混合注出容器
【課題】複数種の内容物を混合する際の操作性を向上させることができる。
【解決手段】本体周壁部20、本体周壁部20の内側を軸方向に沿って一方側の収容室15と他方側の混合室16とに仕切る仕切り壁17、および仕切り壁17から軸方向の一方側に向けて延設され収容室15を複数の小分け室18に区画する区画壁19が備えられるシリンダ部材11と、複数の小分け室18内に一体に軸方向に移動自在に嵌合されたプランジャ部材12と、シリンダ部材11の他方側に軸方向に移動自在に装着されるとともに、混合室16内に連通可能で軸方向に延びる注出筒13を有する注出筒部材14と、を備え、仕切り壁17には、複数の小分け室18と混合室16とを各別に連通する複数の連通孔21が形成されている。
【解決手段】本体周壁部20、本体周壁部20の内側を軸方向に沿って一方側の収容室15と他方側の混合室16とに仕切る仕切り壁17、および仕切り壁17から軸方向の一方側に向けて延設され収容室15を複数の小分け室18に区画する区画壁19が備えられるシリンダ部材11と、複数の小分け室18内に一体に軸方向に移動自在に嵌合されたプランジャ部材12と、シリンダ部材11の他方側に軸方向に移動自在に装着されるとともに、混合室16内に連通可能で軸方向に延びる注出筒13を有する注出筒部材14と、を備え、仕切り壁17には、複数の小分け室18と混合室16とを各別に連通する複数の連通孔21が形成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合注出容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数種の内容物を混合した後にこの混合物を注出する容器として、例えば下記特許文献1に示されるような、複数種の内容物が各別に収容され、かつ互いに連通可能な複数の袋体が一体に連結されるとともに、これらの袋体の内部と連通可能な連結筒が突設された収容部材と、連結筒に連結されるとともに該連結筒からの混合物を注出する注出筒を有する注出筒部材と、を備える構成が知られている。
収容部材においては、複数の袋体を押圧することによって、これらの袋体の仕切り部分が破断され複数の袋体内の各内容物が混合されるとともに、袋体と連結筒との仕切り部分が破断され袋体内と連結筒内とが連通される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−110033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の混合注出容器では、複数種の内容物を混合する際の操作性に改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、複数種の内容物を混合する際の操作性を向上させることができる混合注出容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の混合注出容器は、本体周壁部、該本体周壁部の内側を軸方向に沿って一方側の収容室と他方側の混合室とに仕切る仕切り壁、および該仕切り壁から軸方向の一方側に向けて延設され前記収容室を複数の小分け室に区画する区画壁が備えられるシリンダ部材と、前記複数の小分け室内に一体に軸方向に移動自在に嵌合されたプランジャ部材と、前記シリンダ部材の他方側に軸方向に移動自在に装着されるとともに、前記混合室内に連通可能で軸方向に延びる注出筒を有する注出筒部材と、を備え、前記仕切り壁には、複数の小分け室と混合室とを各別に連通する複数の連通孔が形成されていることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、プランジャ部材をシリンダ部材に対して軸方向の他方側に向けて押し込むと、内容物が複数の小分け室内から複数の連通孔を通して各別に混合室内に流入し混合される。その後、注出筒部材の注出筒を被注出部分に向けた状態で、シリンダ部材およびプランジャ部材と、注出筒部材と、を軸方向に沿って相対的に互いに接近移動させることで、仕切り壁と注出筒部材との間で混合室内の混合物が圧縮され、該混合物が注出筒から注出される。
このように、プランジャ部材をシリンダ部材に対して軸方向の他方側に向けて押し込むことで、複数の小分け室内の各内容物が混合室内に流入し混合されるので、この混合時の操作性を向上させることができる。
【0008】
ここで、前記複数の連通孔は、前記仕切り壁のうち前記区画壁側の部分に偏って配置されてもよい。
【0009】
この場合、複数の連通孔が、仕切り壁のうち区画壁側の部分に偏って配置されているので、複数の小分け室内の各内容物を、混合室内への流入時に互いに当接させ易くすることが可能になり、効率よく混合することができる。
【0010】
また、前記注出筒部材は、前記注出筒を径方向の外側から囲繞し、かつ該注出筒より軸方向の他方側に突出する突出筒部を備えてもよい。
【0011】
この場合、被注出部分が例えば窪み部分である場合に、この被注出部分の内部に混合物を注出筒から注入するときに、前記突出筒部を被注出部分内に差し込み、かつこの突出筒部の先端部を被注出部分の底部分に当接させることが可能になる。
