説明

液晶ディスプレイ及びテレビジョン装置

【課題】光学シートのしわを簡易に防止し得る液晶ディスプレイ及びテレビジョン装置を提案する。
【解決手段】液晶パネルと、その液晶パネルのパネル背面から所定の距離を隔てて対向配置される面に設けられた光源と、その光源の前方に吊り下げられた光学シートとを有し、当該光学シートを、液晶パネルのパネル背面の上端から下端にかけて近づくように、該パネル背面に対して光学シートのシート自重に応じた傾斜角度をもって傾けるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶ディスプレイ及びテレビジョン装置に関して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶ディスプレイは、液晶パネルのパネル背面に対向されるバックライト光源の前方に拡散板や光学シートが配された構造を有する(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−21147公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところがかかる液晶ディスプレイでは、光学的な濃淡や明暗等の光学特性上、拡散板に対する光学シートの距離を一定に保持する要請があるが、温度や湿度等の環境変化により、光学シートがシート面の面方向に対して直交する方向に浮き沈みすることでしわとなり、拡散板との距離が変位する場合がある。
【0004】
この場合、拡散板との距離の変位に応じて光学特性が変化し、表示画面上での輝度ムラが生じ、この結果、画質が劣化するという問題があった。
【0005】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、光学シートのしわを簡易に防止し得る液晶ディスプレイ及びテレビジョン装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため本発明は、液晶ディスプレイであって、液晶パネルと、その液晶パネルのパネル背面から所定の距離を隔てて対向配置される面に設けられた光源と、その光源の前方に吊り下げられた光学シートとを有し、当該光学シートを、液晶パネルのパネル背面の上端から下端にかけて近づくように、該パネル背面に対して光学シートのシート自重に応じた傾斜角度をもって傾けるようにした。
【0007】
また本発明は、テレビジョン装置であって、液晶パネルと、その液晶パネルのパネル背面から所定の距離を隔てて対向配置される面に設けられた光源と、その光源の前方に吊り下げられた光学シートと、光源と、液晶パネルとを駆動する駆動手段とを有し、当該光学シートを、液晶パネルのパネル背面の上端から下端にかけて近づくように、該パネル背面に対して光学シートのシート自重に応じた傾斜角度をもって傾けるようにした。
【発明の効果】
【0008】
以上のように本発明によれば、吊下対象の光学シートを傾けるようにしたことにより、該光学シートのシート自重によって、シート面の面方向と直交する方向の動きを抑止することができ、かくして光学シートのしわを簡易に防止し得る液晶ディスプレイ及びテレビジョン装置を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下図面について、本発明を適用した一実施の形態を詳述する。
【0010】
(1)本実施の形態によるテレビジョン装置の構成
図1において、本実施の形態によるテレビジョン装置1の構成を示す。このテレビジョン装置1は、受信処理部2、画像デコード処理部3、表示デバイス駆動部4及び液晶ディスプレイ5を含む構成となっている。液晶ディスプレイ5は、液晶駆動部6、液晶パネル7、バックライト駆動部8及びバックライト9から構成される。
【0011】
受信処理部2は、アンテナANTを介して受信されるディジタルテレビジョン放送信号に対して所定の復調処理等を施し、例えばMPEG(Motion Pictures Expert Group)等の所定の圧縮符号化方式により符号化された符号化データを抽出し、これを画像デコード処理部3へ供給する。
【0012】
画像デコード処理部3は、符号化データに対して、その符号化データに対応する方式の復号化処理等を施し、該処理結果として生成される映像データを、表示デバイス駆動部4に送出する。
【0013】
表示デバイス駆動部4は、映像データから、クロマ処理やセパレート信号生成処理等の信号処理を経て液晶ディスプレイ5の駆動に関する駆動信号を生成して液晶駆動部6に入力し、該液晶駆動部6により、駆動信号に応じた画像を液晶パネル7の表示画面に順次表示させる。また表示デバイス駆動部4は、液晶パネル7において分割される複数の領域に対応させて設けられたバックライト9の光源を、個々に点灯させるための駆動信号を生成してバックライト駆動部8に入力し、該バックライト駆動部8により、駆動信号に応じた点灯パターンでバックライト9の光源を点灯させる。
