液晶表示パネル付工場設備制御装置における液晶表示パネル取付方法
【課題】複数種類の取付具が不要であると共に組み立ても容易且つ簡単で、振動による問題も軽減できるようにする。
【解決手段】保持ケース13の第1側壁部13b1及び第2側壁部13b2の各内面には第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dを設け、第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4には第1ねじ挿通孔部18a、18b及び第2ねじ挿通孔部18c、18dを形成している。配置用治具20により第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dを押し込み、この配置用治具20内面と第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4内面とで形成された空所Sに液晶表示パネルを挿入配置し、その後配置用治具20を抜き出すと、各ばね19a〜19dが液晶表示パネルのねじ穴に挿入係合し、そして、ねじ挿通孔部18a〜18d部分で液晶表示パネルをねじ止めする。
【解決手段】保持ケース13の第1側壁部13b1及び第2側壁部13b2の各内面には第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dを設け、第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4には第1ねじ挿通孔部18a、18b及び第2ねじ挿通孔部18c、18dを形成している。配置用治具20により第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dを押し込み、この配置用治具20内面と第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4内面とで形成された空所Sに液晶表示パネルを挿入配置し、その後配置用治具20を抜き出すと、各ばね19a〜19dが液晶表示パネルのねじ穴に挿入係合し、そして、ねじ挿通孔部18a〜18d部分で液晶表示パネルをねじ止めする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶表示パネル付工場設備制御装置における液晶表示パネル取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネル付工場設備制御装置としては、保持ケースに収容された液晶表示パネルを、この保持ケースごと装置ケース内に配設して構成される。前記液晶表示パネル付工場設備制御装置に付けられる液晶表示パネルは、その大きさを示すために例えば4インチ型、7インチ型、10インチ型などの呼び型があるが、同じ呼び型の液晶表示パネルであっても、液晶表示パネルの大きさとしてはメーカー各社によって僅かに異なることがある。例えば、4インチ型液晶表示パネルを例にとると、液晶表示パネルとしては、3.8インチであったり、4.0インチであったり、4.3インチであったりする。ここで保持ケースの大きさは変えず(保持ケースは共通化し)、異なる大きさの液晶表示パネルを選択的に取り付け得るようにした液晶表示装置として、特許文献1に記載された技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−83486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、市場に流通する液晶表示装置のすべてが、特許文献1の処置がなされているわけではなく、やはり同一型であっても液晶表示パネルの大きさが異なることで液晶表示装置自体の大きさが異なるものが流通している。又、上記特許文献1においては、保持ケースは単一サイズであるものの、異なる大きさの液晶表示パネルごとに、異なる大きさの取付具を複数種用意する必要があり、しかもこの取付具は複雑な形状をなし、一つの液晶表示パネルの取り付けに複数個の取付具が必要である。この複数種の取付具の中から、使用する大きさの液晶表示パネルに対応した取付具を選択し、選択した複数個の取付具を前記保持ケースと液晶表示パネルとに跨るように配置して夫々ねじ止めすることにより、どの大きさの液晶表示パネルも保持ケースに取り付け得るようにしている。
【0005】
しかし、これでは、複雑な形状の複数種類の取付具が必要で、この取付具自体の製作が面倒で、しかも部品管理が面倒であり、さらに、一つの取付具当たり4つのねじを必要とし、例えばこの取付具を、液晶表示パネルの4つの各辺に用いると、ねじ数(合計16個)及びねじ止め工数が非常に多く、組立が煩雑で時間もかかるという問題がある。さらに、工場設備制御装置(例えばロボットや、プログラマブルコントローラ、各種検出装置など)は、振動環境下で使用されることも多く、上述したように、使用する大きさの液晶表示パネルに対応した異なる取付具を複数同時に使わなければならないということは、当然各取付具でねじの種類も異なる可能性が高いことが考えられるので、ねじ止め箇所が多いと、熟練度の低い作業者では、どうしても誤って異なる種類のねじを使用する可能性も否定できず、結果、種類が異なることでねじ締め力にばらつきが生じやすく、一部ねじのねじ締めが不確実となって、上記振動によって、ねじ緩みが発生する確率が高く、弛んだねじが異音を発生するおそれもある。従って、ねじ数は極力減らすことが要求される。
【0006】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数種類の取付具が不要であると共に組み立ても容易且つ簡単で、ねじ数を削減できて、振動による問題も軽減できる液晶表示パネル付工場設備制御装置における液晶表示パネル取付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、次に述べる試作及びこれに伴う調査などを行って案出されている。本発明者は当初、前述した取付具を使用しない構成を考えた。この構成を図16〜図18に示しており、これらの図面では、保持ケースと液晶表示パネルを示しており、これらを収容する装置ケースについては図示していない。保持ケース1は、矩形状をなす底壁部1aを有すると共にこの底壁部1aの各辺縁部からほぼ直角に立ち上がる側壁部1b1〜1b4を有し、上面が開口している。
【0008】
液晶表示パネルとしては、4.3インチサイズの液晶表示パネル2(図16参照)と、3.8インチサイズの液晶表示パネル4(図18参照)とを例示している。
4.3インチサイズの液晶表示パネル2は、図16に示すように矩形状をなしており、側端部2a〜2dには横穴状のねじ穴2eが2つづつ形成されている。又、図18に示すように、3.8インチサイズの液晶表示パネル4も矩形状をなしており、側端部4a〜4dには、横穴状のねじ穴4eが2つづつ形成されている。又、前記保持ケース1の側壁部1b1〜1b4には、夫々2つづつねじ挿通孔1cが形成されている。
【0009】
図16では、保持ケース1の各ねじ挿通孔1cに通したねじ3を、4.3インチサイズの液晶表示パネル2の各ねじ穴2eに螺合することにより、当該液晶表示パネル2を保持ケース1に取り付けている。上記4.3インチサイズの液晶表示パネル用のねじ3は、4.3インチサイズの液晶表示パネル2をねじ止めするのに十分な長さL3を有する。
【0010】
又、図18では、保持ケース1の各ねじ挿通孔1cに通したねじ5を、3.8インチサイズの液晶表示パネル4の各ねじ穴4eに螺合することにより、当該液晶表示パネル4を保持ケース1に取り付けている。この3.8インチサイズの液晶表示パネル用のねじ5は3.8インチサイズの液晶表示パネル4をねじ止めするのに十分な長さL5(L5>L3)を有する。
【0011】
上述の構成では、4.3インチサイズの液晶表示パネル用のねじ3と、4.3インチサイズの液晶表示パネル用のねじ5とを用意し、各サイズの液晶表示パネルに合わせて、対応するねじを選択することで、共通の保持ケース1に4.3インチサイズ、又は3.8インチサイズの液晶表示パネルを選択的に取り付けることができる。この場合、各サイズ用の長さのねじを用意するだけであるので、複数種類の取付具が不要で、しかも組み立ても容易且つ簡単となる。又、ねじ数も削減できる。
【0012】
しかし、上記構成の場合、図19に示すように、4.3インチサイズの液晶表示パネル2を取り付けるのに、間違って3.8インチサイズの液晶表示パネル用のねじ5を使用してしまうと、ねじ5が保持ケース1から突出したままとなって、保持ケース1に対するねじ締めが完全でなく、液晶表示パネル2が保持ケース1にねじ固定されない状態となってしまう。逆に図20に示すように、3.8インチサイズの液晶表示パネル4を取り付けるのに、間違って4.3インチサイズの液晶表示パネル用のねじ3を使用してしまうと、ねじ3の螺合代が不十分となって脱落のおそれもある。このようにねじ3、5を間違って使用すると、液晶表示パネル2、4の取り付けが不十分となってしまう。
【0013】
本発明は、この点も解消している。
本発明の液晶表示パネル付工場設備制御装置における液晶表示パネル取付方法によれば、保持ケースの各側壁部のうち隣り合う第1側壁部及び第2側壁部の各内面に夫々2つの第1ばね収容部及び第2ばね収容部を有し、各第1ばね収容部の奥部に、夫々自由状態で第1側壁部と対向する第3側壁部方向へ突出する第1ばねの一端部を取着し、前記各第2ばね収容部の奥部に、夫々自由状態で第2側壁部と対向する第4側壁部方向へ突出する第2ばねの一端部を取着し、前記保持ケースの各側壁部のうち隣り合う第3側壁部及び第4側壁部に、長孔状の第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部を夫々2つづつ形成し、矩形状をなす液晶表示パネルの第1側端部の各第1ねじ穴及び第2側端部の各第2ねじ穴に前記第1ばね及び第2ばねを挿入係合し、当該液晶表示パネルの第3側端部の各第1ねじ穴及び第4側端部の各第2ねじ穴に、保持ケースの第3側壁部の第1ねじ挿通孔部及び第4側壁部の第2ねじ挿通孔部を夫々通したねじを螺合するから、ねじと第1ばね及び第2ばねとで液晶表示パネルを保持ケース内部に配置できる。この場合、液晶表示パネルの大きさが異なっても、前記第1ばね及び第2ばねのばね変位量によって液晶表示パネルに対する係合保持作用を発揮でき、もって、異なる大きさの液晶表示パネルを選択的に保持ケースに配置固定でき、しかも、複数種類の取付具を必要としないと共に、多数のねじ止めといった面倒な取り付け作業も必要としない。そして、ねじ数も4個と少ないので、熟練度の低い作業者でも各ねじを確実に締め込むことができ、振動等によるねじ緩み発生も極めて少なくできる。
