説明

液状流体の検査器具および検査方法

【課題】 1の空間内で2種類の試薬とまとめて混合されるので、従来と比べて薄い部分や濃い部分ができるという問題を解決できる。
【解決手段】検体供給口11から検体Aを供給し、栓体5を検体供給口11に被せ、指で加圧する。測定室7や流路8内の空気が、第3プレートから外部に排出されて、検体Aが測定室7内に送り込まれる。測定室7の第1底面171および第2底面172には、それぞれ異なる試薬が塗布されており、測定室7の側面173の孔175から測定室7の空間に、検体Aが搬送されると、検体Aと2種類の試薬との反応が開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、液状流体の検査器具に関し、特に、2種類の試薬との混合に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、体液成分を検査する検査器具200が開示されている。図4に、かかる検査器具200の断面図を示す。検査器具200においては、検体Aを検体供給口11に供給して、栓体5を手指操作で押圧して前記供給口内の検体Aを加圧することにより、この検体を検体供給口11から流路81,8、83を介して、測定室7に移送する。測定室7には、試薬充填部9が設けられており、かかる試薬と検体Aが反応させ、反応後の色などを測定する。また、流路83の途中には、図5に示すように、2つの溜まり部86、87を設けることも開示されている。かかる複数の溜まり部を設けることにより、検体Aと複数の試薬を反応させることができる。
【0003】
【特許文献1】特開2002-224090号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、流路上に溜まり部86,87を設けて反応させると、溜まり部86や溜まり部87にて均一に混ぜられてから測定室7へ反応後の液が送られるのではないため、測定室7へは、反応時間の経過とともに、当初は濃く、だんだん薄いものが、到達する。
【0005】
かかる問題を解決するために、測定室7の試薬充填部9にて予め2種類以上の混ぜておくことも考えられるが、この場合は、逆に試薬同士が反応して、意図しない非特異的な反応が起きるおそれがある。
【0006】
このような問題は血液検査だけでなく、体液、さらには検査対象が液状流体の場合にも、同様に問題となる。
【0007】
この発明は、2種類の試薬と混合させる場合でも、濃度差が異なるものが2種類目の試薬に与えられるという問題を回避できる検査器具または検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1)本発明にかかる検査方法は、検査対象液状流体を試薬と反応させる検査器具を用いた検査方法であって、A)前記検査器具は、a1)前記検査対象液状流体を供給するための供給部、a2)前記検査器具内に設けられ、前記検査対象液状流体を前記試薬と反応させる反応室、a3)前記供給部に供給された前記検査対象液状流体を前記反応室までの移送するための流路を備え、B)前記流路および前記反応室は、通気性があり且つ非通液状性の多孔性膜を介して検査器具外部と接続されており、C)前記反応室は、第1の平面およびこれに対向する第2の平面、前記第1の平面および前記第2の平面それぞれに接し、前記第1の平面と前記第2の平面との間に空間を形成する第3の面で形成されており、D)前記流路と前記反応室とは、前記第3の面に連結孔が形成されることにより、連結されており、E)前記第1の平面および前記第2面に、異なる試薬が付着させられており、F)前記供給部に供給された検査対象液状流体を前記供給部に設けられた加圧部によって加圧して、前記反応室内に移送する。このように、第1の平面とこれに対向する第2の平面に、異なる試薬が付着させておき、前記流路から検査対象液状流体を前記反応室に移送させることにより、2種類の試薬と混合させる場合でも、濃度差が異なるものが2種類目の試薬に与えられるという問題を回避できる。
【0009】
