説明

液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法

【課題】インクが増粘するようなことがなく、画質の劣化やノズル詰まりが生じない液体噴射装置を提供する。
【解決手段】本発明の液体噴射装置は、液体を噴射する複数のノズルからなるノズル列と、前記ノズル列が設けられた液体噴射ヘッド220と、前記ノズルから液体を噴射させる方向と逆方向側に液体を引き込む動作を行わせる制御部と、前記ノズルに対してノズル保護溶剤を塗布するノズル保護溶剤塗布部30と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被噴射材の液体噴射面に液体を噴射する液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体噴射装置の一つとしてインクジェットプリンターが知られている。このインクジェットプリンターは、紙や布、フィルムなどの各種媒体に向けて、ヘッドの複数のノズルから液体としてのインクを吐出して印刷を行うものである。
【0003】
最近では、印刷時間の短縮を目的として、紙等の媒体の幅以上の長さのノズル列(ノズルが一方向に整列したもの)がヘッドに設けられたラインヘッドプリンターの開発が進められている。このラインヘッドプリンターによれば、シリアルプリンターでは必須であった印刷中のヘッドの往復移動動作を省略可能となり、つまり、ヘッドは所定位置に固定された状態で、当該ヘッドに対して搬送される媒体に向けてインクを吐出するだけで媒体への画像の印刷を可能にし、その結果として、印刷の高速化を図ることができる。
【0004】
上記のようなラインヘッドプリンターとしては、例えば、特許文献1(特開2010−685号公報)に、媒体を該媒体の搬送方向に搬送させる搬送機構と、液体を噴射するノズルが前記搬送方向と交差する方向に並ぶ第1ノズル列と、前記搬送方向について前記第1ノズル列よりも下流側に設けられ、前記液体を噴射するノズルが前記搬送方向と交差する方向に並ぶ第2ノズル列と、前記第1ノズル列と前記第2ノズル列との間に設けられ、前記第1ノズル列から噴射された前記媒体における前記液体を検出する検出部と、を備える液体噴射装置が開示されているものがある。
【特許文献1】特開2010−685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ラインヘッドプリンターにおいては、装置が扱い得る最大幅の記録媒体S2に対応する
ようにノズル列の長さが決められている。また、ラインヘッドプリンターは、幅が異なる複数種類の記録媒体を扱い得るように構成されているので、例えば、記録媒体S2より幅
が狭い記録媒体S1を利用することも可能に構成される。ところで、ユーザーが、専ら、
記録媒体S2より幅が狭い記録媒体S1を利用して印刷をおこなうような場合、ラインヘッドに設けられているノズルのうち記録媒体S1の幅分のノズルのみが使用され、それ以外
のノズルが長期間不使用となることがある。
【0006】
ここで、これらノズルの開口(ノズルの先端縁)が大気開放されている場合には、ノズルの先端部ではインクの溶媒たる水分が蒸発し、その結果、時間とともにインク中の染料等の溶質分比率や顔料等の固形分比率が相対的に高まって、前記先端部のインクが増粘(粘性が高くなること)するおそれがある。そして、この増粘は、インクの吐出量や着弾位置に悪影響を及ぼし画質を劣化させるだけでなく、過度になるとノズル詰まりを引き起こしてしまう、という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記課題を解決するためのもので、本発明に係る液体噴射装置は、液体を噴射する複数のノズルからなるノズル列と、前記ノズル列が設けられた液体噴射ヘッドと、前記ノズルから液体を噴射させる方向と逆方向側に液体を引き込む動作を行わせる制御部と、前記ノズルに対してノズル保護溶剤を塗布するノズル保護溶剤塗布部と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る液体噴射装置は、前記ノズル保護溶剤塗布部が塗布ローラーからなることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る液体噴射装置は、前記ノズル列の方向と、前記ノズル保護溶剤塗布部によるノズル保護溶剤の塗布方向が同方向であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る液体噴射装置は、前記ノズル列の方向と、前記ノズル保護溶剤塗布部によるノズル保護溶剤の塗布方向が直交することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る液体噴射装置は、異なる色の液体を噴射するノズル列が複数設けられていると共に、前記ノズル列が噴射する色毎に、前記ノズル保護溶剤塗布部を設けることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る液体噴射装置の制御方法は、液体を噴射するノズルから液体を噴射させる方向と逆方向側に液体を引き込む第1工程と、前記第1工程の後に、前記ノズルに対してノズル保護溶剤を塗布する工程と、からなることを特徴とする。
