説明

消費者製品のデザインの方法

ユーザによる、履物製品、衣料品、運動用品などの消費者製品をデザインすること(カスタマイズなど)を可能にするコンピュータベースのシステムおよび方法を提供する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願データ
本出願は、「Design of Consumer Products」という名称でTiffany L. Paul、Heather A. MahoneyおよびMichael J. Woodの名義において2009年6月30日に出願された米国仮特許出願第61/221,893号の恩典を主張するものである。この先行する仮出願は、全体として参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
発明の分野
本発明は、履物製品、衣料品、および運動用品(例えば、バッグ、グローブ、腕時計、ソックス、ユニフォーム、防具、パッド、チーム用品など)などの消費者製品のデザイン(カスタマイズなど)のためのシステム、方法、およびコンピュータ生成ユーザインターフェースに関する。
【背景技術】
【0003】
発明の背景
近年、電子コンピューティング機器およびその機能は飛躍的に進歩しており、これには、(インターネットまたはその他のネットワーク接続などによって)そのような機器から容易に利用できる情報や、ハンドヘルドデバイスおよびモバイル機器を含むそのような機器間の通信機能の飛躍的進歩が含まれる。進歩したとはいえ、一定の欠点が依然として残っている。本発明は、これらの技術的進歩をオンライン商取引分野において利用し、従来のシステムでは現在利用することのできない機能をもたらすものである。
【発明の概要】
【0004】
本発明の様々な局面は、コンピューティング機器のユーザによる、履物製品などの消費者製品のデザイン(カスタマイズなど)のためのシステムおよび方法に関するものである。様々なユーザが、カスタマイズされた製品を作成し購入するための、オンラインの、または他のコンピュータ通信によるセッションに参加し得る。
【0005】
本発明のさらに別の局面は、ユーザが履物製品などの消費者製品をデザインすることを可能にするコンピューティング機器上に提供されるユーザインターフェースに関するものである。各ユーザのコンピューティング機器は、デザインが行われる際にデザインされている製品のレンダリング画像(rendering)を表示するユーザインターフェースを生成することができる。ユーザインターフェースは、表示装置上で所望のユーザインターフェースを生成するためのコンピュータ実行可能命令が記憶されているコンピュータ可読媒体によって生成され、ここで、コンピュータ実行可能命令は、製品(履物など)のデザインのためにシステムおよび方法を提供し、そのためのユーザの入力を受け入れる。
【0006】
上記では履物製品に関連して説明したが、本発明の局面は、衣料品(運動着、ユニフォームなどを含む)や運動用品(ボール、バット、グローブ、バッグ、防具、チーム用品、パッド、ホッケースティック、腕時計、ソックスなど)などの他の製品のデザインに関連して実施されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の上記およびその他の特徴および局面は、以下の詳細な説明を添付の図面と併せて考察すればより明らかになるであろう。
【0008】
【図1】本発明の例による製品カスタマイズ機能を起動するためのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図2】本発明の例による製品カスタマイズ機能を起動するためのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図3】利用可能なカスタムデザイン機能を備えたユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図4】本発明の局面による、保存および共有機能がアクティブになったユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図5】本発明の局面によるログイン・ユーザ・インターフェース画面例を示す図である。
【図6】本発明の局面による登録ユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図7】本発明の局面による、「Share your story(物語を共有)」機能に関連するユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図8】本発明の局面による、「Share your story」機能に関連するユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図9】本発明の例による、製品カスタマイズ機能アプリケーションの、モバイル機器のユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図10】製品カスタマイズアプリケーションのカスタムデザイン工程についての、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図11】製品カスタマイズアプリケーションのカスタムデザイン工程の別の局面についての、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図12】製品カスタマイズアプリケーションのカスタムデザイン工程のさらに別の局面についての、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図13】カスタムデザインされている製品の様々な部分の色を選択するための、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図14】カスタマイズ製品のためのデザインの着想を与える物体の写真を撮影するための、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図15】図14に示す写真をカスタムデザイン製品に利用すべきかどうかを決定するための、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図16】図14で撮影された写真からどの色をカスタムデザイン製品の着想に利用すべきかを決定するための、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図17】図16に示したように写真から選択された色により着想を得た製品を閲覧するための、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図18】カスタムデザイン製品を別のユーザと共有するための、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図19】ユーザが作成したカスタムデザイン製品を閲覧するための、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図20】ユーザが作成したいくつかのカスタムデザイン製品のうちの一つを別のユーザと共有し、カスタムデザイン製品を編集し、カスタムデザイン製品について別のユーザまたはスタイリストに協力を要請するための、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図21】ユーザのカスタムデザイン製品に順位を割り当てる、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図22】ユーザにカスタムデザイン製品を購入させる、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図23】製品に関連するイベントをユーザに通知する、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図24】ユーザの場所に基づいて製品のリリースの場所を特定する、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図25】ユーザに、リリースされる製品を保存させ、電子メールで送信させ、または売買させる、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【図26】ユーザに、特定の場所に位置していることに対しての報酬または賞品が提供される、モバイル機器アプリケーションのユーザインターフェース画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
発明の詳細な説明
I.本発明の例によるデザインシステムおよび方法の概要
前述のように、本発明のいくつかの局面は、概して、履物製品、衣料品、および/または運動用品などの消費者製品をデザインするためのシステムおよび方法に関するものである。
【0010】
本発明のシステムおよび方法のユーザによって、例えば以下のような任意の所望の種類の履物デザインデータが制御され、変更され、またはカスタマイズされ得る。履物製品の一部分の色(例えば、様々な甲部分または甲部要素、様々な中底部分または中底要素、様々な外底部分または外底要素など);写真データまたはグラフィックデータ自体(すなわち、写真またはグラフィックを生成することができる)を含む靴の表面に印刷またはその他の方法で施され得る画像データまたはその他のグラフィックデータ、ならびに、靴の表面の写真またはグラフィックの所望の位置、写真またはグラフィックのサイズ、写真またはグラフィックの向きなどを識別するデータ;ロゴデータ自体(すなわち、ロゴを生成することができる)を含む、靴の表面に施され得るロゴデータ(例えば、履物製造業者のロゴ、チームまたはグループのロゴなど)、ならびに、靴の表面の所望のロゴ位置、所望のロゴサイズ、所望のロゴの色、所望のロゴの向きなどを識別するデータ;テキストデータ自体(すなわち、テキストを生成することができる)を含む、靴の表面に施され得るテキストデータ、ならびに、所望のテキスト位置、所望のテキストサイズ、所望のテキストの色、所望のテキストの向き、テキストのフォントなどを識別するデータ。必要に応じて、本発明の少なくともいくつかの例によるシステムおよび方法はさらに、ユーザに、例えば、異なる甲部材料、中底材料、外底材料、甲部厚さ、中底厚さ、外底厚さ、中底剛性特性(中底を構成している発泡体、流体充填ブラダ、または他の材料の剛性など)、外底トレッドパターン、アーチサポート特性、衝撃減衰特性、外底、中底、および/または甲部における開口部または窓のサイズ、向き、および/または位置、外底、中底、および/または甲部に設けられる開口部のパターン、レーザ切断のデザインおよび/または特性、レーザエッチングのデザインおよび/または特性など、履物製品の様々な部分についての様々な材料またはその他の特性の中から選択させてもよい。
【0011】
上記では履物製品のデザインに関連して説明したが、本発明の局面は、衣料品、運動用品などの他の消費者製品のデザインにも使用され得る。
【0012】
