説明

液晶表示装置及びその製造方法

【課題】液晶パネルを湾曲させた際、パネル中央に応力が集中し、液晶セルギャップが変動して色むらが発生する。
【解決手段】湾曲させた液晶パネルに於いて、比較的に体積弾性率の高い樹脂より成る第1カラムスペーサ16aを、表示領域の湾曲辺方向の中央部に該当するカラーフィルタ基板200のガラス基板210の表面部分に形成する一方、第1カラムスペーサ16aよりも体積弾性率が低い樹脂より成る第2カラムスペーサ16bを、表示領域の湾曲辺方向に於ける端部側に該当するガラス基板210の表面部分に形成する。尚、体積弾性率の異なるカラムスペーサ16を2種類以上としても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液晶表示装置及びその製造方法に関し、特に湾曲した状態での表示が可能なフレキシブル液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、軽量、薄型、及び低消費電力の特徴を生かして、パーソナル・コンピュータに代表される携帯情報機器等に最も使用されている平面表示装置である。
【0003】
液晶表示装置は、周知の通り、画素電極を有するアレイ基板と共通電極を有するカラーフィルタ基板とを互いに貼り合せ、その一対の基板間に液晶を狭持して成り、画素電極と共通電極間に電圧を印加して液晶の分子配向方向を変化させることにより、液晶を通過する光の透過率を制御する表示装置である。そして、液晶は、一対の基板間に形成されているスペーサにより、任意の厚さに保持されており、その周囲はシール材で密封されると同時に、シール材は各基板を固定している。
【0004】
ここで、上記のスペーサは、球形状のビーズスペーサと、任意の形状に形成可能なカラムスペーサ(柱状スペーサ)とに区分される。
【0005】
その内で、ビーズスペーサは、2枚の基板を貼り合せる前に何れか一方の基板に無作為に散布される。
【0006】
他方、カラムスペーサについては、何れか一方の基板に対して感光性の樹脂膜を塗布、露光、現像、及び焼成することにより、任意の部位(例えばカラーフィルタ基板の遮光膜の上)に任意の形状でカラムスペーサを形成することが出来、且つ、カラムスペーサを当該一方の基板に固定することが出来る。
【0007】
近年、この様な液晶表示装置の平面基板を任意の曲率に曲げて(湾曲させて)、液晶表示装置を表示させることが要求されている。
【0008】
この様な要求を満足させるべく、ガラス基板に代えてプラスチック製のフィルム等を用いる方法、或いは、製造当初は比較的厚いガラス基板を用いて製造し、製造途中で基板の外面をエッチングして基板の厚みを薄くする製造方法が、提案されている( 例えば、特許文献1を参照。)。
【0009】
しかしながら、どちらの方法に於いても、2枚の基板から成る液晶表示装置を湾曲させた場合には、曲面の外側の基板により曲面の内側の基板が押し付けられて、液晶の厚さ(セルギャップ)が大きく変動してしまい、表示不良(色むら)が発生する。
【0010】
そこで、外部からの圧力によるセルギャップの変化を最小化する方法として、弾性率が異なるビーズスペーサを形成する技術が、特許文献2で提案されている。
【0011】
しかし、一般的にビーズスペーサは基板に固定されないため、湾曲させる際にビーズスペーサが動いてしまい、セルギャップの変化を十分に抑制することが出来ない。しかも、ビーズスペーサは配向膜を損傷する。
【0012】
この様に、従来の技術では、液晶表示装置を湾曲させた場合に、色むらの無い良好な表示性能を得ることが出来ないと言う技術状況にある。
【0013】
【特許文献1】特開2004−46115号公報
【特許文献2】特開2007−122061号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
従って、本発明が解決しようとする技術的課題は、液晶表示装置を湾曲させた場合の表示不良を防止することが可能な液晶表示装置を実現することである。
【0015】
平面表示装置としての液晶表示装置では、液晶材料にTwisted Nematic (TN)型液晶を用いた場合、アレイ基板側の偏光板の偏光方向とカラーフィルタ基板側の偏光板の偏光方向とは互いに直交する様に設定され、光源から発生した光は、アレイ基板に入射し、液晶を介して、カラーフィルタ基板に到達する。このとき、液晶の厚さ、つまり、セルギャップが一定である場合には、コントラストが高く、色再現性の高い品質の良い画像を得ることが出来る。
【0016】
しかし、例えばカラーフィルタ基板方向へ凸状に液晶パネルを湾曲させた場合には、アレイ基板とカラーフィルタ基板とは、その外周部をシール材により固定されているために、アレイ基板がカラーフィルタ基板の中心に向かって強く押し付けられる。そのため、湾曲させる辺の中心付近のセルギャップが狭くなると同時に、中心付近からシール材近辺までにセルギャップが広くなる部位が発生する。
【0017】
この様に、セルギャップが変動した部位では、カラーフィルタ基板のフィルタ層に到達する光の光路長が変わってしまい、光の色味(位相)が変動し、所望の発色が得られない。即ち、色むらを生じて表示画質の低下を招いてしまう。
【0018】
又、ビーズスペーサを用いた場合には、中心から外側へビーズが移動して、配向膜を損傷する。
【0019】
この発明は、以上の様な問題点を解決するために成されたものであり、湾曲した状態にあっても、色むらの無い画質の優れた液晶表示装置及びその製造方法を得ることを、その目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0020】
