれない場合、シートを消色可能と判定するとともにシートの搬送先を消色部14と判定する。
【0014】
また、管理装置7は、消色済みのシートの画像データを消色装置1から受信し、受信した画像データに基づいて、シートの消色残り具合からシートが再利用可能か否かを判定するとともにシートの搬送先を判定する再利用可否判定を行う。具体的には、管理装置7は、消色済みのシートの画像データに基づき、シートの消色残りが所定量以下の場合、再利用可能と判定するとともにシートの搬送先を再利用可能用紙トレイ15と判定し、シートの消色残りが所定量以上の場合、再利用不可と判定するとともにシートの搬送先を再利用不可用紙トレイ16と判定する。
管理装置7としては、汎用的なPCを採用できる。
【0015】
図2は、消色装置1および管理装置7の機能ブロック図である。
消色装置1は、制御部3、および通信部4を備える。
制御部3は、プロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、メモリ、およびHDD(Hard Disk Drive)を備え、消色装置1全体を制御する。
通信部4は、管理装置7に読み取った画像データを送信するとともに、前記画像データに基づいた管理装置7によるシートの搬送先の判定結果(消色可否判定結果および再利用可否判定結果)を受信する。
管理装置7は、制御部71、および通信部72を備える。
【0016】
制御部71は、プロセッサ、ASIC、メモリ、およびHDDを備え、管理装置7全体を制御する。制御部71は、機能部として、消色可否判定を行う消色可否判定部711、再利用可否判定を行う再利用可否判定部712、および画像処理部713を備える。制御部71は、画像処理した画像データに基づいてシートの搬送先を判定する消色可否判定および再利用可否判定を行う。画像処理部713は、消色可否判定および再利用可否判定を行うために、受信した画像データを画像処理する。
【0017】
以下、図3、図4のフローチャートを参照して消色装置1による消色処理を説明する。消色装置1は、メモリが非一時的に記憶するプログラムをプロセッサが読み込むことにより消色処理を行う。
消色装置1の制御部3は、まず、給紙部12により、消色性着色剤により画像が形成された1枚目のシートS1(先行シート)を給紙トレイ11から取り(図5)、該シートを搬送路2に給紙する(Act1)。
制御部3は、図6に示すように、1枚目のシートS1の画像を読取部13により読み取り、画像データを通信部4を介して管理装置7に送信する(Act2)。制御部3は、画像を読み取られたシートを、搬送路2において、読取部13と消色部14との間で待機させる。
【0018】
管理装置7は、画像データを画像処理し、画像処理した画像データに基づいて、画像データ中に機密データ等の消色を禁止すべき禁止データが含まれているか否か、すなわちシートが消色可能か否かを判定するとともに、シートの搬送先を判定する。具体的には、管理装置7は、画像データ中に禁止データが含まれる場合、シートを消色不可と判定するとともにシートの搬送先を再利用不可用紙トレイ16と判定し、画像データ中に禁止データが含まれない場合、シートを消色可能と判定するとともにシートの搬送先を消色部14と判定する。
制御部3は、消色可否判定結果を受信すると(Act3)、2枚目のシートS2(後続シート)を搬送路2に給紙する(Act4)。
【0019】
制御部3は、消色可否判定結果が1枚目のシートS1は消色可能であり搬送先は消色部14であるとの判定結果であれば(Act5:YES)、図7に示すように、読取部13と消色部14との間で待機させていた1枚目のシートS1を消色部14に搬送しシートS1の画像を消色部14により消色するとともに、2枚目のシートS2の画像を読取部13にて読み取る(Act6)。
制御部3は、図8に示すように、消色処理した1枚目のシートS1の消色面を読取部13にて読み取り画像データを管理装置7に送信するとともに、2枚目のシートS2の画像を消色部14により消色する(Act7)。
【0020】
管理装置7は、1枚目のシートS1の消色面の画像データを画像処理する。そして、管理装置7は、画像処理した画像データに基づいて、1枚目のシートS1の消色残りが所定量以下の場合、1枚目のシートS1は再利用可能であり搬送先は再利用可能用紙トレイ15と判定し、シートの消色残りが所定量以上の場合、1枚目のシートS1は再利用不可であり搬送先は再利用不可用紙トレイ16と判定する再利用可否判定を行い、判定結果を消色装置1に送信する。
制御部3は、再利用可否判定結果を受信する(Act8)。
【0021】
制御部3は、図9に示すように、1枚目のシートS1は再利用可能であり搬送先は再利用可能用紙トレイ15との判定結果であれば(Act9:YES)、1枚目のシートS1を排紙部172により再利用可能用紙トレイ15に排紙する(Act10)。制御部3は、1枚目のシートS1は再利用不可であり搬送先は再利用不可用紙トレイ16との判定結果であれば(Act9:NO)、1枚目のシートS1を排紙部171により再利用不可用紙トレイ16に排紙する(Act11)。
