説明

渦流発生用ローター及びこれを用いた濾過装置

汚染物質を含んだ原水の処理に際して分離膜に付着した固形分を除去するせん断力を発生させる渦流発生用ローターを開示すると共に、かかるローターを用いた濾過装置を開示する。本発明のローターは、第1ブレードを備えた第1ローターおよび第2ブレードを備えた第2ローターから構成されている。第1ブレードと第2ブレードとはローターの回転軸を中心に半径方向に延在し、第1ブレードと第2ブレードとが回転軸方向の相異なる位置に配置されている。第1ブレードと第2ブレードとは円周方向の幅が相異なるように形成されていたり、円周方向の相異なる位置に配置されていたりする。第1ブレードおよび第2ブレードの面上に異形部を設けてもよい。本発明では、種々の形態の乱流が広範囲に発生するので、分離膜に付着した汚染物質が効果的に除去され、濾過装置の動力損失が低減される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、渦流発生用ローター(もしくは水流れに渦流状態を発生させるローター)およびこれを用いた濾過装置に関する。より詳細には、本発明は、汚染物質を含んだ原水を濾過して綺麗な処理水へと浄化するための分離膜濾過装置及びこれに用いる渦流発生用ローターに関する。
【背景技術】
【0002】
汚染した原水内の汚染物質をフィルタリングして浄化する濾過装置は、通常、汚染した原水が通過する多孔質分離膜(membrane)を備えている。多孔質分離膜によって原水内の汚染物質が濾過に付されることで、多孔質分離膜を通過した原水が綺麗な処理水となって排出される。
【0003】
多孔質分離膜を利用した液相−固相分離技術では、分離過程で固形分が分離膜表面や分離膜の孔(pore) 内部に付着することによって、濾過された液体の通路である孔の大きさが減少したり目詰まりが生じたりする場合があるので、分離膜の液相(又は気相)−固相分離能力が急激に低下してしまう問題があった。このような問題を解決すべく、ここ数十年に亘って種々の方法が提案されてきた。
【0004】
USP3,437,208号(Apparatus for Dynamic Filtration for Liquids)では、積層された固定型(又は回転型)分離膜の間に羽根付きの回転型(又は固定型)ディスクを装着し回転させることによって、分離膜の表面に固着された汚染物質を落とすようなせん断応力を発生させ、分離膜のせん断能力(shear intensity)低下を防止する構造が提案されている。
【0005】
USP4,036,759号(Apparatus and System for Stabilizing the Disk elements of a rotary concentrator for solids containing fluids)では、回転する部分、即ち、回転型ディスク又は回転型分離膜支持板の外径部にシュー(shoe)を装着しハウジングのガイド溝に沿って回転するようにした構造が開示されている。この構造では、上述のUSP3,437,208号でのように、積層された固定型(又は回転型)分離膜の間の回転型(又は固定型)ディスク構造において発生する問題点、即ち、ディスク両面の圧力差に起因したディスクの変形及び軸推力による軸方向変位を防止でき、システムの安定性が増加する。
【0006】
USP5,275,725号(Flat separation membrane leaf and rotary separation apparatus Containing flat membranes)では、積層された回転型分離膜ユニットの間に柔軟な材質から成る固定型仕切りを配置して、圧力差に起因した変形及びこれによる分離膜の損傷を防止する構造が提示されている。
【0007】
USP5,415,781号(Dynamic filter separator and separation device)およびUSP5,679,249号(Dynamic filter system)においても、固定型分離膜及び羽根付きの回転型ディスクの構造を有する分離装置の構造が開示されている。
【0008】
このような従来の濾過装置では、上述したように分離膜と分離膜との間にディスクを設置することで、分離膜とディスクとの相対運動によって分離膜表面に大きなせん断速度(又はずり速度、shear rate)を発生させ、固形分の表面への付着を減じている。しかしながら、相対運動に起因した膜表面におけるせん断速度は、分離膜とディスクとの間隔が大きければ大きいほど急激に減少する。せん断速度を増加させるために分離膜とディスクとの間隔を小さくすると、ディスク両面の圧力差に因って分離膜とディスクが互いに接触して、膜の損傷をもたらす可能性があり、これを防止するには部品の精密加工及び精密組立が必要となるが、このことは製作コストが増加してしまう。また、積層した分離膜−ディスク−分離膜間の長い流路にて流体が移送されることに起因して圧力降下が生じるが、これを補償して適正な濾過圧力を保持し、性能低下が起らないようにするには、高い圧力でもって流体を供給する必要がある。しかしながら、これは動力コストおよび運転管理コストが増加をもたらすので装置の経済性が低下してしまう。
【0009】
