説明

液晶装置及び電子機器

【課題】変形応力が液晶装置に加わった後に残存する表示ムラを低減する。
【解決手段】本発明の液晶装置10は、画素Gの間において第1の方向F1に延在する第1の画素間領域部H1及び第1の方向F1と交差する第2の方向F2に延在し、第1の画素間領域部H1と連結された第2の画素間領域部H2を備えた画素間領域Hを具備し、柱状スペーサ15は、第1の画素間領域部H1と第2の画素間領域部H2の連結部に配置されるとともに、柱状スペーサの少なくとも先端部15aの断面形状は、第1の画素間領域部H1の延在する側及び第2の画素間領域部H2の延在する側では外側に張り出すとともに第1の画素間領域部H1の延在する側と第2の画素間領域部H2の延在する側の間の中間方向M1〜M4では内側に引き込まれた外縁を有する形状であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶装置及び電子機器に係り、特に、液晶装置の構成要素である一方の基板から突出した柱状スペーサの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、図11に示すように、液晶装置10は第1の基板11と第2の基板12とがシール材14等により貼り合わされ、基板間に液晶13が配置されてなる。通常、この液晶装置10には液晶13に独立して電界が与えられる領域である画素Gを構成するための画素構造が設けられ、この画素構造によって複数の画素Gが独立して光学的に制御可能に構成される。複数の画素Gの間には遮光膜等により画素間領域Hが形成されるが、この画素間領域Hは複数の画素Gの配列態様に応じて複数の画素Gの間を所定の方向に伸びるように構成される。典型的な画素間領域Hの構造としては縦横に配列された画素Gの間に格子状に構成されたものが知られている。
【0003】
一方、第1の基板11と第2の基板12との間隔(基板間ギャップ若しくはセルギャップ)を保持するために、第2の基板12の第1の基板11と対向する面上に柱状スペーサ15が形成される場合がある。なお、図11において、第1の基板11の第2の基板12と対向する面には配向膜16が形成される場合がある。また、第1の基板11と第2の基板12のそれぞれの外面(他方の基板と対向する面とは反対側の面)上には偏光板17,18が配置される場合もある。
【0004】
上記の柱状スペーサ15は、光学的な影響を低減するために多くの場合上記画素間領域H内に形成される。この柱状スペーサ15の構造や分布密度は第1の基板11と第2の基板12の基板間ギャップに影響を与えるので、液晶13の厚みのばらつき等に起因する輝度ムラや色ムラなどといった表示ムラを防止するために柱状スペーサ15の構造や分布に関して多くの提案がなされている。
【0005】
例えば、以下の特許文献1及び2には、柱状スペーサの面積密度をパネル構造の周縁から中央に向かうに従って大きく構成することにより、外力に起因する基板間ギャップの変化による表示ムラ、気泡の発生等の不具合を防止することのできる構造が開示されている。また、以下の特許文献3及び4には、高さの異なる柱状スペーサを組み合わせることで、基板間ギャップの精度向上や耐圧の確保を可能とした構造が開示されている。
【特許文献1】国際公開パンフレットWO2005/038518A1
【特許文献2】特開2005−241880号公報
【特許文献3】特開2000−338503号公報
【特許文献4】特開2004−233989号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の柱状スペーサを備えた液晶装置においては、柱状スペーサの面積密度を場所に応じて変えたり高さの異なる柱状スペーサを併用したりすることで、基板間ギャップの変化を抑制し、表示品位を確保するようにしている。しかしながら、発明者が種々実験を行い検討した結果、上記従来の柱状スペーサの改良技術では、外力等の変形応力が液晶装置に加わった後に残存する表示ムラを十分に改善することができないことが判明した。
【0007】
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、変形応力が液晶装置に加わった後に残存する表示ムラを低減することのできる新規の構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
斯かる実情に鑑み、本願発明者がさらに検討したところによると、図12に示すように、柱状スペーサ15を備えた液晶装置10の場合には、表示パネルの表面が押圧されたり表示パネルが屈曲されたりするなど外力(変形応力)が与えられると、基板11,12の変形に伴って柱状スペーサ15の突出方向が変化し、柱状スペーサ15の先端部15aの第1の基板11に対する当接位置がずれることで、柱状スペーサ15の先端部15aが画素間領域Hに隣接する画素Gの構造に損傷を与えて液晶13の配向状態が乱れ、これによって表示ムラが発生することが判明した。特に、第1の基板11の表面に配向膜16が形成されている場合には、変形応力による基板の撓みによって柱状スペーサ15の先端部15aが配向膜16の表面に損傷を与えるので、配向膜16の表面の損傷によって液晶の配向に乱れが生じ、表示ムラが顕著になる。
【0009】
例えば、図12に示すように、第2の基板12を指などで押圧した場合には、押圧部の直下にある柱状スペーサ15sは単に圧縮されるだけであるが、当該押圧部の周囲にある柱状スペーサ15tは第2の基板12の撓みによりその突出方向が変化する。また、図12では第2の基板12のみが撓んだ状態を実線で示してあるが、図示点線で示すように、多くの場合には第1の基板11も第2の基板12の撓みに応じて撓むので、この第1の基板11の撓みによっても柱状スペーサ15の先端部15aの第1の基板11に対する当接位置のずれが生ずる。