【0014】
しかも本発明では、配置用治具を用いて液晶表示パネルを保持ケース内に挿入するようにしている。
すなわち、この配置用治具は、第1板部とこれの一端部と直角をなして連続する第2板部とを有して平面形状がL状をなすように形成され、当該配置用治具の前記第1板部及び第2板部の長さが、第1板部及び第2板部の各外面を前記第1側壁部及び第2側壁部各内面に接触させたときに第1板部が前記2つの第1ばね収容部を塞ぎ得る長さに設定されていると共に第2板部が前記2つの第2ばね収容部を塞ぎ得る長さに設定され、且つ当該第1板部及び第2板部の高さが、前記保持ケースの各側壁部の高さより高く設定されている。
【0015】
そして、この配置用治具を用いて液晶表示パネルを保持ケースに挿入する場合には、この配置用治具を前記保持ケース内部に挿入して、第1板部外面及び第2板部外面で夫々前記各第1ばね及び第2ばねを前記第1ばね収容部及び第2ばね収容部に押し込みつつ、当該第1板部外面及び第2板部外面を前記第1側壁部内面及び第2側壁部内面に当接させる。すると、この配置用治具の第1板部及び第2板部の内面と前記第3側壁部及び第4側壁部の内面とで、第1ばね及び第2ばねが突出しない矩形状の空所が形成される。このとき、配置用治具は保持ケースから突出している。
【0016】
この後、当該空所に矩形状の液晶表示パネルを挿入配置する際に、この液晶表示パネルを第1ばね及び第2ばねに邪魔されずに容易に挿入配置できる。このとき、配置用治具は保持ケースから突出しているから、この突出部分を摘まんで当該配置用治具を前記保持ケースから抜き出すことができる。この配置用治具の抜き出しにより、第1ばね収容部に押し込まれていた第1ばね及び第2ばね収容部に押し込まれていた第2ばねが自身に蓄勢されたばね力により伸びて第1ねじ穴及び第2ねじ穴に入り込む。この場合、第1ばね及び第2ばねの先端部が先細りとなっているから、第1ねじ穴及び第2ねじ穴に容易に入り込む。そして、この第1ばね及び第2ばねのばね力は、さらに液晶表示パネルを保持ケースの第3側壁部内面及び第4側壁部内面方向へ移動させてこの第3側壁部内面及び第4側壁部内面に当接させ、当該液晶表示パネルの第3ねじ穴及び第4ねじ穴を第3側壁部の第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部に対応させる。この後、この第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部を夫々通したねじを前記第3ねじ穴及び第4ねじ穴に螺合することで、液晶表示パネルの第3側端部及び第4側端部を保持ケースの第3側壁部及び第4側壁部にねじ固定する。
【0017】
このように上述の配置用治具を用いることで、液晶表示パネルの保持ケース内への挿入を極めて容易に行い得、しかも、配置用治具を保持ケースから抜き出すことで、第1ばね及び第2ばねを自身に蓄勢されたばね力により自ずと第3ねじ穴及び第4ねじ穴に挿入させることができると共に、液晶表示パネルの第3側端部の第3ねじ穴及び第4側端部の第4ねじ穴を保持ケースの第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部に夫々対応させることができ、液晶表示パネルの保持ケースへの取り付けが極めて容易且つ簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態による使用状態での液晶表示パネル付工場設備制御装置の平面図
【図2】図1の切断線Z2−Z2による断面図
【図3】(a)は4.3インチサイズの液晶表示パネルの平面図、(b)は3.8インチサイズの液晶表示パネルの平面図
【図4】保持ケース及び配置用治具の斜視図
【図5】保持ケースの横断平面図
【図6】配置用治具を挿入した状態での保持ケースの横断平面図
【図7】保持ケースに配置用治具及び4.3インチサイズの液晶表示パネルを挿入した状態での斜視図
【図8】同状態での横断平面図
【図9】配置用治具を抜き出した状態での横断平面図
【図10】ねじ止めした状態での横断平面図
【図11】組み立て完了状態での液晶表示パネル付工場設備制御装置の平面図
【図12】図11の切断線Z12−Z12による断面図
【図13】保持ケースに配置用治具及び3.8インチサイズの液晶表示パネルを挿入した状態での横断平面図
【図14】配置用治具を抜き出した状態での横断平面図
【図15】ねじ止めした状態での横断平面図
【図16】参考例を示し、保持ケースに4.3インチサイズの液晶表示パネルを配置した状態での横断平面図
【図17】図16の切断線Z17−Z17による断面図
【図18】保持ケースに配置用治具及び3.8インチサイズの液晶表示パネルを挿入した状態での横断平面図
【図19】組み立て間違いを説明するための横断平面図(その1)
【図20】組み立て間違いを説明するための横断平面図(その2)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の第1実施形態につき図1から図13を参照して説明する。まず図1及び図2において、この実施形態の液晶表示パネル付工場設備制御装置11(以下単に工場設備制御装置11)は、工場の各種設備(例えばロボットや、プログラマブルコントローラ、各種検出装置など)の表示装置として用いられる。この工場設備制御装置11は、装置ケース12、保持ケース13及び液晶表示パネル14を主として備えている。装置ケース12は、上面が開口した矩形箱状をなす下ケース12aと、この下ケース12aの上部に被着される同じく矩形状をなす上ケース12bとを有して構成される。この上ケース12bはその中央部に矩形状をなすパネル孔12cが形成されている。
【0020】
この装置ケース12の内部には、この工場設備制御装置11の制御部(図示せず)の他、前記保持ケース13及び液晶表示パネル14からなる液晶表示パネルユニット15が収容配設されている。前記液晶表示パネル14としては、4.3インチサイズの液晶表示パネル14Aと、3.8インチサイズの液晶表示パネル14Bのいずれかが選択的に保持ケース13に取り付けられるようになっている。この液晶表示パネル14としては、4.3インチサイズ、3.8インチサイズ以外にも、4.0インチサイズなどもあるが、この実施形態では、前者2つの場合を例にとって説明する。なお、液晶表示パネル14は、液晶表示パネル14A、14Bを総称している。
【0021】
前記4.3インチサイズの液晶表示パネル14A及び3.8インチサイズの液晶表示パネル14Bは、図3(a)及び(b)に示すように、平面形状が矩形状をなしている。そして、4.3インチサイズの液晶表示パネル14Aの各側端部を周方向において第1側端部14A1、第2側端部14A2、第3側端部14A3、第4側端部14A4としている。これら第1側端部14A1、第2側端部14A2、第3側端部14A3、第4側端部14A4には、夫々両端部寄りに位置する、横穴状の2つの第1ねじ穴151a及び151b、第2ねじ穴152a及び152b、第3ねじ穴153a及び153b、第4ねじ穴154a及び154bが設けられている。
【0022】
又、3.8インチサイズの液晶表示パネル14Bの各側端部を、周方向において第1側端部14B1、第2側端部14B2、第3側端部14B3、第4側端部14B4としている。これら第1側端部14B1、第2側端部14B2、第3側端部14B3、第4側端部14B4には、夫々両端部寄りに位置する横穴状の2つの第1ねじ穴161a及び161b、第2ねじ穴162a及び162b、第3ねじ穴163a及び163b、第4ねじ穴164a及び164bが設けられている。
【0023】
図1及び図2においては、4.3インチサイズの液晶表示パネル14Aの取り付け状態を実線で示し、3.8インチサイズの液晶表示パネル14Bの取り付け状態を二点鎖線で示している。液晶表示パネル14A(又は14B)は、その表示面が上面となるように配置され、前記上ケース12bのパネル孔12cから外部に臨んでいる。
【0024】
さて、保持ケース13の構成、保持ケース13に対する液晶表示パネル14の取付構造及び取付手順について説明する。なお、図4以降の図面は、取付手順の説明の便宜上、図1とは向きを180度変えて(転回)している。
【0025】
図4及び図5において、保持ケース13は、矩形状をなす底壁部13aを有すると共に、この底壁部13aの各辺縁部から略直角方向に立ち上がり且つ周方向に順次隣り合う第1ないし第4側壁部13b1〜13b4を有して、上面が開口する構成である。
上記保持ケース13の第1側壁部13b1の内面において、その内面の両端部寄りの部分(液晶表示パネル14A又は14Bの各ねじ穴151a、151b、161a、161bにほぼ対応する部位)には、第1ばね収容部17a、17bが形成されている。
【0026】
又、上記第1側壁部13b1と隣り合う第2側壁部13b2の内面において、その内面の両端部寄りの部分(液晶表示パネル14A又は14Bの各ねじ穴152a、152b、162a、162bにほぼ対応する部位)には、第2ばね収容部17c、17dが形成されている。又、第3側壁部13b3には、その両端寄りの部位に長孔からなる第1ねじ挿通孔部18a、18bが形成され、第4側壁部13b4には、その両端寄りの部位に長孔からなる第2ねじ挿通孔部18c、18dが形成されている。
【0027】