USP6,165,365号(Shear localized filtration system)およびUSP6,416,666号(Simplified filtration system)では、積層した分離膜を回転させることで、流体の粘性により遠心力と回転力とを流体に作用させる技術が開示されている。これによって、分離膜間の流体の流動を誘発して固形分の膜表面への付着を減じている。また、分離膜と分離膜との間の半径方向にて固定型スポーク(spoke)(4〜16個、最適個数は8個)を設けることで、圧力分布を均一にし、スポークと膜との間の流速を速くしており、それによって、膜表面におけるせん断力を増加させ固形分の付着を防止している。
【0010】
上記の特許明細書には、スポークが膜表面での流動の乱流現象を促進すると記載されている。しかしながら、円周方向及び半径方向の流動が層流であるため、乱流発生の効果は非常に小さいものと判断される。従って、その特許のスポークは、単にフィルターパック内部で均一な圧力分布が形成されているといった効果、および、分離膜との間隙内での体積変化に起因した膜表面の流速変化によって固形分付着を最少化しているといった効果を有するにすぎない。
【0011】
上述したように、分離膜表面への固形分の付着を最少化するには、分離膜の表面周囲の流動を活性化してせん断速度を増加させることが最善の方法である。しかし、かかる目的で提示された既存の分離膜−ディスク−分離膜または分離膜−スポーク−分離膜の相対運動に起因した流速変化だけでは、膜表面における流体のせん断速度の増加には限界がある。
【0012】
SE451429およびSE459475号では、上述した分離膜−ディスク−分離膜、または分離膜−スポーク−分離膜構造とは異なる構造の分離膜−ローター−分離膜構造の分離装置が開示されている。これらの特許では、ローターの形状がディスク形状ではなく棒形状を有しており、ローター回転時に分離膜と分離膜との間にてせん断流れ(shear flow)だけでなく乱流を発生させている。従って、ディスク型ローターを備えたシステムに比べて膜と膜との間の流路が小さくて圧力の損失が少なくなっており、これらの特許に提示された棒形状のローターは固形分の付着防止に効果的な作用を有している。しかしながら、実際にはその効果が充分とはいえず、一定時間の間隔をあけて分離膜の再生処理を行わなければならない。
【0013】
上述のSE451429号では、分離膜の再生処理は、ブラシやバルブのような機械的要素をローターの羽根に取り付けた後、これを回転させて分離膜の表面に付着している物質を取り除く方法であるが、この処理では分離膜表面の多孔質コーティング(coating)も一緒に取り除かれてしまうという欠点がある。この欠点を補完するために、膜表面に多孔質コーティングを新しく施すことも考えられるが、このような機械的な分離膜の再生法は、孔に要求される所望のサイズをそのまま保持できないばかりか、再生が難しい場合には分離膜を取り替えなければならないといった欠点を有している。上述のSE459475号は、フィルターユニットを積層して容量を増加させる方法を提示している。
【0014】
USP6,027,656号では、SE451429号の棒形状ローターの形状に変更を加えたローターを用いることによって、膜の間でより大きな乱流を発生させており、機械的な再生法を必要としない分離装置を提案している。しかしながら、ローターの形状が単に二つの羽根から構成されているにすぎず、大きな乱流を発生させることは期待できない。そのうえ、処理しようとする流体の種類および性状に応じて乱流の大きさを制御する変数としては、ローターの速度のみを用いているため、その特性の異なる種々の液体の分離には多くの制約が伴う。このような欠点を補完するために、上記特許では種々の形状のローター断面を提案すると共に、ローターに超音波又は電気場発生装置を加える方法を提案している。
【0015】
以上説明したように、分離膜を利用した液相−液相(Liquid-Liquid)、液相−固相(Liquid-Solid)分離装置において最も大きな難題となっている膜表面への異物付着現象を防止する最も効果的な方法としては、膜表面でのせん断力を最大限に増加させることである。そのためには、乱流を発生させることが必須であるが、現在までに提案されている方法はいずれも制限的な範囲での乱流を発生させているにすぎない。特に、分離膜−ディスク−分離膜構造のフィルターユニットまたはUSP6,165,365号の回転型分離膜−固定型スポーク構造のフィルターユニットよりも良好な乱流を促進させるものと判断されるUSP6,027,653号のユニットの場合では、単に二つの羽根を備えたローターを使用して、乱流を局部的に発生しているにすぎず、より大きな乱流を発生させるには回転速度を増加させなければならない。
【0016】
また、密度または粘度などの特性の異なる流体を用いる場合には、それぞれ異なる大きさの乱流が必要であるにも拘わらず、ローターの形状が一定の形状となっているので、専らローターの回転速度を変化させるしか、所望の大きさの乱流を発生させることができない。従って、流体の粘度および密度が大きいほど、回転速度を増加させて、より大きな乱流を発生させなければならないが、これにより、所要動力が増大して動力損失が非常に大きくなるといった欠点がもたらされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、上述のような問題点を解決するために創作されたものである。本発明の目的は、分離膜に対するせん断力が十分に大きく、動力消耗の少ない渦流を発生することが可能な渦流生成用ローターであって、しかも、物性値の異なる流体の分離に適した最適の乱流(特に、渦流)を発生させることの可能な渦流生成用ローターを提供することであり、更には、そのローターを用いた回転型分離膜濾過装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記の目的を達成する本発明の渦流発生用ローターは、
