説明

清掃用具

【課題】 イオン発生装置の針電極と周辺に付着した埃等を適切かつ容易に取り除くことができる清掃用具を提供する。
【解決手段】 本発明の清掃用具は、ブラシ部を植毛した支持体と、薄肉中空で弾性を有する材料である本体とから構成された清掃用具であって、本体は、少なくとも一つの開口を有しており、支持体は、開口に抜き差し可能であって、本体内部へ空気を流通させるための貫通孔を有しており、ブラシ部は、本体内部に収納可能に配置させることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器等に使用する清掃用のブラシに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気機器等に使用する清掃用のブラシとして、特許文献1には、キーの側面やキー間の溝にたまった埃をきれいに取除くことのできるパソコンのキーボード用清掃具が記載されている。
【0003】
図7を参照して特許文献1を説明すると、前記キーボード用清掃用具210は、本体部211と、刷毛部212とを備えており、前記本体部211は、前記刷毛部212によって払い落された埃を吸引するための電動空気吸引機構を内蔵している。刷毛部212は、本体部211に取外し可能に装着された支持枠213と、支持枠に植付けられた多数の毛214で構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3006392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のキーボード用清掃具にあっては、パソコンのキーボードに適したものであって、イオン発生装置を搭載したイオン発生装置または空気清浄機等において、イオン発生装置の針電極とその周囲を掃除するのに適当なものではなかった。具体的には、特許文献1の清掃用具である図7を見ても、イオン発生装置の電極等を清掃するには、刷毛部が大きくまたキーボードに適した形状であるばかりでなく、刷毛部が常時むき出しであり、吸引機構が必要であるなど、イオン発生装置の清掃には適当ではなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る清掃用具は、ブラシ部を植毛した支持体と、薄肉中空で弾性を有する材料である本体とから構成された清掃用具であって、前記本体は、少なくとも一つの開口を有しており、前記支持体は、前記開口に抜き差し可能であって、前記本体内部へ空気を流通させるための貫通孔を有しており、前記ブラシ部は、本体内部に収納可能であることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る清掃用具は、ブラシ部を植毛した複数の支持体と、薄肉中空で弾性を有する材料である本体とから構成された清掃用具であって、前記本体は、複数の(両側に)開口を有しており、前記複数の支持体の一は、前記開口に抜き差し可能であって、前記本体内部へ空気を流通させるための貫通孔を有しており、前記複数の支持体の他は、前記開口に抜き差し可能であって、前記本体内部へ空気を流通させるための貫通孔を有さず、前記ブラシ部は、本体内部に収納可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の上記構成により、イオン発生装置の針電極と周辺に付着した埃等を適切にかつ簡便に取り除くことが可能である。また、不使用時には前記ブラシ部を本体内部に収納することによって不用意なブラシ毛の変形や、ブラシ部の損耗を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】イオン発生素子の構成を示す斜視図である。
【図2】イオン発生装置のケースの底板の構成を示す概略平面図(イ)および図2(イ)のVI−VI線に沿う概略断面図である。
【図3】イオン発生装置の機能ブロック図であり、各機能素子の電気的接続を示す図である。
【図4】本発明に係る清掃用具の側面図である。
【図5】清掃用具の平面図と一部の断面側面図である。
【図6】清掃用具の清掃時の動作図である。
【図7】従来のキーボード用清掃具の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで、本願発明を適用するイオン発生装置の構造について説明する。
【0011】
図1は、イオン発生装置を構成するイオン発生素子10a, 10bを示す斜視図である。イオン発生素子10a, 10bは、中央に位置する放電電極2とこれと所定距離を有する誘導電極1と支持基板3から構成される。イオン発生装置30は、2個のイオン発生素子10a, 10bを有しており、それぞれが、コロナ放電等により正イオンおよび負イオンを生じさせるためのものである。
