説明

液体噴出器

【課題】容器体C内の収容液を使い切った際に極めて簡単な操作により容器体の交換が可能であり、しかも少容量の容器体への対応に好適であり、頻繁な容器体の交換を行ってもシール性が落ちることがなく液漏れ等の心配のない液体噴出器を提案する。
【解決手段】筒状の胴部10上に筒状の口部11を開口したケース体Aと、ケース体上方より収納装着した容器体Cと、ケース体口部外周に嵌合係止した装着筒50を頂板51裏面より垂設した装着キャップE1によりケース体に着脱可能に装着したポンプEとを備え、ケース体に対し容器体を上方付勢させる上方付勢手段を設け、該上方付勢手段により容器体口頸部上面をポンプに圧接して容器体上端開口を密閉シールする如く構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液体噴出器に関し、詳しくは、容器体の交換が容易で且つ交換した容器体の気密性に優れた液体噴出器に関する。
【背景技術】
【0002】
液体噴出器として、容器体の上端にポンプを装着し、ポンプの操作により容器体内の液を噴出する如く構成したものが種々提案されている。これらの液体噴出器は容器体内の収容液を使い切った後にポンプごと廃棄することが一般に行われていたが、最近のゴミ処理事情を考慮して容器体内への液の詰め替えを行う形態に移行させている。また、収容液の特性,用途等を考慮して収容液を使い切った後に容器体のみを交換用の容器体と交換可能な形態とした液体噴出器も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1の液体噴出器は、筒状のケース本体内に収納して着脱可能に吊設するとともに、薄肉の胴部上端より口頸部を起立した液収納用の容器体を備え、また、周壁両側より垂設した一対の側板下端部をケース本体両側に上下動可能且つ回動可能に連繋させたケース蓋体と、該蓋体の頂壁を上下に貫通して固定するとともに、下端部を液密に口頸部内に垂下させたポンプとを備え、ケース蓋体を上方へ引き上げた後回動させて容器体の交換ができる如く構成している。
【特許文献1】特開2002−224600号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の液体噴出器は、収容液を使い切った後に薄肉胴部を有する容器体のみを廃棄すれば良いため、廃棄物の量,嵩を極力少なくすることができ、しかも容器体の交換に当たってはケース蓋体を引き上げて回動させるという極めて簡単な操作により行えるという優れた特性をもつものである。
【0005】
本発明は上記した従来の液体噴出器と同様に容器体内の収容液を使い切った際に極めて簡単な操作により容器体の交換が可能であり、しかも、小容量の容器体への対応に好適であり、頻繁な容器体の交換、例えば、その都度使い切ってしまう等の頻繁な交換を行う場合にも極めて便利であり、その様な交換を行っても液漏れを起こすこともない液体噴出器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の液体噴出器は、ケース体と、容器体と、ポンプとを備えている。
【0007】
ケース体は合成樹脂等により形成された自立性を備えたものであり、筒状の胴部上に筒状の口部を開口した形態のものである。その機能としては、容器体を収納支持し、内部に容器体を上方付勢させるための上方付勢手段を備えている。筒状の胴部の径は口部の径と同じであっても大きくても良く、内部の構造等を考慮して適宜選択すれば良い。
【0008】
容器体は合成樹脂等により形成されたもので、筒状胴部上端に口頸部を起立した形態をなし、内部に液を収容してケース体の上方よりケース体胴部及びケース体口部内に収納装着する如く構成したものである。容器体は収容液が無くなった際にはポンプを取り外して液を最充填する如く構成しても良いが、カートリッジタイプの交換用の容器体とすることも可能である。容器体は上方付勢の形態により選択する必要はあるが、全体を剛性を備えたものとする場合と、一部のみを剛性を備え他を薄肉で形成する場合との選択が可能となる。前者の場合には、容器体全体を弾性材で上方付勢させる場合であり、後者の場合には容器体の上部一部を弾性材で上方付勢させる場合が挙げられる。
【0009】
ポンプは、ケース体口部外周に嵌合係止した装着筒を頂板裏面より垂設した装着キャップによりケース体に着脱可能に装着したもので、下端部のシリンダを容器体内に垂下し、また、上端の噴出ヘッドを装着キャップ上方に上下動可能に突出した形態のものが使用される。ポンプの内部機構は従来から使用される公知の機構が使用される。但し、本発明の場合には、その構造上一回の噴出量が一般のものより多量のものが好適に採用される。例えば、一般的なハンドスプレーでは、一回の噴出量が0.07cc程度であるが、本発明では0.6cc前後の噴出量を好ましく採用できる。