【0014】
このようにしてテレビジョン装置1は、地上ディジタル放送やBS(Broadcast Satellite)ディジタル放送により放送されるテレビジョン放送番組の映像を表示することができるようになされている。
【0015】
この実施の形態におけるテレビジョン装置1では、液晶ディスプレイ5におけるバックライトの消費電力を抑えながら、該液晶ディスプレイ5に表示される画像のコントラストが明瞭となるように、表示デバイス駆動部4が、光源の点灯状態と、表示対象の画像の輝度状態とを調整するようになされている。
【0016】
具体的に表示デバイス駆動部4は、駆動信号に応じた画像(表示対象の画像)における輝度レベルを所定サイズのブロックごとに検出し、これらブロックのうち、たとえば輝度分布のレベルが第1の閾値以上となり、その輝度分布のレベル差が第2の閾値未満となるブロックが存在する場合、当該ブロックに対応する光源を部分的に点灯させるなどの点灯処理を実行する。
【0017】
また表示デバイス駆動部4は、複数の光源に対する点灯パターンに対応する光の拡散パターンを、内部の記憶媒体にデータとして保持しており、当該光源を部分的に点灯させた場合、その点灯パターンに対応する光の拡散パターンと逆パターンに、表示対象の画像における輝度レベルを補正し、表示対象となる画像に対するダイナミックレンジを広げるようになされている。
【0018】
この表示デバイス駆動部4は、例えば、表示対象の画像に、一定以上の明るさをもつ平坦部分が存在する場合、その平坦部分に対応する光源だけが部分的に点灯され、該部分的に点灯させることによる光の拡散パターンのムラが、その拡散パターンと逆パターンとして補正された輝度パターンで相殺されることとなり、この結果、表示画面全体における輝度ムラを抑えつつコントラストが強調される。
【0019】
このように表示デバイス駆動部4は、表示対象の画像内の、分割された輝度部分に応じ、その部分に対応する光源だけを部分的に点灯させその点灯度合いを調整するとともに、表示対象の画像における輝度を、当該点灯パターンに対応する拡散パターンの逆パターンに補正することで、バックライト9の消費電力を抑えながら、液晶パネル7に表示される画像のコントラストを明瞭にすることができるようになされている。
【0020】
(2)液晶ディスプレイの構造
次に、液晶ディスプレイ5の構造について説明する。この液晶ディスプレイ5は、図2に示すように、液晶パネル7、バックライトボックス12、光学部材13を含む構造となっている。
【0021】
このバックライトボックス12は、液晶パネル7と所定の距離を隔てて、その底面が液晶パネル7のパネル背面と対向された状態で配置され、該底面には、例えば冷陰極管(Cold Cathode Fluorescent Lamp)又はLED(Light Emitting Diode)等でなる複数の光源(図示せず(バックライト9に相当))が配列される。
【0022】
またこのバックライトボックス12の開放面には、輝度が均一となるように入射光を拡散させる光学特性を有する拡散板21が固着され、該開放面の上側とされるフレーム部分には、光学シート22を吊り下げるための複数の吊下用フック(図示せず)が、所定間隔ごとに設けられている。
【0023】
光学シート22は、この実施の形態では、拡散シート31、プリズムシート32及び偏光変換シート33からなっている。
【0024】
拡散シート31は、プリズムシート32及び偏光変換シート33を組み合わせたときの相乗効果により正面輝度を向上させる光学特性を有し、プリズムシート32は、前方に対して集光させる光学特性を有し、偏光変換シート33は、光の偏光方向を規制させる光学特性を有している。
【0025】
これら拡散シート31、プリズムシート32及び偏光変換シート33には、それぞれ、当該シートの上端となる部分に複数のフック挿入孔が所定の間隔ごとに形成されている。各拡散シート31、プリズムシート32、偏光変換シート33は、それぞれ、フック挿入孔を介して、バックライトボックス12の上端フレームに設けられた対応する吊下用フックに吊り下げられ、これにより拡散板21の前方に拡散シート31、プリズムシート32、偏光変換シート33の順で配置される。
【0026】
フック挿入孔には、挿入される吊下用フックにフィットする第1のフック挿入孔と、該第1のフック挿入孔に対して、吊下用フックに対する水平方向の動きを許容させ得る第2のフック挿入孔とがあり、第1のフック挿入孔を基準として第2のフック挿入孔が設けられる。この実施の形態では、例えば図2に示したように、円形状でなる一の第1のフック挿入孔がシート上端の中央に設けられ、該第1のフック挿入孔の左右に、円形状を水平方向に拡張した楕円形状でなる複数の第2のフック挿入孔が、所定間隔ごとに設けられている。
