液体化粧料塗布体
【課題】マスカラ等の液体化粧料を塗布するとともに、マスカラの厚薄や修復では、簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布できるようにする。
【解決手段】支持軸１３と、該支持軸１３を中心として放射状に配置された繊維からなる柱状の繊維束である塗布部１４とから構成され、該塗布部１４の周面１４ａにおいて、支持軸１３から放射状に配置される繊維の先端を突出させるとともに、該支持軸１３に沿って帯状に形成される補助塗布部１５を配設するものであって、該補助塗布部１５の全長を塗布部１４全長より短くするものであるので、マスカラの厚薄や修復のためにマスカラを部分的に塗布する際には、補助塗布部を使用することで、該補助塗布部が瞼や頬に接触して周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布することができるものである。
【解決手段】支持軸１３と、該支持軸１３を中心として放射状に配置された繊維からなる柱状の繊維束である塗布部１４とから構成され、該塗布部１４の周面１４ａにおいて、支持軸１３から放射状に配置される繊維の先端を突出させるとともに、該支持軸１３に沿って帯状に形成される補助塗布部１５を配設するものであって、該補助塗布部１５の全長を塗布部１４全長より短くするものであるので、マスカラの厚薄や修復のためにマスカラを部分的に塗布する際には、補助塗布部を使用することで、該補助塗布部が瞼や頬に接触して周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布することができるものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本願発明は、液体化粧料、例えばマスカラを塗布する液体化粧料塗布体に関する。
【背景技術】
【０００２】
例えば、マスカラを塗布する液体化粧料塗布体には、繊維を挟持した金属線を捻回してなる支持軸と、該支持軸を中心として繊維を放射状に配置して、支持軸に沿って略柱状に形成される繊維束である塗布部とから構成するものがある。そのため、睫毛に対して塗布部を密着させて払拭することによって、睫毛全体に対してマスカラを一度に、且つ均一に塗布することができる。
【０００３】
しかしながら、マスカラの厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラを部分的に塗布する際には、塗布部の周面が面一であるので、塗布部の前端や後端を利用してマスカラを部分的に塗布しなければならない。そのため、使用者にとっては非常に煩雑である上に、正確にマスカラを塗布することができないものである。
【０００４】
そこで、マスカラの厚薄や修復のため、簡易、且つ正確に睫毛に対してマスカラを部分的に塗布できるように、支持棒の周面に放射状に植設した円形ブラシの一部を横断面が扇形状の長尺ブラシに延長形成してなるものが提案されている（特許文献１参照）。従って、マスカラの厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラを部分的に塗布する際には、該長尺ブラシを使うことによって、塗布面積が小さいのでマスカラの部分的な塗布に確実に対応し、しかも塗布部の周面から突出しているので、睫毛に対する位置関係を容易に把握するものである。その結果、使用者は、簡易且つ正確にマスカラを塗布することができるものである。
【０００５】
しかしながら、上記円形ブラシの一部に延長形成される長尺ブラシは、支持棒の軸線方向に円形ブラシの全長にわたるものとなっている。その結果、マスカラを部分的に塗布しようとすると、長尺ブラシの前端又は後端の一方が瞼や頬等の周囲に触れてしまい、周囲を汚損するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
【特許文献１】実開平５−８８４１０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
解決しようとする問題点は、マスカラの厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラを部分的に塗布する際に、瞼や頬等の周囲を汚損させることなく、簡易且つ正確に行うことができない点である。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
第１の特徴として、
支持軸と、該支持軸を中心として放射状に配置された繊維からなる柱状の繊維束である塗布部とから構成され、
該塗布部の周面において、支持軸から放射状に配置される繊維の先端を突出させるとともに、該支持軸に沿って帯状に形成される補助塗布部を配設するものであって、
該補助塗布部の全長を塗布部全長より短くするものである。
【０００９】
そのため、マスカラの厚薄や修復のために、例えば目頭又は目尻の睫毛に対してマスカラを部分的に塗布する際、補助塗布部はマスカラの塗布が必要となる部分に対してのみ密着して、瞼や頬等の周囲に接触することを防止し、さらに、睫毛に対する補助塗布部の位置関係も容易に把握するものとなる。その結果、使用者は、瞼や頬等の周囲を汚損させることなく、簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【００１０】
その上、上記塗布部の周面に突出させて形成する補助塗布部を複数とすると、マスカラの塗布が必要となる部分に対して補助塗布部を迅速に対応するものとなる。その結果、簡易且つ正確に、しかも迅速にマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【００１１】
なお、塗布部を形成する繊維の種類は塗布部全体を単一とするだけでなく、補助塗布部を形成する部分と、それ以外の部分との間で繊維の性質、例えば繊維の種類、繊維径、又は繊維色を相違させても良いものである。その結果、塗布部において補助塗布部を容易に識別することができるとともに、簡易且つ正確に、しかも睫毛の状態に合わせてマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【００１２】
さらに、補助塗布部は支持軸に沿って配設するものであるが、該補助塗布部を支持軸に沿って直線状とするだけでなく、巻回方向へ配設するものであっても良いものである。その結果、使用者は補助塗布部を睫毛に密着させて塗布部を最小限回転させるだけで、より簡易にマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【００１３】
第２の特徴として、第１の特徴を踏まえて、
上記支持軸を湾曲させ、又は支持軸を折曲してなるものである。
【００１４】
そのため、支持軸を湾曲させると、塗布部のみならず、補助塗布部も睫毛の形状に合わせて確実に密着するものとなる。その結果、マスカラの塗布が必要となる部分に、万遍なく、しかも簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【００１５】
また、支持軸を折曲させると、塗布部のみならず、補助塗布部を睫毛に対して密着させると、使用者の脇は自然に締められて、体に対して腕を確実に固定するものとなる。その結果、睫毛のマスカラの塗布が必要となる部分に、簡易且つより正確にマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【００１６】
さらに、補助塗布部に対応する支持軸のみを折曲すると、上述のように体に対して腕を固定して手の震えを防止するとともに、塗布部における補助塗布部の位置関係、さらには睫毛に対する補助塗布部の位置関係を容易に把握するものとなる。その結果、睫毛のマスカラの塗布が必要となる部分に、より簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【発明の効果】
【００１７】
本願発明は、マスカラの厚薄や修復のために、例えば目頭や目尻の睫毛に対してマスカラを部分的に塗布する際に、該塗布部の周面に突出して形成され、しかもその全長が塗布部の全長よりも短い補助塗布部によって行うものであるので、瞼や頬等の周囲を汚損させることなく、簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布することができる優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】図１は、本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体を具える液体化粧料塗布容器の拡大断面図である。