なお、保持ケース13の第1側壁部13b1及び第2側壁部13b2は、上記ばね収容部17a〜17dを形成する関係上、壁厚を、第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4より若干厚くしている。
前記第1ばね収容部17a、17bの奥部に、圧縮コイルばねからなる第1ばね19a、19bの一端部が夫々取着されており、又、前記第2ばね収容部17c、17dの奥部に、圧縮コイルばねからなる第2ばね19c、19dの一端部が夫々取着されている。
【0028】
前記第1ばね19a、19bは、他端部(先端部)が先細り状をなし、圧縮状態で前記第1ばね収容部17a、17bに夫々収容可能であり、自由状態で当該第1ばね収容部17a、17bから第1側壁部13b1と対向する第3側壁部13b3方向へ突出している。
又、前記第2ばね19c、19dは、同様に他端部(先端部)が先細り状をなし、圧縮状態で前記第2ばね収容部17c、17dに収容可能であり、自由状態で当該第2ばね収容部17c、17dから第2側壁部13b2と対向する第4側壁部13b4方向へ突出している。
なお、第1ばね19bと第2ばね19cとは接近した位置にあることから、これらの自由長は相互に干渉しない長さ(ただし十分な伸び量が得られる長さ)に設定している。又、他の第1ばね19aと、第2ばね19dのとは、その自由長に余裕を持たせている(長くしている)。
【0029】
図4に示す配置用治具20は、液晶表示パネル14を前記保持ケース13内に配置するときに共通に使用されるものであり、これについて説明する。
この配置用治具20は、第1板部20aとこれの一端部と直角をなして連続する第2板部20bとを有して平面形状がL状をなしている。そして、図6に示すように、当該配置用治具20の前記第1板部20aの長さL1は、第1板部20a及び第2板部20bの各外面を前記第1側壁部13b1及び第2側壁部13b2の各内面に接触させたときに第1板部20aが前記第1ばね収容部17a、17bを塞ぎ得る長さに設定し、第2板部20bの長さL2は、同じく第1板部20a及び第2板部20bの各外面を前記第1側壁部13b1及び第2側壁部13b2の各内面に接触させたときに当該第2板部20bが前記第2ばね収容部17c、17dを塞ぎ得る長さに設定している。さらに当該第1板部20a及び第2板部20bの高さHa(図4参照)は、前記保持ケース13の各側壁部13b1〜13b4の内面の高さHbより高く設定している。
【0030】
さらに、前記第1板部20a及び第2板部20bの端部の下部は斜状に切除した形状としており、この斜状部に符号20c、20dを付している。
さて、この配置用治具20を用いて、まず液晶表示パネル14Aを保持ケース13内に挿入配置する手順の一例について説明する。
【0031】
図4及び図5に示すように、配置用治具20の第1板部20a及び第2板部20bの外面で、各ばね19a〜19dの先端を押し込むようにして保持ケース13内にスライドさせるように挿入する(図5の矢印V参照)。この場合、第1板部20a及び第2板部20bの端部の下部が斜状をなしていることで、配置用治具20を保持ケース13内に入れやすい。そして、第1板部20a外面及び第2板部20b外面で夫々前記各第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dを前記第1ばね収容部17a、17b及び第2ばね収容部17c、17dに押し込みつつ、当該第1板部20a及び第2板部20bを前記第1側壁部13b1内面及び第2側壁部13b2内面に当接させる(図6参照)。
【0032】
これにより、この配置用治具20の第1板部20a及び第2板部20bの内面と第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4内面とで、第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dが突出しない矩形状の空所Sが形成される。この状態で配置用治具20は保持ケース13から突出している。
【0033】
この後、当該空所Sに液晶表示パネル14Aを挿入配置する(図7及び図8参照)。この際、この液晶表示パネル14Aを配置用治具20をガイドとして空所Sに挿入配置できる。しかも第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dに邪魔されずに容易に挿入配置できる。この場合、上述の空所Sは液晶表示パネル14Aより若干大きいから、当該液晶表示パネル14Aと保持ケース13の側壁部内面とは若干隙間がある。
【0034】
この後、配置用治具20の突出部分を摘まんで当該配置用治具20を前記保持ケース13から抜き出す(図9参照)。すると、第1ばね収容部17a、17bに押し込まれていた第1ばね19a、19b及び第2ばね収容部17c、17dに押し込まれていた第2ばね19c、19dが自身に蓄勢されたばね力により伸びて、第1ねじ孔151a及び151b及び第2ねじ穴152a及び152bに入り込む。この場合、第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dの先端部が先細りとなっているから、第1ねじ孔151a及び151b及び第2ねじ穴152a及び152bに容易に入り込む。
【0035】
そして、この第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dのばね力は、さらに液晶表示パネル14Aを保持ケース13の第3側壁部13b3内面及び第4側壁部13b4内面方向(総合的方向としては矢印Q1方向)へ若干移動させてこの第3側壁部13b3内面及び第4側壁部13b4内面に当接させる。これにより、当該液晶表示パネル14Aの第3ねじ穴153a及び153b及び第4ねじ穴154a及び154bが第3側壁部13b3の第1ねじ挿通孔部18a、18b及び第2ねじ挿通孔部18c、18dに対応する。
【0036】
この後、この第1ねじ挿通孔部18a、18b及び第2ねじ挿通孔部18c、18dを夫々通したねじ21を前記第3ねじ穴153a及び153b及び第4ねじ穴154a及び154bに螺合することで、液晶表示パネル14Aの第3側端部14A3及び第4側端部14A4を保持ケース13の第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4にねじ固定する(図10参照)。
【0037】
この後、図11及び図12に示すように、保持ケース13に液晶表示パネル14Aを取り付けた一体物(液晶表示パネルユニット15)を、装置ケース12の下ケース12aに配置して適宜固定手段により固定し、そして上ケース12bを被着する。この場合、液晶表示パネル14Aのねじ固定部側の角部14Apをパネル孔12cの一つのコーナー部12cpに合わせる。そして、工場設備制御装置11として使用する場合には、この図11の状態から180度転回した状態(図1の状態)とし、液晶表示パネル14Aにおける表示面のうち前記パネル孔12cに対応する領域がアクティブ表示面となる。この場合、図1において、この液晶表示パネル14Aにおけるパネル孔12c近くの座標点Pを表示座標の原点とすると良い。
【0038】
又、3.8インチサイズの液晶表示パネル14Bを保持ケース13に取り付ける場合には、前述の図6に示した、保持ケース13への配置用治具20の挿入配置の後、図13に示すように液晶表示パネル14Bを前述した空所Sに挿入配置する。この場合、液晶表示パネル14Bの角部14Bp近くの第1ねじ穴161b及び第2ねじ穴162aが保持ケース13のコーナー部13p近くの第1ばね19b及び第2ばね19cとほぼ対応するように液晶表示パネル14Bを配置すると良い。
【0039】
この図13の状態から、配置用治具20の突出部分を摘まんで当該配置用治具20を前記保持ケース13から抜き出す(図14参照)。すると、第1ばね収容部17a、17bに押し込まれていた第1ばね19a、19b及び第2ばね収容部17c、17dに押し込まれていた第2ばね19c、19dが自身に蓄勢されたばね力により伸び、第1ばね19b及び第2ばね19cが夫々第1ねじ孔161b及び第2ねじ穴162aに入り込むと共に、第1ばね19bは液晶表示パネル14Bを第3側壁部13b3方向へ押し、又第2ばね19cは液晶表示パネル14Bを第4側壁部13b4方向へ押す。この場合、第1ばね19b及び第2ばね19cの先端部が先細りとなっているから、第1ねじ穴161b及び第2ねじ穴162aに容易に入り込む。
【0040】
又、第1ばね19aは液晶表示パネル14Bの第1側端部14B1を第3側壁部13b3方向へ押し、第2ばね19dは第2側端部14B2第4側壁部13b4方向へ押す。
これら各ばね19a〜19dのばね力により、さらに液晶表示パネル14Bは、保持ケース13の第3側壁部13b3内面及び第4側壁部13b4内面方向(総合的方向としては矢印Q2方向)へ移動し、この第3側壁部13b3内面及び第4側壁部13b4内面に当接する。上記液晶表示パネル14Bの移動の過程で、第1ねじ穴161aが第1ばね19aに遭遇することで、この第1ばね19aがこの第1ねじ穴161aに入り込み、同じく、第2ねじ穴162bが第2ばね19dに遭遇することで、この第2ばね19dがこの第1ねじ穴162bに入り込む(図15参照)。
【0041】
そして、液晶表示パネル14Bが、保持ケース13の第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4の内面に当接した状態では、第3ねじ穴163a及び163b及び第4ねじ穴164a及び164bが各第1ねじ挿通孔部18a、18b及び第2ねじ挿通孔部18c、18dに対応しており、この第1ねじ挿通孔部18a、18b及び第2ねじ挿通孔部18c、18dを夫々通したねじ21を前記第3ねじ穴163a及び163b及び第4ねじ穴164a及び164bに螺合することで、液晶表示パネル14Bの第3側端部14B3及び第4側端部14B4を保持ケース13の第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4にねじ固定する。