【0010】
このような柱状スペーサ15に起因する画素構造の損傷による表示ムラの発生は、原理的にみて上記従来の柱状スペーサの面積密度の変化や高さの異なる柱状スペーサの組み合わせでは全く改善できないことが予想された。そこで、本願発明者は、鋭意検討した結果、以下の発明を完成させた。すなわち、
【0011】
本発明の液晶装置は、第1の基板と、該第1の基板に対向する第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板の間に配置された液晶とを備えた液晶装置であって、前記第2の基板に設けられ、前記第1の基板に向けて突出する柱状スペーサと、少なくとも前記第1の基板に形成され、前記液晶に電界を与える複数の画素を構成するための画素構造と、前記画素の間において第1の方向に延在する第1の画素間領域部及び前記第1の方向と交差する第2の方向に延在し、前記第1の画素間領域部と連結された第2の画素間領域部を備えた画素間領域と、を具備し、前記柱状スペーサは、前記第1の画素間領域部と前記第2の画素間領域部の連結部に配置されるとともに、前記柱状スペーサの少なくとも先端部の断面形状は、前記第1の画素間領域部の延在する側及び前記第2の画素間領域部の延在する側では外側に張り出すとともに前記第1の画素間領域部の延在する側と前記第2の画素間領域部の延在する側の間の中間方向では内側に引き込まれた外縁を有する形状であることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、外部からの押圧力や折り曲げ力等により基板が撓むと、第2の基板に設けられた柱状スペーサの先端部が第1の基板に対して位置ずれを起こし、連結部の外側において第1の基板に接触する。この場合、柱状スペーサの先端部が第1の画素間領域部又は第2の画素間領域部に沿った方向にずれる場合には、柱状スペーサの先端部が画素構造に損傷を与えることはない。一方、柱状スペーサの先端部が第1の方向と第2の方向の間の中間方向にずれる場合には、当該柱状スペーサの先端部が画素内に移動して画素構造を損傷させる虞がある。しかしながら、本発明では柱状スペーサの先端部の断面形状が各画素間領域部の延在する方向では外側に張り出し、それらの中間方向では内側に引き込まれた外縁を有する形状とされているので、基板間ギャップを支持すべき柱状スペーサの有効断面積を確保しつつ、柱状スペーサの先端部の外縁と画素との距離を確保できるため、柱状スペーサの先端部が画素構造に損傷を与えることを抑制できる。すなわち、当該損傷を全く生じさせないか、或いは、当該損傷が生じてもその損傷範囲や損傷の程度を小さくすることができる。
【0013】
本発明の一の態様においては、前記画素間領域は前記第1の画素間領域部と前記第2の画素間領域部が交差してなる交点状の前記連結部を有し、前記柱状スペーサの少なくとも先端部の断面形状は、前記第1の方向の両側及び前記第2の方向の両側で外側に張り出すとともに前記第1の方向の両側と前記第2の方向の両側の間の中間方向では内側に引き込まれた外縁を有する形状である。
【0014】
これによれば、第1の画素間領域部と第2の画素間領域部が交差してなる交点状の連結部を有する画素間領域においては、連結部に配置される柱状スペーサの先端部から見ると、第1の方向の両側及び第2の方向の両側の合計四つの方向に各画素間領域部がそれぞれ延在することになるため、柱状スペーサの少なくとも先端部の断面形状としては、当該四つの方向では外側に張り出し、当該四つの方向の間の四つの中間方向では内側に引き込まれた外縁を有するものとされる。
【0015】
本発明の他の態様においては、前記画素間領域は前記第1の画素間領域部に前記第2の画素間領域部の端部が接続されてなる三叉状の前記連結部を有し、前記柱状スペーサの少なくとも先端部の断面形状は、前記第1の方向の両側及び前記第2の方向の前記第2の画素間領域部が延在する側では外側に張り出すとともに前記第1の方向の両側及び前記第2の方向の前記第2の画素間領域部が延在する側の間の中間方向では内側に引き込まれた外縁を有する形状である。
【0016】
これによれば、第1の画素間領域部に第2の画素間領域部の端部が接続されてなる三叉状の連結部を有する場合には、連結部に配置される柱状スペーサの先端部から見ると、前記第1の方向の両側及び前記第2の方向の前記第2の画素間領域部が延在する側の合計三つの方向に各画素間領域部がそれぞれ延在することとなるため、柱状スペーサの少なくとも先端部の断面形状は、当該三つの方向では外側に張り出し、当該三つの方向の間の三つの中間方向では内側に引き込まれた外縁を有するものとされる。
【0017】
本発明のより具体的な一の態様においては、前記柱状スペーサの前記先端部の断面形状は、前記第1の画素間領域部の延在する側及び前記第2の画素間領域部の延在する側にそれぞれ角部を有する多角形状である。このような多角形としては、例えば、四角形、三角形などが挙げられる。また、前記第1の画素間領域部の延在する側及び前記第2の画素間領域部の延在する側にそれぞれ突出量の大きな角部を有し、中間方向に突出量の小さな角部を有する多角形であってもよい。
【0018】
本発明のより具体的な他の態様においては、前記柱状スペーサの前記先端部の断面形状は、前記第1の画素間領域部の延在する側及び前記第2の画素間領域部の延在する側にそれぞれ突出部を有する形状である。このような形状としては、例えば、十字型、凸形などが挙げられる。
【0019】
本発明のより具体的な別の態様においては、前記柱状スペーサの前記先端部の断面形状は、前記中間方向にそれぞれ凹部を有する形状である。このような形状としては、例えば、外周のうち上記中間方向に対応する部分に凹部を形成した形状などが挙げられる。
【0020】