【0013】
以上、本発明の液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法によれば、ノズルで液体を引き込ませた上で、ノズルにはノズル保護溶剤が塗布されるようになっているので、インクの溶媒が蒸発してインクが増粘するようなことがなく、画質の劣化やノズル詰まりが生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る液体噴射装置の一例であるプリンター10の概要を示す図である。
【図2】プリンター10の全体構成のブロック図である。
【図3】ノズル保護溶剤塗布ユニット30によりノズルに保護溶剤を塗布する様子を示す図である。
【図4】ノズル保護溶剤塗布ユニット30によりノズルに保護溶剤を塗布する様子を示す図である。
【図5】ラインヘッド220Kのインク供給路の模式図である。
【図6】ラインヘッド220に設けられるインク噴射機構を説明する図である。
【図7】プリンター10で実行される不使用ノズル保護処理のフローチャートを示す図である。
【図8】プリンター10で実行される引き込み処理サブルーチンのフローチャートを示す図である。
【図9】インク噴射機構におけるメニスカスの挙動を説明する図である。
【図10】インク噴射機構におけるメニスカスの挙動を説明する図である。
【図11】インク噴射機構におけるメニスカスの挙動を説明する図である。
【図12】他の実施形態に係るプリンター10で実行される不使用ノズル保護処理のフローチャートを示す図である。
【図13】他の実施形態に係るプリンター10におけるラインヘッド220Kのインク供給路の模式図である。
【図14】インク噴射機構におけるメニスカスの挙動を説明する図である。
【図15】インク噴射機構におけるメニスカスの挙動を説明する図である。
【図16】本発明の他の実施形態に係る液体噴射装置の一例であるプリンター10の概要を示す図である。
【図17】プリンター10の全体構成のブロック図である。
【図18】他の実施形態に係るプリンター10のキャリッジ14に搭載されるヘッドユニット150を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施形態に係る液体噴射装置が用いられたプリンター10の概要を示す図であり、図2は本発明の実施形態に係るプリンター10の全体構成のブロック図である。
【0016】
本実施形態においては、ラインヘッド220は、記録用紙の搬送平面に沿って移動することなく記録用紙の搬送経路の途中に記録媒体の搬送方向と直交する方向に用紙幅全体に亘るように配置されたものが用いられている。ラインヘッド220の下面には、記録媒体の搬送方向にわたり、インクを噴射するノズル列が設けられており、これによりインクを噴射して記録媒体に画像を形成する。ラインヘッド220は、コントローラー110及び駆動信号生成回路117に接続されている。駆動信号生成回路117からは、インクの吐出を制御するための駆動電圧がラインヘッド220の各ノズルに送られるようになっている。
【0017】
上記のようなラインヘッド220として、本実施形態では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の色インク(液体)を記録媒体Sに噴射する220Y、220M、220C、220Kが搭載されており、記録媒体上にフルカラーの画像を印刷することができるようになっている。また、以下において、イエローやイエローインクのこと「Y」などと略記することがある。なお、本実施形態においては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクを噴射する4つのラインヘッドが設けられる構成について説明しているが、プリンター10で扱い得る色種、色数はこれに限定されるものではない。
【0018】
コンピューター1は、印刷を行う画像に応じた画像データを、プリンタドライバを介してプリンター10に送る。画像データには、媒体の各画素についてインク色毎にインクを噴射するか否かを示す画素データが含まれている。
【0019】
本実施形態で使用する上記の各色インクとしては、例えば、水或いは有機溶剤を溶媒として顔料や染料が分散されてなるインクを適宜用いることができる。また、本発明によるプリンター10に用いられる記録媒体Sとしては、普通紙、再生紙、光沢紙等の各種紙、各種布地、各種不織布、樹脂等の材質からなる記録媒体Sが適用可能である。
【0020】
ラインヘッド220鉛直下方部は、記録媒体Sに記録を行う記録領域とされており、この記録領域には、記録媒体Sを非記録面側から水平に支持するプラテン19が設けられている。
【0021】
また、プリンター10には、複数の搬送ローラー13等により構成され、記録媒体Sを送るための記録媒体搬送ユニット130(図3参照)が設けられている。記録媒体搬送ユニット130は、画像記録時において、ラインヘッド220のインク噴射動作に合わせて、記録媒体Sを連続的に搬送する。