履物の例では、ユーザは、ユーザインターフェース上に表示されるウェブサイトからの履物の様々な特徴を選択し、その履物の目に見える画像を操作することができてもよい。ユーザインターフェースは、前述のように履物の様々なデザインデータの局面を変更し、またはそれらを別の方法で操作するための一つまたは複数のツールを表示してもよい。いくつかのデザインツールは、ユーザが履物製品の選択部分の色を変更することを可能にするカラーパレットまたはカラーメニュー、ユーザが第1の表示部分にレンダリングされる履物製品の向きを変更することを可能にする一つまたは複数の向き要素、一方向、双方向、または多方向ユーザ通信の要素または特徴(例えば、テキスト入力および表示パネル、インスタントメッセージング機能、オーディオおよび/またはビデオ通信機能)などの特徴を含み得る。
【0013】
ユーザはコンピューティング機器を使ってデザインウェブサイトにアクセスすることができる。コンピューティング機器は、ネットワーク内で通信路を確立し、製品のデザインを変更するのに使用される対話式デザイン機能を提供する(一台または複数のサーバコンピュータを含む)メッセージング・サーバ・システムと通信する。任意の所望の通信リンクおよび通信プロトコルを使って、コンピューティング機器とシステムとの間のデータ交換が提供され、制御され得る。ユーザは、コンピューティング機器を使用し、インターネット、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)などのネットワークを介してオンライン・デザイン・システムに接続することができる。ユーザは、ウェブサイトポータルや、製造業者のウェブサイトポータルにリンクする様々なソーシャル・ネットワーキング・ウェブサイトからのアプリケーションなどの任意の通信路を介して、システムに自分のコンピューティング機器を接続することができる。
【0014】
以下でより詳細に説明するように、ネットワーク接続および/またはピア・ツー・ピア接続を確立することができ、必要な表示、ユーザインターフェース、および入力機能を提供することができる任意のコンピューティング機器などの、任意の所望の種類のコンピューティング機器が、本発明から逸脱することなく使用され得る。本発明の少なくともいくつかの例によるシステムおよび方法において使用され得るコンピューティング機器のさらにいくつかの具体例には、限定されないが、デスクトップコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、パームトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、携帯電話、その他のモバイル機器もしくはスマートフォン、携帯情報端末、コンピュータワークステーション、テレビなどが含まれる。
【0015】
本発明の例によるシステムおよび方法において使用され得るコンピューティング機器は、1台または複数の入力装置およびデータ処理システム(例えば一つまたは複数のマイクロプロセッサを含む)を含んでいてもよい。コンピューティング機器と共に含まれ得る入力装置の例には、限定されないが、例えば以下のような従来の入力装置が含まれる。キーボード(ハードキーボードまたはソフトキーボード);マウス、トラックボール、ローラーボール、タッチパッド、またはその他のポインティングデバイス;(例えばタブレットPC型コンピューティング機器用の)スタイラスまたはその他のペン型入力装置;ディスクドライブ;USBポート;ネットワーク接続;ジョイスティック型コントローラ;電話接続;イーサネット接続;音声認識機能など。また、コンピューティング機器は、ユーザが、ユーザの指またはスタイラスなどの選択機器でディスプレイの画面に物理的に触れることによりコンピューティング機器にデータを入力するように、「タッチスクリーン」機能を備えることができる。さらに、本発明によるシステムおよび方法のコンピューティング機器と併用するために、コンピューティング機器自体と一体化された表示装置、またはコンピューティング機器と分離されているが、通信することができる、プロジェクタディスプレイ、別個のモニタディスプレイなどの表示装置を含む任意の所望の種類の表示装置が設けられ得る。
【0016】
コンピューティング機器は、本発明から逸脱することなく、任意の従来の有線または無線の接続などの当技術分野において公知でありかつ使用されている従来の方式を含む任意の所望の方式で、任意のネットワーク接続プロトコルを使ってネットワークに接続され得る。本発明の例によるシステムおよび方法はまた、ユーザのコンピューティング機器上でユーザインターフェース表示を提供する。このインターフェースは、ユーザにデザイン作業の対象を見せ、ユーザがデザイン作業に自分の入力を導入することを可能にする。様々な機器上のユーザインターフェースは、ユーザのコンピューティング機器によって、および/またはサーバシステムによって提供および制御され、ユーザインターフェースを介して入力を生成し、操作し、受け取るためのデータが、ユーザのコンピューティング機器および/またはサーバシステムの一部として含まれるか、またはそれらと関連付けられたコンピュータ可読媒体を介して生成されて提供される。そのようなコンピュータ可読媒体の例には、限定されないが、コンピュータ技術分野において従来から公知でありかつ使用されている任意の種類のコンピュータ可読媒体を含む、コンピュータに内蔵されているもの(ハードドライブなど)、および、コンピュータと分離されているもの(ディスク、半導体またはフラッシュメモリデバイス、ネットワーク接続上で入手できるデータなど)の両方のコンピュータ可読メモリが含まれる。
【0017】
ユーザインターフェースを生成するためのソフトウェアは、コンピューティング機器またはサーバシステムのいずれかにあるか、またはそれらにより利用できるコンピュータ可読媒体に存在していてもよい。あるいは、必要に応じて、このソフトウェア、または少なくともそのある部分(一つまたは複数)が、一つ以上のコンピューティング機器またはサーバシステムに存在していてもよい。サーバシステムは、コンピューティング機器および/またはネットワークを運営し、維持するのと同じ(一つもしくは複数の)組織または(一名もしくは複数の)個人によって運営および維持されてもよく、あるいはサーバシステムは、これらの実体のいずれかまたはすべてとは別個の当事者によって運営され、制御され、維持されてもよい。さらにいくつかの具体例として、サーバシステムは(またユーザ・インターフェース・ソフトウェアも)、その製品が、以下で説明するデザインのシステムおよび方法によって販売されている一つまたは複数の企業体(例えば、製造業者、小売業者、製造業者または小売業者によって選択された取扱業者など)によって運営および維持されてもよい。
【0018】
以上の全般的背景および情報を踏まえて、本発明によるシステム、方法、コンピュータ可読媒体、およびユーザインターフェースの具体例に関するより詳細な情報を以下でより詳しく説明する。このより詳細な説明は、本発明の様々な具体例およびその特徴および機能に関するものであり、本発明を限定するものと解釈すべきではないことを理解すべきである。
【0019】
II.本発明の例によるデザインシステムおよび方法の具体例
(例えば、ユーザ入力を受け入れてユーザにデザインに関する情報を提供するためにコンピューティング機器によって生成される)製品デザインのシステム、方法、およびユーザインターフェースの様々な特徴を、以下でより詳細に説明する。以下の説明および添付の図面は単に、本発明によるシステム、方法、およびユーザインターフェースのインターフェース構成要素の可能な特徴、機能、構成、インターフェース構成要素の向き、インターフェース構成要素の組み合わせなどの例を表すにすぎないことを当業者は理解するであろう。
【0020】
本発明の少なくともいくつかの例では、例えば、デザインされる製品の製造業者のウェブサイトを介して、個別ユーザがウェブサイトを訪問することにより、デザインセッションが起動または開始され得る。図1に、ユーザが靴についてのオンラインデザイン体験に関与する(コンピューティング機器上で生成され得る)ユーザインターフェース画面例100を示す。オンライン・デザイン・ウェブサイトは、例えば、任意で多種多様な製造業者および/または小売業者からの、多種多様なモデルとして様々な履物製品を示す、製品表示パネル102などのインターフェース表示100の一部分において、カスタムデザイン可能な様々な製品を表示することができる。製品(履物)のこれらの多種多様なモデルは、ユーザがデザイン工程の第1段階として選択するために使用できるテンプレートまたは「基準(base)」となるモデルを含んでいてもよい。そのような「基準」となるモデルまたはテンプレートには、デザイン工程においてユーザの選択に基づいて追加または変更が行われ得る。ユーザ入力は、そのようなシステムおよびユーザインターフェースにおいて、例えば、マウス、トラックボール、キーボード、ローラーボール、タッチスクリーン、スタイラス、ジョイスティックなどを介して受け入れられてもよく、ユーザは、インターフェースと対話し、コンピュータマウスまたはその他の入力装置によって制御されるポインティングデバイス104のような選択手段を使って選択を行うことができてもよい。図示の表示例100では、ユーザは「Shoe Model C(靴モデルC)」を選択しており、製品情報パネル106はこの選択された製品に関する情報を提供している。任意の所望の製品情報が本発明から逸脱することなく提供され得る。
【0021】
必要に応じて、ウェブサイト用のユーザインターフェースは、製品カスタマイズのシステムおよび方法を起動するための一つまたは複数の手段を備えていてもよい。これは図1の例では、製品カスタマイズセッションを起動するためにユーザが選択することのできる「Customize(カスタマイズ)」ボタン108として示されている(図1のボタン108を黒くすることによって選択が示されている)。
【0022】
また、製品デザインカスタマイズが、例えば、専用の製品デザインウェブサイトとの直接対話によって、製品製造業者のウェブサイトを介して、本発明から逸脱することなく、他のウェブサイトまたは他のオンライン体験から開始されてもよい。
【0023】
図2に、図1に関連して説明した履物製品カスタマイズのシステムおよび方法を開始した結果として生じ得るユーザインターフェース応答の一例を示す。この図示の例では、ユーザにカスタマイズセッションを起動するための情報を要求するオーバーレイ画面部分またはテキストボックス200が提供される。例えば、ボックス200は、ユーザの名前、電子メールアドレス、アカウント番号、ユーザID、パスワード、クレジットカード番号などの入力を要求してもよい。情報を求める要求は、本発明から逸脱することなく、テキスト入力ボックス、ドロップ・ダウン・リスト、リスト、アイコン、ボタンなどの任意の所望の方式または形式でユーザに提供され得る。必要な、または求められるすべての情報が入力された後で、「Start Designing(デザイン開始)」アイコン202でのユーザ入力により(または他の任意の所望の方式で)カスタマイズセッションを起動することができる。任意で、必要に応じて、本発明から逸脱することなく、この種の追加情報の入力を必要とせずに、カスタマイズセッションを図1の画面から直接起動することもできる。これは、例えば、カスタマイズシステムがプロセスを匿名で実行させる場合や、セッションを開始するコンピュータについてのID情報がすでに記憶されており、以前のカスタマイズセッションから利用できる場合などに行われ得る。また、新しいウェブサイトへの転送、新しいアプリケーションプログラムおよび/またはそのユーザインターフェースの起動など、オーバーレイまたはテキストボックス200以外を使ってこの情報を要求する方法も本発明から逸脱することなく使用され得る。
