温水供給装置
【課題】貯湯槽に貯湯されたお湯をバックアップ給湯器で追焚きする場合に設定温度以上になることを防止するとともに、必要最小限のエネルギーにて追焚きを行える温水供給装置を提供する。
【解決手段】燃料電池排熱による湯を貯える貯湯槽１と、貯湯槽出口温度検出手段２と、混合弁３と、混合弁出湯温度検出手段４と、流量検出手段５と、混合弁出湯温度制御部６と、給湯器７と、給湯器リモコン９と備え、混合弁出湯温度制御部６は貯湯槽出口温度検出手段２により検出した温度が給湯器リモコン９設定温度より所定温度より低い場合、給湯器リモコン９設定温度に対し混合弁出湯流量検出手段５により検出した流量値に対応したオフセット値にて混合弁出湯温度制御することで給湯器出湯温度が設定温度以上になるのを防止するとともに必要最小限のエネルギーにて追焚きを行える。
【解決手段】燃料電池排熱による湯を貯える貯湯槽１と、貯湯槽出口温度検出手段２と、混合弁３と、混合弁出湯温度検出手段４と、流量検出手段５と、混合弁出湯温度制御部６と、給湯器７と、給湯器リモコン９と備え、混合弁出湯温度制御部６は貯湯槽出口温度検出手段２により検出した温度が給湯器リモコン９設定温度より所定温度より低い場合、給湯器リモコン９設定温度に対し混合弁出湯流量検出手段５により検出した流量値に対応したオフセット値にて混合弁出湯温度制御することで給湯器出湯温度が設定温度以上になるのを防止するとともに必要最小限のエネルギーにて追焚きを行える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、燃料電池排熱による湯を貯える貯湯槽とその貯湯槽に貯えられた貯湯水温度が低い場合、そのバックアップとして給湯器にて追焚きして給湯する装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、この種の給湯としての温水供給装置は、図６のような構成をしていた。すなわち、貯湯槽１の出湯温度制御は給湯器７に供給する流量に関係なくバックアップする給湯器７のリモコン設定温度となるよう混合弁３により、湯水を混合して貯湯槽出湯温度を制御していた。
【０００３】
しかし、かかる先行技術は、文献公知発明に係るものでないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら上記従来例においては、混合弁出湯温度すなわち給湯器７の入水温度が給湯器リモコン９の設定温度に近くかつ小流量の場合で給湯器が使用された場合、給湯器７の燃焼を最小に絞っても給湯器出湯温度は給湯器リモコン９の設定温度を超えた温度となってしまうという課題があった。あるいは設定温度以上になることを避けるため、混合弁３の出湯温度を流量に関係なく一律、リモコン設定温度より一定温度下げていた。しかしこの場合、給湯器７の出湯制御によりリモコン設定温度の湯が出るが、そのため貯湯槽１にはリモコン設定温度以上の温度のお湯が貯まっているにもかかわらず、さらに水を混ぜて温度を下げて給湯器７に供給することになる。そのことはすなわち、給湯器で追焚きするための余計なエネルギーが必要となる。
【０００５】
そこで本発明は、上述したこのような従来の温水供給装置が有する課題を考慮して、混合弁出湯温度制御部は貯湯槽出口温度検出手段により検出した温度が給湯器リモコン設定温度より所定温度より低い場合、給湯器リモコン設定温度に対し、混合弁出湯流量検出手段により検出した流量値に対応したオフセット値にて混合弁出湯温度制御することにより、どのような給湯器リモコン設定温度、どのような給湯器入水流量でも、給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えないようにするとともに、給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うための最適なオフセット値（＝リモコン設定温度―混合弁出口温度）を選定できる温水供給装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
前記従来の課題を解決するため本発明は混合弁出湯温度制御部は貯湯槽出口温度検出手段により検出した温度が給湯器リモコン設定温度より所定温度より低い場合、混合弁出湯温度制御部により給湯器リモコン設定温度に対し、混合弁出湯流量検出手段により検出した流量値に対応したオフセット値にて混合弁出湯温度制御するものである。このように給湯器入水流量（＝混合弁出湯流量）に応じて給湯器入水温度（＝混合弁出湯温度）を低くすることでどの様な流量でも給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えないようにするとともに、貯湯槽に貯まったお湯を必要以上に下げること無く、給湯器が必要最小限のエネルギーにて追焚きを行うことで効率的な燃料電池排熱によるお湯の利用が可能となる。
【発明の効果】
【０００７】
本発明の温水供給装置は燃料電池貯湯槽に貯えられたお湯を必要以上に下げず、かつバックアップ給湯器にてリモコン設定温度を超える温度にならないようにするとともに必要最小限のエネルギーにて給湯器追焚きし、リモコン設定温度のお湯となすものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００８】
第１の発明は、燃料電池排熱による湯を貯える貯湯槽と、前記貯湯槽出口の温度を検出する貯湯槽出口温度検出手段と、前記貯湯槽からのお湯と水を混合する混合弁と、前記混合弁にて混合された出湯温度を検出する混合弁出湯温度検出手段と、前記混合弁出湯流量を検出する流量検出手段と、前記混合弁の出湯温度を制御する混合弁出湯温度制御部と、前記混合弁出湯温度制御部により所定の温度にされたお湯の供給を受ける給湯器と、前記混合弁の出湯口と前記給湯器入水口を接続する給湯器入水配管と、前記給湯器を制御する給湯器制御部と、前記給湯器の出湯温度を設定する給湯器リモコンと備え、前記混合弁出湯温度制御部は前記貯湯槽出口温度検出手段により検出した温度が前記給湯器リモコン設定温度より所定温度より低い場合、前記給湯器リモコン設定温度に対し、前記混合弁出湯流量検出手段により検出した流量値に対応したオフセット値にて混合弁出湯温度制御することとなり、どのような給湯器リモコン設定温度、どのような給湯器入水流量でも、給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えないようにするとともに、給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うための最適なオフセット値を選定するものとなる。
