清掃具及び空気調和機
【課題】安価な構成で、エアーフィルターに付着した塵埃を一方向に効果的に掃き寄せることができる清掃具を提供する。
【解決手段】空気調和機20に内蔵されたエアーフィルター21に摺接して、エアーフィルター21の塵埃を除去するブラシ体16と、ブラシ体16を、エアーフィルター21の表面に沿って往復移動させる電動機(図示せず)を備え、ブラシ体16の中心線とブラシ体16の移動方向側のエアーフィルター21の表面とがなす角度を、ブラシ体16の移動時の往路と復路とで異ならせたもので、例えば、往路の際に、同角度を略90度とすれば、エアーフィルター21の塵埃を効果的に移動方向側に掃き寄せられ、復路の際に、その角度を90度より小さくすれば、ブラシ体16はエアーフィルター21の表面を撫でるだけで、エアーフィルター21の表面に残った塵埃を反対方向に掃き寄せることが無い。
【解決手段】空気調和機20に内蔵されたエアーフィルター21に摺接して、エアーフィルター21の塵埃を除去するブラシ体16と、ブラシ体16を、エアーフィルター21の表面に沿って往復移動させる電動機(図示せず)を備え、ブラシ体16の中心線とブラシ体16の移動方向側のエアーフィルター21の表面とがなす角度を、ブラシ体16の移動時の往路と復路とで異ならせたもので、例えば、往路の際に、同角度を略90度とすれば、エアーフィルター21の塵埃を効果的に移動方向側に掃き寄せられ、復路の際に、その角度を90度より小さくすれば、ブラシ体16はエアーフィルター21の表面を撫でるだけで、エアーフィルター21の表面に残った塵埃を反対方向に掃き寄せることが無い。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機などに搭載されたエアーフィルターを清掃する清掃具及びそれを用いた空気調和機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
空気調和機には、運転時に、その空気調和機内部に塵埃が侵入するのを防止するためにエアーフィルターが設けられているが、このエアーフィルターに塵埃が堆積してくると空気の通気圧損が増加し、空気の熱交換効率が低下してくるので、定期的に或いは必要に応じてエアーフィルターを清掃する必要がある。ところが、空気調和機は、壁の天井際や天井など高所に設置されているケースがほとんどで、その空気調和機に搭載されたエアーフィルターを取り外して清掃することは大変面倒であった。これを解決するために、エアーフィルターを空気調和機に搭載した状態で、ブラシをエアフィルターの表面に沿って往復移動させて清掃するようにした清掃具がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図10は、上記特許文献1に記載された従来の清掃具の斜視図、図11は、同清掃具を搭載した空気調和機の概略断面図、図12は、同清掃具の他の取り付け例を示す空気調和機の概略断面図である。
【0004】
図10、11において、従来の清掃具1は、空気調和機2に取り付けられたエアフィルター3の表面に摺接して塵埃を除去するブラシ4と、ブラシ4の両端を支持する一対のレール5と、ブラシ4をレール5上に沿って、ブラシ4の先端をエアフィルター3の表面に摺接させながら上下に移動させる駆動モータ6から構成されている。7は、エアフィルター3の下端近傍、すなわちブラシ4が折り返す付近に下向きに設けられ、ブラシ4に付着した塵埃を除去する櫛である。
【0005】
ブラシ4は、エアフィルター3の表面に対し、図11に示すように略直角に、或いは、図12に示すように、ブラシ4を前下がり状に傾斜させて接触させている。
【0006】
以上のように構成された従来の清掃具1の動作、作用は、以下の通りである。
【0007】
初期状態においては、ブラシ4は、図11に示すようにエアフィルター3の上端に位置している。ここで駆動モータ6に通電すると、ブラシ4が、レール5上に沿って移動し、エアフィルター3に堆積した塵埃をこすり落としながら下側へ移動し、エアフィルター3の下端に達すると、今度は、上側に向かって移動し、初期状態の位置、すなわちエアフィルター3の上端で停止するようになっている。
【0008】
また、ブラシ4がエアフィルター3の下端に達し折り返す際に、下向きに設けられた櫛で、ブラシ4に付着した塵埃が除去されるようになっている。
【特許文献1】特開2001−170430号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来の清掃具の構成によると、特に、ブラシ4が、図11に示すように、エアフィルター3に略直角に接触している場合は、ブラシ4が下方に移動しながらエアフィルター3に堆積した塵埃をこすり落としていくが、ブラシ4が、エアフィルター3の下端に達し、そこで折り返し、上方に移動する際、ブラシ4のエアフィルター3に対する付勢力が、ブラシ4の移動方向に関係なくほぼ一定なので、エアフィルター3の表面に塵埃が残っているとその塵埃を上方に掃き寄せてしまい、十分な清掃効果が得られないという課題があった。
【0010】
一方、図12に示ように、ブラシ4を前下がり状に傾斜させてエアフィルター3に接触させた場合、ブラシ4を、上方に移動させるときは、ブラシ4が傾斜しているので、ブラシ4のエアフィルター3に対する付勢力が弱くなり、ブラシ4がエアフィルター3を撫でるようになるので、エアフィルター3の表面に塵埃が残っていても、それを上方に掃き寄せることは無い。
【0011】
しかしながら、ブラシ4を、前下がり状に傾斜させているので、ブラシ4を下方に移動させるときには、ブラシ4の先端がエアフィルター3の目に食い込むように作用するので、ブラシ4に加わる抵抗が大幅に大きくなり、駆動モータ6の大型化が余儀なくされていた。またブラシ4の磨耗も早いという課題もあった。
【0012】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、安価な構成で、エアーフィルターに付着した塵埃を一方向に効果的に掃き寄せることができる、清掃性能に優れた清掃具及び空気調和機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記従来の課題を解決するために、本発明の清掃具は、空気調和機に内蔵されたエアーフィルターに摺接して、前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシ体と、前記ブラシ体を、前記エアーフィルターの表面に沿って往復移動させる移動手段を備え、前記ブラシ体の中心線と前記エアーフィルターの表面とがなす角度を、前記ブラシ体の移動時の往路と復路とで異ならせたもので、例えば、ブラシ体の中心線とブラシ体の移動方向側のエアーフィルターの表面とがなす角度を、往路の際に、略90度とし、復路の際に、その角度より小さくすれば、往路のときは、エアーフィルターの塵埃を効果的に移動方向に掃き寄せることができ、また、復路の際は、ブラシ体でエアーフィルターの表面を撫でるだけなので、エアーフィルターの表面に塵埃が残っていても、それを反対方向に掃き寄せることが無く、安価な構成で、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0014】
また、本発明の清掃具は、空気調和機に内蔵されたエアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシ体と、前記ブラシ体を、前記エアーフィルターの表面に沿って往復移動させる移動手段を備え、前記ブラシ体を一方向に移動させるときに、前記ブラシ体を前記エアーフィルターに摺接させ、前記ブラシ体を反対方向に移動させるときに前記ブラシ体を前記エアーフィルターより離反させるもので、ブラシ体をエアーフィルターに摺接させながら一方向に移動させることにより、エアーフィルターに付着した塵埃を効果的に同方向に掃き寄せることができ、また、反対方向にブラシ体を移動させるときは、ブラシ体がエアーフィルターから離反しているので、エアーフィルターの表面に万が一塵埃が残っていても、それが反対方向に掃き寄せられることが無く、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0015】