制御部3は、1枚目のシートS1を排紙するとともに(Act10、Act11)、消色処理した2枚目のシートS2の消色面を読取部13にて読み取り、画像データを管理装置7に送信する(Act15)。
【0022】
なお、制御部3は、消色可否判定結果が1枚目のシートS1は消色不可であり搬送先は再利用不可用紙トレイ16であるとの判定結果であれば(Act5:NO)、読取部13と消色部14との間で待機させていた1枚目のシートS1を再利用不可用紙トレイ16に排紙する(Act12)。続いて、制御部3は、2枚目のシートS2の画像を読取部13にて読み取り(Act13)、2枚目のシートS2の画像を消色部14により消色する(Act14)。そして、消色処理した2枚目のシートS2の消色面を読取部13にて読み取り、画像データを管理装置7に送信する(Act15)。
管理装置7は、画像データに基づいて、2枚目のシートS2が再利用可能であるか否かにより2枚目のシートS2の搬送先を判定する再利用可否判定を行い、判定結果を消色装置1に送信する。
【0023】
制御部3は、再利用可否判定結果を受信する(Act16)。
制御部3は、再利用可否判定結果を受信した後、図9に示すように、3枚目のシートS3を搬送路2に給紙するとともに(Act17)、2枚目のシートS2を再利用可否判定結果に基づいて、いずれかの用紙トレイ15、16に排紙する(Act18、Act19)。
この後、Act2に戻り、制御部3は、3枚目のシートS3に対して1枚目のシートS1に対する処理と同様の処理を行うとともに、4枚目のシートに対して2枚目のシートS2に対する処理と同様の処理を行う(Act2〜Act19)。
【0024】
本実施形態では、制御部3は、禁止データを含むか否かに基づいた先行シート(例えば1枚目のシートS1)の搬送先の判定結果を受信後に、先行シートを判定結果の搬送先に搬送するとともに、後続シート(例えば2枚目のシートS2)を搬送路2に給紙し、後続シートの画像を読み取る。そのため、本実施形態では、管理装置7による先行シートの搬送先の判定に時間がかかっても、読取部13と消色部14との間で停止させている先行シートに後続シートが衝突してしまうことがなく、搬送ジャムの発生を防止できる。
本実施形態では、制御部3は、シートの消色残り具合に基づいた先行シート(例えば2枚目のシートS2)の搬送先の判定結果を受信後に、先行シートを判定結果の搬送先に搬送するとともに、後続シート(例えば3枚目のシートS3)を搬送路2に給紙し、後続シートの画像を読み取る。そのため、本実施形態では、管理装置7による先行シートの搬送先の判定に時間がかかっても、読取部13と消色部14との間で停止させている先行シートに後続シートが衝突してしまうことがなく、搬送ジャムの発生を防止できる。
【0025】
(第2実施形態)
以下、前記実施形態と同一機能部位には同一符号を付し、その説明を省略する。
図10は、消色装置1による他の消色処理方法を説明するためのフローチャートである。
制御部3は、まず、1枚目のシートS1を搬送路2に給紙し(Act1)、1枚目のシートS1の画像を読取部13により読み取るとともに、画像データを管理装置7に送信する(Act2)。
制御部3は、給紙部12により1枚目のシートS1を搬送路2に給紙した後、所定時間経過後に(Act31:YES)、2枚目のシートS2を搬送路2に給紙する(Act32)。
【0026】
制御部3は、図11に示すように、2枚目のシートS2の先端が読取部13に到達するまでの間に1枚目のシートS1に対する判定結果を通信部4が受信しない場合(Act33:NO)、2枚目のシートS2を搬送路2において給紙部12と読取部13との間に一時停止させる。後の構成は、第1実施形態のAct5以降の処理工程と同様(Act11〜Act19である。
例えば、制御部3は、前記判定結果が1枚目のシートS1は消色可能であり搬送先は消色部14であるとの判定結果であれば(図3のAct5:YES)、読取部13と消色部14との間で待機させていた1枚目のシートS1を消色部14に搬送しシートS1の画像を消色部14により消色する。同時に、制御部3は、2枚目のシートS2の先端が1枚目のシートS1の後端に衝突しないように読取部13により2枚目のシートS2の画像を読み取る(Act6)。
【0027】
(第3実施形態)
図12は、搬送路2の変形例を示す摸式図である。
前記各実施形態において、搬送路2における各部の位置は任意である。搬送路2において各部の位置をずらした搬送路2の変形例を図12に示す。
本実施形態では、給紙部12から環状搬送路A1までの搬送路A3と環状搬送路A1との合流点は、消色部14側ではなく読取部13側にある。また、再利用可能用紙トレイ15は、排紙用搬送路A41により、環状搬送路A1において読取部13と消色部14との間に接続する。再利用不可用紙トレイ16は、搬送路2において、再利用可能用紙トレイ15の搬送方向下流側にあり、再利用可能用紙トレイ15と排紙用搬送路A42により接続する。本実施形態においても、消色装置1は、前記各実施形態と同様の消色処理を行う。
【0028】