回転軸を中心に半径方向に延在する複数の第1ブレード;および
回転軸を中心に半径方向に延在し、第1ブレードに対して回転軸方向の相異なる位置に配置された複数の第2ブレード
を有して成ることを特徴としている。
【0019】
本発明の望ましい第1実施例では、第1ブレードと第2ブレードとは回転軸を中心にした円周方向(または周方向)の幅が相異なっており、第1ブレードと第2ブレードとが互いに重なるように配置されている。
【0020】
本発明の望ましい第2実施例では、第1ブレードと第2ブレードとは回転軸を中心にした円周方向の相異なる位置に配置されており、第1ブレードと第2ブレードとが部分的に重なるように配置されている。
【0021】
本発明の望ましい第3実施例では、第1ブレードと第2ブレードとは回転軸を中心にした円周方向の相異なる位置に配置されており、第1ブレードと第2ブレードとが円周方向にて互いに離隔するように配置されている。この際、第1ブレードと第2ブレードとは、円周方向にて相互間の離隔距離が均一となるように等間隔で配置されている。
【0022】
本発明の望ましい第4実施例では、第1ブレードおよび/または第2ブレードの外面には少なくとも1つの異形部が設けられている。そのような異形部は、円周方向の幅が変化するように形成されている(または円周方向幅が異なっている)。例えば、異形部は、円周方向に流線型の幅(または流線形幅、streamlined width)を有するように形成されていたり、あるいは、円周方向の後方に湾曲した形状の後端部を有するように形成されていたり、更には、水平方向断面が実質的に円形を有するように形成されている。望ましくは、複数の異形部が第1ブレードと第2ブレードとの間にそれぞれの設けられており、複数の異形部のサイズ(または大きさ)が半径方向に徐々に大きくなるように形成されている。
【0023】
第1ブレードと第2ブレードとは、円周方向の幅が同じとなるように形成されており、円周方向に交互に配置されている。
【0024】
本発明の望ましい第5実施例では、第1ブレードと第2ブレードとは、それらの少なくとも一部分が回転軸方向にて互いに重なり、その回転軸を中心にした円周方向に互いに離隔して配置されており、少なくとも1つの異形部が第1ブレードと第2ブレードの間に設けられている。
【0025】
本発明のローターは、第1ブレードの各々と一体的に形成されており、回転軸と同軸となるように形成された第1リング;および、第2ブレードの各々と一体的に形成され、回転軸と同軸となるように形成された第2リングを備えている。尚、第1リングと第2リングとは、その半径が相異なるように形成されている。これによって、第1リングと第2リングにより形成された階段状の端部がガイドによって支持されるので、濾過装置内でローターが分離膜に接触しないようになる。
【0026】
第1ブレードを備えた第1ローターと第2ブレードを備えた第2ローターは、一つの部材として一体的に作製することもでき、別途製作した後に相互に結合させることもできる。
【0027】
上記目的を達成するための本発明の濾過装置は、
原水流入口、処理水排出口および濃縮水排出口を備えたバレル;
バレル内に設置され、特許請求の範囲の請求項1〜25のいずれかに記載の構成を有する少なくとも1つのローター;ならびに、
バレル内にローターと交互に配置された少なくとも1つのフィルター・トレー
を有して成ることを特徴としている。
【0028】
フィルター・トレーは、バレル内に取り付けられており(または固定されており)、そのフィルター・トレーの面を貫通するような流路孔(water passage port)を一つ以上有している。尚、かかる流路孔を介して、バレル内の原水がバレル内で円滑に流れることになる。
【0029】
フィルター・トレーは、円板状(またはディスク形状)の支持板、支持板の両面に設けられたドレーン・クロス(drain cloth)、ドレーン・クロスの外面に設けられた分離膜を含んでおり、ドレーン・クロスおよび分離膜は支持板に熱硬化性接着剤によって接着されている。これによって、製作工程が相当に簡素化される。
【発明の効果】
【0030】
本発明では、種々の形態の乱流が広範囲に発生するので、分離膜に付着した汚染物を効果的に除去することができる。これにより、濾過装置の廃水処理効率が向上し、濾過装置の動力損失が低減られることになる。また、密度や粘度などの特性の異なる流体を用いた場合にも、小さな動力で適切な渦流の発生させることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、図面を参照しながら本発明をより詳しく説明する。
【0032】
図1は、本発明による渦流生成用ローターを使用した濾過装置の側断面図である。本発明では、回転型分離膜濾過装置、より詳しくは、固定された分離膜と回転型ローターを備えた濾過装置を開示する。
【0033】