【0024】
デザインセッションを開始すると、(例えば、セッションおよびセッションに関連するデータの転送を制御することになるサーバまたは他のコンピューティング機器によって)セッションのためのカスタマイズセッション識別番号(一意の「セッションID」など)の生成が行われ得る。また、デザインセッションを開始すると、図3に示すようなユーザインターフェース画面例300を作成するための、新しいカスタマイズウェブページもしくはウェブサイトまたはカスタマイズ・アプリケーション・プログラムなどが起動し得る。ユーザインターフェース300は、本発明から逸脱することなく、任意の所望の構成、向き、または表示として様々なカスタマイズ機能を含み得る。この図示の例では、ユーザインターフェース300は、カスタマイズされている製品が表示される部分302、様々な部分の色を選択するための「color palette(カラーパレット)」部分304、部分302の製品の外観または見え方を変更するための一つまたは複数のコントローラ306(例えば、回転制御、ズームイン、ズームアウト、表示される見え方の変更など)、(すぐ前の動作を取り消すための)「undo(取り消し)」コントロールキー、(前に消去された動作をやり直すための)「redo(やり直し)」コントロールキー、費用情報パネル、および製品デザイン情報パネル308を含む。製品デザイン情報は本発明から逸脱することなく任意の所望の方式で提供され得るが、この図示の例では、製品デザイン情報パネル308は、デザインされている履物製品の様々な部分に関する情報、例えば、色情報、サイズ情報、材料情報、パーソナライゼーションメッセージ情報(例えば、内容、サイズ、位置、色など)、ロゴ情報(例えば、サイズ、位置、色など)などを提供する。
【0025】
カスタマイズインターフェースにおいては、必要に応じて、本発明から逸脱することなく他の特徴および機能も提供され得る。以下の特徴および機能がインターフェースを介して何らかの方式で提供され得る。以前に閲覧したウェブサイトに直接戻ることができる機能、デザインを保存することができる機能、デザインを印刷することができる機能、他のユーザと共有するための場所にこのデザインを記憶することができる機能(デザインを共有するための特定の人、人の種類、または(公的もしくは私的)グループをある人に識別させるインターフェースを起動し得る)、「デフォルト(のデザイン)(例えば、この製品のためのカスタマイズプロセスが開始された未完成の製品または(任意でユーザにより選択され、記憶された)他の何らかの中間のデフォルトのデザインなど)に戻る」ことができる機能、およびセッションを終了または中止することができる機能。
【0026】
さらに別の可能な特徴として、本発明の少なくともいくつかの例によるシステム、方法、およびコンピュータインターフェースは、ユーザに、デザインまたはカスタマイズプロセスの間に「着想」または「オンラインヘルプ」を取得させることができる。インターフェースのこの部分とのユーザ対話に応答して任意の所望の情報が提供され得るが、いくつかの例では、このシステム、方法、およびコンピュータインターフェースはユーザに、例えば以下のような情報を表示することができる:同じ製品(もしくは製品の選択部分)の一つもしくは複数の他のユーザデザインの表示;同じもしくは類似の用途、特性、もしくは機能を有する同じ製品(もしくは製品の選択部分)の一つもしくは複数の他のユーザデザインの表示;類似の趣味もしくは興味(例えば、同じ好みのスポーツチーム、同じ好みのレクリエーション活動など)を有するユーザ、同じ地理的領域のユーザ、同じ年齢グループのユーザ、同じ職業のユーザなどによる一つもしくは複数の他のユーザデザインの表示;デザインの既存の部分とうまくマッチする可能性のある異なる色もしくは色の組み合わせの提案(補色など);(例えば、以前にデザインされた製品もしくは在庫からの)デザインの一つもしくは複数の部分についての人気のある色もしくは色の組み合わせに関する情報;および/または(特定の製品もしくは製品ラインもしくは他の興味のあるデザインもしくは示唆を与える情報を含む)他の任意の所望の情報など。またこのインターフェースは、ユーザが、デザインプロセスの間のいつでも、カスタマイズされた靴を即時に購入することを可能にする機能を含んでいてもよい。
【0027】
コンピュータインターフェースに含まれてもよいもう一つの機能は、「last action(最新の動作)」機能であり、これにより、ユーザは、デザインセッションにおける最新のいくつかの段階(およびおそらくはデザインセッションにおけるすべての段階を見るためのスクロール)、個別に表示される段階に関する詳細(例えば、ロゴの色、位置、サイズ、または向きの選択に関する詳細など)を表示させることができる。「last action」ツールは、ユーザが、(その段階を取り消すための)「取り消し」動作、(例えばインターフェースに各ユーザのビューでその段階において行われた変更を強調表示させるための)「ビュー」変更動作、(例えばインターフェースに次の動作のために同じ部分を再選択させるための)再選択動作など、次の動作のために任意の所望の個別段階を選択することを可能にし得る。
【0028】
靴デザインの様々な選択部分の変更は、本発明から逸脱することなく、任意の所望の方式で行われ得る。例えば、ユーザはまずポインタを使って靴のある特定の部分(例えば、かかと補強部、中底の見える部分、外底の一部分、ベロ、ハトメ、靴ひも、先革、トレッド要素など)を「選択する」こともできる。また、流体充填ブラダ、靴底内のプレートなど、履物製品の見えない部分のユーザ選択および変更を可能にするためのインターフェース要素を提供することもできる。選択した後で、ユーザはその要素に変更を行うことができる。例えば、靴の一部分の色を変更するために、まずユーザは、表示部分の所望の部分の描画上にポインタを移動し、マウスボタン(または他の入力装置)を「クリック」してその部分を「選択する」ことができる。この選択動作によりインターフェースに、例えば、その部分を拡大したり、異なる色を付けたり、その部分の外部境界を太くしたりすることによってなど、何らかの方式でその部分を強調表示させることができる。次いで、強調表示された部分について、ポインタを移動して、カラーパレットから(例えば、カラー表示チャートから、その部分に使用できる事前に選択されたカラータイルまたは要素から、メニューからなど)色を選択することができる。新しい色が(例えば、ユーザが再度マウスボタンをクリックし、または別のやり方で選択を入力することにより)選択されると、本発明によるシステム、方法、およびユーザインターフェースは、そのユーザの画面上のその部分の色を即時に変更することができる。様々な部分の色変更に加えて、ユーザは、カスタマイズのために、トレッドデザイン、中底の厚さ、外底の厚さ、(流体充填ブラダなどの中底の内部構造が見えるようにすることのできる)中底窓のサイズおよび/または位置、ハトメ対の数などの他の様々な特徴を選択することもできる。任意の所望の構造、デザイン、またはその他の変更が、本発明から逸脱することなく、この一般的方式で靴デザインに対して行われ得る。
【0029】
本発明の少なくともいくつかの例によるシステム、方法、およびコンピュータインターフェースの別の特徴の例は、「cost(費用)」または「prising(価格)」ボックスに関するものである。ユーザインターフェースのこの要素は、現在のデザイン状態における履物製品の費用を追跡する。靴の一つまたは複数の特徴がデザインされるか、または変更される際、これにより靴の費用が若干変更され得る(例えば、より高価な材料が使用される場合、大幅なパーソナライゼーションまたはカスタマイズが要求される場合、追加の製造段階または異なる製造技術が必要とされる場合など)。ユーザがデザインへのどの変更が価格の変更を生じさせたか知ることができ、ユーザが製品の最終価格をより適切に制御することができるように、インターフェースは価格表示を維持することができる。
【0030】
本発明の少なくともいくつかの例によるシステム、方法、およびコンピュータインターフェースに含まれ得る別の可能な特徴は、「cost variations(費用変動)」アイコンを含む(しかし、この機能をアクティブにするのに他のインターフェース要素が使用されてもよい)。このインターフェース要素のユーザ選択は、ユーザに、設計される靴の様々な特徴を、靴の費用を増大させるかまたは減少させるように変更するための情報および機会を提供してもよい(この費用変更は、任意で、性能をほとんどまたは全く変更せずに行われるが、性能に対するあらゆる予期される影響(例えば、「通気性が低い」、「より硬い感じ」など)は、ユーザが検討するために表示され得る)。例えば、このインターフェース要素との対話は、ユーザに様々な潜在的に利用可能な「アップグレード」機能、(もしあれば)性能変更、およびそのようなアップグレードを行うことと関連付けられる費用を通知することができる、靴「アップグレード」情報を提供してもよい。もう一つの具体例として、甲部または靴底構造のある部分(一つまたは複数)の材料の変更が、靴をより快適にし、より安定させ、かつ/またはその性能特性に別の影響を及ぼす場合もある。別の例として、インターフェースは、ユーザに、靴に別のデザイン要素もしくは特徴を追加すること(例えば、さらに別のパーソナライズメッセージを追加すること、写真もしくはグラフィックを追加することなど)、または既存のデザイン要素もしくは特徴を変更すること(例えば、様々なデザイン要素もしくはパーソナライゼーション要素のサイズを変更すること、材料を変更することなど)と関連付けられる費用を通知してもよい。また、デザイン要素または特徴を除去することと関連付けられる費用変更も提供され得る。本発明によるシステム、方法、およびコンピュータインターフェースは、様々なオプションのリストをそれに伴う費用の違いと共にユーザに表示してもよく、他の何らかの方式で、この種の費用変動情報をユーザに提供してもよい。
【0031】
本発明の少なくともいくつかの例によるシステム、方法、およびユーザインターフェースには、様々なさらに別の可能な特徴および機能が含まれ得る。例えば、製造業者のロゴの通常の配置の代わりに、パーソナライズメッセージが靴の側面に配置される。ユーザはこの「パーソナライズメッセージ」機能を、例えば、ツールバーメニュー項目によって、「add message(メッセージを追加)」アイコンと対話すること(ポインティングデバイスを使って「add message」アイコンを選択するなど)によってなど、任意の所望の方式で起動することができる。このアイコンとの対話により、テキスト挿入ボックスをポップアップさせることができ、ユーザはその挿入ボックスを使って任意の所望のメッセージをタイプ入力するか、または書き込むことができてもよい(任意で、利用可能なメッセージ長がメッセージの所望の位置において利用可能なスペースに基づいて制限されてもよい)。また、このアイコンを選択するユーザは、フォント、サイズ、位置、向き、改行などのメッセージの他の特徴を選択することもできる。また、必要に応じて、本発明の例によるシステム、方法、およびユーザインターフェースにより、ユーザは、(例えばポインティングデバイスを使って)メッセージをドラッグして、靴構造に対してメッセージを位置決めするか、またはメッセージの向きを合わせることができる。パーソナライズメッセージは、例えば、甲部、中底、外底、内側のブーティ(bootie)、ベロ要素(上面または下面)など、デザインされている靴構造の任意の所望の部分に適用されてもよく、必要に応じて靴の複数の部分にも適用され得る。
