説明

液状蓄光材料及びそれを用いた粘着性蓄光体の製造方法

【課題】 高輝度の粘着性蓄光体を得ることができる液状蓄光材料を提供する。
【解決手段】 主鎖がポリオキシアルキレンで末端にアリル基が結合している末端アリル化ポリオキシアルキレンよりなる熱硬化性常温液状樹脂と、液状樹脂を硬化させる硬化剤と、これらの硬化反応を促進させる硬化触媒と、ストロンチウムアルミネートを主成分とする蓄光顔料と、スチレン系オリゴマーを含む粘着付与樹脂とを含有する液状蓄光材料である。スチレン系オリゴマーとしては、α−メチル−p−メチルスチレン及び/又はα−メチル−m−メチルスチレンよりなる構成単位を有するものが用いられる。硬化剤としては、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンシロキサン系化合物が用いられる。硬化触媒としては、白金錯体系触媒が用いられる。この液状蓄光材料を基材シートに塗布して後、加熱させて硬化させることにより、粘着性蓄光体が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昼間の光エネルギーを吸収し、夜間に放光して発光する蓄光体を得るための液状蓄光材料に関するものである。また、この液状蓄光材料を用いて粘着性蓄光体を製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
夜間に発光する蓄光体は、従来より各種用途に用いられている。たとえば、公共施設等の案内板や避難誘導標識等に蓄光体を用い、夜間に視認しうるようにして、安全又は防災を図っている。また、衣料品、身の回り品又は自転車等に蓄光体を貼付して用い、夜間に視認しうるようにして、交通安全を図っている。その他にも、趣向性向上のためにアクセサリーに用いられたり、夜釣りに便利なように釣り針等の漁具に用いられたりしている。
【0003】
これらの用途の中でも、特に、公共施設等の案内板や避難誘導標識等として用いる場合、蓄光本体裏面に粘着剤層を設けて、既設の支持板等に貼付するタイプのものが用いられている。また、衣料品、身の回り品又は自転車等に貼付して用いる場合も、蓄光本体裏面に粘着剤層を設けた粘着剤層付き蓄光体が用いられている。さらに、特許文献1には、蓄光本体が担持された基材シートの他面(蓄光本体を担持されているのと反対面)に粘着剤層を設けて粘着剤層付き蓄光体としたものが記載されている。
【0004】
しかしながら、蓄光本体裏面に粘着剤層を設けた粘着剤層付き蓄光体は、蓄光本体に粘着性が殆どないために粘着剤層との接着力が弱く、蓄光本体と粘着剤層とが剥離しやすいということがあった。また、蓄光本体を基材シートに担持させる場合にも、蓄光本体に粘着性が殆どないために、蓄光本体が基材シートから剥離しやすいということがあった。
【0005】
本発明者は、蓄光本体が粘着性を持てば、蓄光本体に粘着剤層を設けた場合、蓄光本体と粘着剤層との接着力が向上し剥離しにくくなると考えた。また、蓄光本体を基材シートに担持させた場合でも、蓄光本体の粘着性によって基材シートから剥離しにくくなると考えた。そこで、蓄光本体中に粘着付与樹脂を混合することによって、粘着性蓄光体を得ようとした。
【0006】
ところで、蓄光体の製造方法には、以下のように種々の方法がある。すなわち、(i)塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂に、蓄光顔料を混練した後、これをシート状に押し出して蓄光体を製造する方法、(ii)アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂等の合成樹脂を有機溶剤に溶解させた樹脂溶液に、蓄光顔料を添加混合した後、この樹脂溶液を基材シート等に塗布し、有機溶剤を揮発させ固化させて蓄光体を製造する方法、(iii)水性アクリルエマルジョンや水性酢酸ビニルエマルジョン等の水性エマルジョンに、蓄光顔料を添加混合した後、このエマルジョンを基材シート等に塗布し、水を蒸発させ固化させて蓄光体を製造する方法、(iv)紫外線硬化性常温液状樹脂に、蓄光顔料を添加混合した後、この液状樹脂を基材シート等に塗布し、紫外線を照射して液状樹脂を硬化させて蓄光体を製造する方法、(v)熱硬化性常温液状樹脂に、蓄光顔料を添加混合した後、この液状樹脂を基材シート等に塗布し、熱を付与して液状樹脂を硬化させて蓄光体を製造する方法(特許文献1)が挙げられる。なお、(v)方法においては、蓄光体を担持する基材シート等の他面に粘着剤層を設けて、粘着剤層付き蓄光体とすることも記載されている。
【0007】