したがって、注出筒の先端開口を被注出部分内で開放させたまま、被注出部分に対する混合注出容器の位置を安定させることができる。
なお、被注出部分が通常時閉じている場合には、突出筒部を被注出部分内に嵌合することでこの被注出部分を拡開させた状態で、該被注出部分内に注出筒から混合物を注入するようにしてもよい。
【0012】
さらに、前記突出筒部には、軸方向に沿って延びるスリットが形成されてもよい。
【0013】
この場合、突出筒部に、軸方向に沿って延びるスリットが形成されているので、注出筒から注出された混合物を、被注出部分内において突出筒部より外側に位置する部分に、スリットを通して至らせることが可能になり、前述のように被注出部分に対する混合注出容器の位置を安定させることができる反面、被注出部分のうち、混合物が到達する部分が狭い範囲に限定されてしまうのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数種の内容物を混合する際の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る一実施形態として示した混合注出容器の縦断面図である。
【図2】図1に示す混合注出容器のシリンダ部材の、(a)上面図および(b)下面図である。
【図3】図1に示す混合注出容器の注出筒部材の上面図である。
【図4】本発明に係る一実施形態として示した混合注出容器において、混合室内の混合物をストッパ片により攪拌している状態を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る一実施形態として示した混合注出容器において、注出筒部材の突出筒部を被注出部分内に差し込んだ状態を示す縦断面図である。
【図6】本発明に係る一実施形態として示した混合注出容器において、被注出部分内に混合物を注入している状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態に係る混合注出容器1は、図1〜図6に示されるように、筒状のシリンダ部材11と、このシリンダ部材11における軸方向の一方側に嵌合されたプランジャ部材12と、シリンダ部材11における軸方向の他方側に装着されるとともに注出筒13を有する注出筒部材14と、を備えている。
これらのシリンダ部材11、プランジャ部材12および注出筒部材14は、それぞれの中心軸線を共通軸上に位置させて配設されている。
以下、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸O方向に沿ってプランジャ部材12側を下側、注出筒部材14側を上側といい、また、容器軸Oに直交する方向を径方向という。
【0017】
シリンダ部材11は、本体周壁部20と、本体周壁部20の内側を下側の収容室15と上側の混合室16とに仕切る仕切り壁17と、仕切り壁17から下方に向けて延設され収容室15を複数の小分け室18に区画する区画壁19と、を備えている。
【0018】
本体周壁部20および仕切り壁17は、図2に示されるように、容器軸O方向から見た平面視形状が長方形状に形成され、この長方形状を画成する一対の短辺部分は、前記径方向のうちの一方向である長手方向の外側に向けて突の曲面状をなすように膨出している。
本体周壁部20において、仕切り壁17よりも下方に位置して収容室15を画成する下側部分20aは、長手方向の中央部がくびれている。すなわち、本体周壁部20の前記下側部分20aにおいて、前述の長方形状を画成する一対の長辺部分の長手方向の中央部に、容器軸O方向の全長にわたって延びるくびれ部分11bが形成されている。
【0019】
区画壁19は、短手方向および容器軸O方向の双方向に沿って延びる板状に形成されるとともに、本体周壁部20の内側で前述のくびれ部分11b同士を連結し、かつ仕切り壁17の中央部から下方に向けて延設されている。
これにより、収容室15が、長手方向に沿って2つの小分け室18に区画され、各小分け室18は、下方から見た平面視形状が円形状をなし、これら2つの小分け室18が区画壁19を介して長手方向に連結されている。
【0020】
仕切り壁17には、複数の小分け室18と混合室16とを各別に連通する複数の連通孔21が形成されている。これらの連通孔21は、仕切り壁17のうち区画壁19側の中央部に偏って配置されている。仕切り壁17の上面には、複数の連通孔21を一体に覆うシール材23が剥離自在に貼着されている。
さらに本実施形態では、シリンダ部材11の下端に、表裏面が容器軸O方向を向くように、長手方向の両外側に各別に突出する第1支持板22が配設されている。
また、本体周壁部20の上端部には、径方向の内側に向けて第1係合突部20cが全周にわたって連続して延在している。
なお、混合室16の内容積は、複数の小分け室18の内容積の総和以上となっている。
【0021】
プランジャ部材12は、複数の小分け室18に各別に液密状態で容器軸O方向に摺動自在に嵌合された複数の摺動板25と、摺動板25に該摺動板25の下方から対向する被押圧板26と、これらの摺動板25と被押圧板26とを各別に連結する複数の連結体27と、を備えている。これにより、プランジャ部材12は、複数の小分け室18内に一体に容器軸O方向に移動自在に嵌合されている。