なお、前記各実施形態では、管理装置7は、シートの搬送先を例えば消色部14あるいは再利用不可用紙トレイ16と具体的に判定していたが、管理装置7は、シートを消色可能か否か、または消色済みのシートが再利用可能か否かのみを判定してもよい。管理装置7が、シートの搬送先を具体的に特定する判定を行わず、例えばシートが消色可能か否かのみを判定する場合であっても、消色装置3は、管理装置7による消色可能か否かの判定結果に基づいて、消色可能か否かの判定結果と搬送先(消色部14または再利用不可用紙トレイ16)とが対応付けられたメモリ内のテーブルを参照し、シートを消色部14あるいは再利用不可用紙トレイ16に搬送すればよい。管理装置7が、シートの搬送先を具体的に特定する判定を行わず、例えばシートが消色可能か否かのみを判定する場合であっても、実質的に管理装置7がシートの搬送先を判定していることと変わらない。
【0029】
従って、「管理装置7による先行シートの搬送先の判定結果」とは、消色装置1内部の具体的な搬送先を判定する結果のみならず、管理装置7が画像データ中に禁止データが含まれているか否かを判定した判定結果、すなわちシートが消色可能か否かを判定した判定結果をも意味する。
同様に、「管理装置7による先行シートの搬送先の判定結果」とは、管理装置7が消色済みシートの消色残り量に基づいて、消色済みシートの搬送先を消色装置1内部の再利用可能用紙トレイ15および再利用不可用紙トレイ16と具体的に判定する結果のみならず、管理装置7が消色済みシートの消色残り量により該シートが再利用可能か否かのみを判定した判定結果をも意味する。
【0030】
記録媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であってもよい。具体的に、記録媒体としては、例えば、ROMやRAM等のコンピュータに内部実装される内部記憶装置、CD−ROMやフレキシブルディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカード等の可搬型記憶媒体、コンピュータプログラムを保持するデータベース、あるいは他のコンピュータ並びにそのデータベースなどが挙げられる。インストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS等と共働してその機能を実現させるものであってもよい。プログラムは、その一部または全部が、動的に生成される実行モジュールであってもよい。
前記各実施形態における各処理の順序は、前記実施形態で例示した順序と異なっていてもよい。
【0031】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0032】
消色装置 1、搬送路 2、制御部 3、通信部 4、管理装置 7、給紙部 12、読取部 13、消色部 14、消色システム 100。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0033】
【特許文献1】特開平7−244449号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートの画像を消色する消色装置であって、
シートを装置内の各部に搬送する搬送路と、
消色性着色剤により画像が形成されたシートをシート積載部から前記搬送路に給紙する給紙部と、
前記搬送路において前記給紙部の下流に設けられ、シートの画像を読み取る読取部と、
前記消色装置と通信可能に接続された管理装置に、読み取った先行シートの画像データを送信するとともに、前記画像データに基づいた前記管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信する通信部と、
前記搬送路において前記読取部の下流に設けられ、シートの画像を消色する消色部と、
前記管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を前記通信部が受信後に、読み取りが完了した先行シートを前記判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、前記読取部により後続シートの画像を読み取る制御部と、
を備える消色装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
前記制御部は、前記判定結果を受信後に、後続シートを前記給紙部により前記搬送路に給紙する消色装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置において、
前記制御部は、前記給紙部により先行シートを前記搬送路に給紙した後、所定時間経過後に後続シートを前記搬送路に給紙し、後続シートの先端が前記読取部に到達するまでの間に先行シートに対する前記判定結果を前記通信部が受信しない場合、後続シートを前記読取部の搬送方向上流側で一時停止させる消色装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、
前記制御部は、前記給紙部により先行シートを前記搬送路に給紙した後、所定時間経過後に後続シートを前記搬送路に給紙し、後続シートの先端が前記読取部に到達するまでの間に先行シートに対する前記判定結果を前記通信部が受信しない場合、後続シートを前記読取部まで減速して搬送する消色装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置において、