【図２】図２（イ）は本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体の具える液体化粧料塗布容器を構成するキャップの拡大正面図、（ロ）はキャップを構成する塗布部の平面図である。
【図３】図３（イ）は本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体の正面図及び先端方向からの平面図、（ロ）は本願発明の実施例１の変形例１である液体化粧料塗布体の正面図及び先端方向からの平面図、（ハ）は同変形例２である液体化粧料塗布体の正面図及び先端方向からの平面図、（ニ）は同変形例３である液体化粧料塗布体の正面図及び先端方向からの平面図である。
【図４】図４（イ）は本願発明の実施例２である液体化粧料塗布体の正面図、（ロ）は実施例２の変形例である液体化粧料塗布体の正面図である。
【図５】図５は（イ）は本願発明の実施例３である液体化粧料塗布体の正面図、（ロ）は実施例３の変形例である液体化粧料塗布体の正面図である。
【図６】図６は（イ）は本願発明の実施例４である液体化粧料塗布体の正面図、（ロ）は実施例４の変形例である液体化粧料塗布体の正面図である。
【図７】図７（イ）は本願発明の実施例５である液体化粧料塗布体の正面図、（ロ）は塗布部の先端方向からの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１９】
マスカラの厚薄や修復のために、例えば目頭や目尻の睫毛に対して簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布することを、塗布部の周面において、支持軸から放射状に配置される繊維の先端を突出させるとともに、該支持軸に沿って帯状に形成される補助塗布部を配設するとともに、該補助塗布部の全長を塗布部全長より短くすることで実現した。
【実施例１】
【００２０】
図１及び図２において示すのは、本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２を具える液体化粧料塗布容器１である。そして、該液体化粧料塗布容器１は、その内部にマスカラ３を貯留し、その開口部４では、後述する本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２を構成する塗布部１４及び該液体化粧料塗布体１２の支持軸１３を保持する軸部１１の表面に密着自在となってそれらの表面に過剰に付着したマスカラ３を拭去するシゴキ５を内装するとともに、その外周面に雄ネジ部６を螺設してなる塗布容器本体２と、その開口部８の内周面内において前記塗布容器本体２の開口部４先端を封止するパッキン９を固持し、該開口部４の外周面に螺設する雄ネジ部６と螺合する雌ネジ部１０を螺設するものであって、後述する液体化粧料塗布体１２を塗布部１４とともに構成する支持軸１３を保持孔１１ａ内に保持する軸部１１の根元部１１ｂを固持してなるキャップ７とからなるものである。
【００２１】
そして、上記液体化粧料塗布容器１を構成するキャップ７の軸部１１に保持される本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２は、図３（イ）に示すように、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３と、該支持軸１３を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４とから構成される。
そして、該塗布部１３先端（液体化粧料塗布体１２を保持する軸部１１側を後端とし、その逆側を先端とする。以下、同じ。）上側の周面１４ａにおいて、支持軸１３から放射状に配置される繊維の先端を突出させるとともに、該支持軸１３に沿って帯状に形成される補助塗布部１５を直線状に配設するものである。
その上で、該補助塗布部１５の全長を塗布部１４全長より短くしてなるものである。
【００２２】
本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２は以上のように構成されるので、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布するにあたっては、補助塗布部１５が形成されていない塗布部１４の周面１４ａを使用するものである。その結果、該塗布部１４を形成する繊維が睫毛一本一本の間に入り込み、睫毛全体にマスカラ３を一度に、且つ均一に塗布することができる。
【００２３】
そして、マスカラ３の厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラ３を部分的に塗布するにあたっては、塗布部１４の周面１４ａに突出させて形成する補助塗布部１５を使用するものである。その結果、補助塗布部１５は、マスカラ３の塗布を必要とする部分にのみ密着し、瞼や頬等の周囲に接触することはないので、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【００２４】
ところで、図３（ロ）〜（ニ）に示すものは、本願発明の実施例１の変形例１〜３である液体化粧料塗布体１２ａ、１２ｂ、１２ｃであり、該本願発明の実施例１の変形例１〜３である液体化粧料塗布体１２ａ、１２ｂ、１２ｃは、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３と、該支持軸１３を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４とからなる点で本願発明の実施例１の液体化粧料塗布体１２と共通するものである。
しかしながら、該変形例１〜３は、塗布部１４における補助塗布部１５の配設位置や個数が本願発明の実施例１とは相違するものである。
【００２５】
すなわち、同図（ロ）は、本願発明の実施例１の変形例１である液体化粧料塗布体１２ａであり、該塗布部１４後端上側の周面１４ａにおいて、補助塗布部１５を支持軸１３に沿って直線状に配設してなるものである。そのため、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布しようとする際には補助塗布部１５が形成されていない塗布部１４の周面１４ａを使用することで睫毛全体に対して一度に、且つ均一にマスカラ３を塗布することができる。そして、マスカラ３の厚薄や修復には補助塗布部１５を使用することで、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【００２６】
次に、同図（ハ）は、本願発明の実施例１の変形例２である液体化粧料塗布体１２ｂであり、該塗布部１４先端上下側の周面１４ａにおいて、二つの補助塗布部１５、１５を、互いに対向するように支持軸１３に沿って直線状に配設してなるものである。そのため、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布しようとする際には補助塗布部１５、１５が形成されていない塗布部１４の周面１４ａを使用することで睫毛全体に対して一度に、且つ均一にマスカラ３を塗布することができる。そして、マスカラ３の厚薄や修復には上記二つの補助塗布部１５、１５をマスカラ３の塗布が必要となる部分に応じて適宜選択して使用することで、迅速に、しかも簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【００２７】
さらに、同図（ニ）は、本願発明の実施例１の変形例３である液体化粧料塗布体１２ｃであり、該塗布部１４先端上側及び後端下側の周面１４ａにおいて、二つの補助塗布部１５、１５を、先端方向から見て互いに対向するように支持軸１３に沿って直線状に配設してなるものである。そのため、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布しようとする際には補助塗布部１５、１５が形成されていない塗布部１４の周面１４ａを使用することで睫毛全体に対して一度に、且つ均一にマスカラ３を塗布することができる。そして、マスカラ３の厚薄や修復には上記二つの補助塗布部１５、１５をマスカラ３の塗布が必要となる部分に応じて適宜選択して使用することで、迅速に、しかも簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【実施例２】
【００２８】
次に、図４において示すものは、本願発明の実施例２である液体化粧料塗布体１２’である。そして、該液体化粧料塗布体１２’は、本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２と同様に、塗布容器本体２及びキャップ７からなる液体化粧料塗布容器（図示せず。）に具えられる点で共通し、さらに該液体化粧料塗布体１２’は、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３’と、該支持軸１３’を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４’とから構成される点でも共通するものである。