【0022】
また、プリンター10の筐体上面(不図示)には、例えばタッチパネルにより構成され、ユーザーが選択可能な記録モードを表示するとともに、表示された記録モードをユーザーが選択して入力する入力操作ユニット120が設けられている。この入力操作ユニット120は、後述のコントローラー110に接続されており、所定操作に基づいて選択された記録モードに係る信号をコントローラー110に対して出力するようになっている。
【0023】
図2は、本実施形態におけるプリンター10を制御するための制御ブロックを示したも
のであり、この制御ブロックにおけるコントローラー110は、たとえば、CPU111、ROM112、RAM113からなり、ROM112に記録された処理プログラムをRAM113に展開してCPU111によりこの処理プログラムを実行するようになっている。また、インターフェイス105は、プリンター10のコントローラー110とコンピューター1を接続するために設けられたインターフェイスである。
【0024】
このコントローラー110は、前述の処理プログラムに従い、記録媒体搬送ユニット130、ラインヘッド220等のコントローラー110と接続される各構成を、動作状況等のステータスに基づいて、制御するようになっている。
【0025】
本実施形態に係るプリンター10においては、その幅w2がaからcにわたる記録媒体
2と、その幅w1がaからbにわたる記録媒体S1の2種類の幅の記録媒体を利用するこ
とができるようになっている。なお、本実施形態においては、記録媒体S1とS2の2種類の幅の記録媒体が使用可能であるプリンター10を前提として説明するが、使用可能記録媒体は3種類以上であっても構わない。
【0026】
記録媒体S2は、本実施形態に係るプリンター10が扱い得る最大幅の記録媒体であり
、ラインヘッド220のノズル列は、装置が扱い得る最大幅の記録媒体S2に対応するよ
うにその長さが決められ、レイアウトされている。ここで、記録媒体S1は、記録媒体S2より幅が狭いので、記録媒体S2を利用する場合には、記録媒体S1の幅w1分のノズルの
みが使用され、それ以外のノズルは不使用となる。
【0027】
ユーザーが、専ら、記録媒体S2より幅が狭い記録媒体S1を利用して印刷をおこなうような場合、ラインヘッドに設けられているノズルのうち記録媒体S1の幅w1分のノズルのみが使用され、それ以外のノズルが長期間不使用となることがある。
【0028】
そこで、本実施形態においては、ノズルからインクを噴射させる方向と逆方向側に液体を引き込む動作を行わせて、ノズルの先端部のインクのメニスカスを破損することがないようにした上で、さらにノズルに対してノズル保護溶剤を塗布するように構成している。図3及び図4は共に、ノズル保護溶剤塗布ユニット30によりノズルに保護溶剤を塗布する様子を示す図である。図4は、Kを扱うラインヘッド220周辺の構成のみを抜き出して示しており、これを記録媒体搬送方向からみている図である。
【0029】
ラインヘッド220が噴射する色毎に、ノズル保護溶剤塗布ユニット30及びノズル保護溶剤拭去ユニット40が設けられている。すなわち、ラインヘッド220Kのノズルに保護溶剤を塗布するための専用の構成としてノズル保護溶剤塗布ユニット30Kが、また、ノズルに塗布された保護溶剤を拭き去るための専用の構成としてノズル保護溶剤拭去ユニット40Kが設けられている。その他のY、M、Cを噴射するラインヘッド220についても同様である。このように、ラインヘッド220が噴射する色毎に、ノズル保護溶剤塗布ユニット30及びノズル保護溶剤拭去ユニット40が設けられているので、混色が発生することがない。
【0030】
ノズル保護溶剤塗布ユニット30及びノズル保護溶剤拭去ユニット40自体の構成は、各色のもので共通であるので、図4を参照してKの場合を例として説明する。
【0031】
ノズル保護溶剤塗布ユニット30Kは、当面の間、不使用とするノズルに対して、インクの溶媒揮発を防止するために、ノズル保護溶剤を塗布する構成であり、ノズル保護溶剤を溜めておく溶剤貯溜部31Kと、回転中心32Kを中心として回転すると共に、ノズル保護溶剤に浸された状態の塗布ローラー33Kとから構成されている。
【0032】
ここで、ノズル保護溶剤としては、グリセリンやトリエチレングリコールモノブチルエーテルなど保湿性と不揮発性とある程度の粘度とを有する材料を用いることができる。ここで、このような材料の粘度としては、室温で10mPa以上40mPa以下であるものが好ましい。
【0033】
なお、本実施形態においては、ラインヘッド220のノズル列の方向と、ノズル保護溶剤塗布ユニット30の塗布ローラー33による塗布方向が同方向である場合を説明したが、必ずしもこのような構成には限定されない。すなわち、ラインヘッド220のノズル列の方向と、ノズル保護溶剤塗布ユニット30の塗布ローラー33による塗布方向が直交するように構成することもできる。
【0034】