画像データ中に消色を禁止すべき禁止データが含まれる場合、先行シートを消色不可と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用不可用紙トレイと判定し、画像データ中に前記禁止データが含まれない場合、先行シートを消色可能と判定するとともに先行シートの搬送先を前記消色部と判定する前記管理装置からの前記判定結果を前記通信部は受信する消色装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置において、
前記制御部は、消色済みの先行シートの消色面を前記読取部により読み取り、読み取った画像データを前記通信部を介して前記管理装置に送信し、前記通信部を介して前記管理装置から前記判定結果を受信し、
前記管理装置は、消色済みの先行シートの画像データに基づき、先行シートの消色残りが所定量以下の場合、再利用可能と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用可能用紙トレイと判定し、先行シートの消色残りが所定量以上の場合、再利用不可と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用不可用紙トレイと判定する消色装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置において、
前記読取部のシート搬送方向下流には、シートを排紙するための排紙用搬送路とシートを前記消色部へ搬送する消色用搬送路との分岐があり、前記搬送路において前記消色部のシート搬送方向下流は、前記給紙部と前記読取部との間に合流する消色装置。
【請求項8】
シートの画像データを受信し、画像データに基づいて前記シートの搬送先の判定結果を出力する管理装置と、
シートを装置内の各部に搬送する搬送路と、消色性着色剤により画像が形成されたシートをシート積載部から前記搬送路に給紙する給紙部と、前記搬送路において前記給紙部の下流に設けられ、シートの画像を読み取る読取部と、読み取った先行シートの画像データを送信するとともに、前記画像データに基づいた前記管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信する通信部と、前記搬送路において前記読取部の下流に設けられ、シートの画像を消色する消色部と、前記管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を前記通信部が受信後に、読み取りが完了した先行シートを前記判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、前記読取部により後続シートの画像を読み取る制御部と、を備える消色装置と
を備える消色システム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記制御部は、前記判定結果を受信後に、後続シートを前記給紙部により前記搬送路に給紙する消色システム。
【請求項10】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記制御部は、前記給紙部により先行シートを前記搬送路に給紙した後、所定時間経過後に後続シートを前記搬送路に給紙し、後続シートの先端が前記読取部に到達するまでの間に先行シートに対する前記判定結果を前記通信部が受信しない場合、後続シートを前記搬送路において前記給紙部と前記読取部との間で一時停止させる消色システム。
【請求項11】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記制御部は、前記給紙部により先行シートを前記搬送路に給紙した後、所定時間経過後に後続シートを前記搬送路に給紙し、後続シートの先端が前記読取部に到達するまでの間に先行シートに対する前記判定結果を前記通信部が受信しない場合、後続シートを前記読取部の搬送方向上流側で一時停止させる消色システム。
【請求項12】
請求項8に記載のシステムにおいて、
画像データ中に消色を禁止すべき禁止データが含まれる場合、先行シートを消色不可と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用不可用紙トレイと判定し、画像データ中に前記禁止データが含まれない場合、先行シートを消色可能と判定するとともに先行シートの搬送先を前記消色部と判定する前記管理装置からの前記判定結果を前記通信部は受信する消色システム。
【請求項13】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記制御部は、消色済みの先行シートの消色面を前記読取部により読み取り、読み取った画像データを前記通信部を介して前記管理装置に送信し、前記通信部を介して前記管理装置から前記判定結果を受信し、
