説明

液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

【課題】簡単な構造でインク噴射ヘッドのケースの内部の換気を的確に行う。
【解決手段】インク噴射ヘッド5が基準位置にある時に、送風手段の導入管53がヘッド
カバー35の導入口36に挿入され、ケース31の内部の圧電振動子24とフレキシブル
回路板33の接着部を含む部位に気流を発生させ、インク吐出によるミスト等が発生しな
い部位でケース31の内部の換気を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電圧を印加することで変形する圧電素子で液体に圧力を付与することにより
ノズルから液滴を吐出する液体噴射ヘッドが知られており、その代表例として、ノズルか
らインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドが知られている。
【0003】
このようなインクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、特許文献1に開示されたも
のが知られている。特許文献1に開示されたものは、ノズルが複数穿設されたノズルプレ
ートが一方面に接合され各ノズルにそれぞれ連通する複数の圧力発生室を備えている。
【0004】
また、各圧力発生室の共通のインク室であるリザーバー(インク貯留室)が形成された
リザーバー形成基板(流路基板)を備えている。そして、圧力発生室内の圧力を変化させ
てノズルにインク吐出力を付与する圧電振動子(圧電素子)を備えている。更に、ポリフ
ェニレンサルファイド(PPS)フィルムとステンレス鋼(SUS)からなる金属薄膜と
の複合板で構成されリザーバー形成基板の他方面に接合された振動板を備えている。
【0005】
このようなインクジェット式記録ヘッドでは、圧電素子に配線部材(フレキシブル回路
基板)が接続され、駆動回路からの電気信号が圧電素子に供給されている。圧電素子と配
線部材は導電性の接着剤で接合され、コストをかけることなく作業性良く接合ができる。
また、基板等の部材の接合にはウレタン系の接着剤が用いられている。
【0006】
ところで上記特許文献1のインクジェット式記録ヘッドでは、振動部や薄肉部を構成す
るポリフェニレンサルファイド(PPS)が有機溶剤の揮発ガスを透過させる性質を有し
ている。このため、有機溶剤を含む溶剤系インクを吐出すると、揮発ガスが振動部を透過
して空間部内に流入する。かかる揮発ガスは、振動部の変形などに伴い一部が外部空間に
排出されるが、空気より比重が重いため、その大半が空間部内に残留する。
【0007】
このような有機溶剤の揮発ガスは、圧電素子と配線部材を接着する導電性の接着剤を膨
潤させて接着不良を生じさせる虞があった。接着不良は電気的な接続不良につながり、製
品の信頼性に影響を及ぼすことになる。
【0008】
また、有機溶剤の揮発ガスは、基板等の部材の接合にも影響を及ぼすため、製品寿命の
短縮や、振動部の変位特性の劣化等による良好なインク吐出特性の低下につながることに
なる。このように有機溶剤の揮発ガスは、インクジェット式記録ヘッドに対して様々な影
響を及ぼすことが考えられるため、排気を確実に実施することが好ましい状況にあるのが
実情である。
【0009】
このような問題は、インクジェット式記録ヘッドだけでなく、インク以外の有機溶剤を
含む液体を吐出する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2004−148509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、簡単な構造で内部の換気を的確に行うこと
ができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明の液体噴射ヘッドは、ノズルに連通し溶剤を含む液体
が供給される複数の圧力室と、前記圧力室に圧力変動を与える圧電素子と、前記圧電素子
に電気信号を供給するため異方性導電性接着剤で前記圧電素子に接続される配線部材とを
含むヘッド本体が構成され、前記ヘッド本体は前記液体を噴射する位置及び基準位置の間
で移動可能に備えられ、前記基準位置で前記圧電素子の前記配線部材が接続されている部
位の前記ヘッド本体に気流を発生させる気流発生手段を備えたことを特徴とする。
これにより、ヘッド本体が基準位置にある時に、気流発生手段で圧電素子と配線部材が
接続されている部位に気流を発生させることで、液体が噴射されていない雰囲気の位置で
