説明

温水利用装置システムおよびそのプログラム

【課題】インターネットのプロバイダ契約を行っていないユーザーや、契約を行っていたが何らかの理由で契約を解除したなどの理由で、温水利用装置リモコンでネットワークを使用しない、あるいは使用できない状況になったときでも、ユーザーに混乱を与えない温水利用装置システムを提供する。
【解決手段】インターネット203への接続が有効か無効かを記憶するネット接続有無記憶手段214の記憶状態により、インターネット環境の不具合を知らせるか否かを選択し、有効から無効への設定手順と、無効から有効への設定手順をそれぞれネット接続無効時手順記憶手段216とネット接続無効時手順記憶手段217に記憶する手順に従って設定を変更できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガス給湯器や石油給湯器や電気温水器やヒートポンプ給湯器やコジェネレーションシステムなどの温水を生成して給湯や暖房等に利用するシステムで、リモコンなどにより、ネットワークに接続してネットワークから入手した情報を表示したり遠隔制御できる温水利用装置システムおよびそのプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、リモコンと温水利用装置を有する温水利用装置システムは一般的なものとして普及している(特許文献1参照)。また、リモコンにインターネットとの接続機能を持たせ、インターネットから情報を入手してリモコンに表示する機能を有する温水利用装置システムが考案されている。
【0003】
従来例の温水利用装置システムの構成を図7、図8に示す。
【0004】
図7において、1は温水利用装置で、図示していないが風呂への湯はり、台所での出湯ができるガス給湯器であるとする。2は台所に設置する温水利用装置1のリモコンであるとする。3は温水利用装置1とリモコン2間を接続する通信線で、4は温水利用装置1への給水配管、5は温水利用装置1で生成した温水の出湯配管で出湯のためのバルブ(蛇口)を有している。6はリモコン2の表示手段で、出湯する温水の設定温度等を表示する。また後述するが表示手段6はインターネットから入手する情報も表示できるものとする。
【0005】
7はリモコン2の出湯温水の設定温度を上げるための温度アップスイッチ(温度設定スイッチ)、8は出湯温水の設定温度を下げるための温度ダウンスイッチ(温度設定スイッチ)、9は温水利用装置1の入/切スイッチを示す。
【0006】
12はインターネット網、13は情報供給手段であり、リモコン2はインターネット網12と接続する機能を有しており、簡単に前述したが、表示手段6はインターネット12を介して情報供給手段13から入手した情報を表示することができる。リモコン2とインターネット12の接続にはルータ、ハブ、モデム、サーバなどの機器が必要な場合もある。
【0007】
10と11は画面切り換えスイッチで、スイッチ10を押したとき出湯温度を表示手段6に表示し、スイッチ11を押したときインターネットから入手する情報のメニュー画面を表示する。ここでスイッチ11はメニュー画面操作手段に相当する。
【0008】
図8において、21は図7のリモコン2に相当し、22は温水利用装置1、23はインターネット12、24は情報供給手段13にそれぞれ相当する。25はリモコン21の制御手段で、26は操作手段Aで画面切り換えスイッチ10に相当する。また27は温水利用装置制御手段である。28は操作手段Bでメニュー画面操作手段11に相当し、29は表示手段6に相当する。30はタッチスイッチ手段で表示手段29上に構成する。31は通信手段でインターネット23を介して情報供給手段24の通信手段32と接続している。33は情報供給手段24の有する情報データを格納しているメモリ手段である。
【0009】
次に図7と図8を用いて従来例の動作を説明する。温水利用装置1が生成する温水の温度はリモコン2で設定できる。温度アップスイッチ7と温度ダウンスイッチ8を操作することで設定した温度は表示手段6に表示する。また入/切スイッチ9の操作で温水利用装置1を入/切できる。温水利用装置1が入の状態で出湯配管5の蛇口を開くと、給水配管4から供給された水は、温水利用装置1で昇温され設定温度の温水を出湯配管5から出すことができる。またこれらリモコン2と温水利用装置1間のやりとりは、通信線3での相互間の通信で実現している。