2)本発明にかかる検査器具は、検査対象液状流体を試薬と反応させる検査器具であって、1)前記検査対象液状流体を供給するための供給部、2)前記検査器具内に設けられ、前記検査対象液状流体を前記試薬と反応させる反応室、3)前記供給部に供給された前記検査対象液状流体を前記反応室までの移送するための流路、を備え、4)前記流路または前記反応室のいずれかまたは双方は、少なくともその一部が通気性があり且つ非通液状性の多孔性膜を介して検査器具外部と接続されており、5)前記反応室は、第1の面およびこれに対向する第2の面、前記第1の面および前記第2の面それぞれに接し、前記第1の面と前記第2の面との間に空間を形成する第3の面で形成されており、6)前記流路と前記反応室とは、前記第3の面に連結孔が形成されることにより、連結されており、7)前記第1の面および前記第2面に、異なる試薬が付着させられている。したがって、2種類の試薬と混合させる場合でも、濃度差が異なるものが2種類目の試薬に与えられるという問題を回避できる。
【0010】
3)本発明にかかる検査器具においては、前記第1の面および第2の面は、水平面である。したがって、検査器具を簡易に作成することができる。
【0011】
4)本発明にかかる反応方法は、検査対象液状流体を試薬と反応させる反応方法であって、1)前記検査対象液状流体を前記試薬と反応させる反応室を、第1の面およびこれに対向する第2の面、前記第1の面および前記第2の面それぞれに接し、前記第1の面と前記第2の面との間に空間を形成する第3の面で形成し、2)前記反応室の前記第3の面に、供給された前記検査対象液状流体を流路を介して前記反応室までの移送するための連結孔を形成し、3)前記第1の面および前記第2面に、それぞれ異なる試薬が付着させられており、4)前記検査対象液状流体を前記前記反応室内に移送させ、前記第1の面および前記第2面に付着させた試薬と反応させる。したがって、2種類の試薬と混合させる場合でも、濃度差が異なるものが2種類目の試薬に与えられるという問題を回避できる。
【0012】
5)本発明にかかる反応方法は、検査対象液状流体を試薬と反応させる反応方法であって、1)前記検査対象液状流体を前記試薬と反応させる反応室は、第1の面およびこれに対向する第2の面の間に空間を形成するよう構成されており、2)前記第1の面および前記第2面に、それぞれ異なる試薬が付着させられており、3)前記検査対象液状流体を前記前記反応室内に移送させ、前記第1の面および前記第2面に付着させた試薬と反応させる。したがって、2種類の試薬と混合させる場合でも、濃度差が異なるものが2種類目の試薬に与えられるという問題を回避できる。
【0013】
なお、本明細書において、「第1の面およびこれと対向する第2の面とは」とは、実施形態では、塗布する前から対向する2面が存在する場合について説明した。具体的には、水平面である第1底面171が「第1の面」に、これに対向する第2底面172が「第2の面」に、側面173が「第3の面」に該当する。しかし、これに限定されない。
【0014】
また、「検査対象液状流体」には、血液、唾液、尿、リンパ液、汗、細胞室間液という体液だけでなく、他の液状流体も含む。また、「反応室」とは実施形態では測定室7が該当する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明にかかる検査器具の一実施形態として血液検査器具100を図面に基づいて説明する。図1に血液検査器具100の縦断面図を、図2に血液検査器具100の分解斜視図を示す。検査器具100は、図2に示すように、上下方向に積層された4つの第1〜第4プレート1〜4を備えている。最上層側の第1プレート1には、円形の検体供給口11が形成されている。検体供給口11の上部周囲には堰12が設けられている。この堰12には、有底円筒形状の栓体5が着脱可能に設けられている。栓体5は、弾性材料であるブチルゴムにて形成した。
【0016】
第1プレート1の下方に配置する第2プレート2には、供給口11との対向部位に円形状の凹入部20が設けられている。凹入部20の内部には円形状の複数のリブ21が同芯状および放射状に形成されている(図1参照)。リブ21は、血球を分離除去する非対称孔径膜からなる血球分離膜6を支持する。
【0017】
第2プレートには、リブ21の中心部に上下方向に延びる貫通孔81が形成されている(図1参照)。
【0018】
第3プレート3は、所定距離離れた位置に2つの円形の貫通部71、82を有してる。貫通部71、82間は、直線状の貫通溝83で連結されている(図1参照)。貫通部82は、第2プレート2と重ね合わせた状態で、貫通孔81とほぼ同心の位置に設けられる。貫通部82は、第2プレート2の貫通孔81よりも径が大きい。これは、検体Aが測定室7に導かれやすいようにするためであるが、これは必須の形状ではない。貫通孔81、貫通部82及び溝83により後述するように、試薬Aを測定室7へ導く流路8(検体Aの移送用流路)が形成される。