この発明の主題は、複数のカラムスペーサによって保持された第1基板及び第2基板間の間隙によって液晶が挟持され且つ湾曲したパネルを有する液晶表示装置であって、前記複数のカラムスペーサは、互いに体積弾性率が異なる、少なくとも2種類の第1カラムスペーサ及び第2カラムスペーサより成り、前記第2カラムスペーサの体積弾性率よりも大きな体積弾性率を有する前記第1カラムスペーサは、前記液晶表示装置の表示領域の長辺及び短辺の内で湾曲する辺方向に於ける前記表示領域の中央部に該当する、前記第1基板及び前記第2基板の何れか一方の基板の部分上に配置・固定されており、前記第2カラムスペーサは、前記湾曲辺の方向に於ける前記表示領域の端部に該当する、前記第1基板及び前記第2基板の何れか一方の基板の部分上に配置・固定されていることを特徴とする。
【0021】
以下、この発明の主題の様々な具体化を、添付図面を基に、その効果・利点と共に、詳述する。
【発明の効果】
【0022】
本発明の主題によれば、液晶パネル中央部に於けるセルギャップ保持力を増強させているので、湾曲させた際に生じるスペーサ圧縮変形が液晶表示装置内で平均化されて、セルギャップの変動が抑制されることとなり、液晶表示装置を湾曲した状態に於いても、色むらの無い画質の優れた表示装置を得ることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下では、本発明に係る各実施の形態に於ける液晶表示装置の構成の特徴点について、図面を用いて記載する。その際、同一或いは類似部については、同一の参照符号を用いている。又、図面の記載に於いては、各部位の記載を容易化するために、厚さ方向の寸法を拡大化している。尚、カラムスペーサ(柱状スペーサ)の表記に際しては、そのサイズ及び数を模式的に示している。又、カラムスペーサの材料は、基本的に、樹脂等の有機系物質から成る。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、液晶パネルの構成を模式的に示す平面図である。図1に示す通り、液晶パネルは、カラーフィルタ層(図示せず。)が形成されたカラーフィルタ基板(第1基板)200と、その長辺及び短辺が共にカラーフィルタ基板200のそれよりも長く且つ画素電極(図示せず。)が形成されたアレイ基板(第2基板)100とを、互いにシール材40(図3参照。)によって貼り合せて成る。表示面の上方向から当該液晶パネルを眺めて、両基板100,200が重なり合わさった領域が、表示領域204に相当する。そして、カラーフィルタ基板200の外側に該当するアレイ基板100の周辺部分の上には、電気信号入力端子部103が形成されている。
【0025】
図2は、図1の液晶表示装置の液晶パネルをカラーフィルタ基板200の方向に向けて凸状に湾曲させたときの状態を模式的に示す図である。しかも、図2は、表示領域204の長手方向の辺(長辺)が湾曲する様に、液晶パネルを湾曲させたときの状態図である。尚、図2に於いて、点線で囲んで示した「中央部」は湾曲させる辺の方向に於ける画面の中央部であり、又、「端部」は湾曲させる辺の方向に於ける画面の端部である。
【0026】
尚、表示領域204の短辺が湾曲する様に、液晶パネルを湾曲させたときにも、同様な既述した問題点(色むら)が生じる。従って、この場合にも、後述する各実施の形態1〜4の何れかの技術的思想(特徴的構成)を同様に適用することにより、上記の問題点(色むら)を解決することが出来る。
【0027】
ここで、図3は、本来は湾曲状態にある液晶パネルの表示領域204を平面視的に見たときに於ける、カラムスペーサ16の配置関係を示す図である。図3に示す様に、表示領域204内に於いて、互いに体積弾性率の異なる第1及び第2カラムスペーサ16a,16bが、一対の基板100,200間に、所定の配置関係を保って設けられている。即ち、第2カラムスペーサ16bと比較してその体積弾性率の高い方の第1カラムスペーサ16aが、表示領域204の湾曲辺(長辺)方向に於ける中心部(中央部)(図3中に点線の枠で囲んだ領域)に於いてその配置密度が最も密と成る様に、且つ、その配置密度が当該中央部から表示領域204の湾曲辺方向の端部ないしは外側(湾曲辺方向のシール材40側)に向かって次第に疎に成る様に、配置されている。逆に、体積弾性率の低い第2カラムスペーサ16bは、表示領域204の湾曲辺方向の端部ないしは湾曲辺方向のシール材40側に於いて、その配置密度が最も密と成る様に、且つ、その配置密度が当該端部から表示領域204の湾曲辺方向に於ける表示領域の中央部に向かって次第に疎に成る様に、配置されている。図3の一例では、表示領域204の湾曲辺(長辺)の中央部では、その短辺方向に沿って、第1カラムスペーサ16aが所定の間隔を隔てて一列に連続的に配置されており、逆に、表示領域204の湾曲辺(長辺)の端部では、その短辺方向に沿って、第2カラムスペーサ16bが所定の間隔を隔てて一列に連続的に配置されている。第1カラムスペーサ16aと第2カラムスペーサ16bとを合わせたカラムスペーサ16は、表示領域204に於いて均一に配置されている。尚、カラムスペーサ16は、後述する様に、感光性を有する樹脂から成る。本実施の形態では、カラムスペーサ16は、カラーフィルタ基板200の下面(アレイ基板100と対向する面)上に形成されており、湾曲状態に於ける各カラムスペーサ16のサイズ及び形状は同一である。
【0028】
尚、図2とは逆に、液晶パネルをその長手方向と直交する短辺方向に沿って凸状に湾曲させる場合には、表示領域204の短辺が湾曲面となり、表示領域204の短辺の中央部から、その短辺方向の端部に向かって、第1カラムスペーサ16aの配置密度が密から次第に疎に成る様に、第1カラムスペーサ16aは順次に配置される一方、第2カラムスペーサ16bは第1カラムスペーサ16aの上記配置密度とは逆の配置関係で配置されることとなる。
【0029】
図4は、図3に例示した配置密度の関係を有する第1及び第2カラムスペーサ16a,16bを備える液晶パネルの構造を図2のZ−Z線に関して切断した際の構造を、模式的に示す縦断面図である。図4では、図示の簡易化のため、表示領域204の長辺(湾曲辺)の中央部に体積弾性率が相対的に高い第1カラムスペーサ16aが配置され、表示領域204の湾曲辺方向に於ける両端部側の各々に体積弾性率が相対的に低い第2カラムスペーサ16bが配置されている。