しかしながら、本願発明の実施例２の液体化粧料塗布体１２’は、支持軸１３’を湾曲させることで塗布部１４’が湾曲している点で本願発明の実施例１とは相違するものである。
【００２９】
すなわち、本願発明の実施例２である液体化粧料塗布体１２’では、湾曲している塗布部１４’先端上側の周面１４ａ’において、塗布部１４’全長より短い補助塗布部１５’が支持軸１３’に沿って湾曲するように配設されているものである。
【００３０】
本願発明の実施例２である液体化粧料塗布体１２’は以上のように構成されるので、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布するにあたっては、補助塗布部１５’が形成されていない湾曲した塗布部１４’の周面１４ａ’を使用するものである。その結果、該塗布部１４’が睫毛の形状に合わせて確実に密着するので、塗布部１４’を形成する繊維が睫毛一本一本の間に入り込み、マスカラ３を一度に、且つ均一に塗布することができる。
【００３１】
そして、マスカラ３の厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラ３を部分的に塗布するにあたっては、塗布部１４’の周面１４ａ’に突出させて形成する補助塗布部１５’を使用するものである。その結果、補助塗布部１５’は、マスカラ３の塗布を必要とする部分にその形状に合致して確実に密着し、瞼や頬等の周囲に接触することはないので、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【００３２】
ところで、図４（ロ）に示すものは、本願発明の実施例２の変形例である液体化粧料塗布体１２’ａであり、該本願発明の実施例２の変形例である液体化粧料塗布体１２’ａは、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３’と、該支持軸１３’を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４’とからなる点で本願発明の実施例２の液体化粧料塗布体１２’と共通するものである。
しかしながら、該変形例は、塗布部１４’における補助塗布部１５’の配設位置が本願発明の実施例２とは相違するものである。
【００３３】
すなわち、同図（ロ）は、本願発明の実施例２の変形例であって、塗布部１４’先端下側の周面１４ａ’において、塗布部１４’全長より短い補助塗布部１５’が支持軸１３’に沿って湾曲するように配設されているものである。そのため、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布しようとする際には補助塗布部１５’が形成されていない塗布部１４’の周面１４ａ’を使用することで睫毛全体に対して一度に、且つ均一にマスカラ３を塗布することができる。そして、マスカラ３の厚薄や修復には上記補助塗布部１５’をマスカラ３の塗布が必要となる部分に使用することで、該補助塗布部１５’は瞼や頬に接触することがなく、睫毛の形状に合わせて当該必要な部分についてのみ密着して、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、より簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【実施例３】
【００３４】
次に、図５において示すものは、本願発明の実施例３である液体化粧料塗布体１２”である。そして、該液体化粧料塗布体１２”は、本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２と同様に、塗布容器本体２及びキャップ７からなる液体化粧料塗布容器（図示せず。）に具えられる点で共通し、さらに該液体化粧料塗布体１２”は、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３”と、該支持軸１３”を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４”とから構成される点でも共通するものである。
しかしながら、本願発明の実施例３の液体化粧料塗布体１２”は、支持軸１３”を軸部１１の軸線方向に対して折曲している点で本願発明の実施例１とは相違するものである。
【００３５】
すなわち、本願発明の実施例３である液体化粧料塗布体１２”では、支持軸１３”を軸部１１の軸線方向に対して折曲させている塗布部１４”先端上側の周面において、塗布部１４”全長より短い補助塗布部１５”が支持軸１３”に沿って配設されているものである。
【００３６】
本願発明の実施例３である液体化粧料塗布体１２”は以上のように構成されるので、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布するにあたっては、補助塗布部１５”が形成されていない塗布部１４”の周面１４ａ”を使用するものである。その結果、塗布部１４”を形成する繊維が睫毛一本一本の間に入り込み、マスカラ３を一度に、且つ均一に塗布することができる。このとき、塗布部１４”が軸部１１の軸線方向に対して折曲しているので、該塗布部１４”を睫毛に対して密着させると、使用者の脇は自然に締められて、腕は体に固定されるのでキャップ７を確実に把持することができる。その結果、睫毛にマスカラ３を塗布する際に塗布部１４”が震えることなく、簡易且つ正確に塗布することができるようになるものでもある。
【００３７】
そして、マスカラ３の厚薄や修復のために睫毛に対して部分的にマスカラ３を塗布するにあたっては、塗布部１４”の周面１４ａ”に突出させて形成する補助塗布部１５”を使用するものである。その結果、補助塗布部１５”は、マスカラ３の塗布を必要とする部分についてのみ確実に密着し、瞼や頬等の周囲に接触することはないので、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。ここで、補助塗布部を睫毛に対して密着させると、実施例３の液体化粧料塗布体１２”と同様に、使用者は自然に脇を締めて体に固定することができるのでキャップ７を確実に把持することができる。その結果、睫毛にマスカラ３を塗布する際に補助塗布部１５”は震えることなく、より簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるようになるものでもある。
【００３８】
ところで、図５（ロ）に示すものは、本願発明の実施例３の変形例である液体化粧料塗布体１２”ａであり、該本願発明の実施例３の変形例である液体化粧料塗布体１２”ａは、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３”と、該支持軸１３”を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４”とからなる点で本願発明の実施例３の液体化粧料塗布体１２”と共通するものである。
しかしながら、該変形例１２”ａは、塗布部１４”における補助塗布部１５”の配設位置が本願発明の実施例３と相違するものである。
【００３９】
すなわち、同図（ロ）は、本願発明の実施例３の変形例であって、塗布部１４”先端下側の周面１４ａ”において、塗布部１４”全長より短い補助塗布部１５”が支持軸１３”に沿って配設されているものである。そのため、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布しようとする際には補助塗布部１５”が形成されていない塗布部１４”の周面１４ａ”を使用することで睫毛全体に対して一度に、且つ均一にマスカラ３を塗布することができる。そして、マスカラ３の厚薄や修復には上記補助塗布部１５”をマスカラ３の塗布を必要とする部分に応じて使用することで、該補助塗布部１５”は瞼や頬に接触することなく、必要な部分にのみ密着して、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。しかも、補助塗布部１５”を睫毛に対して密着させると、使用者の脇は自然に締められて体に対して固定できるので、手が震えることがなく、より簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【実施例４】
【００４０】