【0010】
また、本発明では、ケース体に対して容器体を上方付勢させる上方付勢手段を設け、該上方付勢手段により容器体口頸部上面をポンプに圧接して容器体上端開口を密閉シールする如く構成している。容器体口頸部上面を圧接するポンプ面としは、例えば、シリンダのフランジや、装着キャップの頂板等そのポンプの形態に対応して容器体口頸部上方に位置するポンプ部分が該当する。
【0011】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、筒状の胴部10上に筒状の口部11を開口したケース体Aと、ケース体A上方より胴部10及び口部11内に収納装着するとともに、筒状胴部30上端に口頸部31を起立した形態をなす容器体Cと、ケース体口部11外周に嵌合係止した装着筒50を頂板51裏面より垂設した装着キャップE1によりケース体Aに着脱可能に装着するとともに、シリンダE2を容器体C内に垂下し、且つ、噴出ヘッド71を装着キャップE1上方に上下動可能に突出したポンプEとを備え、ケース体Aに対して容器体Cを上方付勢させる上方付勢手段を設け、該上方付勢手段により容器体口頸部31上面をポンプEに圧接して容器体C上端開口を密閉シールした。
【0012】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、ケース体口部11外周への装着筒50の係止手段が螺着であり、ケース体Aに対する装着キャップE1の螺着最終段階で回動を防止して係止する回動防止手段を設けた。
【0013】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段に於いて、前記回動防止手段を、非円形のケース体胴部10上面周縁部に周設した嵌合凹部12と、該嵌合凹部12に螺着最終段階で嵌合する装着キャップE1の外周壁52とで構成した。
【0014】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第3の手段のいずれかの手段に於いて、上記上方付勢手段が、容器体口頸部31外面に突設した係合突部32と、ケース体口部11内面に設けた係止突部13との間に弾性材Bを介在させた上方付勢手段であり、ポンプEの嵌合時に、弾性材Bの弾発力に抗してポンプEが容器体口頸部31上面を押し下げて、口頸部31上端開口を密閉シールした。
【0015】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第4の手段のいずれかの手段に於いて、上記ケース体Aが、下端を開口した筒状胴部10を備え、口部11の内周下部に突設したフランジ状の係止突部13上に弾性材BとしてのコイルスプリングB1を装着してなる。
【0016】
第6の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段乃至第3の手段のいずれかの手段に於いて、上記上方付勢手段が、ケース体A内底部と、容器体Cの底面との間に介在させた弾性材Bであり、ポンプEの嵌合時に、弾性材Bの弾発力に抗してポンプEが容器体口頸部31上面を押し下げして、口頸部31上端開口を密閉シールした。
【0017】
第7の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第6の手段に於いて、上記ケース体Aが、有底の筒状胴部10を備え、上記弾性材Bがケース体内底部に装着した帯板状の板バネB2である。
【0018】
第8の手段として、以下の通り構成した。即ち、口頸部31外周に抜け出しを防止して嵌合させたリング40と、リング40上縁に易切断性薄肉線41を介して下縁を連結し、口頸部31外周に嵌合させた切除帯42と、切除帯42上縁に易切断性薄肉線41を介して下面周縁部を連結し、容器体口頸部31上端を閉塞する蓋板43とからなる蓋部材Dを装着してなる液体噴出器用の交換用容器体である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ケース体Aに対して容器体Cを上方付勢させる上方付勢手段を設け、該上方付勢手段により容器体口頸部31上面をポンプEに圧接して容器体C上端開口を密閉シールしているため、容器体Cのシール性が極めて良く、度重なる容器体Cの交換或いは容器体C内への液の詰め替えが有ったとしても、常時気密なシールが可能となる。また、容器体Cはケース体A上方より胴部10及び口部11内に収納装着するため、装着時の液の漏出等が生じる虞れがなく簡単に装着でき、しかも、その状態でポンプEを嵌合係止させるだけで容器体の装着が可能であるため、極めて容器体Cの交換或いは容器体C内への液の詰め替えが容易に行える利点がある。
【0020】