【0030】
図4に於いて、アレイ基板100は、透明絶縁基板であるアレイ基板用ガラス基板110、及び、同基板110の下面上に接着層130を介して接着された第1偏光板120を備える。他方、カラーフィルタ基板200は、透明絶縁基板であるカラーフィルタ基板用ガラス基板210、及び、同基板210の上面上に接着層230を介して接着された第2偏光板220を備える。図4では、本実施の形態の特徴点とは無関係な構成要素(カラーフィルタ層及び電極等)は、便宜上、一切、図示化されてはいない。そして、本実施の形態の中核部である第1及び第2カラムスペーサ16a,16bが、カラーフィルタ基板200の下面(対向面)上に、既述した各々の配置密度で以って、形成されており、カラムスペーサ16は、液晶30がそこに注入されて挟持されるための隙間を介在させて、両基板100,200を保持している。更に、挟持されている液晶30の外側周辺部には、両基板100,200を貼り合せるシール材40が形成されている。
【0031】
次に、第1及び第2カラムスペーサ16a,16bの圧縮特性を、図5及び図6を参照して、記載する。
【0032】
先ず、図6に基づいて、カラムスペーサ16の圧縮特性の評価方法について記載する。圧縮特性の評価方法としては、一般に形成されたカラムスペーサ61に荷重Lを加えて、変形したカラムスペーサ62の変位量Dを測定する手法を用いる。
【0033】
本実施の形態に於いて用いるカラムスペーサ16を形成する樹脂は、図5に示す様な圧縮特性を示す。図5では、Y軸は荷重Lを表し、X軸は変位量Dを表すこととしている。図5に於いて、実線51は、体積弾性率の高い樹脂の圧縮特性を、破線56は、体積弾性率の低い樹脂の圧縮特性を、各々示している。従って、第1カラムスペーサ16aを成す樹脂の圧縮特性は図5の実線51に対応し、第2カラムスペーサ16bを成す樹脂の圧縮特性は図5の破線56に対応する。図5より、同じ荷重Lを体積弾性率の異なる2つの樹脂に加えた場合(例えば、荷重Lとして4gfを印加した場合。)には、体積弾性率の高い樹脂ではその変位量Dが小さく、体積弾性率が低い樹脂ではその変位量Dが大きいことを表している。
【0034】
以上の記載を踏まえて、本実施の形態に於ける作用・効果を、以下に記載する。
【0035】
今、図2に示す様に液晶パネルを湾曲させた場合には、アレイ基板100がカラーフィルタ基板200に押し付けられる。このとき、湾曲させる辺(表示領域204の長辺)の中心に最も強い押し付け圧力が加わる(湾曲による中央部への応力の集中。)。
【0036】
湾曲させる辺の中心部では、図3に示す様に、体積弾性率が相対的に高い第1カラムスペーサ16aが密に配置されているため、湾曲辺の中心部に於ける第1カラムスペーサ16aの各々は圧縮が少ない状態で保持される。
【0037】
他方、表示領域204の湾曲辺方向の端部側では、つまりシール材40側では、図3に示す様に、体積弾性率が相対的に低い第2カラムスペーサ16bが密に配置されているため、液晶30の表面張力によってカラーフィルタ基板200がアレイ基板100に押し付けられた状態となり、第2カラムスペーサ16bが圧縮変形する。
【0038】
これにより、湾曲させた液晶表示装置全体では、セルギャップが平均化され、表示むらが無い、良好な表示を得ることが出来る。又、本実施の形態では、第1カラムスペーサ16aと第2カラムスペーサ16bとを合わせたカラムスペーサ16は、表示領域204に於いて均一に配置されてカラムスペーサの分布の粗密がなく、表示領域204全体にわたり表示の品質も容易に均一とすることが出来る。又、カラムスペーサの分布の粗密がないので、液晶パネルを製造する過程で、液晶を基板間に注入する際にその注入速度が均一となり、気泡等が混入しにくい。
【0039】
これに対して、従来のビーズスペーサを用いた液晶表示装置、又は、1種類のカラムスペーサを用いた液晶表示装置を湾曲させた場合には、図7に示す様に、湾曲させる辺の中心部から湾曲辺方向の外部に向かって、楕円形の表示むらが生じた。
【0040】
次に、本実施の形態に係る液晶表示装置の具体的な製造方法を、図8乃至図21の各図面を参照して記載する。但し、本実施の形態に於いては、アレイ基板100のTFT製造方法、及びカラーフィルタ基板200の遮光層、フィルタ層、平坦化層、共通電極の製造方法は、共に、本実施の形態の主題とは関係が希薄なため、それらの製造工程の記載を割愛している。
【0041】
先ず、図8に示す様に、遮光層(図示せず。)、フィルタ層(図示せず。)、平坦化層(図示せず。)、共通電極(図示せず。)が形成されたカラーフィルタ基板201の共通電極上に、体積弾性率が相対的に高い感光性樹脂50を、スピンコート法で成膜する。成膜後の膜厚が4μmに成る様に、回転数を500rpm、時間を30秒に設定して処理した後、90℃の温度で120秒間、ホットプレート上にてベーキングを行う。
【0042】
そして、図9に示す様に、表示領域204内で湾曲される辺方向の中央付近の画素に対応した遮光膜(図示せず。)上にφ8μmの第1カラムスペーサを形成する様に設計されたフォトマスク65を用いて、200mJ/cm2で露光光70を、ベーキング後の感光性樹脂50に照射する。
【0043】
その次に、露光後の感光性樹脂50に対して、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)濃度が0.4wt%の現像液を用いて、パドル法によって90秒間現像を行い、その後、純水にてリンスを、スピン法にて水切りを各々行う。これにより、図10に示す様に、表示領域204内の湾曲辺方向の中央付近に、フォトマスク65の開口パターンに対応して、樹脂50の一部が残存する。
【0044】
更に、感光性樹脂50を硬化させるために、220℃の温度にて60分間、クリーンオーブンにて感光性樹脂50を焼成する。これにより、図11に示す様に、体積弾性率の高い第1カラムスペーサ16aが、表示領域204内の湾曲辺方向の中央付近(中央部)に得られる。