【０００９】
第２の発明は、特に、第１の発明において、混合弁出湯温度制御部には最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量時オフセット値設定手段を有することで、最小流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値が設定出来ることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００１０】
第３の発明は、特に、第１の発明において、混合弁出湯温度制御部には最大流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量時オフセット値設定手段を有することで、最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値が設定出来ることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００１１】
第４の発明は、特に、第１の発明において、混合弁出湯温度制御部には最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量時オフセット値設定手段と、最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量時オフセット値設定手段の両方を有することで、最小流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値と最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値との両方が設定出来ることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００１２】
第５の発明は、特に、第１の発明において、混合弁出湯温度制御部には最小流量値設定手段および最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量時オフセット値設定手段と、最大流量値設定手段および最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量時オフセット値設定手段を有することで、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００１３】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【００１４】
（実施の形態１）
図１（ａ）は、本発明の第１の実施の形態における温水供給装置の構成図を示すものである。図１（ａ）において、貯湯槽１と混合弁３湯側入り口部は接続され、貯湯槽出口部には貯湯槽出口温度検出手段２が取り付けられている。混合弁３水側入り口部は水道給水に接続されている。混合弁３出湯口と給湯器７入水口の間には混合弁出湯温度検出手段４および流量検出手段５が接続されている。混合弁出湯温度制御部６と貯湯槽出口温度検出手段２、混合弁３、混合弁出湯温度検出手段４、流量検出手段５とは信号線により電気的に接続されている。給湯器７を制御する給湯器制御部８と給湯器リモコン９とは信号線により電気的に接続されている。さらに混合弁出湯温度制御部６と給湯器制御部８と給湯器リモコン９とは信号線により電気的に接続されている。
【００１５】
以上のように構成された温水供給装置について以下その動作、作用を説明する。
【００１６】
貯湯槽１は燃料電池排熱による湯を貯える。燃料電池排熱による湯を貯える貯湯槽１の出口には貯湯槽出口温度検出手段（サーミスタ等）２が設けてられている。混合弁出湯温度制御部６は給湯器制御部８と給湯器リモコン９との間の温度設定信号を読み取るとともに、貯湯槽出口温度検出手段２により貯湯槽から供給されるお湯の温度が給湯器リモコンの設定温度より所定温度高いか低いかを判定する。高い場合は混合弁出湯温度制御部６により混合弁３を制御し水を混合することでリモコン設定温度とする。低い場合は混合弁出湯流量検出手段により検出した流量値に対応したあらかじめ決められたオフセット値にて混合弁出湯温度制御し、混合弁出口温度である（リモコン設定温度−各流量に対するオフセット温度）のお湯を給湯器に供給する。図１（ｂ）に、流量とオフセット値の設定例を示す。オフセット値は、流量に相関した値をとる。このことによりどのような給湯器入水流量でも、給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えないようにするとともに、給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００１７】
また、貯湯槽１の湯を効率よく利用することにより、燃料電池発電の停止を極力少なくでき、燃料電池の効率向上および耐久性を向上させることができる。
【００１８】
（実施の形態２）
図２（ａ）は本発明の第２の実施の形態における温水供給装置の構成図を示すものである。混合弁出湯温度制御部６には最小流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量オフセット設定手段１０と有する。これにより最小流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値が設定出来ることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値（例：図２（ｂ））が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００１９】
（実施の形態３）