【0032】
上記のテキストメッセージと同様の様式で、写真、グラフ、アイコン、アバター、クリップアート、他のグラフィック要素など、グラフィック要素を靴構造上に配置してもよい。ユーザはこの「グラフィック挿入」機能を、例えば、ツールバーメニュー項目によって、「add graphic(グラフィックを追加)」アイコンと対話することによってなど、任意の所望の方式で起動することができる。「add graphic」アイコンとの対話により、グラフィックファイル選択ボックスをポップアップさせることができ、ユーザはその選択ボックスを使って靴構造に挿入するための所望のグラフィックに対応する保存されたファイルを選択することができてもよい。またこのアイコンを選択するユーザは、サイズ、位置、向きなどのグラフィックの他の特徴を選択することもできる。また、必要に応じて、本発明の例によるシステム、方法、およびユーザインターフェースにより、ユーザは、(例えばポインティングデバイスを使って)グラフィックをドラッグして、靴構造に対してグラフィックを位置決めするか、またはグラフィックの向きを合わせることができる。グラフィックは、例えば、甲部、中底、外底、内側のブーティ、ベロ要素(上面または下面)など、デザインされている靴構造の任意の所望の部分に適用されてもよく、必要に応じて靴の複数の部分にも適用され得る。
【0033】
ユーザは、履物製品(または他の任意の関心対象の製品)についてのデザインを完了した後で、デザインウェブサイトから、カスタムデザインされた履物を購入すること、カスタムデザインをコンテストに追加すること、「Save and Share(保存および共有)」ツールを選択することを含む様々な機能を選択することができる。ユーザは自分のカスタムデザインを、履物もしくは製品の製造業者、カスタム・デザイン・ウェブサイトを管理する事業体(製造業者であってもよい)、および/または任意の第三者などの様々な事業体によって提供されるコンテストに登録することができる。図4に、ユーザがカスタムデザインをそのようなコンテストに登録することを可能にする「Add to Contest(コンテストに追加)」アイコンを示す。
【0034】
ユーザはデザインウェブサイトから「Save and Share」ツールを選択することができ、「Save and Share」ツールは、図4に示すように、ユーザに様々なオプションを提示する新しいウェブページまたはウェブサイトまたはオーバーレイ画面部分またはテキストボックスを起動することができる。「Save and Share」ツールは、図4に示す「Save and Share」アイコンを選択することにより起動され得る。「Save and Share」アイコンを選択すると、コンピュータインターフェース上に「Save and Share」オーバーレイ画面を表示させることができる。「Save and Share」オーバーレイ画面はユーザに、ユーザが作成したばかりのカスタムデザインされた履物の電子記憶および共有に関連する一つまたは複数の選択肢を提供し得る。「Save and Share」オーバーレイ画面は、新しいウェブページまたはウェブサイト(カスタム・デザイン・ツールを管理するのと同じ事業体によって管理されるウェブページなど)を起動してもよく、または同じウェブページ上で、「Save and Share」ツールの電子記憶および/または共有の局面を完了するための別のオーバーレイ画面を起動させてもよい。あるいは、「Save and Share」オーバーレイ画面は、さらに別の画面も情報もなしで、単に、ユーザの新しいデザインをコンピュータメモリに電子的に記憶させるか、または「保存」するだけでもよい。新しいデザインは、ユーザによって操作されるローカルのコンピューティング機器、カスタム・デザイン・ウェブサイトを管理する事業体によって操作されるリモートのコンピューティングシステム、または他の任意の適切なコンピュータ記憶装置内に置かれたコンピュータメモリに記憶され得る。
【0035】
「Save and Share」オーバーレイ画面は、それだけに限らないが、「get help(助けを呼ぶ)」オプション、「gallery(ギャラリ)」オプション、掲示オプション、保存機能、電子メール機能、および印刷機能を含むユーザのための様々なオプションを提示し得る。「Save and Share」オーバーレイ画面には、カスタムデザインの記憶または共有に関連する任意の所望の機能が含まれ得る。ユーザは、後で作業するため、購入する前にデザインについて考えるためなど、任意の目的でデザインを記憶してもよい。ユーザは、デザインについてのフィードバックをもらう、友人にデザインを提示するなどの目的で他のユーザと自分のデザインを共有してもよい。
【0036】
例えば、ユーザは、図4に示す「Add to Gallery(ギャラリに追加)」アイコンを選択してもよい。そのようなオプションは、ユーザが、ユーザのカスタムデザインされた履物製品の電子バージョンを、複数のユーザがアクセスすることのできるメモリに記憶させることを可能にする。具体的には、カスタム・デザイン・ウェブサイトを管理する事業体はカスタムデザインされた履物の電子ファイルをそのサーバ上のメモリに記憶させると考えられる。メモリは、この構成例では、「ギャラリ」として使用され得る。ギャラリは、一名または複数のユーザからアクセスすることができてもよい。いくつかの例においては、ギャラリは、任意のユーザからアクセスされる、すなわち、完全に「公開」されたギャラリとすることもできる。他の例においては、ユーザは、ギャラリに記憶されたデザインを閲覧するためのアクセス権を得るのに、事業体に登録しなければならない。ユーザは、自分のデザインに「公開」または「非公開」と表示することができてもよく、あるいは、カスタムデザインを閲覧するためのアクセス権を任意の適切な方式で制限することができてもよい。
【0037】
ギャラリに記憶されたデザインは、他のユーザによって任意の適切な方法で処理され、または閲覧されてもよい。ユーザは、カスタムデザインに関するフィードバックを提供してもよく、かつ/またはカスタムデザインに順位、得点を付け、もしくは別の方法でカスタムデザインを批評してもよい。ユーザは、そのようなフィードバックまたはコメントを提供するためにカスタム・デザイン・ウェブサイトを管理する事業体に登録するよう要求されてもよい。
【0038】
またユーザは、好きな色、最適なデザイン、最も快適であるなどの様々な基準に基づいてデザインに投票することができてもよい。デザインを判断するための任意の基準が使用され得る。特定のカテゴリについての投票に「勝利」したデザインには、賞品、表彰、無料の、または割引された製品、様々なイベントへのアクセス権などが与えられてもよい。勝利したデザインを作成したことについて任意の種類の褒賞がユーザに与えられ得る。
【0039】
また、ユーザのカスタムデザインは、ソーシャル・ネットワーキング・ウェブサイトに掲示されてもよい。ソーシャル・ネットワーキング・ウェブサイトのアカウントを有し、またはそれを利用することができるユーザが、ソーシャル・ネットワーキング・ウェブサイト上でデザインを「掲示」することができてもよい。多くのソーシャル・ネットワーキング・ウェブサイトには、ユーザが他のユーザに閲覧させるための個人項目を掲示することができるユーザ・プロフィール・ウェブページがある。ユーザは、ソーシャル・ネットワーキング・ウェブサイトによって提供される自分のユーザ・プロフィール・ウェブページ上で自分のデザインを表示してもよい。そのようなソーシャル・ネットワーキング・ウェブサイトは、製品の製造業者などのカスタム・デザイン・ウェブサイトを管理するのと同じ事業体によって管理されてもよく、またはFacebook(登録商標)、Twitter(登録商標)、MySpace(登録商標)などの第三者によって管理されてもよい。またユーザは自分のデザインを、個人のウェブサイト上でまたは別のウェブアプリケーション上で掲示してもよい。ユーザには、任意の適切な方式で自分のデザインを掲示することが許されてもよい。
【0040】
例えば、図4に示す「Save and Share」オーバーレイ画面は、ユーザに、3つの異なるネットワーク上で自分のデザインを掲示することができる機能を提供する。ユーザは、カスタム・デザイン・ウェブサイトを管理する事業体のサーバ上にある、カスタムデザインを記憶するウェブページへのリンクを直接コピーすることによって、「掲示」を実現するオプションを有する。これは、別の人に「リンク」を送信すること、または、ウェブサイト上、もしくは電子メール、テキストもしくはマルチメディアメッセージ、もしくは別の電子メッセージ内で「リンク」を掲示することと同様である。リンクは、そのようなメッセージを受信するユーザを、カスタム・デザイン・ウェブサイトを管理する事業体のサーバ上で保存されているデザインを表示しているウェブページに誘導する。
【0041】
ユーザは、デザインツールのコンピューティングシステム(およびひいてはそのメモリ)にアクセスすることのできる他のユーザと自分のデザインを共有してもよく、または他のユーザに(デザインツールのサーバ上に記憶された)デザインへのリンクまたはデザインの画像を送信することによって他のユーザとデザインを共有してもよい。またユーザは、カスタムデザインの画像がメッセージを受信するユーザのディスプレイ上で表示されるように、ユーザインターフェース上でディジタル画像を作成するコンピュータコードをメッセージに埋め込むことができてもよい。例えば、ユーザがカスタムデザインのための埋め込みコードを含む電子メールを送信する場合、電子メールの受信者には、電子メール自体の中にカスタムデザインの画像が見え、画像を閲覧するために別のウェブページにリンクすることは求められない。ユーザによって作成されたカスタムデザインへのリンクまたはその画像の任意の適切な形での送信が、本発明によるシステムおよび方法に組み入れられ得る。
【0042】
カスタム・デザイン・ウェブサイトを管理する事業体は、ユーザに、ユーザのカスタムデザインを記憶するためのメモリの一部分を提供してもよい。メモリは、ユーザだけがカスタムデザインを閲覧することができるように非公開とすることもできる。ユーザは後で作成するためにこのメモリに未完成のデザインを記憶してもよい。カスタム・デザイン・ウェブサイトを管理する事業体は、ユーザが、この特典を得るために、名前、所在地、電子メールアドレスなどの個人情報を提供することにより登録するよう要求してもよい。
【0043】