前記管理装置は、消色済みの先行シートの画像データに基づき、先行シートの消色残りが所定量以下の場合、再利用可能と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用可能用紙トレイと判定し、先行シートの消色残りが所定量以上の場合、再利用不可と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用不可用紙トレイと判定する消色システム。
【請求項14】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記読取部のシート搬送方向下流には、シートを排紙するための排紙用搬送路とシートを前記消色部へ搬送する消色用搬送路との分岐があり、前記搬送路において前記消色部のシート搬送方向下流は、前記給紙部と前記読取部との間に合流する消色システム。
【請求項15】
シートを装置内の各部に搬送する搬送路と、消色性着色剤により画像が形成されたシートをシート積載部から前記搬送路に給紙する給紙部と、前記搬送路において前記給紙部の下流に設けられ、シートの画像を読み取る読取部とを備え管理装置と通信可能に接続された消色装置による給紙方法であって、
先行シートの画像を前記読取部により読み取るとともに、読み取った先行シートの画像データを前記管理装置に送信し、
前記管理装置から前記画像データに基づいた先行シートの搬送先の判定結果を受信し、
前記管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信後に、読み取りが完了した先行シートを前記判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、前記読取部により後続シートの画像を読み取る給紙方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、
前記判定結果を受信後に、後続シートを前記給紙部により前記搬送路に給紙する給紙方法。
【請求項17】
請求項15に記載の方法において、
前記給紙部により先行シートを前記搬送路に給紙した後、所定時間経過後に後続シートを前記搬送路に給紙し、後続シートの先端が前記読取部に到達するまでの間に先行シートに対する前記判定結果を受信しない場合、後続シートを前記読取部の搬送方向上流側で一時停止させる給紙方法。
【請求項18】
請求項15に記載の方法において、
前記給紙部により先行シートを前記搬送路に給紙した後、所定時間経過後に後続シートを前記搬送路に給紙し、後続シートの先端が前記読取部に到達するまでの間に先行シートに対する前記判定結果を受信しない場合、後続シートを前記読取部まで減速して搬送する給紙方法。
【請求項19】
請求項15に記載の方法において、
画像データ中に消色を禁止すべき禁止データが含まれる場合、先行シートを消色不可と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用不可用紙トレイと判定し、画像データ中に前記禁止データが含まれない場合、先行シートを消色可能と判定するとともに先行シートの搬送先を前記消色部と判定する前記管理装置からの前記判定結果を受信する給紙方法。
【請求項20】
請求項15に記載の方法において、
消色済みの先行シートの消色面を前記読取部により読み取り、読み取った画像データを前記管理装置に送信するとともに、前記管理装置から前記判定結果を受信し、
前記管理装置は、消色済みの先行シートの画像データに基づき、先行シートの消色残りが所定量以下の場合、再利用可能と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用可能用紙トレイと判定し、先行シートの消色残りが所定量以上の場合、再利用不可と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用不可用紙トレイと判定する給紙方法。
【請求項1】
シートの画像を消色する消色装置であって、
シートを装置内の各部に搬送する搬送路と、
消色性着色剤により画像が形成されたシートをシート積載部から前記搬送路に給紙する給紙部と、
前記搬送路において前記給紙部の下流に設けられ、シートの画像を読み取る読取部と、
前記消色装置と通信可能に接続された管理装置に、読み取った先行シートの画像データを送信するとともに、前記画像データに基づいた前記管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信する通信部と、
前記搬送路において前記読取部の下流に設けられ、シートの画像を消色する消色部と、
前記管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を前記通信部が受信後に、読み取りが完了した先行シートを前記判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、前記読取部により後続シートの画像を読み取る制御部と、
を備える消色装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
前記制御部は、前記判定結果を受信後に、後続シートを前記給紙部により前記搬送路に給紙する消色装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置において、