【0019】
また、第2プレート2のうち,第3プレート3と接する面には、貫通部71に対向する位置には、貫通孔が形成された両面テープ2bが貼り付けられている。これにより、第2プレート側には有底状の有底部72が形成される。また、第4プレート4のうち,第3プレート3と接する面には、貫通部71に対向する位置には、貫通孔が形成された両面テープ4bが貼り付けられている。これにより、第4プレート側には有底状の有底部73が形成される。この有底部72,73,および貫通部71によって、検体Aの測定室7が構成される。
【0020】
なお、本実施形態においては、有底部72,73,貫通部71を同径とし、かつ、貫通部82よりも大きな径としたが、これに限定されない。
【0021】
本実施形態においては、第1プレート1,第2プレート2および第4プレート4は、加工が容易な樹脂材料として、AS樹脂(スチレン・アクリロニトリル樹脂)を用いたが、これに限定されない。また、第3プレート3は、通気性があり且つ非通液状性の多孔性膜として、厚み75μmで孔径1μmのPTFE(四フッ化エチレン樹脂)フィルムを用いたがこれに限定されない。かかる通気性があり且つ非通液状性の多孔性膜を用いるのは、検体Aを外部に逃がすことなく、流路内に存在する空気を外部に逃がすことにより、検体Aを測定室7に確実に移送するためである。また、前記栓体5としてブチルゴム製のものを用い、血球分離膜6としては非対称孔径膜を用いた。
【0022】
測定室7について、図3を用いて説明する。測定室7の第1底面171および、第1底面171に対向する第2底面172には異なる試薬が所定量塗布されている。これにより、有底部72,73は所定量の試薬で満たされる。かかる試薬の種類は、測定対象によって変更すればよい。たとえば、生体の体液成分である血中グルコースを測定する場合は、第1底面171に、NAD(酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)とテトラゾリウム塩を含んだものを、第2底面172に、グルコース脱水酵素、ジアホラーゼ、緩衝液を含んだものを、塗布して乾燥させておけばよい。なお、これらは第1底面171と第2底面172に分けて塗布すればよいので、逆に塗布することも可能である。
【0023】
本実施形態においては、第1底面171に、NAD3.6wt%、WST−3[2−(4−ヨードフェニル)−3−(2,4ジニトロフェニル)−5−(2,4ジスルフォフェニル)−2H−テトラゾリウム;同仁化学社製]の5.2wt%を含んだ試薬の10μlを滴下し、第2底面172に、グルコース脱水酵素2KU/ml、ジアホラーゼ1KU/ml、pH7.5の50mMリン酸緩衝液を含んだ試薬の10μlを滴下し、それぞれ乾燥させた。
【0024】
また、中性脂肪(トリグリセライド)を測定するときは、NADとテトラゾリウム塩を含んだものを第1底面171に、リパーゼ、グリセロール脱水素酵素、ジアホラーゼ、緩衝液を含んだものを第2底面172に、塗布すればよい。また、総コレステロールを測定する場合には、NADとテトラゾリウム塩を含んだものを第1底面171に、コレステロールエステラーゼ、コレステロール脱水素酵素、ジアホラーゼ、衝撃液を含んだものを第2底面172に、塗布すればよい。
【0025】
第1プレート1と第2プレート2は、接着剤aを介して、第2プレート2〜第4プレート4は、両面テープ2b、4bにて、積層状態にて一体化される。また、血球分離膜6は、接着剤aにより、前記第1プレート1および第2プレート2と固定される。
【0026】
つぎに、実際の測定方法について簡単に説明する。ユーザは、図1に示すように、検体供給口11から検体Aを供給する。そして、栓体5を検体供給口11に被せ、指で加圧する(図示せず)。これにより、測定室7や流路8内の空気が、第3プレートから外部に排出されて、検体Aが測定室7内に送り込まれる。測定室7の第1底面171および第2底面172には、それぞれ異なる試薬が塗布されており、測定室7の側面173の孔175から測定室7の空間に、検体Aが搬送されると、検体Aと2種類の試薬との反応が開始する。1の空間内で2種類の試薬とまとめて混合されるので、従来と比べて薄い部分や濃い部分ができるという問題を解決することができる。