【0045】
その後、同様の手法を用いて、図12に示す様に、体積弾性率が相対的に低い感光性樹脂55の層を、スピンコート法により、第1カラムスペーサ16aを被覆する厚さで以って、カラーフィルタ基板201の表面上に成膜する。圧縮による変形を5%と見込み、形成後の膜の膜厚が4.2μmに成る様に、回転数を450rpm、時間を30秒として処理した後、90℃の温度で120秒間、ホットプレート上に於いて感光性樹脂55のベーキングを行う。
【0046】
そして、図13に示す様に、表示領域204内で湾曲される辺方向の中央付近以外の領域の画素に対応した遮光膜上にφ8μmの第2カラムスペーサを形成する様に設計されたフォトマスク66を用いて、200mJ/cm2で露光光70を照射する。
【0047】
次に、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)濃度が0.4wt%の現像液を用いてパドル法によって90秒間現像を行い、更に、純水にてリンスを、スピン法にて水切りを各々行う。これにより、図14に示す様に、表示領域204内の湾曲辺方向の中央付近以外の領域(特に湾曲辺方向の端部)に該当するカラーフィルタ基板201の表面上に、フォトマスク66の開口パターンに対応した感光性樹脂55の一部が残存する。
【0048】
そして、残存樹脂55を硬化させるために、220℃の温度にて60分間、クリーンオーブンにて残存樹脂55を焼成して、図15に示す様に、体積弾性率の高い第2カラムスペーサ16bが得られる。これにより、表示領域204内に、二種類の異なる体積弾性率を有する第1及び第2カラムスペーサ16a,16bを備えることが出来る。尚、図15に示す様に、カラーフィルタ基板201の製造段階では、第2カラムスペーサ16bの方が、その高さ寸法は第1カラムスペーサ16aのそれよりも大きい。
【0049】
その後、表示領域204内に於ける、カラーフィルタ基板201の表面上、並びに、第1及び第2カラムスペーサ16a,16bの表面上に、配向膜17(図17参照。)を貼り付ける。更に、表示領域204内に於けるアレイ基板101の表面上にも、配向膜17を貼り付ける。配向膜17は、例えばポリイミドから成る。その上で、これらの配向膜17に液晶を配向させる力を与えるために、配向膜17に対してラビング処理を施す。その後、アレイ基板101の表面上に、表示領域204を囲む様にシール材40を枠状に塗布形成する(図16参照。)。シール材40としては、熱硬化型又は光(UV)硬化型等の種々の接着剤を用いることが出来、ここでは、例えばエポキシ系接着剤を用いてディスペンサによりシール材40を描画する。尚、図示はされていないが、後工程で液晶を注入するために、液晶注入口の箇所にはシール材40は設けられていない。
【0050】
続いて、図17に示す様に、アレイ基板101とカラーフィルタ基板201とを位置合わせした後に貼り合わせる。そして、所定圧力を両基板101,201に加圧し、更にシール材40を加熱硬化させてシール材40をカラーフィルタ基板201の対向面に接着する。
【0051】
そして、アレイ基板101とカラーフィルタ基板201とを貼り合わせた後に、両基板101,201の外面をエッチングする。各基板101,201のガラス板の厚さを0.15mmまで薄く形成する(図12参照。)。図12では、エッチング後の各基板101,201を、それぞれ、アレイ基板105及びカラーフィルタ基板205と記載している。
【0052】
その後は、通常の方法により、液晶パネルの作成を行う。先ず、図19に示す様に、ガラス基板110,210(図4参照。)上に形成されているスクライブ線(図示せず。)に沿って両ガラス基板110,210を切断して、各パネル250を切り出す。切断は、ガラス基板110,210に対してダイヤモンドカッターで切り込みを入れることにより行う。ガラス基板110の内でACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)に接続される端子が存在する辺側のガラス基板210に対しては、ガラス基板110よりも内側の部分で切断する。これにより、パネル250が作成される。
【0053】
次に、真空容器(図示せず。)中に、切断した後のパネル250と液晶とを入れて、当該真空容器を真空状態にした後、基板の液晶注入口(図示せず。)を液晶に付ける。この状態で真空容器内の圧力を大気圧に戻すことにより、液晶30が液晶注入口(図示せず)からパネル250内に注入される。液晶30がパネル250内に注入された状態を、図20の縦断面図に示す。液晶30には、例えばTN(Twistic Nematic)が使用される。そして、液晶30の注入後に、注入口を塞ぐ。注入口封止剤には、通常、紫外線硬化型の接着剤を使用する。
【0054】
最後に、図21に示す様に、パネル250の両面(ガラス基板110,210)に第1及び第2偏光板120,220を貼り付ける。第1及び第2偏光板120,220としては、例えば高分子フィルムにヨウ素が吸着された膜を用いる。これにより、パネル250が完成する。
【0055】
その後、パネル250を所定の曲率で湾曲させ、バックライト(図示せず。)、ACF(図示せず。)、PCB(Printed Circuit Board:図示せず。)、TAB(Tape Automated Bonding:図示せず。)等を実装することで、液晶表示装置が完成する。
【0056】
本実施の形態では、カラーフィルタ基板200側に2種類の体積弾性率のカラムスペーサ16a,16bを形成する例を用いて本実施の形態に係る液晶表示装置を記載しているが、これに代えて、アレイ基板100側に2種類の体積弾性率のカラムスペーサ16a,16bを形成して液晶表示装置を構成しても同様の作用・効果が得られることは勿論である。
【0057】
又、本実施の形態では、2種類の体積弾性率のカラムスペーサ16a,16bを用いた例について記載しているが、2種類以上のカラムスペーサをカラーフィルタ基板200又はアレイ基板100の何れか一方の基板上に形成することとしても良い。但し、その場合には、材料と形成工程とが増加する。
【0058】
尚、図示していないが、シール材40の部分にも、カラムスペーサ16を形成している。
【0059】
又、本実施の形態では、図2に示す様に、カラーフィルタ基板200の方向に凸状にパネルを湾曲させた例について記載しているが、図22に示す様に、アレイ基板100の方向に凸状にパネルを湾曲させた場合でも、同様の作用・効果が得られる。この変形例に於ける技術的思想は、後述する各実施の形態2〜4でも妥当する。
【0060】
又、本実施の形態では、TN液晶を用いて記載しているが、スペーサでギャップを保持する他の液晶モード、例えばVA液晶又はIPS液晶でも、同様の作用・効果が得られる。この点については、後述する各実施の形態2〜4でも妥当する。
【0061】
又、本実施の形態では、アレイ基板100にスイッチ素子であるTFTが配置されているアクティブマトリックス型の液晶表示装置について記載しているが、これに代えて、スイッチ素子の無いパッシブマトリックス型の液晶表示装置に於いても同様の作用・効果が得られる。この点の変形例も、後述する各実施の形態2〜4で妥当する。
【0062】
(実施の形態2)
図2は、図1の液晶表示装置の液晶パネルをカラーフィルタ基板200の方向に凸状に湾曲させたときの状態を模式的に示す斜視図である。液晶パネルの表示領域204には、図3に示す様に、表示領域204を平面視的に見て、体積弾性率の異なる2種類の第1及び第2カラムスペーサ16a,16bが設けられている。即ち、体積弾性率の高い第1カラムスペーサ16aは、その配置密度が、表示領域204の湾曲辺(長辺)の中心部に於いて最も密と成る様に、そして、当該中心部から表示領域204の湾曲辺方向の端部(シール材)側に向かって密から次第に疎に成る様に、且つ、表示領域204の湾曲辺方向の端部に於いて最も疎に成る様に、カラーフィルタ基板200の面上に配置されている。他方、体積弾性率の低い第2カラムスペーサ16bは、その配置密度が、表示領域204の湾曲辺方向の端部に於いて最も疎に成る様に、そして、当該端部から表示領域204の湾曲辺の中心部側に向かって密から次第に疎に成る様に、且つ、表示領域204の湾曲辺の中心部に於いて最も疎に成る様に、アレイ基板100の面上に配置されている。尚、湾曲状態に於いて、各カラムスペーサ16のサイズ、形状は、同じである。
【0063】
又、図23は、本実施の形態に係る液晶パネルの図2のZ−Z線に関する縦断面図である。図23に例示する様に、体積弾性率の低い第2カラムスペーサ16bが、アレイ基板100の面上に配置されている。
【0064】
実施の形態1では、第1及び第2カラムスペーサ16a,16bを共にカラーフィルタ200基板の対向面上にのみ形成していたが、本実施の形態では、体積弾性率の高い第1カラムスペーサ16aをカラーフィルタ基板205の対向面上に配置し、体積弾性率の低い第2カラムスペーサ16bをアレイ基板105の対向面上に配置している。この様な構造に於いても、実施の形態1で述べた作用・効果が同様に得られることは言を待たない。又、図23とは逆に、体積弾性率の低い第2カラムスペーサ16bをカラーフィルタ基板205の対向面上に配置し、体積弾性率の高い第1カラムスペーサ16aをアレイ基板105の対向面上に配置しても、図23の場合と同様の作用・効果が得られる。
【0065】
本実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法は、実施の形態1と基本的に同様であるため、その記載を省略する。異なる点は、体積弾性率の異なるカラムスペーサ用材料をアレイ基板100、カラーフィルタ基板200のそれぞれに形成する点である。
【0066】
本実施の形態により、カラムスペーサ16の形成工程をアレイ基板製造工程とカラーフィルタ基板製造工程とに分散することが出来、製造設備の負荷を低減することが出来る。又、複数の成膜、露光、現像、焼成の各工程を経ること無く、体積弾性率が互いに異なる第1及び第2カラムスペーサ16a,16bを得ることが出来るため、製造工程に於いて、異物等の混入リスクを低減することが出来、安定した生産性を見込むことが出来る。
【0067】
(実施の形態3)
図2は、既述した通り、図1の液晶表示装置の液晶パネルをカラーフィルタ基板200の方向に凸状に湾曲させたときの状態を模式的に示す斜視図である。本実施の形態では、液晶パネルの表示領域204内には、図24のパネル平面図に示す様に、表示領域204を平面視的に見て、カラムスペーサ16の配置密度に関して粗密を設けている。即ち、表示領域204の湾曲辺(長辺)の中心部に於けるカラムスペーサ16の配置密度が比較的に最も密と成る様に複数のカラムスペーサ16を中心部(中央部)(図24で点線で囲んだ領域)に配置し、当該中心部から表示領域204の湾曲辺方向への端部(シール材40側)に向かうにつれてカラムスペーサ16の配置密度が次第に疎になっていく様に、表示領域204の中心部以外の領域に於いて、複数のカラムスペーサ16を配置している。本実施の形態では、各カラムスペーサ16は、カラーフィルタ基板200の対向面上に形成されており、各カラムスペーサ16のサイズ、形状は、同じである。ここで、図25は、図2のZ−Z線に沿って、図24に示されたカラムスペーサ16の上記配置関係を有する液晶パネルを切断して得られる縦断面構造を示す図である。図25に例示する様に、表示領域204の湾曲辺方向の中央部から端部に向けて、カラムスペーサ16の配置密度が密から疎へ次第に移っている。
【0068】
本実施の形態では、既述の配置密度の関係で以って、カラーフィルタ基板200の対向面上にカラムスペーサ16を配置しいている。液晶パネルを湾曲させる場合、パネルの中央部付近に強い押し付け圧が加わるが、中央部付近のカラムスペーサ16の配置密度を上記の通り最も高く設定しており、このため、中央部付近のカラムスペーサ16は圧縮変形出来ずに、セルギャップが端部よりも狭くならない役割を果たす。他方で、湾曲させる辺方向の中央部から端部に向けて段階的にカラムスペーサ16の配置密度を低く形成しているので、この構造は、端部側のカラムスペーサ16が圧縮変形することでセルギャップを中央部よりも広げない役割を果たす。又、各カラムスペーサ16は、同一の材料で形成されており、カラムスペーサ16の配置密度の粗密は、フォトマスクにより、任意に設定出来る。