したがって、たとえば、(i)の方法であれば、蓄光顔料と共に粘着付与樹脂を添加混練すれば、粘着性蓄光体が得られる。また、(ii)又は(iii)の方法であれば、樹脂溶液や水性エマルジョン中に粘着付与樹脂を添加混合すれば、粘着性蓄光体が得られる。さらに、(iv)又は(v)の方法であれば、液状樹脂中に粘着付与樹脂を添加混合すれば、粘着性蓄光体が得られる。しかしながら、本発明者は、高輝度の蓄光体を得るために、多量の蓄光顔料を混合することを目的としていたので、上記(i)〜(v)の方法は不適当であった。この理由は、以下のとおりである。前記(i)の方法では、多量の蓄光顔料を混合させて混練機で混練すると、蓄光顔料によって混練機の金属製攪拌羽や金属製内壁が削られて、蓄光体に金属粉が混入し、所望の燐光輝度が得られない。前記(ii)の方法では、多量の蓄光顔料を混合させると、樹脂溶液が混合時に高粘度化して、基材シート等に塗布しにくくなり、所望の形状の蓄光体が得られない。また、有機溶剤を使用しているため、蓄光体中の残留有機溶剤によって異臭がして好ましくない。前記(iii)の方法も、多量の蓄光顔料を混合させると、水性エマルジョンが混合時に高粘度化して、基材シート等に塗布しにくくなり、所望の形状の蓄光体が得られない。前記(iv)の方法では、多量の蓄光顔料を混合させると、照射した紫外線を蓄光顔料が吸収し、紫外線硬化性液状樹脂の硬化が阻害され、十分に硬化した蓄光体が得られない。前記(v)の方法は、熱硬化性常温液状樹脂として、無溶剤型のカチオン重合性エポキシ樹脂を使用しているので、多量の蓄光顔料を混合すると、エポキシ樹脂の硬化特性を阻害して、十分に硬化した蓄光体が得られない。
【0008】
【特許文献1】特開平11−241052号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明者はまず、前記(v)の方法を基本として、多量の蓄光顔料を混合し得ないか研究を重ねていた結果、特定の熱硬化性液状樹脂と特定の蓄光顔料を組み合わせれば、蓄光顔料に対する熱硬化性液状樹脂の親和性が極めて良好で多量の蓄光顔料を混合することができ、かつ、液状樹脂の硬化特性を阻害しないことを発見した。なお、この発見に基づく発明(以下、「基本発明」という。)については、別途同日付けで特許出願を行った(特願2008−260283)。
【0010】
上記した基本発明は、主鎖がポリオキシアルキレンで末端にアリル基が結合している末端アリル化ポリオキシアルキレンよりなる熱硬化性常温液状樹脂と、該液状樹脂を硬化させるための硬化剤と、該液状樹脂と該硬化剤との硬化反応を促進させるための硬化触媒と、ストロンチウムアルミネートを主成分とする蓄光顔料とを含有することを特徴とする液状蓄光材料というものである。そして、本発明者は、この液状蓄光材料に粘着付与樹脂を混合し、粘着性蓄光体を得ることを試みた。すなわち、本発明の課題は、高輝度の粘着性蓄光体を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
粘着付与樹脂には各種あるが、まず、着色されているものは使用できない。なぜなら、蓄光体の緑色の燐光が変色するからである。このため、粘着付与樹脂としては、白色か又は無色透明なものを採用する必要がある。そこで、本発明者は、白色又は無色透明の粘着付与樹脂を混合して実験を行った。その結果、殆どの粘着付与樹脂は末端アリル化ポリオキシアルキレンに溶解しないものであったが、一種類だけ、溶解したものを見出した。しかも、この溶解する粘着付与樹脂は、予期せぬことに、蓄光体の残光輝度を高めうることも発見した。本発明は、このような発見に基づいて、上記した課題を解決したものである。
【0012】
すなわち、本発明は、主鎖がポリオキシアルキレンで末端にアリル基が結合している末端アリル化ポリオキシアルキレンよりなる熱硬化性常温液状樹脂と、該液状樹脂を硬化させるための硬化剤と、該液状樹脂と該硬化剤との硬化反応を促進させるための硬化触媒と、ストロンチウムアルミネートを主成分とする蓄光顔料と、スチレン系オリゴマーを含む粘着付与樹脂とを含有することを特徴とする液状蓄光材料に関するものである。また、この液状蓄光材料を用いて粘着性蓄光体を製造する方法、及びこの方法によって得られた粘着性蓄光体に関するものである。
【0013】
本発明で用いる熱硬化性樹脂は、末端アリル化ポリオキシアルキレンよりなる熱硬化性常温液状樹脂である。ここで、末端アリル化ポリオキシアルキレンとは、主鎖がポリオキシアルキレンで末端にアリル基が結合している化合物である。主鎖を構成するポリオキシアルキレンとしては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシテトラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体等が用いられる。ポリオキシアルキレンの重合度は、200〜600程度である。重合度が低いと得られる粘着性蓄光体の機械的強度が不十分となり、逆に重合度が高いと液状樹脂の粘度が高くなりすぎ蓄光顔料を混合しにくくなる傾向が生じる。末端アリル化ポリオキシアルキレンは、たとえば、ポリオキシアルキレングリコールにアリルクロライドを添加して、加熱して反応させれば、得ることができる。しかしながら、このような方法に限定されず、従来公知の他の方法でも得ることもできる。なお、本発明で用いる末端アリル化ポリオキシアルキレンは、粘着性蓄光体の母体となるものであるから、基本的には無色透明であることは言うまでもない。