【0012】
一例として、誘導電極1は、金属板からなっており、かつ放電電極2の個数に対応して平板部に設けられた複数の円形の電極貫通孔1aを有している。イオンは、放電電極2と誘導電極1での電極貫通孔1a端面でのコロナ放電により生成される。そして、この電極貫通孔1aは、イオン発生素子10a, 10bから外部へイオンを放出させるための開口部である。誘導電極1の平板部は穴あき板金よりなっている。電極貫通孔1aの大きさは一例として、直径で10〜15mmであることが好ましい。この場合は、ブラシ部の外径は電極貫通孔1aの大きさが直径で10〜15mmであるので、ブラシ部を電極貫通孔1aから内部に挿入するためにブラシ部の外径は電極貫通孔1aより小さく形成されている。また、誘導電極1は、一例として、両端部に、金属板の一部を平板部に対して略直角に屈曲させた屈曲部1bを有している。支持基板3は、放電電極2を挿通させるための貫通孔(図示せず)と、屈曲部1bの挿入部分を挿通させるための基板貫通孔3bとを有している。
【0013】
この例では、放電電極2は、直径が0.5mmで長さが3mmである。放電電極2は針状の先端を有している。針状の放電電極2は、支持基板3の貫通孔(図示せず)に挿入または圧入された状態で支持基板3に支持されている。
【0014】
上記の正イオン発生用のイオン発生素子10aの放電電極2が正極の放電電極となり、イオン発生素子10aの誘導電極1とともに正イオン発生部(正極電極対)を構成している。また上記の負イオン発生用のイオン発生素子10bの放電電極2が負極の放電電極となり、イオン発生素子10bの誘導電極1とともに負イオン発生部(負極電極対)を構成している。
【0015】
また、正か負のいずれかの同じ極性のイオンを発生させるための複数の放電電極2に対して共通の誘導電極1が設けられている。
【0016】
次に、イオン発生装置の構成について説明する。
【0017】
図2(イ)の平面図および図2(ロ)の断面図を用いて説明するが、図2(ロ)は、図2(イ)のVI−VI線に沿う概略断面図である。図2に示すように、イオン発生装置30の外装ケース21には、イオン放出用の孔21dが形成されている。このイオン放出用の孔21dは、誘導電極1の電極貫通孔1aの真上に配置されている。これにより放電電極2はイオン放出用の孔21dおよび電極貫通孔1aを介してイオン発生装置30の外部から見える。
【0018】
ここで、イオン発生機の一例について説明する。イオン発生機とは、イオン発生装置を搭載して、イオン発生素子10a,10bの電極貫通孔1aから放出されたイオンを送風装置の送風によって、部屋に放出する電気機器である。イオン発生機において、送風装置の動作により室内の空気を、エアーフィルターを通してイオン発生機内に吸い込み、イオン発生装置30で発生させたイオンを空気に含ませて室内等に放出している。送風装置の風上側のエアーフィルターに用いられているネットの網目の開口は、50〜400μm程度で、開口寸法以下の大きさの空気中の微細な埃や物質は除去できず、通過して電極貫通孔1aから内部に入り、電極の周辺部や支持基板3等に溜まる。
【0019】
イオン発生機を運転して、エアーフィルターを通過した微細な埃や物質は、イオン発生素子10a, 10bを通過する際に静電気により、放電電極2に吸着したり、析出したりして異物となって放電電極2に付着することにより、イオンの発生が減少や停止することになる。したがい、イオンを安定して長期間放出させるためには、特に放電電極2に付着、または析出した異物を除去する必要がある。
【0020】
図2(ロ)のように、電極貫通孔1aからイオン発生素子10a,10b内部に入った埃等は、ブラシを電極貫通孔1aから入れて除去する必要があり、支持基板3上の埃等を清掃用具で吸い込むことで、除去できる。あるいは、支持基板3上の埃等を清掃用具で吹き飛ばすことで、除去できる。
【0021】
次に、各機能素子の電気的接続の状態について説明する。
【0022】
図3は、イオン発生装置30の電気的接続を示す機能ブロック図の一例である。イオン発生装置30は、外装ケース21と、イオン発生素子10a, 10bと、高圧トランス11と、高電圧回路12a、12bと、電源入力コネクタ22と、電源回路23とで構成されている。なお、電源入力コネクタ22は一部が外装ケース21内に配置されており、また他の一部が外装ケース21の外部に露出しており、外部から電源をコネクタ接続できる構造となっている。
【0023】