【0010】
スイッチ10を押したとき表示手段6には温水利用装置1に関する操作画面を表示する。これは、例えば、出湯温度状態表示や出湯温度設定表示や出湯湯量状態表示や出湯湯量設定表示やその他の設定画面などで、ここでは表示手段6はタッチパネル付きの液晶表示器としているので表示手段6に表示したタッチパネルスイッチの画面に従って操作を進めることができる。一方、スイッチ(メニュー画面操作手段)11を押したとき表示手段6には天気予報やニュースや健康情報、料理レシピや回覧板や掲示板などのインターネットから入手するメニュー画面を表示する。
【0011】
以上の動作を図8を用いて説明する。操作手段A26を押したとき制御手段25は表示手段29に温水利用装置22の操作画面を表示する。この時、表示手段29上にはタッチスイッチ手段30によりタッチスイッチが構成されており、タッチスイッチを押したとき制御手段25は温水利用装置22の操作指令を温水利用装置制御手段27を介して温水利用装置22に伝達する。一方、操作スイッチB28を押したとき、制御手段25は通信手段31、インターネット23を介して情報供給手段24に入手する情報のメニュー画面を要求し、メモリ手段33に保存されているメニュー画面情報は通信手段32、インターネット23、通信手段31を介して制御手段25に伝達され、表示手段29に表示される。
【0012】
表示手段29上にはタッチスイッチ手段30でタッチスイッチが構成されており、表示されたメニュー画面から表示したいメニューをタッチしたとき、制御手段25、通信手段31、インターネット23、通信手段32を介してメモリ手段33に保存した情報を、今度は逆の経由で制御手段25に伝達し、表示手段29に表示する。
【0013】
なお、実際にはリモコン21、インターネット23、情報供給手段24間の通信はTCP/IP等の手順に従っているが、上記では省略して説明している。
【特許文献1】特開2004−353917号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、前記図7と図8に示す従来例の構成では、インターネットのプロバイダ契約を行っていないユーザーや、契約を行っていたが何らかの理由で契約を解除した、あるいは温水利用装置リモコンで対応していないプロバイダに変更したなどの理由で、温水利用装置リモコンでネットワークを使用しない、あるいは使用できない状況になったとき、ネットワークと接続していないため、インターネットなどのネットワークから入手する各種生活情報などのメニューを表示する選択スイッチを押しても天気予報やニュースや健康情報、料理レシピや回覧板や掲示板などの情報のメニューを表示できないか、あるいは以前入手したメニューを表示するなどとなり、有効なメニュー表示やメニューの選択、予定表示を行うことができず、ユーザーに混乱を与えるという課題を有していた。
【0015】
また、一旦ネットワークを使用しない状況にあった場合に、使用を開始するときに円滑に再開できないという課題を有していた。
【0016】
また、ネットワーク使用の状態からネットワーク使用を停止状態にするためにはネットワークに対する設定変更を行う必要があり、温水利用装置リモコンとネットワークについての知識が乏しいユーザーが設定変更するのは困難であるという課題を有していた。また同様に、ネットワーク使用停止の状態からネットワーク使用を開始するためにはネットワークに対する設定変更を行う必要があり、温水利用装置リモコンとネットワークについての知識が乏しいユーザーが設定するのは困難であるという課題を有していた。
【0017】
また、各種生活情報などのメニュー表示ができない原因がネットワークとの接続異常である場合にも、ユーザーとしては温水利用装置リモコンの不具合が原因である可能性もあり、原因が特定できないという課題を有していた。また、ネットワークの使用を停止状態にした場合であっても、各種生活情報などのメニュー表示ができない原因がネットワークとの接続が異常であることを知らせる警告等の表示や報知が行われユーザーに混乱を与えるという課題を有していた。
【0018】
また、温水利用装置リモコンでネットワークの使用を停止状態にする、あるいは再開する場合の設定は普段使用しない用語等を用いて複雑であるため誤って設定してしまうという課題を有していた。
【課題を解決するための手段】