前記制御部は、前記給紙部により先行シートを前記搬送路に給紙した後、所定時間経過後に後続シートを前記搬送路に給紙し、後続シートの先端が前記読取部に到達するまでの間に先行シートに対する前記判定結果を前記通信部が受信しない場合、後続シートを前記読取部の搬送方向上流側で一時停止させる消色装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、
前記制御部は、前記給紙部により先行シートを前記搬送路に給紙した後、所定時間経過後に後続シートを前記搬送路に給紙し、後続シートの先端が前記読取部に到達するまでの間に先行シートに対する前記判定結果を前記通信部が受信しない場合、後続シートを前記読取部まで減速して搬送する消色装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置において、
画像データ中に消色を禁止すべき禁止データが含まれる場合、先行シートを消色不可と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用不可用紙トレイと判定し、画像データ中に前記禁止データが含まれない場合、先行シートを消色可能と判定するとともに先行シートの搬送先を前記消色部と判定する前記管理装置からの前記判定結果を前記通信部は受信する消色装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置において、
前記制御部は、消色済みの先行シートの消色面を前記読取部により読み取り、読み取った画像データを前記通信部を介して前記管理装置に送信し、前記通信部を介して前記管理装置から前記判定結果を受信し、
前記管理装置は、消色済みの先行シートの画像データに基づき、先行シートの消色残りが所定量以下の場合、再利用可能と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用可能用紙トレイと判定し、先行シートの消色残りが所定量以上の場合、再利用不可と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用不可用紙トレイと判定する消色装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置において、
前記読取部のシート搬送方向下流には、シートを排紙するための排紙用搬送路とシートを前記消色部へ搬送する消色用搬送路との分岐があり、前記搬送路において前記消色部のシート搬送方向下流は、前記給紙部と前記読取部との間に合流する消色装置。
【請求項8】
シートの画像データを受信し、画像データに基づいて前記シートの搬送先の判定結果を出力する管理装置と、
シートを装置内の各部に搬送する搬送路と、消色性着色剤により画像が形成されたシートをシート積載部から前記搬送路に給紙する給紙部と、前記搬送路において前記給紙部の下流に設けられ、シートの画像を読み取る読取部と、読み取った先行シートの画像データを送信するとともに、前記画像データに基づいた前記管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信する通信部と、前記搬送路において前記読取部の下流に設けられ、シートの画像を消色する消色部と、前記管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を前記通信部が受信後に、読み取りが完了した先行シートを前記判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、前記読取部により後続シートの画像を読み取る制御部と、を備える消色装置と
を備える消色システム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記制御部は、前記判定結果を受信後に、後続シートを前記給紙部により前記搬送路に給紙する消色システム。
【請求項10】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記制御部は、前記給紙部により先行シートを前記搬送路に給紙した後、所定時間経過後に後続シートを前記搬送路に給紙し、後続シートの先端が前記読取部に到達するまでの間に先行シートに対する前記判定結果を前記通信部が受信しない場合、後続シートを前記搬送路において前記給紙部と前記読取部との間で一時停止させる消色システム。
【請求項11】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記制御部は、前記給紙部により先行シートを前記搬送路に給紙した後、所定時間経過後に後続シートを前記搬送路に給紙し、後続シートの先端が前記読取部に到達するまでの間に先行シートに対する前記判定結果を前記通信部が受信しない場合、後続シートを前記読取部の搬送方向上流側で一時停止させる消色システム。
【請求項12】
請求項8に記載のシステムにおいて、