図３（ａ）は、本発明の第３の実施の形態における温水供給装置の構成図を示すものである。混合弁出湯温度制御部６には最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量オフセット設定手段１１と有する。これにより最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値が設定出来ることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値（例：図３（ｂ））が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００２０】
（実施の形態４）
図４（ａ）は、本発明の第４の実施の形態における温水供給装置の構成図を示すものである。混合弁出湯温度制御部６には最小流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値設定手段１０と、最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値設定手段１１の両方を有する。これにより最小流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値と最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値との両方が設定出来ることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値（例：図４（ｂ））が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００２１】
（実施の形態５）
図５（ａ）は、本発明の第５の実施の形態における温水供給装置の構成図を示すものである。前記混合弁出湯温度制御部６には最小流量値設定手段１２および最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値設定手段１０と、最大流量値設定手段１３および最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値設定手段１１を設定できることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値（例：図５（ｂ））が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【００２２】
以上のように、本発明にかかる温水供給装置は、貯湯槽に貯えられたお湯を必要以上に下げず、かつバックアップ給湯器にてリモコン設定温度を超える温度にならないようにするとともに必要最小限のエネルギーにて給湯器追焚きし、リモコン設定温度のお湯となすことが出来ることとなるので燃料電池コージェネシステム、ヒートポンプ給湯機等の貯湯槽を持つ給湯機に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【００２３】
【図１】（ａ）本発明の実施の形態１における温水供給装置を示す構成図（ｂ）同装置における流量とオフセット値を示す相関図
【図２】（ａ）本発明の実施の形態２における温水供給装置を示す構成図（ｂ）同装置における流量とオフセット値を示す相関図
【図３】（ａ）本発明の実施の形態３における温水供給装置を示す構成図（ｂ）同装置における流量とオフセット値を示す相関図
【図４】（ａ）本発明の実施の形態４における温水供給装置を示す構成図（ｂ）同装置における流量とオフセット値を示す相関図
【図５】（ａ）本発明の実施の形態５における温水供給装置を示す構成図（ｂ）同装置における流量とオフセット値を示す相関図
【図６】従来の温水供給装置を示す構成図
【符号の説明】
【００２４】
１ 貯湯槽
２ 貯湯槽出口温度検出手段
３ 混合弁
４ 混合弁出湯温度検出手段
５ 流量検出手段
６ 混合弁出湯温度制御
７ 給湯器
８ 給湯器制御部
９ 給湯器リモコン
１０ 最小流量時オフセット値設定手段
１１ 最大流量時オフセット値設定手段
１２ 最小流量値設定手段
１３ 最大流量値設定手段
【技術分野】
【０００１】
本発明は、燃料電池排熱による湯を貯える貯湯槽とその貯湯槽に貯えられた貯湯水温度が低い場合、そのバックアップとして給湯器にて追焚きして給湯する装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、この種の給湯としての温水供給装置は、図６のような構成をしていた。すなわち、貯湯槽１の出湯温度制御は給湯器７に供給する流量に関係なくバックアップする給湯器７のリモコン設定温度となるよう混合弁３により、湯水を混合して貯湯槽出湯温度を制御していた。
【０００３】
しかし、かかる先行技術は、文献公知発明に係るものでないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら上記従来例においては、混合弁出湯温度すなわち給湯器７の入水温度が給湯器リモコン９の設定温度に近くかつ小流量の場合で給湯器が使用された場合、給湯器７の燃焼を最小に絞っても給湯器出湯温度は給湯器リモコン９の設定温度を超えた温度となってしまうという課題があった。あるいは設定温度以上になることを避けるため、混合弁３の出湯温度を流量に関係なく一律、リモコン設定温度より一定温度下げていた。しかしこの場合、給湯器７の出湯制御によりリモコン設定温度の湯が出るが、そのため貯湯槽１にはリモコン設定温度以上の温度のお湯が貯まっているにもかかわらず、さらに水を混ぜて温度を下げて給湯器７に供給することになる。そのことはすなわち、給湯器で追焚きするための余計なエネルギーが必要となる。
【０００５】
そこで本発明は、上述したこのような従来の温水供給装置が有する課題を考慮して、混合弁出湯温度制御部は貯湯槽出口温度検出手段により検出した温度が給湯器リモコン設定温度より所定温度より低い場合、給湯器リモコン設定温度に対し、混合弁出湯流量検出手段により検出した流量値に対応したオフセット値にて混合弁出湯温度制御することにより、どのような給湯器リモコン設定温度、どのような給湯器入水流量でも、給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えないようにするとともに、給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うための最適なオフセット値（＝リモコン設定温度―混合弁出口温度）を選定できる温水供給装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