ケース体口部11外周への装着筒50の係止手段が螺着であり、ケース体Aに対する装着キャップE1の螺着最終段階で回動を防止して係止する回動防止手段を設けた場合には、装着筒50を螺合下降させることで容器体C上面のシールが行えるため、無理のない確実なシールを行え、その上回動防止手段の存在で螺合が弛むことがなく、その結果、シール部分が甘くなるという不都合を生じることもない。
【0021】
前記回動防止手段を、非円形のケース体胴部10上面周縁部に周設した嵌合凹部12と、該嵌合凹部12に螺着最終段階で嵌合する装着キャップE1の外周壁52とで構成した場合には回動防止手段の係合及び係合解除が極めて容易であり、装着キャップE1の螺着,螺脱操作のながれでそれを行うことが出来る利点がある。
【0022】
上記上方付勢手段が、容器体口頸部31外面に突設した係合突部32と、ケース体口部11内面に設けた係止突部13との間に弾性材Bを介在させた上方付勢手段であり、ポンプEの嵌合時に、弾性材Bの弾発力に抗してポンプEが容器体口頸部31上面を押し下げて、口頸部31上端開口を密閉シールした場合には、弾性材Bの組み付けが極めて容易であり、また、口頸部31上端開口の密閉シールが自然に無理なく行える利点がある。更に、容器体Cの口頸部31や係合突部32部分以外は薄肉に形成しても機能的な不都合を生じることがないため、より容器体を安価に製造できる利点もある。
【0023】
上記ケース体Aが、下端を開口した筒状胴部10を備え、口部11の内周下部に突設したフランジ状の係止突部13上に弾性材BとしてのコイルスプリングB1を装着してなる場合には、コイルスプリングB1の組み付け操作が更に容易となる。
【0024】
上記上方付勢手段が、ケース体A内底部と、容器体Cの底面との間に介在させた弾性材Bであり、ポンプEの嵌合時に、弾性材Bの弾発力に抗してポンプEが容器体口頸部31上面を押し下げして、口頸部31上端開口を密閉シールした場合には、この場合も口頸部31上端開口の密閉シールが自然に無理なく行える利点がある。
【0025】
上記ケース体Aが、有底の筒状胴部10を備え、上記弾性材Bがケース体内底部に装着した帯板状の板バネB2である場合には、弾性材Bの耐久性に優れ、度重なる容器体の入れ換えがあっても、弾性材Bがへたる等の不都合を極力防止できる利点がある。
【0026】
口頸部31外周に抜け出しを防止して嵌合させたリング40と、リング40上縁に易切断性薄肉線41を介して下縁を連結し、口頸部31外周に嵌合させた切除帯42と、切除帯42上縁に易切断性薄肉線41を介して下面周縁部を連結し、容器体口頸部31上端を閉塞する蓋板43とからなる蓋部材Dを装着してなる液体噴出器用の交換用容器体は、液体噴出器内の液が無くなった場合には極めて簡単な操作で開封でき、交換が極めて容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【0028】
図1乃至図5は液体噴出器1の一例を示し、液体噴出器1は、ケース体Aと、弾性材Bと、容器体Cと、ポンプEとを備えている。
【0029】
ケース体Aは、胴部10の上に小径の口部11を開口している。胴部10は、横長な楕円筒状の周壁10a の上端縁より内方へ頂壁10b を延設し、頂壁10b の縁部には後述する装着キャップの周縁部が嵌合する嵌合凹部12を凹設しており、また、頂壁10b 中央に円筒状の口部11を貫通起立させている。口部11の下端は胴部頂壁10b より若干下方へ突設しており、口部11の下端縁より内方へフランジ状の係止突部13を延設している。更に、図3に示す如く、周壁10a 上部の前後には一対の案内リブ14を内方に突設している。各案内リブ14は、その内側面が係止突部13の内側面と同位置で、装着した容器体C外面に当接係止する如く構成している。
【0030】
弾性材Bは、ケース体Aに対して容器体Cを上方へ付勢させるもので、本例では係止突部13上の口部11内面に装着したコイルスプリングB1の形態をなしている。
【0031】
容器体Cは、有底筒状の胴部30より小径の口頸部31を起立した形態をなしており、口頸部31の外周上下中間部にフランジ状の係合突部32を突設しており、係合突部32直上の口頸部31外面には環状の係止凹部33を凹設している。そして、ケース体Aの上方から収納装着する如く構成している。その際、図2に示す如く、最初係合突部32をコイルスプリングB1上面に当接載置した状態でケース体Aに装着する。
【0032】