【0027】
これによりこの液晶ディスプレイ5は、温度変化や湿度変化等の環境変化に対する、拡散シート31、プリズムシート32及び偏光変換シート33の伸縮に柔軟性をもたせることができ、この結果、伸縮状態から永続的に元の状態に戻らないといったことを未然に回避し得るようになされている。
【0028】
このようにこの液晶ディスプレイ5は、液晶パネル7のパネル背面に所定距離を隔てて配列される複数の光源の前方に拡散板21が配置され、該拡散板21の前方に拡散シート31、プリズムシート32、偏光変換シート33の順で光学シート22が配置された構造を有する。
【0029】
これに加えて、この液晶ディスプレイ5は、液晶パネル7のパネル面に対して光学部材13(拡散板21、拡散シート31、プリズムシート32及び偏光変換シート33)の各面が傾斜された構造を有している。
【0030】
具体的にこの実施の形態の場合、図3及びこの図3におけるA−A´断面をとった図4に示すように、バックライトボックス12における上端のフレーム長FW1よりも下端フレームのフレーム長FW2が大きく形成されており、これによりバックライトボックス12の開放面が、液晶パネル7のパネル背面に対して所定の傾斜角度θをもって傾斜している。
【0031】
したがって、バックライトボックス12の開放面に固着された拡散板21と、該開放面の上端フレームから吊り下げられる光学シート22とは、それぞれ、液晶パネル7のパネル背面に対して所定の傾斜角度θをもって傾けられる。
【0032】
この結果、この液晶ディスプレイ5では、光学シート22のシート自重に応じた押し付け荷重(図4において太破線により示される部分)が鉛直方向に加わることとなり、該荷重によって、拡散板21と拡散シート31の間、拡散シート31とプリズムシート32の間及びプリズムシート32と偏光変換シート33の間それぞれにおける密着性が高まることとなる。
【0033】
ちなみに、液晶パネル7とバックライトボックス12とは、光学特性上確保すべき距離を基準として、偏光変換シート33のシート前面に対する、液晶パネル7のパネル背面の下端との直線距離d1よりも上端との直線距離d2が大きくなるように、対向配置される。
【0034】
このようにこの液晶ディスプレイ5は、拡散板21と、該拡散板21上に吊り下げられた光学シート22(拡散シート31、プリズムシート32及び偏光変換シート33)とが液晶パネル7のパネル背面の上端から下端かけて近づくように傾斜された構造を有していることにより、拡散板21と拡散シート31の間、拡散シート31とプリズムシート32の間及びプリズムシート32と偏光変換シート33の間それぞれにおける密着性を、当該光学シート22のシート自重により保持することができるようになされている。
【0035】
またこの液晶ディスプレイ5は、光学シート22におけるシート面の面方向と直交する方向の動き(浮き沈み)を抑止(つまり、拡散板に対する各シートの密着性を保持)しつつも、該面方向の動き(伸縮)を許容することができるようになされている。
【0036】
かかる傾斜角度θは、吊り下げ対象の光学シート22(拡散シート31、プリズムシート32及び偏光変換シート33)のシート自重に応じて選定される。ここで、傾斜角度θと、シート自重との関係を図5に示す。
【0037】
この図5では、ある製品における各画面サイズの光学シート22のうち、42[inch]の光学シート22のシート自重については実測値(おおよそ600[g])を採用し、他の画面サイズの光学シートのシート自重については、42[inch]の光学シートの面積比に応じて求めた値を採用している。
【0038】
またこの図5では、各画面サイズの光学シートの押付け加重は、当該光学シートのシート自重と、そのシート自重に応じた傾斜角度θのサイン成分(sinθ)との乗算結果となっている。
【0039】
この図5からも明らかなように、シート自重が大きいほど、傾斜角度を小さい値に選定することで、光学シート22におけるシート面の方向の動き(伸縮)を許容しながらも、シート面と直交する方向の動き(浮き沈み)を抑止する(つまり、拡散板に対する各シートの密着性を維持する)程度の加重(荷重)としては、実用的な値を得ることができる。
【0040】
(3)光学シート22の傾斜と、表示デバイス駆動部4における補正との関係
ところで、拡散板21が傾斜されていない場合、図6(A)に示すように、バックライトボックス12の底面に設けられた光源と、該バックライトボックス12の開放面に設けられた拡散板21との距離がどの位置でも同じであるため、光の拡散パターンは略同一となる。
【0041】
これに対して、この実施の形態では、拡散板21が傾斜されているので、図6(B)に示すように、バックライトボックス12の底面に設けられた光源と、該バックライトボックス12の開放面に設けられた拡散板21との距離は、拡散板21の前面における上段から下段にかけて大きくなる。このため、拡散板21の前面における上段から下段に向かうほど、光の拡散パターンにおける分布の広がりが大きくなる。