【0022】
摺動板25は、小分け室18の前記平面視形状と同形同大の円板状に形成され、長手方向に間隔をあけて2つ配設されている。複数の摺動板25は、複数の小分け室18の下端部内に上方摺動可能に各別に嵌合されている。
被押圧板26は、前述した仕切り壁17と同形同大に形成されている。
連結体27は、容器軸O方向に延びる矩形状の板体が、容器軸Oに直交する横断面視形状が十字状をなすように複数連結されてなる柱状に形成され、長手方向に間隔をあけて2つ配設されている。連結体27は、小分け室18から下方に突出している。
【0023】
以上の構成において、プランジャ部材12をシリンダ部材11に対して上方に押し込むと、小分け室18内に、連結体27が遊嵌状態で進入し、かつ摺動板25が本体周壁部20および区画壁19に液密状態で摺接しつつ進入する。
さらに本実施形態では、連結体27に、シリンダ部材11の第1支持板22に該第1支持板22の下方から当接若しくは近接するストッパ片28が破断可能な弱化部を介して連結されている。なお、図示の例では、ストッパ片28は平板状に形成されるとともに、その表裏面が短手方向を向くように配設されている。
【0024】
注出筒部材14は、前記注出筒13と、この注出筒13を径方向の外側から囲繞し、かつシリンダ部材11の本体周壁部20のうち、混合室16を画成する上側部分20bに容器軸O方向に移動自在に装着された装着筒31と、注出筒13を径方向の外側から囲繞し、かつ該注出筒13より上方に突出する突出筒部32と、を備えている。
注出筒13は、混合室16内に連通可能で容器軸O方向に延在している。また注出筒13は円筒状に形成されている。
【0025】
装着筒31を容器軸O方向から見た平面視形状は、図3に示されるように、シリンダ部材11の本体周壁部20の前記平面視形状とほぼ同形同大となっている。装着筒31は、本体周壁部20の前記上側部分20b内に配置される内筒35と、本体周壁部20の前記上側部分20bに外挿される外筒36と、外筒36の下端に、表裏面が容器軸O方向を向くように長手方向の両外側に各別に突出する第2支持板37と、を備えている。内筒35の下端に、径方向の外側に向けて第2係合突部35aが全周にわたって連続して延在している。この第2係合突部35aが、本体周壁部20の上端部に形成された第1係合突部20cにアンダカット嵌合することで、注出筒部材14が本体周壁部20の上端部に位置したときに、該注出筒部材14が本体周壁部20から上方に抜けることが規制される。また、内筒35および外筒36の各上端は第1連結板39を介して互いに連結されている。さらに内筒35および注出筒13の各下端は第2連結板40を介して互いに連結されている。
【0026】
突出筒部32には、容器軸O方向に沿って延びるスリット38が形成されている。図示の例では、スリット38は、突出筒部32における容器軸O方向の全長にわたって延在している。突出筒部32は、容器軸Oと同軸に配設された円筒状に形成されている。また、スリット38は、突出筒部32に容器軸O回りに間隔をあけて複数形成されている。さらに、突出筒部32の内径および外径は、内筒35の内周面における短手方向の大きさより大きく、かつ外筒36の外周面における短手方向の大きさより小さくなっていて、突出筒部32は、第1連結板39および第2連結板40を一体に跨って配設されている。なお、突出筒部32の内径および外径は、内筒35の内周面における長手方向の大きさより小さくなっている。
【0027】
次に、以上のように構成された混合注出容器1の作用について説明する。
【0028】
まず、注出筒部材14を本体周壁部20から離脱させた状態で、シール材23を仕切り壁17から引き剥がして連通孔21を開放し、収容室15と混合室16とを連通させるとともに、弱化部を破断してストッパ片28をプランジャ部材12から除去する。
次に、図4に示されるように、プランジャ部材12をシリンダ部材11に対して上方に向けて押し込み、小分け室18内に、連結体27を遊嵌状態で進入させ、かつ摺動板25を本体周壁部20および区画壁19に液密状態で摺接させつつ進入させることで、複数の小分け室18内の各内容物を混合室16内に流入させる。
【0029】
そして、プランジャ部材12の摺動板25をシリンダ部材11の仕切り壁17の下面に当接させ、連通孔21をその下側から摺動板25により閉塞した後に、必要に応じて、前述のストッパ片28を混合室16内に差し込みこのストッパ片28により混合室16内の混合物を攪拌させる。
次に、注出筒部材14の第2係合突部35aを本体周壁部20の第1係合突部20cにアンダカット嵌合させ、注出筒部材14を本体周壁部20の上端部に装着する。なおこの際、混合室16のうち、仕切り壁17と注出筒部材14の第2連結板40との間に位置する部分の内容積は、複数の小分け室18の内容積の総和以上となっている。
【0030】