尚、本例に於いて容器体Cは少容量であり、また、一回の噴出量の多い(例えば0.6cc)ポンプEを使用しており、図4に示す如き交換用の容器体Ca を使用している。交換用の容器体Ca は、頂部に蓋部材Dを装着している。蓋部材Dは、係止凹部33に抜け出しを防止して嵌合させたリング40と、リング40の上縁に易切断性の薄肉線41を介して下縁を連結して口頸部31外周に嵌合させた切除帯42と、切除帯42の上縁に易切断性の薄肉線41を介して下面周縁部を連結するとともに、口頸部31上端開口を閉塞する蓋板43と、蓋板43裏面より垂設して口頸部31に液密に嵌合させたシール筒44とを備えている。また、切除帯42外面一部からは指掛け突片45を突設している。そして、指掛け突片45を掴んで引き回すことで、上部及び下部のそれぞれの薄肉線41を切断して切除帯42を取り除いた後、蓋板43及びシール筒44部分を容器体Cより取り外し、使用することができる。
【0033】
ポンプEは、装着キャップE1、シリンダE2、作動部材E3等を備えている。装着キャップE1は、口部11外周に螺着させた装着筒50を頂板51裏面より垂設するとともに、頂板51周縁部より外周壁52を垂設している。外周壁52の下端縁は装着筒50を口部11に螺着した最終段階で嵌合凹部12に強制的に嵌合し、両者で回動防止手段を形成しており、口部11と装着筒50の螺合が弛まない様に作用し、強制的に回動させれば外れる如く構成している。
【0034】
シリンダE2は上下端を開口した筒状をなし、外周上部に突設したフランジ60を装着キャップ頂板51裏面に当接し、装着キャップ頂板51中央の透孔を介してその上方へ突出した上端部に固定キャップ61を嵌合して装着キャップE1に固定している。シリンダE2の下端にはパイプ62の上端を嵌着し、その下端を容器体C内下部に垂下させている。また、シリンダE2内下端部には図示しない吸込み弁を設けている。
【0035】
作動部材E3は、シリンダE2内に摺動するピストン(図示せず)を下部に連繋したステム70の上端に噴出ヘッド71を嵌着して、上方付勢状態で押し下げ可能に装着しており、作動部材E3を押し下げることで、シリンダE2内の液を、ステム70内に設けた吐出弁(図示せず)を開いて噴出ヘッド71の噴出口72より噴出する如く構成している。また、作動部材E3が上昇する際には吐出弁が閉じ、シリンダE2内の負圧化で吸込み弁が開いて容器体C内の液をパイプ62を介してシリンダE2内に吸い上げる如く構成している。
【0036】
液体噴出器を組み付ける場合には、図2に示す如く、ケース体Aの口部11内面にコイルスプリングB1を嵌合載置し、別に蓋部材Dを取り外した容器体Cをケース体A上方より挿入して、その係合突部32をコイルスプリングB1上に載置し装着する。次いで、パイプ62及びシリンダE2を容器体C内へ挿入しつつ装着キャップE1の装着筒50を口部11に螺合させていき、その際、ポンプEの一部であるシリンダE2のフランジ60裏面により容器体Cの口頸部31上面をコイルスプリングB1の弾発力に抗して押し下げる。最後に、外周壁52の下端部が嵌合凹部12に強制的に嵌合されて装着キャップE1の回動が防止される。
【0037】
容器体C内の液を使い切った際には、装着キャップE1を回動させて装着筒50と口部11との螺合を螺脱する。この際、当初外周壁52と嵌合凹部12とが嵌合して外周壁52の回動を阻止しようとするが、強制的に回動させてその嵌合を解除する。次いで、容器体Cを上方へ取り出し、上記したと同様に新たな交換用の容器体Ca を装着すれば良い。
【0038】
図6乃至図8は他の例を示すもので、本例に於いては、ケース体Aは、有底筒状の胴部10の上に小径の口部11を開口している。胴部10は、横長な楕円筒状の周壁10a の上端縁より内方へ頂壁10b を延設し、頂壁10b の縁部には嵌合凹部12を凹設している。また、別体に形成した底壁10c を下端部に嵌着固定している。底壁10c は、周縁部に起立した嵌着筒15を周壁10a 内面下端部に嵌着し、凹凸係合手段を介して抜け出しを防止している。また、頂壁10b 中央に基端を開口した円筒状の口部11を起立させている。口部11の内径は容器体胴部30上部がピッタリ嵌合する径をなしている。また、図8に示す如く、周壁10a 上部の前後には図3と同様の一対の案内リブ14を内方に突設している。
【0039】
底壁10c の上面には弾性材Bとしての板バネB2を装着している。板バネB2は、両端をケース体A内の底部左右に嵌合固定した帯板状をなし、中央部が上方へ突出した円弧板状をなしている。その他の構成は図1の例と同様であるため、同符合を付して説明を省略する。この場合の液体噴出器を組み付ける場合も図1の場合と同様であり、図7に示す如く底部に板バネB2を固定したケース体Aに対して、蓋部材Dを取り外した容器体Cをケース体A上方より挿入して、その底部を板バネB2上に載置し装着する。次いで、パイプ62及びシリンダE2を容器体C内へ挿入しつつ装着キャップE1の装着筒50を口部11に螺合させていき、その際、ポンプEの一部であるシリンダE2のフランジ60裏面により容器体Cの口頸部31上面を板バネB2の弾発力に抗して押し下げる。最後に、外周壁52の下端部が嵌合凹部12に強制的に嵌合されて装着キャップE1の回動が防止される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】液体噴出器の縦断面図である。(実施例1)