また、本発明の空気調和機は、請求項1〜5のいずれか1項に記載された清掃具と、吸引される室内の空気中に含まれる塵埃を捕獲するエアーフィルターとを備え、前記エアーフィルターを、前記清掃具で清掃するようにしたもので、エアーフィルターを自動で且つ効率よく清掃することができる空気調和機を提供することが出来る。
【発明の効果】
【0016】
本発明の清掃具及び空気調和機は、安価な構成で、エアーフィルターに付着した塵埃を一方向に効果的に掃き寄せることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
第1の発明は、 空気調和機に内蔵されたエアーフィルターに摺接して、前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシ体と、前記ブラシ体を、前記エアーフィルターの表面に沿って往復移動させる移動手段を備え、前記ブラシ体の中心線と前記エアーフィルターの表面とがなす角度を、前記ブラシ体の移動時の往路と復路とで異ならせたもので、例えば、ブラシ体の中心線とブラシ体の移動方向側のエアーフィルターの表面とがなす角度を、往路の際に、略90度とし、復路の際に、その角度より小さくすれば、往路のときは、エアーフィルターの塵埃を効果的に移動方向に掃き寄せることができ、また、復路の際は、ブラシ体でエアーフィルターの表面を撫でるだけなので、エアーフィルターの表面に塵埃が残っていても、それを反対方向に掃き寄せることが無く、安価な構成で、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0018】
第2の発明は、特に、第1の発明の往路時のブラシ体の中心線とエアーフィルターの表面とがなす角度を略90度とすると共に、前記ブラシ体を、往路時の移動方向側に揺動自在に設けたもので、より簡単な構成で、往路の際には、エアーフィルターの塵埃を効果的に移動方向に掃き集め、復路の際には、ブラシ体がエアーフィルターの表面に沿って傾斜するので、エアーフィルターの表面を撫でるだけになり、残った塵埃を反対方向に掃き寄せることが無く、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0019】
第3の発明は、特に、第1又は第2の発明の移動手段は、ブラシ体をエアーフィルターの表面に沿って上下に往復移動させると共に、前記ブラシ体が下方に移動するときの、前記ブラシ体の中心線と移動方向側の前記エアーフィルターの表面とがなす角度を略90度とし、前記ブラシ体が上方に移動するときの、前記ブラシ体の中心線と移動方向側の前記エアーフィルターの表面とがなす角度を90度より小さくしたもので、ブラシ体が下方に移動する往路の際には、エアーフィルターの塵埃を効果的に下方に自然落下させ、復路の際には、ブラシ体がエアーフィルターの表面に対して傾斜し、エアーフィルターの表面を撫でるだけで、塵埃を上方に掃き寄せることが無い、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0020】
第4の発明は、特に、第3の発明のブラシ体で除去され落下する塵埃を受けるダストケースを、エアーフィルターの下端の下方に設けたもので、ダストケースに塵埃を集めるための特別な機構や、部品が不要なので、安価に構成することができる。
【0021】
第5の発明は、空気調和機に内蔵されたエアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシ体と、前記ブラシ体を、前記エアーフィルターの表面に沿って往復移動させる移動手段を備え、前記ブラシ体を一方向に移動させるときに、前記ブラシ体を前記エアーフィルターに摺接させ、前記ブラシ体を反対方向に移動させるときに前記ブラシ体を前記エアーフィルターより離反させるもので、ブラシ体をエアーフィルターに摺接させながら一方向に移動させることにより、エアーフィルターに付着した塵埃を効果的に同方向に掃き寄せることができ、また、反対方向にブラシ体を移動させるときは、ブラシ体がエアーフィルターから離反しているので、エアーフィルターの表面に万が一塵埃が残っていても、それが反対方向に掃き寄せられることが無く、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0022】
第6の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載された清掃具と、吸引される室内の空気中に含まれる塵埃を捕獲するエアーフィルターとを備え、前記エアーフィルターを、前記清掃具で清掃するようにしたもので、エアーフィルターを自動で且つ効率よく清掃することができる空気調和機を提供することが出来る。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
【0023】
図1は、本発明の第1の実施例における清掃具を搭載した空気調和機の断面図、図2は、同清掃具の斜視図、図3(a)同清掃具のブラシ体の斜視図、(b)は、同ブラシ体の側面、図4は、ブラシ体の回転軸とギアとの嵌合構成を示す要部断面図、図5は、同清掃具の側枠と中間部材の嵌合構成を示す要部側面図、図6(a)〜(d)は、同ブラシ体の動作を示す図である。
【0024】
図1〜6において、空気調和機20の内部には、前部と上部に配された熱交換器22と、室内の空気を、熱交換器22を通して吸引し、熱交換器22で熱交換された空気を吹き出し口23から室内に吹き出すためのファン24と、前部及び上部の熱交換器22を覆うように大きく湾曲して形成され、空気調和機20内に流入する空気に含まれる塵埃を捕獲するエアーフィルター21と、このエアーフィルター21の上流側表面に沿うように配された本実施例における清掃具10が設けられている。
【0025】
空気調和機20の前部及び天井部は、空気取入口25aを有するグリル25で覆われている。30は、清掃具10によって除去され落下してくるエアーフィルター21の塵埃を受けるダストケースで、エアーフィルター21の下方に着脱自在に設けられている。
【0026】
31は、グリル25の下部に開閉自在に設けられた扉で、ダストケース30を出し入れする際に開閉するものである。
【0027】
清掃具10は、一対の側枠11と上枠12と下枠13からなるフレーム14と、それぞれの側枠11に設けられたラックギア15と、空気調和機20に内蔵されたエアーフィルター21に付着した塵埃を除去するブラシ体16と、電動機17によって回転駆動されると共に、ラックギア15の歯15aに噛み合う歯18aを有し、ブラシ体16をエアーフィルター21の表面に沿って移動させるためのギア18から構成されている。
【0028】
上記構成により、電動機17と、ラックギア15と、ギア18とで、ブラシ体16を移動させる移動手段を構成している。
【0029】
図3において、ブラシ体16は、両端に回転軸16aを有する略帯状の基部16bと、基部16bの下端の長手方向に設けた溝部16cに圧入されたブラシ部材16dから構成されている。また、回転軸16aの外周の一部の長手方向にリブ16eが設けられている。
【0030】
図4において、ブラシ体16の回転軸16aとギア18とは、中間部材27を介して嵌合しており、中間部材27には、中間部材27に対し回転軸16aが所定の角度で回転できるように、回転軸16aのリブ16eの移動を所定の範囲で許容する凹溝27aが形成されている。