前記従来の課題を解決するため本発明は混合弁出湯温度制御部は貯湯槽出口温度検出手段により検出した温度が給湯器リモコン設定温度より所定温度より低い場合、混合弁出湯温度制御部により給湯器リモコン設定温度に対し、混合弁出湯流量検出手段により検出した流量値に対応したオフセット値にて混合弁出湯温度制御するものである。このように給湯器入水流量（＝混合弁出湯流量）に応じて給湯器入水温度（＝混合弁出湯温度）を低くすることでどの様な流量でも給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えないようにするとともに、貯湯槽に貯まったお湯を必要以上に下げること無く、給湯器が必要最小限のエネルギーにて追焚きを行うことで効率的な燃料電池排熱によるお湯の利用が可能となる。
【発明の効果】
【０００７】
本発明の温水供給装置は燃料電池貯湯槽に貯えられたお湯を必要以上に下げず、かつバックアップ給湯器にてリモコン設定温度を超える温度にならないようにするとともに必要最小限のエネルギーにて給湯器追焚きし、リモコン設定温度のお湯となすものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００８】
第１の発明は、燃料電池排熱による湯を貯える貯湯槽と、前記貯湯槽出口の温度を検出する貯湯槽出口温度検出手段と、前記貯湯槽からのお湯と水を混合する混合弁と、前記混合弁にて混合された出湯温度を検出する混合弁出湯温度検出手段と、前記混合弁出湯流量を検出する流量検出手段と、前記混合弁の出湯温度を制御する混合弁出湯温度制御部と、前記混合弁出湯温度制御部により所定の温度にされたお湯の供給を受ける給湯器と、前記混合弁の出湯口と前記給湯器入水口を接続する給湯器入水配管と、前記給湯器を制御する給湯器制御部と、前記給湯器の出湯温度を設定する給湯器リモコンと備え、前記混合弁出湯温度制御部は前記貯湯槽出口温度検出手段により検出した温度が前記給湯器リモコン設定温度より所定温度より低い場合、前記給湯器リモコン設定温度に対し、前記混合弁出湯流量検出手段により検出した流量値に対応したオフセット値にて混合弁出湯温度制御することとなり、どのような給湯器リモコン設定温度、どのような給湯器入水流量でも、給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えないようにするとともに、給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うための最適なオフセット値を選定するものとなる。
【０００９】
第２の発明は、特に、第１の発明において、混合弁出湯温度制御部には最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量時オフセット値設定手段を有することで、最小流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値が設定出来ることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００１０】
第３の発明は、特に、第１の発明において、混合弁出湯温度制御部には最大流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量時オフセット値設定手段を有することで、最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値が設定出来ることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００１１】
第４の発明は、特に、第１の発明において、混合弁出湯温度制御部には最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量時オフセット値設定手段と、最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量時オフセット値設定手段の両方を有することで、最小流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値と最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値との両方が設定出来ることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００１２】
第５の発明は、特に、第１の発明において、混合弁出湯温度制御部には最小流量値設定手段および最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量時オフセット値設定手段と、最大流量値設定手段および最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量時オフセット値設定手段を有することで、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００１３】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【００１４】
（実施の形態１）
図１（ａ）は、本発明の第１の実施の形態における温水供給装置の構成図を示すものである。図１（ａ）において、貯湯槽１と混合弁３湯側入り口部は接続され、貯湯槽出口部には貯湯槽出口温度検出手段２が取り付けられている。混合弁３水側入り口部は水道給水に接続されている。混合弁３出湯口と給湯器７入水口の間には混合弁出湯温度検出手段４および流量検出手段５が接続されている。混合弁出湯温度制御部６と貯湯槽出口温度検出手段２、混合弁３、混合弁出湯温度検出手段４、流量検出手段５とは信号線により電気的に接続されている。給湯器７を制御する給湯器制御部８と給湯器リモコン９とは信号線により電気的に接続されている。さらに混合弁出湯温度制御部６と給湯器制御部８と給湯器リモコン９とは信号線により電気的に接続されている。