【0014】
本発明では、末端アリル化ポリオキシアルキレンのアリル基と結合して、末端アリル化ポリオキシアルキレンを硬化させるための硬化剤を併用する。このような硬化剤としては、従来公知の任意の化合物を採用することができる。本発明においては、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンシロキサン系化合物が硬化剤として好適である。具体的には、特許第2866181号公報に記載されている、分子中に3〜12個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンシロキサン系化合物が用いられる。
【0015】
また、本発明では、末端アリル化ポリオキシアルキレンと硬化剤との硬化反応を促進させるための硬化触媒が用いられる。この硬化触媒としても、従来公知の任意の化合物を採用することができる。硬化剤として、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンシロキサン系化合物を用いた場合には、硬化触媒として白金を用いるのが好ましい。白金は、白金単体でも、白金単体をアルミナ等の担持体に担持させたものでも、また白金錯体系のものであってもよい。本発明においては、特に白金錯体系触媒を用いるのが好ましい。白金錯体系触媒としては、白金/オレフィン錯体、白金/ビニルシロキサン錯体、白金/ホスフィン錯体、白金/ホスファイト錯体等が用いられる。なお、白金錯体系触媒は、一般的にアルコールに溶解させた溶液の形態で用いられる。
【0016】
本発明で用いる蓄光顔料は、ストロンチウムアルミネートを主成分とするものである。スチロンチウムアルミネートは、昼間におけるX線、紫外線又は可視光線等の光エネルギーを吸収し、夜間に緑色の燐光を発するものである。したがって、蓄光顔料として使用しうるものである。このスチロンチウムアルミネートを主成分とする蓄光顔料は、末端アリル化ポリオキシアルキレンとの親和性が良好で、末端アリル化ポリオキシアルキレンに多量に混合することができる。
【0017】
本発明において粘着付与樹脂として用いるスチレン系オリゴマーとは、スチレンを構成単位として含むものだけはなく、スチレン誘導体を構成単位として含むものも包含する概念である。また、スチレン誘導体とは、スチレンの芳香環に置換基が結合しているもの、スチレンのビニル基に置換基が結合しているもの、及びスチレンの芳香環とビニル基の両者に置換基が結合しているものである。さらに、置換基としては、メチル基やエチル基等のアルキル基が一般的である。スチレン系オリゴマーは、スチレン又はスチレン誘導体を構成単位とするものであるが、その他の構成単位が結合していてもよい。たとえば、エテン、プロペン、ブテン等の低級アルケンよりなる構成単位が結合していてもよい。スチレン系オリゴマーの分子量は、粘着付与樹脂としての機能を持つ程度であればよく、一般的には500〜2000程度である。なお、このスチレン系オリゴマーよりなる粘着付与樹脂として、白色乃至無色透明のものを採用することは言うまでもない。
【0018】
スチレン系オリゴマーの好ましい例としては、下記化1で表されるスチレン又はスチレン誘導体よりなる構成単位を有するオリゴマーである。特に、下記化1において、R1及びR2がメチル基であるα−メチル−p−メチルスチレン、α−メチル−m−メチルスチレン及び/又はα−メチル−o−メチルスチレンよりなる構成単位を有するオリゴマーが最も好ましい。
【化1】

(但し、R1及びR2は、各々独立して水素原子、メチル基又はエチル基である。)
【0019】
本発明に係る液状蓄光材料は、末端アリル化ポリオキシアルキレンよりなる熱硬化性常温液状樹脂に、スチレン系オリゴマーよりなる粘着付与樹脂、硬化剤、硬化触媒、蓄光顔料を添加混合することにより得られる。各成分は、その成分の機能を十分に発揮しうる程度の量で、添加混合される。すなわち、粘着付与樹脂については、熱硬化性常温液状樹脂100質量部に対して、20質量部前後でよい。硬化剤については、硬化剤が持っているハイドロシリル基等の官能基が、アリル基と結合して硬化するのであるから、ハイドロシリル基等の官能基をアリル基に対して化学量論的に当量以上添加混合すれば、十分に硬化する。硬化触媒は反応を促進させる作用を奏する程度の量で添加混合されるのであるが、一般的にこれは微量でよい。蓄光顔料も所望の輝度を呈する程度に添加混合すればよい。ストロンチウムアルミネートを主成分とする蓄光顔料は、末端アリル化ポリオキシアルキレンよりなる熱硬化性常温液状樹脂に多量に添加混合しうるものであるから、液状樹脂100質量部に対して、蓄光顔料を300質量部以上添加混合するのが好ましい。
【0020】
本発明に係る液状蓄光材料は、熱硬化性常温液状樹脂に、粘着付与樹脂、硬化剤、硬化触媒及び蓄光顔料を含有するものであるが、その他の第三成分が若干量混合されていてもよい。たとえば、予期せぬ硬化を防止するため、マレイン酸ジメチル等の硬化抑制剤を混合しておいてもよい。また、得られた粘着性蓄光体の劣化を防止するため、ヒンダードフェノール系化合物等の酸化防止剤を混合してもよい。さらに、得られた粘着性蓄光体の耐候性を向上させるため、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤を混合してもよい。
【0021】
本発明に係る液状蓄光材料は、熱硬化性樹脂である末端アリル化ポリオキシアルキレンを母体とするものであるから、液状蓄光材料に熱を付与することにより、末端アリル化ポリオキシアルキレンが硬化し、粘着性蓄光体を得ることができる。加熱によって熱を付与する場合、100℃前後でよく、また加熱時間は数分〜数十分程度でよい。本発明に係る液状蓄光材料は、常温液状樹脂を母体とするものであるから、液状蓄光材料も室温で液状であり、取り扱いやすく、一般的な生産工程に容易に適用しうるものである。
【0022】
本発明に係る液状蓄光材料を用いて得られた蓄光体は、種々の形態があるため、その形態に則した製造方法が採用される。たとえば、合成樹脂製フィルム、合成樹脂製シート、編織物、不織布又は紙等の基材シートに蓄光本体を担持させた、基材シート付き粘着性蓄光体を製造する場合には、以下のようにする。すなわち、本発明に係る液状蓄光材料を基材シートに塗布した後、この液状蓄光材料に熱を付与することにより、液状蓄光材料を硬化させて、基材シート付き粘着性蓄光体を得る。基材シートの全面に粘着性蓄光本体を担持させる場合には、基材シート全面に液状蓄光材料を塗布すればよい。また、基材シートに模様状や図柄状等の部分的に粘着性蓄光本体を担持させる場合には、基材シートに部分的に液状蓄光材料を塗布すればよい。基材シート上に担持された蓄光本体は粘着性を持っているため、基材シートとの接着性も良好である。
【0023】
基材シートを具備しないシート状の粘着性蓄光体を得る場合には、液状蓄光材料を離型シートに塗布した後、この液状蓄光材料に熱を付与することにより、液状蓄光材料を硬化させ、その後離型シートを除去することによって、シート状粘着性蓄光体を得る。シート状粘着性蓄光体は、部分的に貫通孔を設けて不連続なシートとしてもよいし、貫通孔の存在しない連続シートとしてもよい。後者のシート状粘着性蓄光体を得るには、離型シート上に全面に液状蓄光材料を塗布すればよい。また、前者のシート状蓄光体の場合、貫通孔に対応する箇所には液状蓄光材料を塗布せず、その他の箇所に液状蓄光材料を塗布すればよい。前者のシート状粘着性蓄光体は、貫通孔によって、所望の模様や図柄等を現出することができる。以上のようなシート状粘着性蓄光体は、その片面に粘着剤層が設けられ、支持板や衣料品等に貼付されて用いられるのであるが、蓄光本体が粘着性を持っているため、粘着剤層との接着性も良好である。
【0024】
本発明に係る液状蓄光材料を用いて得られた粘着性蓄光体は、従来公知の各種の用途に適宜用いられる。たとえば、基材シート付き粘着性蓄光体の場合には、基材シートの他面(粘着性蓄光本体を担持されているのと反対面)に粘着剤層を設けて、蓄光粘着テープとすることもできる。また、シート状粘着性蓄光体の場合には、片面に粘着剤層を設けて、蓄光粘着シート又はテープとすることもできる。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、熱硬化性樹脂として末端アリル化ポリオキシアルキレンよりなる熱硬化性常温液状樹脂を用い、かつ、蓄光顔料としてストロンチウムアルミネートを主成分とする蓄光顔料を用いたため、蓄光顔料を多量に液状樹脂中に混合することができると共に、液状樹脂を硬化させる際に硬化特性を阻害せず、十分な硬化を実現することができるという効果を奏する。このような効果を奏しうる作用は定かではないが、末端アリル化ポリオキシアルキレンよりなる熱硬化性常温液状樹脂とストロンチウムアルミネートを主成分とする蓄光顔料との親和性が良好であるため、及び、アリル基による硬化反応をストロンチウムアルミネート及びスチレン系オリゴマーが阻害しないからであると推定しうる。
【0026】
さらに、粘着付与樹脂としてスチレン系オリゴマーを用いたため、これは末端アリル化ポリオキシアルキレンよりなる熱硬化性常温液状樹脂に溶解し、これを硬化して得られた粘着性蓄光体の残光輝度に悪影響を与えることがない。これに加えて、粘着付与樹脂としてスチレン系オリゴマーを用いると、粘着性蓄光体の残光輝度が高くなるという予期せぬ効果を奏する。このような効果を奏する作用は定かではないが、スチレン系オリゴマーの持つ芳香環が残光輝度を高めているのではないかと推定している。
【実施例】
【0027】
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。本発明は、特定の蓄光顔料が特定の熱硬化性液状樹脂中に多量に混合でき、かつ、この蓄光顔料がこの液状樹脂の硬化を阻害しないとの発見、及び、特定の粘着付与樹脂はこの特定の熱硬化性液状樹脂中に溶解して、蓄光体の残留輝度に悪影響を与えないとの発見に基づくものであるとして解釈されるべきである。
【0028】
実施例1
硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂として、カネカ社製の商品名「ACX009」を準備した。この硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂は、平均分子量約14000のポリプロピレングリコールの両末端にアリル基を結合させてなる末端アリル化ポリオキシプロピレンよりなる熱硬化性常温液状樹脂100質量部に、白金/1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体の2−プロパノール溶液(錯体濃度3%)よりなる硬化触媒0.07質量部が添加混合されてなるものである。そして、この硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂80質量部に、α−メチル−m−メチルスチレン[別名:1−メチル−3−(1−メチルエチニル)ベンゼン]とα−メチル−p−メチルスチレン[別名:1−メチル−4−(1−メチルエチニル)ベンゼン]を構成単位として含む平均分子量約1600のスチレン系オリゴマーよりなる白色の粘着付与樹脂(三井化学社製、商品名「FTR8120」)20質量部を添加混合し、100℃に加熱して30分間攪拌した。そして、混合液が透明になっていることを確認して、粘着付与樹脂が熱硬化性常温液状樹脂に溶解していることを確認した。
【0029】
溶解を確認した後、ここに、分子中に平均5個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンシロキサン系化合物(カネカ社製、商品名「CR500」)よりなる硬化剤4.7質量部、スチロンチウムアルミネートを主成分とする蓄光顔料(根本特殊化学社製、商品名「GLL−300M)300質量部、マレイン酸ジメチル0.02質量部を、各々添加し攪拌して混合した。その後、減圧脱泡を行い、攪拌混合時に噛み込んだ気泡を取り除き、均一な液状蓄光材料を得た。なお、上記の配合において、末端アリル化ポリオキシプロピレンのアリル基とハイドロジェンシロキサン系化合物のヒドロシリル基のモル比は、前者:後者=1:1.1となっている。
【0030】
以上のようにして得られた液状蓄光材料を、表面コロナ処理を行った厚さ75μmのポリエステル上に、厚みが300μmとなるようにバーコータで塗布した。塗布後、120℃で7分間加熱処理を行い、液状蓄光材料を硬化させて粘着性蓄光体を得た。
【0031】
対照例1
実施例1で用いた硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂100質量部に、粘着付与樹脂を添加混合せずに、実施例1で用いた硬化剤6質量部、蓄光顔料300質量部、マレイン酸ジメチル0.02質量部を、各々添加し攪拌して混合した。その後、減圧脱泡を行い、攪拌混合時に噛み込んだ気泡を取り除き、均一な液状蓄光材料を得た。この液状蓄光材料を用いて、表面コロナ処理を行った厚さ75μmのポリエステル上に、厚みが360μmとなるようにバーコータで塗布した。塗布後、120℃で7分間加熱処理を行い、液状蓄光材料を硬化させて蓄光体を得た。なお、液状蓄光材料の配合において、末端アリル化ポリオキシプロピレンのアリル基とハイドロジェンシロキサン系化合物のヒドロシリル基のモル比は、前者:後者=1:1.1となっている。
【0032】
実施例1と対照例1に関して、溶解性、硬化性及び残光輝度の測定及び評価を以下のとおり行った。この結果は、表1に示したとおりであった。
[溶解性]
実施例1の条件で、粘着付与樹脂を熱硬化性常温液状樹脂に添加混合し、加熱攪拌した場合に、混合液が透明になるか否かで溶解性を確認した。透明になっていれば「○」と評価し、透明にならず濁っていれば「×」と評価した。
[硬化性]
実施例1の条件で、液状蓄光材料を硬化させた後、30分間室温下で放置して、指触して、指に液状樹脂が付着しないものを「○」と評価し、指に液状樹脂が付着するものを「×」と評価した。
[残光輝度]
液状蓄光材料を実施例1の条件で硬化させた蓄光体の残光輝度を、JIS Z 9107記載の方法に準拠し、10分後及び20分後の残光輝度(mcd/m2)を測定した。なお、励起光条件は、常用光源蛍光ランプD65を用い、200lxで20分照射した。
【0033】
[表1]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 対照例1
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
溶解性 ○ −
硬化性 ○ ○
残光輝度(10分後) 348 312
残光輝度(20分後) 162 154
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
なお、対照例1の溶解性については、粘着付与樹脂を用いていないため、評価対象から除外した。
この実施例1と対照例1とを対比すれば明らかなとおり、熱硬化性常温液状樹脂の硬化性は全く阻害されていないことが分かる。また、残光輝度については、実施例1の蓄光体の厚みは300μm(蓄光顔料の理論目付量は478g/m2)であって、対照例1の蓄光体の厚み360μm(蓄光顔料の理論目付量は562g/m2)よりも薄く、蓄光顔料の量が少ないにも拘わらず、高くなっている。したがって、スチレン系オリゴマーを混合しておくと、残光輝度が向上することが分かる。
【0034】
実施例2
粘着付与樹脂を20質量部添加混合するのに代えて、30質量部添加混合した他は、実施例1と同一の方法で粘着性蓄光体を得た。
【0035】
実施例3
実施例1で用いた粘着付与樹脂に代えて、α−メチル−m−メチルスチレンとα−メチル−p−メチルスチレンを構成単位として含む平均分子量約800のスチレン系オリゴマーよりなる白色の粘着付与樹脂(三井化学社製、商品名「FTR8080」)を用いた他は、実施例1と同一の方法で粘着性蓄光体を得た。
【0036】
実施例4
実施例1で用いた粘着付与樹脂に代えて、ブテンとα−メチル−m−メチルスチレンとα−メチル−p−メチルスチレンを構成単位として含む平均分子量約1200のスチレン系オリゴマーよりなる白色の粘着付与樹脂(三井化学社製、商品名「FTR6100」)を用いた他は、実施例1と同一の方法で粘着性蓄光体を得た。
【0037】
実施例5
実施例1で用いた粘着付与樹脂に代えて、ブテンとα−メチル−m−メチルスチレンとα−メチル−p−メチルスチレンを構成単位として含む平均分子量約1600のスチレン系オリゴマーよりなる白色の粘着付与樹脂(三井化学社製、商品名「FTR6125」)を用いた他は、実施例1と同一の方法で粘着性蓄光体を得た。
【0038】
実施例6
平均分子量約28000のポリプロピレングリコールの両末端にアリル基を結合させてなる末端アリル化ポリオキシプロピレンよりなる熱硬化性常温液状樹脂(カネカ社製、商品名「ACX022」)80質量部に、α−メチル−m−メチルスチレンとα−メチル−p−メチルスチレンを構成単位として含む平均分子量約1600のスチレン系オリゴマーよりなる白色の粘着付与樹脂(三井化学社製、商品名「FTR8120」)20質量部を添加混合し、100℃に加熱して30分間攪拌した。そして、混合液が透明になっていることを確認して、粘着付与樹脂が熱硬化性常温液状樹脂に溶解していることを確認した。
【0039】
溶解を確認した後、ここに、白金/1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体の2−プロパノール溶液(錯体濃度3%、エヌ・イーケムキャット社製、製品名「3%Pt−VTS−IPA溶液」)よりなる硬化触媒0.07質量部、分子中に平均5個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンシロキサン系化合物(カネカ社製、商品名「CR500」)よりなる硬化剤2.4質量部、スチロンチウムアルミネートを主成分とする蓄光顔料(根本特殊化学社製、商品名「GLL−300M)300質量部、マレイン酸ジメチル0.01質量部を、各々添加し攪拌して混合した。その後、減圧脱泡を行い、攪拌混合時に噛み込んだ気泡を取り除き、均一な液状蓄光材料を得た。なお、上記の配合において、末端アリル化ポリオキシプロピレンのアリル基とハイドロジェンシロキサン系化合物のヒドロシリル基のモル比は、前者:後者=1:1.1となっている。
【0040】
以上のようにして得られた液状蓄光材料を、実施例1と同一の条件で塗布し、加熱処理を行い、液状蓄光材料を硬化させて粘着性蓄光体を得た。
【0041】
実施例7
実施例6で用いた粘着付与樹脂に代えて、ブテンとα−メチル−m−メチルスチレンとα−メチル−p−メチルスチレンを構成単位として含む平均分子量約1200のスチレン系オリゴマーよりなる白色の粘着付与樹脂(三井化学社製、商品名「FTR6100」)を用いた他は、実施例6と同一の方法で粘着性蓄光体を得た。
【0042】
実施例2〜7において、前記した溶解性及び硬化性の評価を行った。その結果、実施例2〜7のいずれのものも、溶解性は「○」であり、硬化性も「○」であった。
【0043】
比較例1
実施例1で用いた硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂80質量部に、重合ロジンエステルよりなる黄色の粘着付与樹脂(荒川化学社製、商品名「ペンセルD160」)20質量部を添加混合し、100℃に加熱して30分間攪拌した。しかし、混合液が透明にならず濁っているため、粘着付与樹脂が熱硬化性常温液状樹脂に溶解していることを確認できなかった。よって、この時点で液状蓄光材料を得ることを断念した。
【0044】
比較例2
実施例1で用いた硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂80質量部に、テルペン樹脂よりなる淡黄色の粘着付与樹脂(ヤスハラケミカル社製、商品名「YSレジンPx−100」)20質量部を添加混合し、100℃に加熱して30分間攪拌した。しかし、混合液が透明にならず濁っているため、粘着付与樹脂が熱硬化性常温液状樹脂に溶解していることを確認できなかった。よって、この時点で液状蓄光材料を得ることを断念した。
【0045】
比較例3
実施例1で用いた硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂80質量部に、水添テルペン樹脂よりなる白色の粘着付与樹脂(ヤスハラケミカル社製、商品名「クリアロンK−4090」)20質量部を添加混合し、100℃に加熱して30分間攪拌した。しかし、混合液が透明にならず濁っているため、粘着付与樹脂が熱硬化性常温液状樹脂に溶解していることを確認できなかった。よって、この時点で液状蓄光材料を得ることを断念した。
【0046】
比較例4
実施例1で用いた硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂80質量部に、水添テルペンフェノール樹脂よりなる白色の粘着付与樹脂(ヤスハラケミカル社製、商品名「YSポリスターTH130」)20質量部を添加混合し、100℃に加熱して30分間攪拌した。しかし、混合液が透明にならず濁っているため、粘着付与樹脂が熱硬化性常温液状樹脂に溶解していることを確認できなかった。よって、この時点で液状蓄光材料を得ることを断念した。
【0047】
比較例5
実施例1で用いた硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂80質量部に、脂肪族系石油樹脂よりなる黄色の粘着付与樹脂(トーネックス社製、商品名「エスコレッツ1310」)20質量部を添加混合し、100℃に加熱して30分間攪拌した。しかし、混合液が透明にならず濁っているため、粘着付与樹脂が熱硬化性常温液状樹脂に溶解していることを確認できなかった。よって、この時点で液状蓄光材料を得ることを断念した。
【0048】
比較例6
実施例1で用いた硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂80質量部に、水添芳香族石油樹脂よりなる白色の粘着付与樹脂(荒川化学社製、商品名「アルコンP125」)20質量部を添加混合し、100℃に加熱して30分間攪拌した。しかし、混合液が透明にならず濁っているため、粘着付与樹脂が熱硬化性常温液状樹脂に溶解していることを確認できなかった。よって、この時点で液状蓄光材料を得ることを断念した。
【0049】
比較例7
実施例1で用いた硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂80質量部に、水添脂肪族石油樹脂よりなる白色の粘着付与樹脂(トーネックス社製、商品名「エスコレッツ5300」)20質量部を添加混合し、100℃に加熱して30分間攪拌した。しかし、混合液が透明にならず濁っているため、粘着付与樹脂が熱硬化性常温液状樹脂に溶解していることを確認できなかった。よって、この時点で液状蓄光材料を得ることを断念した。
【0050】
比較例8
実施例1で用いた硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂80質量部に、水添ロジンエステルよりなる黄色の粘着付与樹脂(理化ファインテックス社製、商品名「リカタックPH」)20質量部を添加混合し、100℃に加熱して30分間攪拌した。そして、混合液が透明になっていることを確認し、粘着付与樹脂が熱硬化性常温液状樹脂に溶解していることを確認できたので、これ以降は、実施例1と同一の条件で、粘着性蓄光体を得た。
【0051】
比較例9
実施例1で用いた硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂80質量部に、テルペンフェノール樹脂よりなる淡黄色の粘着付与樹脂(ヤスハラケミカル社製、商品名「YSポリスターT115」)20質量部を添加混合し、100℃に加熱して30分間攪拌した。そして、混合液が透明になっていることを確認し、粘着付与樹脂が熱硬化性常温液状樹脂に溶解していることを確認できたので、これ以降は、実施例1と同一の条件で、粘着性蓄光体を得た。
【0052】
比較例10
実施例1で用いた硬化触媒含有熱硬化性常温液状樹脂80質量部に、芳香族系石油樹脂よりなる淡黄色の粘着付与樹脂(東ソー社製、商品名「ペトコールLX」)20質量部を添加混合し、100℃に加熱して30分間攪拌した。そして、混合液が透明になっていることを確認し、粘着付与樹脂が熱硬化性常温液状樹脂に溶解していることを確認できたので、これ以降は、実施例1と同一の条件で、粘着性蓄光体を得た。
【0053】
比較例8〜10に関して、前記した溶解性と硬化性とを評価したところ、表2に示したとおりであった。
[表2]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
比較例8 比較例9 比較例10
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
溶解性 ○ ○ ○
硬化性 ○ ○ ×
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しかしながら、比較例8〜10において使用した粘着付与樹脂は、淡黄色乃至黄色に着色されてなるものであるため、粘着性蓄光体から発する燐光が、所望の緑色ではなくレモン色になり、安全又は防災のために用いる蓄光体として好ましくない。また、比較例10は硬化性も劣っていた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主鎖がポリオキシアルキレンで末端にアリル基が結合している末端アリル化ポリオキシアルキレンよりなる熱硬化性常温液状樹脂と、該液状樹脂を硬化させるための硬化剤と、該液状樹脂と該硬化剤との硬化反応を促進させるための硬化触媒と、ストロンチウムアルミネートを主成分とする蓄光顔料と、スチレン系オリゴマーを含む粘着付与樹脂とを含有することを特徴とする液状蓄光材料。
【請求項2】
スチレン系オリゴマーは、化1で表される構成単位を有するオリゴマーである請求項1記載の液状蓄光材料。
【化1】

(但し、R1及びR2は、各々独立して水素原子、メチル基又はエチル基である。)
【請求項3】
1及びR2がメチル基である請求項2記載の液状蓄光材料。
【請求項4】
硬化剤が、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンシロキサン系化合物である請求項1記載の液状蓄光材料。
【請求項5】
硬化触媒が白金錯体系触媒である請求項4記載の液状蓄光材料。
【請求項6】
熱硬化性常温液状樹脂100質量部に対して、蓄光顔料が300質量部以上混合されている請求項1記載の液状蓄光材料。
【請求項7】
請求項1記載の液状蓄光材料に熱を付与することにより、該液状蓄光材料を硬化させることを特徴とする粘着性蓄光体の製造方法。
【請求項8】
請求項1記載の液状蓄光材料を基材シートに塗布した後、該液状蓄光材料に熱を付与することにより、該液状蓄光材料を硬化させることを特徴とする基材シート付き粘着性蓄光体の製造方法。
【請求項9】
請求項1記載の液状蓄光材料を離型シートに塗布した後、該液状蓄光材料に熱を付与することにより、該液状蓄光材料を硬化させた後、離型シートを除去することを特徴とするシート状粘着性蓄光体の製造方法。
【請求項10】
請求項7記載の方法により得られた粘着性蓄光体。
【請求項11】
請求項8記載の方法により得られた基材シート付き粘着性蓄光体。
【請求項12】
請求項9記載の方法により得られたシート状粘着性蓄光体。

【公開番号】特開2010−90230(P2010−90230A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−260307(P2008−260307)
【出願日】平成20年10月7日(2008.10.7)
【出願人】(000105648)コニシ株式会社 (217)
【Fターム(参考)】