この電源入力コネクタ22は、入力電源の供給を受ける部分であり、電源回路23に電気的に接続されている。この電源回路23は高圧トランス11の一次側に電気的に接続されている。この高圧トランス11は、一次側に入力された電圧を昇圧して二次側に出力するためのものである。高圧トランス11の二次側の一方はイオン発生素子10a, 10bの誘導電極1に電気的に接続されている。また高圧トランス11の二次側の他方は、正の高電圧回路12aを通じて正イオン発生用のイオン発生素子10aの正極の放電電極2に電気的に接続されるとともに、負の高電圧回路12bを通じて負イオン発生用のイオン発生素子10bの負極の放電電極2に電気的に接続されている。
【0024】
正の高電圧回路12aは、正極の放電電極2には誘導電極1に対して正極性の高電圧を印加し、負の高電圧回路12bは、負極の放電電極2には誘導電極1に対して負極性の高電圧を印加するよう構成されている。これにより、正と負の2極性のイオンを発生させることができる。
【実施例】
【0025】
以下、本発明の清掃用具の実施例を図面に基づいて説明する。
【0026】
図4は本発明に係る清掃用具の側面図である。図4(イ)は側面図、図4(ロ)はブラシ部を本体101に取り付けた場合の断面側面図、図4(ハ)はブラシ部を本体101に収納した場合の断面側面図である。
【0027】
本体101は、その両端に支持体120,121を取り付け可能に構成されており、軟質の弾性を有する樹脂材料で形成された薄肉中空構造であり、中央部の外径が本体101両端の外径よりも太く、樽型に形成されており、したがってその断面は両端と中央部で円弧状になる。本体101は中央部を内側に押すような押圧力を加えると内側に凹み、押圧力を除くと弾性により元の形状に戻るように形成されている。本体101の両端は、支持体120, 121を取り付け可能な開口がある。
【0028】
本体101の一方の端に取り付けられた支持体120は、ベース部122a、フランジ部123a、ヘッド部124aと貫通孔125aから構成されている。ベース部122aには、複数のブラシ毛110aを貫通孔125aの周囲に環状に配置して、ベース部122aに植毛されている。形成されたブラシ毛110aのリング状の集合体であるブラシ部111を有するベース部122a、フランジ部123aとヘッド部124aから構成されている。ベース部122a、フランジ部123aおよびヘッド部124aの中心側には、ブラシ部111の隙間を通して本体101内部へ空気を流通させるための貫通孔125aが設けられており、ヘッド部124aの本体101挿入部の外径は、本体101の内径より小さい外径で形成されている。支持体120は、本体101から引き抜くことができ、本体101の端部の端面に支持体のフランジ部123aが当接し止まる。
【0029】
本体101の他方の端に取り付けられた支持体121は、支持体120とは同じ構成であるが、貫通孔のみが無い。なお、支持体121に取り付けられたブラシ毛110bとブラシ部112は、材料、寸法、配列等をブラシ毛110aとブラシ部111とは異なるものとしてもよい。
【0030】
図4(ハ)は、ブラシ部を本体101に収納した場合の断面側面図である。
図4(ハ)の状態は、図4(ロ)の状態から、支持体120を、本体101から引き抜き、ブラシ部111を逆向きにして挿入したものである。支持体120のフランジ部123a、すなわち支持体120の側面から外側に出っ張った部分が、本体101の端部の端面に当接して止まる。他方の支持体121についても支持体120と同様である。ブラシ部を使用しない時は、本体101に取り付けられた2つのブラシ部111,112を、ブラシ側から本体101に挿入し取り付けることで、ブラシ部が本体101内の中空部分に収納され、ブラシ部を埃等からの保護や物との接触による変形等の防止をすることができる。
【0031】
なお、上述ではブラシ部111は、ブラシ毛110aを環状に配置して形成されているが、貫通孔125aの周囲に矩形状、三角形状、コの字状や2辺向かい合わせ、渦状や放射状等に配置、これらの組合せの配置、あるいはランダムな配置としてもよい。
【0032】
なお、清掃用具100は、上述ではブラシ部112を有する形状であるが、ブラシ部112を有しない、本体101のブラシ部112側の開口部を密閉した形状でもよい。構造としては、支持体121のフランジ部123bを本体101と同じ材料で、形成してもよい。あるいは、ブラシ部を有しない支持体121、または蓋等で塞いで、密閉させてもよい。
【0033】
図5(イ)は本発明の清掃用具の平面図と図5(ロ)は本発明の清掃用具の一部の断面側面図である。
ブラシ部111と支持体120については、ブラシ部111の隙間を通して本体101内部へ空気を流通させるための貫通孔125aを支持体120の中心部に設け、ベース部の入り口の貫通孔125aの周囲に環状にブラシ毛110aを配置されている。ブラシ毛110aはベース部122a端面の貫通孔125aの開口部の周囲に環状に複数個、配置植毛されている。貫通孔125aの外径は、概略3mmであるが、ブラシ部の内径等により、適宜変更される。
【0034】
ブラシ毛110a, 110bの材料はナイロンが好ましく、毛の直径は0.2mmが好ましい。ブラシ部111のブラシ毛110aを太いブラシ毛で、柔軟性のある材料で形成している。ブラシ部112のブラシ毛110bはブラシ部111のものよりも細いブラシ毛で、柔軟性のある材料で形成されている。ブラシ部111および、ブラシ部112の外径は、図2(イ)での電極貫通孔1aの開口から中に入るようにするため、9.5mm以下であることが好ましい。ブラシ部111の内径は、貫通孔125aの外径より大きい必要があり、5mm以上であることが好ましい。ブラシ部111および、ブラシ部112のブラシ毛110bのベース部122b表面から先端までの長さは、外装ケース21の開口から内部の支持基板3の隅まで届くようにするため、10mm以上であることが好ましい。ブラシ部112のブラシ毛110bのベース部122b表面から先端までの長さは、ブラシ部111の長さと同等でなく、長短をつけてもよい。
【0035】
なお、ブラシ部の外径は電極貫通孔1aの外径によって適宜好ましい外径に変わるものとする。なお、ブラシ部111および、ブラシ部112のブラシ毛110bの長さは、外装ケース21の開口から内部の支持基板3までの距離によって適宜好ましい長さに変わるものとする。なお、上述では、ブラシ毛の材料はナイロンとしたが、ポリプロピレン等の樹脂材料、竹などの植物繊維や動物の毛等でもよい。
【0036】
なお、上述の図2においては、電極貫通孔1aの外側に樹脂性の外装ケース21でカバーされ、誘導電極1に直接手が触れないようにした場合、外装ケース21の開口径は6.5mmの場合がある。ブラシ部111および、ブラシ部112の外径は、外装ケース21の開口から中に入るようにするため、この場合は外装ケース21の開口径より小さく形成され6mm以下であることが好ましい。
【0037】
図6は、清掃用具の清掃時の動作図である。
本体101の他方の端に取り付けられたブラシ部112は、一方の端に取り付けられたブラシ部111と同じ構成・形状であるが、貫通孔125aを有しない形状になっていることで、本体101中央部を強く押さえると、ヘッド部124aの貫通孔125aを通してブラシ部111から空気が噴出するため、機器に付着した粉塵や異物を吹き飛ばし除去することができる。
【0038】
また、本体101の両端に取り付けられたブラシの太さを、一方を太いブラシ毛の束で形成し、他方を一方よりも細いブラシ毛の束で形成することで、機器に付着した粉塵や異物の多少や大小や仕上げの程度や付着度合いなど、除去する条件に応じて使い分けることができる。
【0039】
図6(イ)は電極清掃前の状態を示す図、図6(ロ)は電極清掃中を示す図、図6(ハ)は本体101の中央部を押して、異物を吹き飛ばして除去した状態を示す図、図6(ニ)は本体101の内部に異物を吸引して除去した状態を示す図である。
次に、電極の埃等の異物を除去している状態を、図6を用いて説明する。
【0040】
図6(イ)に見られるように、放電電極2の外側に埃等が付着し、高圧電気がリークして放電状態が悪くなり放電電圧波形や放電電流波形が設計当初の形状から変化してしまう。また、イオン発生装置の近傍でヘアスプレー等を使用すると、放電電極2にはヘアスプレー等に含まれているシリコン等の異物が付着して、絶縁皮膜が形成されてしまい放電状態が悪くなる。放電電極2に掛かる電圧は回路によって決定されているため、電圧波形や電流波形が変化すると設計当初の放電エネルギーが供給されないことになり、その結果として設計当初のイオン数が得られなくなる。汚損が著しい場合は全く放電が起こらなくなる虞もある。
【0041】
この場合には、図6(ロ)のように、ブラシ部111のブラシ毛110bの長手方向と放電電極2の長手方向とを略並行にして、左右方向Xあるいは上下方向Yに擦ることで、放電電極2に付着した埃等の異物がこすれて支持基板3上に落ちる。この後、支持基板3の底面が溜まった異物を排出できる開口を有している場合は、図6(ハ)のように本体101の中央部分を押し込んで、本体101内部の空気を貫通孔125aからブラシ部の先端部に噴出して、異物を吹き飛ばして除去する。逆に、図6(ニ)のようにブラシ部の先端部を底面につけて、本体101の中央部を押し込んだ後に、本体101の中央部の押圧力を除去すると、中央部は弾性により元の形状に戻ろうとし、貫通孔125aから本体101内部に空気が吸引され、同時に異物も吸引されて、除去される。貫通孔125aから本体101内部に入った異物は本体101の中央部分を押し込んで、本体101内部の空気を貫通孔125aからブラシ部の先端部に噴出して、ゴミ箱等の中に異物を吹き飛ばして捨てる。または本体101の両端のどちらかの支持体を本体101から引き抜いて、内部に溜まっている異物をゴミ箱等の中に捨てる。