その後、図5に示されるように、混合注出容器1を上下反転させて注出筒13を下方に向けながら、突出筒部32を凹状の被注出部分内に差し込み、かつこの突出筒部32の先端部を被注出部分の底部分に当接させる。この際図示の例では、注出筒部材14の第1連結板39が、被注出部分の開口周縁部上に配置される。
そして、図6に示されるように、注出筒部材14の第2支持板37を下方から支持した状態で、シリンダ部材11およびプランジャ部材12を一体に注出筒部材14に対して押下することで、シリンダ部材11の仕切り壁17を注出筒部材14の第2連結板40に接近させ、混合室16内の混合物を注出筒13から被注出部分内に注入する。この際、混合物が、突出筒部32のスリット38を通して、被注出部分内のうち突出筒部32より径方向の外側に位置する側面部分にも到達する。
【0031】
以上説明したように、本実施形態による混合注出容器1によれば、プランジャ部材12をシリンダ部材11に対して上方に向けて押し込むことで、複数の小分け室18内の各内容物が混合室16内に流入し混合されるので、この混合時の操作性を向上させることができる。
また、複数の連通孔21が、仕切り壁17のうち区画壁19側の中央部に偏って配置されているので、複数の小分け室18内の各内容物を、混合室16内への流入時に互いに当接させ易くすることが可能になり、効率よく混合することができる。
【0032】
さらに、注出筒部材14に突出筒部32が備えられているので、被注出部分の内部に混合物を注出筒13から注入するときに、突出筒部32を被注出部分内に差し込み、かつこの突出筒部32の先端部を被注出部分の底部分に当接させることが可能になり、注出筒13の先端開口を被注出部分内で開放させたまま、被注出部分に対する混合注出容器1の位置を安定させることができる。
また、被注出部分が通常時閉じている場合には、突出筒部32を被注出部分内に嵌合することでこの被注出部分を拡開させた状態で、該被注出部分内に注出筒13から混合物を注入することが可能になり、この被注出部分内に混合物を確実に注入することができる。
【0033】
さらに、突出筒部32に、容器軸O方向の全長にわたって延びるスリット38が形成されているので、注出筒13から注出された混合物を、被注出部分内において突出筒部32より外側に位置する部分に、スリット38を通して至らせることが可能になり、前述のように被注出部分に対する混合注出容器1の位置を安定させることができる反面、被注出部分のうち、混合物が到達する部分が狭い範囲に限定されてしまうのを防ぐことができる。
【0034】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0035】
例えば前記実施形態では、複数の連通孔21が、仕切り壁17のうち区画壁19側の中央部に偏って配置された構成を示したが、仕切り壁17であれば、いずれの位置に形成してもよい。
また、注出筒部材14の突出筒部32に、スリット38を1つだけ形成してもよく、突出筒部32における容器軸O方向の全長にわたって形成しなくてもよい。さらには突出筒部32にスリット38を形成しなくてもよく、また注出筒部材14に突出筒部32を配設しなくてもよい。
また、シリンダ部材11に区画壁19を複数配設し収容室15を3つ以上に区画してもよい。
さらに、被注出部分は、通常時閉じている例えばへそ等の窪み部分に限らず、通常時開いている窪み部分であってもよく、また、窪み部分に限らず平坦部分であってもよい。
また、混合物は、複数種の内容物を混合したときに初めて、例えば硬化したり、発色したり、あるいは粘着性若しくは芳香性を発揮したりする等、性能を発現する材質が好ましく、例えば接着剤若しくは薬剤等適宜選択してもよい。
【0036】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0037】
複数種の内容物を混合する際の操作性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 混合注出容器
11 シリンダ部材
12 プランジャ部材
13 注出筒
14 注出筒部材
15 収容室
16 混合室
17 仕切り壁
18 小分け室
19 区画壁
20 本体周壁部
21 連通孔
32 突出筒部
38 スリット
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合注出容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数種の内容物を混合した後にこの混合物を注出する容器として、例えば下記特許文献1に示されるような、複数種の内容物が各別に収容され、かつ互いに連通可能な複数の袋体が一体に連結されるとともに、これらの袋体の内部と連通可能な連結筒が突設された収容部材と、連結筒に連結されるとともに該連結筒からの混合物を注出する注出筒を有する注出筒部材と、を備える構成が知られている。