【0019】
前記従来の課題を解決するために、本発明の温水利用装置システムおよびそのプログラムは、ネットワークを介して情報を入手する機能を有する温水利用装置システムにおいて、前記ネットワークとの接続を無効にする設定を行うことができるネット接続有無設定手段と、前記ネットワークとの接続の有効無効の設定状態を記憶するネット接続有無記憶手段とを有する温水利用装置システムとしたものである。
【0020】
そして、インターネットのプロバイダ契約を行っていないユーザーや、契約を行っていたが何らかの理由で契約を解除した、あるいは温水利用装置リモコンで対応していないプロバイダに変更したなどの理由で、温水利用装置リモコンでネットワークを使用しない、あるいは使用できない状況になったとき、また逆にネットワークを使用しない状況からネットワークを使用する状況になったときに、ユーザーに混乱を与えない温水利用装置システムを提供できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の温水利用装置システムおよびそのプログラムは、インターネットのプロバイダ契約を行っていないユーザーや、契約を行っていたが何らかの理由で契約を解除した、あるいは温水利用装置リモコンで対応していないプロバイダに変更したなどの理由で、温水利用装置リモコンでネットワークを使用しない、あるいは使用できない状況になったときでも、ユーザーに混乱を与えない温水利用装置システムを提供できる。
【0022】
また、一旦ネットワークを使用しない状態から使用を開始する場合に円滑に再開できる温水利用装置システムを提供できる。
【0023】
また、ネットワーク使用を停止状態にするときや、ネットワーク使用を開始するときに容易に設定変更を行うことができる温水利用装置システムを提供できる。
【0024】
また、各種生活情報などのメニュー表示ができない原因がネットワークとの接続異常である場合に、その原因を特定できる温水利用装置システムを提供できる。また、ネットワークの使用を停止状態にした場合に、ユーザーに無用な混乱を与えない温水利用装置システムを提供できる。
【0025】
また、温水利用装置リモコンでネットワークの使用を停止状態にする、あるいは再開する場合の設定を確実に実施できる温水利用装置システムを提供できる。以上のように使用者にとって極めて利便性の高い効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
第1の発明は、ネットワークを介して情報を入手する機能を有する温水利用装置システムで、前記ネットワークとの接続を無効にする設定を行うことができるネット接続有無設定手段と、前記ネットワークとの接続の有効無効の設定状態を記憶するネット接続有無記憶手段とを有する温水利用装置システムである。
【0027】
これにより、インターネットのプロバイダ契約を行っていないユーザーや、契約を行っていたが何らかの理由で契約を解除した、あるいは温水利用装置リモコンで対応していないプロバイダに変更したなどの理由で、温水利用装置リモコンでネットワークを使用しない、あるいは使用できない状況になったときでも、ユーザーに混乱を与えない温水利用装置システムを実現できる。
【0028】
第2の発明は、ネット接続有無設定手段は、ネットワークとの接続を有効にする設定を行うことができる温水利用装置である。これにより、一旦ネットワークを使用しない状態から使用を開始する場合に円滑に再開できる温水利用装置システムを実現できる。
【0029】
第3の発明は、ネットワークとの接続を無効にする設定の手順を記憶したネット接続無効時手順記憶手段を有する温水利用装置システムである。これにより、ネットワーク使用を停止状態にするときに容易に設定変更ができる温水利用装置システムを実現できる。
【0030】
第4の発明は、ネットワークとの接続を有効にする設定の手順を記憶したネット接続有効時手順記憶手段を有する温水利用装置システムである。これにより、ネットワーク使用を開始するときに容易に設定変更を行うことができる温水利用装置システムを実現できる。
【0031】
第5の発明は、表示手段を有し、前記表示手段にネットワークとの接続を無効にする設定手順、またはネットワークとの接続を有効にする設定手順を表示してネットワークとの接続の有効無効を設定する温水利用装置システムである。これにより、温水利用装置リモコンでネットワークの使用を停止状態にする、あるいは再開する場合の設定を確実に実施できる温水利用装置システムを実現できる。