【0042】
したがって、表示デバイス駆動部4が、分割された光源に対応する画像の明るさに応じて相対する光源を点灯させたときに、その点灯パターンに対応する光の拡散パターンと逆パターンに、表示対象の画像における輝度レベルを補正する場合、光学シート22の傾斜に起因する変位が反映された拡散パターンの逆パターンに補正しなければ、該部分的に点灯させることによる光の拡散パターンのムラが、その拡散パターンと逆パターンとして補正された輝度パターンで相殺されない関係となり、表示画面上での輝度ムラがかえって強調されるといった結果を招くことになりかねない。
【0043】
そこで、この実施の形態における表示駆動部4内部の記憶媒体にデータとして保持される、複数の光源に対する点灯パターンに対応する光の拡散パターンにおける分布の広がりは、拡散板21における光学特性上最適とされる光源に対する距離を基準として、一定以上の明るさをもつ平坦部分が画像の下側に位置するほど大きく設定される。
【0044】
これにより表示駆動部4は、拡散板21を傾斜させた場合であっても、表示画面全体における輝度ムラを適切に抑えつつコントラストを明瞭化することができるようになされている。
【0045】
(4)動作及び効果
以上の構成において、このディスプレイ装置1における液晶ディスプレイ5は、拡散板21と、該拡散板21上に吊り下げられた光学シート22(拡散シート31、プリズムシート32及び偏光変換シート33)とが液晶パネル7のパネル背面の上端から下端かけて近づくように傾斜された構造をもつようにした。
【0046】
これによりこの液晶ディスプレイ5は、光学シート22のシート自重によって、該光学シート22におけるシート面の方向の動き(伸縮)を許容しながらも、シート面と直交する方向の動き(浮き沈み)を抑止する(つまり、拡散板21と拡散シート31の間、拡散シート31とプリズムシート32の間及びプリズムシート32と偏光変換シート33の間それぞれにおける密着性を維持する)ことができる。
【0047】
かかる傾斜角度として、光学シート22のシート自重が大きいほど小さい値に選定することで、シート面の方向の動き(伸縮)を許容しながらも、適切に、シート面と直交する方向の動き(浮き沈み)を抑止することができる。
【0048】
またこの実施の形態の場合、液晶ディスプレイ5を駆動する表示デバイス駆動部4は、表示対象となる画像のうち一定以上の明るさをもつ平坦部分を検出した場合、その平坦部分に対応する光源を部分的に点灯させるとともに、表示対象の画像における輝度を、当該点灯パターンに対応する拡散板21の前面(光学シート22の背面)における拡散パターンの逆パターンに補正する。
【0049】
この場合、かかる光の拡散パターンにおける分布の広がりは、拡散板21における光学特性上最適とされる光源に対する距離を基準として、一定以上の明るさをもつ平坦部分が画像の下側に位置するほど大きく設定される。
【0050】
これにより表示駆動部4は、拡散板21を傾斜させた場合であっても、表示画面全体における輝度ムラを適切に抑えつつコントラストを明瞭化することができる。
【0051】
以上の構成によれば、拡散板21と、該拡散板21上に吊り下げられた光学シート22とが液晶パネル7のパネル背面の上端から下端かけて近づくように傾斜された構造としたことにより、該光学シート22間の密着性を光学シート22のシート自重で保持することができ、かくして光学シートのしわを簡易に防止し得るテレビジョン装置1を実現できる。
【0052】
(5)他の実施の形態
上述の実施の形態においては、光学シート22として、拡散シート31、プリズムシート32及び偏光変換シート33を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば拡散板21に代えて、該拡散板21に相当する光学シートを加えるようにしてもよい。また、光学シート22における部材数及びその部材の光学特性については、光学設計に応じて適宜変更することができる。
【0053】
また上述の実施の形態においては、光学シート22を、該光学シート22に形成された貫通孔を吊下用フックに挿通させて拡散板21上に吊り下げるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばシート上端部をつまんで吊り下げる等、この他種々の吊り下げ手法を採用することができる。ちなみに、上述の実施の形態では、バックライトボックス12から拡散板21上に光学シート22を吊り下げたが、他の構成部分から吊り下げるようにしてもよい。
【0054】