次に、図６において示すものは、本願発明の実施例４である液体化粧料塗布体１２”’である。そして、該液体化粧料塗布体１２”’は、本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２と同様に、塗布容器本体２及びキャップ７からなる液体化粧料塗布容器（図示せず。）に具えられる点で共通し、さらに該液体化粧料塗布体１２”’は、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３”’と、該支持軸１３”’を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４”’とから構成される点でも共通するものである。
しかしながら、本願発明の実施例４の液体化粧料塗布体１２”’は、補助塗布部１５”’に対応する支持軸１３”’を軸部１１の軸線方向に対して折曲している点で本願発明の実施例１とは相違するものである。
【００４１】
すなわち、本願発明の実施例４である液体化粧料塗布体１２”’では、塗布部１４”’全長より短く、塗布部１４”’において支持軸１３”’に沿って配設される補助塗布部１５”’に対応する支持軸１３”’を、軸部１１の軸線方向に対して折曲させているものである。
【００４２】
本願発明の実施例４である液体化粧料塗布体１２”’は以上のように構成されるので、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布するにあたっては、補助塗布部１５”’が形成されていない塗布部１４”’の周面１４ａ”’を使用するものである。その結果、塗布部１４”’を形成する繊維が睫毛一本一本の間に入り込み、マスカラ３を一度に、且つ均一にマスカラを塗布することができる。
【００４３】
そして、マスカラ３の厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラ３を部分的に塗布するにあたっては、塗布部１４”’の周面１４ａ”’に突出させて形成し、その対応する支持軸１３”’のみが軸部１１の軸線方向に対して折曲している補助塗布部１５”’を使用するものである。その結果、補助塗布部１５”’は、マスカラ３の塗布を必要とする部分についてのみ密着し、瞼や頬等の周囲に接触することはないので、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。ここで、補助塗布部１５”’を睫毛に対して密着させると、実施例３の液体化粧料塗布体１２”と同様に、使用者の脇は自然に締められて体に対して固定されるのでキャップ７を確実に把持することができる。その結果、睫毛にマスカラ３を塗布する際に補助塗布部１５”’は震えることなく、より簡易且つ正確に塗布することができるようになるものでもある。
その上、塗布部１４”’において、その周面１４ａ”’に突出させて形成する補助塗布部１５”’に対応する支持軸１３”’のみを折曲しているので、補助塗布部１５”’は視認しやすくなり、睫毛に対する位置関係をも把握しやすいので、さらに簡易且つ正確にマスカラ３を塗布することができるものとなる。
【００４４】
ところで、図６（ロ）に示すものは、本願発明の実施例４の変形例である液体化粧料塗布体１２”’ａであり、該本願発明の実施例４の変形例である液体化粧料塗布体１２”’ａは、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３”’と、該支持軸１３”’を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４”’とからなる点で本願発明の実施例４の液体化粧料塗布体１２”’と共通するものである。
しかしながら、該変形例は、塗布部１４”’における補助塗布部１５”’の配設位置が本願発明の実施例４とは相違するものである。
【００４５】
すなわち、同図（ロ）は、本願発明の実施例４の変形例であって、塗布部１４”’先端下側の周面１４ａ”’において、塗布部１４”’全長より短い補助塗布部１５”’が軸部１１の軸線方向に対して折曲された支持軸１３”’に沿って配設されているものである。そのため、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布しようとする際には補助塗布部１５”’が形成されていない塗布部１４”’の周面１４ａ”’を使用することで睫毛全体に対して一度に、均一にマスカラ３を塗布することができる。そして、マスカラ３の厚薄や修復には上記補助塗布部１５”’をマスカラ３の塗布を必要とする部分に対して使用することで、該補助塗布部１５”’は瞼や頬に接触することなく当該必要な部分についてのみ密着するので、瞼や頬等を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【００４６】
さらに、実施例４の液体化粧料塗布体１４”’と同様に、使用者の脇は自然に締められ体に対して固定されるとともに、補助塗布部１５”’は視認しやすい上、睫毛に対する位置関係をも把握しやすいので、補助塗布部１５”’は震えることなく、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、より簡易且つ正確にマスカラ３を塗布することができるものとなる。
【実施例５】
【００４７】
また、図７において示すものは、本願発明の実施例５である液体化粧料塗布体１２””である。そして、該液体化粧料塗布体１２””は、本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２と同様に、塗布容器本体２及びキャップ７からなる液体化粧料塗布容器（図示せず。）に具えられる点で共通し、さらに該液体化粧料塗布体１２””は、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３と、該支持軸１３を中心として放射状に配置された繊維からなる繊維束である塗布部１４とから構成される点でも共通するものである。
しかしながら、本願発明の実施例５の液体化粧料塗布体１２””は、塗布部１４””の周面１４ａ””において、補助塗布部１５””及び該補助塗布部１５””の支持軸１３””に沿う延長線上を除き、支持軸１３””に沿って切削することにより平面を形成して断面略方形状である塗布部１４””としている点で本願発明の実施例１とは相違するものである。
【００４８】
すなわち、本願発明の実施例５である液体化粧料塗布体１２””では、断面略方形状である塗布部１４””先端上側の周面１４ａ””において、該塗布部１４””全長より短い補助塗布部１５””が支持軸１３’に沿って直線状に配設されているものである。
【００４９】
本願発明の実施例５である液体化粧料塗布体１２””は以上のように構成されるので、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布するにあたっては、補助塗布部１５””が形成されていない塗布部１４””の周面１４ａ””を使用するものである。その結果、塗布部１４””を形成する繊維が睫毛一本一本の間に入り込み、マスカラ３を一度に、且つ均一に塗布することができる。
その上、該塗布部１４””はその断面が略方形状となっているので、該塗布部１４””を形成する繊維束の支持軸１３””からの放射状に配置される繊維の長さは多様になるものである。その結果、塗布部１４””の各位置を睫毛全体に塗布するマスカラ３の量に合わせて適宜使用することで、適切な量のマスカラ３を一度に、且つ均一に塗布することもできる。
【００５０】
そして、マスカラ３の厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラ３を部分的に塗布するにあたっては、塗布部１４””の周面１４ａ””に突出させて形成する補助塗布部１５””を使用するものである。その結果、補助塗布部１５””は、マスカラ３の塗布を必要とする部分にのみ密着し、瞼や頬等の周囲に接触することはないので、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【００５１】
本願発明の液体化粧料塗布体は睫毛にマスカラ等の液体化粧料を簡易且つ正確に塗布することができるので、部分毛染め等の塗布体にも適用できる。
【符号の説明】
【００５２】
１ 液体化粧料塗布容器
２ 塗布容器本体
３ マスカラ
４ 開口部
５ シゴキ
６ 雄ネジ部
７ キャップ
８ 開口部
９ パッキン
１０ 雌ネジ部
１１ 軸部
１１ａ 保持孔
１１ｂ 根元部
１２、１２’、１２”、１２”’、１２”” 液体化粧料塗布体
１２ａ、１２ｂ、１２ｃ、１２’ａ、１２”ａ、１２”’ａ 液体化粧料塗布体（変形例）
１３、１３’、１３”、１３”’、１３”” 支持軸
１４、１４’、１４”、１４”’、１４”” 塗布部
１４ａ、１４ａ’、１４ａ”、１４ａ”’、１４ａ”” 周面
１５、１５’、１５”、１５”’、１５”” 補助塗布部
【技術分野】
【０００１】