【0032】
第6の発明は、表示手段を有し、ネットワークとの接続を有効に設定した状態でネットワークとの接続ができていないとき、ネットワークとの接続ができていない旨の表示をする温水利用装置システムである。これにより、各種生活情報などのメニュー表示ができない原因がネットワークとの接続異常である場合に、原因を特定できる温水利用装置システムを実現できる。
【0033】
第7の発明は、表示手段を有し、ネットワークとの接続を無効に設定した状態ではネットワークとの接続ができていない旨の表示を禁止する温水利用装置システムである。これにより、ネットワークの使用を停止状態にした場合に、ユーザーに無用な混乱を与えない温水利用装置システムを実現できる。
【0034】
第8の発明は、ネットワークとの接続を無効に設定する課程においてネットワークとの接続を無効にする設定を行って良いかを知らせ、これらを確認した後に設定状態にする温水利用装置システムである。これにより、温水利用装置リモコンでネットワークの使用を停止状態にする場合の設定を確実に実施できる温水利用装置システムを実現できる。
【0035】
第9の発明は、ネットワークとの接続を有効に設定する課程においてネットワークとの接続を有効にする設定を行って良いかを知らせ、これらを確認した後に設定状態にする温水利用装置システムである。これにより、温水利用装置リモコンでネットワークの使用を再開する場合の設定を確実に実施できる温水利用装置システムを実現できる。
【0036】
第10の発明は、温水利用装置システムが有する機能の少なくとも一部をコンピュータにより実行するためのプログラムとしている。そして、プログラムであるので、電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させて本発明の温水利用装置の少なくとも一部を容易に実現することができる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【0037】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0038】
(実施の形態1)
図1、図2、図3、図4、図5は本発明の実施の形態における情報端末の構成を示す図である。
【0039】
図1において101は温水利用装置でここでは風呂への湯はり、台所での出湯ができるガス給湯器であるとする。温水利用装置101は電気温水器、石油給湯器、ヒートポンプ給湯器、燃料電池などのコジェネシステムなどでもよい。102は温水利用装置101の台所に設置するリモコンであるとする。104は温水利用装置101への給水配管、105は温水利用装置101で生成した温水の出湯配管で出湯のためのバルブ(蛇口)を有している。
【0040】
106はリモコン102の表示手段でタッチパネル付きの液晶表示器で、出湯温水の設定温度等を表示する。また後述するが表示手段106はインターネットからの情報も表示できる。107はリモコン102の出湯温水の設定温度を上げるための温度アップスイッチ(温度設定スイッチ)、108は出湯温水の設定温度を下げるための温度ダウンスイッチ(温度設定スイッチ)、109は温水利用装置101の入/切スイッチを示す。
【0041】
112はネットワークであるインターネット網、113はインターネット112上のサーバなどで構成した情報供給手段であり、リモコン102はインターネット網112と接続する機能を有しており、簡単に前述したが、表示手段106はインターネット112を介して情報供給手段113から入手した情報を表示することができる。リモコン102とインターネット112の接続にはルータ、ハブ、モデム、サーバなどの機器が必要な場合もある。
【0042】
110と111は画面切り換えスイッチで、スイッチ110を押したとき出湯温度を表示手段106に表示し、スイッチ111を押したときインターネット112を介して情報供給手段113から入手する情報のメニュー画面を表示する。ここでスイッチ111はメニュー画面操作手段に相当する。
【0043】