さらに上述の実施の形態においては、光学シート22の自重によって、該光学シート22間の密着性を保持するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば、図3との対応部分に同一符号を付して示す図7のように、拡散板21に対して光学シート22を所定間隔ごとにテンションワイヤーTWで水平方向から押さえ込むことで、該光学シート22間の密着性を保持するようにしてもよい。
【0055】
また、テンションワイヤーTWに代えて、拡散板21及び光学シート22に対して透明の磁性体を着磁させ、その磁性体の磁力により、該光学シート22間の密着性を保持するようにしてもよい。
【0056】
さらに、テンションワイヤーTWに代えて、拡散板21及び光学シート22の間を接着剤で固定し、該接着剤の接着力により、該光学シート22間の密着性を保持するようにしてもよい。
【0057】
このようにすれば、上述の実施の形態のように、バックライトボックス12における上端のフレーム長FW1よりも下端フレームのフレーム長FW2が大きく形成して開放面を傾けることなく(図3)、液晶パネル7のパネル背面と平行となる開放面をもつバックライトボックス52を採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、液晶ディスプレイに関する分野に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】テレビジョン装置の構成を示すブロック図である。
【図2】液晶ディスプレイの構成を示す略線図である。
【図3】液晶ディスプレイの傾斜構造(1)を示す略線図である。
【図4】液晶ディスプレイの傾斜構造(2)を示す略線図である。
【図5】シート自重と傾斜角度の関係を示す略線図である。
【図6】傾斜による輝度状態の変化の説明に供する略線図である。
【図7】他の実施のよる光学シートの保持形態を示す略線図である。
【符号の説明】
【0060】
1……テレビジョン装置、4……表示デバイス駆動部、5……液晶ディスプレイ、6……液晶駆動部、7……液晶パネル、8……バックライト駆動部、9……バックライト、12……バックライトボックス、13……光学部材、21……拡散板、22……光学シート、31……拡散シート、32……プリズムシート、33……偏光変換シート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶パネルと、
上記液晶パネルのパネル背面から所定の距離を隔てて対向配置される面に設けられた光源と、
上記光源の前方に吊り下げられた光学シートと
を具え、
上記光学シートは、
上記液晶パネルのパネル背面の上端から下端にかけて近づくように、該パネル背面に対して上記光学シートのシート自重に応じた傾斜角度をもって傾けられた
ことを特徴とする液晶ディスプレイ。
【請求項2】
上記光源は、
上記液晶パネルのパネル背面から所定の距離を隔てて対向配置されるバックライトボックスの底面に設けられ、
上記光学シートは、
上記バックライトボックスの開放面に固着された拡散板上に吊り下げられ、
上記バックライトボックスは、
上記液晶パネルのパネル背面に対する、上記バックライトボックスの開放面のなす角が上記光学シートのシート自重に応じた傾斜角度となるように、バックライトボックスにおける上端フレームよりも下端フレームのフレーム長が大きく形成された
ことを特徴とする請求項1に記載の液晶ディスプレイ。
【請求項3】
液晶パネルと、
上記液晶パネルのパネル背面から所定の距離を隔てて対向配置される面に設けられた光源と、
上記光源の前方に吊り下げられた光学シートと、
上記光源と、上記液晶パネルとを駆動する駆動手段と
を具え、
上記光学シートは、
上記液晶パネルのパネル背面の上端から下端にかけて近づくように、該パネル背面に対して上記光学シートのシート自重に応じた傾斜角度をもって傾けられた
ことを特徴とするテレビジョン装置。
【請求項4】
上記駆動手段は、
表示対象となる画像を細分化し、細分化された各領域の輝度情報に基づき、上記各領域にそれぞれ対応する背面光源の点灯量を、加減して点灯させるとともに、当該点灯パターンに対応する光の拡散パターンに対して逆パターンに、上記表示対象となる画像の上記輝度情報を補正する
ことを特徴とする請求項3に記載のテレビジョン装置。
【請求項5】
上記光の拡散パターンにおける分布の広がりは、上記画像の下側に位置するほど大きく設定される
ことを特徴とする請求項4に記載のテレビジョン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−275870(P2008−275870A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−119023(P2007−119023)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】