収容部材においては、複数の袋体を押圧することによって、これらの袋体の仕切り部分が破断され複数の袋体内の各内容物が混合されるとともに、袋体と連結筒との仕切り部分が破断され袋体内と連結筒内とが連通される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−110033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の混合注出容器では、複数種の内容物を混合する際の操作性に改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、複数種の内容物を混合する際の操作性を向上させることができる混合注出容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の混合注出容器は、本体周壁部、該本体周壁部の内側を軸方向に沿って一方側の収容室と他方側の混合室とに仕切る仕切り壁、および該仕切り壁から軸方向の一方側に向けて延設され前記収容室を複数の小分け室に区画する区画壁が備えられるシリンダ部材と、前記複数の小分け室内に一体に軸方向に移動自在に嵌合されたプランジャ部材と、前記シリンダ部材の他方側に軸方向に移動自在に装着されるとともに、前記混合室内に連通可能で軸方向に延びる注出筒を有する注出筒部材と、を備え、前記仕切り壁には、複数の小分け室と混合室とを各別に連通する複数の連通孔が形成されていることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、プランジャ部材をシリンダ部材に対して軸方向の他方側に向けて押し込むと、内容物が複数の小分け室内から複数の連通孔を通して各別に混合室内に流入し混合される。その後、注出筒部材の注出筒を被注出部分に向けた状態で、シリンダ部材およびプランジャ部材と、注出筒部材と、を軸方向に沿って相対的に互いに接近移動させることで、仕切り壁と注出筒部材との間で混合室内の混合物が圧縮され、該混合物が注出筒から注出される。
このように、プランジャ部材をシリンダ部材に対して軸方向の他方側に向けて押し込むことで、複数の小分け室内の各内容物が混合室内に流入し混合されるので、この混合時の操作性を向上させることができる。
【0008】
ここで、前記複数の連通孔は、前記仕切り壁のうち前記区画壁側の部分に偏って配置されてもよい。
【0009】
この場合、複数の連通孔が、仕切り壁のうち区画壁側の部分に偏って配置されているので、複数の小分け室内の各内容物を、混合室内への流入時に互いに当接させ易くすることが可能になり、効率よく混合することができる。
【0010】
また、前記注出筒部材は、前記注出筒を径方向の外側から囲繞し、かつ該注出筒より軸方向の他方側に突出する突出筒部を備えてもよい。
【0011】
この場合、被注出部分が例えば窪み部分である場合に、この被注出部分の内部に混合物を注出筒から注入するときに、前記突出筒部を被注出部分内に差し込み、かつこの突出筒部の先端部を被注出部分の底部分に当接させることが可能になる。
したがって、注出筒の先端開口を被注出部分内で開放させたまま、被注出部分に対する混合注出容器の位置を安定させることができる。
なお、被注出部分が通常時閉じている場合には、突出筒部を被注出部分内に嵌合することでこの被注出部分を拡開させた状態で、該被注出部分内に注出筒から混合物を注入するようにしてもよい。
【0012】
さらに、前記突出筒部には、軸方向に沿って延びるスリットが形成されてもよい。
【0013】
この場合、突出筒部に、軸方向に沿って延びるスリットが形成されているので、注出筒から注出された混合物を、被注出部分内において突出筒部より外側に位置する部分に、スリットを通して至らせることが可能になり、前述のように被注出部分に対する混合注出容器の位置を安定させることができる反面、被注出部分のうち、混合物が到達する部分が狭い範囲に限定されてしまうのを防ぐことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数種の内容物を混合する際の操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る一実施形態として示した混合注出容器の縦断面図である。
【図2】図1に示す混合注出容器のシリンダ部材の、(a)上面図および(b)下面図である。
【図3】図1に示す混合注出容器の注出筒部材の上面図である。
【図4】本発明に係る一実施形態として示した混合注出容器において、混合室内の混合物をストッパ片により攪拌している状態を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る一実施形態として示した混合注出容器において、注出筒部材の突出筒部を被注出部分内に差し込んだ状態を示す縦断面図である。
【図6】本発明に係る一実施形態として示した混合注出容器において、被注出部分内に混合物を注入している状態を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態に係る混合注出容器1は、図1〜図6に示されるように、筒状のシリンダ部材11と、このシリンダ部材11における軸方向の一方側に嵌合されたプランジャ部材12と、シリンダ部材11における軸方向の他方側に装着されるとともに注出筒13を有する注出筒部材14と、を備えている。