図2において、201はリモコン102に相当し、202は温水利用装置101、203はインターネット112、204は情報供給手段113にそれぞれ相当する。205はリモコン201の制御手段で、206は操作手段Aで画面切り換えスイッチ110に相当する。また207は温水利用装置制御手段である。208は操作手段Bでメニュー画面操作手段111に相当し、209は表示手段106に相当する。210はタッチスイッチ手段でタッチパネル及びタッチパネルドライバ等で構成し、表示手段209上にアイコン等でタッチスイッチを構成する。図2には図示しないが、ネット接続有無設定手段はリモコン201をネットワーク203に接続できる状態にする(ネットワーク接続有効状態)か、接続しない状態(ネットワーク接続無効状態)に設定するスイッチであり、表示手段209上にタッチスイッチ手段210でアイコンを構成するものとする。
【0044】
211は通信手段でインターネット203を介して情報供給手段204の通信手段212と接続している。213は情報供給手段204の有する情報データを格納しているメモリ手段である。214はネット接続有無記憶手段で、その時点でネットワーク203への接続設定が有効か無効か、即ち、ネット接続有無設定手段での設定状態を記憶するメモリで構成する。215はネット接続有効時手順記憶手段で、ネットワークへの接続を無効状態から有効状態に変更するときの手順を記憶するメモリで構成しており、この手順には順次実施が必要な一連の操作の内容と順番、操作に基づく制御手段205への設定動作、実施するタイミング等のデータとともに、ユーザーが一連の手順を簡易に実施できるために表示手段209に表示する画面やアイコンなどのユーザーインターフェイス情報を記憶している。216はネット接続無効時手順記憶手段で、ネットワークへの接続を有効状態から無効状態に変更するときの手順を記憶するメモリで構成しており、この手順にはネット接続有効時手順記憶手段215と同様に設定に必要な一連の情報を記憶している。
【0045】
図3と図4と図5に表示手段209での表示の例を示す。
【0046】
図3において、301はリモコン102に相当し、302は表示手段106に相当する。303は画面切り換えスイッチ110に相当し、304は表示手段302上に構成したタッチスイッチ手段210で構成したタッチスイッチであり、ここでは「デイリー」アイコンとなっている。タッチスイッチ304にタッチしたときタッチスイッチに対応する情報を表示手段302に表示する。305は「デイリー」アイコン(タッチスイッチ)304にタッチしたときに表示する画面で、306は「天気予報」情報を表示するためのアイコン(タッチスイッチ)で、307はアイコン(タッチスイッチ)306にタッチしたときに表示手段302に表示する天気予報情報の画面である。
【0047】
図4において、表示手段302には「センターにつながりません。接続を確認してください」の文章と絵を表示している。
【0048】
図5において、309と310は表示手段302上に表示したネット接続有無設定手段である。308は、ネット接続有無設定手段309、310を呼び出すためのメニュー画面上にタッチスイッチ手段210で構成した「ネット接続有無」アイコンで、このアイコンにタッチしたとき、ネット接続有無設定手段309、310を表示する。311はネット接続有無設定手段309で行った設定が正しいことを確認するための画面である。
【0049】
次に図1〜図5を用いて本実施例の動作を説明する。
【0050】
温水利用装置101が生成する温水の温度はリモコン102で設定できる。具体的には温度アップスイッチ107と温度ダウンスイッチ108を操作する。設定した温度は表示手段106に表示する。また入/切スイッチ109の操作で温水利用装置101を入/切できる。温水利用装置101が入の状態で出湯配管105の蛇口を開くと、給水配管104から供給された水は、温水利用装置101で昇温され設定温度の温水を出湯配管105から出すことができる。またこれらリモコン102と温水利用装置101間のやりとりは、通信線103での相互間の通信で実現している。
【0051】
スイッチ110を押したとき表示手段106には温水利用装置101に関する操作画面を表示する。これは例えば出湯温度状態表示や出湯温度設定表示や出湯湯量状態表示や出湯湯量設定表示やその他の設定画面などで、ここでは表示手段106はタッチパネル付きの液晶表示器としているので表示手段106に表示したタッチパネルスイッチの画面に従って操作を進めることができる。一方、スイッチ(メニュー画面操作手段)111を押したとき表示手段106には天気予報やニュースや健康情報、料理レシピや回覧板や掲示板などの情報をインターネット203を介して情報供給手段204から入手し表示手段209に表示するインターネット情報のメニュー画面を表示する。情報入手の動作は後述する。