【0031】
また、中間部材27は、ギア18に回転自在に嵌合すると共に、図5に示すように、裏面に、側枠11の長手方向に設けた長穴11aに嵌合する角形の突起27bが設けられ、中間部材27の回転を規制するようにしている。
【0032】
なお、本実施例では、ブラシ体16の回動中心(回転軸16aの中心)とエアーフィルター21の表面との距離L2(図6参照)を、ブラシ体16の回動中心(回転軸16aの中心)とブラシ部材16dの先端までの距離L1より小さく設定して(図3参照)、エアーフィルター21の清掃時に、ブラシ体16を撓ませながら効果的に塵埃を掃き寄せるようにしている。
【0033】
以上のように構成された本実施例の清掃具10及びそれが搭載された空気調和機20の動作、作用は以下の通りである。
【0034】
空気調和機20の運転、例えば冷房運転を開始すると、ファン24が回転し、室内の空気が、グリル25に設けた空気取り入れ口25aから流入し、エアフィルター21を通って熱交換器22に至り、そこで冷却され、冷たい空気が、吹き出し口23から室内に吹き出される。空気取り入れ口25aから吸引される室内の空気に含まれた塵埃は、エアフィルター21の表面に付着し次第に堆積していく。
【0035】
エアフィルター21の表面に塵埃が堆積してくると、空気の通気圧損が増加し、熱交換器22での熱交換効率が低下してくるので、定期的に或いは、必要に応じて、エアフィルター21に堆積した塵埃の除去運転が必要となる。
【0036】
本実施例における清掃具10によるエアフィルター21の清掃動作について、図6を用いて説明する。図6は、ブラシ体16をエアフィルター21の表面に沿って上下に移動させながら、エアフィルター21の上部の水平部21a及び垂直部21b(図1参照)を清掃する際のブラシ体16の動作を示す図である。
【0037】
最初に、清掃具10のブラシ体16は、図1に示すように、エアフィルター21の上端に位置させておく。本実施例では、この位置を、清掃具10の動作開始位置としている。
【0038】
図示しない運転スイッチを操作すると、電動機17に通電され、ギア18が回転駆動し、ギア18のラックギア15上での移動に伴い、ブラシ体16が左方、すなわち下方に向かって移動し、図6(a)に示すように、ブラシ体16のブラシ部材16dでエアフィルター21の水平部21aに付着した塵埃を左方に掃き寄せていく。このときの、ブラシ体16の中止線とブラシ体16の移動方向側のエアフィルター21の表面とがなす角度α1を、本実施例では、略90度になるように設定している。
【0039】
そして、ブラシ体16がエアフィルター21の湾曲部21cを通ってエアフィルター21の垂直部21bに至る際に、側枠11に設けた長穴11aもエアフィルター21の形状に沿って湾曲しているので、図6(b)に示すように、長穴11aでガイドされている中間部材27の突起27b(図5参照)が、反時計方向に、略90度回転する。このときブラシ体16のブラシ部材16dは、エアフィルター21の表面に押さえつけられ摩擦を受けているので、同様に反時計方向に略90度回転し、エアフィルター21の表面に摺接する状態が維持され、この状態で、下方に移動しながら、エアフィルター21の塵埃を掃いていく。
【0040】
本実施例では、ブラシ体16の回転軸16aに設けたリブ16eの移動範囲が中間部材27の凹溝27aで規制されているので、ブラシ体16が反時計方向に90度より大きな角度まで回転することは無い、すなわち、エアフィルター21の塵埃を確実に掃き寄せることができる。
【0041】
そして、ブラシ体16のブラシ部材16dによって、掃き寄せられ落下する塵埃は、エアフィルター21の下方に設けたダストケース30に落下し、そこに堆積していく。
【0042】
そして、ブラシ体16がエアフィルター21の下端に達すると、図示しない制御手段により電動機17が逆回転して、次のエアフィルター21の清掃に備え、ブラシ体16をエアフィルター21の上端まで移動させる。
【0043】
ブラシ体16をエアフィルター21の上端まで移動させる際、すなわち、ブラシ体16を上方に移動させる際、ブラシ体16のブラシ部材16dを、下方に移動させたときと同様の角度でエアフィルター21に摺接させると、エアフィルター21の表面に塵埃が残っている場合、それが上方に掃き寄せられることになるが、本実施例では、ブラシ体16の回転軸16aに設けたリブ16eが中間部材27の凹溝27a内で自由に移動できるようになっているので、エアフィルター21の垂直部21bを通過するときは、図6(d)に示すようにブラシ体16が自重で時計方向に回動し、ブラシ部材16dの先端が、エアフィルター21の表面から離れるので、エアフィルター21の表面に残った塵埃を上向きに掃くことが無い。
【0044】
また、ブラシ体16がさらに上昇し、エアフィルター21の水平部21aを通過するときは、ブラシ体16が自重で反時計方向に戻ろうとするが、ブラシ体16の回転軸16aに設けたリブ16eが中間部材27の凹溝27a内で自由に移動できるので、図6(c)に示すように、ブラシ体16のブラシ部材16dでエアフィルター21の表面を撫でるような作用をする。これにより、エアフィルター21の表面に塵埃が残っていてもそれを、右方向に掃き寄せることは無い。
【0045】
また、ダストケース30に堆積した塵埃は、グリル25の下部に開閉自在に設けられた扉31を開けて、ダストケース30を引きだして、簡単に破棄することができる。
【0046】
以上のように、本実施例では、ブラシ体16が上方に移動するときには、ブラシ体16の中止線とブラシ体16の移動方向側のエアフィルター21の表面とがなす角度α2が90度より小さくなるように設定している。
【0047】
以上のように、本実施例における清掃具10によれば、ブラシ体16の往路の際、すなわち塵埃を掃き寄せたい方向に移動させるときの、ブラシ体16の中心線とエアーフィルター21の表面とがなす角度を略90度とし、ブラシ体16の復路の際、すなわちブラシ体16を元の場所に戻すように移動させるときの、ブラシ体16の中心線とエアーフィルター21の表面とがなす角度を90度より小さくすることで、往路のときは、エアーフィルター21の表面に付着した塵埃を効果的に移動方向に掃き集めることができ、また、復路の際は、ブラシ体16でエアーフィルター21の表面を撫でるだけなので、エアーフィルター21の表面に塵埃が残っていても、それを反対方向に掃き寄せることが無く、安価な構成で、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0048】
また、ブラシ体16の回転軸16aに設けたリブ16eが中間部材27に設けた凹溝27a内で自由に移動できるようにして、ブラシ体16が往路時の移動方向側に揺動自在にしているので、簡単な構成で、ブラシ体16の中心線とエアーフィルター21の表面とがなす角度を、往路と復路とで異ならせることができる。
【0049】
また、本実施例では、ブラシ体16を上下方向に移動させるようにしているので、ブラシ体16が下方に移動する往路の際には、エアーフィルター21の塵埃を効果的に下方に自然落下させてダストケース30で回収し、復路の際、ブラシ体16がエアーフィルター21の垂直部21bを通るときは、ブラシ体16のブラシ部材16dがエアーフィルター21に接触せず、また、ブラシ体16がエアーフィルター21の水平21aを通るときは、エアーフィルター21の表面に沿って傾斜し、エアーフィルターの表面を撫でるだけなので、塵埃を反対方向に掃き寄せることが無く、清掃性能に優れた清掃具10を提供することができる。
【0050】