また、ノズル保護溶剤拭去ユニット40Kは、不使用ノズルとしてノズル保護溶剤が塗布されていたノズルからノズル保護溶剤を拭き去るための構成であり、ノズル保護溶剤を拭き取るための溶剤を溜めておく溶剤貯溜部41Kと、回転中心42Kを中心として回転すると共に、拭き取るための溶剤に浸された状態の塗布ローラー43Kとから構成されている。溶剤貯溜部41Kに貯留しておくノズル保護溶剤を拭き取るための溶剤としては、ノズル保護溶剤としては、グリセリンを用いる場合には、これを溶解するエタノールなどを用いると好適である。
【0035】
次に、ノズル保護溶剤塗布ユニット30Kによって、ラインヘッド220Kにノズル保護溶剤を塗布する際の動作を行うための構成について説明する。
【0036】
ノズル保護溶剤塗布ユニット30Kは不図示の機構によって、昇降動作、及び記録媒体の幅方向への移動動作が可能となるように構成されている。また、ラインヘッド220Kはラインヘッド昇降ユニット190によって、昇降可能に構成されている。図3に示すように、ノズル保護溶剤塗布ユニット30Kで、ノズル保護溶剤を塗布する場合には、ラインヘッド昇降ユニット190によって、まず、ラインヘッド220Kを上昇させておき、次いで、ノズル保護溶剤塗布ユニット30Kを上昇させ、水平移動させることにより、不使用ノズルに順次ノズル保護溶剤を塗布する。
【0037】
次に、ラインヘッド220に対するインクの供給について説明する。Y、M、C、Kのインク供給路はいずれも共通のものであるので、以下、Kのインク供給路を例に挙げて説明する。図5はラインヘッド220Kのインク供給路の模式図である。
【0038】
ラインヘッド220Kへのインクの供給は、プリンター10内に配置されたインクタンク210Kによってなされる。すなわち、プリンター10はCMYKの色毎にインクを貯留するインクタンク210を有しており、各インクタンク210からは、それぞれ供給管によってラインヘッド220の各ノズル225へと、対応する色のインクが供給されるようになっている。
【0039】
インクタンク210と接続されている供給管211は、供給管212及び供給管213に枝分かれしている。供給管212は、幅w1の記録媒体S1に印刷をするときに利用する各ノズルと接続されており、供給管213は、幅w2の記録媒体S2に印刷をするときに、先の各ノズル列に加えて利用するノズルと接続されている。ここで、後者の供給管213の流路においては、バルブ215が設けられており、これを開閉することで、供給管213中にインクを流したり、供給管213におけるインクの流れを止めたりすることができるようになっている。このバルブ215は、バルブコントローラー214からの指令に基づいて開閉動作を行う。また、バルブコントローラー214は上位のコントローラー110からの指令に基づいて動作する。
【0040】
次に、ラインヘッド220に設けられるノズル225からインクを噴射させる機構について説明する。図6はラインヘッド220に設けられるインク噴射機構を説明する図である。
【0041】
インク噴射機構は、ノズルプレート121、振動板228、及びノズルプレート221と振動板228とに挟持された流路形成基板227を有している。流路形成基板227には、貫通孔や凹部が設けられている。この貫通孔や凹部が、ノズルプレート221と振動板228とに挟まれることにより、液状体の貯留室222や供給路223、リザーバ224が構成されている。
【0042】
振動板228の貯留室222と反対側には、吐出ユニットごとに駆動素子229が設けられている。本実施形態の駆動素子229は、下部電極229a、上部電極229c、及びこれら電極間に挟持された圧電体229bからなっている。前記したコントローラー110、駆動電圧生成回路117は、複数のインク噴射機構の各々における駆動素子229に所定のタイミングで駆動電圧波形を供給するようになっている。駆動素子229に駆動電圧波形が供給されると、駆動素子229の圧電体229bは、面方向に伸縮する。これにより、貯留室222と平面的に重なる部分の振動板128が面方向と直交する厚み方向に変位して貯留室222の容積が変化する。ノズル225は、駆動素子229の下方において、ノズルプレート121に設けられた穴部により構成されている。
【0043】
以上のようなインク噴射機構においては、駆動素子229により貯留室222の容積を縮小させることによって、ノズル225からインクを噴射することができる。また、駆動素子229により貯留室222の容積を増大させることによって、ノズル225から液体を噴射させる方向と逆方向側にインクを引き込む動作を行わせることができる。
【0044】
以上のように構成される本発明の液体噴射装置(プリンター10)によって、当面使用しないノズルを保護する際の流れを説明する。このようなノズルの保護モードは、ユーザーが当面、記録媒体S1のみで印刷を行い、記録媒体S2で印刷の予定がないとき、ユーザーの意思により実行される。ユーザーが、入力操作ユニット120から、ノズルの保護モードの実行を要求することで、図7に示すフローチャートが実行される。
【0045】
図7はプリンター10で実行される不使用ノズル保護処理のフローチャートを示す図である。
【0046】