【００１５】
以上のように構成された温水供給装置について以下その動作、作用を説明する。
【００１６】
貯湯槽１は燃料電池排熱による湯を貯える。燃料電池排熱による湯を貯える貯湯槽１の出口には貯湯槽出口温度検出手段（サーミスタ等）２が設けてられている。混合弁出湯温度制御部６は給湯器制御部８と給湯器リモコン９との間の温度設定信号を読み取るとともに、貯湯槽出口温度検出手段２により貯湯槽から供給されるお湯の温度が給湯器リモコンの設定温度より所定温度高いか低いかを判定する。高い場合は混合弁出湯温度制御部６により混合弁３を制御し水を混合することでリモコン設定温度とする。低い場合は混合弁出湯流量検出手段により検出した流量値に対応したあらかじめ決められたオフセット値にて混合弁出湯温度制御し、混合弁出口温度である（リモコン設定温度−各流量に対するオフセット温度）のお湯を給湯器に供給する。図１（ｂ）に、流量とオフセット値の設定例を示す。オフセット値は、流量に相関した値をとる。このことによりどのような給湯器入水流量でも、給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えないようにするとともに、給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００１７】
また、貯湯槽１の湯を効率よく利用することにより、燃料電池発電の停止を極力少なくでき、燃料電池の効率向上および耐久性を向上させることができる。
【００１８】
（実施の形態２）
図２（ａ）は本発明の第２の実施の形態における温水供給装置の構成図を示すものである。混合弁出湯温度制御部６には最小流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量オフセット設定手段１０と有する。これにより最小流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値が設定出来ることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値（例：図２（ｂ））が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００１９】
（実施の形態３）
図３（ａ）は、本発明の第３の実施の形態における温水供給装置の構成図を示すものである。混合弁出湯温度制御部６には最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量オフセット設定手段１１と有する。これにより最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値が設定出来ることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値（例：図３（ｂ））が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００２０】
（実施の形態４）
図４（ａ）は、本発明の第４の実施の形態における温水供給装置の構成図を示すものである。混合弁出湯温度制御部６には最小流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値設定手段１０と、最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値設定手段１１の両方を有する。これにより最小流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値と最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値との両方が設定出来ることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値（例：図４（ｂ））が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【００２１】
（実施の形態５）
図５（ａ）は、本発明の第５の実施の形態における温水供給装置の構成図を示すものである。前記混合弁出湯温度制御部６には最小流量値設定手段１２および最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値設定手段１０と、最大流量値設定手段１３および最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値設定手段１１を設定できることとなり、給湯器の能力に応じて、より最適なオフセット値（例：図５（ｂ））が選べ、より給湯器出湯温度がリモコン設定温度を超えにくくするとともに、より給湯器が最小エネルギーにて追焚きを行うことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【００２２】
以上のように、本発明にかかる温水供給装置は、貯湯槽に貯えられたお湯を必要以上に下げず、かつバックアップ給湯器にてリモコン設定温度を超える温度にならないようにするとともに必要最小限のエネルギーにて給湯器追焚きし、リモコン設定温度のお湯となすことが出来ることとなるので燃料電池コージェネシステム、ヒートポンプ給湯機等の貯湯槽を持つ給湯機に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【００２３】
【図１】（ａ）本発明の実施の形態１における温水供給装置を示す構成図（ｂ）同装置における流量とオフセット値を示す相関図
【図２】（ａ）本発明の実施の形態２における温水供給装置を示す構成図（ｂ）同装置における流量とオフセット値を示す相関図
【図３】（ａ）本発明の実施の形態３における温水供給装置を示す構成図（ｂ）同装置における流量とオフセット値を示す相関図
【図４】（ａ）本発明の実施の形態４における温水供給装置を示す構成図（ｂ）同装置における流量とオフセット値を示す相関図
【図５】（ａ）本発明の実施の形態５における温水供給装置を示す構成図（ｂ）同装置における流量とオフセット値を示す相関図