また、図4に示す「Save and Share」オーバーレイ画面は、カスタムデザインを電子メール送信し、印刷するためのアイコンも含む。ユーザが電子メールアイコンを選択する場合には、カスタムデザインが添付された電子メールが生成され得る。カスタムデザインは電子メールにおいて、前述のようにリンクもしくは埋め込みコンピュータコードの形式として含まれていてもよく、または電子メール通信に電子文書を含める場合に典型的な、「添付ファイル」の形式として含まれていてもよい。
【0044】
図4の「Save and Share」機能によって利用できる機能をアクティブにするために、ユーザはユーザプロフィールを有することを要求されてもよい。プロフィールのないユーザは、カスタム・デザイン・ウェブサイトを管理する事業体に登録するよう要求されてもよい。例えば、図5に、ユーザがカスタムデザインを共有しようと試みるときに表示され得るログイン画面オーバーレイを示す。すでに既存のユーザプロフィールがあるユーザは、図5に示すように、電子メールアドレスやパスワードなどの自分の識別情報を入力することができる。既存のプロフィールのないユーザはシステムに登録するよう要求され得る。図6に、ユーザに、電子メールアドレス、スクリーンネーム、パスワード、誕生日、居住国、性別、秘密の質問と答えなどの登録情報の入力を促す登録画面オーバーレイの例を示す。任意の適切な情報が登録のために要求され得る。
【0045】
状況によっては、ユーザは、自分のカスタムデザインを保存しかつ/または共有するためにシステムに登録することを要求されない。カスタム・デザイン・ウェブサイトを管理する事業体はユーザに対して、それだけに限らないが、他のユーザによって作成されたカスタムデザインを閲覧し、検索するための許可、ユーザによって作成されたカスタムデザインを共有するための許可、販売促進用の品物および賞品を受け取るための許可、製品およびイベントに関する内部情報を受け取るための許可など、ユーザプロフィールを登録するための動機付けを提供してもよい。任意のそのような動機付けがカスタム・デザイン・ウェブサイトに登録するユーザに提供され得る。
【0046】
「Save and Share」ツールの一局面は、ユーザが自分のデザインの背後にある物語を他のユーザと共有することを可能にし得る。図7および図8に示すように、ユーザが自分のデザインの物語を共有するためのオプションを選択すると、「Share your story」オーバーレイ画面が表示され得る。ユーザには、カスタムデザインに名前を付け、カスタムデザインの着想に関する説明を提供することが許されてもよい。着想は、ユーザがどのようにしてカスタムデザインを作成するための発想を思いついたかを説明するためにユーザによって書かれた物語とすることができる。デザインの名前およびデザインの着想の説明は、適切なコンテンツにするためにフィルタリングされてもよい。
【0047】
またユーザは、自分のデザイン工程の間に他のユーザの着想を閲覧してもよい。ユーザは他のユーザが作成した着想を閲覧してもよい。ユーザは、「Share your story」オーバーレイ画面から「See what inspires others(他の人の着想を見る)」アイコンを選択することができる。図8に示すように、「See what inspires others」という名称の第2のオーバーレイ画面が表示され得る。「See what inspires others」オーバーレイ画面は、他のユーザのカスタムデザインについての着想に関連して他のユーザによって作成されたエントリを含み得る。そのような着想は、それだけに限らないが、その着想を作成したユーザの写真またはそのユーザを表す他の画像、ユーザの名前、ユーザのスクリーンネーム、カスタムデザインが作成された日付、着想と関連付けられる任意のテキスト(ユーザがどのようにしてデザインを作成したかや、どんな経験または事柄がデザインの着想に役立ったかを説明する物語など)、カスタムデザインの写真または他の画像などの情報を含み得る。カスタムデザインおよび/もしくは着想が閲覧されており、または別のユーザがデザインまたは着想に関してコメントしもしくはデザインに投票した場合には、そのような閲覧、コメント、および投票の結果も同様に「See what inspires others」オーバーレイ画面上に掲示され得る。任意の適切な情報がユーザのカスタムデザインの着想に含まれ得る。
【0048】
場合によって、複数のユーザが各自のカスタムデザインのために各自の着想を提供していることもあり、または一名のユーザが様々なカスタムデザインについての複数の着想を提示していることもある。ユーザは、複数のカスタムデザインおよび着想をブラウズすることができてもよい。例えば、ユーザが他のユーザによって作成された着想をスクロールして見ることを可能にする、図8に示す「PREVIOUS(前へ)」アイコンおよび「NEXT(次へ)」アイコンなどのスクロールツールが、「See what inspires others」画面オーバーレイ(または別のウェブページやウェブサイトなどの他の任意のインターフェース)上に表示されてもよい。
【0049】
カスタムデザインおよびカスタムデザインについての着想は検索可能であってもよい。ユーザは、特定のチーム、有名な運動選手、マスコット、スポーツ、イベントなどによって着想を得たカスタムデザインを検索してもよい。さらにユーザは、ある期間内(先月、昨年、もしくは先週の間など)に作成された、または国内の特定の都市もしくは区域に居住するユーザによって作成されたカスタムデザインを検索してもよい。任意の検索基準が使用され得る。
【0050】
検索を円滑に行わせるために、カスタムデザインが作成されるときに、カスタムデザインまたはカスタムデザインについての着想と「タグ」とが関連付けられてもよい。タグは、キーワードまたは語句を特定のデザインと関連付けるパラメータまたはシステムメトリックである。そのようなキーワードおよび語句はデザインを後で検索するのに役立つ。ユーザまたはシステムのどちらかがカスタムデザインまたはカスタムデザインについての着想にタグを割り当てる。ユーザがカスタムデザインについての着想を作成しようとするときに、システムはユーザにタグを入力するよう促してもよい。ユーザは、任意の方式で、カスタムデザインと関連付けられるタグを選択するよう促され得る。ユーザにカスタムデザインについてのタグを選択するよう促すことができる一つの方式が図7および図8に示されている。「Share your story」オーバーレイ画面内で、ユーザは、「Add tags(タグを追加)」ウィンドウにタグに関する情報を入力するよう促される。ユーザは独自の言葉をタグとして入力してもよく、または提案されるタグの言葉のグループの中から選択してもよい。ユーザは、システム設計全体と共に使用されるフィルタリングシステムにより、冒涜的な言葉または他の不適切な言葉またはそれらの組み合わせを使用することを制限されてもよい。任意の制限がタグの言葉の入力に課せられ得る。
【0051】
提案されるタグの言葉は、カスタムデザインを記述し得る任意のトピックまたはカテゴリであってもよい。例えば、チーム、カラー、ヒップホップ、都市、ファッション、キック(kicks)、シットゴール(sit goal)、芝生、競技場、スタジアム、得点、チャンピオン、運動選手、学校バスケットボール、野球、サッカー、マスコット、および人物などの言葉がユーザに提案され得る。「March Madness(全米大学バスケットボール競技会)」や祝日などのある特定のイベントがデザインまたは着想を記述するためのタグとして使用されてもよい。趣味、コミュニティグループなどのさらに別の興味対象がタグとして使用されてもよい。
【0052】
前述のように、任意の事業体またはユーザが、カスタムデザインおよび/またはカスタムデザインについての着想にタグを割り当てることができてもよい。ユーザは、デザイン工程の間いつでも、デザインまたは着想の作成中に、デザインまたは着想にタグを割り当てることができる。同様の方式で、システム自体が、自動的にまたは手動で、デザインまたは着想にタグ(一つまたは複数)を割り当ててもよい。例えば、システムは、すべてのカスタムデザインおよび着想にメトリック識別番号を割り当ててもよい。またシステムは、それだけに限らないが、ユーザがデザインまたは着想を作成するのに使用した言語、デザインの作成日付および/または公開日付、製品の名前、型、およびカテゴリ、ユーザの性別、ユーザの名前、ユーザの年齢、ユーザが製品または履物の様々な部分について選択した色、ユーザが居住する地理的位置または区域、デザインまたは着想が非公開と表示されているかそれとも公開と表示されているか、製品の製造業者の名前、ユーザの趣味または興味、ならびにユーザおよび/またはデザインの他の任意の適切な属性などの、デザインまたは着想の他の局面に従って、カスタムデザインまたは着想にタグを割り当ててもよい。
【0053】
また、他のユーザまたは第三者が、ユーザのカスタムデザインまたは着想にタグを割り当てることができてもよい。例えば、着想を閲覧するユーザが、その着想が特定のスポーツチームに言及していることに気づくとする。既存のタグがそのスポーツチームに言及していない場合もある。ユーザは、着想にスポーツチームのタグを割り当てることができてもよく、または着想を作成したユーザもしくはコンピューティングシステムに、着想にスポーツチームのタグが割り当てられるべきであるという提案を送ってもよい。着想を作成したユーザまたはシステムは、カスタムデザインまたは着想に提案されたタグを割り当てさせるのを拒否することができてもよい。作成側のユーザ、他のユーザおよび第三者、ならびにシステムは、デザイン工程の間およびその後のいつでも、カスタムデザインまたは着想に関連するタグを追加および/または改訂することができてもよい。
【0054】
カスタムデザインおよび着想に割り当てられたタグは検索語として使用され得る。例えば、ユーザは、デザインを作成したユーザに関する情報、デザイン特性およびデザインが作成された日付、ユーザによりカスタムデザインおよび/または着想に割り当てられたタグ、システムまたは第三者によりカスタムデザインおよび/または着想に割り当てられたタグ、カスタムデザインおよび/または着想と関連付けられ得る他の任意の基準など、任意の種類の基準に基づいてカスタムデザインおよび着想を検索することができてもよい。ユーザ、カスタムデザイン、および/または着想に関して収集される任意のデータがその基準を検索可能にするためのタグとして使用され得る。
【0055】
タグは、カスタムデザインまたは着想を表す電子情報に割り当てられたキーワードまたは用語を表す。タグは、カスタムデザインまたは着想の電子ファイルを、検索、ブラウジング、および/またはフィルタリングによって再度見つけるためにファイルと関連付けられる一種のメディアデータを表し得る。
【0056】
ユーザは、カスタムデザインおよび着想を閲覧するときに、それらに対するコメントを提供しかつ/またはそれらの一つまたは複数に投票してもよい。ユーザは、一つまたは複数のカスタムデザインおよび/または着想に関して建設的なフィードバックまたは他のコメントを提供してもよい。さらに、最適なデザイン、最も魅力的なデザイン、最も快適なデザイン、または投票が基づき得る他の任意の基準についてのユーザの選択を反映するカスタムデザインまたは着想についての投票が入力されてもよい。また、カスタムデザインまたは着想が別のユーザによって閲覧された回数が追跡され、記録されてもよい。カスタムデザインもしくは着想が閲覧された回数、またはコメントが提供された回数、または投票された回数の記録は、「See what inspires others」画面オーバーレイにおいて掲示され、閲覧され得る。
【0057】
ユーザは、任意の適切な方法で、デザイン、ユーザ、および/または着想に関して収集される任意のデータに基づいて、デザインおよび着想を検索することができる。検索基準へのタグの関連性に基づいて、結果が生成され得る。またユーザは、投票の数または他のユーザがデザインを閲覧した回数(または他の任意の人気の基準)による最も人気の高いデザインに基づいて検索を行ってもよい。
【0058】
前述の検索基準またはタグのいずれかを使って結果に関するフィードバックを作成するためのプラットフォームが設定されてもよい。フィードバックは視覚的なものとしても、聴覚的なものとしても、またはそれらの組み合わせとしてもよい。いくつかの例においては、フィードバックは、特定の検索基準またはタグ情報についての結果を示す地図、チャート、グラフまたは他の文書もしくは画像とすることができる。例えば、ユーザは、カスタムデザインを提案したユーザが居住する地理的位置を閲覧してもよい。そのような結果を描写するために、地図上の任意の所与の地理的位置からカスタムデザインを提案したユーザの数を示す国の地図(または他の任意の地理的領域)が表示されてもよい。同様に、ユーザは、カスタムデザインを提案したユーザの性別を閲覧してもよい。この要求の結果は、それぞれの性別によって提案されたデザインの数(または全体のパーセンテージ)を表す数に近い数の男性および女性とすることができる。検索結果または基準のそのような視覚化は任意の形を取ることができ、カスタムデザインおよび/または着想に関連する任意の基準、タグ、または他の情報に基づくものとすることができる。また視覚化は、タグ、割り当てられたメトリックまたは他の基準の任意の組み合わせに基づくものとすることもできる。例えば、システムは、カリフォルニア州におけるスケートボードに関連するすべてのデザインを示す地図を作成することもできる。同様に、システムは、合衆国の南東部におけるBMX自転車に関連するすべてのデザインの地図を作成することもできる。ある年齢グループ内の女性によって提案されたランニングシューズに関連するデザインなどの他のタグについて他の視覚化を作成することもできる。また他の基準を使用することもできる。
【0059】
ユーザによって作成されたカスタムデザインは様々な方式で使用され得る。例えば、カスタムデザインの画像を含む電子ファイルが、それを作成したユーザによって個人的に使用するために保存されてもよく、または他のユーザが使用できるようにされてもよい。そのようなファイルは、コンピューティング機器のデスクトップ背景またはスクリーンセーバとして使用されてもよい。またファイルは別のアプリケーションにおいて使用するために別のウェブサイトにアップロードされてもよい。画像の任意の適切な用途が提供され得る。
【0060】
カスタムデザインのあるものに特別な地位または賞品が与えられてもよい。あるデザインが独創性または他の任意の特徴に関して賞品を獲得してもよい。別のデザインには、どのカスタムデザインがユーザのコミュニティの間で最も人気が高いか判定するためにコミュニティによって投票が行われてもよい。選択されたデザインは、賞品、イベントへのエントリ、有名人もしくは有名選手に会う機会を獲得してもよく、またはカスタムデザインされた履物が製造され、販売されてもよい。
【0061】
上記各例は、履物などの製品のデザインに関与する一名のユーザに関して説明している。別の例は、2名以上のユーザ間での共同の製品デザインを含む。そのような共同デザイン機能は、参照によりその全文が本明細書に組み入れられる、2009年5月21日に出願された、米国特許出願第12/470,338号に記載されている。本出願で論じた製品のデザインに関連するすべての特徴は、複数のユーザが、共同のデザインなどのオンラインデザインに従事するシステムおよび方法において利用され得る。
【0062】
また、履物製品のデザインおよび/またはショッピングと関連して説明した前述のシステム、方法および/またはコンピュータインターフェースの特徴は、衣料品(運動着、ユニフォームなどを含む)、運動用品(ボール、バット、グローブ、バッグ、防具、チーム用品、パッド、ホッケースティック、腕時計、ソックスなど)などの他の製品のデザインに関連して使用され、および/または実施されてもよいことを当業者は容易に理解するであろう。
【0063】
III.本発明の例による、モバイル機器アプリケーションにおいて実施されるデザインシステムおよび方法の具体例
前述のカスタムデザインシステムおよび方法は、携帯電話、スマートフォン、他のモバイル機器などの様々なモバイルコンピューティング機器において実施することができる。モバイルコンピューティング機器の中には、Wi-Fi接続によりまたはゲートウェイコンピュータを介したセルラーネットワークによりインターネットにアクセスすることのできるものもある。そのようなモバイルコンピューティング機器は、前述のカスタム製品デザインウェブサイトなどのウェブサイトにアクセスすることができる。さらに別のモバイルコンピューティング機器は、ユーザがカスタムデザイン機能と直接対話することができるように、モバイルコンピューティング機器上でソフトウェアアプリケーションを実行することができる。例えば、インターネット上のウェブサイトを管理する事業体は、携帯電話や、Apple(登録商標)社製のiPhone(登録商標)のようなスマートフォンといった個々のモバイルコンピューティング機器(またはそのグループ)上で使用するためのソフトウェアアプリケーションを作成してもよい。そのようなローカル・ソフトウェア・アプリケーションは、ユーザが、事業体のウェブサイトにアクセスするのではなく、事業体によって提供される機能に直接アクセスすることを可能にする。これらのソフトウェアアプリケーションは、それに対応するウェブサイト上で提供される機能と、全く同じではないにせよ、同様の機能を提供することができる。さらに、これらのソフトウェアアプリケーションは、事業体のウェブサイトでは利用できない、または実用に適さないさらに別の機能をユーザに提供することもできる。
【0064】
モバイルコンピューティング機器用のソフトウェアアプリケーションの一例は、前述のカスタムデザインシステムおよび方法を組み入れることができる。例えば、図9に、モバイルコンピューティング機器上に記憶された(または他の接続方法によりモバイルコンピューティング機器から利用可能な)ソフトウェアアプリケーションのうちの一つが、製品をカスタムデザインするためのソフトウェアアプリケーションである、モバイルコンピューティング機器の例示的なユーザインターフェース画面を示す。図9に示すモバイルコンピューティング機器は、タッチスクリーン機能によりユーザに項目を選択させ、データを入力させることができる。しかし、モバイルコンピューティング機器は利用可能な他の任意の入力装置を使用してもよい。図9において、ユーザは、「custom design(カスタムデザイン)」アイコンを選択して、このソフトウェアアプリケーションによって提供される機能にアクセスしてもよい。
【0065】
モバイルコンピューティング機器のソフトウェアアプリケーションにより製品をカスタムデザインするためのシステムおよび方法の機構の一例が図10〜図13に示されている。製品のカスタムデザインに関連する前述の機能すべてに加えて、モバイル機器アプリケーションは、モバイル機器アプリケーションに固有のいくつかの機構も提供する。図10に、カスタムデザイン機構のユーザインターフェース画面を示す。この例では、履物製品がカスタムデザインされている。履物製品は、「Shoe Template A(靴テンプレートA)」のスタイルである。ユーザは、このユーザインターフェース画面上で靴テンプレートAの新規のテンプレートを表示させることができる。ユーザは、前述のシステムおよび方法において説明したように、履物の様々な部分を選択し、色、属性、質感、外観、材料などをカスタマイズすることができる。具体的には、図10でユーザは、甲部などの履物の部分を、モバイルコンピューティング機器のディスプレイ上の履物の画像のその部分に触れることによって選択することができる。さらにユーザは、履物の各部分ごとの様々な色を、まず色を選択し、次いでその色を履物の所望の部分に適用することによって、またはその逆によって選択することもできる。ユーザは、任意の適切な方式で、前述のカスタムデザインのシステムおよび方法において説明したように履物をデザインすることができる。またユーザは、「see more of this style(このスタイルをもっと見る)」アイコンを選択することにより、同じスタイルの履物についてのさらに別のテンプレートを見ることもできる。またユーザは、「create wallpaper(壁紙を作成する)」アイコンを選択することにより、モバイルコンピューティング機器の背景または「壁紙」として履物の画像を選択してもよい。
【0066】
図11に、ユーザが、ベース、甲部、およびロゴを含む履物の様々な部分の色を選択しているユーザインターフェース画面例を示す。これらの選択は、ユーザが履物の部分ごとに選択された色をすぐに閲覧することができるように、リストスタイル形式で表示されてもよい。ユーザの色選択の表示は、任意の適切な方法で表示され得る。また、図11に示す履物の例では、外底の性能オプションもユーザによってカスタム選択されている。性能オプションは履物の任意の部分について選択されてもよい。性能オプションは、多くの場合、硬度、安定性、通気性などの履物の属性に関するものである。任意の適切な性能オプションがユーザによって選択され得る。
【0067】
ユーザは、カスタムデザイン工程において様々なスタイルを検索しまたは検索を変更することができる。モバイルコンピューティング機器は、ユーザから様々な入力データを受け取る装備を備えていてもよい。例えば、ユーザは画面に触れて様々なオプションを選択したり、データを入力したりすることができる。またユーザは、モバイルコンピューティング機器を物理的に振ったり、「シャッフル」したりしてオプションを選択したり、入力を行ったりすることもできる。例えば、ユーザは、カスタムデザイン製品を購入し、保存し、または共有する前に、特定のスタイルの靴を様々な色で閲覧してもよい。様々な色の組み合わせのそのスタイルの靴を「スクロール表示」するために、ユーザはモバイルコンピューティング機器を物理的に振ったり、「シャッフル」したりしてもよい。そのようなシャッフルはモバイルコンピューティング機器によって感知され、ソフトウェアアプリケーションは、次のスタイルを異なる色の組み合わせで表示するよう指示される。このシャッフル工程は、任意の機能を制御するまたはモバイルコンピューティング機器のカスタム・デザイン・ソフトウェア・アプリケーションに任意のデータを入力するのに使用されてもよい。またユーザは、ソフトウェアアプリケーション内でデータを入力し、またはオプションを選択する手段として、モバイルコンピューティング機器を回転させたり、強打(swipe)したり、軽くたたいたり、挟んだりすることもできる。ソフトウェアアプリケーション内でデータを入力し、またはオプションを選択する任意の適切な方法が実施され得る。
【0068】
例えば、図12に、靴テンプレートAの様々なデザインオプションを示す。ユーザは、検索結果をスクロール表示することにより、靴テンプレートAに利用可能なスタイルについての結果を閲覧することができる。ユーザは、カスタムデザインすべき特定のスタイルの履物を選択した後で、所望のスタイルの画像上の画面に触れることにより(またはモバイルコンピューティング機器用の他の任意の適切な入力を使って)スタイルを選択することができる。ユーザが履物(または他の製品)のカスタムデザインを完了した後で、カスタムデザインを、モバイルコンピューティング機器もしくは別のリモートコンピューティング機器上のメモリまたは取り外し可能なメモリに保存または記憶することができる。
【0069】
前述のように、ユーザは、カスタムデザインされている製品をパーソナライズすることができる。ユーザは、製品の表面にテキストまたは画像を配置してもよい。ソフトウェアアプリケーションにより、ユーザは、製品の表面にユーザの名前や好きな写真など、カスタムテキストを入力したり、画像をアップロードしたりすることができる。製品は、先に詳述したように、任意の所望の方式でパーソナライズされてもよい。
【0070】
図10に戻って、ユーザは、「color picker(カラーピッカー)」アイコンを選択することにより、履物の色を選択することができる。カラーピッカー機能は、ユーザに甲部や靴底構造などの靴の特定の部分の色を選択させるユーザインターフェース画面を表示することにより機能し得る。加えて、カラーピッカー機能は、図13に示すように、カラースペクトルを表示することもできる。ユーザは、カラースペクトルの中から一つまたは複数の色を選択できてもよい。ユーザはそれらの色を履物の様々な部分に割り当てることができる。別の例では、ユーザは単に、カラースペクトルの中から一つまたは複数の色を選択し、カスタム・デザイン・ソフトウェア・アプリケーションに、選択された色を含むスタイルを検索させるだけでもよい。例えば、図13においてユーザは3色を選択している。ユーザが「search(検索)」アイコンを選択すると、カスタム・デザイン・ソフトウェア・アプリケーションは、結果として得られる、ユーザの選択した色とマッチする一つまたは複数の履物スタイルをユーザに提供する。ユーザが図13に示すカラースペクトルの中から、赤、緑、および青を選択する場合、カスタム・デザイン・ソフトウェア・アプリケーションは、履物製品の一つまたは複数の部分に赤、緑、および青を組み入れた30種類のスタイルを識別することができる。これら30種類のスタイルをそれぞれユーザに表示することができ、ユーザは結果をブラウズすることができる。
【0071】
図10で、ユーザは「photo ID(写真ID)」アイコンを選択することができる。写真ID機能は、ユーザが写真を撮影し、その写真(またはそのイメージ)を製品のカスタムデザインにおける着想として使用することを可能にする。図14〜図18に、ユーザが履物製品のカスタムデザインの着想を与える写真を撮影する例を示す。図14には、ユーザが、履物製品をカスタムデザインする際の着想のために自転車の写真を撮影するようにモバイルコンピューティング機器を動作させたユーザインターフェース画面が示されている。図15は、ユーザに、自転車の写真を使用するかまたはそれとも写真を撮り直すかの選択肢を提供するユーザインターフェース画面である。図16で、ユーザは、自転車の写真をカスタムデザインされる履物製品のための着想として使用することに決めている。タッチスクリーンにより、ユーザは、カスタムデザインされる履物製品に組み入れるために写真中の3色を選択した。ユーザは任意の数の写真の色を選択することができる。また、材料および安定性などの写真の他の様々な特徴も、履物の局面の着想を得るのに使用することができる。別の例では、ソフトウェアアプリケーションは、カスタムデザイン製品のために写真から色を自動的に選択する。
【0072】
ユーザは、写真から色を選択した後で、図16に示す検索アイコンを選択することができる。検索結果は、選択された色を組み入れた一つまたは複数の履物製品を表示することができる。図17に、結果として得られる履物製品のうちの一つを示す。この結果は、選択された色を組み入れた他のユーザによって作成されたデザイン、色の組み合わせに基づいてソフトウェアアプリケーション自体によって提案されるデザイン、および他の任意の適切なデザインを含むことができる。ユーザは、結果として得られる履物製品のどちらかの側に位置する前方と後方との矢印アイコンを選択することにより(またはソフトウェアアプリケーションによって提供される他の任意の適切なブラウズ方法により)結果をスクロール表示することができる。また、図17に示すユーザインターフェース画面から、ユーザは、カスタムデザインされた履物製品を購入し、かつ/またはカスタムデザインされた履物画像をモバイルコンピューティング機器の背景もしくは「壁紙」として選択することもできる。
【0073】
図18に、選択されたカスタムデザインを共有することのできるユーザインターフェース画面を示す。ユーザは、デザインを別の人もしくはユーザに電子メール送信し、かつ/またはデザインを、Facebook(登録商標)、MySpace(登録商標)、またはTwitter(登録商標)などのソーシャルネットワークに投稿してもよい。このように、ソフトウェアアプリケーションは、ユーザがカスタムデザインされた履物製品の画像を、ソーシャル・ネットワーク・システム内のユーザの対応するウェブページ上に直接「投稿」または表示するように、一つまたは複数のソーシャルネットワークと直接接続してもよい。
【0074】
またユーザは、他の任意のオーディオ入力または視覚入力をカスタムデザイン製品のための着想として利用することもできる。ユーザは、ユーザがカスタムデザインの着想として使用したいビデオまたは音(または連続音)を記録することもできる。一例では、ユーザは、大都会の街頭で、都市の音を記録することもでき、または草原で鳥がさえずる声を記録することもできる。その場合ソフトウェアアプリケーションは、ユーザに提案すべき製品の様々な色および属性を選択することができる。都市のオーディオ記録の例では、ソフトウェアアプリケーションは、深紅や藤紫などの目立つ色と、頑丈で安定した靴底構造を選択してもよい。草原の記録の例では、ソフトウェアアプリケーションは、製品に、色として黄、緑、明るい青と、軽く通気性のある材料とを選択してもよい。ほぼ同様の方法で、ユーザはカスタムデザインのための着想として、ビデオクリップなど、様々なオーディオデータおよび視覚データを入力することもできる。この機能の別の局面では、ソフトウェアアプリケーション(またはモバイルコンピューティング機器上の別のアプリケーション)は、ユーザにモバイルコンピューティング機器上で直接アートワークを作成させる「sketchpad(スケッチパッド)」機能を提供することができる。このアートワークはカスタムデザイン製品の着想としても使用することができる。この機能のさらに別の局面では、ユーザは、モバイルコンピューティング機器上のスピーカーに、カスタムデザイン製品のための着想として使用することのできる単語を言うことができる。ユーザは「青」および「赤」などの単語を選択することができ、ソフトウェアアプリケーションは言われた色に基づいて提案を生成することができる。任意の単語または単語の組み合わせを、ユーザが製品のカスタムデザインにおける着想のために言うことができる。
【0075】
ソフトウェアアプリケーションにより、ユーザは、モバイルコンピューティング機器上のメモリ、取り外し可能メモリ、またはリモート場所にあるメモリにカスタムデザインを記憶させることができる(すなわち、カスタムデザインは、リモートのコンピューティングシステム上のメモリに記憶させるためにインターネットまたはセルラーネットワークを介して送信することができる)。一例では、事業体は、ユーザにアカウントを登録させ、そのような登録ユーザに、カスタムデザイン製品を含むデータを記憶するためのメモリの一部分を提供することができる。図19〜図21に、カスタムデザイン製品を保存するためにメモリの一部分を提供されている登録ユーザのためのユーザインターフェース画面例を示す。ユーザ登録は必須ではないが、ユーザを容易に識別することができるように実施されることが多い。
【0076】
図19には、ユーザがカスタムデザインした4つの製品を表示するユーザインターフェース画面が示されている。この例では、ユーザは、3つの履物製品および一つの衣料品をカスタムデザインしている。図20には、ユーザがメモリから履物製品のうちの一つを選択しているユーザインターフェース画面が示されている。選択された履物製品は、ユーザインターフェース画面上に表示することができ、履物製品についてのいくつかのオプションをユーザに提供することができる。例えば、ユーザには、図20の「request a stylist(スタイリストに要請する)」アイコンを選択することにより、スタイリストに要請するオプションを提供することができる。スタイリストに要請すると、ユーザと、ユーザがカスタムデザイン製品を作成する際に協力しまたは既存のデザインに関するフィードバックおよび提案を提供することができるデザイン専門家や友人などのスタイリストとの間の通信を開始することができる。スタイリストは、任意の適した方式(すなわち、テキストメッセージング、テレビ会議、電子メール、電話など)でユーザと話し合うことができる。またユーザは、図20の「edit(編集)」アイコンを選択することにより、製品のカスタムデザインを編集することができてもよい。
【0077】
加えて、ユーザは、図20の「publish(公開)」アイコンを選択することにより、製品のカスタムデザインを様々な場所に公開することができてもよい。デザインは、それだけに限らないが、(カスタムデザイン機能を提供する事業体または別の事業体または個人によって管理される)ウェブサイト、ソーシャル・ネットワーキング・ウェブサイト、または他の任意の公開といった任意の適切な場所に公開することができる。ユーザは任意の適切な方式で(一つまたは複数の)カスタムデザイン製品を公開することができる。またユーザは、図20のユーザインターフェース画面上の「send to a friend(友人に送信する)」アイコンを選択することにより、デザインを友人に送信することができてもよい。この機能はユーザに、デザインの画像および/またはデザインに関するテキストを他の任意の個人または別のユーザに送信させることができる。ユーザはそのようなメッセージを、電子メール、テキスティング(ショート・メッセージ・サービス)もしくはマルチメディアメッセージング、または他の任意の通信方法によって送信することができる。
【0078】