圧電素子と配線部材の接続部を含む部位の換気を行うことができる。この結果、簡単な構
造で内部の換気を的確に行うことが可能になる。
【0013】
また、本発明の液体噴射ヘッドは、前記ヘッド本体には流体の入口及び出口が形成され
、前記ヘッド本体の周囲に空間を介在させてヘッドカバーが取り付けられ、前記基準位置
で前記気流発生手段が接続されてヘッドカバーの内部に流体が導入される導入口が前記ヘ
ッドカバーに備えられていることを特徴とする。また、前記ヘッドカバーの内側には、前
記ヘッド本体の前記入口に連通する流路と前記出口に連通する流路を仕切る仕切り板が設
けられ、前記入口に連通する前記ヘッドカバーの流路に前記導入口が備えられていること
を特徴とする。
これにより、ヘッドカバーの導入口に気流発生手段を接続することで、ヘッド本体の入
口から流体を送って気流を発生させ、出口から排気することができる。
【0014】
また、本発明の液体噴射ヘッドは、前記導入口には、前記気流発生手段が接続される際
に開く蓋部材が備えられていることを特徴とする。蓋部材として、気流発生手段の挿入方
向にだけ開く弁体を用い、気流発生手段が挿入されていない場合に外部の雰囲気を確実に
遮断することができる。また、蓋部材としては、数箇所の切込みが形成された弾性部材製
の蓋を用いることができ、気流発生手段の挿入を容易にできる。
【0015】
また、本発明の液体噴射ヘッドは、前記気流発生手段は前記ヘッド本体に空気を送る送
風手段であることを特徴とする。送風手段は、専用のファンを設けたり、装置の電気系統
の冷却ファン等を兼用したりすることが可能である。また、本発明の液体噴射ヘッドは、
前記気流発生手段の前記ヘッド本体への接続部は、前記ヘッド本体に対して移動可能に備
えられていることを特徴とする。
【0016】
上記目的を達成するための本発明の液体噴射装置は上記液体噴射ヘッドと、前記液体噴
射ヘッドの前記リザーバーに流体を供給する流体源とを備えたことを特徴とする。これに
より、簡単な構造で内部の換気を的確に行うことができる液体噴射ヘッドを備えた液体噴
射装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】インクジェット式記録装置の概略構成図である。
【図2】インク噴射ヘッドの主要部の断面図である。
【図3】インク噴射ヘッドの主要部の外観図である。
【図4】基準位置でのインク噴射ヘッドの外観図である。
【図5】他の例のヘッドケースを用いたインク噴射ヘッドの主要部の外観図である。
【図6】導入口の具体例の説明図である。
【図7】導入口の具体例の説明図である。
【図8】気流発生手段の他の例の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1には本発明の一実施例に係るインクジェット式記録装置の全体構成を概略的に示し
てある。また、図2にはインク噴射ヘッドの主要部の断面、図3にはインク噴射ヘッドの
主要部の外観を表す分解斜視、図4には基準位置でのインク噴射ヘッドの外観を示してあ
る。また、図5には他の例のヘッドケースを用いたインク噴射ヘッドの主要部の外観を表
す分解斜視、図6、図7には導入口の具体例、図8には気流発生手段の他の例を示してあ
る。
【0019】
図1に基づいてインクジェット式記録装置を説明する。
【0020】
図に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置1は、インクカート
リッジ2が搭載されるキャリッジ3やキャリッジ3に取り付けられた液体噴射ヘッドとし
てのインク噴射ヘッド5を有している。キャリッジ3はタイミングベルト6を介してステ
ッピングモーター7に接続され、ガイドバー8に案内されて記録紙9の紙幅方向(主走査
方向)に往復移動する。キャリッジ3は上部に開放する箱型をなし、記録紙9と対面する
面(下面)にインク噴射ヘッド5のノズル面が露呈するよう取り付けられると共に、イン
クカートリッジ2が収容される。
【0021】
インク噴射ヘッド5は、印刷を行う際のホーム位置(基準位置)からキャリッジ3を移
動し、インク噴射ヘッド5にはインクカートリッジ2から液体としてインクが供給され、
キャリッジ3を移動させながら記録紙9の上面にインク滴を吐出させて記録紙9に画像や
文字をドットマトリックスにより印刷する(インクを噴射する位置)。
【0022】
図1中の符号で、10は印刷休止中にインク噴射ヘッド5のノズル開口を封止すること
によりノズルの乾燥を防止すると共にインク噴射ヘッド5のノズル面に負圧を作用させて