濾過装置50は、バレル60、及びバレル60内に積層されている多数のフィルター・トレー70とローター80を含んで構成される。バレル60は、原水流入口61、処理水排出口65、及び濃縮水排出口63を備えている。フィルター・トレー70はバレル60の内側面にボルト91によって固定されており、ローター80は回転軸95によってバレル60内で回転可能に設置されている。フィルター・トレー70とローター80はディスク形状を有し、バレル60内に交互に配置されている。
【0034】
原水流入口61からバレル60内に汚染物質を含有した原水が流入すれば、原水内の汚染物質はフィルター・トレー70によってフィルタリングされ綺麗な処理水となって処理水排出口65からバレル60外部に排出され、汚染物質が濃縮された濃縮水は濃縮水排出口63からバレル60外部に排出される。この時、濾過装置50の浄化動作が行われる間では、回転軸95を回転させるモーター(図示せず)によってローター80が持続的に回転し、これにより発生したせん断応力によってフィルター・トレー70の膜に付着した固形の汚染物質が膜から除去される。除去された汚染物質は、濃縮水に含まれた状態で濃縮水排出口63から外部に排出される。
【0035】
図2は、図1におけるフィルター・トレー70とローター80とが積層される状態を示している。フィルター・トレー70とローター80とが交互に積み重ねられることによって、上部のフィルター・トレー70aおよび下部のフィルター・トレー70bは、それらの間に配置されたローター80と共に一つの濾過ユニットを構成することになる。一つの濾過ユニットでは、ローター80はその上部のフィルター・トレー70aの下面とその下部のフィルター・トレー70bの上面に付着した膜上の固形の汚染物質を除去する。
【0036】
図3は、フィルター・トレーの詳細な構成を示した図である。フィルター・トレー70は、円板状の支持板71、支持板71の上下面にそれぞれ取り付けられたドレーン・クロス73、及び各ドレーン・クロス73の外面に取り付けられた膜75で構成されている。支持板71はステンレス鋼で製造され、フィルター・トレー70の円形の外形を保持する機能をする。支持板71の外側縁部にはバレル60内側にボルト91によって固定される多数の固定部72が形成されている。膜75は、流入した原水を濾過する機能をし、ドレーン・クロス73は膜75の外形が適切に保持されるように膜75を支持する機能をすると同時に、濾過された処理水を処理水排出口65にガイドする機能をする。
【0037】
各フィルター・トレー70の板面には二つの流路孔79が形成されている。この流路孔79を介してバレル60内で原水が円滑に流れるようになる。
【0038】
かかる回転型分離膜濾過装置の基本的な構成及びその動作は、基本的に従来のそれと同一であるため、具体的な濾過装置の構成に対する説明は省略し、以下では本発明による渦流発生用ローターの構成について詳しく説明する。
【0039】
本発明による渦流発生用ローターは、 基本的にその回転軸方向の相異なる位置に配置された複数の第1ブレードと複数の第2ブレードを含むことを特徴とする。
【実施例】
【0040】
以下では、この本願発明の特徴を具現化した各実施例について説明する。
【0041】
図4は本発明による渦流発生用ローターの第1実施例を示す図であり、 図5は図18のI−I線で切断した断面図を含んだ図1のAの拡大図である。
【0042】
本発明の第1実施例による渦流発生用ローター100は、第1ローター110と第2ローター120とで構成されている。ローター100の中心部には濾過装置50の回転軸95に結合される結合リング150が設けられており、この結合リング150が第1ローター110および第2ローター120と結合されている。これにより、モーターによって回転軸95が回転する際に、結合リング150を介して回転軸95に結合されたローター100も一緒に回転することになる。
【0043】
第1ローター110は、回転軸を中心に半径方向に延在する複数の第1ブレード111を備えている。第1ローター110の中心部には結合リング150に結合されるリング形状の第1結合部115が設けられ、第1ローター110の外側部には各第1ブレード111を互いに連結する第1リング117が設けられている。第1ブレード111、第1結合部115及び第1リング117は、一体に形成されている。従って、第1ローター110は全体として一つのスポーク(spoke)型ホイール(wheel)の形状を有している。
【0044】
第2ローター120もまた、第1ローター110と同一構造の第2ブレード121、第2結合部125および第2リング127を備えている。
【0045】
前述した通り、第1ブレード111と第2ブレード121とは、ローター100の回転軸に沿って相異なる位置に配置されている。即ち、第1ブレード111と第2ブレード121とは回転軸方向に連続して配置されている。また、本実施例において、第1ブレード111および第2ブレード121は、回転軸を中心にしたローター100の円周方向の幅が相異なるように形成されており、より具体的には、図5に示されるように、第2ブレード121の幅が第1ブレード111の幅に比べて小さく形成されると共に、第1ブレード111と第2ブレード121とが互いに重なるように配置されている。このような構造の第1ローター110および第2ローター120は、電気溶接又は超音波溶接のような手法で相互に取り付けられる。また、第1ローター110および第2ローター120は、一つの部材として一体的に作製することもできる。
【0046】