【0052】
まず表示する画面の一例を図3を用いて説明する。図3の表示手段302に表示している画面がメニュー画面に相当し、表示手段302上のメニュー画面にタッチスイッチ手段210で構成した「デイリー」アイコン(タッチスイッチ)304にタッチしたとき、表示手段302には「デイリー」画面305が表示される。さらにアイコン(タッチスイッチ)306にタッチしたとき、表示手段302には天気予報情報の画面307が表示される。同様に表示手段302上に構成した各種タッチスイッチにタッチしたとき、図示していないがそれぞれ対応する画面を表示する。
【0053】
以上の動作を図2を用いて説明する。操作手段A206を押したとき制御手段205は表示手段209に温水利用装置202の操作画面を表示する。この時、表示手段209上にはタッチスイッチ手段210によりタッチスイッチが構成されており、タッチスイッチを押したとき制御手段205は温水利用装置202に対する操作指令を温水利用装置制御手段207を介して温水利用装置202に伝達する。
【0054】
一方、操作スイッチB208を押したとき、制御手段205は通信手段211、インターネット203を介して情報供給手段204に対して入手する情報のメニュー画面を要求する。このとき情報供給手段204内のメモリ手段213に保存されているメニュー画面情報は通信手段212、インターネット203、通信手段211を介して制御手段205に伝達され、表示手段209に表示される。操作手段B208を押したとき表示する画面が図3の表示手段302に示すメニュー画面であり、各種情報の入り口に相当する。
【0055】
表示手段209上にはタッチスイッチ手段210でタッチスイッチが構成されており、表示されたメニュー画面から表示したいメニューをタッチしたとき、制御手段205、通信手段211、インターネット203、通信手段212を介してメモリ手段213に保存した情報を、今度は逆の経由で制御手段205に伝達し、表示手段209に表示する。
【0056】
このとき、インターネット203に不具合があるなどの理由でリモコン201がインターネット203を介して情報を入手できない状態になったとき、表示手段209には、図4の表示手段302に示す「センターにつながりません。接続を確認してください。」の文章と絵を表示して使用者に知らせる。
【0057】
なお、実際にはリモコン201、インターネット203、情報供給手段204間の通信はTCP/IP等の手順に従っているが、上記では省略して説明している。
【0058】
次にネットワーク接続有無の設定動作について図2と図5と図6を用いて説明する。図2に構成図、図5に表示手段に表示される画面の例、図6にフロー図を示す。
【0059】
リモコン301をインターネットに接続して使用する場合、図5に示す画面309の「接続あり」アイコンが選択された状態であり。この状態は図2のネット接続有無記憶手段214に蓄積されるため、インターネット環境が正しく動作している場合、問題なく機能する。
【0060】
もしインターネット環境に不具合が生じるなどで、リモコン301が情報供給手段に接続できない場合は図4の表示手段302に表示した画面で、情報供給手段(センター)に接続できていないことを知らせる。このとき音を用いて知らせても良い。
【0061】
一時的にインターネット環境に不具合が生じるなどの場合は、インターネット環境の復旧を待てばよいが、インターネットプロバイダとのインターネット契約を解除した、あるいは情報供給手段と接続できないインターネットプロバイダを変更したために情報供給手段との接続ができなくなった場合など、恒久的にインターネットを介して情報供給手段に接続できない場合は、図4の表示手段302に表示した画面が常時、または定期的に表示されるため、使用者にとっては極めて不都合が多く、また煩わしい。
【0062】
これを回避するために、図5の画面310に示すように、「接続なし」アイコンを選択しておけば、何らかの理由で恒久的にインターネットと情報供給手段に接続できなくても図4の表示手段302に表示した画面を表示しないため、使用者にとって不都合がなく、また煩わしさもない。