これらのシリンダ部材11、プランジャ部材12および注出筒部材14は、それぞれの中心軸線を共通軸上に位置させて配設されている。
以下、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸O方向に沿ってプランジャ部材12側を下側、注出筒部材14側を上側といい、また、容器軸Oに直交する方向を径方向という。
【0017】
シリンダ部材11は、本体周壁部20と、本体周壁部20の内側を下側の収容室15と上側の混合室16とに仕切る仕切り壁17と、仕切り壁17から下方に向けて延設され収容室15を複数の小分け室18に区画する区画壁19と、を備えている。
【0018】
本体周壁部20および仕切り壁17は、図2に示されるように、容器軸O方向から見た平面視形状が長方形状に形成され、この長方形状を画成する一対の短辺部分は、前記径方向のうちの一方向である長手方向の外側に向けて突の曲面状をなすように膨出している。
本体周壁部20において、仕切り壁17よりも下方に位置して収容室15を画成する下側部分20aは、長手方向の中央部がくびれている。すなわち、本体周壁部20の前記下側部分20aにおいて、前述の長方形状を画成する一対の長辺部分の長手方向の中央部に、容器軸O方向の全長にわたって延びるくびれ部分11bが形成されている。
【0019】
区画壁19は、短手方向および容器軸O方向の双方向に沿って延びる板状に形成されるとともに、本体周壁部20の内側で前述のくびれ部分11b同士を連結し、かつ仕切り壁17の中央部から下方に向けて延設されている。
これにより、収容室15が、長手方向に沿って2つの小分け室18に区画され、各小分け室18は、下方から見た平面視形状が円形状をなし、これら2つの小分け室18が区画壁19を介して長手方向に連結されている。
【0020】
仕切り壁17には、複数の小分け室18と混合室16とを各別に連通する複数の連通孔21が形成されている。これらの連通孔21は、仕切り壁17のうち区画壁19側の中央部に偏って配置されている。仕切り壁17の上面には、複数の連通孔21を一体に覆うシール材23が剥離自在に貼着されている。
さらに本実施形態では、シリンダ部材11の下端に、表裏面が容器軸O方向を向くように、長手方向の両外側に各別に突出する第1支持板22が配設されている。
また、本体周壁部20の上端部には、径方向の内側に向けて第1係合突部20cが全周にわたって連続して延在している。
なお、混合室16の内容積は、複数の小分け室18の内容積の総和以上となっている。
【0021】
プランジャ部材12は、複数の小分け室18に各別に液密状態で容器軸O方向に摺動自在に嵌合された複数の摺動板25と、摺動板25に該摺動板25の下方から対向する被押圧板26と、これらの摺動板25と被押圧板26とを各別に連結する複数の連結体27と、を備えている。これにより、プランジャ部材12は、複数の小分け室18内に一体に容器軸O方向に移動自在に嵌合されている。
【0022】
摺動板25は、小分け室18の前記平面視形状と同形同大の円板状に形成され、長手方向に間隔をあけて2つ配設されている。複数の摺動板25は、複数の小分け室18の下端部内に上方摺動可能に各別に嵌合されている。
被押圧板26は、前述した仕切り壁17と同形同大に形成されている。
連結体27は、容器軸O方向に延びる矩形状の板体が、容器軸Oに直交する横断面視形状が十字状をなすように複数連結されてなる柱状に形成され、長手方向に間隔をあけて2つ配設されている。連結体27は、小分け室18から下方に突出している。
【0023】
以上の構成において、プランジャ部材12をシリンダ部材11に対して上方に押し込むと、小分け室18内に、連結体27が遊嵌状態で進入し、かつ摺動板25が本体周壁部20および区画壁19に液密状態で摺接しつつ進入する。
さらに本実施形態では、連結体27に、シリンダ部材11の第1支持板22に該第1支持板22の下方から当接若しくは近接するストッパ片28が破断可能な弱化部を介して連結されている。なお、図示の例では、ストッパ片28は平板状に形成されるとともに、その表裏面が短手方向を向くように配設されている。
【0024】
注出筒部材14は、前記注出筒13と、この注出筒13を径方向の外側から囲繞し、かつシリンダ部材11の本体周壁部20のうち、混合室16を画成する上側部分20bに容器軸O方向に移動自在に装着された装着筒31と、注出筒13を径方向の外側から囲繞し、かつ該注出筒13より上方に突出する突出筒部32と、を備えている。
注出筒13は、混合室16内に連通可能で容器軸O方向に延在している。また注出筒13は円筒状に形成されている。
【0025】
装着筒31を容器軸O方向から見た平面視形状は、図3に示されるように、シリンダ部材11の本体周壁部20の前記平面視形状とほぼ同形同大となっている。装着筒31は、本体周壁部20の前記上側部分20b内に配置される内筒35と、本体周壁部20の前記上側部分20bに外挿される外筒36と、外筒36の下端に、表裏面が容器軸O方向を向くように長手方向の両外側に各別に突出する第2支持板37と、を備えている。内筒35の下端に、径方向の外側に向けて第2係合突部35aが全周にわたって連続して延在している。この第2係合突部35aが、本体周壁部20の上端部に形成された第1係合突部20cにアンダカット嵌合することで、注出筒部材14が本体周壁部20の上端部に位置したときに、該注出筒部材14が本体周壁部20から上方に抜けることが規制される。また、内筒35および外筒36の各上端は第1連結板39を介して互いに連結されている。さらに内筒35および注出筒13の各下端は第2連結板40を介して互いに連結されている。