また、ブラシ体16で除去され落下する塵埃を受けるダストケース30を、エアーフィルター21の下端の下方に設けたので、ダストケース30に塵埃を集めるための特別な機構や、部品が不要なので、清掃具10を安価に構成することができる。
【0051】
また、ブラシ体16を、エアーフィルター21の垂直部21bの表面に沿って上方に移動させる際に、ブラシ体16のブラシ部材16dがエアーフィルター21の表面より離反するので、エアーフィルター21の表面に万が一塵埃が残っていても、それが上方向に掃き上げられることが一切無く、清掃性能に優れた清掃具10を提供することができる。
(実施例2)
【0052】
図7は、本発明の第2の実施例における清掃具の斜視図、図8(a)は、同清掃具のブラシ体の斜視図、(b)は、同ブラシ体の側面図、図9(a)は、同ブラシ体のエアフィルター上部での動作を示す図、(b)は、同ブラシ体のエアフィルター下部での動作を示す図である。なお、上記第1の実施例における清掃具と同一部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0053】
上記第1の実施例では、ブラシ体18が復路時にエアーフィルター21の垂直部21bを通過する際だけ、ブラシ体16のブラシ部材16dをエアーフィルター21の表面から離反させるようにしたが、本実施例は、ブラシ体18の復路時に、エアーフィルター21の下端から上端に至るまでの間、ブラシ体16のブラシ部材16dをエアーフィルター21の表面から離反させるようにするものである。
【0054】
図7〜9において、本実施例における清掃具35の側枠11の長手方向にブラシ体16の傾きを規制するガイド36が設けられ、そのガイド36の上端には前下がり状の傾斜面36aが、下端には、上上がり状の傾斜面36bがそれぞれ設けられている。
【0055】
また、ブラシ体16の基部16bの端面には、前記ガイド36の外周に沿って摺接する規制ピン37が設けられている。38は、バネ材などからなり、一端がブラシ体16の基部16bの側面に、他端が中間部材27にそれぞれ引っ掛けられ、ブラシ体16を、図7中のブラシ体16の右端側から見てみて時計方向に付勢する付勢手段である。
【0056】
また、ブラシ体16の回転軸16aの中心と規制ピン37との間の距離L3は、ブラシ体16の回転軸16aの中心とガイド36の下面との間の距離L4と、ほぼ同じになるように設定されている。
【0057】
以上のように構成された本実施例における清掃具10の動作を、図9を用いて説明する。
【0058】
ブラシ体16が、エアーフィルター21の上端より右側にあるとき(Iの位置)は、ブラシ体16は、付勢手段38により、傾斜し、ブラシ部材16dは、エアーフィルター21の表面から離れている。そして、電動機17の駆動によりギア18が回転し、ブラシ体16が、下方に向かって、すなわち左方に移動し始めると、ブラシ体16の規制ピン部37が、ガイド36の傾斜面36aに当接し、それに沿って摺動しながらガイド36の下面に向かって移動するにつれ、ブラシ体16が次第に立ち上がり(イ→ウの位置)、ウの位置では、ブラシ体16の中心線と移動方向側のエアーフィルター21の表面とがなす角度α3がほぼ直角になる。この状態が、ブラシ体16がエアーフィルター21の下端に達するまで維持され、その間に塵埃が効率よく下方に掃き寄せられ、ダストケース30内に落下していく。
【0059】
そして、図9(b)に示すように、ブラシ体16がエアーフィルター21の下端に達し、規制ピン37が、ガイド36の端部から外れると(エの位置)、付勢手段38の付勢力で、ブラシ体16が、時計方向に回転し、ブラシ部材16dがエアーフィルター21の表面から離れる。
【0060】
そして、電動機17を逆転させて、ブラシ体16を逆方向に、すなわち上方に移動させると、今度は、規制ピン38は、ガイド36の傾斜面36bに当たって、斜め上方にガイドされ、ブラシ体16が斜めになった状態(オの位置)で、すなわち、エアーフィルター21の表面から離れた状態で、ガイド36の上端面上を摺動しながら、エアーフィルター21の上端に向かって移動していく。
【0061】
以上のように、本実施例によれば、ブラシ体16が、エアーフィルター21の表面に沿って下方に移動する際は、ブラシ体16のブラシ部材16で、エアーフィルター21の表面に付着した塵埃を下方に掃き寄せると共に、ブラシ体16をエアーフィルター21の表面に沿って上方に移動させる際には、ブラシ体16のブラシ部材16dがエアーフィルター21の表面より離反しているので、エアーフィルター21の表面に万が一塵埃が残っていても、それが上方向に掃き上げられることが無く、清掃性能に優れた清掃具35を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上のように、本発明にかかる清掃具及び空気調和機は、安価な構成で、エアーフィルターに付着した塵埃を一方向に効果的に掃き寄せることができるもので、家庭用、業務用の各種空気調和機は勿論、空気清浄機、換気装置などエアフィルターを有する各種機器に適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1の実施例における清掃具を搭載した空気調和機の断面図
【図2】同清掃具の斜視図
【図3】(a)同清掃具のブラシ体の斜視図、(b)同ブラシ体の側面図
【図4】ブラシ体の回転軸とギアとの嵌合構成を示す要部断面図
【図5】同清掃具の側枠と中間部材の嵌合構成を示す要部側面図
【図6】(a)〜(d)同ブラシ体の動作を示す図
【図7】本発明の第2の実施例における清掃具の斜視図
【図8】(a)同清掃具のブラシ体の斜視図、(b)同ブラシ体の側面図
【図9】(a)同ブラシ体のエアフィルター上部での動作を示す図、(b)同ブラシ体のエアフィルター下部での動作を示す図、
【図10】従来の清掃具の斜視図
【図11】同清掃具を搭載した空気調和機の概略断面図
【図12】同清掃具の他の取り付け例を示す空気調和機の概略断面図
【符号の説明】
【0064】
10、35 清掃具
15 ラックギア(移動手段)
16 ブラシ体
17 電動機(移動手段)
18 ギア(移動手段)
20 空気調和機
21 エアフィルター
30 ダストケース
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機などに搭載されたエアーフィルターを清掃する清掃具及びそれを用いた空気調和機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
空気調和機には、運転時に、その空気調和機内部に塵埃が侵入するのを防止するためにエアーフィルターが設けられているが、このエアーフィルターに塵埃が堆積してくると空気の通気圧損が増加し、空気の熱交換効率が低下してくるので、定期的に或いは必要に応じてエアーフィルターを清掃する必要がある。ところが、空気調和機は、壁の天井際や天井など高所に設置されているケースがほとんどで、その空気調和機に搭載されたエアーフィルターを取り外して清掃することは大変面倒であった。これを解決するために、エアーフィルターを空気調和機に搭載した状態で、ブラシをエアフィルターの表面に沿って往復移動させて清掃するようにした清掃具がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図10は、上記特許文献1に記載された従来の清掃具の斜視図、図11は、同清掃具を搭載した空気調和機の概略断面図、図12は、同清掃具の他の取り付け例を示す空気調和機の概略断面図である。
【0004】
図10、11において、従来の清掃具1は、空気調和機2に取り付けられたエアフィルター3の表面に摺接して塵埃を除去するブラシ4と、ブラシ4の両端を支持する一対のレール5と、ブラシ4をレール5上に沿って、ブラシ4の先端をエアフィルター3の表面に摺接させながら上下に移動させる駆動モータ6から構成されている。7は、エアフィルター3の下端近傍、すなわちブラシ4が折り返す付近に下向きに設けられ、ブラシ4に付着した塵埃を除去する櫛である。