画像データ中に消色を禁止すべき禁止データが含まれる場合、先行シートを消色不可と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用不可用紙トレイと判定し、画像データ中に前記禁止データが含まれない場合、先行シートを消色可能と判定するとともに先行シートの搬送先を前記消色部と判定する前記管理装置からの前記判定結果を前記通信部は受信する消色システム。
【請求項13】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記制御部は、消色済みの先行シートの消色面を前記読取部により読み取り、読み取った画像データを前記通信部を介して前記管理装置に送信し、前記通信部を介して前記管理装置から前記判定結果を受信し、
前記管理装置は、消色済みの先行シートの画像データに基づき、先行シートの消色残りが所定量以下の場合、再利用可能と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用可能用紙トレイと判定し、先行シートの消色残りが所定量以上の場合、再利用不可と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用不可用紙トレイと判定する消色システム。
【請求項14】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記読取部のシート搬送方向下流には、シートを排紙するための排紙用搬送路とシートを前記消色部へ搬送する消色用搬送路との分岐があり、前記搬送路において前記消色部のシート搬送方向下流は、前記給紙部と前記読取部との間に合流する消色システム。
【請求項15】
シートを装置内の各部に搬送する搬送路と、消色性着色剤により画像が形成されたシートをシート積載部から前記搬送路に給紙する給紙部と、前記搬送路において前記給紙部の下流に設けられ、シートの画像を読み取る読取部とを備え管理装置と通信可能に接続された消色装置による給紙方法であって、
先行シートの画像を前記読取部により読み取るとともに、読み取った先行シートの画像データを前記管理装置に送信し、
前記管理装置から前記画像データに基づいた先行シートの搬送先の判定結果を受信し、
前記管理装置による先行シートの搬送先の判定結果を受信後に、読み取りが完了した先行シートを前記判定された搬送先に搬送するとともに、後続シートの先端が先行シートの後端に衝突しないように、前記読取部により後続シートの画像を読み取る給紙方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、
前記判定結果を受信後に、後続シートを前記給紙部により前記搬送路に給紙する給紙方法。
【請求項17】
請求項15に記載の方法において、
前記給紙部により先行シートを前記搬送路に給紙した後、所定時間経過後に後続シートを前記搬送路に給紙し、後続シートの先端が前記読取部に到達するまでの間に先行シートに対する前記判定結果を受信しない場合、後続シートを前記読取部の搬送方向上流側で一時停止させる給紙方法。
【請求項18】
請求項15に記載の方法において、
前記給紙部により先行シートを前記搬送路に給紙した後、所定時間経過後に後続シートを前記搬送路に給紙し、後続シートの先端が前記読取部に到達するまでの間に先行シートに対する前記判定結果を受信しない場合、後続シートを前記読取部まで減速して搬送する給紙方法。
【請求項19】
請求項15に記載の方法において、
画像データ中に消色を禁止すべき禁止データが含まれる場合、先行シートを消色不可と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用不可用紙トレイと判定し、画像データ中に前記禁止データが含まれない場合、先行シートを消色可能と判定するとともに先行シートの搬送先を前記消色部と判定する前記管理装置からの前記判定結果を受信する給紙方法。
【請求項20】
請求項15に記載の方法において、
消色済みの先行シートの消色面を前記読取部により読み取り、読み取った画像データを前記管理装置に送信するとともに、前記管理装置から前記判定結果を受信し、
前記管理装置は、消色済みの先行シートの画像データに基づき、先行シートの消色残りが所定量以下の場合、再利用可能と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用可能用紙トレイと判定し、先行シートの消色残りが所定量以上の場合、再利用不可と判定するとともに先行シートの搬送先を再利用不可用紙トレイと判定する給紙方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−37892(P2012−37892A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−174263(P2011−174263)
【出願日】平成23年8月9日(2011.8.9)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月9日(2011.8.9)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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