【0026】
突出筒部32には、容器軸O方向に沿って延びるスリット38が形成されている。図示の例では、スリット38は、突出筒部32における容器軸O方向の全長にわたって延在している。突出筒部32は、容器軸Oと同軸に配設された円筒状に形成されている。また、スリット38は、突出筒部32に容器軸O回りに間隔をあけて複数形成されている。さらに、突出筒部32の内径および外径は、内筒35の内周面における短手方向の大きさより大きく、かつ外筒36の外周面における短手方向の大きさより小さくなっていて、突出筒部32は、第1連結板39および第2連結板40を一体に跨って配設されている。なお、突出筒部32の内径および外径は、内筒35の内周面における長手方向の大きさより小さくなっている。
【0027】
次に、以上のように構成された混合注出容器1の作用について説明する。
【0028】
まず、注出筒部材14を本体周壁部20から離脱させた状態で、シール材23を仕切り壁17から引き剥がして連通孔21を開放し、収容室15と混合室16とを連通させるとともに、弱化部を破断してストッパ片28をプランジャ部材12から除去する。
次に、図4に示されるように、プランジャ部材12をシリンダ部材11に対して上方に向けて押し込み、小分け室18内に、連結体27を遊嵌状態で進入させ、かつ摺動板25を本体周壁部20および区画壁19に液密状態で摺接させつつ進入させることで、複数の小分け室18内の各内容物を混合室16内に流入させる。
【0029】
そして、プランジャ部材12の摺動板25をシリンダ部材11の仕切り壁17の下面に当接させ、連通孔21をその下側から摺動板25により閉塞した後に、必要に応じて、前述のストッパ片28を混合室16内に差し込みこのストッパ片28により混合室16内の混合物を攪拌させる。
次に、注出筒部材14の第2係合突部35aを本体周壁部20の第1係合突部20cにアンダカット嵌合させ、注出筒部材14を本体周壁部20の上端部に装着する。なおこの際、混合室16のうち、仕切り壁17と注出筒部材14の第2連結板40との間に位置する部分の内容積は、複数の小分け室18の内容積の総和以上となっている。
【0030】
その後、図5に示されるように、混合注出容器1を上下反転させて注出筒13を下方に向けながら、突出筒部32を凹状の被注出部分内に差し込み、かつこの突出筒部32の先端部を被注出部分の底部分に当接させる。この際図示の例では、注出筒部材14の第1連結板39が、被注出部分の開口周縁部上に配置される。
そして、図6に示されるように、注出筒部材14の第2支持板37を下方から支持した状態で、シリンダ部材11およびプランジャ部材12を一体に注出筒部材14に対して押下することで、シリンダ部材11の仕切り壁17を注出筒部材14の第2連結板40に接近させ、混合室16内の混合物を注出筒13から被注出部分内に注入する。この際、混合物が、突出筒部32のスリット38を通して、被注出部分内のうち突出筒部32より径方向の外側に位置する側面部分にも到達する。
【0031】
以上説明したように、本実施形態による混合注出容器1によれば、プランジャ部材12をシリンダ部材11に対して上方に向けて押し込むことで、複数の小分け室18内の各内容物が混合室16内に流入し混合されるので、この混合時の操作性を向上させることができる。
また、複数の連通孔21が、仕切り壁17のうち区画壁19側の中央部に偏って配置されているので、複数の小分け室18内の各内容物を、混合室16内への流入時に互いに当接させ易くすることが可能になり、効率よく混合することができる。
【0032】
さらに、注出筒部材14に突出筒部32が備えられているので、被注出部分の内部に混合物を注出筒13から注入するときに、突出筒部32を被注出部分内に差し込み、かつこの突出筒部32の先端部を被注出部分の底部分に当接させることが可能になり、注出筒13の先端開口を被注出部分内で開放させたまま、被注出部分に対する混合注出容器1の位置を安定させることができる。
また、被注出部分が通常時閉じている場合には、突出筒部32を被注出部分内に嵌合することでこの被注出部分を拡開させた状態で、該被注出部分内に注出筒13から混合物を注入することが可能になり、この被注出部分内に混合物を確実に注入することができる。
【0033】
さらに、突出筒部32に、容器軸O方向の全長にわたって延びるスリット38が形成されているので、注出筒13から注出された混合物を、被注出部分内において突出筒部32より外側に位置する部分に、スリット38を通して至らせることが可能になり、前述のように被注出部分に対する混合注出容器1の位置を安定させることができる反面、被注出部分のうち、混合物が到達する部分が狭い範囲に限定されてしまうのを防ぐことができる。