【0005】
ブラシ4は、エアフィルター3の表面に対し、図11に示すように略直角に、或いは、図12に示すように、ブラシ4を前下がり状に傾斜させて接触させている。
【0006】
以上のように構成された従来の清掃具1の動作、作用は、以下の通りである。
【0007】
初期状態においては、ブラシ4は、図11に示すようにエアフィルター3の上端に位置している。ここで駆動モータ6に通電すると、ブラシ4が、レール5上に沿って移動し、エアフィルター3に堆積した塵埃をこすり落としながら下側へ移動し、エアフィルター3の下端に達すると、今度は、上側に向かって移動し、初期状態の位置、すなわちエアフィルター3の上端で停止するようになっている。
【0008】
また、ブラシ4がエアフィルター3の下端に達し折り返す際に、下向きに設けられた櫛で、ブラシ4に付着した塵埃が除去されるようになっている。
【特許文献1】特開2001−170430号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来の清掃具の構成によると、特に、ブラシ4が、図11に示すように、エアフィルター3に略直角に接触している場合は、ブラシ4が下方に移動しながらエアフィルター3に堆積した塵埃をこすり落としていくが、ブラシ4が、エアフィルター3の下端に達し、そこで折り返し、上方に移動する際、ブラシ4のエアフィルター3に対する付勢力が、ブラシ4の移動方向に関係なくほぼ一定なので、エアフィルター3の表面に塵埃が残っているとその塵埃を上方に掃き寄せてしまい、十分な清掃効果が得られないという課題があった。
【0010】
一方、図12に示ように、ブラシ4を前下がり状に傾斜させてエアフィルター3に接触させた場合、ブラシ4を、上方に移動させるときは、ブラシ4が傾斜しているので、ブラシ4のエアフィルター3に対する付勢力が弱くなり、ブラシ4がエアフィルター3を撫でるようになるので、エアフィルター3の表面に塵埃が残っていても、それを上方に掃き寄せることは無い。
【0011】
しかしながら、ブラシ4を、前下がり状に傾斜させているので、ブラシ4を下方に移動させるときには、ブラシ4の先端がエアフィルター3の目に食い込むように作用するので、ブラシ4に加わる抵抗が大幅に大きくなり、駆動モータ6の大型化が余儀なくされていた。またブラシ4の磨耗も早いという課題もあった。
【0012】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、安価な構成で、エアーフィルターに付着した塵埃を一方向に効果的に掃き寄せることができる、清掃性能に優れた清掃具及び空気調和機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記従来の課題を解決するために、本発明の清掃具は、空気調和機に内蔵されたエアーフィルターに摺接して、前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシ体と、前記ブラシ体を、前記エアーフィルターの表面に沿って往復移動させる移動手段を備え、前記ブラシ体の中心線と前記エアーフィルターの表面とがなす角度を、前記ブラシ体の移動時の往路と復路とで異ならせたもので、例えば、ブラシ体の中心線とブラシ体の移動方向側のエアーフィルターの表面とがなす角度を、往路の際に、略90度とし、復路の際に、その角度より小さくすれば、往路のときは、エアーフィルターの塵埃を効果的に移動方向に掃き寄せることができ、また、復路の際は、ブラシ体でエアーフィルターの表面を撫でるだけなので、エアーフィルターの表面に塵埃が残っていても、それを反対方向に掃き寄せることが無く、安価な構成で、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0014】
また、本発明の清掃具は、空気調和機に内蔵されたエアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシ体と、前記ブラシ体を、前記エアーフィルターの表面に沿って往復移動させる移動手段を備え、前記ブラシ体を一方向に移動させるときに、前記ブラシ体を前記エアーフィルターに摺接させ、前記ブラシ体を反対方向に移動させるときに前記ブラシ体を前記エアーフィルターより離反させるもので、ブラシ体をエアーフィルターに摺接させながら一方向に移動させることにより、エアーフィルターに付着した塵埃を効果的に同方向に掃き寄せることができ、また、反対方向にブラシ体を移動させるときは、ブラシ体がエアーフィルターから離反しているので、エアーフィルターの表面に万が一塵埃が残っていても、それが反対方向に掃き寄せられることが無く、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0015】
また、本発明の空気調和機は、請求項1〜5のいずれか1項に記載された清掃具と、吸引される室内の空気中に含まれる塵埃を捕獲するエアーフィルターとを備え、前記エアーフィルターを、前記清掃具で清掃するようにしたもので、エアーフィルターを自動で且つ効率よく清掃することができる空気調和機を提供することが出来る。
【発明の効果】
【0016】
本発明の清掃具及び空気調和機は、安価な構成で、エアーフィルターに付着した塵埃を一方向に効果的に掃き寄せることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
第1の発明は、 空気調和機に内蔵されたエアーフィルターに摺接して、前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシ体と、前記ブラシ体を、前記エアーフィルターの表面に沿って往復移動させる移動手段を備え、前記ブラシ体の中心線と前記エアーフィルターの表面とがなす角度を、前記ブラシ体の移動時の往路と復路とで異ならせたもので、例えば、ブラシ体の中心線とブラシ体の移動方向側のエアーフィルターの表面とがなす角度を、往路の際に、略90度とし、復路の際に、その角度より小さくすれば、往路のときは、エアーフィルターの塵埃を効果的に移動方向に掃き寄せることができ、また、復路の際は、ブラシ体でエアーフィルターの表面を撫でるだけなので、エアーフィルターの表面に塵埃が残っていても、それを反対方向に掃き寄せることが無く、安価な構成で、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0018】
第2の発明は、特に、第1の発明の往路時のブラシ体の中心線とエアーフィルターの表面とがなす角度を略90度とすると共に、前記ブラシ体を、往路時の移動方向側に揺動自在に設けたもので、より簡単な構成で、往路の際には、エアーフィルターの塵埃を効果的に移動方向に掃き集め、復路の際には、ブラシ体がエアーフィルターの表面に沿って傾斜するので、エアーフィルターの表面を撫でるだけになり、残った塵埃を反対方向に掃き寄せることが無く、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0019】
第3の発明は、特に、第1又は第2の発明の移動手段は、ブラシ体をエアーフィルターの表面に沿って上下に往復移動させると共に、前記ブラシ体が下方に移動するときの、前記ブラシ体の中心線と移動方向側の前記エアーフィルターの表面とがなす角度を略90度とし、前記ブラシ体が上方に移動するときの、前記ブラシ体の中心線と移動方向側の前記エアーフィルターの表面とがなす角度を90度より小さくしたもので、ブラシ体が下方に移動する往路の際には、エアーフィルターの塵埃を効果的に下方に自然落下させ、復路の際には、ブラシ体がエアーフィルターの表面に対して傾斜し、エアーフィルターの表面を撫でるだけで、塵埃を上方に掃き寄せることが無い、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0020】