図7において、ステップS100で、不使用ノズル保護処理が開始されると、続くステップS101では、ユーザーの指定に基づき、不使用ノズルの範囲を取得する。本実施形態では、w2を印刷する全ノズルからw1を印刷するノズルを差し引いたノズルの範囲がこれに相当する。
【0047】
次の、ステップS102では、ラインヘッド昇降ユニット190によって、ラインヘッド220を上昇させる。続く、ステップS103では、噴射方向と逆側の方向にインクのメニスカスを引き込む引き込み処理のサブルーチンが実行される。
【0048】
図8はプリンター10で実行される引き込み処理サブルーチンのフローチャートを示す図である。また、図9乃至図11はインク噴射機構におけるメニスカスの挙動を説明する図である。図9乃至図11においては、インク噴射機構にインクが充填されている様子を示しており、M1及びM2はノズル225におけるインクのメニスカスを示している。
【0049】
また、このインクのメニスカスを引き込む処理は、幅w2を印刷する全ノズルから幅w1を印刷するノズルを差し引いたノズルに対して実行される。
【0050】
図9はインクがインク吐出機構にインクが供給されており、駆動素子229に電圧が印可されていない通常の状態を示している。ステップS200を実行する前には、インク噴射機構はこの図9に示す状態となっている。
【0051】
ステップS201においては、駆動素子229に対して、圧電体229bを縮ませる電圧が印可される。この状態となったときの様子が図10に示されるものである。このとき、貯溜室222の容積は増大し、インクのメニスカスM2は図示するような状態にまで引
き込まれることとなる。
【0052】
続くステップS202においては、バルブコントローラー214によってバルブ215を閉状態とする。次のステップS203では、電圧印可を停止し、圧電体229bを元に戻すようにするが、供給管213中のバルブ215が閉じられているので、インクのメニスカスはM2を維持することとなる。
【0053】
さて、引き込み処理サブルーチンからリターンすると、続くステップS104では、図3や図4に示すようにノズル保護溶剤塗布ユニット30が駆動されて、w2−w1に相当するノズルに対して、ノズル保護溶剤が塗布される。塗布が完了すると、ノズル保護溶剤塗布ユニット30は元の位置に待避する。
【0054】
ステップS105では、ラインヘッド昇降ユニット190によって、ラインヘッド220を下降させ、印刷するためのポジジョンに戻す。ステップS106では、全てのラインヘッド220(全色)に対して、完了したか否かが判定される。この判定がNOである時には、ステップS107で、次のラインヘッド(色)を選択して、ステップS102に戻り、YESであるときにはステップS108に進み、処理を終了する。
【0055】
以上のような本発明のプリンター10によれば、ノズル225で液体を引き込ませた上で、ノズル225にはノズル保護溶剤が塗布されるようになっているので、インクの溶媒が蒸発してインクが増粘するようなことがなく、画質の劣化やノズル詰まりが生じることがない。
【0056】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。先の実施形態では、ラインヘッド220の幅方向におけるノズルに対して、ノズル保護処理を実施するようにしたが、他の実施形態では、当面使う予定のない色を扱うラインヘッド220の全てのノズルに対して、ノズル保護処理を実施する。他の実施形態においては、供給管212の経路中にもバルブ215が設けられている装置構成が採用される。以下、他の実施形態における不使用ノズル保護処理を実行する際のアルゴリズムを説明する。
【0057】
図12は他の実施形態に係るプリンター10で実行される不使用ノズル保護処理のフローチャートを示す図である。
【0058】
図12において、ステップS300で、不使用ノズル保護処理が開始されると、続くステップS301では、ユーザーの指定に基づき、不使用色を取得する。本実施形態では、例えば、当面の間カラー印刷を行わず、Kのラインヘッド220Kのみを利用する例で考える。したがい、Y、M、Cのラインヘッド220について不使用ノズル保護処理が施される。
【0059】
次の、ステップS302では、ラインヘッド昇降ユニット190によって、ラインヘッド220を上昇させる。続く、ステップS303では、噴射方向と逆側の方向にインクのメニスカスを引き込む引き込み処理のサブルーチンが実行される。このサブルーチンは、
図8に示すものと同様のものが実施される。
【0060】
引き込み処理サブルーチンからリターンすると、続くステップS304では、図3や図4に示すようにノズル保護溶剤塗布ユニット30が駆動されて、全てのノズルに対して、ノズル保護溶剤が塗布される。塗布が完了すると、ノズル保護溶剤塗布ユニット30は元の位置に待避する。
【0061】
ステップS305では、ラインヘッド昇降ユニット190によって、ラインヘッド220を下降させ、印刷するためのポジジョンに戻す。ステップS306では、ユーザーに指定された全ての色のラインヘッド220に対して、ノズル保護処理が完了したか否かが判定される。この判定がNOである時には、ステップS307で、次のラインヘッド(色)を選択して、ステップS302に戻り、YESであるときにはステップS308に進み、処理を終了する。