【0034】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0035】
例えば前記実施形態では、複数の連通孔21が、仕切り壁17のうち区画壁19側の中央部に偏って配置された構成を示したが、仕切り壁17であれば、いずれの位置に形成してもよい。
また、注出筒部材14の突出筒部32に、スリット38を1つだけ形成してもよく、突出筒部32における容器軸O方向の全長にわたって形成しなくてもよい。さらには突出筒部32にスリット38を形成しなくてもよく、また注出筒部材14に突出筒部32を配設しなくてもよい。
また、シリンダ部材11に区画壁19を複数配設し収容室15を3つ以上に区画してもよい。
さらに、被注出部分は、通常時閉じている例えばへそ等の窪み部分に限らず、通常時開いている窪み部分であってもよく、また、窪み部分に限らず平坦部分であってもよい。
また、混合物は、複数種の内容物を混合したときに初めて、例えば硬化したり、発色したり、あるいは粘着性若しくは芳香性を発揮したりする等、性能を発現する材質が好ましく、例えば接着剤若しくは薬剤等適宜選択してもよい。
【0036】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0037】
複数種の内容物を混合する際の操作性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 混合注出容器
11 シリンダ部材
12 プランジャ部材
13 注出筒
14 注出筒部材
15 収容室
16 混合室
17 仕切り壁
18 小分け室
19 区画壁
20 本体周壁部
21 連通孔
32 突出筒部
38 スリット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体周壁部、該本体周壁部の内側を軸方向に沿って一方側の収容室と他方側の混合室とに仕切る仕切り壁、および該仕切り壁から軸方向の一方側に向けて延設され前記収容室を複数の小分け室に区画する区画壁が備えられるシリンダ部材と、
前記複数の小分け室内に一体に軸方向に移動自在に嵌合されたプランジャ部材と、
前記シリンダ部材の他方側に軸方向に移動自在に装着されるとともに、前記混合室内に連通可能で軸方向に延びる注出筒を有する注出筒部材と、
を備え、
前記仕切り壁には、複数の小分け室と混合室とを各別に連通する複数の連通孔が形成されていることを特徴とする混合注出容器。
【請求項2】
請求項1記載の混合注出容器であって、
前記複数の連通孔は、前記仕切り壁のうち前記区画壁側の部分に偏って配置されていることを特徴とする混合注出容器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の混合注出容器であって、
前記注出筒部材は、前記注出筒を径方向の外側から囲繞し、かつ該注出筒より軸方向の他方側に突出する突出筒部を備えることを特徴とする混合注出容器。
【請求項4】
請求項3記載の混合注出容器であって、
前記突出筒部には、軸方向に沿って延びるスリットが形成されていることを特徴とする混合注出容器。
【請求項1】
本体周壁部、該本体周壁部の内側を軸方向に沿って一方側の収容室と他方側の混合室とに仕切る仕切り壁、および該仕切り壁から軸方向の一方側に向けて延設され前記収容室を複数の小分け室に区画する区画壁が備えられるシリンダ部材と、
前記複数の小分け室内に一体に軸方向に移動自在に嵌合されたプランジャ部材と、
前記シリンダ部材の他方側に軸方向に移動自在に装着されるとともに、前記混合室内に連通可能で軸方向に延びる注出筒を有する注出筒部材と、
を備え、
前記仕切り壁には、複数の小分け室と混合室とを各別に連通する複数の連通孔が形成されていることを特徴とする混合注出容器。
【請求項2】
請求項1記載の混合注出容器であって、
前記複数の連通孔は、前記仕切り壁のうち前記区画壁側の部分に偏って配置されていることを特徴とする混合注出容器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の混合注出容器であって、
前記注出筒部材は、前記注出筒を径方向の外側から囲繞し、かつ該注出筒より軸方向の他方側に突出する突出筒部を備えることを特徴とする混合注出容器。
【請求項4】
請求項3記載の混合注出容器であって、
前記突出筒部には、軸方向に沿って延びるスリットが形成されていることを特徴とする混合注出容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公開番号】特開2012−206027(P2012−206027A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73956(P2011−73956)
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月30日(2011.3.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]