【0027】
また、本実施形態においては、対向する平面に2種類の試薬を塗布しているので、これらの試薬を塗布させやすいという効果もある。また、対向する平面に2種類の試薬を塗布場合には、両平面の距離の制御が容易である。したがって、かかる距離を制御することにより、検体と2種類の試薬を混ぜ合わせて反応することも制御できる。
【0028】
測定室7での検体Aの測定方法については、従来から知られている透過光を用いた光学測定や電気測定が採用できる。たとえば、透過光を用いる光学測定の場合は、前記第2〜第4プレート2〜4の全体を光透過性のある樹脂で形成し、前記測定室7で試薬と検体Aにより呈色反応を行わせて、第4プレート4の下方から第2プレート2に向かってたとえば、波長565nmの透過光Bを照射し、前記測定室7での発色量を透過光Bの吸収により測定すればよい。
【0029】
また、電気測定を行う場合には、第4プレート4にさらに、測定室7に一対の電極を配置し、これらに通電することによって検体Aの電導度などを測定すればよい。
【0030】
なお、本実施形態においては、生体の体液成分として血液を測定する場合について説明したが、血液以外の体液、たとえば、唾液、尿、リンパ液、汗、細胞間液であってもよく、さらに、これらの体液以外でも、少なくとも2種類の試薬と反応させる液状流体であればどのようなものでも適用することができる。
【0031】
また、本実施形態においては、流路8を1つだけ設けた場合について説明したが、複数の流路8を形成するようにしてもよい(特開2002-224090号公報の図3参照)。
【0032】
なお、本実施形態においては、第3プレートを、第1プレート、第2プレート、および第4プレートと同型、すなわち、第3プレート3全体を多孔性膜で構成したが、第3プレートの側面が外部と直接接しており、これにより流路8および測定室7が通気性があり且つ非通液状性の多孔性膜を介して検査器具外部と接続されている場合について説明したが、少なくとも、流路8および測定室7が通気性があり且つ非通液状性の多孔性膜を介して検査器具外部と接続されていればどのようなものであってもよい。
【0033】
また、本実施形態においては、流路8および測定室7を、第3プレート3だけでなく、第2プレート2と第4プレート4とに分けて形成したが、かかる構成については種々のものが可能である。たとえば、第3プレートを厚み方向ほぼ中間で分割し、それぞれに有底孔と有底溝を形成してもよい。
【0034】
なお、本実施形態においては、栓体5を加圧することにより、流路8および測定室7に存在する空気を外部に排出させて、検体Aを測定室7にスムーズに導くようにしたが、流路8および測定室7に存在する空気を外部に排出できれば、どのようなものであってもよく、たとえば、検査器具を密封空間に入れ、当該密封空間の圧を負圧状態とするようにしてもよい。
【0035】
また、測定室7,流路8の形状については、本実施形態の形状に限定されず、どのようなものであってもよい。
【0036】
なお、本実施形態においては、第2プレート2および第4プレート4のうち、第3プレート3と接する側に、貫通孔の形成した両面テープ2b、4bを貼り付けて、第1底面171および第2底面172を形成するようにしたが、両面テープに代えて、第3プレートの貫通部71の対向する形状で、当該部分を抜いた印刷面で構成してもよい。例えば、厚みは10μmのスクリーン印刷とすればよい。なお、この場合、第2プレート2〜第4プレート4は接着剤で一体化させるようにすればよい。
【0037】
また、第1底面171および第2底面172について、コーティング剤などで親水化処理することにより、塗布した試薬をほぼ均一に塗布面に広げることができる。これにより、本件のように、複数の試薬を用いた場合でも、その量を正確に塗布することができる。
【0038】