本願発明は、液体化粧料、例えばマスカラを塗布する液体化粧料塗布体に関する。
【背景技術】
【０００２】
例えば、マスカラを塗布する液体化粧料塗布体には、繊維を挟持した金属線を捻回してなる支持軸と、該支持軸を中心として繊維を放射状に配置して、支持軸に沿って略柱状に形成される繊維束である塗布部とから構成するものがある。そのため、睫毛に対して塗布部を密着させて払拭することによって、睫毛全体に対してマスカラを一度に、且つ均一に塗布することができる。
【０００３】
しかしながら、マスカラの厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラを部分的に塗布する際には、塗布部の周面が面一であるので、塗布部の前端や後端を利用してマスカラを部分的に塗布しなければならない。そのため、使用者にとっては非常に煩雑である上に、正確にマスカラを塗布することができないものである。
【０００４】
そこで、マスカラの厚薄や修復のため、簡易、且つ正確に睫毛に対してマスカラを部分的に塗布できるように、支持棒の周面に放射状に植設した円形ブラシの一部を横断面が扇形状の長尺ブラシに延長形成してなるものが提案されている（特許文献１参照）。従って、マスカラの厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラを部分的に塗布する際には、該長尺ブラシを使うことによって、塗布面積が小さいのでマスカラの部分的な塗布に確実に対応し、しかも塗布部の周面から突出しているので、睫毛に対する位置関係を容易に把握するものである。その結果、使用者は、簡易且つ正確にマスカラを塗布することができるものである。
【０００５】
しかしながら、上記円形ブラシの一部に延長形成される長尺ブラシは、支持棒の軸線方向に円形ブラシの全長にわたるものとなっている。その結果、マスカラを部分的に塗布しようとすると、長尺ブラシの前端又は後端の一方が瞼や頬等の周囲に触れてしまい、周囲を汚損するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
【特許文献１】実開平５−８８４１０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
解決しようとする問題点は、マスカラの厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラを部分的に塗布する際に、瞼や頬等の周囲を汚損させることなく、簡易且つ正確に行うことができない点である。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
第１の特徴として、
支持軸と、該支持軸を中心として放射状に配置された繊維からなる柱状の繊維束である塗布部とから構成され、
該塗布部の周面において、支持軸から放射状に配置される繊維の先端を突出させるとともに、該支持軸に沿って帯状に形成される補助塗布部を配設するものであって、
該補助塗布部の全長を塗布部全長より短くするものである。
【０００９】
そのため、マスカラの厚薄や修復のために、例えば目頭又は目尻の睫毛に対してマスカラを部分的に塗布する際、補助塗布部はマスカラの塗布が必要となる部分に対してのみ密着して、瞼や頬等の周囲に接触することを防止し、さらに、睫毛に対する補助塗布部の位置関係も容易に把握するものとなる。その結果、使用者は、瞼や頬等の周囲を汚損させることなく、簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【００１０】
その上、上記塗布部の周面に突出させて形成する補助塗布部を複数とすると、マスカラの塗布が必要となる部分に対して補助塗布部を迅速に対応するものとなる。その結果、簡易且つ正確に、しかも迅速にマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【００１１】
なお、塗布部を形成する繊維の種類は塗布部全体を単一とするだけでなく、補助塗布部を形成する部分と、それ以外の部分との間で繊維の性質、例えば繊維の種類、繊維径、又は繊維色を相違させても良いものである。その結果、塗布部において補助塗布部を容易に識別することができるとともに、簡易且つ正確に、しかも睫毛の状態に合わせてマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【００１２】
さらに、補助塗布部は支持軸に沿って配設するものであるが、該補助塗布部を支持軸に沿って直線状とするだけでなく、巻回方向へ配設するものであっても良いものである。その結果、使用者は補助塗布部を睫毛に密着させて塗布部を最小限回転させるだけで、より簡易にマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【００１３】
第２の特徴として、第１の特徴を踏まえて、
上記支持軸を湾曲させ、又は支持軸を折曲してなるものである。
【００１４】
そのため、支持軸を湾曲させると、塗布部のみならず、補助塗布部も睫毛の形状に合わせて確実に密着するものとなる。その結果、マスカラの塗布が必要となる部分に、万遍なく、しかも簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【００１５】
また、支持軸を折曲させると、塗布部のみならず、補助塗布部を睫毛に対して密着させると、使用者の脇は自然に締められて、体に対して腕を確実に固定するものとなる。その結果、睫毛のマスカラの塗布が必要となる部分に、簡易且つより正確にマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【００１６】
さらに、補助塗布部に対応する支持軸のみを折曲すると、上述のように体に対して腕を固定して手の震えを防止するとともに、塗布部における補助塗布部の位置関係、さらには睫毛に対する補助塗布部の位置関係を容易に把握するものとなる。その結果、睫毛のマスカラの塗布が必要となる部分に、より簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布することができるものとなる。
【発明の効果】
【００１７】
本願発明は、マスカラの厚薄や修復のために、例えば目頭や目尻の睫毛に対してマスカラを部分的に塗布する際に、該塗布部の周面に突出して形成され、しかもその全長が塗布部の全長よりも短い補助塗布部によって行うものであるので、瞼や頬等の周囲を汚損させることなく、簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布することができる優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【００１８】
【図１】図１は、本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体を具える液体化粧料塗布容器の拡大断面図である。
【図２】図２（イ）は本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体の具える液体化粧料塗布容器を構成するキャップの拡大正面図、（ロ）はキャップを構成する塗布部の平面図である。
【図３】図３（イ）は本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体の正面図及び先端方向からの平面図、（ロ）は本願発明の実施例１の変形例１である液体化粧料塗布体の正面図及び先端方向からの平面図、（ハ）は同変形例２である液体化粧料塗布体の正面図及び先端方向からの平面図、（ニ）は同変形例３である液体化粧料塗布体の正面図及び先端方向からの平面図である。
【図４】図４（イ）は本願発明の実施例２である液体化粧料塗布体の正面図、（ロ）は実施例２の変形例である液体化粧料塗布体の正面図である。
【図５】図５は（イ）は本願発明の実施例３である液体化粧料塗布体の正面図、（ロ）は実施例３の変形例である液体化粧料塗布体の正面図である。
【図６】図６は（イ）は本願発明の実施例４である液体化粧料塗布体の正面図、（ロ）は実施例４の変形例である液体化粧料塗布体の正面図である。
【図７】図７（イ）は本願発明の実施例５である液体化粧料塗布体の正面図、（ロ）は塗布部の先端方向からの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１９】
マスカラの厚薄や修復のために、例えば目頭や目尻の睫毛に対して簡易且つ正確にマスカラを部分的に塗布することを、塗布部の周面において、支持軸から放射状に配置される繊維の先端を突出させるとともに、該支持軸に沿って帯状に形成される補助塗布部を配設するとともに、該補助塗布部の全長を塗布部全長より短くすることで実現した。
【実施例１】
【００２０】
図１及び図２において示すのは、本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２を具える液体化粧料塗布容器１である。そして、該液体化粧料塗布容器１は、その内部にマスカラ３を貯留し、その開口部４では、後述する本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２を構成する塗布部１４及び該液体化粧料塗布体１２の支持軸１３を保持する軸部１１の表面に密着自在となってそれらの表面に過剰に付着したマスカラ３を拭去するシゴキ５を内装するとともに、その外周面に雄ネジ部６を螺設してなる塗布容器本体２と、その開口部８の内周面内において前記塗布容器本体２の開口部４先端を封止するパッキン９を固持し、該開口部４の外周面に螺設する雄ネジ部６と螺合する雌ネジ部１０を螺設するものであって、後述する液体化粧料塗布体１２を塗布部１４とともに構成する支持軸１３を保持孔１１ａ内に保持する軸部１１の根元部１１ｂを固持してなるキャップ７とからなるものである。
【００２１】
そして、上記液体化粧料塗布容器１を構成するキャップ７の軸部１１に保持される本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２は、図３（イ）に示すように、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３と、該支持軸１３を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４とから構成される。
そして、該塗布部１３先端（液体化粧料塗布体１２を保持する軸部１１側を後端とし、その逆側を先端とする。以下、同じ。）上側の周面１４ａにおいて、支持軸１３から放射状に配置される繊維の先端を突出させるとともに、該支持軸１３に沿って帯状に形成される補助塗布部１５を直線状に配設するものである。
その上で、該補助塗布部１５の全長を塗布部１４全長より短くしてなるものである。
【００２２】
本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２は以上のように構成されるので、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布するにあたっては、補助塗布部１５が形成されていない塗布部１４の周面１４ａを使用するものである。その結果、該塗布部１４を形成する繊維が睫毛一本一本の間に入り込み、睫毛全体にマスカラ３を一度に、且つ均一に塗布することができる。
【００２３】
そして、マスカラ３の厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラ３を部分的に塗布するにあたっては、塗布部１４の周面１４ａに突出させて形成する補助塗布部１５を使用するものである。その結果、補助塗布部１５は、マスカラ３の塗布を必要とする部分にのみ密着し、瞼や頬等の周囲に接触することはないので、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【００２４】
ところで、図３（ロ）〜（ニ）に示すものは、本願発明の実施例１の変形例１〜３である液体化粧料塗布体１２ａ、１２ｂ、１２ｃであり、該本願発明の実施例１の変形例１〜３である液体化粧料塗布体１２ａ、１２ｂ、１２ｃは、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３と、該支持軸１３を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４とからなる点で本願発明の実施例１の液体化粧料塗布体１２と共通するものである。
しかしながら、該変形例１〜３は、塗布部１４における補助塗布部１５の配設位置や個数が本願発明の実施例１とは相違するものである。
【００２５】
すなわち、同図（ロ）は、本願発明の実施例１の変形例１である液体化粧料塗布体１２ａであり、該塗布部１４後端上側の周面１４ａにおいて、補助塗布部１５を支持軸１３に沿って直線状に配設してなるものである。そのため、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布しようとする際には補助塗布部１５が形成されていない塗布部１４の周面１４ａを使用することで睫毛全体に対して一度に、且つ均一にマスカラ３を塗布することができる。そして、マスカラ３の厚薄や修復には補助塗布部１５を使用することで、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【００２６】
次に、同図（ハ）は、本願発明の実施例１の変形例２である液体化粧料塗布体１２ｂであり、該塗布部１４先端上下側の周面１４ａにおいて、二つの補助塗布部１５、１５を、互いに対向するように支持軸１３に沿って直線状に配設してなるものである。そのため、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布しようとする際には補助塗布部１５、１５が形成されていない塗布部１４の周面１４ａを使用することで睫毛全体に対して一度に、且つ均一にマスカラ３を塗布することができる。そして、マスカラ３の厚薄や修復には上記二つの補助塗布部１５、１５をマスカラ３の塗布が必要となる部分に応じて適宜選択して使用することで、迅速に、しかも簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【００２７】
さらに、同図（ニ）は、本願発明の実施例１の変形例３である液体化粧料塗布体１２ｃであり、該塗布部１４先端上側及び後端下側の周面１４ａにおいて、二つの補助塗布部１５、１５を、先端方向から見て互いに対向するように支持軸１３に沿って直線状に配設してなるものである。そのため、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布しようとする際には補助塗布部１５、１５が形成されていない塗布部１４の周面１４ａを使用することで睫毛全体に対して一度に、且つ均一にマスカラ３を塗布することができる。そして、マスカラ３の厚薄や修復には上記二つの補助塗布部１５、１５をマスカラ３の塗布が必要となる部分に応じて適宜選択して使用することで、迅速に、しかも簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【実施例２】
【００２８】
次に、図４において示すものは、本願発明の実施例２である液体化粧料塗布体１２’である。そして、該液体化粧料塗布体１２’は、本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２と同様に、塗布容器本体２及びキャップ７からなる液体化粧料塗布容器（図示せず。）に具えられる点で共通し、さらに該液体化粧料塗布体１２’は、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３’と、該支持軸１３’を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４’とから構成される点でも共通するものである。
しかしながら、本願発明の実施例２の液体化粧料塗布体１２’は、支持軸１３’を湾曲させることで塗布部１４’が湾曲している点で本願発明の実施例１とは相違するものである。
【００２９】
すなわち、本願発明の実施例２である液体化粧料塗布体１２’では、湾曲している塗布部１４’先端上側の周面１４ａ’において、塗布部１４’全長より短い補助塗布部１５’が支持軸１３’に沿って湾曲するように配設されているものである。
【００３０】
本願発明の実施例２である液体化粧料塗布体１２’は以上のように構成されるので、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布するにあたっては、補助塗布部１５’が形成されていない湾曲した塗布部１４’の周面１４ａ’を使用するものである。その結果、該塗布部１４’が睫毛の形状に合わせて確実に密着するので、塗布部１４’を形成する繊維が睫毛一本一本の間に入り込み、マスカラ３を一度に、且つ均一に塗布することができる。
【００３１】
そして、マスカラ３の厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラ３を部分的に塗布するにあたっては、塗布部１４’の周面１４ａ’に突出させて形成する補助塗布部１５’を使用するものである。その結果、補助塗布部１５’は、マスカラ３の塗布を必要とする部分にその形状に合致して確実に密着し、瞼や頬等の周囲に接触することはないので、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【００３２】