第4の発明は、特に、第3の発明のブラシ体で除去され落下する塵埃を受けるダストケースを、エアーフィルターの下端の下方に設けたもので、ダストケースに塵埃を集めるための特別な機構や、部品が不要なので、安価に構成することができる。
【0021】
第5の発明は、空気調和機に内蔵されたエアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシ体と、前記ブラシ体を、前記エアーフィルターの表面に沿って往復移動させる移動手段を備え、前記ブラシ体を一方向に移動させるときに、前記ブラシ体を前記エアーフィルターに摺接させ、前記ブラシ体を反対方向に移動させるときに前記ブラシ体を前記エアーフィルターより離反させるもので、ブラシ体をエアーフィルターに摺接させながら一方向に移動させることにより、エアーフィルターに付着した塵埃を効果的に同方向に掃き寄せることができ、また、反対方向にブラシ体を移動させるときは、ブラシ体がエアーフィルターから離反しているので、エアーフィルターの表面に万が一塵埃が残っていても、それが反対方向に掃き寄せられることが無く、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0022】
第6の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載された清掃具と、吸引される室内の空気中に含まれる塵埃を捕獲するエアーフィルターとを備え、前記エアーフィルターを、前記清掃具で清掃するようにしたもので、エアーフィルターを自動で且つ効率よく清掃することができる空気調和機を提供することが出来る。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施例1)
【0023】
図1は、本発明の第1の実施例における清掃具を搭載した空気調和機の断面図、図2は、同清掃具の斜視図、図3(a)同清掃具のブラシ体の斜視図、(b)は、同ブラシ体の側面、図4は、ブラシ体の回転軸とギアとの嵌合構成を示す要部断面図、図5は、同清掃具の側枠と中間部材の嵌合構成を示す要部側面図、図6(a)〜(d)は、同ブラシ体の動作を示す図である。
【0024】
図1〜6において、空気調和機20の内部には、前部と上部に配された熱交換器22と、室内の空気を、熱交換器22を通して吸引し、熱交換器22で熱交換された空気を吹き出し口23から室内に吹き出すためのファン24と、前部及び上部の熱交換器22を覆うように大きく湾曲して形成され、空気調和機20内に流入する空気に含まれる塵埃を捕獲するエアーフィルター21と、このエアーフィルター21の上流側表面に沿うように配された本実施例における清掃具10が設けられている。
【0025】
空気調和機20の前部及び天井部は、空気取入口25aを有するグリル25で覆われている。30は、清掃具10によって除去され落下してくるエアーフィルター21の塵埃を受けるダストケースで、エアーフィルター21の下方に着脱自在に設けられている。
【0026】
31は、グリル25の下部に開閉自在に設けられた扉で、ダストケース30を出し入れする際に開閉するものである。
【0027】
清掃具10は、一対の側枠11と上枠12と下枠13からなるフレーム14と、それぞれの側枠11に設けられたラックギア15と、空気調和機20に内蔵されたエアーフィルター21に付着した塵埃を除去するブラシ体16と、電動機17によって回転駆動されると共に、ラックギア15の歯15aに噛み合う歯18aを有し、ブラシ体16をエアーフィルター21の表面に沿って移動させるためのギア18から構成されている。
【0028】
上記構成により、電動機17と、ラックギア15と、ギア18とで、ブラシ体16を移動させる移動手段を構成している。
【0029】
図3において、ブラシ体16は、両端に回転軸16aを有する略帯状の基部16bと、基部16bの下端の長手方向に設けた溝部16cに圧入されたブラシ部材16dから構成されている。また、回転軸16aの外周の一部の長手方向にリブ16eが設けられている。
【0030】
図4において、ブラシ体16の回転軸16aとギア18とは、中間部材27を介して嵌合しており、中間部材27には、中間部材27に対し回転軸16aが所定の角度で回転できるように、回転軸16aのリブ16eの移動を所定の範囲で許容する凹溝27aが形成されている。
【0031】
また、中間部材27は、ギア18に回転自在に嵌合すると共に、図5に示すように、裏面に、側枠11の長手方向に設けた長穴11aに嵌合する角形の突起27bが設けられ、中間部材27の回転を規制するようにしている。
【0032】
なお、本実施例では、ブラシ体16の回動中心(回転軸16aの中心)とエアーフィルター21の表面との距離L2(図6参照)を、ブラシ体16の回動中心(回転軸16aの中心)とブラシ部材16dの先端までの距離L1より小さく設定して(図3参照)、エアーフィルター21の清掃時に、ブラシ体16を撓ませながら効果的に塵埃を掃き寄せるようにしている。
【0033】
以上のように構成された本実施例の清掃具10及びそれが搭載された空気調和機20の動作、作用は以下の通りである。
【0034】
空気調和機20の運転、例えば冷房運転を開始すると、ファン24が回転し、室内の空気が、グリル25に設けた空気取り入れ口25aから流入し、エアフィルター21を通って熱交換器22に至り、そこで冷却され、冷たい空気が、吹き出し口23から室内に吹き出される。空気取り入れ口25aから吸引される室内の空気に含まれた塵埃は、エアフィルター21の表面に付着し次第に堆積していく。
【0035】
エアフィルター21の表面に塵埃が堆積してくると、空気の通気圧損が増加し、熱交換器22での熱交換効率が低下してくるので、定期的に或いは、必要に応じて、エアフィルター21に堆積した塵埃の除去運転が必要となる。
【0036】
本実施例における清掃具10によるエアフィルター21の清掃動作について、図6を用いて説明する。図6は、ブラシ体16をエアフィルター21の表面に沿って上下に移動させながら、エアフィルター21の上部の水平部21a及び垂直部21b(図1参照)を清掃する際のブラシ体16の動作を示す図である。
【0037】
最初に、清掃具10のブラシ体16は、図1に示すように、エアフィルター21の上端に位置させておく。本実施例では、この位置を、清掃具10の動作開始位置としている。
【0038】
図示しない運転スイッチを操作すると、電動機17に通電され、ギア18が回転駆動し、ギア18のラックギア15上での移動に伴い、ブラシ体16が左方、すなわち下方に向かって移動し、図6(a)に示すように、ブラシ体16のブラシ部材16dでエアフィルター21の水平部21aに付着した塵埃を左方に掃き寄せていく。このときの、ブラシ体16の中止線とブラシ体16の移動方向側のエアフィルター21の表面とがなす角度α1を、本実施例では、略90度になるように設定している。
【0039】
そして、ブラシ体16がエアフィルター21の湾曲部21cを通ってエアフィルター21の垂直部21bに至る際に、側枠11に設けた長穴11aもエアフィルター21の形状に沿って湾曲しているので、図6(b)に示すように、長穴11aでガイドされている中間部材27の突起27b(図5参照)が、反時計方向に、略90度回転する。このときブラシ体16のブラシ部材16dは、エアフィルター21の表面に押さえつけられ摩擦を受けているので、同様に反時計方向に略90度回転し、エアフィルター21の表面に摺接する状態が維持され、この状態で、下方に移動しながら、エアフィルター21の塵埃を掃いていく。