第1ローター110の第1リング117の半径は、第2ローター120の第2リング127の半径に比べて大きく形成されている。これにより、図6(図4のI'−I'線による断面が示された図1のA部分の拡大図)に示されるように、ローター100の外側端部は段差のついた階段状を成している(図4および図5では図示の便宜上、ローター100がひっくり返された形態で示されているが、実際の使用時には、図4および図5に示されたローター100がひっくり返された状態で図1のようにバレル60内に設置される)。図6に示されるように、バレル60の内側面には階段状に形成されたガイド60aが設けられており、このガイド60aとローター100の外側端部とが互いに接するように置かれることで、ガイド60aによって第1ローター110の外側が支持される。これによって、ローター100の垂れ(または垂れ下がること、droop)が防止される。
【0047】
図7は、上述の構造を有する本発明の第1実施例によるローター100が回転した際に、上部のフィルター・トレー70aと下部のフィルター・トレー70bとの間に発生する渦流の形態を示した図である。本実施例では、上部と下部とでブレードの幅が異なるので、上部のブレード111によって回転方向の後端部(または後側)に形成される渦流の位置と、下部のブレード121によって回転方向の後端部(または後側)に形成される渦流の位置とが相異なることになる。従って、単一層のスポーク形態で作製された従来のローターが回転した場合と比べ、より複雑な形態の渦流が効果的に形成される。
【0048】
図8は本発明の第2実施例のローターを示した斜視図であり、 図9は図8のII−II線で切断した断面図である。以下の実施例において、第1ローターおよび第2ローターから構成されたローターの構造、ならびに、各サブローターにおける結合部およびリングの構造は、第1実施例の場合と同様である。従って、以下の実施例の説明は、ブレードの構造に対してのみ説明を行う。
【0049】
第2実施例では、 第1ブレード211と第2ブレード221とは、ローター200の回転軸を中心にした円周方向の相異なる位置に配置されている。より具体的にいうと、第1ブレード211と第2ブレード221とは同一形状および幅を有しており、それらは円周方向の配列位置のみが異なっている。
【0050】
図8および図9に示されるように、第1ブレード211と第2ブレード221とは部分的に重なるように配置されている。即ち、第1ブレード211と第2ブレード221とは、全体幅の半分程度が互いに重なるように配置されている。このような構造では、図10に示されるように、上部のブレード211によって回転方向の先端部(または内側)および後端部(または外側)に形成される渦流の位置と、下部のブレード221により回転方向の先端部(または内側)および後端部(または外側)に形成される渦流の位置とが異なることになる。従って、単一層のスポーク形態で作製された従来のローターが回転する場合と比べ、より複雑な形態の渦流が効果的に形成されることになる。
【0051】
図11は、本発明の第3実施例の渦流生成用ローターを示した図であり、 図23は図11のIII-IIIで切断した断面図である。
【0052】
第3実施例では、第1ブレード311と第2ブレード321とは、ローター300の回転軸を中心にした円周方向にて相異なる位置に配置されていると共に、円周方向に相互に離隔して配置されている。また、第1ブレード311と第2ブレード321とは、円周方向にて相互の離隔距離が均一となるように等間隔で配置されている。第1ブレード311および第2ブレード321の幅および形状は同一である。図12に示されるように、第1ブレード311と第2ブレード321とはジグザグ(zig-zag)に配置されている。
【0053】
このような構造では、図13に示されるような形態の渦流が形成されることになる。図13に示されるように、各ブレード311,321の各々は、スポーク形状に起因して渦流を発生させ、またジグザグ型の配置に起因して正弦波形状(sinusoidal)を有するように流れる大きな流れの渦流を発生させる。これにより、より複雑な形態の渦流が発生することになる。
【0054】
図14は本発明の第4実施例の渦流発生用ローターを示したものであり、図15は図14のIV−IV線で切断した断面図である。
【0055】
第4実施例のローター400は、第3実施例と同一構造の第1ブレード411および第2ブレード421の構造を備えており、各ブレード411,421の外面には複数の異形部(または突出部もしくは突起部)413,423が設けられている。各ブレード411,421ごとに複数の異形部413,423を設けてもよく、あるいは、1つの異形部413,423を設けてもよく、更には、ブレード411,421の一方に対してのみ選別的に異形部を設けてもよい。複数の異形部413,423がそれぞれのブレード411,421に設けられる場合には、複数の異形部413,423のサイズがローター400の半径方向に徐々に大きくなるようにするのが望ましい。
【0056】
異形部413,423は、別個の部材でもって製作して、各ブレード411,421に設けてよく、あるいは、各ブレード411,421と一体的に形成してもよい。また、異形部413,423は、円周方向の幅が変化するように形成してもよく、 望ましくは、図14に示されるように、平断面が円形を成す形状を有するようにしてもよい。また、効果的な渦流を発生させるためには、一つのブレードに配列された異形部の各々が、ローター400の半径方向にそのサイズが徐々に大きくなることが望ましい。
【0057】
図14に示されるように、第1ブレード411の異形部413は第1ブレード411の上面に、そして、第2ブレード421の異形部423は第2ブレード421の下面にそれぞれ設けられる。従って、異形部413,423の各々は、ディスク形状のローター400の面に対して内側に突出するように構成されている。
【0058】
図16および図17は、上記のような本発明の第4実施例のローター400によって形成される渦流を示したものである。図16は渦流を側方から見た状態を示しており、図17は渦流を上方から見た状態を示している。
【0059】
図16に示されるように、側方から見た渦流は、異形部413,423が形成された部分においては図7の第1実施例の渦流と類似した形態となっており、また、異形部413,423の形成されていない部分においては図13の第3実施例の渦流と類似した形態となっている。従って、上記2種類の渦流が複合された形態が図16のように形成されている。また、図17に示されるように、上方から見た渦流は、異形部413,423が形成された部分の後端部(外側)で小さな渦巻きが複合的に生成される形態を有している。従って、かかる構造では、より複雑な形態の渦流を発生させることができる。
【0060】
図18は本発明の第5実施例のローターを示した図であり、図19〜図21は図18の異形部の種々の変形例を示した図である。
【0061】
第5実施例は、 第1ローター510と第2ローター520とが回転軸方向にて互いに離隔した形態を有している。従って、第1ブレード511と第2ブレード521とが回転軸方向で互いに離隔して両者の間には一定な大きさのギャップが形成されている。また、第1ブレード511と第2ブレード521とは少なくとも一部分が互いに重なるように形成されている(図18の実施例では、全体が重なるように形成されている)。
【0062】
第1ブレード511と第2ブレード521との間には、少なくとも1つの異形部530が介在している。第4実施例と同様、異形部530の個数および配置については種々の変形が可能である。第4実施例との相違点は、実質的に二つの同一形状のサブローターの間に異形部530が配置されているという点である。
【0063】
異形部530は、ローター500の円周方向の幅が変化するように形成され、望ましくは、ローター500の回転方向に流線型の幅(streamlined width)を有するように形成される。例えば、図19に示されるように、異形部530aは、水平方向断面が三角形を有するように形成してよい。また、図20に示されるように、異形部530bは、三角形の形状を基本とし、その回転方向後方(または円周方向後方)の端部が後方へと湾曲した形状に形成してもよい。このような形状にすると、回転方向前方の端部が受ける水の抵抗が小さくなり、ローター500の回転エネルギーの損失が低減されることになると共に、回転方向後方の端部では渦流が効果的に発生することになる。尚、図21に示されるように、異形部530cは、水平方向断面が実質的に円形を有するように形成してもよい(図19〜図21は、異形部の形状を明確に表すために、第2ローター520を除いた状態で示している)。
【0064】
上記の第5実施例では、第4実施例の場合の渦流を示した図17と類似した渦流が形成されることになる。
【0065】
上述のような本発明の種々の実施例では、回転するローターの各ブレードの表面と静止した膜表面との間での流速が速くなり、膜表面に大きなせん断応力を発生させるので、固形分の付着を防止することができる。また、回転するローターの各ブレードの後側(または外側)で発生する渦流は、チャンネルの内部壁面、即ち、フィルター板の分離膜表面にて膜表面に垂直な速度分布および水平な速度分布を正弦的に変化させるので、膜表面近傍の固形分の移動が促進され、表面への固形分の付着が防止されることになる。
【0066】
従来技術として例示したUSP6,027,656号におけるローターを十分な乱流流動を起こす角速度で回転させた時に発生する渦流形状と、本発明の多重羽根型ローターを同一の速度で回転させた時に発生する渦流形状とを比較すると、本発明のローターの渦度(Vorticity)の方が相当に大きいことが分かる。特に、第3実施例(図11)のジグザグ型(zig-zag type)ローターの場合には、流動を円滑にしながらも渦流の発生効果に優れている。また、第4実施例(図14)のローターの形状は円周方向の渦流だけでなく半径方向の渦流も発生させるので、チャンネル内部の全区間に渡って洗浄効果が促進される。
【0067】
上述のUSP6,027,656号の棒形状のローターの性能と、本発明のローターの性能とを実験的に比較した結果を、図22および図23に示す。図22および図23において従来の棒形状ローターと比べると、本発明の多重羽根型ローターは、同一の運転条件下(供給圧力、運転速度)にてほぼ2倍の性能を有していると共に、同一の処理量を基準とした所要動力も、棒形状ローターと比べて約50〜60%のレベルであることが分かる。これは、全体として本発明の多重羽根型ローターが棒形状に比べ約300%程度の効率向上をもたらすことを意味しており、それゆえ、本発明のローターは既存のものよりも優れた効果を有するといえる。
【0068】