ところで、図４（ロ）に示すものは、本願発明の実施例２の変形例である液体化粧料塗布体１２’ａであり、該本願発明の実施例２の変形例である液体化粧料塗布体１２’ａは、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３’と、該支持軸１３’を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４’とからなる点で本願発明の実施例２の液体化粧料塗布体１２’と共通するものである。
しかしながら、該変形例は、塗布部１４’における補助塗布部１５’の配設位置が本願発明の実施例２とは相違するものである。
【００３３】
すなわち、同図（ロ）は、本願発明の実施例２の変形例であって、塗布部１４’先端下側の周面１４ａ’において、塗布部１４’全長より短い補助塗布部１５’が支持軸１３’に沿って湾曲するように配設されているものである。そのため、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布しようとする際には補助塗布部１５’が形成されていない塗布部１４’の周面１４ａ’を使用することで睫毛全体に対して一度に、且つ均一にマスカラ３を塗布することができる。そして、マスカラ３の厚薄や修復には上記補助塗布部１５’をマスカラ３の塗布が必要となる部分に使用することで、該補助塗布部１５’は瞼や頬に接触することがなく、睫毛の形状に合わせて当該必要な部分についてのみ密着して、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、より簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【実施例３】
【００３４】
次に、図５において示すものは、本願発明の実施例３である液体化粧料塗布体１２”である。そして、該液体化粧料塗布体１２”は、本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２と同様に、塗布容器本体２及びキャップ７からなる液体化粧料塗布容器（図示せず。）に具えられる点で共通し、さらに該液体化粧料塗布体１２”は、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３”と、該支持軸１３”を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４”とから構成される点でも共通するものである。
しかしながら、本願発明の実施例３の液体化粧料塗布体１２”は、支持軸１３”を軸部１１の軸線方向に対して折曲している点で本願発明の実施例１とは相違するものである。
【００３５】
すなわち、本願発明の実施例３である液体化粧料塗布体１２”では、支持軸１３”を軸部１１の軸線方向に対して折曲させている塗布部１４”先端上側の周面において、塗布部１４”全長より短い補助塗布部１５”が支持軸１３”に沿って配設されているものである。
【００３６】
本願発明の実施例３である液体化粧料塗布体１２”は以上のように構成されるので、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布するにあたっては、補助塗布部１５”が形成されていない塗布部１４”の周面１４ａ”を使用するものである。その結果、塗布部１４”を形成する繊維が睫毛一本一本の間に入り込み、マスカラ３を一度に、且つ均一に塗布することができる。このとき、塗布部１４”が軸部１１の軸線方向に対して折曲しているので、該塗布部１４”を睫毛に対して密着させると、使用者の脇は自然に締められて、腕は体に固定されるのでキャップ７を確実に把持することができる。その結果、睫毛にマスカラ３を塗布する際に塗布部１４”が震えることなく、簡易且つ正確に塗布することができるようになるものでもある。
【００３７】
そして、マスカラ３の厚薄や修復のために睫毛に対して部分的にマスカラ３を塗布するにあたっては、塗布部１４”の周面１４ａ”に突出させて形成する補助塗布部１５”を使用するものである。その結果、補助塗布部１５”は、マスカラ３の塗布を必要とする部分についてのみ確実に密着し、瞼や頬等の周囲に接触することはないので、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。ここで、補助塗布部を睫毛に対して密着させると、実施例３の液体化粧料塗布体１２”と同様に、使用者は自然に脇を締めて体に固定することができるのでキャップ７を確実に把持することができる。その結果、睫毛にマスカラ３を塗布する際に補助塗布部１５”は震えることなく、より簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるようになるものでもある。
【００３８】
ところで、図５（ロ）に示すものは、本願発明の実施例３の変形例である液体化粧料塗布体１２”ａであり、該本願発明の実施例３の変形例である液体化粧料塗布体１２”ａは、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３”と、該支持軸１３”を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４”とからなる点で本願発明の実施例３の液体化粧料塗布体１２”と共通するものである。
しかしながら、該変形例１２”ａは、塗布部１４”における補助塗布部１５”の配設位置が本願発明の実施例３と相違するものである。
【００３９】
すなわち、同図（ロ）は、本願発明の実施例３の変形例であって、塗布部１４”先端下側の周面１４ａ”において、塗布部１４”全長より短い補助塗布部１５”が支持軸１３”に沿って配設されているものである。そのため、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布しようとする際には補助塗布部１５”が形成されていない塗布部１４”の周面１４ａ”を使用することで睫毛全体に対して一度に、且つ均一にマスカラ３を塗布することができる。そして、マスカラ３の厚薄や修復には上記補助塗布部１５”をマスカラ３の塗布を必要とする部分に応じて使用することで、該補助塗布部１５”は瞼や頬に接触することなく、必要な部分にのみ密着して、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。しかも、補助塗布部１５”を睫毛に対して密着させると、使用者の脇は自然に締められて体に対して固定できるので、手が震えることがなく、より簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【実施例４】
【００４０】
次に、図６において示すものは、本願発明の実施例４である液体化粧料塗布体１２”’である。そして、該液体化粧料塗布体１２”’は、本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２と同様に、塗布容器本体２及びキャップ７からなる液体化粧料塗布容器（図示せず。）に具えられる点で共通し、さらに該液体化粧料塗布体１２”’は、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３”’と、該支持軸１３”’を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４”’とから構成される点でも共通するものである。
しかしながら、本願発明の実施例４の液体化粧料塗布体１２”’は、補助塗布部１５”’に対応する支持軸１３”’を軸部１１の軸線方向に対して折曲している点で本願発明の実施例１とは相違するものである。
【００４１】
すなわち、本願発明の実施例４である液体化粧料塗布体１２”’では、塗布部１４”’全長より短く、塗布部１４”’において支持軸１３”’に沿って配設される補助塗布部１５”’に対応する支持軸１３”’を、軸部１１の軸線方向に対して折曲させているものである。
【００４２】
本願発明の実施例４である液体化粧料塗布体１２”’は以上のように構成されるので、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布するにあたっては、補助塗布部１５”’が形成されていない塗布部１４”’の周面１４ａ”’を使用するものである。その結果、塗布部１４”’を形成する繊維が睫毛一本一本の間に入り込み、マスカラ３を一度に、且つ均一にマスカラを塗布することができる。
【００４３】