【0069】
以下、本実施の形態に係る液晶パネルの具体的な製造方法を、図26乃至図29を用いて、記載する。尚、本実施の形態に於いては、アレイ基板のTFT製造方法、及び、カラーフィルタ基板の遮光層、フィルタ層、平坦化層、共通電極の各製造方法は本題ではないため、それらの説明を割愛する。又、アレイ基板100とカラーフィルタ基板200とを貼り合わせるパネル工程以降は、実施の形態1で既述した工程と同様であるため、それらの説明も省略する。
【0070】
遮光層、フィルタ層、平坦化層、共通電極が形成されたカラーフィルタ基板201の共通電極上に、感光性樹脂60をスピンコート法で成膜する。成膜後の膜厚が4μmに成る様に、回転数を500rpm、時間を30秒間で処理した後、温度90℃で120秒間、ホットプレート上にて感光性樹脂60のベーキングを行う(図26参照。)。
【0071】
そして、表示領域204内で湾曲される辺方向の中央部付近の画素に対応した遮光膜上にφ8μmのカラムスペーサ16の配置密度が端部側と比較して密に成る様に、且つ、湾曲される辺方向の中央部付近から湾曲辺方向の表示領域204の端部に向けて遮光膜上にφ8μmのカラムスペーサ16の配置密度が中央部と比較して疎に成る様に設計されたフォトマスク67を用いて、200mJ/cm2で露光光70を照射する(図27参照。)。
【0072】
次に、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)濃度が0.4wt%の現像液を用いてパドル法にて90秒間現像し、純水にてリンスを、スピン法にて水切りを各々行う。その結果、図28に示す様に、表示領域204内のカラーフィルタ基板201の面の内で湾曲される辺方向の中央部付近の配置密度が最も密となり、端部に向けて段階的に疎となっていく、樹脂60の残部が、カラーフィルタ基板201の面上に形成される。
【0073】
更に、残部樹脂60を硬化させるために、温度220℃にて60分間、クリーンオーブンにて焼成する。この工程により、図29に示す様に、図24に示した配置密度関係を有する一連のカラムスペーサ16が、カラーフィルタ基板201の面上に形成される。
【0074】
本実施の形態によれば、図24に例示した様なカラムスペーサ16の配置密度の粗密を実現していることにより、カラムスペーサ16の圧縮変形が液晶表示装置内で平均化され、液晶表示装置を湾曲した状態に於いても、色むらの無い画質の優れた液晶表示装置を製造することが出来る。
【0075】
本実施の形態では、カラーフィルタ基板200の対向面上に上記の配置密度関係を有するカラムスペーサ16を形成する構成例を用いて記載したが、これに代えて、アレイ基板100の対向面上に、図24に例示した様な同様の配置密度関係を有するカラムスペーサ16を形成・配置(固定)することとしても、同様の作用・効果が得られることは勿論である。
【0076】
(実施の形態4)
図2は、既述した通り、図1の液晶表示装置の液晶パネルをカラーフィルタ基板200の方向に凸状に湾曲させたときの状態を模式的に示す斜視図である。本実施の形態では、液晶パネルの表示領域204内には、図30のパネル平面図に示す様に、湾曲状態にある表示領域204を平面視的に見た際に、仮に表示領域204に平行な面で各カラムスペーサ16を切断した際の各カラムスペーサ16の横断面の寸法に関して、横断面のサイズが大きい第1カラムスペーサ16c及び第1カラムスペーサ16cよりも横断面のサイズが小さい第2カラムスペーサ16eが、それぞれの所定の配置密度の関係を満たす様に設けられている。即ち、図30に示す様に、横断面のサイズが大きい第1カラムスペーサ16cは、その配置密度が、表示領域204の湾曲辺(長辺)の中心部(図30で点線で囲んだ領域)に於いて最も密に成り、当該中心部から、湾曲辺方向に於ける表示領域204の端部(湾曲辺方向のシール材40側)に向かって次第にないしは段階的に密から疎に成る様に、カラーフィルタ基板200上に配置されている。逆に、横断面のサイズが小さい方の第2カラムスペーサ16eは、その配置密度が、その配置密度が、湾曲辺方向に於ける表示領域204の端部に於いて最も密に成り、当該端部から、表示領域204の湾曲辺(長辺)の中心部に向かって次第にないしは段階的に密から疎に成る様に、カラーフィルタ基板200上に配置されている。各カラムスペーサ16の形状(横断面の形状が円形)及び高さ寸法は、同一である。又、各第1カラムスペーサ16cのサイズは同一であり、各第2カラムスペーサ16eのサイズは同一である。
【0077】
本実施の形態では、既述した意味での横断面サイズが互いに異なる第1及び第2カラムスペーサ16c,16eを上記の配置密度の関係を満たす様に配備したことにより、巨視的に横断面サイズの大きい第1カラムスペーサ16cの圧縮変形率が抑えられる一方、横断面サイズの小さい方の第2カラムスペーサ16eでは圧縮変形が起こり易く成り、スペーサ圧縮変形が湾曲した状態の液晶表示装置内で平均化され、液晶表示装置を湾曲した状態に於いても、色むらの無い画質の優れた液晶表示装置を製造することが出来る。
【0078】
尚、本実施の形態では、カラーフィルタ基板200上に上記の第1及び第2カラムスペーサ16c,16eを形成する例を用いて説明を行っているが、反対に、アレイ基板100上に上記の第1及び第2カラムスペーサ16c,16eを形成しても、同様の作用・効果が得られることは勿論である。
【0079】