従来のフィルター・トレーは、分離膜およびドレーン・クロスを固定するために、複雑な形状のシーリング構造を有しているが、図3に示されるような本発明のフィルター・トレー70は、分離膜75およびドレーン・クロス73を熱硬化性接着剤で支持板71に取り付けることによって、製作工程を画期的に単純化しており、生産性が向上している。
【0069】
特に、本発明では、既存品の構造とは異なり、供給されるスラリーの流路および排出される透過(permeate)流路がフィルター・トレー70の二つの流路孔79によって形成されるので、フィルター・トレー70の外側に別途に流路を形成しなくてもよい。その結果、システムのサイズを面積基準で120%以上低減することができ、単位面積当りの処理効率が向上する。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明では、種々の形態の乱流が広範囲に発生するので、分離膜に付着する汚染物質を効果的に除去できる。従って、濾過装置の廃水処理の効率が向上し、濾過装置の動力損失が低減する。また、密度や粘度などの点で特性の異なる流体を用いた場合であっても、小さな動力によって適切に渦流を形成できるといった利点がある。
【0071】
以上、本発明の望ましい実施例について図示及び説明したが、本発明は上述した特定の実施例に限定されるものではなく、当該技術分野における通常の知識を有する者ならば本発明の要旨を逸脱しない範囲内での種々の変形実施が可能であり、そのような変形実施は本発明の特許請求範囲内にあるものといえる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】図1は、本発明による回転型分離膜濾過装置の断面図。
【図2】図2は、図1における濾過ユニットを示した図。
【図3】図3は、図2のフィルター・トレーの部分断面図。
【図4】図4は、本発明の第1実施例による渦流生成用ローターの斜視図。
【図5】図5は、図4のI−I線による断面図。
【図6】図6は、図4のI'−I'線による断面を含む図1のA部分の拡大図。
【図7】図7は、図4におけるローターの動作時に生成される渦流を示した図。
【図8】図8は、本発明の第2実施例による渦流生成用ローターの斜視図。
【図9】図9は、図8のII−II線による断面図。
【図10】図10は、図8におけるローターの動作時に生成される渦流を示した図。
【図11】図11は、本発明の第3実施例による渦流生成用ローターの斜視図。
【図12】図12は、図11のIII−III線による断面図。
【図13】図13は、図11におけるローターの動作時に生成される渦流を示した図。
【図14】図14は、本発明の第4実施例による渦流生成用ローターの斜視図。
【図15】図15は、図14のIV−IV線による断面図。
【図16】図16は、図14におけるローターの動作時に生成される渦流を示した図。
【図17】図17は、図14におけるローターの動作時に生成される渦流を示した図。
【図18】図18は、本発明の第5実施例による渦流生成用ローターの斜視図。
【図19】図19は、図18の異形部の変形例を示した図。
【図20】図20は、図18の異形部の変形例を示した図。
【図21】図21は、図18の異形部の変形例を示した図。
【図22】図22は、本発明による渦流生成用ローターを採用した濾過装置を利用した実験結果を示す表である。
【図23】図23は、本発明による渦流生成用ローターを採用した濾過装置を利用した実験結果を示す表である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
渦流を発生させるためのローターであって、
前記ローターの回転軸を中心に半径方向に延在する複数の第1ブレード;および、
前記回転軸を中心に前記半径方向に延在し、前記第1ブレードに対して回転軸方向の相異なる位置に配置された複数の第2ブレード
を有して成ることを特徴とする渦流発生用ローター。
【請求項2】
前記第1ブレードと前記第2ブレードとは、前記回転軸を中心にした円周方向の幅が相異なることを特徴とする、請求項1に記載の渦流発生用ローター。
【請求項3】
前記第1ブレードと前記第2ブレードとは、互いに重なるように配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の渦流発生用ローター。
【請求項4】
前記第1ブレードと前記第2ブレードとは、前記回転軸を中心にした円周方向の相異なる位置に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の渦流発生用ローター。
【請求項5】
前記第1ブレードと前記第2ブレードとは、相互に部分的に重なっていることを特徴とする、請求項4に記載の渦流発生用ローター。
【請求項6】
前記第1ブレードと前記第2ブレードとは、前記円周方向に互いに離隔していることを特徴とする、請求項4に記載の渦流発生用ローター。
【請求項7】
前記第1ブレードと前記第2ブレードとは、前記円周方向にて相互の離隔距離が均一となるように等間隔で配置されていることを特徴とする、請求項6に記載の渦流発生用ローター。
【請求項8】
前記第1ブレードおよび/または前記第2ブレードの外面に設けられた少なくとも1つの異形部を更に有して成ることを特徴とする、請求項4に記載の渦流発生用ローター。
【請求項9】
前記異形部は、前記円周方向の幅が変化するように形成されていることを特徴とする、請求項8に記載の渦流発生用ローター。
【請求項10】