本発明の異なる態様においては、前記第1の基板は前記画素毎に設けられたスイッチング素子を含み、前記第2の基板は前記画素に対応してフィルタ層を備えるカラーフィルタを有する。この態様では、スイッチング素子を含む第1の基板には柱状スペーサを設けず、カラーフィルタを有する第2の基板に柱状スペーサを設けることにより、第1の基板と第2の基板の製造工程のバランスを図ることができる。特に、柱状スペーサをフォトリソグラフィ技術を用いて形成する場合には、構造が簡易で下地面の平坦性に優れた第2の基板に柱状スペーサを形成することが製造上有利である。
【0021】
本発明のさらに異なる態様においては、前記第1の基板は前記画素毎に電界を付与するための第1の電極と第2の電極を含み、前記第2の基板は前記画素に対応してフィルタ層を備えるカラーフィルタを有する。この態様では、第1の基板に第1の電極を設け、第2の基板に第2の電極を設けた構造に比べると、第1の基板に基板表面に沿った電界を与えることができる一方、画素の透過率を高めることが困難であるために、表示の明るさを確保するには画素の開口率を高める必要があるが、当該開口率を高めるためには画素間領域を狭小化する必要がある。このように画素間領域を狭小化すると、柱状スペーサの先端部がずれることによる第1の基板の第2の基板と対向する面の損傷に起因する表示ムラの発生も顕著となるため、上記本発明は特に効果的である。
【0022】
本発明の一つの態様においては、前記画素構造は、前記第1の基板上において少なくとも前記画素に重なる領域の最も前記液晶側に配置された配向膜を含む。この配向膜を有する場合には、柱状スペーサの先端部が配向膜に損傷を与えることで液晶の配向が大きく乱れる虞があるが、本発明では画素内の配向膜の損傷を防止できるため、特に効果的である。
【0023】
本発明においては、横電界モードの前記画素構造を有することが好ましい。この横電界モードの画素構造は第1の基板の第2の基板と対向する面に沿った電界により液晶を配向させるものであり、この場合には画素の透過率を高めることが困難であるために、表示の明るさを確保するには画素の開口率を高める必要があるが、当該開口率を高めるためには画素間領域を狭小化する必要がある。このように画素間領域を狭小化すると、柱状スペーサの先端部がずれることによる第1の基板の第2の基板と対向する面の損傷に起因する表示ムラの発生も顕著となるため、上記本発明は特に効果的である。
【0024】
次に、本発明の電子機器は、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液晶装置と、該液晶装置を制御する制御手段とを具備する。このような電子機器としては、例えば、携帯電話機、電子時計、表示モニタ、テレビジョン受像機などが挙げられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
[第1実施形態]
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は本実施形態の第1の基板の表面構造を示す平面図、図2は本実施形態の拡大部分断面図(図1のII−II線に沿った端面図)、図3は本実施形態の第2の基板の表面構造を示す平面図である。なお、これらの図示以外の構造は基本的に図11及び図12に示す構成と同様であるので、対応する部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。
【0026】
本実施形態の液晶装置10は、いわゆる横電界モードの液晶装置であり、より具体的にはFFS(Fring Field Switching)モードと呼ばれるタイプの液晶装置である。ただし、本発明の液晶装置はこの種の液晶装置に限定されるものではない。
【0027】
しかしながら、特に、FFSやIPS(In Plane Switching)などといった横電界モードの液晶装置では、縦電界モードの液晶装置、例えば、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)モードなどといった液晶装置に比べると、画素の透過率を高めることが難しいため、表示の明るさを確保するためには開口率を高める必要があり、開口率を高めると画素間領域Hの幅が狭くなるために、上述した柱状スペーサによる画素構造の損傷による光学的不具合が大きくなりやすい。したがって、本発明は、特にFFSやIPSなどといった横電界モードの液晶装置に用いることが効果的であるので、本実施形態では横電界モードの液晶装置の一例としてFFSモードの構成について以下に説明する。
【0028】
本実施形態の液晶装置10は、図2に示すように、第1の基板11の第2の基板12と対向する面に第1の画素構造110が形成され、第2の基板12の第1の基板11と対向する面に第2の画素構造120が形成される。そして、第1の画素構造110と第2の画素構造120により、上記の各画素Gが画成されるとともに各画素Gにおいてそれぞれ独立した電界が液晶13に付与可能とされる。これらの複数の画素Gは平面上において縦横にマトリクス状に配列されている。
【0029】
図1及び図2に示すように、第1の画素構造110は、第1の基板11上に下地絶縁層111を介して形成されたゲート線112及びコモン線113と、このコモン線113に導電接続された共通電極114と、ゲート線112に対しゲート絶縁膜を介して上方に対向配置されるシリコン等の半導体層115と、上記ゲート線112及びコモン線113とは交差する方向に伸びるデータ線116と、データ線116に導電接続され、半導体層115に導電接続されたソース電極116aと、当該ソース電極116aに対し半導体層115のチャネル領域(ゲート線112の一部のゲート電極となる部分と対向する活性領域)を挟んで半導体層115に導電接続されるドレイン電極116bと、このドレイン電極116bに導電接続されるとともに、上記共通電極114と平面的に重ねて配置され、共通電極114と平面的に重なる範囲に開口部117aを備えた画素電極117とを有する。なお、この第1の画素構造110には上述の配向膜16も含まれる。