【0042】
なお、実施例では、本体101は軟質の弾性を有する樹脂材料であるが、材料は弾性を有するゴム等でもよい。
【0043】
また、この実施例では、本体101は、両端と中央部で断面円弧状に形成されているが直線でもよい。実施例では、本体101の長手方向の断面は円形であるが、矩形や多角形でもよい。
【0044】
なお、支持体121に支持体120を用いて、貫通孔125aのみを爪楊枝のような先端が円錐状のもので、塞ぐようにしてもよい。この場合、本体101のどちらかのブラシ部の貫通孔を塞ぐことで、ブラシ部の構造が違うようにすることで、ブラシ部112でもブラシ部111と同様に、異物の吹き飛ばしや吸引が可能となり、多様な掃除対応が可能となり、効率的に掃除ができる。
【0045】
なお、ブラシ部を植毛した支持体は、交換可能として、ブラシ毛の配列や毛の径、長さ、量、柔軟性等は使用用途に応じて取替えて使用することにしてもよい。
【0046】
なお本実施の形態においては、電気機器の一例としてイオン発生機について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これ以外にイオン発生装置を搭載した空気清浄機、空気調和機(エアコンディショナー)、冷蔵機器、掃除機、加湿器、除湿機などであってもよく、イオンを気流に乗せて送るためのイオン発生装置を有する電気機器であればよい。本発明の清掃用具は、イオン発生素子にかぎらずイオン発生装置全般に適用可能である。また、イオン発生素子は本実施例で説明した針電極方式に限らず使用可能である。
【0047】
以上で説明した実施形態はあくまで本発明を実施するに当たっての一例であり、本発明はそれらに限定されるものではない。上述した実施形態に開示された技術的手段に周知慣用技術を適宜組み合わせて得られる態様についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、針状の電極をケース内部に配置したイオン発生装置を備えた電気機器の清掃に特に有利に適用され得る。
【符号の説明】
【0049】
1 誘導電極
1a 電極貫通孔
2 放電電極
3 支持基板
10a,10b イオン発生素子
30 イオン発生装置
100 清掃用具
101 本体
110a, 110b ブラシ毛
111, 112 ブラシ部
120, 121 支持体
122a, 122b ベース部
123a, 123b フランジ部
124a, 124b ヘッド部
125a 貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラシ部を植毛した支持体と、薄肉中空で弾性を有する材料である本体とから構成された清掃用具であって、
前記本体は、少なくとも一つの開口を有しており、
前記支持体は、前記開口に抜き差し可能であって、前記本体内部へ空気を流通させるための貫通孔を有しており、
前記ブラシ部は、本体内部に収納可能であることを特徴とする清掃用具。
【請求項2】
ブラシ部を植毛した複数の支持体と、薄肉中空で弾性を有する材料である本体とから構成された清掃用具であって、
前記本体は、複数の開口を有しており、
前記複数の支持体の一は、前記開口に抜き差し可能であって、前記本体内部へ空気を流通させるための貫通孔を有しており、
前記複数の支持体の他は、前記開口に抜き差し可能であって、前記本体内部へ空気を流通させるための貫通孔を有さず、
前記ブラシ部は、本体内部に収納可能であることを特徴とする清掃用具。
【請求項3】
前記清掃用具は、一の前記ブラシ部のブラシ毛の太さを、他の前記ブラシ部の前記ブラシ毛の太さより太くしたことを特徴とする請求項2に記載の清掃用具。
【請求項4】
前記清掃用具は、イオン発生機またはイオン発生装置を使用した電気機器に用いることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の清掃用具。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−239869(P2011−239869A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−113092(P2010−113092)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】