なお、かかる親水化処理を行った場合でも、前記印刷面はインキなので、周辺に撥水加工したのと同じこととなる。これにより、第1底面171および第2底面172を親水化処理した場合でも、試薬がはみ出さず、かつ、ほぼ均一に試薬を塗布することができる。この場合、第2プレート2および第4プレート4の印刷する抜き形状は、第3プレートの抜き形状よりも小さく、かつ一方をさらに小さくしてもよい。これにより、位置あわせの問題がなくなるとともに、親水処理および周辺の印刷面により、試薬が凸状になっても、周辺部分を取り除いた中央部分での計測が可能となる。また、このように、その場合、印刷を黒とすることにより、光がどこから回り込んで来る現象(迷光)も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明にかかる検査器具100の一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1における検査器具100の分解斜視図である。
【図3】測定室および流路の関係を示す図である。
【図4】従来の検査器具200を示す縦断面図である。
【図5】流路に設けられた溜まり部を示す平面図である。
【符号の説明】
【0040】
1・・・第1プレート
2・・・第2プレート
3・・・第3プレート
4・・・第4プレート
7・・・測定室
8・・・流路
A・・・検体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象液状流体を試薬と反応させる検査器具を用いた検査方法であって、
前記検査器具は、
前記検査対象液状流体を供給するための供給部、
前記検査器具内に設けられ、前記検査対象液状流体を前記試薬と反応させる反応室、
前記供給部に供給された前記検査対象液状流体を前記反応室までの移送するための流路、
を備え、
前記流路および前記反応室は、通気性があり且つ非通液状性の多孔性膜を介して検査器具外部と接続されており、
前記反応室は、第1の平面およびこれに対向する第2の平面、前記第1の平面および前記第2の平面それぞれに接し、前記第1の平面と前記第2の平面との間に空間を形成する第3の面で形成されており、
前記流路と前記反応室とは、前記第3の面に連結孔が形成されることにより、連結されており、
前記第1の平面および前記第2面に、異なる試薬が付着させられており、
前記供給部に供給された検査対象液状流体を前記供給部に設けられた加圧部によって加圧して、前記反応室内に移送すること、
を特徴とする検査方法。
【請求項2】
検査対象液状流体を試薬と反応させる検査器具であって、
前記検査対象液状流体を供給するための供給部、
前記検査器具内に設けられ、前記検査対象液状流体を前記試薬と反応させる反応室、
前記供給部に供給された前記検査対象液状流体を前記反応室までの移送するための流路、
を備え、
前記流路または前記反応室のいずれかまたは双方は、少なくともその一部が通気性があり且つ非通液状性の多孔性膜を介して検査器具外部と接続されており、
前記反応室は、第1の面およびこれに対向する第2の面、前記第1の面および前記第2の面それぞれに接し、前記第1の面と前記第2の面との間に空間を形成する第3の面で形成されており、
前記流路と前記反応室とは、前記第3の面に連結孔が形成されることにより、連結されており、
前記第1の面および前記第2面に、異なる試薬が付着させられていること、
を特徴とする検査器具。
【請求項3】
請求項2の検査器具において、
前記第1の面および第2の面は、水平面であること、
を特徴とするもの。
【請求項4】
検査対象液状流体を試薬と反応させる反応方法であって、
前記検査対象液状流体を前記試薬と反応させる反応室を、第1の面およびこれに対向する第2の面、前記第1の面および前記第2の面それぞれに接し、前記第1の面と前記第2の面との間に空間を形成する第3の面で形成し、
前記反応室の前記第3の面に、供給された前記検査対象液状流体を流路を介して前記反応室までの移送するための連結孔を形成し、
前記第1の面および前記第2面に、それぞれ異なる試薬が付着させられており、
前記検査対象液状流体を前記前記反応室内に移送させ、前記第1の面および前記第2面に付着させた試薬と反応させること、
を特徴とする反応方法。
【請求項5】
検査対象液状流体を試薬と反応させる反応方法であって、
前記検査対象液状流体を前記試薬と反応させる反応室は、第1の面およびこれに対向する第2の面の間に空間を形成するよう構成されており、
前記第1の面および前記第2面に、それぞれ異なる試薬が付着させられており、
前記検査対象液状流体を前記前記反応室内に移送させ、前記第1の面および前記第2面に付着させた試薬と反応させること、
を特徴とする反応方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate