深夜料金計算システム
【課題】会計処理時に客に不快感を与えず、客と店とのトラブル発生を防止する。
【解決手段】ステーション30は、テーブル番号や商品等が含まれる注文情報を深夜時間帯に受けると、その注文情報を記憶するとともに注文情報に含まれるテーブル番号と同一のテーブル番号を持つ注文情報に含まれる全ての商品に対して加算される深夜料金を計算し、深夜時間帯に記憶した注文情報及び計算された深夜料金を示す情報から生成された印字情報をプリンタ40へ送信する。プリンタ40は、送信された印字情報に含まれる深夜料金を含む合計金額が印字された伝票を発行する。POS端末装置50での会計処理時にテーブル番号で特定される全ての商品の料金に深夜料金を加算したときの合計金額が、伝票に印字されている合計金額と同一となる。
【解決手段】ステーション30は、テーブル番号や商品等が含まれる注文情報を深夜時間帯に受けると、その注文情報を記憶するとともに注文情報に含まれるテーブル番号と同一のテーブル番号を持つ注文情報に含まれる全ての商品に対して加算される深夜料金を計算し、深夜時間帯に記憶した注文情報及び計算された深夜料金を示す情報から生成された印字情報をプリンタ40へ送信する。プリンタ40は、送信された印字情報に含まれる深夜料金を含む合計金額が印字された伝票を発行する。POS端末装置50での会計処理時にテーブル番号で特定される全ての商品の料金に深夜料金を加算したときの合計金額が、伝票に印字されている合計金額と同一となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、会計処理時が深夜時間帯であると、注文された商品に対する料金に加えて深夜料金を加算した金額を客に請求する居酒屋、レストラン等の飲食店において、商品の注文時に客に渡される伝票に印字する深夜料金を計算する深夜料金計算システムに関する。
【背景技術】
【0002】
居酒屋、レストラン等の飲食店において客から注文をうける場合の注文システムとして次のようなものが知られている。店員は例えばハンディターミナルを用いて注文を受けた商品やテーブル番号を入力する。そして、入力された情報がハンディターミナルから情報処理装置で取得され記憶される。その記憶された情報に基づいて、印刷装置により店員から客に渡されるカスタマーチェックパーパー(CCP)伝票や厨房用の伝票が発行される。CCP伝票は店員により商品を注文した客に渡される。客はCCP伝票に印字された商品名、合計金額等により、商品が注文されたこと、合計金額等を確認することができるようになっている。
【0003】
ところで、飲食店の中には会計処理時が予め設定された深夜時間帯である場合は商品の料金に加えて深夜のサービス料に対する料金として深夜料金が加算される店がある。このように会計処理時に深夜料金が加算される飲食店においては、客が商品を注文した時に通常料金の時間帯である場合はその商品に対しては深夜料金が加算されず合計金額が計算され、客が深夜時間帯に商品を注文した場合はその商品に対しては商品の料金に深夜料金が加算されて合計金額が計算される。すなわち、客が通常料金の時間帯と深夜時間帯とそれぞれの時間で、商品を注文した場合には、通常料金の時間帯に注文した商品に対しては深夜料金が加算されないが、深夜時間帯に注文した商品に対しては深夜料金が加算されて合計金額が計算され、その計算された合計金額がCCP伝票に印字される。
【0004】
なお、レストラン、居酒屋あるいはホテル等において、客から受けた注文を管理する注文管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−164081号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
客が、通常料金の時間帯と深夜時間帯とそれぞれの時間帯で商品を注文した場合には、CCP伝票に印字される合計金額のうち通常料金の時間帯に注文した商品に対しては、深夜料金が加算されていない。ところが、会計処理時が深夜時間帯である場合には、注文した全ての商品に対して深夜料金が発生する。このため、客が通常料金の時間帯、深夜時間帯それぞれ商品の注文をした場合は、CCP伝票に印字されている合計金額と会計処理時に店から提示される合計金額とが異なることとなってしまう。
【0006】
これでは、例えば店の入口等において、「会計処理時が深夜時間帯であるなら深夜サービスを受けていることになるため深夜料金が発生します。」等の表記をしていたとしても、会計処理時に提示される料金がCCP伝票に印字されている料金よりも高額になるため客に不快感を与えてしまうことになる。また、客に不快感を与えるだけでは済まず、客と店との間でトラブルが発生してしまう場合も考えられる。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、商品の料金に加算される深夜料金を適切に計算することにより、伝票に印字される合計金額と会計処理時に提示される合計金額とが同額となるようにし、会計処理時に客に不快感を与えず、客と店とのトラブル発生を防止する深夜料金計算システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、注文された商品に関する情報及びその商品を注文した客を特定する特定情報を含む注文情報を入力する例えばハンディターミナルである携帯型注文情報入力装置と、この携帯型注文情報入力装置に入力された注文情報を取得して記憶する例えばステーションである情報処理装置と、情報処理装置が注文情報を記憶する毎にその記憶された注文情報から生成された印字情報に基づいて商品を注文した客へ渡すための伝票を発行する例えばプリンタである印刷装置と、予め設定された深夜時間帯に注文した商品の会計処理が行われると情報処理装置に記憶された注文情報を取得して深夜料金を商品の料金に加算する処理を行う例えばPOS端末装置である会計処理装置とからなる深夜料金計算システムにおいて、情報処理装置は、注文情報を記憶した時間が深夜時間帯であると判断すると、記憶している注文情報に基づいて、受信した注文情報に含まれる特定情報と同一特定情報を持つ注文情報に含まれる全ての商品に対する深夜料金を計算し、深夜時間帯に記憶した注文情報及び計算された深夜料金を示す情報を含む印字情報を印刷装置へ送信し、印刷装置は、送信された印字情報に含まれる深夜料金を含む合計金額が印字された伝票を発行するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、商品の料金に加算される深夜料金を適切に計算することにより、伝票に印字される合計金額と会計処理時に提示される合計金額とが同額となるようにし、会計処理時に客に不快感を与えず、客と店とのトラブル発生を防止する深夜料金計算システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の深夜料金計算システムが適用されたネットワークシステムを概略的に示す図である。図1に、携帯型注文情報入力装置であるハンディターミナル10、無線親局20、情報処理装置であるステーション30、印刷装置であるプリンタ40、会計処理装置であるPOS端末装置50が示されている。ハンディターミナル10と無線親局20とは無線通信可能となっており、無線親局20、ステーション30、プリンタ40、POS端末装置50はLAN1を介して通信可能に接続されている。このネットワークは、例えば居酒屋、レストラン等の飲食店に設けられる。
【0011】
先ず、ハンディターミナル10について説明する。図2は、ハンディターミナル10の要部構成を示すブロック図である。図2に示すように、ハンディターミナル10は、制御部本体を構成するCPU11に、プログラム等を格納したROM12、各種のデータを記憶するRAM13、ディスプレイコントローラ14、入力コントローラ15、無線通信コントローラ16等をバス接続してなる制御回路を内蔵している。そして、ディスプレイコントローラ14にディスプレイ14a、入力コントローラ15に入力部15a、無線通信コントローラ16にアンテナ16aを接続している。
【0012】
ディスプレイコントローラ14は表示データに対応した文字等をディスプレイ14aに表示させる。入力コントローラ15は、入力部15aから操作されたボタンに対応する信号を取り込みCPU11に知らせる。無線通信コントローラ16は無線通信を介して行う無線親局20とのデータ通信を制御する。入力部15aには例えば、飲食店内で販売する料理等の商品が割付けられたボタン、数値を置数するための0から9のボタン、入力したデータを無線親局20に送信するためのボタン等の各種ボタンが配設されている。すなわち、店員が客から受けた注文に対応する商品、注文数、テーブル番号(商品を注文した客を特定する特定情報)等を、入力部15aを用いて入力した後、送信ボタンを押すことにより、テーブル番号、商品、注文数を示す情報を含む注文情報が無線親局20へデータ送信される。
【0013】
無線親局20は、ハンディターミナル10から注文情報を受信すると、受信した注文情報を、LAN1を介してステーション30に送信するようになっている。
【0014】
続いて、ステーション30について説明する。ステーション30は客から受けたテーブル番号、商品、注文数を示す情報を含む注文情報として無線親局20から取得し、その取得した注文情報を記憶するとともにその注文情報に基づく印字情報を生成しLAN1を介してプリンタ40へ送信するものである。また、ステーション30はPOS端末装置50からの所定の指示を受信すると記憶している情報をPOS端末装置50へ送信するとともに前記指示とは別の所定の指示を受信すると記憶している注文情報等の消去を行うようになっている。
【0015】
図3は、ステーション30の要部構成を示すブロック図である。ステーション30は、制御部本体を構成するCPU31に、プログラム等を格納したROM32、各種のデータを記憶するRAM33、ディスプレイコントローラ34、入力コントローラ35、現在の日時を計時する時計部36、ネットワークコントローラ37等をバス接続してなる制御回路を内蔵している。そして、ディスプレイコントローラ34にディスプレイ34a、入力コントローラ35に入力部35a、ネットワークコントローラ37にLAN1を接続している。
【0016】
ディスプレイコントローラ34は表示データに対応した文字等をディスプレイ34aに表示させる。入力コントローラ35は、入力部35aから操作されたボタンに対応する信号を取り込みCPU31に知らせる。ネットワークコントローラ37は、LAN1を通じて行なうデータ通信を制御する。
【0017】
ROM32には詳細は後述する深夜料金計算処理を含む注文情報受信処理を実行するためのプログラムが記憶されている。また、RAM33にはテーブル番号毎の情報を記憶するテーブルが記憶されている。図4はこのテーブルT1を例示するものである。テーブルT1には、テーブル番号毎に、注文情報を受信した日時、商品名、注文数、料金、深夜料金フラグ、深夜料金を記憶するエリアが設けられている。図4においては、テーブル番号“1”の客から2005年12月12日21時30分に、料金が500円のビールを1杯という注文を受けたことを示している。深夜料金フラグは、注文を受けた日時が、通常の時間帯である場合に“0”、深夜時間帯である場合に“1”が記憶される。深夜料金フラグはデフォルトの状態では、“0”が設定される。図5は、RAM33の所定エリアに記憶される記憶手段である深夜時間帯の設定33aを示す図である。深夜時間帯の開始時間と終了時間が設定できるようになっている。図5においては、深夜時間帯の設定時間は開始時間が22時、終了時間が24時であることが示されている。なお、RAM33には店内で販売する料理などの商品に関する料金、商品コード等の商品情報も記憶されている。さらにRAM33は図示しない電源のバックアップを受けてデータを保持できるようになっている。
【0018】
プリンタ40は、ステーション30から送信された印字情報に基づいて、注文された商品の商品名、料金、テーブル番号、及びテーブル番号を示すバーコード等が印字されたCCP伝票を発行する。このようにして発行されたCCP伝票は店員によりテーブル番号が示すテーブルの客に渡される。また、LAN1でプリンタ40のみ図示しているが、厨房にキッチン用のプリンタが1台設置されている。このキッチン用のプリンタは厨房用の注文伝票を発行するようになっている。
【0019】
続いてPOS端末装置50について説明する。図6は、POS端末装置50の要部構成を示すブロック図である。POS端末装置50は、制御部本体を構成するCPU51に、プログラム等を格納したROM52、各種のデータを記憶するRAM53、現在の日時を計時する時計部54、I/Oポート55、ネットワークコントローラ56、キーボードコントローラ57、タッチパネルコントローラ58、ディスプレイコントローラ59、プリンタコントローラ60、スキャナインタフェース(I/F)61等をバス接続してなる制御回路を内蔵している。
【0020】
そして、I/Oポート55にモードスイッチ55aとドロワ開放装置55bとを接続し、ネットワークコントローラ56にLAN1を接続し、キーボードコントローラ57にキーボード57aを接続し、タッチパネルコントローラ58にタッチパネル付きディスプレイのタッチパネルセンサ58aとディスプレイ部58bとを接続し、ディスプレイコントローラ59に客用のディスプレイ59aを接続し、プリンタコントローラ60にプリンタ60aを接続し、スキャナインタフェース61にスキャナ61aを接続している。
【0021】
ネットワークコントローラ56は、LAN1を通じて行なうデータ通信を制御する。キーボードコントローラ57は、キーボード57aから操作されたキーに対応するキー信号を取り込みCPU51に知らせる。タッチパネルコントローラ58は、CPU51からの指令によりディスプレイ部58bに各種の画面を選択的に表示させるとともに、タッチパネルセンサ58aの信号を取り込みタッチ位置座標を求めてCPU51に知らせる。ディスプレイコントローラ59は、客の支払う合計金額等の表示データに対応した文字等をディスプレイ59aに表示させる。プリンタコントローラ60は、プリンタ60aによるレシート印字及びジャーナル印字を制御する。スキャナインタフェース61は、スキャナ61aにてスキャニングされたバーコードデータを入力する。なお、キーボード57aは、数値データを置数入力するための置数キーの他、PLUキー,小計キー,預/現計キー,合計キー等の各種ファンクションキーを配設したものである。モードスイッチ55aは各種業務モードを選択するためのものである。
【0022】
POS端末装置50のRAM53には図示を省略するが、店内で販売する料理などの商品に関する料金、商品コード等の商品情報及び図5を参照して説明した深夜時間帯と同一の深夜時間帯の設定が記憶されている。これらのデータは、図示しない電源のバックアップを受け、保持されるようになっている。
【0023】
上述のように構成されたネットワークシステムにおいて、無線親局20がハンディターミナル10からテーブル番号、商品、注文数を示す情報を含む注文情報を無線通信により受信すると、その無線親局20が受信した注文情報はLAN1を介してステーション30に送信される。
【0024】
続いて、ステーション30が無線親局20から送信された注文情報を受信したときの注文情報受信処理について説明する。図7は、注文情報受信処理を示すフローチャートである。なお、以下の処理では、本発明の説明に直接必要のない消費税金額に関しては説明を省略している。
【0025】
LAN1を介して無線親局20から注文情報が受信されると(ST11)、受信した注文情報に含まれるテーブル番号、商品名、注文数を示す情報に基づいて、テーブル番号に対応させて、商品名毎に、注文数をテーブルに記憶するとともに注文情報を受信した日時を時計部36から取得してテーブルに記憶する。この際、予め記憶されている商品情報から商品の料金が呼び出され、注文数に応じて乗算され後、同様にテーブルの料金のエリアに記憶される(ST12)。このときのテーブルの例は、例えば、上述した図4で図示されたテーブルT1である。
【0026】
そして、深夜時間帯であるか否かが判断される(ST13,判断手段)。この判断は、テーブルの日時のエリアに記憶した日時がRAM33の設定33aに設定されている深夜時間帯に含まれる時間であるか否かによって判断される。
【0027】
深夜時間帯であると判断されると(ST12でYES)、深夜料金計算処理が行われる(ST14,計算手段)。この深夜料金計算処理については、サブフローチャートを用いて詳細に説明する。図8は深夜料金計算処理を示すフローチャートである。
【0028】
先ず、注文された商品はまだあるか否かについて判断される(ST21)。これは注文情報に含まれる全ての商品名が示す商品に対して以下のステップST22からST26の処理を行ったか否かを判断するための処理である。注文された商品はまだあると判断されると(ST21でYES)、注文された商品のうちから商品が1つ選択され(ST22)、その商品に対応する料金が商品情報から読み出され(ST23)、その料金(商品に対応する注文数に応じた乗算がなされた料金)から深夜料金が算出される(ST24)。深夜料金の算出を方法は予め設定されており、この実施の形態では、商品の料金の10パーセントが深夜料金として算出されることとする。このようにして算出された深夜料金はRAM33に記憶されているテーブル内の当該商品と対応する深夜料金のエリアに記憶される(ST25)。そして、当該商品と対応する深夜料金フラグのエリアが“0”から“1”に変更される(ST26)。このようにステップST21からST26の処理を繰り返すことにより、深夜時間帯に注文された商品に対して深夜料金が算出され記憶される。なお、このときのテーブルの例は、例えば、図9で示される。図9は、図4で説明した通常の時間帯に注文情報を記憶したテーブルT1に、深夜時間帯に追加の注文情報を受信し、注文情報及び計算した深夜料金を記憶したときのテーブルT2を示している。
【0029】
このようにして追加注文された商品の全てについて深夜料金が算出されると、すなわち、注文された商品はもう無いと判断されると(ST21でNO)、テーブル内の同じテーブル番号に記憶されている商品のなかに深夜料金フラグが“0”となっている商品があるか否かが判断される(ST27)。深夜料金フラグが“0”となっている商品があると判断されると(ST27でYES)、深夜フラグが“0”となっている商品が1つ選択され(ST28)、その商品に対応する料金が商品情報から読み出され(ST29)、その料金(商品に対応する注文数に応じた乗算がなされた料金)から深夜料金が算出される(ST30)。深夜料金の算出を方法は予め設定されており、ステップST24の場合と同様である。このようにして算出された深夜料金はRAM33に記憶されているテーブルの当該商品と対応する深夜料金のエリアに記憶される(ST31)。そして、深夜料金フラグが“0”から“1”に変更される(ST32)。このようにステップST27からST32の処理を繰り返すことにより、通常の時間帯に商品の注文がされた後、さらに、深夜時間帯に商品が注文された場合に、深夜時間帯に注文された商品だけでなく、通常の時間帯に注文された商品に対しても深夜料金が算出され記憶される。このときのテーブル例は、例えば、図10で示される。図10は、図9で説明した追加の注文情報及びその深夜料金を記憶したテーブルT2に、さらに、通常の時間帯に注文された注文情報に対して算出された深夜料金を記憶したテーブルT3を示している。
【0030】
一方、テーブル内の同じテーブル番号に記憶されている商品のなかに深夜料金フラグが“0”となっている商品がないと判断されると(ST27でNO)、テーブル内の当該テーブル番号の深夜料金のエリアに記憶した深夜料金が合計される(ST33)。この合計された深夜料金はRAM33のワークエリアに一時的に記憶される。このように深夜料金を合計する処理が行われると、深夜料金計算処理が終了し、図7のフローチャートのステップST14に戻り、続いて、ステップST15の処理へ進む。なお、注文情報を受信したときに深夜時間帯でないと判断されると(ST13でNO)ステップST14の深夜料金計算処理はパスされる。
【0031】
次に、当該テーブル番号の客に渡すためのCCP伝票を発行するための印字情報が生成される(ST15)。この印字情報には、当該テーブル番号の客が注文した商品、注文数、小計料金、深夜料金(深夜料金が発生していない場合は、0となる。)、合計金額、注文情報を受信した日時、テーブル番号、そのテーブル番号を示すバーコードのデータが含まれる。このようにして生成された印字情報は、LAN1を介してプリンタ40に送信される(ST16,送信手段)。
【0032】
なお、プリンタ40は印字情報を受信すると、その印字情報に基づいてCCP伝票を印字発行する。そして、印字発行されたCCP伝票は店員によりテーブル番号と対応するテーブルの席の客に渡される。
【0033】
次に、客により会計がなされるときのPOS端末装置50の処理について図11を用いて説明する。客によりCCP伝票が渡されると店員は、そのCCP伝票に印字されているテーブル番号を示すバーコードをスキャナ61aで読取ることで、バーコード入力が行われる(ST41)。このようにバーコード入力が行われると、バーコードが示すテーブル番号の客の会計処理に必要な会計情報を送信させる指示がステーション30にLAN1を介して送信される(ST42)。なお、後述するステップST45、ST46において会計処理時が深夜時間帯である場合にPOS端末装置50で深夜料金を加算する処理を行うようにしているため、会計情報には深夜料金、深夜料金フラグを示す情報は含まれなくても良い。ステーション30はこの指示を受信すると、LAN1を介してPOS端末装置50へ指示されたテーブル番号に対応する会計情報例えば、商品、注文数を示す情報を出力する。このようにステーション30から出力された会計情報が取得されると(ST43)、会計処理が行われる(ST44)。この会計処理は、会計情報に含まれる商品、注文数が示す情報及びRAM53内に記憶されている商品情報から料金を合計する等の処理である。
【0034】
このように会計処理が行われると、深夜時間帯か否かが判断される(ST45)。この判断は、時計部54で生成された日時情報から時間が取得され、その取得された時間がRAM53に設定されている深夜時間帯であるか否かによって判断される。深夜時間帯であると判断されると(ST45でYES)、深夜料金加算処理が行われる(ST46)。すなわち、商品の料金の合計金額の10パーセントが深夜料金として算出され、その算出された深夜料金が商品の料金の合計金額に加算される。なお、深夜時間帯でないと判断されると(ST45でNO)、ステップST46の処理はパスされる。
【0035】
このようにして会計処理、又は深夜料金加算処理が行われると、ディスプレイ部58b及びディスプレイ59aに合計金額が表示され(ST47)、客から預かった金額を入力した後預/現計キーが入力されると(ST48でYES)、釣銭演算、表示が行われる(ST49)。そして、レシート印字情報が作成され、このレシート印字情報をプリンタ60aに出力して、レシート用紙及びジャーナル用紙にレシート印字情報を印字させ、レシート用紙を切断してレシート発行口からレシートが排出され(ST50)、ドロワ開放装置55bによりドロワが開放される(ST51)。このようにドロワが開放されるとステーション30のRAM33のテーブルに記憶されている、会計処理を行ったテーブル番号と対応する注文情報等を消去するためのデータ消去指示がステーション30に送信される(ST52)。なお、ステーション30はデータ消去指示をPOS端末装置50から受信すると、そのテーブル番号と対応するRAM33に記憶しているテーブル内の注文情報等を消去する。
【0036】
次に、上述のように構成されたネットワークシステムにおいて、通常の時間帯と、深夜時間帯それぞれの時間帯で商品の注文をした客が会計処理を行う場合における会計処理時の作用について説明する。
【0037】
先ず、テーブル番号1のテーブルに案内された客が通常の時間帯に例えば、店員に生ビールを1杯注文する。店員はハンディターミナル10の入力部15aを用いて、客を案内したテーブル番号及び注文された商品、注文数等を入力した後、送信ボタンを入力する。すると、入力されたテーブル番号「1」、注文された商品の商品名「生ビール」、注文数「1」を示す情報を含む注文情報がハンディターミナル10から無線親局20を介してステーション30で取得される。そして、ステーション30において取得した注文情報及びその日時が記憶されるとともにこれらの情報に基づいて印字情報が生成され、その生成された印字情報がプリンタ40に送信される。そして、プリンタ40により送信された印字情報に基づいてCCP伝票が印字発行される。
【0038】
図12は、このようにして印字発行されたCCP伝票71を示す図である。同図に示すように、CCP伝票71には、テーブル番号「テーブル番号1」、注文を受けた時間「2005年12月12日(月) 21:30」、注文された商品の商品名「生ビール」、注文数「1」、商品の料金「¥500」、小計金額「¥500」、深夜料金「¥0」、合計金額「¥500」が印字されている。また、「テーブル番号1」を示すバーコード71aも印字されている。通常の時間帯では、深夜料金がかからないため深夜料金は「¥0」となっている。
【0039】
このCCP伝票71は、店員によりテーブル番号1の客に渡される。客は、このCCP伝票71の印字内容を確認することにより、「生ビール」が1杯注文されたこと及び合計金額等の料金を確認することができる。
【0040】
この後、深夜時間帯となってから客が「焼酎」を1杯追加注文する。店員はハンディターミナル10の入力部15aを用いて、客を案内したテーブル番号「1」、注文された商品「焼酎」、注文数「1」等を入力した後、送信ボタンを入力する。すると、上述の場合と同様に、入力されたテーブル番号「1」、注文された商品の商品名「焼酎」、注文数「1」を示す情報を含む注文情報がハンディターミナル10から無線親局20を介してステーション30で取得される。ステーション30において受信した注文情報及びその日時が記憶されるが、注文情報を取得した時間が深夜時間帯であるため、深夜料金が計算される。すなわち、注文を受けた「焼酎」1杯の料金「¥1000」の10パーセントである「¥100」が「焼酎」1杯に対する深夜料金として計算されるとともに、前回の注文時に注文されておりまだ深夜料金が計算されていない「生ビール」1杯についても深夜料金が算出される。「生ビール」の料金「¥500」の10パーセントである「¥50」が「生ビール」1杯に対する深夜料金として計算される。これら計算された深夜料金は、図10を参照し説明したように各商品に対応させて記憶される。算出した深夜料金は合計されRAM33に一時的に記憶されている。そして、合計した深夜料金及びテーブルに記憶した注文情報に基づいて印字情報が生成され、その生成された印字情報はプリンタ40に送信される。そして、プリンタ40によりステーションから送信された印字情報に基づいてCCP伝票が印字発行される。
【0041】
図13は、このようにして追加注文に対して印字発行されたCCP伝票72を示す図である。同図に示すように、CCP伝票72には、テーブル番号「テーブル番号1」、注文を受けた時間「2005年12月12日(月) 22:02」、注文された商品の商品名「生ビール」、「1」、「¥500」、「焼酎」、「1」、「¥1000」、小計金額「¥1500」、深夜料金「¥150」、合計金額「¥1650」が印字されている。また、「テーブル番号1」を示すバーコード72aも印字されている。CCP伝票72に印字されている深夜料金「¥150」が示すように、深夜料金は、深夜時間帯に注文された商品「焼酎」に対する料金だけでなく、通常の時間帯に注文された商品「生ビール」に対する料金に対しても算出され、これら算出された深夜料金が合計されている。
【0042】
このCCP伝票72は、店員によりテーブル番号1のテーブルの客にCCP伝票71に差しかえられて渡される。客は、CCP伝票72の印字内容を確認することにより、「生ビール」1杯の注文に追加して「焼酎」1杯の注文がされたこと及び「生ビール」1杯及び「焼酎」1杯の深夜料金を含む合計金額等を確認することができる。
【0043】
客は、会計処理を行う時にはCCP伝票72を持ち、POS端末装置50前まで移動し、POS端末装置50を操作する店員にCCP伝票72を渡す。店員は、CCP伝票72のバーコード72aをスキャナ61aで読取る。すると、ステーション30からバーコード72aから読取った「テーブル番号1」に対応する会計情報が取得される。すでに深夜時間帯であるため、商品の「生ビール」1杯及び「焼酎」1杯の料金を合計した料金「¥1500」に10パーセントの深夜料金「¥150」が加算されて合計金額「¥1650」が算出される。そして、ディスプレイ部58b、ディスプレイ59aに客に請求する合計金額である「¥1650」が表示される。図14は、ディスプレイ59aに表示された「¥1650」を示す図である。客はCCP伝票72により予め合計金額として認識していた「¥1650」と同一の金額がディスプレイ59aに表示されたことを確認できる。そして、客は1650円以上の金銭を店員に渡し、決済が行われる。
【0044】
この実施の形態によると、ステーション30は、通常の時間帯に商品の注文を受けた後、追加で深夜時間帯に商品の注文を受けた場合にも、深夜時間帯に注文を受けた商品についてだけでなく、通常の時間帯に注文を受けた商品についても深夜料金を計算することができる。そして、店員は、注文した商品の料金を合計した金額にその計算した深夜料金を加算した合計金額が印字されたCCP伝票72を客に渡すことができる。このため、会計処理時が深夜時間帯のときは深夜料金を全ての商品の合計金額に対して算出し、加算する処理をPOS端末装置50で行う場合でも、CCP伝票72に印字される深夜料金を含む合計金額と会計処理時に提示される深夜料金を含む合計金額を同額とすることができる。したがって、CCP伝票72に印字される合計金額と会計処理時にディスプレイ59aに提示される合計金額とが同額となるため、会計処理時に客に不快感を与えず、客と店とのトラブル発生を防止することができる。
【0045】
なお、本発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態における深夜料金計算システムが適用されたネットワークシステムを概略的に示す図。
【図2】同実施の形態における携帯型注文情報入力装置の要部構成を示すブロック図。
【図3】同実施の形態における情報処理装置の要部構成を示すブロック図である。
【図4】同実施の形態におけるテーブル番号毎に注文情報を記憶したテーブルを示す図。
【図5】同実施の形態における深夜時間帯の設定を示す図。
【図6】同実施の形態における会計処理装置の要部構成を示すブロック図。
【図7】同実施の形態における注文情報受信処理を示すフローチャート。
【図8】同実施の形態における深夜料金計算処理を示すフローチャート。
【図9】同実施の形態における深夜時間帯に受信した注文情報に対して算出された深夜料金を記憶したテーブルを示す図。
【図10】同実施の形態における通常の時間帯に受信した注文情報に対して算出された深夜料金を記憶したテーブルを示す図。
【図11】同実施の形態における会計処理装置の会計処理を示すフローチャート。
【図12】同実施の形態におけるCCP伝票の印字内容を示す図。
【図13】同実施の形態におけるCCP伝票の印字内容を示す図。
【図14】同実施の形態におけるディスプレイの表示例を示す図。
【符号の説明】
【0047】
1…LAN,10…ハンディターミナル,20…無線親局,30…ステーション,31…CPU,32…ROM,33…RAM,36…時計部,40…プリンタ,50…POS端末装置,59a…ディスプレイ,71,72…CCP伝票,T1〜T3…テーブル
【技術分野】
【0001】
本発明は、会計処理時が深夜時間帯であると、注文された商品に対する料金に加えて深夜料金を加算した金額を客に請求する居酒屋、レストラン等の飲食店において、商品の注文時に客に渡される伝票に印字する深夜料金を計算する深夜料金計算システムに関する。
【背景技術】
【0002】
居酒屋、レストラン等の飲食店において客から注文をうける場合の注文システムとして次のようなものが知られている。店員は例えばハンディターミナルを用いて注文を受けた商品やテーブル番号を入力する。そして、入力された情報がハンディターミナルから情報処理装置で取得され記憶される。その記憶された情報に基づいて、印刷装置により店員から客に渡されるカスタマーチェックパーパー(CCP)伝票や厨房用の伝票が発行される。CCP伝票は店員により商品を注文した客に渡される。客はCCP伝票に印字された商品名、合計金額等により、商品が注文されたこと、合計金額等を確認することができるようになっている。
【0003】
ところで、飲食店の中には会計処理時が予め設定された深夜時間帯である場合は商品の料金に加えて深夜のサービス料に対する料金として深夜料金が加算される店がある。このように会計処理時に深夜料金が加算される飲食店においては、客が商品を注文した時に通常料金の時間帯である場合はその商品に対しては深夜料金が加算されず合計金額が計算され、客が深夜時間帯に商品を注文した場合はその商品に対しては商品の料金に深夜料金が加算されて合計金額が計算される。すなわち、客が通常料金の時間帯と深夜時間帯とそれぞれの時間で、商品を注文した場合には、通常料金の時間帯に注文した商品に対しては深夜料金が加算されないが、深夜時間帯に注文した商品に対しては深夜料金が加算されて合計金額が計算され、その計算された合計金額がCCP伝票に印字される。
【0004】
なお、レストラン、居酒屋あるいはホテル等において、客から受けた注文を管理する注文管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−164081号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
客が、通常料金の時間帯と深夜時間帯とそれぞれの時間帯で商品を注文した場合には、CCP伝票に印字される合計金額のうち通常料金の時間帯に注文した商品に対しては、深夜料金が加算されていない。ところが、会計処理時が深夜時間帯である場合には、注文した全ての商品に対して深夜料金が発生する。このため、客が通常料金の時間帯、深夜時間帯それぞれ商品の注文をした場合は、CCP伝票に印字されている合計金額と会計処理時に店から提示される合計金額とが異なることとなってしまう。
【0006】
これでは、例えば店の入口等において、「会計処理時が深夜時間帯であるなら深夜サービスを受けていることになるため深夜料金が発生します。」等の表記をしていたとしても、会計処理時に提示される料金がCCP伝票に印字されている料金よりも高額になるため客に不快感を与えてしまうことになる。また、客に不快感を与えるだけでは済まず、客と店との間でトラブルが発生してしまう場合も考えられる。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、商品の料金に加算される深夜料金を適切に計算することにより、伝票に印字される合計金額と会計処理時に提示される合計金額とが同額となるようにし、会計処理時に客に不快感を与えず、客と店とのトラブル発生を防止する深夜料金計算システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、注文された商品に関する情報及びその商品を注文した客を特定する特定情報を含む注文情報を入力する例えばハンディターミナルである携帯型注文情報入力装置と、この携帯型注文情報入力装置に入力された注文情報を取得して記憶する例えばステーションである情報処理装置と、情報処理装置が注文情報を記憶する毎にその記憶された注文情報から生成された印字情報に基づいて商品を注文した客へ渡すための伝票を発行する例えばプリンタである印刷装置と、予め設定された深夜時間帯に注文した商品の会計処理が行われると情報処理装置に記憶された注文情報を取得して深夜料金を商品の料金に加算する処理を行う例えばPOS端末装置である会計処理装置とからなる深夜料金計算システムにおいて、情報処理装置は、注文情報を記憶した時間が深夜時間帯であると判断すると、記憶している注文情報に基づいて、受信した注文情報に含まれる特定情報と同一特定情報を持つ注文情報に含まれる全ての商品に対する深夜料金を計算し、深夜時間帯に記憶した注文情報及び計算された深夜料金を示す情報を含む印字情報を印刷装置へ送信し、印刷装置は、送信された印字情報に含まれる深夜料金を含む合計金額が印字された伝票を発行するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、商品の料金に加算される深夜料金を適切に計算することにより、伝票に印字される合計金額と会計処理時に提示される合計金額とが同額となるようにし、会計処理時に客に不快感を与えず、客と店とのトラブル発生を防止する深夜料金計算システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の深夜料金計算システムが適用されたネットワークシステムを概略的に示す図である。図1に、携帯型注文情報入力装置であるハンディターミナル10、無線親局20、情報処理装置であるステーション30、印刷装置であるプリンタ40、会計処理装置であるPOS端末装置50が示されている。ハンディターミナル10と無線親局20とは無線通信可能となっており、無線親局20、ステーション30、プリンタ40、POS端末装置50はLAN1を介して通信可能に接続されている。このネットワークは、例えば居酒屋、レストラン等の飲食店に設けられる。
【0011】
先ず、ハンディターミナル10について説明する。図2は、ハンディターミナル10の要部構成を示すブロック図である。図2に示すように、ハンディターミナル10は、制御部本体を構成するCPU11に、プログラム等を格納したROM12、各種のデータを記憶するRAM13、ディスプレイコントローラ14、入力コントローラ15、無線通信コントローラ16等をバス接続してなる制御回路を内蔵している。そして、ディスプレイコントローラ14にディスプレイ14a、入力コントローラ15に入力部15a、無線通信コントローラ16にアンテナ16aを接続している。
【0012】
ディスプレイコントローラ14は表示データに対応した文字等をディスプレイ14aに表示させる。入力コントローラ15は、入力部15aから操作されたボタンに対応する信号を取り込みCPU11に知らせる。無線通信コントローラ16は無線通信を介して行う無線親局20とのデータ通信を制御する。入力部15aには例えば、飲食店内で販売する料理等の商品が割付けられたボタン、数値を置数するための0から9のボタン、入力したデータを無線親局20に送信するためのボタン等の各種ボタンが配設されている。すなわち、店員が客から受けた注文に対応する商品、注文数、テーブル番号(商品を注文した客を特定する特定情報)等を、入力部15aを用いて入力した後、送信ボタンを押すことにより、テーブル番号、商品、注文数を示す情報を含む注文情報が無線親局20へデータ送信される。
【0013】
無線親局20は、ハンディターミナル10から注文情報を受信すると、受信した注文情報を、LAN1を介してステーション30に送信するようになっている。
【0014】
続いて、ステーション30について説明する。ステーション30は客から受けたテーブル番号、商品、注文数を示す情報を含む注文情報として無線親局20から取得し、その取得した注文情報を記憶するとともにその注文情報に基づく印字情報を生成しLAN1を介してプリンタ40へ送信するものである。また、ステーション30はPOS端末装置50からの所定の指示を受信すると記憶している情報をPOS端末装置50へ送信するとともに前記指示とは別の所定の指示を受信すると記憶している注文情報等の消去を行うようになっている。
【0015】
図3は、ステーション30の要部構成を示すブロック図である。ステーション30は、制御部本体を構成するCPU31に、プログラム等を格納したROM32、各種のデータを記憶するRAM33、ディスプレイコントローラ34、入力コントローラ35、現在の日時を計時する時計部36、ネットワークコントローラ37等をバス接続してなる制御回路を内蔵している。そして、ディスプレイコントローラ34にディスプレイ34a、入力コントローラ35に入力部35a、ネットワークコントローラ37にLAN1を接続している。
【0016】
ディスプレイコントローラ34は表示データに対応した文字等をディスプレイ34aに表示させる。入力コントローラ35は、入力部35aから操作されたボタンに対応する信号を取り込みCPU31に知らせる。ネットワークコントローラ37は、LAN1を通じて行なうデータ通信を制御する。
【0017】
ROM32には詳細は後述する深夜料金計算処理を含む注文情報受信処理を実行するためのプログラムが記憶されている。また、RAM33にはテーブル番号毎の情報を記憶するテーブルが記憶されている。図4はこのテーブルT1を例示するものである。テーブルT1には、テーブル番号毎に、注文情報を受信した日時、商品名、注文数、料金、深夜料金フラグ、深夜料金を記憶するエリアが設けられている。図4においては、テーブル番号“1”の客から2005年12月12日21時30分に、料金が500円のビールを1杯という注文を受けたことを示している。深夜料金フラグは、注文を受けた日時が、通常の時間帯である場合に“0”、深夜時間帯である場合に“1”が記憶される。深夜料金フラグはデフォルトの状態では、“0”が設定される。図5は、RAM33の所定エリアに記憶される記憶手段である深夜時間帯の設定33aを示す図である。深夜時間帯の開始時間と終了時間が設定できるようになっている。図5においては、深夜時間帯の設定時間は開始時間が22時、終了時間が24時であることが示されている。なお、RAM33には店内で販売する料理などの商品に関する料金、商品コード等の商品情報も記憶されている。さらにRAM33は図示しない電源のバックアップを受けてデータを保持できるようになっている。
【0018】
プリンタ40は、ステーション30から送信された印字情報に基づいて、注文された商品の商品名、料金、テーブル番号、及びテーブル番号を示すバーコード等が印字されたCCP伝票を発行する。このようにして発行されたCCP伝票は店員によりテーブル番号が示すテーブルの客に渡される。また、LAN1でプリンタ40のみ図示しているが、厨房にキッチン用のプリンタが1台設置されている。このキッチン用のプリンタは厨房用の注文伝票を発行するようになっている。
【0019】
続いてPOS端末装置50について説明する。図6は、POS端末装置50の要部構成を示すブロック図である。POS端末装置50は、制御部本体を構成するCPU51に、プログラム等を格納したROM52、各種のデータを記憶するRAM53、現在の日時を計時する時計部54、I/Oポート55、ネットワークコントローラ56、キーボードコントローラ57、タッチパネルコントローラ58、ディスプレイコントローラ59、プリンタコントローラ60、スキャナインタフェース(I/F)61等をバス接続してなる制御回路を内蔵している。
【0020】
そして、I/Oポート55にモードスイッチ55aとドロワ開放装置55bとを接続し、ネットワークコントローラ56にLAN1を接続し、キーボードコントローラ57にキーボード57aを接続し、タッチパネルコントローラ58にタッチパネル付きディスプレイのタッチパネルセンサ58aとディスプレイ部58bとを接続し、ディスプレイコントローラ59に客用のディスプレイ59aを接続し、プリンタコントローラ60にプリンタ60aを接続し、スキャナインタフェース61にスキャナ61aを接続している。
【0021】
ネットワークコントローラ56は、LAN1を通じて行なうデータ通信を制御する。キーボードコントローラ57は、キーボード57aから操作されたキーに対応するキー信号を取り込みCPU51に知らせる。タッチパネルコントローラ58は、CPU51からの指令によりディスプレイ部58bに各種の画面を選択的に表示させるとともに、タッチパネルセンサ58aの信号を取り込みタッチ位置座標を求めてCPU51に知らせる。ディスプレイコントローラ59は、客の支払う合計金額等の表示データに対応した文字等をディスプレイ59aに表示させる。プリンタコントローラ60は、プリンタ60aによるレシート印字及びジャーナル印字を制御する。スキャナインタフェース61は、スキャナ61aにてスキャニングされたバーコードデータを入力する。なお、キーボード57aは、数値データを置数入力するための置数キーの他、PLUキー,小計キー,預/現計キー,合計キー等の各種ファンクションキーを配設したものである。モードスイッチ55aは各種業務モードを選択するためのものである。
【0022】
POS端末装置50のRAM53には図示を省略するが、店内で販売する料理などの商品に関する料金、商品コード等の商品情報及び図5を参照して説明した深夜時間帯と同一の深夜時間帯の設定が記憶されている。これらのデータは、図示しない電源のバックアップを受け、保持されるようになっている。
【0023】
上述のように構成されたネットワークシステムにおいて、無線親局20がハンディターミナル10からテーブル番号、商品、注文数を示す情報を含む注文情報を無線通信により受信すると、その無線親局20が受信した注文情報はLAN1を介してステーション30に送信される。
【0024】
続いて、ステーション30が無線親局20から送信された注文情報を受信したときの注文情報受信処理について説明する。図7は、注文情報受信処理を示すフローチャートである。なお、以下の処理では、本発明の説明に直接必要のない消費税金額に関しては説明を省略している。
【0025】
LAN1を介して無線親局20から注文情報が受信されると(ST11)、受信した注文情報に含まれるテーブル番号、商品名、注文数を示す情報に基づいて、テーブル番号に対応させて、商品名毎に、注文数をテーブルに記憶するとともに注文情報を受信した日時を時計部36から取得してテーブルに記憶する。この際、予め記憶されている商品情報から商品の料金が呼び出され、注文数に応じて乗算され後、同様にテーブルの料金のエリアに記憶される(ST12)。このときのテーブルの例は、例えば、上述した図4で図示されたテーブルT1である。
【0026】
そして、深夜時間帯であるか否かが判断される(ST13,判断手段)。この判断は、テーブルの日時のエリアに記憶した日時がRAM33の設定33aに設定されている深夜時間帯に含まれる時間であるか否かによって判断される。
【0027】
深夜時間帯であると判断されると(ST12でYES)、深夜料金計算処理が行われる(ST14,計算手段)。この深夜料金計算処理については、サブフローチャートを用いて詳細に説明する。図8は深夜料金計算処理を示すフローチャートである。
【0028】
先ず、注文された商品はまだあるか否かについて判断される(ST21)。これは注文情報に含まれる全ての商品名が示す商品に対して以下のステップST22からST26の処理を行ったか否かを判断するための処理である。注文された商品はまだあると判断されると(ST21でYES)、注文された商品のうちから商品が1つ選択され(ST22)、その商品に対応する料金が商品情報から読み出され(ST23)、その料金(商品に対応する注文数に応じた乗算がなされた料金)から深夜料金が算出される(ST24)。深夜料金の算出を方法は予め設定されており、この実施の形態では、商品の料金の10パーセントが深夜料金として算出されることとする。このようにして算出された深夜料金はRAM33に記憶されているテーブル内の当該商品と対応する深夜料金のエリアに記憶される(ST25)。そして、当該商品と対応する深夜料金フラグのエリアが“0”から“1”に変更される(ST26)。このようにステップST21からST26の処理を繰り返すことにより、深夜時間帯に注文された商品に対して深夜料金が算出され記憶される。なお、このときのテーブルの例は、例えば、図9で示される。図9は、図4で説明した通常の時間帯に注文情報を記憶したテーブルT1に、深夜時間帯に追加の注文情報を受信し、注文情報及び計算した深夜料金を記憶したときのテーブルT2を示している。
【0029】
このようにして追加注文された商品の全てについて深夜料金が算出されると、すなわち、注文された商品はもう無いと判断されると(ST21でNO)、テーブル内の同じテーブル番号に記憶されている商品のなかに深夜料金フラグが“0”となっている商品があるか否かが判断される(ST27)。深夜料金フラグが“0”となっている商品があると判断されると(ST27でYES)、深夜フラグが“0”となっている商品が1つ選択され(ST28)、その商品に対応する料金が商品情報から読み出され(ST29)、その料金(商品に対応する注文数に応じた乗算がなされた料金)から深夜料金が算出される(ST30)。深夜料金の算出を方法は予め設定されており、ステップST24の場合と同様である。このようにして算出された深夜料金はRAM33に記憶されているテーブルの当該商品と対応する深夜料金のエリアに記憶される(ST31)。そして、深夜料金フラグが“0”から“1”に変更される(ST32)。このようにステップST27からST32の処理を繰り返すことにより、通常の時間帯に商品の注文がされた後、さらに、深夜時間帯に商品が注文された場合に、深夜時間帯に注文された商品だけでなく、通常の時間帯に注文された商品に対しても深夜料金が算出され記憶される。このときのテーブル例は、例えば、図10で示される。図10は、図9で説明した追加の注文情報及びその深夜料金を記憶したテーブルT2に、さらに、通常の時間帯に注文された注文情報に対して算出された深夜料金を記憶したテーブルT3を示している。
【0030】
一方、テーブル内の同じテーブル番号に記憶されている商品のなかに深夜料金フラグが“0”となっている商品がないと判断されると(ST27でNO)、テーブル内の当該テーブル番号の深夜料金のエリアに記憶した深夜料金が合計される(ST33)。この合計された深夜料金はRAM33のワークエリアに一時的に記憶される。このように深夜料金を合計する処理が行われると、深夜料金計算処理が終了し、図7のフローチャートのステップST14に戻り、続いて、ステップST15の処理へ進む。なお、注文情報を受信したときに深夜時間帯でないと判断されると(ST13でNO)ステップST14の深夜料金計算処理はパスされる。
【0031】
次に、当該テーブル番号の客に渡すためのCCP伝票を発行するための印字情報が生成される(ST15)。この印字情報には、当該テーブル番号の客が注文した商品、注文数、小計料金、深夜料金(深夜料金が発生していない場合は、0となる。)、合計金額、注文情報を受信した日時、テーブル番号、そのテーブル番号を示すバーコードのデータが含まれる。このようにして生成された印字情報は、LAN1を介してプリンタ40に送信される(ST16,送信手段)。
【0032】
なお、プリンタ40は印字情報を受信すると、その印字情報に基づいてCCP伝票を印字発行する。そして、印字発行されたCCP伝票は店員によりテーブル番号と対応するテーブルの席の客に渡される。
【0033】
次に、客により会計がなされるときのPOS端末装置50の処理について図11を用いて説明する。客によりCCP伝票が渡されると店員は、そのCCP伝票に印字されているテーブル番号を示すバーコードをスキャナ61aで読取ることで、バーコード入力が行われる(ST41)。このようにバーコード入力が行われると、バーコードが示すテーブル番号の客の会計処理に必要な会計情報を送信させる指示がステーション30にLAN1を介して送信される(ST42)。なお、後述するステップST45、ST46において会計処理時が深夜時間帯である場合にPOS端末装置50で深夜料金を加算する処理を行うようにしているため、会計情報には深夜料金、深夜料金フラグを示す情報は含まれなくても良い。ステーション30はこの指示を受信すると、LAN1を介してPOS端末装置50へ指示されたテーブル番号に対応する会計情報例えば、商品、注文数を示す情報を出力する。このようにステーション30から出力された会計情報が取得されると(ST43)、会計処理が行われる(ST44)。この会計処理は、会計情報に含まれる商品、注文数が示す情報及びRAM53内に記憶されている商品情報から料金を合計する等の処理である。
【0034】
このように会計処理が行われると、深夜時間帯か否かが判断される(ST45)。この判断は、時計部54で生成された日時情報から時間が取得され、その取得された時間がRAM53に設定されている深夜時間帯であるか否かによって判断される。深夜時間帯であると判断されると(ST45でYES)、深夜料金加算処理が行われる(ST46)。すなわち、商品の料金の合計金額の10パーセントが深夜料金として算出され、その算出された深夜料金が商品の料金の合計金額に加算される。なお、深夜時間帯でないと判断されると(ST45でNO)、ステップST46の処理はパスされる。
【0035】
このようにして会計処理、又は深夜料金加算処理が行われると、ディスプレイ部58b及びディスプレイ59aに合計金額が表示され(ST47)、客から預かった金額を入力した後預/現計キーが入力されると(ST48でYES)、釣銭演算、表示が行われる(ST49)。そして、レシート印字情報が作成され、このレシート印字情報をプリンタ60aに出力して、レシート用紙及びジャーナル用紙にレシート印字情報を印字させ、レシート用紙を切断してレシート発行口からレシートが排出され(ST50)、ドロワ開放装置55bによりドロワが開放される(ST51)。このようにドロワが開放されるとステーション30のRAM33のテーブルに記憶されている、会計処理を行ったテーブル番号と対応する注文情報等を消去するためのデータ消去指示がステーション30に送信される(ST52)。なお、ステーション30はデータ消去指示をPOS端末装置50から受信すると、そのテーブル番号と対応するRAM33に記憶しているテーブル内の注文情報等を消去する。
【0036】
次に、上述のように構成されたネットワークシステムにおいて、通常の時間帯と、深夜時間帯それぞれの時間帯で商品の注文をした客が会計処理を行う場合における会計処理時の作用について説明する。
【0037】
先ず、テーブル番号1のテーブルに案内された客が通常の時間帯に例えば、店員に生ビールを1杯注文する。店員はハンディターミナル10の入力部15aを用いて、客を案内したテーブル番号及び注文された商品、注文数等を入力した後、送信ボタンを入力する。すると、入力されたテーブル番号「1」、注文された商品の商品名「生ビール」、注文数「1」を示す情報を含む注文情報がハンディターミナル10から無線親局20を介してステーション30で取得される。そして、ステーション30において取得した注文情報及びその日時が記憶されるとともにこれらの情報に基づいて印字情報が生成され、その生成された印字情報がプリンタ40に送信される。そして、プリンタ40により送信された印字情報に基づいてCCP伝票が印字発行される。
【0038】
図12は、このようにして印字発行されたCCP伝票71を示す図である。同図に示すように、CCP伝票71には、テーブル番号「テーブル番号1」、注文を受けた時間「2005年12月12日(月) 21:30」、注文された商品の商品名「生ビール」、注文数「1」、商品の料金「¥500」、小計金額「¥500」、深夜料金「¥0」、合計金額「¥500」が印字されている。また、「テーブル番号1」を示すバーコード71aも印字されている。通常の時間帯では、深夜料金がかからないため深夜料金は「¥0」となっている。
【0039】
このCCP伝票71は、店員によりテーブル番号1の客に渡される。客は、このCCP伝票71の印字内容を確認することにより、「生ビール」が1杯注文されたこと及び合計金額等の料金を確認することができる。
【0040】
この後、深夜時間帯となってから客が「焼酎」を1杯追加注文する。店員はハンディターミナル10の入力部15aを用いて、客を案内したテーブル番号「1」、注文された商品「焼酎」、注文数「1」等を入力した後、送信ボタンを入力する。すると、上述の場合と同様に、入力されたテーブル番号「1」、注文された商品の商品名「焼酎」、注文数「1」を示す情報を含む注文情報がハンディターミナル10から無線親局20を介してステーション30で取得される。ステーション30において受信した注文情報及びその日時が記憶されるが、注文情報を取得した時間が深夜時間帯であるため、深夜料金が計算される。すなわち、注文を受けた「焼酎」1杯の料金「¥1000」の10パーセントである「¥100」が「焼酎」1杯に対する深夜料金として計算されるとともに、前回の注文時に注文されておりまだ深夜料金が計算されていない「生ビール」1杯についても深夜料金が算出される。「生ビール」の料金「¥500」の10パーセントである「¥50」が「生ビール」1杯に対する深夜料金として計算される。これら計算された深夜料金は、図10を参照し説明したように各商品に対応させて記憶される。算出した深夜料金は合計されRAM33に一時的に記憶されている。そして、合計した深夜料金及びテーブルに記憶した注文情報に基づいて印字情報が生成され、その生成された印字情報はプリンタ40に送信される。そして、プリンタ40によりステーションから送信された印字情報に基づいてCCP伝票が印字発行される。
【0041】
図13は、このようにして追加注文に対して印字発行されたCCP伝票72を示す図である。同図に示すように、CCP伝票72には、テーブル番号「テーブル番号1」、注文を受けた時間「2005年12月12日(月) 22:02」、注文された商品の商品名「生ビール」、「1」、「¥500」、「焼酎」、「1」、「¥1000」、小計金額「¥1500」、深夜料金「¥150」、合計金額「¥1650」が印字されている。また、「テーブル番号1」を示すバーコード72aも印字されている。CCP伝票72に印字されている深夜料金「¥150」が示すように、深夜料金は、深夜時間帯に注文された商品「焼酎」に対する料金だけでなく、通常の時間帯に注文された商品「生ビール」に対する料金に対しても算出され、これら算出された深夜料金が合計されている。
【0042】
このCCP伝票72は、店員によりテーブル番号1のテーブルの客にCCP伝票71に差しかえられて渡される。客は、CCP伝票72の印字内容を確認することにより、「生ビール」1杯の注文に追加して「焼酎」1杯の注文がされたこと及び「生ビール」1杯及び「焼酎」1杯の深夜料金を含む合計金額等を確認することができる。
【0043】
客は、会計処理を行う時にはCCP伝票72を持ち、POS端末装置50前まで移動し、POS端末装置50を操作する店員にCCP伝票72を渡す。店員は、CCP伝票72のバーコード72aをスキャナ61aで読取る。すると、ステーション30からバーコード72aから読取った「テーブル番号1」に対応する会計情報が取得される。すでに深夜時間帯であるため、商品の「生ビール」1杯及び「焼酎」1杯の料金を合計した料金「¥1500」に10パーセントの深夜料金「¥150」が加算されて合計金額「¥1650」が算出される。そして、ディスプレイ部58b、ディスプレイ59aに客に請求する合計金額である「¥1650」が表示される。図14は、ディスプレイ59aに表示された「¥1650」を示す図である。客はCCP伝票72により予め合計金額として認識していた「¥1650」と同一の金額がディスプレイ59aに表示されたことを確認できる。そして、客は1650円以上の金銭を店員に渡し、決済が行われる。
【0044】
この実施の形態によると、ステーション30は、通常の時間帯に商品の注文を受けた後、追加で深夜時間帯に商品の注文を受けた場合にも、深夜時間帯に注文を受けた商品についてだけでなく、通常の時間帯に注文を受けた商品についても深夜料金を計算することができる。そして、店員は、注文した商品の料金を合計した金額にその計算した深夜料金を加算した合計金額が印字されたCCP伝票72を客に渡すことができる。このため、会計処理時が深夜時間帯のときは深夜料金を全ての商品の合計金額に対して算出し、加算する処理をPOS端末装置50で行う場合でも、CCP伝票72に印字される深夜料金を含む合計金額と会計処理時に提示される深夜料金を含む合計金額を同額とすることができる。したがって、CCP伝票72に印字される合計金額と会計処理時にディスプレイ59aに提示される合計金額とが同額となるため、会計処理時に客に不快感を与えず、客と店とのトラブル発生を防止することができる。
【0045】
なお、本発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態における深夜料金計算システムが適用されたネットワークシステムを概略的に示す図。
【図2】同実施の形態における携帯型注文情報入力装置の要部構成を示すブロック図。
【図3】同実施の形態における情報処理装置の要部構成を示すブロック図である。
【図4】同実施の形態におけるテーブル番号毎に注文情報を記憶したテーブルを示す図。
【図5】同実施の形態における深夜時間帯の設定を示す図。
【図6】同実施の形態における会計処理装置の要部構成を示すブロック図。
【図7】同実施の形態における注文情報受信処理を示すフローチャート。
【図8】同実施の形態における深夜料金計算処理を示すフローチャート。
【図9】同実施の形態における深夜時間帯に受信した注文情報に対して算出された深夜料金を記憶したテーブルを示す図。
【図10】同実施の形態における通常の時間帯に受信した注文情報に対して算出された深夜料金を記憶したテーブルを示す図。
【図11】同実施の形態における会計処理装置の会計処理を示すフローチャート。
【図12】同実施の形態におけるCCP伝票の印字内容を示す図。
【図13】同実施の形態におけるCCP伝票の印字内容を示す図。
【図14】同実施の形態におけるディスプレイの表示例を示す図。
【符号の説明】
【0047】
1…LAN,10…ハンディターミナル,20…無線親局,30…ステーション,31…CPU,32…ROM,33…RAM,36…時計部,40…プリンタ,50…POS端末装置,59a…ディスプレイ,71,72…CCP伝票,T1〜T3…テーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注文された商品に関する情報及びその商品を注文した客を特定する特定情報を含む注文情報を入力する携帯型注文情報入力装置と、この携帯型注文情報入力装置に入力された前記注文情報を取得して記憶する情報処理装置と、前記情報処理装置が注文情報を記憶する毎にその記憶された注文情報から生成された印字情報に基づいて前記商品を注文した客へ渡すための伝票を発行する印刷装置と、予め設定された深夜時間帯に前記注文した商品の会計処理が行われると前記情報処理装置に記憶された注文情報を取得して、深夜料金を前記商品の料金に加算する処理を行う会計処理装置とからなる深夜料金計算システムにおいて、
前記情報処理装置は、
前記深夜時間帯を記憶する記憶手段と、
前記注文情報を記憶した時間が前記深夜時間帯であるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段で前記注文情報を記憶した時間が前記深夜時間帯であると判断すると、前記記憶している注文情報に基づいて、前記受信した注文情報に含まれる特定情報と同一特定情報を持つ注文情報に含まれる全ての商品に対する深夜料金を計算する計算手段と、
前記深夜時間帯に記憶した注文情報及び前記計算手段で計算された深夜料金を示す情報を含む印字情報を前記印刷装置へ送信する送信手段とを具備し、
前記印刷装置は、前記送信手段で送信された印字情報に含まれる前記計算手段で計算された深夜料金を含む合計金額が印字された伝票を発行することを特徴とする深夜料金計算システム。
【請求項1】
注文された商品に関する情報及びその商品を注文した客を特定する特定情報を含む注文情報を入力する携帯型注文情報入力装置と、この携帯型注文情報入力装置に入力された前記注文情報を取得して記憶する情報処理装置と、前記情報処理装置が注文情報を記憶する毎にその記憶された注文情報から生成された印字情報に基づいて前記商品を注文した客へ渡すための伝票を発行する印刷装置と、予め設定された深夜時間帯に前記注文した商品の会計処理が行われると前記情報処理装置に記憶された注文情報を取得して、深夜料金を前記商品の料金に加算する処理を行う会計処理装置とからなる深夜料金計算システムにおいて、
前記情報処理装置は、
前記深夜時間帯を記憶する記憶手段と、
前記注文情報を記憶した時間が前記深夜時間帯であるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段で前記注文情報を記憶した時間が前記深夜時間帯であると判断すると、前記記憶している注文情報に基づいて、前記受信した注文情報に含まれる特定情報と同一特定情報を持つ注文情報に含まれる全ての商品に対する深夜料金を計算する計算手段と、
前記深夜時間帯に記憶した注文情報及び前記計算手段で計算された深夜料金を示す情報を含む印字情報を前記印刷装置へ送信する送信手段とを具備し、
前記印刷装置は、前記送信手段で送信された印字情報に含まれる前記計算手段で計算された深夜料金を含む合計金額が印字された伝票を発行することを特徴とする深夜料金計算システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
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【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−148912(P2007−148912A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−344179(P2005−344179)
【出願日】平成17年11月29日(2005.11.29)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月29日(2005.11.29)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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