【0063】
ここで、図5の画面310に示す「接続なし」アイコンを選択した場合、一度選択してしまえば仮にネットワークが開通してもインターンネットと情報供給手段に接続ができないため、意図通りの「接続なし」設定であるかを慎重に確認する必要がある。そこでこのとき図5の画面311を表示して、「接続なし」に設定することの確認を再度行う。当然間違った設定である場合のための「キャンセル」アイコンも用意している。
【0064】
また、画面311で「続ける」アイコンを選択した後は、リモコンを再起動してリモコン内の設定を「接続なし」に変更するなどの煩雑な手順を踏む必要があるが、一連の手順は図2のネット接続無工事手順記憶手段に記憶しているため、これに従って進めればよい。これによりこのリモコンはインターネットと接続しないということを図2のネット接続有無記憶手段214に記憶することで設定手順完了する。
【0065】
逆に「設定なし」の状態を図2のネット接続有無記憶手段214に記憶している場合、「設定なし」から「設定あり」の状態に変える場面も想定される。インターネットプロバイダとのインターネット契約を再開する場合などである。
【0066】
この場合、図5の画面309に表示の「接続あり」アイコンを選択した場合、インターネットとの接続は行われる。但しこの場合、図2のネット接続有無記憶手段214にインターネットとの接続ありの状態を記憶するためには、一旦リモコンを再起動し、インターネットのIPアドレスやゲートウエイなどの専門家でない使用者には極めて難しいインターネットに関する設定を行う必要があり、また、再度再起動するなどリモコン内のプログラムの設定を変更してしまう煩雑な手順を使用者が行う必要があるが、本実施例ではこれら一連の手順を図2のネット接続有効時手順記憶手段215で記憶しており、使用者はこれに従って設定を行えばよい。
【0067】
以上の一連の流れを、図6を用いて、制御手段205の初期化やデータ登録などのリモコン301の内部の流れも交えて説明する。
【0068】
図6において、普段はS401に示す通常使用状態でリモコン301は機能している。ここでS402に示すように操作手段B28が押されたとき、S403に示すようにメニュー画面を表示手段に表示する。さらにS404に示すように「ネット接続有無」アイコンにタッチされたとき、その時点でネット接続有無記憶手段214に記憶している状態がネット接続有効の場合はS505に示すように画面309を表示し、ネット接続無効の場合はS405に示すように画面310を表示する。
【0069】
S405に示すように画面310を表示しているときにS406に示すように「接続あり」アイコンにタッチされた場合は、S407に示すように設定確認画面を表示し、さらに「確認」アイコンにタッチされた場合は、S409に示すように、リモコン301をリブートし、制御手段205の初期化を行う。
【0070】
この後、S410、S411、S412、S413、S414、S415に示す初期化やダウンロードや登録を順次行い、S416に示すように「設定完了」した場合は、最終的なリモコン301の設定を有効にするためにS417に示すようにリモコン301のリブートを行う。この後リモコン301はS401に示すように通常使用状態に戻る。
【0071】
また、S505に示すように、画面309を表示しているときにS506に示すように「接続なし」アイコンにタッチされた場合は、S507に示すように設定確認画面311を表示し、さらに「確認」アイコンにタッチされた場合は、S509に示すように、リモコン301をリブートし、制御手段205の初期化を行う。
【0072】
この後、S510、S511、S512に示す初期化や登録を順次行い、リモコン301はS401に示すように通常使用状態に戻る。
【0073】
以上のように、手順S409〜S417、S509〜S512をネット接続有効時手順記憶手段215とネット接続無効時手順記憶手段216にそれぞれ記憶しており、またユーザが容易に設定できるようにユーザが行わなければならない最小限の操作のみをユーザーに要求して後は自動で行うため、ユーザーにとって際めて有効である。本実施例はパーソナルコンピュータのように、使用に慣れた、技術的にも詳しいユーザーが使用するのではなく、単にリモコンから温水を利用できる機能の延長上にあるとの認識のユーザーが使用するため、パソコンなどでの操作の自動化に比べて効果が大きく、技術的にも新規性がある。