【0062】
以上のような他の実施形態によれば、ノズル225で液体を引き込ませた上で、ノズル225にはノズル保護溶剤が塗布されるようになっているので、インクの溶媒が蒸発してインクが増粘するようなことがなく、画質の劣化やノズル詰まりが生じることがない。
【0063】
次に、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態においては、ノズル225においてインクのメニスカスを引き込むための構成が異なっている。図13は他の実施形態に係るプリンター10におけるラインヘッド220Kのインク供給路の模式図である。本実施形態においては、供給管213中に、バルブ215と共にポンプ216が設けられていることが特徴となっている。
【0064】
上記のような構成でインクのメニスカスを引き込む処理を行う方法について説明する。図14及び図15はインク噴射機構におけるメニスカスの挙動を説明する図である。
【0065】
図14はインクがインク吐出機構にインクが供給されており、駆動素子229に電圧が印可されていない通常の状態を示している。次に、図14に示される状態でポンプ216を駆動して、インクをインクタンク210に戻す方向に吸引する。すると、インクのメニスカスM2は図示するような状態にまで引き込まれることとなる。次に、バルブコントロ
ーラー214によってバルブ215を閉状態とする。続いて、ポンプ216をオフとするが、供給管213中のバルブ215が閉じられているので、インクのメニスカスはM2
維持することとなる。
【0066】
以上のような引き込み処理のために構成と手順を利用する実施形態によっても、先の実施形態と同様の効果を享受することができる。
【0067】
これまで説明した液体噴射装置は、ラインヘッドを用いるプリンター10で説明したが、本発明はこれに限らず、シリアル方式のインクジェットプリンター10に適用することも可能であるので、以下、このための構成を中心に説明する。
【0068】
図16は本発明の他の実施形態に係る液体噴射装置の一例であるプリンター10の概要を示す図であり、図17はプリンター10の全体構成のブロック図である。
【0069】
プリンター10は、図16に示すように、棒状のガイドレール12を有しており、このガイドレール12には、キャリッジ14が支持されている。このキャリッジ14は、キャリッジ駆動ユニット140(図17参照)によって主走査方向(第1の方向)をガイドレール12に沿って往復移動するようになっている。
【0070】
キャリッジ14の中央部には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の色インク(液体)を記録媒体Sに噴射するノズルを形成してなるヘッドユニット150が搭載されている。これらイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色インクは、主として画像記録用インクとして、上位装置であるコンピューター1等から受信した画像データに基づいた所定画像の描画のために用いられる。なお、本実施形態においては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクを用いる例について説明しているが、ヘッドユニット150で扱い得る色種、色数はこれに限定されるものではない。
【0071】
コンピューター1は、印刷を行う画像に応じた画像データを、プリンタドライバを介してプリンター10に送る。画像データには、媒体の各画素についてインク色毎にインクを噴射するか否かを示す画素データが含まれている。
【0072】
本実施形態で使用する上記の各色インクとしては、例えば、水或いは有機溶剤を溶媒として顔料や染料が分散されてなるインクを適宜用いることができる。また、本発明によるプリンター10に用いられる記録媒体Sとしては、普通紙、再生紙、光沢紙等の各種紙、各種布地、各種不織布、樹脂等の材質からなる記録媒体Sが適用可能である。
【0073】
上記のようなヘッドユニット150は、コントローラー110に接続されており、ヘッドユニット150に対しては、インクの噴射を制御するための信号などが送られる。このような信号の中には、コンピューター1から受信した画像データに基づいたものの他、画像データ信号に基づかないフラッシングを実行するためのものがある。
【0074】
キャリッジ14の移動可能範囲の中央部分は、記録媒体Sに記録を行う記録領域とされており、この記録領域には、記録媒体Sを非記録面側から水平に支持するプラテン19が設けられている。
【0075】
また、プリンター10には、複数の搬送ローラー13等により構成され、副走査方向(第2の方向)に記録媒体Sを送るための記録媒体搬送ユニット130(図17参照)が設けられている。記録媒体搬送ユニット130は、画像記録時において、キャリッジ14の動作に合わせて、記録媒体Sの搬送と停止とを繰り返して記録媒体Sを間欠的に搬送する。
【0076】