【0042】
このように、異なる大きさの液晶表示パネル14Bも配置用治具20を用いることで、液晶表示パネル14Aの場合と同様に、保持ケース13への取り付けが極めて容易且つ簡単となる。
この後、この3.8インチサイズの液晶表示パネル14Bの場合も、液晶表示パネル14Aの場合と同様に、保持ケース13に液晶表示パネル14Bをとりつけた一体物(液晶表示パネルユニット15)を、装置ケース12の下ケース12aに配置して適宜固定手段により固定し、そして上ケース12bを被着する。
【0043】
この場合、図11に二点鎖線で示すように液晶表示パネル14Bのねじ固定部側の角部14Bpをパネル孔12cの一つのコーナー部12cpに合わせる。そして、工場設備制御装置11として使用する場合には、前述同様、この図11の状態から180度転回した状態(図1の状態)とし、液晶表示パネル14Bにおける表示面のうち前記パネル孔12cに対応する領域(この場合ほぼ全域)がアクティブ表示面となる。この場合も、図1において、この液晶表示パネル14Bにおけるパネル孔12c近くの座標点Pを表示座標の原点とすると良い。
【0044】
このような実施形態によれば、保持ケース13の第1側壁部13b1及び第2側壁部13b2の各内面に夫々設けた第1ばね19a、19bと第2ばね19c、19dを、液晶表示パネル14A(又は14B)の第1ねじ穴151a、151b及び第2ねじ穴152a、152b(161a、161b及び162a、162b)に挿入係合させ、且つ、この液晶表示パネル14A(14B)の第3ねじ穴153a、153b及び第4ねじ穴154a、154b(163a、163b及び164a、164b)を、同じ長さのねじ21により保持ケース13の第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4にねじ止めするから、ねじ21と第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dとで液晶表示パネル14A(14B)を保持ケース13内部に配置できる。この場合、液晶表示パネル14の大きさが異なっても、前記第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dのばね変位量によって液晶表示パネル14に対する係合保持作用を発揮でき、もって、異なる大きさの液晶表示パネル14を選択的に保持ケース13に配置固定でき、しかも、複数種類の取付具を必要としないと共に、多数のねじ止めといった面倒な取り付け作業も必要としない。そして、ねじ21の数も4個と少ないので、熟練度の低い作業者でも各ねじ21を確実に締め込むことができ、振動等によるねじ緩み発生も極めて少なくできる。
【0045】
さらにこの実施形態によれば、この配置用治具20を、第1板部20aとこれの一端部と直角をなして連続する第2板部20bとを有して平面形状がL状をなすように形成し、当該配置用治具20の前記第1板部20a及び第2板部20bの各長さを、第1板部20a及び第2板部20bの各外面を前記第1側壁部13b1及び第2側壁部13b2の各内面に接触させたときに第1板部20aが前記2つの第1ばね収容部17a、17bを塞ぎ得る長さに設定すると共に第2板部20bが前記2つの第2ばね収容部17c、17dを塞ぎ得る長さに設定し、この配置用治具20を用いて液晶表示パネル14を保持ケース13内に挿入するようにした。
【0046】
これにより、保持ケース13内に自由状態での第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dが突出するにもかかわらず、これらのばね19a〜19cを配置用治具20によって、非突出状態とすることができ、液晶表示パネル14を極めて容易に保持ケース13内に挿入できると共に、第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dを自ずと液晶表示パネル14の第3ねじ穴及び第4ねじ穴に挿入させることができる。
【0047】
このように配置用治具20を用いることで、液晶表示パネル14の保持ケース13内への挿入を極めて容易に行い得、しかも、配置用治具20を保持ケース13から抜き出したときに、第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dを自身に蓄勢されたばね力により自ずと第1ねじ穴151a、151b及び第2ねじ穴152a、152b(161a、161b、162a、162b)に挿入させることができると共に、液晶表示パネル14の第3ねじ穴153a、153b及び第4ねじ穴154a、154b(161a、161b、162a、162b)を保持ケース13の第1ねじ挿通孔部18a、18b及び第2ねじ挿通孔部18c、18dに夫々対応させることができ、液晶表示パネル14の保持ケース13への取り付けが極めて容易且つ簡単となる。
【0048】
さらに本実施形態によれば、当該第1板部20a及び第2板部20bの高さを、前記保持ケース13の各側壁部13b1〜13b4の高さより高く設定したから、保持ケース13への配置用治具20の配置時において、この配置用治具20が保持ケース13から突出し、この突出部分を摘まんで当該配置用治具20を前記保持ケース13から容易に抜き出すことができ、この配置用治具20の取り扱いも容易である。
【0049】
又、本実施形態によれば、第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dの先端部を先細り状としたから、配置用治具20を保持ケース13から抜き出したときにこれら第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dを、液晶表示パネル14A(14B)の第1ねじ孔151a、151b及び第2ねじ穴152a、152b(161a、161b、162a、162b)に容易に入り込ませることができ、これによっても組み立て作業性が容易となる。
【0050】
尚、装置ケースとして、上記実施形態では、比較的小形の液晶表示パネル付工場設備制御装置の装置ケースを例示したが、液晶表示パネル付工場設備制御装置が大きいものでは、当然、その装置ケースも大きくなることが予測される。従って、この装置ケースは液晶表示パネル付工場設備制御装置に応じて設定される。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適宜変更して適用可能である。
【符号の説明】
【0051】
図面中、11は液晶表示パネル付工場設備制御装置、12は装置ケース、13は保持ケース、13aは底壁部、13b1〜13b4は第1ないし第4側壁部、15は液晶表示パネルユニット、14Aは4.3インチサイズの液晶表示パネル、14A1〜14A4は第1〜第4側端部、14Bは3.8インチサイズの液晶表示パネル、14B1〜14B4は第1〜第4側端部、151a、151bは第1ねじ穴、152a、152bは第2ねじ穴、153a、153bは第3ねじ穴、154a、154bは第4ねじ穴、161a、161bは第1ねじ穴、162a、162bは第2ねじ穴、163a、163bは第3ねじ穴、164a、164bは第4ねじ穴、17a、17bは第1ばね収容部、17c、17dは第2ばね収容部、18a、18bは第1ねじ挿通孔部、18c、18dは第2ねじ挿通孔部、20は配置用治具、20aは第1板部、20bは第2板部を示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶表示パネル付工場設備制御装置における液晶表示パネル取付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネル付工場設備制御装置としては、保持ケースに収容された液晶表示パネルを、この保持ケースごと装置ケース内に配設して構成される。前記液晶表示パネル付工場設備制御装置に付けられる液晶表示パネルは、その大きさを示すために例えば4インチ型、7インチ型、10インチ型などの呼び型があるが、同じ呼び型の液晶表示パネルであっても、液晶表示パネルの大きさとしてはメーカー各社によって僅かに異なることがある。例えば、4インチ型液晶表示パネルを例にとると、液晶表示パネルとしては、3.8インチであったり、4.0インチであったり、4.3インチであったりする。ここで保持ケースの大きさは変えず(保持ケースは共通化し)、異なる大きさの液晶表示パネルを選択的に取り付け得るようにした液晶表示装置として、特許文献1に記載された技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−83486号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、市場に流通する液晶表示装置のすべてが、特許文献1の処置がなされているわけではなく、やはり同一型であっても液晶表示パネルの大きさが異なることで液晶表示装置自体の大きさが異なるものが流通している。又、上記特許文献1においては、保持ケースは単一サイズであるものの、異なる大きさの液晶表示パネルごとに、異なる大きさの取付具を複数種用意する必要があり、しかもこの取付具は複雑な形状をなし、一つの液晶表示パネルの取り付けに複数個の取付具が必要である。この複数種の取付具の中から、使用する大きさの液晶表示パネルに対応した取付具を選択し、選択した複数個の取付具を前記保持ケースと液晶表示パネルとに跨るように配置して夫々ねじ止めすることにより、どの大きさの液晶表示パネルも保持ケースに取り付け得るようにしている。
【0005】