【0030】
上記ゲート線112のゲート電極部分、半導体層115、ソース電極116及びドレイン電極116bは画素G毎に設けられるスイッチング素子であるTFT(薄膜トランジスタ)を構成し、このゲート線112の電位によってオンオフ制御される当該TFTを介してデータ線116の電位が画素電極117に供給される。そして、共通電極114と画素電極117との間に電位差が与えられると、画素電極117の開口部117aを通して第1の画素構造110の表面に沿った横電界が形成され、これが液晶13に付与される。
【0031】
一方、図2及び図3に示すように、第2の画素構造120には、第2の基板12上にCrやCr合金等よりなる遮光膜121が形成され、この遮光膜121の非形成領域が画素Gを画成するとともに、遮光膜121の形成領域が画素間領域Hを構成する。また、その上にはカラーフィルタ122が形成される。このカラーフィルタ122は、画素G毎に対応する色を備えたフィルタ層が配列されたものである。図1及び図3には、赤色のフィルタ層を備えた画素Gr、緑色のフィルタ層を備えた画素Gg、青色のフィルタ層を備えた画素Gbが順番に配列されている様子を示してある。これらのフィルタ層の配列パターンとしては、本実施形態の場合にはストライプ配列、斜めモザイク配列などが例示される。各色のフィルタ層の境界は上記遮光膜121の設けられた画素間領域Hに配置される。なお、この第2の画素構造120にも配向膜123が含まれる。
【0032】
本実施形態の場合には上述のように複数の画素Gが縦横にマトリクス状に配列されているので、画素G間に設けられる画素間領域Hには、図3に示すように、平面方向のうち第1の方向F1に直線状に延在する第1の画素間領域部H1が画素G間において平行に複数形成されるとともに、上記第1の方向F1と交差する(図示例では直交する)第2の方向F2に直線状に延在する第2の画素間領域部H2が画素G間において平行に複数形成される。ここで、第1の画素間領域部H1は主としてゲート線112及びコモン線113の形成領域を遮光する部分であり、第2の画素間領域部H2は主としてデータ線116の形成領域を遮光する部分である。そして、第1の画素間領域部H1と第2の画素間領域部H2は連結され、画素間領域Hは、両画素間領域部H1とH2が交差してなる交点状の複数の連結部を有し、全体として格子状に構成されている。
【0033】
本実施形態では、第2の基板12の第1の基板11と対向する面上に柱状スペーサ15が形成される。柱状スペーサ15は絶縁材料で構成され、好ましくはフォトレジストを露光してパターニングするフォトリソグラフィ技術によって形成される。柱状スペーサ15は上記画素間領域H内の、第1の画素間領域H1と第2の画素間領域H2の交差部分である連結部に配置される。
【0034】
図示例の場合には、柱状スペーサ15は、第1の画素間領域H1の軸線L1と第2の画素間領域H2の軸線L2の交点が断面形状の中心(一般的には重心、以下同様。)Cxと重なるように配置される。ここで、軸線L1はその両側にある第1の画素間領域H1(第2の画素間領域H2との間の連結部も含む)の面積が等しくなる直線であり、軸線L2はその両側にある第2の画素間領域H2(第1の画素間領域H1との間の連結部を含む)の面積が等しくなる直線である。ただし、本発明においては、柱状スペーサ15は、図示例のように軸線L1とL2の交点に断面形状の中心Cxが厳密に一致する必要はなく、第1の画素間領域H1と第2の画素間領域H2の交差部分である連結部内に配置されていればよい。
【0035】
図4(a)は柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状(第1の基板11及び第2の基板12の対向面に沿った断面形状、すなわち横断面形状)と平面上の位置との関係を示すための拡大部分平面図、図4(b)は柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状をより詳細に示す説明図である。
【0036】
第2の基板12に設けられた柱状スペーサ15の先端部15aは、第1の基板11の第2の基板12と対向する面に当接して基板間ギャップを保つように両基板を支持する。ここで、図1及び図4においてハッチングを施した部分は柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状を示す。本実施形態の場合、柱状スペーサ15の先端部15aは、上記連結部から見て第1の画素間領域部H1の延在する側である第1の方向F1の両側及び第2の画素間領域H2の延在する側である第2の方向F2の両側においてそれぞれ外側に張り出した外縁を備え、かつ、上記中心Cxから見てそれぞれ上記の側の間の中間方向M1、M2、M3、M4において内側に引き込まれた外縁を備えた断面形状を有する。この断面形状の基本構成は、以下に説明する本実施形態の図4に示す断面形状に限らず、後述する図5乃至図8に示す他の断面形状の例でも同様である。
【0037】
ここで、図4(b)には、第1の方向F1の両側をF1(+)とF1(−)で示し、第2の方向F2の両側をF2(+)とF2(−)で示してある。また、図示一点鎖線は第1の方向F1の両側と第2の方向F2の両側において最も張り出した外縁位置を円周上に有する仮想円を示してある。
【0038】
本実施形態では、柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状は、第1の方向F1の両側と第2の方向F2の両側にそれぞれ角部を有する多角形(図示例では四角形、図面上では菱形)となっている。そして、上記の基本構成を満たす断面形状として、柱状スペーサ15の先端部15aの中心Cxから第1の方向F1の両側及び第2の方向F2の両側の外縁までの距離であるこれらの各側の張り出し量a1〜a4(図示点線の長さ)と、中心Cxから中間方向M1〜M4の外縁までの距離であるこれらの各方向の張り出し量b1〜b4(図示点線の長さ)とを比べると、a1〜a4はいずれもb1〜b4のどれよりも大きくなっている。
【0039】
なお、本実施形態では柱状スペーサ15の少なくとも先端部15aが上記の断面形状となっていればよく、第1の基板11の第2の基板と対向する面と接触する可能性のない先端部以外の部分(基端部)の断面形状は任意である。したがって、柱状スペーサ15としては、高さ方向の全範囲において上記の断面形状の構成を有するものであってもよく、先端部のみが上記の断面形状の構成を有するものであってもよい。後者の場合には、例えば、柱状スペーサ15の基部側の断面形状(例えば円形)から先端部15aの上記の断面形状の構成に向けて高さ方向に徐々に変化した形状を有するものであってもよく、或いは、柱状スペーサ15の基端部の断面形状と先端部15aの上記断面形状の構成とが或る高さ位置において段差状に不連続に変化するものでもよい。
【0040】
以上説明した本実施形態によれば、柱状スペーサ15の先端部15aは、図示のように、上記連結部から見て第1の画素間領域部H1の延在する側である第1の方向F1の両側及び第2の画素間領域H2の延在する側である第2の方向F2の両側においてそれぞれ外側に張り出した外縁を備え、かつ、上記連結部から見てそれぞれの側の間の中間方向M1、M2、M3、M4において内側に引き込まれた形状の外縁を備えている。
【0041】
上記の断面形状を有する結果、本実施形態では、第1の方向F1及び第2の方向F2の側で外縁を外側へ張り出させることで柱状スペーサ15の先端部15aの断面積を或る程度確保することができるとともに、柱状スペーサ15の先端部15aの外縁と画素Gとの間の中間方向M1〜M4に沿った距離を確保することができる。したがって、柱状スペーサ15による両基板間の支持剛性を確保しつつ、基板の撓みに起因する柱状スペーサ15の先端部15aによる第1の基板11の第2の基板12と対向する面の損傷範囲並びに損傷の度合を低減することができるため、表示ムラの発生を抑制することが可能になる。
【0042】
図5(a)は柱状スペーサ15の先端部15aの他の断面形状と平面上の位置との関係を示すための拡大部分平面図、図5(b)は柱状スペーサ15の当該他の断面形状をより詳細に示す説明図である。
【0043】
図5に示す柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状も上述の断面形状と同様の基本構成を有するが、図4に示す例とは異なり、十字型の断面形状を備える。すなわち、第1の方向F1の両側及び第2の方向F2の両側の外縁に突出部を有する形状、或いは、中間方向M1〜M4の側の外縁にそれぞれ凹部を有する形状となっている。図示例では、図示一点鎖線で示す仮想円の外周部のうち上記中間方向M1〜M4の側にある部分を凹状に取り去った形状となっている。なお、点線で示す張り出し量a1〜a4及びb1〜b4は図4に示すものと対応する長さを示すもので、それらの大小関係は上記と同様である。
【0044】
図6(a)は柱状スペーサ15の先端部15aのさらに他の断面形状と平面上の位置との関係を示すための拡大部分平面図、図6(b)は柱状スペーサ15の当該さらに他の断面形状をより詳細に示す説明図である。
【0045】
図6に示す柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状も上述の断面形状と同様の基本構成を有するが、図5に示す例と同様に、第1の方向F1の両側及び第2の方向F2の両側の外縁に突出部を有する形状、或いは、中間方向M1〜M4の外縁にそれぞれ凹部を有する形状、すなわち十字型の断面形状を有するものとなっている。ただし、図示例では、図5に示す例よりもさらに突出部が細幅で、凹部がより大きい形状とされている。なお、点線で示す張り出し量a1〜a4及びb1〜b4は図4に示すものと対応する長さを示すもので、それらの大小関係は上記と同様である。
【0046】
図7(a)は柱状スペーサ15の先端部の異なる断面形状と平面上の位置との関係を示すための拡大部分平面図、図7(b)は柱状スペーサ15の当該異なる断面形状をより詳細に示す説明図である。
【0047】
図7に示す柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状も上記の断面形状と同じ基本構成を有するが、この断面形状は図示例では八角形となっており、第1の方向F1の両側及び第2の方向F2の両側にある辺は外側に張り出して辺の長さが短く、中間方向M1〜M4にある辺は張り出し量が相対的に少なく辺の長さが長く形成されている。したがって、点線で示す張り出し量a1〜a4とb1〜b4の大小関係は上記と同様である。
【0048】
図8(a)は柱状スペーサ15の先端部のさらに異なる断面形状と平面位置との関係を示すための拡大部分平面図、図8(b)は柱状スペーサ15の当該さらに異なる断面形状をより詳細に示す説明図である。
【0049】
図8に示す柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状も上記の断面形状と同じ基本構成を有するが、この断面形状は図示例では中間方向M1及びM3の側の張り出し量が中間方向M2及びM4の側の張り出し量より大きくなっている点で図4乃至図7に示す断面形状の例とは異なる。
【0050】
本実施形態の場合、遮光範囲である画素間領域Hは、連結部から見て中間方向M1及びM3の側に張り出した張り出し領域E1、E2を有している。なお、図8(a)において、張り出し領域E1、E2と第1の画素間領域部H1及び第2の画素間領域部H2との境界を点線で示し、張り出し領域E1、E2を画素間領域Hを示すハッチングとは別のハッチングで重ねて示してある。
【0051】
画素間領域Hの張り出し領域E1は、画素Gの角部を部分的にカットした形状とするもので、第1の画素間領域部H1と第2の画素間領域部H2の連結部に隣接して形成される上記スイッチング素子であるTFTの形成範囲を覆っている。また、画素間領域Hの張り出し領域E2は、画素Gの上記張り出し領域E1とは対角にある角部を部分的にカットした形状とするもので、第1の画素間領域部H1と第2の画素間領域部H2の連結部に隣接して形成される上記共通電極114に対するコモン線113の導電接続部を覆っている。一方、当該連結部から見ると、中間方向M2及びM4の側には張り出し領域は設けられておらず、これらの側では第1の画素間領域部H1と第2の画素間領域部H2が単に交差していて、画素Gの角部がそのまま存在している。
【0052】
そして、柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状は、張り出し量a1〜a4がb1〜b4より大きくなっている点では上記と同様であるが、特に、張り出し領域E1、E2が設けられた中間方向M1及びM3の側の張り出し量b1、b3は相対的に大きく、上記張り出し領域E1、E2が設けられていない中間方向M2及びM4の側の張り出し量b2、b4は相対的に小さい。
【0053】
すなわち、上記断面形状の第1の方向F1の両側の張り出し量はa1及びa3、第2の方向F2の両側の張り出し量a2及びa4であり、中間方向M1及びM3の張り出し量はb1及びb3、中間方向M2及びM4の張り出し量はb2及びb4であって、張り出し量a1〜a4はb1〜b4より大きいが、それだけではなく、さらに張り出し量b1及びb3がb2及びb4よりも大きくなっている。
【0054】
上記のように張り出し領域E1、E2の存在する側の外縁を張り出し領域が存在しない側の外縁よりも外側に(すなわち、より大きな張り出し量を有するように)構成しても、張り出し領域E1、E2が存在することにより柱状スペーサ15の先端部15aによる影響は抑制される。一方、上記のように構成することで、柱状スペーサ15の先端部15aの断面積をより大きくすることが可能になるので、基板間ギャップの支持剛性を高めることが可能になる。
【0055】
なお、上記のいずれの実施形態においても、柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状の外縁が第1の方向F1及び第2の方向F2では張り出し量a1〜a4でそれぞれ張り出すとともに、中間方向M1では両側の第1の方向F1及び第2の方向F2の張り出し量a1及びa2より小さい張り出し量b1とされ、中間方向M2では両側の第1の方向F1及び第2の方向F2の張り出し量a2及びa3より小さい張り出し量b2とされ、中間方向M3では両側の第1の方向F1及び第2の方向F2の張り出し量a3及びa4より小さい張り出し量b3とされ、中間方向M4では両側の第1の方向F1及び第2の方向F2の張り出し量a4及びa1より小さい張り出し量b4とされる。このことで、各中間方向M1〜M4では両側の方向F1とF2に比べて内側に引き込まれた外縁を有する形状となっている。
【0056】
このように、第1の方向F1及び第2の方向F2で柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状の外縁が外側へ張り出し、中間方向M1〜M4ではその両側に隣接する第1の方向F1及び第2の方向F2の張り出し部分よりも内側へ引き込まれた形状とされていればよく、張り出し量a1〜a4の間の大小関係、並びに、張り出し量b1〜b4の間の大小関係は特に問わない。
【0057】
本実施形態では、二つの張り出し領域E1とE2が設けられ、また、E1とE2は連結部を挟んだ対角位置に設けられているが、本発明においてはこのような構成に限らず、張り出し領域はいずれの位置に幾つ設けられていてもよい。例えば、一つの張り出し領域のみ(例えばスイッチング素子が設けられた張り出し領域E1のみ)を設けてもよい。この場合には、上記張り出し領域が設けられた側の張り出し量(例えば、張り出し領域E1に対応する張り出し量b1)を他の中間方向の張り出し量(例えば張り出し量b2乃至b4)より大きく構成すればよい。
【0058】
[第2実施形態]
次に、図9及び図10を参照して本発明に係る第2実施形態の構成について説明する。なお、本実施形態において、画素Gの配列態様、画素間領域Hの構造及び柱状スペーサ15の断面形状以外の部分については上記第1実施形態と同様であるので、それらの説明は省略する。
【0059】
この実施形態では、先に説明した第1実施形態とは異なり、複数の画素Gが第1の方向F1に配列されてなる画素列が隣接する画素列に対し第1の方向F1に沿った位相ずれ(第1の方向F1に沿った画素周期とは一致しない量の画素Gの位置ずれ)を有して第2の方向F2に配列されてなるデルタ状の配列パターンを有するものとなっている。
【0060】
本実施形態では、第1の方向F1に沿って直線状に延在する第1の画素間領域部H1は先の第1実施形態と同様であるが、第2の方向F2に沿って延在する第2の画素間領域部H2は一つの画素Gの第2の方向F2に沿った長さを有し、その端部が第2の方向F2に存在する第1の画素間領域部H1に連結され、この連結部が終端となっている点で異なる。この場合、第1の画素間領域部H1と第2の画素間領域部H2の連結部から見ると、第1の画素間領域部H1は第1の方向F1の両側に延在しているが、第2の画素間領域部H2は第2の方向F2の一方の側にのみ延在し、したがって、画素間領域Hは、第1の画素間領域部H1と第2の画素間領域部H2が合計で連結部から三方向へ延在する態様とされた、三叉状の連結部を有している。
【0061】
なお、図示例では、第2の画素間領域部H2の延在する側が第2の方向F2の両側のうちいずれの側であるかにより、2種類の連結部CTとCT′が存在している。この場合、連結部CTとCT′のいずれにも柱状スペーサ15を配置する場合には、連結部CTとCT′における第2の画素間領域部H2の延在する側に応じて以下のように先端部15aの断面形状を形成すればよい。ただし、いずれか一方の連結部CT又はCT′にのみ柱状スペーサ15を配置しても構わない。
【0062】
上記のように構成された画素構造においては、連結部から見て画素間領域Hが三方へ延在していることになるため、柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状は、当該三方においては外側へ張り出し、かつ、当該三方の間の三つの中間方向N1、N2、N3(連結部CTの場合)又はN1′、N2′、N3′(連結部CT′の場合)では、内側へ引き込まれた外縁を有する形状となっている。ここで、図9に示す断面形状は三角形状であり、図10に示す断面形状は凸形状である。ただし、本実施形態における柱状スペーサ15の先端部15aの断面形状は図示例に限らず、例えば、円形の外周部の三箇所に凹部を設けた形状、三角形の角部を丸めたり面取りしたりした形状などであっても構わない。
【0063】
[電子機器]
最後に、図13及び図14を参照して上記各種の電気光学装置を搭載した電子機器の実施形態について説明する。図13は本発明に係る電子機器の一例の外観を示す概略斜視図である。図示例の電子機器200は車載用のカーナビゲーションシステムであり、本体210と、この本体210に接続された表示部220とを備えている。本体210には操作ボタン等を配設した操作面211が設けられるとともに、DVD等の記録媒体の導入口212が設けられている。表示部220の内部には液晶表示体100が格納され、この液晶表示体100の表示領域に形成される画像、すなわちナビゲーション画像の表示が表示部220の表示画面220aにて視認できるように構成されている。
【0064】
図14は電子機器200における液晶表示体100に対する制御系(表示制御系)の全体構成を示す概略構成図である。電子機器200は、表示情報出力源291と、表示情報処理回路292と、電源回路293と、タイミングジェネレータ294と、後述するバックライト20への電力供給を行う光源制御回路295とを含む表示制御回路290を有する。
【0065】
また、液晶表示体100には、上述の第1実施形態又は第2実施形態で説明した構成を有する液晶装置10と、この液晶装置10を駆動する駆動回路19と、液晶装置10を照明し、表示を視認可能とするためのバックライト20とが設けられている。この駆動回路19は、液晶装置10に直接実装されている上記のICチップで構成されてもよく、液晶装置10の基板表面上に形成された電子部品や回路パターン、或いは、液晶装置10に導電接続された回路基板に実装されたICチップ若しくは回路パターンなどによっても構成することができる。
【0066】
表示情報出力源291は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ294によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示情報処理回路292に供給するように構成されている。
【0067】
表示情報処理回路292は、シリアル−パラレル変換回路、増幅・反転回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路、クランプ回路等の周知の各種回路を備え、入力した表示情報の処理を実行して、その画像情報をクロック信号CLKと共に駆動回路19へ供給する。駆動回路19は、走査線駆動回路、信号線駆動回路及び検査回路を含む。また、電源回路293は、上述の各構成要素にそれぞれ所定の電圧を供給する。
【0068】
光源制御回路295は、電源回路293から供給される電圧に基づいてバックライト20の光源に電力を供給し、所定の制御信号に基づいて光源の点灯の有無及びその輝度等を制御するようになっている。
【0069】
また、本発明に係る電子機器としては、図13に示すカーナビゲーションシステムの他に、液晶テレビ、携帯電話機、電子時計、電子手帳、電卓、ワークステーション、テレビ電話、POS端末機などが挙げられる。
【0070】
尚、本発明の電気光学装置及び電子機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】第1実施形態の第1の基板11の構造を示す平面図。
【図2】第1実施形態の画素構造を示す縦断面図。
【図3】第1実施形態の第2の基板12の構造を示す平面図。
【図4】第1実施形態の連結部近傍の柱状スペーサの配置及び断面形状を示す拡大部分平面図(a)及び当該柱状スペーサの断面形状を説明するための説明図(b)。
【図5】第1実施形態の連結部近傍の他の柱状スペーサの配置及び断面形状を示す拡大部分平面図(a)及び当該柱状スペーサの断面形状を説明するための説明図(b)。
【図6】第1実施形態の連結部近傍のさらに他の柱状スペーサの配置及び断面形状を示す拡大部分平面図(a)及び当該柱状スペーサの断面形状を説明するための説明図(b)。
【図7】第1実施形態の連結部近傍の別の柱状スペーサの配置及び断面形状を示す拡大部分平面図(a)及び当該柱状スペーサの断面形状を説明するための説明図(b)。
【図8】第1実施形態の連結部近傍のさらに別の柱状スペーサの配置及び断面形状を示す拡大部分平面図(a)及び当該柱状スペーサの断面形状を説明するための説明図(b)。
【図9】第2実施形態の連結部近傍の柱状スペーサの配置及び断面形状を示す拡大部分平面図(a)及び当該柱状スペーサの断面形状を説明するための説明図(b)。
【図10】第2実施形態の連結部近傍の他の柱状スペーサの配置及び断面形状を示す拡大部分平面図(a)及び当該柱状スペーサの断面形状を説明するための説明図(b)。
【図11】液晶装置の概略構成断面図。
【図12】液晶装置の変形状態を示す概略構成断面図。
【図13】液晶装置を搭載した電子機器の概略斜視図。
【図14】電子機器の表示制御系を示す概略構成ブロック図。
【符号の説明】
【0072】
10…液晶装置、11…第1の基板、12…第2の基板、13…液晶、14…シール材、15…柱状スペーサ、15a…先端部、16…配向膜、17、18…偏光板、G(Gr、Gg、Gb)…画素、H…画素間領域、H1…第1の画素間領域部、H2…第2の画素間領域部、E1,E2…張り出し領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板と、該第1の基板に対向する第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板の間に配置された液晶とを備えた液晶装置であって、
前記第2の基板に設けられ、前記第1の基板に向けて突出する柱状スペーサと、
少なくとも前記第1の基板に形成され、前記液晶に電界を与える複数の画素を構成するための画素構造と、
前記画素の間において第1の方向に延在する第1の画素間領域部及び前記第1の方向と交差する第2の方向に延在し、前記第1の画素間領域部と連結された第2の画素間領域部を備えた画素間領域と、を具備し、
前記柱状スペーサは、前記第1の画素間領域部と前記第2の画素間領域部の連結部に配置されるとともに、
前記柱状スペーサの少なくとも先端部の断面形状は、前記第1の画素間領域部の延在する側及び前記第2の画素間領域部の延在する側では外側に張り出すとともに前記第1の画素間領域部の延在する側と前記第2の画素間領域部の延在する側の間の中間方向では内側に引き込まれた外縁を有する形状であることを特徴とする液晶装置。
【請求項2】
前記画素間領域は前記第1の画素間領域部と前記第2の画素間領域部が交差してなる交点状の前記連結部を有し、
前記柱状スペーサの少なくとも先端部の断面形状は、前記第1の方向の両側及び前記第2の方向の両側では外側に張り出すとともに前記第1の方向の両側と前記第2の方向の両側の間の中間方向では内側に引き込まれた外縁を有する形状であることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
【請求項3】
前記画素間領域は前記第1の画素間領域部に前記第2の画素間領域部の端部が接続されてなる三叉状の前記連結部を有し、
前記柱状スペーサの少なくとも先端部の断面形状は、前記第1の方向の両側及び前記第2の方向の前記第2の画素間領域部が延在する側では外側に張り出すとともに前記第1の方向の両側及び前記第2の方向の前記第2の画素間領域部が延在する側の間の中間方向では内側に引き込まれた外縁を有する形状であることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
【請求項4】
前記柱状スペーサの前記先端部の断面形状は、前記第1の画素間領域部の延在する側及び前記第2の画素間領域部の延在する側にそれぞれ角部を有する多角形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液晶装置。
【請求項5】
前記柱状スペーサの前記先端部の断面形状は、前記第1の画素間領域部の延在する側及び前記第2の画素間領域部の延在する側にそれぞれ突出部を有する形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液晶装置。
【請求項6】
前記柱状スペーサの前記先端部の断面形状は、前記中間方向にそれぞれ凹部を有する形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液晶装置。
【請求項7】
前記第1の基板は前記画素毎に設けられたスイッチング素子を含み、前記第2の基板は前記画素に対応してフィルタ層を備えるカラーフィルタを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液晶装置。
【請求項8】
前記第1の基板は前記画素毎に電界を付与するための第1の電極と第2の電極を含み、前記第2の基板は前記画素に対応してフィルタ層を備えるカラーフィルタを有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液晶装置。
【請求項9】
前記画素構造は、前記第1の基板上において少なくとも前記画素に重なる領域の最も前記液晶側に配置された配向膜を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の液晶装置。
【請求項10】
横電界モードの前記画素構造を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の液晶装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の液晶装置と、該液晶装置を制御する制御手段とを具備する電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−107698(P2010−107698A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−279313(P2008−279313)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(304053854)エプソンイメージングデバイス株式会社 (2,386)
【Fターム(参考)】