【0040】
本実施例では、ブラシ体16の回転軸16aに設けたリブ16eの移動範囲が中間部材27の凹溝27aで規制されているので、ブラシ体16が反時計方向に90度より大きな角度まで回転することは無い、すなわち、エアフィルター21の塵埃を確実に掃き寄せることができる。
【0041】
そして、ブラシ体16のブラシ部材16dによって、掃き寄せられ落下する塵埃は、エアフィルター21の下方に設けたダストケース30に落下し、そこに堆積していく。
【0042】
そして、ブラシ体16がエアフィルター21の下端に達すると、図示しない制御手段により電動機17が逆回転して、次のエアフィルター21の清掃に備え、ブラシ体16をエアフィルター21の上端まで移動させる。
【0043】
ブラシ体16をエアフィルター21の上端まで移動させる際、すなわち、ブラシ体16を上方に移動させる際、ブラシ体16のブラシ部材16dを、下方に移動させたときと同様の角度でエアフィルター21に摺接させると、エアフィルター21の表面に塵埃が残っている場合、それが上方に掃き寄せられることになるが、本実施例では、ブラシ体16の回転軸16aに設けたリブ16eが中間部材27の凹溝27a内で自由に移動できるようになっているので、エアフィルター21の垂直部21bを通過するときは、図6(d)に示すようにブラシ体16が自重で時計方向に回動し、ブラシ部材16dの先端が、エアフィルター21の表面から離れるので、エアフィルター21の表面に残った塵埃を上向きに掃くことが無い。
【0044】
また、ブラシ体16がさらに上昇し、エアフィルター21の水平部21aを通過するときは、ブラシ体16が自重で反時計方向に戻ろうとするが、ブラシ体16の回転軸16aに設けたリブ16eが中間部材27の凹溝27a内で自由に移動できるので、図6(c)に示すように、ブラシ体16のブラシ部材16dでエアフィルター21の表面を撫でるような作用をする。これにより、エアフィルター21の表面に塵埃が残っていてもそれを、右方向に掃き寄せることは無い。
【0045】
また、ダストケース30に堆積した塵埃は、グリル25の下部に開閉自在に設けられた扉31を開けて、ダストケース30を引きだして、簡単に破棄することができる。
【0046】
以上のように、本実施例では、ブラシ体16が上方に移動するときには、ブラシ体16の中止線とブラシ体16の移動方向側のエアフィルター21の表面とがなす角度α2が90度より小さくなるように設定している。
【0047】
以上のように、本実施例における清掃具10によれば、ブラシ体16の往路の際、すなわち塵埃を掃き寄せたい方向に移動させるときの、ブラシ体16の中心線とエアーフィルター21の表面とがなす角度を略90度とし、ブラシ体16の復路の際、すなわちブラシ体16を元の場所に戻すように移動させるときの、ブラシ体16の中心線とエアーフィルター21の表面とがなす角度を90度より小さくすることで、往路のときは、エアーフィルター21の表面に付着した塵埃を効果的に移動方向に掃き集めることができ、また、復路の際は、ブラシ体16でエアーフィルター21の表面を撫でるだけなので、エアーフィルター21の表面に塵埃が残っていても、それを反対方向に掃き寄せることが無く、安価な構成で、清掃性能に優れた清掃具を提供することができる。
【0048】
また、ブラシ体16の回転軸16aに設けたリブ16eが中間部材27に設けた凹溝27a内で自由に移動できるようにして、ブラシ体16が往路時の移動方向側に揺動自在にしているので、簡単な構成で、ブラシ体16の中心線とエアーフィルター21の表面とがなす角度を、往路と復路とで異ならせることができる。
【0049】
また、本実施例では、ブラシ体16を上下方向に移動させるようにしているので、ブラシ体16が下方に移動する往路の際には、エアーフィルター21の塵埃を効果的に下方に自然落下させてダストケース30で回収し、復路の際、ブラシ体16がエアーフィルター21の垂直部21bを通るときは、ブラシ体16のブラシ部材16dがエアーフィルター21に接触せず、また、ブラシ体16がエアーフィルター21の水平21aを通るときは、エアーフィルター21の表面に沿って傾斜し、エアーフィルターの表面を撫でるだけなので、塵埃を反対方向に掃き寄せることが無く、清掃性能に優れた清掃具10を提供することができる。
【0050】
また、ブラシ体16で除去され落下する塵埃を受けるダストケース30を、エアーフィルター21の下端の下方に設けたので、ダストケース30に塵埃を集めるための特別な機構や、部品が不要なので、清掃具10を安価に構成することができる。
【0051】
また、ブラシ体16を、エアーフィルター21の垂直部21bの表面に沿って上方に移動させる際に、ブラシ体16のブラシ部材16dがエアーフィルター21の表面より離反するので、エアーフィルター21の表面に万が一塵埃が残っていても、それが上方向に掃き上げられることが一切無く、清掃性能に優れた清掃具10を提供することができる。
(実施例2)
【0052】
図7は、本発明の第2の実施例における清掃具の斜視図、図8(a)は、同清掃具のブラシ体の斜視図、(b)は、同ブラシ体の側面図、図9(a)は、同ブラシ体のエアフィルター上部での動作を示す図、(b)は、同ブラシ体のエアフィルター下部での動作を示す図である。なお、上記第1の実施例における清掃具と同一部分については同一符号を付して、その説明を省略する。
【0053】
上記第1の実施例では、ブラシ体18が復路時にエアーフィルター21の垂直部21bを通過する際だけ、ブラシ体16のブラシ部材16dをエアーフィルター21の表面から離反させるようにしたが、本実施例は、ブラシ体18の復路時に、エアーフィルター21の下端から上端に至るまでの間、ブラシ体16のブラシ部材16dをエアーフィルター21の表面から離反させるようにするものである。
【0054】
図7〜9において、本実施例における清掃具35の側枠11の長手方向にブラシ体16の傾きを規制するガイド36が設けられ、そのガイド36の上端には前下がり状の傾斜面36aが、下端には、上上がり状の傾斜面36bがそれぞれ設けられている。
【0055】
また、ブラシ体16の基部16bの端面には、前記ガイド36の外周に沿って摺接する規制ピン37が設けられている。38は、バネ材などからなり、一端がブラシ体16の基部16bの側面に、他端が中間部材27にそれぞれ引っ掛けられ、ブラシ体16を、図7中のブラシ体16の右端側から見てみて時計方向に付勢する付勢手段である。
【0056】
また、ブラシ体16の回転軸16aの中心と規制ピン37との間の距離L3は、ブラシ体16の回転軸16aの中心とガイド36の下面との間の距離L4と、ほぼ同じになるように設定されている。
【0057】
以上のように構成された本実施例における清掃具10の動作を、図9を用いて説明する。
【0058】
ブラシ体16が、エアーフィルター21の上端より右側にあるとき(Iの位置)は、ブラシ体16は、付勢手段38により、傾斜し、ブラシ部材16dは、エアーフィルター21の表面から離れている。そして、電動機17の駆動によりギア18が回転し、ブラシ体16が、下方に向かって、すなわち左方に移動し始めると、ブラシ体16の規制ピン部37が、ガイド36の傾斜面36aに当接し、それに沿って摺動しながらガイド36の下面に向かって移動するにつれ、ブラシ体16が次第に立ち上がり(イ→ウの位置)、ウの位置では、ブラシ体16の中心線と移動方向側のエアーフィルター21の表面とがなす角度α3がほぼ直角になる。この状態が、ブラシ体16がエアーフィルター21の下端に達するまで維持され、その間に塵埃が効率よく下方に掃き寄せられ、ダストケース30内に落下していく。
【0059】