又、本実施の形態では、上記の意味での横断面形状が円形であるカラムスペーサ16のサイズ(直径)を第1及び第2カラムスペーサ16c,16eとの間で変更させた場合について記載しているが、これに代えて、例えば図31の平明図に示す様に、横断面のサイズが大きい方の第1カラムスペーサ16dの平面視での横断面形状を、湾曲辺方向に冗長させた楕円形状に変更することとしても良い。この場合にも、図31に示す様に、第1及び第2カラムスペーサ16d,16eの配置に関して、図30の場合と同様の配置密度の関係が設定される。
【0080】
尚、横断面のサイズが大きい方の第1カラムスペーサ16c,16dをカラーフィルタ基板200上に形成し、横断面のサイズが小さい方の第2カラムスペーサ16eをアレイ基板100上に形成しても良いが(その逆の関係でも良い。)、その場合には、却って製造工程が増加してしまうと言うデメリットがある。
【0081】
又、各カラムスペーサ16の横断面形状を四角形としても良いが、この場合には、製造上、液晶の注入が横断面形状が円形状又は楕円形状の場合と比較して容易でなくなると言うデメリットがある。
【0082】
(付記)
以上、本発明の実施の形態を詳細に開示し記述したが、以上の記述は本発明の適用可能な局面を例示したものであって、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、記述した局面に対する様々な修正や変形例を、この発明の範囲から逸脱することの無い範囲内で考えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】液晶パネルの構成を模式的に示す平面図である。
【図2】液晶表示装置の液晶パネルをカラーフィルタ基板の方向に向けて凸状に湾曲させたときの状態を模式的に示す図である。
【図3】液晶パネルの表示領域を平面視的に見たときに於ける、実施の形態1に係るカラムスペーサの配置関係を示す平面図である。
【図4】図3に例示した配置密度の関係を有する第1及び第2カラムスペーサを備える実施の形態1に係る液晶パネルの構造を図2のZ−Z線に関して切断した際の構造を、模式的に示す縦断面図である。
【図5】カラムスペーサの圧縮特性を示す図である。
【図6】カラムスペーサの圧縮特性の測定を模式的に示す図である。
【図7】従来技術に係る製品の問題点を模式的に指摘する図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図9】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図11】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図12】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図13】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図14】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図15】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図16】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図17】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図18】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図19】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図20】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図21】本発明の実施の形態1に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図22】液晶表示装置の液晶パネルをアレイ基板の方向に向けて凸状に湾曲させたときの状態を模式的に示す図である。
【図23】図3に例示した配置密度の関係を有する第1及び第2カラムスペーサを備える実施の形態2に係る液晶パネルの構造を図2のZ−Z線に関して切断した際の構造を、模式的に示す縦断面図である。
【図24】液晶パネルの表示領域を平面視的に見たときに於ける、実施の形態3に係るカラムスペーサの配置関係を示す平面図である。
【図25】図24に例示した配置密度の関係を有するカラムスペーサを備える実施の形態3に係る液晶パネルの構造を図2のZ−Z線に関して切断した際の構造を、模式的に示す縦断面図である。
【図26】本発明の実施の形態3に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図27】本発明の実施の形態3に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図28】本発明の実施の形態3に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図29】本発明の実施の形態3に係る液晶パネルの製造工程を示す縦断面図である。
【図30】液晶パネルの表示領域を平面視的に見たときに於ける、実施の形態4に係る第1及び第2カラムスペーサの配置関係を示す平面図である。
【図31】液晶パネルの表示領域を平面視的に見たときに於ける、実施の形態4の変形例に係る第1及び第2カラムスペーサの配置関係を示す平面図である。
【符号の説明】
【0084】
100 アレイ基板、200 カラーフィルタ基板、110,210 ガラス基板、40 シール材、16a 第1カラムスペーサ、16b 第2カラムスペーサ、16 カラムスペーサ、30 液晶、120,220 偏光板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のカラムスペーサによって保持された第1基板及び第2基板間の間隙によって液晶が挟持され且つ湾曲したパネルを有する液晶表示装置であって、