【図2】液体噴出器の分解状態の縦断面図である。(実施例1)
【図3】液体噴出器の縦断面図である。(実施例1)
【図4】交換用容器体の半断面図である。(実施例1)
【図5】交換用容器体の開封後の半断面図である。(実施例1)
【図6】液体噴出器の縦断面図である。(実施例2)
【図7】液体噴出器の分解状態の縦断面図である。(実施例2)
【図8】液体噴出器の縦断面図である。(実施例2)
【符号の説明】
【0041】
1…液体噴出器
A…ケース体
10…胴部,10a …周壁,10b …頂壁,10c …底壁,11…口部,12…嵌合凹部,
13…係止突部,14…案内リブ,15…嵌着筒
B…弾性材
B1…コイルスプリング,B2…板バネ
C…容器体(Ca …交換用の容器体)
30…胴部,31…コイルスプリング,32…係合突部,33…係止凹部
D…蓋部材
40…リング,41…易切断性の薄肉線,42…切除帯,43…蓋板,44…シール筒,
45…指掛け突片
E…ポンプ
E1…装着キャップ
50…装着筒,51…頂板,52…外周壁
E2…シリンダ
60…フランジ,61…固定キャップ,62…パイプ
E3…作動部材
70…ステム,71…噴出ヘッド,72…噴出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の胴部10上に筒状の口部11を開口したケース体Aと、ケース体A上方より胴部10及び口部11内に収納装着するとともに、筒状胴部30上端に口頸部31を起立した形態をなす容器体Cと、ケース体口部11外周に嵌合係止した装着筒50を頂板51裏面より垂設した装着キャップE1によりケース体Aに着脱可能に装着するとともに、シリンダE2を容器体C内に垂下し、且つ、噴出ヘッド71を装着キャップE1上方に上下動可能に突出したポンプEとを備え、ケース体Aに対して容器体Cを上方付勢させる上方付勢手段を設け、該上方付勢手段により容器体口頸部31上面をポンプEに圧接して容器体C上端開口を密閉シールしたことを特徴とする液体噴出器。
【請求項2】
ケース体口部11外周への装着筒50の係止手段が螺着であり、ケース体Aに対する装着キャップE1の螺着最終段階で回動を防止して係止する回動防止手段を設けた請求項1記載の液体噴出器。
【請求項3】
前記回動防止手段を、非円形のケース体胴部10上面周縁部に周設した嵌合凹部12と、該嵌合凹部12に螺着最終段階で嵌合する装着キャップE1の外周壁52とで構成した請求項2記載の液体噴出器。
【請求項4】
上記上方付勢手段が、容器体口頸部31外面に突設した係合突部32と、ケース体口部11内面に設けた係止突部13との間に弾性材Bを介在させた上方付勢手段であり、ポンプEの嵌合時に、弾性材Bの弾発力に抗してポンプEが容器体口頸部31上面を押し下げて、口頸部31上端開口を密閉シールした請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の液体噴出器。
【請求項5】
上記ケース体Aが、下端を開口した筒状胴部10を備え、口部11の内周下部に突設したフランジ状の係止突部13上に弾性材BとしてのコイルスプリングB1を装着してなる請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の液体噴出器。
【請求項6】
上記上方付勢手段が、ケース体A内底部と、容器体Cの底面との間に介在させた弾性材Bであり、ポンプEの嵌合時に、弾性材Bの弾発力に抗してポンプEが容器体口頸部31上面を押し下げして、口頸部31上端開口を密閉シールした請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の液体噴出器。
【請求項7】
上記ケース体Aが、有底の筒状胴部10を備え、上記弾性材Bがケース体内底部に装着した帯板状の板バネB2である請求項6記載の液体噴出器。
【請求項8】
口頸部31外周に抜け出しを防止して嵌合させたリング40と、リング40上縁に易切断性薄肉線41を介して下縁を連結し、口頸部31外周に嵌合させた切除帯42と、切除帯42上縁に易切断性薄肉線41を介して下面周縁部を連結し、容器体口頸部31上端を閉塞する蓋板43とからなる蓋部材Dを装着してなる液体噴出器用の交換用容器体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−12365(P2010−12365A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−171874(P2008−171874)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】