図21には、前述のようにユーザが作成し、利用可能なメモリに記憶したカスタムデザイン製品のうちの一つを表示しているユーザインターフェース画面が示されている。この画面に表示された履物製品には順位が付けられ、格付けが与えられている。順位は、他のユーザによる投票またはデザインを公開したことにより受け取られたフィードバックなどの任意の基準に基づいてデザインに割り当てることができる。順位は、米国内(もしくは他の任意の国内)または世界中においてユーザによって作成されたすべてのデザインについてのものとすることができる。またデザインは、得点を受け取ることにより格付けされてもよい。格付けシステムは任意の適切な形式とすることができる。図21において、格付けシステムは5つの星からなる。図21に表示される履物製品は3つ星の格付けを受けている。格付けは、任意の適切な方式で生成することができ、任意の適切な実体(すなわち、他のユーザ、カスタム・デザイン・ウェブサイトを管理する事業体など)がデザインに割り当てることができる。
【0079】
ユーザはコンテストおよびコンペにデザインを提出することができる。他のユーザはコンテストまたはコンペの期間中に自分の好きなデザインに投票することができる。コンペのいくつかは2人のユーザの間で行われてもよい。コンペは、ユーザのデザインが別のユーザのデザインとの対戦に勝利するとトーナメントの次のラウンドに進むトーナメント形式の「対戦」とすることができる。格付けおよび順位付けのシステムの別の局面では、デザインはウェブサイトまたは別の誰でも利用可能な場所に公開することができ、他のユーザが、デザインに関するフィードバックを提供することができる。さらに、他のユーザはデザインに「賛成」または「反対」の票を投じることもできる。好意的なフィードバックまたは高得点が得られればユーザは、賞品、賞、表彰、または他の任意の報償を獲得することができる。
【0080】
ユーザは、自分で作成したおよび/または他のユーザが作成したカスタムデザイン製品を購入してもよい。モバイルコンピューティング機器のためのカスタム・デザイン・ソフトウェア・アプリケーションは、(製造業者のウェブサイトに導かれ、次いでその品目を購入するのではなく)ユーザにアプリケーションを介して直接そのようなカスタムデザイン製品を購入させることができる。図22に示すように、ユーザは、「buy(買う)」アイコンを選択することにより、図示のカスタムデザインの履物製品を購入してもよい。ユーザは、購入工程の間に識別情報、サイズ調整情報、および支払情報を要求されてもよい。カスタムデザイン製品を購入するためのそのような直接リンクは購入工程を円滑化することができる。
【0081】
例示的なモバイルコンピューティング機器の多くは、全地球測位システム(GPS)衛星にモバイルコンピューティング機器の地理的場所を特定させるGPS受信機を含む。多くの場合、ユーザはモバイルコンピューティング機器を身に着けて持ち運び、よって、GPSはこの方法によってユーザの位置を特定することができる。ユーザの位置を追跡することができれば商取引に役に立つ。例えば、ユーザに、ユーザが位置する地理的領域に特有のセールおよびイベントに関する場所特有の情報を提供することができる。図23〜図26に、GPSによって検出されるユーザの位置に基づいてユーザに様々な提案または通知を提示するユーザインターフェース画面を示す。本明細書においては具体例が特定されているが、任意の適切な提案、販促、割引、通知、警報、または他の任意の機能をユーザの位置に基づいてユーザに提供することができる。さらに、ユーザの位置は、GPS以外の任意の手段によって計算することもできる。GPS位置追跡は、モバイルコンピューティング機器に一般的に組み入れられている機能であり、よって、本明細書において説明する方法およびシステムに含めるのに十分に適している。
【0082】
図23〜図26には、ユーザの位置が(それがモバイルコンピューティング機器の位置と同じ、または非常に近いものであると仮定して)検出されるモバイルコンピューティング機器のためのユーザインターフェース画面が示されている。図23はユーザにユーザ地理的場所に特有のイベントを通知する例示的なユーザインターフェース画面である。図23に示すイベントは、特定の場所、すなわちロンドンフィールズ(London Fields)における新しいスタイルの履物、すなわちテンプレートAのリリースである。図24には、新しいスタイルの履物がリリースされる正確な場所を含む地図を特定するユーザインターフェース画面が示されている。さらに、図24は、リリースされる時刻を特定し、ユーザはデザイナーの履物をユーザに割り振られたメモリに保存することができ、ユーザには、新しいデザイナーの履物を購入するオプションが提供される。図25には、ユーザが、リリースされる新しいデザインを電子メール送信し、売買することもできるユーザインターフェース画面が示されている。ユーザは、イベントにおいて共有するために新しいデザインを他のユーザおよび友人に電子メール送信することができる。ユーザは、対戦形式の交換において、この新しいデザインを別のユーザからのデザインと「取引」することもできる。
【0083】
図26には、ユーザに、GPSによって検出される特定の場所に物理的に存在することに対して報酬、賞品、販促、または他の動機付けを提供するユーザインターフェース画面が示されている。例えば、ソフトウェアアプリケーションは、特定のスポーツイベントに参加するすべてのユーザに賞品を提供することができる。別の例では、ソフトウェアアプリケーションは、スポーツイベントまたは製品のリリースに参加するすべてのユーザを非公開の親睦会に招待することができる。さらに別の例では、ユーザの位置を使って、ユーザが購入し、パーソナライズし、他のユーザと共有することができる場所特有の限定製品を「ロック解除する」(利用可能にする)ことができる。ユーザには、ユーザのモバイルコンピューティング機器の位置を特定することによって決定されるユーザの地理的場所に基づいてカスタム・デザイン・ソフトウェア・アプリケーションによって提供される任意の品目またはサービスが提供される。
【0084】
場所特有の機能のさらに別の例示的な局面では、ユーザは運動選手または他の「その土地の出身者(native)」の区域を探訪することができてもよい。これらの出身者は、有名運動選手や有名人とすることができる。カスタム・デザイン・ソフトウェア・アプリケーションはユーザに、ユーザが特定の出身者が育ったまたは居住する区域に物理的に位置していることを通知することができる。通知はその出身者に関する情報を含むことができ、また、その出身者がデザインした、その出身者によって着想を得た、またはその出身者が着用した、もしくは別の点において承認した任意のカスタムデザイン製品を特定することもできる。またこの機能はユーザに、結果として得られるデザインをメモリに記憶し、それを友人と共有し、および/またはカスタムデザイン製品を購入するオプションも提供する。
【0085】
カスタム・デザイン・ソフトウェアは、コンピューティングシステムにおいて一つまたは複数のプロセッサによって実施され、または実行され得る複数の段階を実現することができる。そのようなソフトウェア命令(またはコンピュータ実行可能命令)は、メモリに記憶し、実行のために必要とされるときに検索することができる。例えば、前述のカスタム・デザイン・ソフトウェアの特定の機能がユーザによって選択されると、メモリに保存されたコンピュータ実行可能命令がコンピューティングシステムによって検索され、実行され得る。そのような構成は、ユーザが任意の順序で任意の機能(およびそれに対応するコンピュータ実行可能命令)を選択することを可能にし、よって、前述の各機能は、任意の所望の順序で実行されてもよくまたは段階のうちの一つもしくは複数を除いて実行されてもよい。
【0086】
IV.結論
以上、本発明を、本発明を実行する現在の好ましい形態を含む具体例に関して説明したが、前述のシステムおよび技法の多くの変形および置換が本発明から逸脱することなく行われ得ることを当業者は理解するであろう。例えば、このシステム、方法および/またはユーザインターフェースは、前述の機能より多い、少ない、および/または前述の機能と異なる機能を含んでいてもよく、システム、方法および/またはユーザインターフェースの様々な特徴は、前述の特徴とは異なる多種多様な方式で(例えば、異なる種類のインターフェース要素を使って)アクティブにされてもよく、これらとの対話が行われてもよい。また、様々な工程段階は、本発明から逸脱することなく、変更されてもよく、順番が変更されてもよく、いくつかが省かれてもよく、および/またはさらに別の段階もしくは特徴を含んでいてもよい。このシステム、方法、およびユーザインターフェースへの様々な変更および改変が、添付の特許請求の範囲に記載される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく行われ得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって操作されるモバイルコンピューティング機器から製品のためのデザイン入力を受け取る段階;
前記モバイルコンピューティング機器上に表示されるカスタマイズ可能な製品テンプレートに前記デザイン入力を組み入れる段階;
前記カスタマイズ可能な製品テンプレートのための前記デザイン入力に基づいてカスタムデザイン製品を作成する段階;および
前記カスタムデザイン製品をメモリに記憶する段階
を含む方法。
【請求項2】
デザイン入力が製品の一部分の色である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
カスタムデザイン製品を1名または複数のユーザと共有する段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
以下の段階を含む、製品をデザインする方法:
少なくとも一つのオーディオデータファイルまたは視覚データファイルを受け取る段階;
前記オーディオデータファイルまたは視覚データファイルに少なくとも一部は基づいてカスタムデザイン製品についての属性を決定する段階;および
前記属性に少なくとも一部は基づいて少なくとも一つのカスタムデザイン製品の提案を表示する段階。
【請求項5】
少なくとも一つのオーディオデータファイルまたは視覚データファイルが写真を含む、請求項4記載の方法。
【請求項6】
少なくとも一つのオーディオデータファイルまたは視覚データファイルが録音を含む、請求項4記載の方法。
【請求項7】
ユーザによって操作されるモバイルコンピューティング機器の物理的位置を特定する段階;
前記モバイルコンピューティング機器の前記物理的位置に基づいて前記ユーザに物品またはサービスを提供する段階
を含む方法。
【請求項8】
モバイルコンピューティング機器の物理的位置を特定する段階が全地球測位システムによって特定される、請求項7記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2012−532379(P2012−532379A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518578(P2012−518578)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【国際出願番号】PCT/US2010/040430
【国際公開番号】WO2011/002787
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
【出願人】(505424859)ナイキ インターナショナル リミテッド (249)
【Fターム(参考)】