前記複数のカラムスペーサは、互いに体積弾性率が異なる、少なくとも2種類の第1カラムスペーサ及び第2カラムスペーサより成り、
前記第2カラムスペーサの体積弾性率よりも大きな体積弾性率を有する前記第1カラムスペーサは、前記液晶表示装置の表示領域の長辺及び短辺の内で湾曲する辺の方向に於ける前記表示領域の中央部に該当する、前記第1基板及び前記第2基板の何れか一方の基板の部分上に配置・固定されており、
前記第2カラムスペーサは、前記湾曲辺の方向に於ける前記表示領域の端部に該当する、前記第1基板及び前記第2基板の何れか一方の基板の部分上に配置・固定されていることを特徴とする、
液晶表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の液晶表示装置であって、
前記第1カラムスペーサは、前記第1カラムスペーサの配置密度が、前記湾曲辺方向に於ける前記表示領域の中央部に於いて最も密になり、且つ、前記中央部から前記湾曲辺方向に於ける前記表示領域の端部に向けて次第に疎と成って、前記端部に於いて最も疎と成る様に、前記第1基板及び前記第2基板の前記何れか一方の基板上に配置・固定されている一方、
前記第2カラムスペーサは、前記第2カラムスペーサの配置密度が、前記端部に於いて最も密に成り、且つ、前記端部から前記中央部に向けて次第に疎と成って、前記中央部に於いて最も疎と成る様に、前記第1基板及び前記第2基板の前記何れか一方の基板上に配置・固定されていることを特徴とする、
液晶表示装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の液晶表示装置であって、
前記第1カラムスペーサは前記第1基板及び前記第2基板の内の一方の基板上に固定されており、
前記第2カラムスペーサは前記第1基板及び前記第2基板の内の他方の基板上に固定されていることを特徴とする、
液晶表示装置。
【請求項4】
複数のカラムスペーサによって保持された第1基板及び第2基板間の間隙によって液晶が挟持され且つ湾曲したパネルを有する液晶表示装置であって、
前記複数のカラムスペーサは、その配置密度が、前記液晶表示装置の表示領域の長辺及び短辺の内で湾曲する辺方向に於ける前記表示領域の中央部から、前記表示領域の前記湾曲辺の方向に於ける端部に向かって密から疎に成る様に、前記第1基板及び前記第2基板の何れか一方の基板上に配置・固定されていることを特徴とする、
液晶表示装置。
【請求項5】
複数のカラムスペーサによって保持された第1基板及び第2基板間の間隙によって液晶が挟持され且つ湾曲したパネルを有する液晶表示装置であって、
前記液晶表示装置の湾曲した表示領域を平面視した際に当該平面視された表示領域に平行な面で前記複数のカラムスペーサの各々を切断した場合の各カラムスペーサの横断面形状に関して、
前記横断面形状のサイズが比較的に大きい第1カラムスペーサが、その配置密度が、前記表示領域の長辺及び短辺の内で湾曲する辺方向に於ける前記表示領域の中央部から、前記表示領域の前記湾曲辺の方向に於ける端部に向かって、密から疎に成る様に、前記第1基板及び前記第2基板の何れか一方の基板上に配置・固定されており、
前記横断面形状のサイズが前記第1カラムスペーサの前記横断面形状サイズよりも小さい第2カラムスペーサが、その配置密度が、前記端部から前記中央部に向かって、密から疎に成る様に、前記第1基板及び前記第2基板の何れか一方の基板上に配置・固定されていることを特徴とする、
液晶表示装置。
【請求項6】
請求項5記載の液晶表示装置であって、
前記第1カラムスペーサの前記横断面形状は、前記湾曲辺の方向に延伸された楕円形状であることを特徴とする、
液晶表示装置。
【請求項7】
複数のカラムスペーサによって保持された第1基板及び第2基板間の間隙によって液晶が挟持され且つ湾曲したパネルを有する液晶表示装置の製造方法であって、
前記複数のカラムスペーサは、互いに体積弾性率が異なる有機系の物質から成り、且つ、少なくとも2種類の第1カラムスペーサ及び第2カラムスペーサより成り、
前記第2カラムスペーサの体積弾性率よりも大きな体積弾性率を有する前記第1カラムスペーサを、前記液晶表示装置の表示領域の長辺及び短辺の内で湾曲する辺方向に於ける前記表示領域の中央部に該当する、前記第1基板及び前記第2基板の何れか一方の基板の部分上に形成する工程と、
前記第2カラムスペーサを、前記湾曲辺の方向に於ける前記表示領域の端部に該当する、前記第1基板及び前記第2基板の何れか一方の基板の部分上に形成する工程と、
前記第1基板及び前記第2基板を貼り合せて各基板をエッチングする工程と、
各基板に偏光板を貼り付ける工程と、
応力を加えて前記パネルを湾曲させる工程とを備えることを特徴とする、
液晶表示装置の製造方法。
【請求項8】
有機系の物質から成る複数のカラムスペーサによって保持された第1基板及び第2基板間の間隙によって液晶が挟持され且つ湾曲したパネルを有する液晶表示装置の製造方法であって、
前記複数のカラムスペーサを、その配置密度が、前記液晶表示装置の表示領域の長辺及び短辺の内で湾曲する辺方向に於ける前記表示領域の中央部から、前記表示領域の前記湾曲辺の方向に於ける端部に向かって、密から疎に成る様に、前記第1基板及び前記第2基板の何れか一方の基板上に形成する工程と、
前記第1基板及び前記第2基板を貼り合せて各基板をエッチングする工程と、
各基板に偏光板を貼り付ける工程と、
応力を加えて前記パネルを湾曲させる工程とを備えることを特徴とする、
液晶表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2009−115933(P2009−115933A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−286900(P2007−286900)
【出願日】平成19年11月5日(2007.11.5)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】