また、プリンター10の筐体上面(不図示)には、例えばタッチパネルにより構成され、ユーザーが選択可能な記録モードを表示するとともに、表示された記録モードをユーザーが選択して入力する入力操作ユニット120が設けられている。この入力操作ユニット120は、後述のコントローラー110に接続されており、所定操作に基づいて選択された記録モードに係る信号をコントローラー110に対して出力するようになっている。
【0077】
図17は、本実施形態におけるプリンター10を制御するための制御ブロックを示したものであり、この制御ブロックにおけるコントローラー110は、たとえば、CPU111、ROM112、RAM113からなり、ROM112に記録された処理プログラムをRAM113に展開してCPU111によりこの処理プログラムを実行するようになっている。また、インターフェイス105は、プリンター10のコントローラー110とコンピューター1を接続するために設けられたインターフェイスである。
【0078】
このコントローラー110は、前述の処理プログラムに従い、記録媒体搬送ユニット130、キャリッジ駆動ユニット140、ヘッドユニット150等を、動作状況等のステータスに基づいて、制御するようになっている。
【0079】
フラッシング受容部20は記録領域外に配置されており、ヘッドユニット150のフラッシング動作で噴射されたインク滴を受容する。プリンター10は、印刷動作中の所定のタイミングや、電源オン時等の所定のタイミングで、ヘッドユニット150の駆動素子(不図示)に印刷信号と無関係のインク滴噴射信号を入力してヘッドユニット150の目詰まりを回復するフラッシング動作を行う。フラッシング受容部20によって受容したインクは、ポンプ(不図示)によって配管部側に吸引されようになっている。
【0080】
キャップ部21は記録領域外に配置されており、このキャップ部21には、キャップ部21の内部空間に対して、負圧を与えるためのポンプ(不図示)が配管部を介して接続されている。上記キャップ部21は、プリンター10の休止期間中においてヘッドユニット150のノズル形成面を封止してノズルの乾燥を防止する蓋体として機能する他、前記ポンプ(不図示)からの負圧をヘッドユニット150に作用させて、ヘッドユニット150からインクを吸引排出させるクリーニング手段としての機能も兼ね備えている。
【0081】
上記構成により、ヘッドユニット150のノズルに目詰まりが生じたとき、長期間放置後の起動初期等において、ヘッドユニット150のノズル形成面をキャップ部21でキャッピングしてポンプ(不図示)で吸引することによりインクを強制的に吸引排出し、ヘッドユニット150内の増粘インクや気泡を吸引排出してヘッドユニット150の噴射特性を維持しうるようになっている。
【0082】
また、本実施形態においては、ガイドレールの鉛直下方においてヘッドユニット150で噴射する色毎に、ノズル保護溶剤塗布ユニット30及びノズル保護溶剤拭去ユニット40が設けられている。
【0083】
それぞれのノズル保護溶剤塗布ユニット30は、先の実施形態と同様、当面の間、不使用とするノズルに対して、インクの溶媒揮発を防止するために、ノズル保護溶剤を塗布する構成であり、ノズル保護溶剤を溜めておく溶剤貯溜部と、回転中心を中心として回転すると共に、ノズル保護溶剤に浸された状態の塗布ローラーとから構成されている。ノズル保護溶剤としては、先の実施形態と同様のものを利用することができる。
【0084】
なお、本実施形態においては、ヘッドユニット150のノズル列の方向と、ノズル保護溶剤塗布ユニット30の塗布ローラー33による塗布方向が同方向である場合を説明したが、必ずしもこのような構成には限定されない。すなわち、ラインヘッド220のノズル列の方向と、ノズル保護溶剤塗布ユニット30の塗布ローラー33による塗布方向が直交するように構成することもできる。
【0085】
また、ノズル保護溶剤拭去ユニット40は、不使用ノズルとしてノズル保護溶剤が塗布されていたノズルからノズル保護溶剤を拭き去るための構成であり、ノズル保護溶剤を拭き取るための溶剤を溜めておく溶剤貯溜部と、回転中心を中心として回転すると共に、拭き取るための溶剤に浸された状態の塗布ローラーとから構成されている。溶剤貯溜部に貯留しておくノズル保護溶剤を拭き取るための溶剤としては、先の実施形態と同様のものを用いることができる。
【0086】
ノズル保護溶剤塗布ユニット30及びノズル保護溶剤拭去ユニット40はいずれも、ヘッドユニットをローラーに当接させるべく上昇することができるようにされていると共に、第2の方向に水平可能に構成されており、不使用ノズルに順次ノズル保護溶剤を塗布したり、或いは、ノズル保護溶剤を拭き取ったりすることができるようになっている。
【0087】
次に、ヘッドユニット150とノズル保護溶剤塗布ユニット30の塗布ローラーとの位置関係を説明する。図18は他の実施形態に係るプリンター10のキャリッジ14に搭載
されるヘッドユニット150を説明する図である。
【0088】