前記異形部は、前記円周方向に流線型の幅を有するように形成されていることを特徴とする、請求項9に記載の渦流発生用ローター。
【請求項11】
前記異形部は、前記円周方向の後方に湾曲した形状の後端部を有するように形成されていることを特徴とする、請求項10に記載の渦流発生用ローター。
【請求項12】
前記異形部は、水平方向断面が実質的に円形を有するように形成されていることを特徴とする、請求項9に記載の渦流発生用ローター。
【請求項13】
複数の前記異形部は、前記第1ブレードと前記第2ブレードとの間にそれぞれ設けられており、複数の前記異形部のサイズが前記半径方向に徐々に大きくなっていることを特徴とする、請求項7に記載の渦流発生用ローター。
【請求項14】
前記第1ブレードと前記第2ブレードとは、前記円周方向の幅が同一となっていることを特徴とする、請求項4に記載の渦流発生用ローター。
【請求項15】
前記第1ブレードと前記第2ブレードとは、前記円周方向に交互に配置されていることを特徴とする、請求項4に記載の渦流発生用ローター。
【請求項16】
前記第1ブレードと前記第2ブレードとは、それらの少なくとも一部分が前記回転軸方向にて互いに重なり、前記回転軸を中心にした円周方向に互いに離隔して配置されており、
少なくとも1つの異形部が前記第1ブレードと前記第2ブレードとの間に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の渦流発生用ローター。
【請求項17】
前記異形部は、前記円周方向の幅が変化するように形成されていることを特徴とする、請求項16に記載の渦流発生用ローター。
【請求項18】
前記異形部は、前記円周方向に流線型の幅を有するように形成されていることを特徴とする、請求項17に記載の渦流発生用ローター。
【請求項19】
前記異形部は、前記円周方向の後方に湾曲した形状の後端部を有するように形成されていることを特徴とする、請求項18に記載の渦流発生用ローター。
【請求項20】
前記異形部は、水平方向断面が実質的に円形を有するように形成されていることを特徴とする、請求項17に記載の渦流発生用ローター。
【請求項21】
複数の前記異形部は、前記第1ブレードと前記第2ブレードとの間にそれぞれ設けられており、複数の前記異形部のサイズが前記半径方向に徐々に大きくなっていることを特徴とする、請求項16に記載の渦流発生用ローター。
【請求項22】
前記第1ブレードと一体的に形成され、前記回転軸と同軸となるように配置された第1リング;および、
前記第2ブレードと一体的に形成され、前記回転軸に同軸となるように配置された第2リング
を更に有して成ることを特徴とする、請求項1に記載の渦流発生用ローター。
【請求項23】
前記第1リングと前記第2リングとは、相異なる半径を有していることを特徴とする、請求項22に記載の渦流発生用ローター。
【請求項24】
前記第1ブレードを備えた第1ローターおよび前記第2ブレードを備えた第2ローターを更に有して成り、
前記第1ローターと第2ローターとが相互に結合していることを特徴とする、請求項1に記載の渦流発生用ローター。
【請求項25】
前記第1ブレードを備えた第1ローターおよび前記第2ブレードを備えた第2ローターを更に有して成り、
前記第1ローターと第2ローターとが一体的に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の渦流発生用ローター。
【請求項26】
原水流入口、処理水排出口および濃縮水排出口を備えたバレル;
前記バレル内に設置され、請求項1〜請求項25のいずれかに記載の構成を有する少なくとも1つのローター;ならびに、
前記バレル内に前記ローターと交互に配置される少なくとも1つのフィルター・トレー
を有して成る濾過装置。
【請求項27】
前記フィルター・トレーが、前記バレル内に取り付けられていることを特徴とする、請求項26に記載の濾過装置。
【請求項28】
前記フィルター・トレーが、その面を貫通するような流路孔を一つ以上有していることを特徴とする、請求項26に記載の濾過装置。
【請求項29】
前記フィルター・トレーが、円板状の支持板、前記支持板の両面に設けられたドレーン・クロス、前記ドレーン・クロスの外面に設けられた分離膜を含んでいることを特徴とする、請求項28に記載の濾過装置。
【請求項30】
前記ドレーン・クロスおよび前記分離膜が前記支持板に熱硬化性接着剤によって接着されていることを特徴とする、請求項29に記載の濾過装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2007−528293(P2007−528293A)
【公表日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502701(P2007−502701)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【国際出願番号】PCT/KR2005/000485
【国際公開番号】WO2005/087354
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(506307278)フィルテック・コリア・カンパニー・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】FILTECH KOREA CO., LTD.
【Fターム(参考)】