【図６】従来の温水供給装置を示す構成図
【符号の説明】
【００２４】
１ 貯湯槽
２ 貯湯槽出口温度検出手段
３ 混合弁
４ 混合弁出湯温度検出手段
５ 流量検出手段
６ 混合弁出湯温度制御
７ 給湯器
８ 給湯器制御部
９ 給湯器リモコン
１０ 最小流量時オフセット値設定手段
１１ 最大流量時オフセット値設定手段
１２ 最小流量値設定手段
１３ 最大流量値設定手段
【特許請求の範囲】
【請求項１】
燃料電池排熱による湯を貯える貯湯槽と、前記貯湯槽出口の温度を検出する貯湯槽出口温度検出手段と、前記貯湯槽からのお湯と水を混合する混合弁と、前記混合弁にて混合された出湯温度を検出する混合弁出湯温度検出手段と、前記混合弁出湯流量を検出する流量検出手段と、前記混合弁の出湯温度を制御する混合弁出湯温度制御部と、前記混合弁出湯温度制御部により所定の温度にされたお湯の供給を受ける給湯器と、前記給湯器を制御する給湯器制御部と、前記給湯器の出湯温度を設定する給湯器リモコンと備え、前記混合弁出湯温度制御部は前記給湯器制御部と給湯器リモコンとの間の温度設定信号を読み取るとともに、前記貯湯槽出口温度検出手段により検出した温度が前記給湯器リモコン設定温度より所定温度より低い場合、前記給湯器リモコン設定温度に対し、前記混合弁出湯流量検出手段により検出した流量値に対応したオフセット値にて混合弁出湯温度制御することを特徴とする温水供給装置。
【請求項２】
混合弁出湯温度制御部には最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量時オフセット値設定手段を有することを特徴とする請求項１記載の温水供給装置。
【請求項３】
混合弁出湯温度制御部には最大流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量時オフセット値設定手段を有することを特徴とする請求項１記載の温水供給装置。
【請求項４】
混合弁出湯温度制御部には最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量時オフセット値設定手段と、最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量時オフセット値設定手段の両方を有することを特徴とする請求項１記載の温水供給装置。
【請求項５】
混合弁出湯温度制御部には最小流量値設定手段および最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量時オフセット値設定手段と、最大流量値設定手段および最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量時オフセット値設定手段を有することを特徴とする請求項１記載の温水供給装置。
【請求項１】
燃料電池排熱による湯を貯える貯湯槽と、前記貯湯槽出口の温度を検出する貯湯槽出口温度検出手段と、前記貯湯槽からのお湯と水を混合する混合弁と、前記混合弁にて混合された出湯温度を検出する混合弁出湯温度検出手段と、前記混合弁出湯流量を検出する流量検出手段と、前記混合弁の出湯温度を制御する混合弁出湯温度制御部と、前記混合弁出湯温度制御部により所定の温度にされたお湯の供給を受ける給湯器と、前記給湯器を制御する給湯器制御部と、前記給湯器の出湯温度を設定する給湯器リモコンと備え、前記混合弁出湯温度制御部は前記給湯器制御部と給湯器リモコンとの間の温度設定信号を読み取るとともに、前記貯湯槽出口温度検出手段により検出した温度が前記給湯器リモコン設定温度より所定温度より低い場合、前記給湯器リモコン設定温度に対し、前記混合弁出湯流量検出手段により検出した流量値に対応したオフセット値にて混合弁出湯温度制御することを特徴とする温水供給装置。
【請求項２】
混合弁出湯温度制御部には最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量時オフセット値設定手段を有することを特徴とする請求項１記載の温水供給装置。
【請求項３】
混合弁出湯温度制御部には最大流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量時オフセット値設定手段を有することを特徴とする請求項１記載の温水供給装置。
【請求項４】
混合弁出湯温度制御部には最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量時オフセット値設定手段と、最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量時オフセット値設定手段の両方を有することを特徴とする請求項１記載の温水供給装置。
【請求項５】
混合弁出湯温度制御部には最小流量値設定手段および最小流量値における給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最小流量時オフセット値設定手段と、最大流量値設定手段および最大流量値における前記給湯器リモコン設定温度オフセット値を設定する最大流量時オフセット値設定手段を有することを特徴とする請求項１記載の温水供給装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００６−７１１６１（Ｐ２００６−７１１６１Ａ）
【公開日】平成１８年３月１６日（２００６．３．１６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−２５３８７８（Ｐ２００４−２５３８７８）
【出願日】平成１６年９月１日（２００４．９．１）
【出願人】（０００００５８２１）松下電器産業株式会社 (73,050)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年３月１６日（２００６．３．１６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年９月１日（２００４．９．１）
【出願人】（０００００５８２１）松下電器産業株式会社 (73,050)
【Ｆターム（参考）】
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