しかし、これでは、複雑な形状の複数種類の取付具が必要で、この取付具自体の製作が面倒で、しかも部品管理が面倒であり、さらに、一つの取付具当たり4つのねじを必要とし、例えばこの取付具を、液晶表示パネルの4つの各辺に用いると、ねじ数(合計16個)及びねじ止め工数が非常に多く、組立が煩雑で時間もかかるという問題がある。さらに、工場設備制御装置(例えばロボットや、プログラマブルコントローラ、各種検出装置など)は、振動環境下で使用されることも多く、上述したように、使用する大きさの液晶表示パネルに対応した異なる取付具を複数同時に使わなければならないということは、当然各取付具でねじの種類も異なる可能性が高いことが考えられるので、ねじ止め箇所が多いと、熟練度の低い作業者では、どうしても誤って異なる種類のねじを使用する可能性も否定できず、結果、種類が異なることでねじ締め力にばらつきが生じやすく、一部ねじのねじ締めが不確実となって、上記振動によって、ねじ緩みが発生する確率が高く、弛んだねじが異音を発生するおそれもある。従って、ねじ数は極力減らすことが要求される。
【0006】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数種類の取付具が不要であると共に組み立ても容易且つ簡単で、ねじ数を削減できて、振動による問題も軽減できる液晶表示パネル付工場設備制御装置における液晶表示パネル取付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、次に述べる試作及びこれに伴う調査などを行って案出されている。本発明者は当初、前述した取付具を使用しない構成を考えた。この構成を図16〜図18に示しており、これらの図面では、保持ケースと液晶表示パネルを示しており、これらを収容する装置ケースについては図示していない。保持ケース1は、矩形状をなす底壁部1aを有すると共にこの底壁部1aの各辺縁部からほぼ直角に立ち上がる側壁部1b1〜1b4を有し、上面が開口している。
【0008】
液晶表示パネルとしては、4.3インチサイズの液晶表示パネル2(図16参照)と、3.8インチサイズの液晶表示パネル4(図18参照)とを例示している。
4.3インチサイズの液晶表示パネル2は、図16に示すように矩形状をなしており、側端部2a〜2dには横穴状のねじ穴2eが2つづつ形成されている。又、図18に示すように、3.8インチサイズの液晶表示パネル4も矩形状をなしており、側端部4a〜4dには、横穴状のねじ穴4eが2つづつ形成されている。又、前記保持ケース1の側壁部1b1〜1b4には、夫々2つづつねじ挿通孔1cが形成されている。
【0009】
図16では、保持ケース1の各ねじ挿通孔1cに通したねじ3を、4.3インチサイズの液晶表示パネル2の各ねじ穴2eに螺合することにより、当該液晶表示パネル2を保持ケース1に取り付けている。上記4.3インチサイズの液晶表示パネル用のねじ3は、4.3インチサイズの液晶表示パネル2をねじ止めするのに十分な長さL3を有する。
【0010】
又、図18では、保持ケース1の各ねじ挿通孔1cに通したねじ5を、3.8インチサイズの液晶表示パネル4の各ねじ穴4eに螺合することにより、当該液晶表示パネル4を保持ケース1に取り付けている。この3.8インチサイズの液晶表示パネル用のねじ5は3.8インチサイズの液晶表示パネル4をねじ止めするのに十分な長さL5(L5>L3)を有する。
【0011】
上述の構成では、4.3インチサイズの液晶表示パネル用のねじ3と、4.3インチサイズの液晶表示パネル用のねじ5とを用意し、各サイズの液晶表示パネルに合わせて、対応するねじを選択することで、共通の保持ケース1に4.3インチサイズ、又は3.8インチサイズの液晶表示パネルを選択的に取り付けることができる。この場合、各サイズ用の長さのねじを用意するだけであるので、複数種類の取付具が不要で、しかも組み立ても容易且つ簡単となる。又、ねじ数も削減できる。
【0012】
しかし、上記構成の場合、図19に示すように、4.3インチサイズの液晶表示パネル2を取り付けるのに、間違って3.8インチサイズの液晶表示パネル用のねじ5を使用してしまうと、ねじ5が保持ケース1から突出したままとなって、保持ケース1に対するねじ締めが完全でなく、液晶表示パネル2が保持ケース1にねじ固定されない状態となってしまう。逆に図20に示すように、3.8インチサイズの液晶表示パネル4を取り付けるのに、間違って4.3インチサイズの液晶表示パネル用のねじ3を使用してしまうと、ねじ3の螺合代が不十分となって脱落のおそれもある。このようにねじ3、5を間違って使用すると、液晶表示パネル2、4の取り付けが不十分となってしまう。
【0013】
本発明は、この点も解消している。
本発明の液晶表示パネル付工場設備制御装置における液晶表示パネル取付方法によれば、保持ケースの各側壁部のうち隣り合う第1側壁部及び第2側壁部の各内面に夫々2つの第1ばね収容部及び第2ばね収容部を有し、各第1ばね収容部の奥部に、夫々自由状態で第1側壁部と対向する第3側壁部方向へ突出する第1ばねの一端部を取着し、前記各第2ばね収容部の奥部に、夫々自由状態で第2側壁部と対向する第4側壁部方向へ突出する第2ばねの一端部を取着し、前記保持ケースの各側壁部のうち隣り合う第3側壁部及び第4側壁部に、長孔状の第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部を夫々2つづつ形成し、矩形状をなす液晶表示パネルの第1側端部の各第1ねじ穴及び第2側端部の各第2ねじ穴に前記第1ばね及び第2ばねを挿入係合し、当該液晶表示パネルの第3側端部の各第1ねじ穴及び第4側端部の各第2ねじ穴に、保持ケースの第3側壁部の第1ねじ挿通孔部及び第4側壁部の第2ねじ挿通孔部を夫々通したねじを螺合するから、ねじと第1ばね及び第2ばねとで液晶表示パネルを保持ケース内部に配置できる。この場合、液晶表示パネルの大きさが異なっても、前記第1ばね及び第2ばねのばね変位量によって液晶表示パネルに対する係合保持作用を発揮でき、もって、異なる大きさの液晶表示パネルを選択的に保持ケースに配置固定でき、しかも、複数種類の取付具を必要としないと共に、多数のねじ止めといった面倒な取り付け作業も必要としない。そして、ねじ数も4個と少ないので、熟練度の低い作業者でも各ねじを確実に締め込むことができ、振動等によるねじ緩み発生も極めて少なくできる。
【0014】
しかも本発明では、配置用治具を用いて液晶表示パネルを保持ケース内に挿入するようにしている。
すなわち、この配置用治具は、第1板部とこれの一端部と直角をなして連続する第2板部とを有して平面形状がL状をなすように形成され、当該配置用治具の前記第1板部及び第2板部の長さが、第1板部及び第2板部の各外面を前記第1側壁部及び第2側壁部各内面に接触させたときに第1板部が前記2つの第1ばね収容部を塞ぎ得る長さに設定されていると共に第2板部が前記2つの第2ばね収容部を塞ぎ得る長さに設定され、且つ当該第1板部及び第2板部の高さが、前記保持ケースの各側壁部の高さより高く設定されている。
【0015】
そして、この配置用治具を用いて液晶表示パネルを保持ケースに挿入する場合には、この配置用治具を前記保持ケース内部に挿入して、第1板部外面及び第2板部外面で夫々前記各第1ばね及び第2ばねを前記第1ばね収容部及び第2ばね収容部に押し込みつつ、当該第1板部外面及び第2板部外面を前記第1側壁部内面及び第2側壁部内面に当接させる。すると、この配置用治具の第1板部及び第2板部の内面と前記第3側壁部及び第4側壁部の内面とで、第1ばね及び第2ばねが突出しない矩形状の空所が形成される。このとき、配置用治具は保持ケースから突出している。
【0016】
この後、当該空所に矩形状の液晶表示パネルを挿入配置する際に、この液晶表示パネルを第1ばね及び第2ばねに邪魔されずに容易に挿入配置できる。このとき、配置用治具は保持ケースから突出しているから、この突出部分を摘まんで当該配置用治具を前記保持ケースから抜き出すことができる。この配置用治具の抜き出しにより、第1ばね収容部に押し込まれていた第1ばね及び第2ばね収容部に押し込まれていた第2ばねが自身に蓄勢されたばね力により伸びて第1ねじ穴及び第2ねじ穴に入り込む。この場合、第1ばね及び第2ばねの先端部が先細りとなっているから、第1ねじ穴及び第2ねじ穴に容易に入り込む。そして、この第1ばね及び第2ばねのばね力は、さらに液晶表示パネルを保持ケースの第3側壁部内面及び第4側壁部内面方向へ移動させてこの第3側壁部内面及び第4側壁部内面に当接させ、当該液晶表示パネルの第3ねじ穴及び第4ねじ穴を第3側壁部の第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部に対応させる。この後、この第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部を夫々通したねじを前記第3ねじ穴及び第4ねじ穴に螺合することで、液晶表示パネルの第3側端部及び第4側端部を保持ケースの第3側壁部及び第4側壁部にねじ固定する。
【0017】
このように上述の配置用治具を用いることで、液晶表示パネルの保持ケース内への挿入を極めて容易に行い得、しかも、配置用治具を保持ケースから抜き出すことで、第1ばね及び第2ばねを自身に蓄勢されたばね力により自ずと第3ねじ穴及び第4ねじ穴に挿入させることができると共に、液晶表示パネルの第3側端部の第3ねじ穴及び第4側端部の第4ねじ穴を保持ケースの第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部に夫々対応させることができ、液晶表示パネルの保持ケースへの取り付けが極めて容易且つ簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態による使用状態での液晶表示パネル付工場設備制御装置の平面図
【図2】図1の切断線Z2−Z2による断面図
【図3】(a)は4.3インチサイズの液晶表示パネルの平面図、(b)は3.8インチサイズの液晶表示パネルの平面図
【図4】保持ケース及び配置用治具の斜視図
【図5】保持ケースの横断平面図
【図6】配置用治具を挿入した状態での保持ケースの横断平面図
【図7】保持ケースに配置用治具及び4.3インチサイズの液晶表示パネルを挿入した状態での斜視図
【図8】同状態での横断平面図
【図9】配置用治具を抜き出した状態での横断平面図