そして、マスカラ３の厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラ３を部分的に塗布するにあたっては、塗布部１４”’の周面１４ａ”’に突出させて形成し、その対応する支持軸１３”’のみが軸部１１の軸線方向に対して折曲している補助塗布部１５”’を使用するものである。その結果、補助塗布部１５”’は、マスカラ３の塗布を必要とする部分についてのみ密着し、瞼や頬等の周囲に接触することはないので、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。ここで、補助塗布部１５”’を睫毛に対して密着させると、実施例３の液体化粧料塗布体１２”と同様に、使用者の脇は自然に締められて体に対して固定されるのでキャップ７を確実に把持することができる。その結果、睫毛にマスカラ３を塗布する際に補助塗布部１５”’は震えることなく、より簡易且つ正確に塗布することができるようになるものでもある。
その上、塗布部１４”’において、その周面１４ａ”’に突出させて形成する補助塗布部１５”’に対応する支持軸１３”’のみを折曲しているので、補助塗布部１５”’は視認しやすくなり、睫毛に対する位置関係をも把握しやすいので、さらに簡易且つ正確にマスカラ３を塗布することができるものとなる。
【００４４】
ところで、図６（ロ）に示すものは、本願発明の実施例４の変形例である液体化粧料塗布体１２”’ａであり、該本願発明の実施例４の変形例である液体化粧料塗布体１２”’ａは、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３”’と、該支持軸１３”’を中心として放射状に配置された繊維からなる円柱状の繊維束である塗布部１４”’とからなる点で本願発明の実施例４の液体化粧料塗布体１２”’と共通するものである。
しかしながら、該変形例は、塗布部１４”’における補助塗布部１５”’の配設位置が本願発明の実施例４とは相違するものである。
【００４５】
すなわち、同図（ロ）は、本願発明の実施例４の変形例であって、塗布部１４”’先端下側の周面１４ａ”’において、塗布部１４”’全長より短い補助塗布部１５”’が軸部１１の軸線方向に対して折曲された支持軸１３”’に沿って配設されているものである。そのため、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布しようとする際には補助塗布部１５”’が形成されていない塗布部１４”’の周面１４ａ”’を使用することで睫毛全体に対して一度に、均一にマスカラ３を塗布することができる。そして、マスカラ３の厚薄や修復には上記補助塗布部１５”’をマスカラ３の塗布を必要とする部分に対して使用することで、該補助塗布部１５”’は瞼や頬に接触することなく当該必要な部分についてのみ密着するので、瞼や頬等を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【００４６】
さらに、実施例４の液体化粧料塗布体１４”’と同様に、使用者の脇は自然に締められ体に対して固定されるとともに、補助塗布部１５”’は視認しやすい上、睫毛に対する位置関係をも把握しやすいので、補助塗布部１５”’は震えることなく、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、より簡易且つ正確にマスカラ３を塗布することができるものとなる。
【実施例５】
【００４７】
また、図７において示すものは、本願発明の実施例５である液体化粧料塗布体１２””である。そして、該液体化粧料塗布体１２””は、本願発明の実施例１である液体化粧料塗布体１２と同様に、塗布容器本体２及びキャップ７からなる液体化粧料塗布容器（図示せず。）に具えられる点で共通し、さらに該液体化粧料塗布体１２””は、繊維を挟持する金属線を捻回して形成する支持軸１３と、該支持軸１３を中心として放射状に配置された繊維からなる繊維束である塗布部１４とから構成される点でも共通するものである。
しかしながら、本願発明の実施例５の液体化粧料塗布体１２””は、塗布部１４””の周面１４ａ””において、補助塗布部１５””及び該補助塗布部１５””の支持軸１３””に沿う延長線上を除き、支持軸１３””に沿って切削することにより平面を形成して断面略方形状である塗布部１４””としている点で本願発明の実施例１とは相違するものである。
【００４８】
すなわち、本願発明の実施例５である液体化粧料塗布体１２””では、断面略方形状である塗布部１４””先端上側の周面１４ａ””において、該塗布部１４””全長より短い補助塗布部１５””が支持軸１３’に沿って直線状に配設されているものである。
【００４９】
本願発明の実施例５である液体化粧料塗布体１２””は以上のように構成されるので、睫毛全体に対してマスカラ３を塗布するにあたっては、補助塗布部１５””が形成されていない塗布部１４””の周面１４ａ””を使用するものである。その結果、塗布部１４””を形成する繊維が睫毛一本一本の間に入り込み、マスカラ３を一度に、且つ均一に塗布することができる。
その上、該塗布部１４””はその断面が略方形状となっているので、該塗布部１４””を形成する繊維束の支持軸１３””からの放射状に配置される繊維の長さは多様になるものである。その結果、塗布部１４””の各位置を睫毛全体に塗布するマスカラ３の量に合わせて適宜使用することで、適切な量のマスカラ３を一度に、且つ均一に塗布することもできる。
【００５０】
そして、マスカラ３の厚薄や修復のために、睫毛に対してマスカラ３を部分的に塗布するにあたっては、塗布部１４””の周面１４ａ””に突出させて形成する補助塗布部１５””を使用するものである。その結果、補助塗布部１５””は、マスカラ３の塗布を必要とする部分にのみ密着し、瞼や頬等の周囲に接触することはないので、瞼や頬等の周囲を汚損することなく、簡易且つ正確にマスカラ３を部分的に塗布することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【００５１】
本願発明の液体化粧料塗布体は睫毛にマスカラ等の液体化粧料を簡易且つ正確に塗布することができるので、部分毛染め等の塗布体にも適用できる。
【符号の説明】
【００５２】
１ 液体化粧料塗布容器
２ 塗布容器本体
３ マスカラ
４ 開口部
５ シゴキ
６ 雄ネジ部
７ キャップ
８ 開口部
９ パッキン
１０ 雌ネジ部
１１ 軸部
１１ａ 保持孔
１１ｂ 根元部
１２、１２’、１２”、１２”’、１２”” 液体化粧料塗布体
１２ａ、１２ｂ、１２ｃ、１２’ａ、１２”ａ、１２”’ａ 液体化粧料塗布体（変形例）
１３、１３’、１３”、１３”’、１３”” 支持軸
１４、１４’、１４”、１４”’、１４”” 塗布部
１４ａ、１４ａ’、１４ａ”、１４ａ”’、１４ａ”” 周面
１５、１５’、１５”、１５”’、１５”” 補助塗布部
【特許請求の範囲】
【請求項１】
支持軸と、該支持軸を中心として放射状に配置された繊維からなる柱状の繊維束である塗布部とから構成され、
該塗布部の周面において、支持軸から放射状に配置される繊維の先端を突出させるとともに、該支持軸に沿って帯状に形成される補助塗布部を配設するものであって、
該補助塗布部の全長を塗布部全長より短くする
ことを特徴とする液体化粧料塗布体。
【請求項２】
上記支持軸を湾曲させ、又は支持軸を折曲してなる
ことを特徴とする請求項１記載の液体化粧料塗布体。
【請求項１】
支持軸と、該支持軸を中心として放射状に配置された繊維からなる柱状の繊維束である塗布部とから構成され、
該塗布部の周面において、支持軸から放射状に配置される繊維の先端を突出させるとともに、該支持軸に沿って帯状に形成される補助塗布部を配設するものであって、
該補助塗布部の全長を塗布部全長より短くする
ことを特徴とする液体化粧料塗布体。
【請求項２】
上記支持軸を湾曲させ、又は支持軸を折曲してなる
ことを特徴とする請求項１記載の液体化粧料塗布体。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２０１２−２３１９８９（Ｐ２０１２−２３１９８９Ａ）
【公開日】平成２４年１１月２９日（２０１２．１１．２９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−１０２９６１（Ｐ２０１１−１０２９６１）
【出願日】平成２３年５月２日（２０１１．５．２）
【出願人】（０００２２３９８６）フィグラ株式会社 (68)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１１月２９日（２０１２．１１．２９）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年５月２日（２０１１．５．２）
【出願人】（０００２２３９８６）フィグラ株式会社 (68)
【Ｆターム（参考）】
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