そして、図9(b)に示すように、ブラシ体16がエアーフィルター21の下端に達し、規制ピン37が、ガイド36の端部から外れると(エの位置)、付勢手段38の付勢力で、ブラシ体16が、時計方向に回転し、ブラシ部材16dがエアーフィルター21の表面から離れる。
【0060】
そして、電動機17を逆転させて、ブラシ体16を逆方向に、すなわち上方に移動させると、今度は、規制ピン38は、ガイド36の傾斜面36bに当たって、斜め上方にガイドされ、ブラシ体16が斜めになった状態(オの位置)で、すなわち、エアーフィルター21の表面から離れた状態で、ガイド36の上端面上を摺動しながら、エアーフィルター21の上端に向かって移動していく。
【0061】
以上のように、本実施例によれば、ブラシ体16が、エアーフィルター21の表面に沿って下方に移動する際は、ブラシ体16のブラシ部材16で、エアーフィルター21の表面に付着した塵埃を下方に掃き寄せると共に、ブラシ体16をエアーフィルター21の表面に沿って上方に移動させる際には、ブラシ体16のブラシ部材16dがエアーフィルター21の表面より離反しているので、エアーフィルター21の表面に万が一塵埃が残っていても、それが上方向に掃き上げられることが無く、清掃性能に優れた清掃具35を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上のように、本発明にかかる清掃具及び空気調和機は、安価な構成で、エアーフィルターに付着した塵埃を一方向に効果的に掃き寄せることができるもので、家庭用、業務用の各種空気調和機は勿論、空気清浄機、換気装置などエアフィルターを有する各種機器に適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1の実施例における清掃具を搭載した空気調和機の断面図
【図2】同清掃具の斜視図
【図3】(a)同清掃具のブラシ体の斜視図、(b)同ブラシ体の側面図
【図4】ブラシ体の回転軸とギアとの嵌合構成を示す要部断面図
【図5】同清掃具の側枠と中間部材の嵌合構成を示す要部側面図
【図6】(a)〜(d)同ブラシ体の動作を示す図
【図7】本発明の第2の実施例における清掃具の斜視図
【図8】(a)同清掃具のブラシ体の斜視図、(b)同ブラシ体の側面図
【図9】(a)同ブラシ体のエアフィルター上部での動作を示す図、(b)同ブラシ体のエアフィルター下部での動作を示す図、
【図10】従来の清掃具の斜視図
【図11】同清掃具を搭載した空気調和機の概略断面図
【図12】同清掃具の他の取り付け例を示す空気調和機の概略断面図
【符号の説明】
【0064】
10、35 清掃具
15 ラックギア(移動手段)
16 ブラシ体
17 電動機(移動手段)
18 ギア(移動手段)
20 空気調和機
21 エアフィルター
30 ダストケース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和機に内蔵されたエアーフィルターに摺接して、前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシ体と、前記ブラシ体を、前記エアーフィルターの表面に沿って往復移動させる移動手段を備え、前記ブラシ体の中心線と前記エアーフィルターの表面とがなす角度を、前記ブラシ体の移動時の往路と復路とで異ならせたことを特徴とする清掃具。
【請求項2】
往路時のブラシ体の中心線とエアーフィルターの表面とがなす角度を略90度とすると共に、前記ブラシ体を、往路時の移動方向側に揺動自在に設けた請求項1に記載の清掃具。
【請求項3】
移動手段は、ブラシ体をエアーフィルターの表面に沿って上下に往復移動させると共に、前記ブラシ体が下方に移動するときの、前記ブラシ体の中心線と移動方向側の前記エアーフィルターの表面とがなす角度を略90度とし、前記ブラシ体が上方に移動するときの、前記ブラシ体の中心線と移動方向側の前記エアーフィルターの表面とがなす角度を90度より小さくしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の清掃具。
【請求項4】
ブラシ体で除去され落下する塵埃を受けるダストケースを、エアーフィルターの下端の下方に設けた請求項3に記載の清掃具。
【請求項5】
空気調和機に内蔵されたエアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシ体と、前記ブラシ体を、前記エアーフィルターの表面に沿って往復移動させる移動手段を備え、前記ブラシ体を一方向に移動させるときに、前記ブラシ体を前記エアーフィルターに摺接させ、前記ブラシ体を反対方向に移動させるときに前記ブラシ体を前記エアーフィルターより離反させることを特徴とする清掃具。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載された清掃具と、吸引される室内の空気中に含まれる塵埃を捕獲するエアーフィルターとを備え、前記エアーフィルターを、前記清掃具で清掃するようにした空気調和機。
【請求項1】
空気調和機に内蔵されたエアーフィルターに摺接して、前記エアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシ体と、前記ブラシ体を、前記エアーフィルターの表面に沿って往復移動させる移動手段を備え、前記ブラシ体の中心線と前記エアーフィルターの表面とがなす角度を、前記ブラシ体の移動時の往路と復路とで異ならせたことを特徴とする清掃具。
【請求項2】
往路時のブラシ体の中心線とエアーフィルターの表面とがなす角度を略90度とすると共に、前記ブラシ体を、往路時の移動方向側に揺動自在に設けた請求項1に記載の清掃具。
【請求項3】
移動手段は、ブラシ体をエアーフィルターの表面に沿って上下に往復移動させると共に、前記ブラシ体が下方に移動するときの、前記ブラシ体の中心線と移動方向側の前記エアーフィルターの表面とがなす角度を略90度とし、前記ブラシ体が上方に移動するときの、前記ブラシ体の中心線と移動方向側の前記エアーフィルターの表面とがなす角度を90度より小さくしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の清掃具。
【請求項4】
ブラシ体で除去され落下する塵埃を受けるダストケースを、エアーフィルターの下端の下方に設けた請求項3に記載の清掃具。
【請求項5】
空気調和機に内蔵されたエアーフィルターに付着した塵埃を除去するブラシ体と、前記ブラシ体を、前記エアーフィルターの表面に沿って往復移動させる移動手段を備え、前記ブラシ体を一方向に移動させるときに、前記ブラシ体を前記エアーフィルターに摺接させ、前記ブラシ体を反対方向に移動させるときに前記ブラシ体を前記エアーフィルターより離反させることを特徴とする清掃具。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載された清掃具と、吸引される室内の空気中に含まれる塵埃を捕獲するエアーフィルターとを備え、前記エアーフィルターを、前記清掃具で清掃するようにした空気調和機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−173616(P2008−173616A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−12064(P2007−12064)
【出願日】平成19年1月22日(2007.1.22)
【出願人】(391044797)株式会社コーワ (283)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月22日(2007.1.22)
【出願人】(391044797)株式会社コーワ (283)
【Fターム(参考)】
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