クリーニング動作をするキャップである。11はインク噴射ヘッド5のノズル面をワイピ
ングするワイパーブレードであり、12はクリーニング動作で吸引した廃インクを貯留す
る廃インク貯留部である。また、13はインクジェット式記録装置1の動作を制御する制
御装置である。
【0023】
図示のインク噴射ヘッド5には、インクカートリッジ2からインクを供給するための流
路が形成された流路形成部材が備えられている。尚、図1の例では、キャリッジ3に流体
源としてのインクカートリッジ2が収容される例を挙げて説明したが、インクカートリッ
ジがキャリッジ3とは別の場所に収容され、配管を介してインクがインク噴射ヘッド5の
流路形成部材に圧送される構成のインクジェット式記録装置であっても本発明を適用する
ことが可能である。
【0024】
図2に基づいてインク噴射ヘッド5を説明する。
【0025】
図に示すように、インク噴射ヘッド5にはヘッド本体21が備えられ、ヘッド本体21
にはノズル開口22が列設されたノズルプレート23が設けられている。ノズル開口22
に連通し圧電振動子24によりインクを加圧する圧力室(圧力発生室)25が設けられ、
圧力発生室25にはリザーバーからインクが供給される。
【0026】
即ち、ヘッド本体21は、ノズル開口22が穿設されたノズルプレート23と、圧力発
生室25との共通の液体貯留室であるリザーバー並びにこれらを連通させるインク供給路
26とに対応する空間が形成された圧力発生室形成板27と、圧力発生室25やリザーバ
ーの開口を封止する(圧力室の一部を区画する)封止板、即ち、振動板28とが積層され
ている。
【0027】
圧電振動子24は駆動信号の入力により充電状態で長手方向に収縮し、充電状態から放
電する過程で長手方向に伸張する、所謂、縦振動モードの振動子である。圧電振動子24
は、その先端が圧力発生室25の一部を形成する振動板28に固着された状態で他端が基
台29に固定されている。尚、縦振動モードの圧電振動子24をたわみ振動モードの圧電
振動子に変更することも可能である。
【0028】
ヘッド本体21のケース31にはリザーバーに対応する部分にヘッド流路32が形成さ
れ、インクカートリッジ2(図1参照)のインクが流路ケース30の流路及びヘッド流路
32を介してリザーバーに送られて圧力発生室25に導入される。圧電振動子24にはフ
レキシブル回路板33が異方性導電性接着剤で接着され、圧電振動子24にはフレキシブ
ル回路板33を介して制御基板34からの駆動信号が入力される。
【0029】
ヘッド本体21にはヘッドカバー35が取り付けられ、ヘッド本体21の周囲がヘッド
カバー35で覆われている。ヘッドカバー35には後述する気流発生手段から空気が送ら
れる導入口36が形成され、導入口36からヘッドカバー35の内部に空気が圧送され、
ケース31の内部の換気が行われる。
【0030】
図3に基づいてインク噴射ヘッド5の外観状況を説明する。
【0031】
図に示すように、ヘッド本体21のケース31には、インク噴射ヘッド5の移動方向(
図矢印方向)に対し直行する一方の面に圧電振動子24(図2参照)に対応して入口41
が形成され、ケース31の他方の面に入口41に対応して出口42が形成されている。ヘ
ッドカバー35には、インク噴射ヘッド5の移動方向(図矢印方向)に対向する面に導入
口36及び排気口44が形成されている。
【0032】
ヘッドカバー35の内側には仕切り板45が設けられ、仕切り板45によりヘッドカバ
ー35の内側が入口41側の流路46と出口42側の流路47とに仕切られている。入口
41側の流路46が導入口36につながり、出口42側の流路47が排気口44につなが
っている。
【0033】
図4に基づいて気流発生手段に導入口36が接続された状態を説明する。
【0034】
インク噴射ヘッド5の移動位置におけるホーム位置(基準位置)には、気流発生手段と
しての送風手段51が設けられている。送風手段51はファン52からヘッド本体21へ
の接続部としての導入管53に空気が圧送される。インク噴射ヘッド5がホーム位置(基
準位置)に移動すると導入口36に導入管53が挿入され、ファン52を駆動することに
より導入口36からヘッドカバー35の内部に空気が圧送される。
【0035】
ホーム位置(基準位置)で送風手段51の導入管53からヘッドカバー35の内部に空
気が圧送されると、空気は入口41側の流路46に導かれて入口41からケース31の内
部(圧電振動子24とフレキシブル回路板33の接着部を含む部位)に流入する。ケース
31の内部に流入した空気は出口42に向かう流れとなり、出口42から出口42側の流
路47に送られて排気口から外部に排気される。
【0036】
有機溶剤を含む溶剤系インクが用いられ、比重が空気より重い有機溶剤の揮発ガスが振
動部や薄肉部を透過して振動板28の周囲に滞っていることがある。しかし、揮発ガスが
振動板28の周囲に滞っていても、ケース31の内部に流入して出口42から流路47に
送られて排気口から外部に排気される空気と共に揮発ガスは排気される。このため、圧電
振動子24にフレキシブル回路板33を接続している異方性導電性接着剤に対し揮発ガス
の影響が及ぶことがなくなり、異方性導電性接着剤に膨潤等の変質が生じる虞がない。
【0037】
従って、揮発ガスにより、圧電振動子24とフレキシブル回路板33とに接着不良が生
じることがなくなり、電気的な接続不良による製品の信頼性の低下をなくすことができる
。また、揮発ガスにより、基板等の部材の接合に影響を及ぼすことがなくなり、製品寿命
の短縮や、振動部の変位特性の劣化等による良好なインク吐出特性の低下をなくすことが
でき、揮発ガスによる様々な影響を排除することができる。
【0038】
上述した実施例では、インク噴射ヘッド5の移動方向に対し直行する面のケース31に
入口41及び出口42を設け、ヘッドカバー35から換気用の空気を入れる構成としたが
、入口41及び出口42を設ける部位は任意であり、また、送風手段51の導入管53が
直接挿入される構成とすることも可能である。
【0039】
また、インク噴射ヘッド5の移動方向に対向する面のヘッドカバー35に導入口36及
び排気口44を形成し、ヘッドカバー35の内部に、インク噴射ヘッド5の移動方向に沿
った方向に入口41側の流路46及び出口42側の流路47を形成したが、導入口36及
び排気口44を形成する部位や流路46、流路47の状況は任意に設定することができる

【0040】
例えば、図5に示すように、インク噴射ヘッド5の移動方向に対し直行する面のヘッド
カバー35に導入口36及び排気口44を形成し、仕切り板45によりヘッドカバー35
の内部に、インク噴射ヘッド5の移動方向の前後に入口41側の流路46及び出口42側
の流路47を形成することも可能である。
【0041】
上述したインクジェット式記録装置1は、インク噴射ヘッド5が基準位置にある時に、
送風手段51の導入管53がヘッドカバー35の導入口36に挿入されている。このため
、ケース31の内部の圧電振動子24とフレキシブル回路板33の接着部を含む部位に気
流を発生させ、インク吐出によるミスト等が発生しない部位でケース31の内部の換気を
行うことができる。この結果、簡単な構造でインク噴射ヘッド5のケース31の内部の換
気を的確に行うことが可能になる。
【0042】
図6、図7に基づいて導入口36に蓋部材を備えた例を説明する。
【0043】
図6に示すように、導入口36にはばね61により閉側に付勢された弁蓋62が備えら
れている。導入口36が送風手段51(図4参照)の導入管53(図4参照)に挿入され
ると、導入管53(図4参照)により弁蓋62がばね61の付勢力に抗して開き、導入管
53(図4参照)からヘッドカバー35の内部に空気が送られる。導入管53(図4参照
)が挿入されていない場合には、弁蓋62がばね61の付勢力により閉じられるため、外
部の雰囲気を確実に遮断することができる。
【0044】
図7に示すように、導入口36にはゴム製の円盤状の蓋65が2重に取り付けられてい
る。蓋65には複数個所に切込みが形成され、導入口36が送風手段51(図4参照)の
導入管53(図4参照)に挿入されると、切込みが開いて導入口36が開口し、導入管5
3(図4参照)からヘッドカバー35の内部に空気が送られる。このため、導入管53(
図4参照)への挿入を容易に行うことができる。
【0045】
図8に基づいて気流発生手段の他の例を説明する。
【0046】
図8に示すように、気流発生手段としての送風手段71はファン72から導入管73に
空気を圧送する構成となっている。導入管73は軸方向に移動自在に備えられ、ファン7
2と導入管73がフレキシブルチューブ74で接続されている。インク噴射ヘッド5がホ
ーム位置(基準位置)に移動すると、導入管73が移動して導入口36に挿入される。そ
して、ファン72を駆動することにより導入口36からヘッドカバー35の内部に空気が
圧送される。導入管73が移動自在になっているので、送風手段71の設置位置の制約が
少なくなる。
【0047】
尚、上述した実施形態においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録
ヘッドを挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり
、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の
液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録
ヘッドが挙げられる。また、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる
色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成
に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッ
ド等が挙げられる。
【符号の説明】
【0048】
1 インクジェット式記録装置、 2 インクカートリッジ、 5 インク噴射ヘッド
、 21 ヘッド本体、 22 ノズル開口、 23 ノズルプレート、 24 圧電振
動子、 25 圧力室(圧力発生室)、 28 振動板、 31 ケース、 33 フレ
キシブル回路板、 35 ヘッドカバー、 36 導入口、 41 入口、 42 出口
、 44 排気口、 45 仕切り板、 46、47 流路、 51、71 送風手段、
52、72 ファン、 53、73 導入管、 61 ばね、 62 弁蓋、 65
蓋、 74 フレキシブルチューブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズルに連通し溶剤を含む液体が供給される複数の圧力室と、
前記圧力室に圧力変動を与える圧電素子と、
前記圧電素子に電気信号を供給するため異方性導電性接着剤で前記圧電素子に接続され
る配線部材とを含むヘッド本体が構成され、
前記ヘッド本体は前記液体を噴射する位置及び基準位置の間で移動可能に備えられ、
前記基準位置で前記圧電素子の前記配線部材が接続されている部位の前記ヘッド本体に
気流を発生させる気流発生手段を備えた
ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
【請求項2】
請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
前記ヘッド本体には流体の入口及び出口が形成され、
前記ヘッド本体の周囲に空間を介在させてヘッドカバーが取り付けられ、
前記基準位置で前記気流発生手段が接続されてヘッドカバーの内部に流体が導入される
導入口が前記ヘッドカバーに備えられている
ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
【請求項3】
請求項2に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
前記ヘッドカバーの内側には、前記ヘッド本体の前記入口に連通する流路と前記出口に
連通する流路を仕切る仕切り板が設けられ、
前記入口に連通する前記ヘッドカバーの流路に前記導入口が備えられている
ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
【請求項4】
請求項2もしくは請求項3に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
前記導入口には、前記気流発生手段が接続される際に開く蓋部材が備えられている
ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
前記気流発生手段は前記ヘッド本体に空気を送る送風手段である
ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
前記気流発生手段の前記ヘッド本体への接続部は、前記ヘッド本体に対して移動可能に
備えられている
ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
【請求項7】
請求項1から請求項6に記載の液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドの前記リザーバーに流体を供給する流体源とを備えた
ことを特徴とする液体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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