キャリッジ14の中央部には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の色インク(液体)を記録媒体Sに噴射するノズルを形成してなるヘッドユニット150が搭載されている。図示するように、ヘッドユニット150は、副走査方向に複数のノズルが並んで形成されたノズル列151〜154を備えている。
【0089】
ノズル保護溶剤が塗布される処理においては、例えば、ノズル列151がノズル保護溶剤塗布ユニット30Cの上方にくるようにキャリッジ14が移動され、しかる後に、ノズル保護溶剤塗布ユニット30Cが上昇させられ、ローラーとヘッドユニット150との当接が図られ、さらに、ノズル保護溶剤塗布ユニット30Cを水平移動させることにより、ノズル保護溶剤塗布ユニット30Cのローラーがノズル列151上を通過するようにする。これにより、ノズル保護溶剤塗布ユニット30Cによりノズル列にノズル保護溶剤を塗布する。なお、ノズル保護溶剤拭去ユニット40における動作も同様である。
【0090】
以上のような、シリアル方式のインクジェットプリンター10においても、先の実施形態と同様に、まず、ノズル列が設けられた液体噴射ヘッドにおけるノズルから液体を噴射させる方向と逆方向側に液体を引き込む動作を行わせ、しかる後に、ノズルに対してノズル保護溶剤塗布ユニット30によってノズル保護溶剤を塗布する。これにより、長期間する予定がないノズルの保護を行うことが可能となる。
【0091】
以上、本発明の液体噴射装置及び液体噴射装置の制御方法によれば、ノズルで液体を引き込ませた上で、ノズルにはノズル保護溶剤が塗布されるようになっているので、インクの溶媒が蒸発してインクが増粘するようなことがなく、画質の劣化やノズル詰まりが生じることがない。
【符号の説明】
【0092】
1・・・コンピューター、10・・・プリンター、12・・・ガイドレール、13・・・搬送ローラー、14・・・キャリッジ、15・・・インク供給チューブ、19・・・プラテン、20・・・フラッシング受容部、21・・・キャップ部、30Y、30M、30C、30K・・・ノズル保護溶剤塗布ユニット、31K・・・溶剤貯溜部、32K・・・回転中心、33K・・・塗布ローラー、40Y、40M、40C、40K・・・ノズル保護溶剤拭去ユニット、41K・・・溶剤貯溜部、42K・・・回転中心、43K・・・塗布ローラー、105・・・インターフェイス、110・・・コントローラー、111・・・CPU、112・・・ROM、113・・・RAM、117・・・駆動電圧生成回路、120・・・入力操作ユニット、130・・・記録媒体搬送ユニット、150・・・ヘッドユニット、151・・・(シアンインク)ノズル列、152・・・(マゼンタインク)ノズル列、153・・・(イエローインク)ノズル列、154・・・(ブラックインク)ノズル列、190・・・ラインヘッド昇降ユニット、210・・・インクタンク、211、212、213・・・供給管、213・・・バルブコントローラー、215・・・バルブ、216・・・ポンプ、220・・・ラインヘッド、222・・・貯留室、223・・・供給路、224・・・リザーバ、225・・・ノズル、227・・・流路形成基板、228・・・振動板、229・・・駆動素子、229a・・・下部電極、229b・・・圧電体、229c・・・上部電極、S・・・記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を噴射する複数のノズルからなるノズル列と、
前記ノズル列が設けられた液体噴射ヘッドと、
前記ノズルから液体を噴射させる方向と逆方向側に液体を引き込む動作を行わせる制御部と、
前記ノズルに対してノズル保護溶剤を塗布するノズル保護溶剤塗布部と、を有することを特徴とする液体噴射装置。
【請求項2】
前記ノズル保護溶剤塗布部が塗布ローラーからなることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
【請求項3】
前記ノズル列の方向と、前記ノズル保護溶剤塗布部によるノズル保護溶剤の塗布方向が同方向であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射装置。
【請求項4】
前記ノズル列の方向と、前記ノズル保護溶剤塗布部によるノズル保護溶剤の塗布方向が直交することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射装置。
【請求項5】
異なる色の液体を噴射するノズル列が複数設けられていると共に、
前記ノズル列が噴射する色毎に、前記ノズル保護溶剤塗布部を設けることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の液体噴射装置。
【請求項6】
液体を噴射するノズルから液体を噴射させる方向と逆方向側に液体を引き込む第1工程と、
前記第1工程の後に、前記ノズルに対してノズル保護溶剤を塗布する工程と、からなることを特徴とする液体噴射装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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