【図10】ねじ止めした状態での横断平面図
【図11】組み立て完了状態での液晶表示パネル付工場設備制御装置の平面図
【図12】図11の切断線Z12−Z12による断面図
【図13】保持ケースに配置用治具及び3.8インチサイズの液晶表示パネルを挿入した状態での横断平面図
【図14】配置用治具を抜き出した状態での横断平面図
【図15】ねじ止めした状態での横断平面図
【図16】参考例を示し、保持ケースに4.3インチサイズの液晶表示パネルを配置した状態での横断平面図
【図17】図16の切断線Z17−Z17による断面図
【図18】保持ケースに配置用治具及び3.8インチサイズの液晶表示パネルを挿入した状態での横断平面図
【図19】組み立て間違いを説明するための横断平面図(その1)
【図20】組み立て間違いを説明するための横断平面図(その2)
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の第1実施形態につき図1から図13を参照して説明する。まず図1及び図2において、この実施形態の液晶表示パネル付工場設備制御装置11(以下単に工場設備制御装置11)は、工場の各種設備(例えばロボットや、プログラマブルコントローラ、各種検出装置など)の表示装置として用いられる。この工場設備制御装置11は、装置ケース12、保持ケース13及び液晶表示パネル14を主として備えている。装置ケース12は、上面が開口した矩形箱状をなす下ケース12aと、この下ケース12aの上部に被着される同じく矩形状をなす上ケース12bとを有して構成される。この上ケース12bはその中央部に矩形状をなすパネル孔12cが形成されている。
【0020】
この装置ケース12の内部には、この工場設備制御装置11の制御部(図示せず)の他、前記保持ケース13及び液晶表示パネル14からなる液晶表示パネルユニット15が収容配設されている。前記液晶表示パネル14としては、4.3インチサイズの液晶表示パネル14Aと、3.8インチサイズの液晶表示パネル14Bのいずれかが選択的に保持ケース13に取り付けられるようになっている。この液晶表示パネル14としては、4.3インチサイズ、3.8インチサイズ以外にも、4.0インチサイズなどもあるが、この実施形態では、前者2つの場合を例にとって説明する。なお、液晶表示パネル14は、液晶表示パネル14A、14Bを総称している。
【0021】
前記4.3インチサイズの液晶表示パネル14A及び3.8インチサイズの液晶表示パネル14Bは、図3(a)及び(b)に示すように、平面形状が矩形状をなしている。そして、4.3インチサイズの液晶表示パネル14Aの各側端部を周方向において第1側端部14A1、第2側端部14A2、第3側端部14A3、第4側端部14A4としている。これら第1側端部14A1、第2側端部14A2、第3側端部14A3、第4側端部14A4には、夫々両端部寄りに位置する、横穴状の2つの第1ねじ穴151a及び151b、第2ねじ穴152a及び152b、第3ねじ穴153a及び153b、第4ねじ穴154a及び154bが設けられている。
【0022】
又、3.8インチサイズの液晶表示パネル14Bの各側端部を、周方向において第1側端部14B1、第2側端部14B2、第3側端部14B3、第4側端部14B4としている。これら第1側端部14B1、第2側端部14B2、第3側端部14B3、第4側端部14B4には、夫々両端部寄りに位置する横穴状の2つの第1ねじ穴161a及び161b、第2ねじ穴162a及び162b、第3ねじ穴163a及び163b、第4ねじ穴164a及び164bが設けられている。
【0023】
図1及び図2においては、4.3インチサイズの液晶表示パネル14Aの取り付け状態を実線で示し、3.8インチサイズの液晶表示パネル14Bの取り付け状態を二点鎖線で示している。液晶表示パネル14A(又は14B)は、その表示面が上面となるように配置され、前記上ケース12bのパネル孔12cから外部に臨んでいる。
【0024】
さて、保持ケース13の構成、保持ケース13に対する液晶表示パネル14の取付構造及び取付手順について説明する。なお、図4以降の図面は、取付手順の説明の便宜上、図1とは向きを180度変えて(転回)している。
【0025】
図4及び図5において、保持ケース13は、矩形状をなす底壁部13aを有すると共に、この底壁部13aの各辺縁部から略直角方向に立ち上がり且つ周方向に順次隣り合う第1ないし第4側壁部13b1〜13b4を有して、上面が開口する構成である。
上記保持ケース13の第1側壁部13b1の内面において、その内面の両端部寄りの部分(液晶表示パネル14A又は14Bの各ねじ穴151a、151b、161a、161bにほぼ対応する部位)には、第1ばね収容部17a、17bが形成されている。
【0026】
又、上記第1側壁部13b1と隣り合う第2側壁部13b2の内面において、その内面の両端部寄りの部分(液晶表示パネル14A又は14Bの各ねじ穴152a、152b、162a、162bにほぼ対応する部位)には、第2ばね収容部17c、17dが形成されている。又、第3側壁部13b3には、その両端寄りの部位に長孔からなる第1ねじ挿通孔部18a、18bが形成され、第4側壁部13b4には、その両端寄りの部位に長孔からなる第2ねじ挿通孔部18c、18dが形成されている。
【0027】
なお、保持ケース13の第1側壁部13b1及び第2側壁部13b2は、上記ばね収容部17a〜17dを形成する関係上、壁厚を、第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4より若干厚くしている。
前記第1ばね収容部17a、17bの奥部に、圧縮コイルばねからなる第1ばね19a、19bの一端部が夫々取着されており、又、前記第2ばね収容部17c、17dの奥部に、圧縮コイルばねからなる第2ばね19c、19dの一端部が夫々取着されている。
【0028】
前記第1ばね19a、19bは、他端部(先端部)が先細り状をなし、圧縮状態で前記第1ばね収容部17a、17bに夫々収容可能であり、自由状態で当該第1ばね収容部17a、17bから第1側壁部13b1と対向する第3側壁部13b3方向へ突出している。
又、前記第2ばね19c、19dは、同様に他端部(先端部)が先細り状をなし、圧縮状態で前記第2ばね収容部17c、17dに収容可能であり、自由状態で当該第2ばね収容部17c、17dから第2側壁部13b2と対向する第4側壁部13b4方向へ突出している。
なお、第1ばね19bと第2ばね19cとは接近した位置にあることから、これらの自由長は相互に干渉しない長さ(ただし十分な伸び量が得られる長さ)に設定している。又、他の第1ばね19aと、第2ばね19dのとは、その自由長に余裕を持たせている(長くしている)。
【0029】
図4に示す配置用治具20は、液晶表示パネル14を前記保持ケース13内に配置するときに共通に使用されるものであり、これについて説明する。
この配置用治具20は、第1板部20aとこれの一端部と直角をなして連続する第2板部20bとを有して平面形状がL状をなしている。そして、図6に示すように、当該配置用治具20の前記第1板部20aの長さL1は、第1板部20a及び第2板部20bの各外面を前記第1側壁部13b1及び第2側壁部13b2の各内面に接触させたときに第1板部20aが前記第1ばね収容部17a、17bを塞ぎ得る長さに設定し、第2板部20bの長さL2は、同じく第1板部20a及び第2板部20bの各外面を前記第1側壁部13b1及び第2側壁部13b2の各内面に接触させたときに当該第2板部20bが前記第2ばね収容部17c、17dを塞ぎ得る長さに設定している。さらに当該第1板部20a及び第2板部20bの高さHa(図4参照)は、前記保持ケース13の各側壁部13b1〜13b4の内面の高さHbより高く設定している。
【0030】
さらに、前記第1板部20a及び第2板部20bの端部の下部は斜状に切除した形状としており、この斜状部に符号20c、20dを付している。
さて、この配置用治具20を用いて、まず液晶表示パネル14Aを保持ケース13内に挿入配置する手順の一例について説明する。
【0031】
図4及び図5に示すように、配置用治具20の第1板部20a及び第2板部20bの外面で、各ばね19a〜19dの先端を押し込むようにして保持ケース13内にスライドさせるように挿入する(図5の矢印V参照)。この場合、第1板部20a及び第2板部20bの端部の下部が斜状をなしていることで、配置用治具20を保持ケース13内に入れやすい。そして、第1板部20a外面及び第2板部20b外面で夫々前記各第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dを前記第1ばね収容部17a、17b及び第2ばね収容部17c、17dに押し込みつつ、当該第1板部20a及び第2板部20bを前記第1側壁部13b1内面及び第2側壁部13b2内面に当接させる(図6参照)。
【0032】
これにより、この配置用治具20の第1板部20a及び第2板部20bの内面と第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4内面とで、第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dが突出しない矩形状の空所Sが形成される。この状態で配置用治具20は保持ケース13から突出している。
【0033】
この後、当該空所Sに液晶表示パネル14Aを挿入配置する(図7及び図8参照)。この際、この液晶表示パネル14Aを配置用治具20をガイドとして空所Sに挿入配置できる。しかも第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dに邪魔されずに容易に挿入配置できる。この場合、上述の空所Sは液晶表示パネル14Aより若干大きいから、当該液晶表示パネル14Aと保持ケース13の側壁部内面とは若干隙間がある。
【0034】
この後、配置用治具20の突出部分を摘まんで当該配置用治具20を前記保持ケース13から抜き出す(図9参照)。すると、第1ばね収容部17a、17bに押し込まれていた第1ばね19a、19b及び第2ばね収容部17c、17dに押し込まれていた第2ばね19c、19dが自身に蓄勢されたばね力により伸びて、第1ねじ孔151a及び151b及び第2ねじ穴152a及び152bに入り込む。この場合、第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dの先端部が先細りとなっているから、第1ねじ孔151a及び151b及び第2ねじ穴152a及び152bに容易に入り込む。
【0035】
そして、この第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dのばね力は、さらに液晶表示パネル14Aを保持ケース13の第3側壁部13b3内面及び第4側壁部13b4内面方向(総合的方向としては矢印Q1方向)へ若干移動させてこの第3側壁部13b3内面及び第4側壁部13b4内面に当接させる。これにより、当該液晶表示パネル14Aの第3ねじ穴153a及び153b及び第4ねじ穴154a及び154bが第3側壁部13b3の第1ねじ挿通孔部18a、18b及び第2ねじ挿通孔部18c、18dに対応する。
【0036】
この後、この第1ねじ挿通孔部18a、18b及び第2ねじ挿通孔部18c、18dを夫々通したねじ21を前記第3ねじ穴153a及び153b及び第4ねじ穴154a及び154bに螺合することで、液晶表示パネル14Aの第3側端部14A3及び第4側端部14A4を保持ケース13の第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4にねじ固定する(図10参照)。
【0037】
この後、図11及び図12に示すように、保持ケース13に液晶表示パネル14Aを取り付けた一体物(液晶表示パネルユニット15)を、装置ケース12の下ケース12aに配置して適宜固定手段により固定し、そして上ケース12bを被着する。この場合、液晶表示パネル14Aのねじ固定部側の角部14Apをパネル孔12cの一つのコーナー部12cpに合わせる。そして、工場設備制御装置11として使用する場合には、この図11の状態から180度転回した状態(図1の状態)とし、液晶表示パネル14Aにおける表示面のうち前記パネル孔12cに対応する領域がアクティブ表示面となる。この場合、図1において、この液晶表示パネル14Aにおけるパネル孔12c近くの座標点Pを表示座標の原点とすると良い。
【0038】
又、3.8インチサイズの液晶表示パネル14Bを保持ケース13に取り付ける場合には、前述の図6に示した、保持ケース13への配置用治具20の挿入配置の後、図13に示すように液晶表示パネル14Bを前述した空所Sに挿入配置する。この場合、液晶表示パネル14Bの角部14Bp近くの第1ねじ穴161b及び第2ねじ穴162aが保持ケース13のコーナー部13p近くの第1ばね19b及び第2ばね19cとほぼ対応するように液晶表示パネル14Bを配置すると良い。
【0039】
この図13の状態から、配置用治具20の突出部分を摘まんで当該配置用治具20を前記保持ケース13から抜き出す(図14参照)。すると、第1ばね収容部17a、17bに押し込まれていた第1ばね19a、19b及び第2ばね収容部17c、17dに押し込まれていた第2ばね19c、19dが自身に蓄勢されたばね力により伸び、第1ばね19b及び第2ばね19cが夫々第1ねじ孔161b及び第2ねじ穴162aに入り込むと共に、第1ばね19bは液晶表示パネル14Bを第3側壁部13b3方向へ押し、又第2ばね19cは液晶表示パネル14Bを第4側壁部13b4方向へ押す。この場合、第1ばね19b及び第2ばね19cの先端部が先細りとなっているから、第1ねじ穴161b及び第2ねじ穴162aに容易に入り込む。
【0040】
又、第1ばね19aは液晶表示パネル14Bの第1側端部14B1を第3側壁部13b3方向へ押し、第2ばね19dは第2側端部14B2第4側壁部13b4方向へ押す。
これら各ばね19a〜19dのばね力により、さらに液晶表示パネル14Bは、保持ケース13の第3側壁部13b3内面及び第4側壁部13b4内面方向(総合的方向としては矢印Q2方向)へ移動し、この第3側壁部13b3内面及び第4側壁部13b4内面に当接する。上記液晶表示パネル14Bの移動の過程で、第1ねじ穴161aが第1ばね19aに遭遇することで、この第1ばね19aがこの第1ねじ穴161aに入り込み、同じく、第2ねじ穴162bが第2ばね19dに遭遇することで、この第2ばね19dがこの第1ねじ穴162bに入り込む(図15参照)。
【0041】
そして、液晶表示パネル14Bが、保持ケース13の第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4の内面に当接した状態では、第3ねじ穴163a及び163b及び第4ねじ穴164a及び164bが各第1ねじ挿通孔部18a、18b及び第2ねじ挿通孔部18c、18dに対応しており、この第1ねじ挿通孔部18a、18b及び第2ねじ挿通孔部18c、18dを夫々通したねじ21を前記第3ねじ穴163a及び163b及び第4ねじ穴164a及び164bに螺合することで、液晶表示パネル14Bの第3側端部14B3及び第4側端部14B4を保持ケース13の第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4にねじ固定する。
【0042】
このように、異なる大きさの液晶表示パネル14Bも配置用治具20を用いることで、液晶表示パネル14Aの場合と同様に、保持ケース13への取り付けが極めて容易且つ簡単となる。
この後、この3.8インチサイズの液晶表示パネル14Bの場合も、液晶表示パネル14Aの場合と同様に、保持ケース13に液晶表示パネル14Bをとりつけた一体物(液晶表示パネルユニット15)を、装置ケース12の下ケース12aに配置して適宜固定手段により固定し、そして上ケース12bを被着する。
【0043】
この場合、図11に二点鎖線で示すように液晶表示パネル14Bのねじ固定部側の角部14Bpをパネル孔12cの一つのコーナー部12cpに合わせる。そして、工場設備制御装置11として使用する場合には、前述同様、この図11の状態から180度転回した状態(図1の状態)とし、液晶表示パネル14Bにおける表示面のうち前記パネル孔12cに対応する領域(この場合ほぼ全域)がアクティブ表示面となる。この場合も、図1において、この液晶表示パネル14Bにおけるパネル孔12c近くの座標点Pを表示座標の原点とすると良い。
【0044】
このような実施形態によれば、保持ケース13の第1側壁部13b1及び第2側壁部13b2の各内面に夫々設けた第1ばね19a、19bと第2ばね19c、19dを、液晶表示パネル14A(又は14B)の第1ねじ穴151a、151b及び第2ねじ穴152a、152b(161a、161b及び162a、162b)に挿入係合させ、且つ、この液晶表示パネル14A(14B)の第3ねじ穴153a、153b及び第4ねじ穴154a、154b(163a、163b及び164a、164b)を、同じ長さのねじ21により保持ケース13の第3側壁部13b3及び第4側壁部13b4にねじ止めするから、ねじ21と第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dとで液晶表示パネル14A(14B)を保持ケース13内部に配置できる。この場合、液晶表示パネル14の大きさが異なっても、前記第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dのばね変位量によって液晶表示パネル14に対する係合保持作用を発揮でき、もって、異なる大きさの液晶表示パネル14を選択的に保持ケース13に配置固定でき、しかも、複数種類の取付具を必要としないと共に、多数のねじ止めといった面倒な取り付け作業も必要としない。そして、ねじ21の数も4個と少ないので、熟練度の低い作業者でも各ねじ21を確実に締め込むことができ、振動等によるねじ緩み発生も極めて少なくできる。
【0045】
さらにこの実施形態によれば、この配置用治具20を、第1板部20aとこれの一端部と直角をなして連続する第2板部20bとを有して平面形状がL状をなすように形成し、当該配置用治具20の前記第1板部20a及び第2板部20bの各長さを、第1板部20a及び第2板部20bの各外面を前記第1側壁部13b1及び第2側壁部13b2の各内面に接触させたときに第1板部20aが前記2つの第1ばね収容部17a、17bを塞ぎ得る長さに設定すると共に第2板部20bが前記2つの第2ばね収容部17c、17dを塞ぎ得る長さに設定し、この配置用治具20を用いて液晶表示パネル14を保持ケース13内に挿入するようにした。
【0046】
これにより、保持ケース13内に自由状態での第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dが突出するにもかかわらず、これらのばね19a〜19cを配置用治具20によって、非突出状態とすることができ、液晶表示パネル14を極めて容易に保持ケース13内に挿入できると共に、第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dを自ずと液晶表示パネル14の第3ねじ穴及び第4ねじ穴に挿入させることができる。
【0047】
このように配置用治具20を用いることで、液晶表示パネル14の保持ケース13内への挿入を極めて容易に行い得、しかも、配置用治具20を保持ケース13から抜き出したときに、第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dを自身に蓄勢されたばね力により自ずと第1ねじ穴151a、151b及び第2ねじ穴152a、152b(161a、161b、162a、162b)に挿入させることができると共に、液晶表示パネル14の第3ねじ穴153a、153b及び第4ねじ穴154a、154b(161a、161b、162a、162b)を保持ケース13の第1ねじ挿通孔部18a、18b及び第2ねじ挿通孔部18c、18dに夫々対応させることができ、液晶表示パネル14の保持ケース13への取り付けが極めて容易且つ簡単となる。
【0048】
さらに本実施形態によれば、当該第1板部20a及び第2板部20bの高さを、前記保持ケース13の各側壁部13b1〜13b4の高さより高く設定したから、保持ケース13への配置用治具20の配置時において、この配置用治具20が保持ケース13から突出し、この突出部分を摘まんで当該配置用治具20を前記保持ケース13から容易に抜き出すことができ、この配置用治具20の取り扱いも容易である。
【0049】
又、本実施形態によれば、第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dの先端部を先細り状としたから、配置用治具20を保持ケース13から抜き出したときにこれら第1ばね19a、19b及び第2ばね19c、19dを、液晶表示パネル14A(14B)の第1ねじ孔151a、151b及び第2ねじ穴152a、152b(161a、161b、162a、162b)に容易に入り込ませることができ、これによっても組み立て作業性が容易となる。
【0050】
尚、装置ケースとして、上記実施形態では、比較的小形の液晶表示パネル付工場設備制御装置の装置ケースを例示したが、液晶表示パネル付工場設備制御装置が大きいものでは、当然、その装置ケースも大きくなることが予測される。従って、この装置ケースは液晶表示パネル付工場設備制御装置に応じて設定される。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適宜変更して適用可能である。
【符号の説明】
【0051】
図面中、11は液晶表示パネル付工場設備制御装置、12は装置ケース、13は保持ケース、13aは底壁部、13b1〜13b4は第1ないし第4側壁部、15は液晶表示パネルユニット、14Aは4.3インチサイズの液晶表示パネル、14A1〜14A4は第1〜第4側端部、14Bは3.8インチサイズの液晶表示パネル、14B1〜14B4は第1〜第4側端部、151a、151bは第1ねじ穴、152a、152bは第2ねじ穴、153a、153bは第3ねじ穴、154a、154bは第4ねじ穴、161a、161bは第1ねじ穴、162a、162bは第2ねじ穴、163a、163bは第3ねじ穴、164a、164bは第4ねじ穴、17a、17bは第1ばね収容部、17c、17dは第2ばね収容部、18a、18bは第1ねじ挿通孔部、18c、18dは第2ねじ挿通孔部、20は配置用治具、20aは第1板部、20bは第2板部を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
夫々矩形状をなし周方向に順次隣合う第1ないし第4側端部に夫々横穴状の第1ないし第4ねじ穴を夫々2つづつ備えた大きさが異なる複数の液晶表示パネルを、矩形状をなす保持ケースに選択的に取り付けることが可能な液晶表示パネル付工場設備制御装置における液晶表示パネル取付方法であって、
前記保持ケースは、矩形状をなす底壁部を有すると共に、この底壁部の各辺縁部から略直角方向に立ち上がり且つ周方向に順次隣り合う第1ないし第4側壁部を有して、上面が開口する構成であり、
前記保持ケースは、前記保持ケースの各側壁部のうち隣り合う第1側壁部及び第2側壁部の各内面に、夫々2つの第1ばね収容部及び第2ばね収容部を有し、
前記各第1ばね収容部の奥部に、夫々圧縮コイルばねからなる第1ばねの一端部が取着されていると共に、前記各第2ばね収容部の奥部に、夫々圧縮コイルばねからなる第2ばねの一端部が取着され、
前記各第1ばねは、夫々他端部が先細り状をなし、圧縮状態で前記第1ばね収容部に収容可能であり、自由状態で第1側壁部と対向する第3側壁部方向へ突出し、
前記各第2ばねは、夫々他端部が先細り状をなし、圧縮状態で前記第2ばね収容部に収容可能であり、自由状態で第2側壁部と対向する第4側壁部方向へ突出し、
前記保持ケースの各側壁部のうち隣り合う第3側壁部及び第4側壁部に、長孔状の第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部が夫々2つづつ形成され、
異なる大きさの液晶表示パネルを前記保持ケース内に配置するときに共通に使用される配置用治具を備え、
この配置用治具は、第1板部とこれの一端部と直角をなして連続する第2板部とを有して平面形状がL状をなし、当該配置用治具の前記第1板部及び第2板部の各長さは、第1板部及び第2板部の各外面を前記第1側壁部及び第2側壁部の各内面に接触させたときに第1板部が前記2つの第1ばね収容部を塞ぎ得る長さに設定すると共に第2板部が前記2つの第2ばね収容部を塞ぎ得る長さに設定し、且つ当該第1板部及び第2板部の高さは、前記保持ケースの各側壁部の高さより高く設定し、
この配置用治具を前記保持ケース内部に挿入して、第1板部外面及び第2板部外面で夫々前記各第1ばね及び各第2ばねを前記第1ばね収容部及び第2ばね収容部に押し込みつつ、当該第1板部外面及び第2板部外面を前記第1側壁部内面及び第2側壁部内面に当接させ、この配置用治具の第1板部及び第2板部の内面と前記第3側壁部及び第4側壁部内面とで形成される空所に液晶表示パネルを挿入配置し、その後当該配置用治具を前記保持ケースから抜き出すことで、各第1ばね及び第2ばねを各第1ねじ穴及び第2ねじ穴に挿入すると共にこれら第1ばね及び第2のばねのばね力により、前記液晶表示パネルを前記保持ケースの第3側壁部内面及び第4側壁部内面に当接させて当該液晶表示パネルの第3ねじ穴及び第4ねじ穴を第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部に対応させ、この第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部を夫々通したねじを前記第3ねじ穴及び第4ねじ穴に螺合することを特徴とする液晶表示パネル付工場設備制御装置における液晶表示パネル取付方法。
【請求項1】
夫々矩形状をなし周方向に順次隣合う第1ないし第4側端部に夫々横穴状の第1ないし第4ねじ穴を夫々2つづつ備えた大きさが異なる複数の液晶表示パネルを、矩形状をなす保持ケースに選択的に取り付けることが可能な液晶表示パネル付工場設備制御装置における液晶表示パネル取付方法であって、
前記保持ケースは、矩形状をなす底壁部を有すると共に、この底壁部の各辺縁部から略直角方向に立ち上がり且つ周方向に順次隣り合う第1ないし第4側壁部を有して、上面が開口する構成であり、
前記保持ケースは、前記保持ケースの各側壁部のうち隣り合う第1側壁部及び第2側壁部の各内面に、夫々2つの第1ばね収容部及び第2ばね収容部を有し、
前記各第1ばね収容部の奥部に、夫々圧縮コイルばねからなる第1ばねの一端部が取着されていると共に、前記各第2ばね収容部の奥部に、夫々圧縮コイルばねからなる第2ばねの一端部が取着され、
前記各第1ばねは、夫々他端部が先細り状をなし、圧縮状態で前記第1ばね収容部に収容可能であり、自由状態で第1側壁部と対向する第3側壁部方向へ突出し、
前記各第2ばねは、夫々他端部が先細り状をなし、圧縮状態で前記第2ばね収容部に収容可能であり、自由状態で第2側壁部と対向する第4側壁部方向へ突出し、
前記保持ケースの各側壁部のうち隣り合う第3側壁部及び第4側壁部に、長孔状の第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部が夫々2つづつ形成され、
異なる大きさの液晶表示パネルを前記保持ケース内に配置するときに共通に使用される配置用治具を備え、
この配置用治具は、第1板部とこれの一端部と直角をなして連続する第2板部とを有して平面形状がL状をなし、当該配置用治具の前記第1板部及び第2板部の各長さは、第1板部及び第2板部の各外面を前記第1側壁部及び第2側壁部の各内面に接触させたときに第1板部が前記2つの第1ばね収容部を塞ぎ得る長さに設定すると共に第2板部が前記2つの第2ばね収容部を塞ぎ得る長さに設定し、且つ当該第1板部及び第2板部の高さは、前記保持ケースの各側壁部の高さより高く設定し、
この配置用治具を前記保持ケース内部に挿入して、第1板部外面及び第2板部外面で夫々前記各第1ばね及び各第2ばねを前記第1ばね収容部及び第2ばね収容部に押し込みつつ、当該第1板部外面及び第2板部外面を前記第1側壁部内面及び第2側壁部内面に当接させ、この配置用治具の第1板部及び第2板部の内面と前記第3側壁部及び第4側壁部内面とで形成される空所に液晶表示パネルを挿入配置し、その後当該配置用治具を前記保持ケースから抜き出すことで、各第1ばね及び第2ばねを各第1ねじ穴及び第2ねじ穴に挿入すると共にこれら第1ばね及び第2のばねのばね力により、前記液晶表示パネルを前記保持ケースの第3側壁部内面及び第4側壁部内面に当接させて当該液晶表示パネルの第3ねじ穴及び第4ねじ穴を第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部に対応させ、この第1ねじ挿通孔部及び第2ねじ挿通孔部を夫々通したねじを前記第3ねじ穴及び第4ねじ穴に螺合することを特徴とする液晶表示パネル付工場設備制御装置における液晶表示パネル取付方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
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【図19】
【図20】
【公開番号】特開2013−64935(P2013−64935A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204521(P2011−204521)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(501428545)株式会社デンソーウェーブ (1,155)
【Fターム(参考)】
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