【0074】
なお、ネット接続有無設定のための「ネット接続有無」アイコンは、ネット接続無効状態であっても操作手段303を押したとき表示する。
【0075】
なお、本実施の形態で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明はガス給湯器や石油給湯器や電気温水器やヒートポンプ給湯器などの温水を生成して給湯や暖房等に利用する温水利用装置システムのリモコンや、各種電気機器のリモコンや、パソコンや、携帯情報端末などの、ネットワークに接続してネットワークから入手した情報を表示する情報端末およびそのプログラムに利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施の形態1に示す情報端末と周辺の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1に示す情報端末と周辺の構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態1に示す情報端末の構成例と画面表示例を示す図
【図4】本発明の実施の形態1に示す情報端末の構成例と画面表示例を示す図
【図5】本発明の実施の形態1に示す情報端末の構成例と画面表示例を示す図
【図6】本発明の実施の形態1に示す情報端末のフロー図
【図7】従来例の情報端末の構成を示すブロック図
【図8】従来例の情報端末の構成を示すブロック図
【符号の説明】
【0078】
101、202 温水利用装置
102、201、301 第1のリモコン(情報端末)
106、209、302 表示手段
112、203 インターネット
113、204 情報供給手段
205 制御手段
210 タッチスイッチ手段
211、212 通信手段
214 ネット接続有無記憶手段
215 ネット接続有効時手順記憶手段
216 ネット接続無効時手順記憶手段
304、306 アイコン
305、307、311 画面
309、310 ネット接続有無設定手段(アイコン)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して情報を入手する機能を有する温水利用装置システムにおいて、前記ネットワークとの接続を無効にする設定を行うことができるネット接続有無設定手段と、前記ネットワークとの接続の有効無効の設定状態を記憶するネット接続有無記憶手段とを有する温水利用装置システム。
【請求項2】
ネット接続有無設定手段は、ネットワークとの接続を有効にする設定を行うことができる請求項1に記載の温水利用装置システム。
【請求項3】
ネットワークとの接続を無効にする設定の手順を記憶したネット接続無効時手順記憶手段を有する請求項1から2のいずれか1項に記載の温水利用装置システム。
【請求項4】
ネットワークとの接続を有効にする設定の手順を記憶したネット接続有効時手順記憶手段を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の温水利用装置システム。
【請求項5】
表示手段を有し、前記表示手段にネットワークとの接続を無効にする設定手順、またはネットワークとの接続を有効にする設定手順を表示してネットワークとの接続の有効無効を設定する請求項1から4のいずれか1項に記載の温水利用装置システム。
【請求項6】
表示手段を有し、ネットワークとの接続を有効に設定した状態でネットワークとの接続ができていないとき、ネットワークとの接続ができていない旨の表示をする請求項2から5のいずれか1項に記載の温水利用装置システム。
【請求項7】
表示手段を有し、ネットワークとの接続を無効に設定した状態ではネットワークとの接続ができていない旨の表示を禁止する請求項1から6のいずれか1項に記載の温水利用装置システム。
【請求項8】
ネットワークとの接続を無効に設定する課程においてネットワークとの接続を無効にする設定を行って良いかを知らせ、これらを確認した後に設定状態にする請求項1から7のいずれか1項に記載の温水利用装置システム。
【請求項9】
ネットワークとの接続を有効に設定する課程においてネットワークとの接続を有効にする設定を行って良いかを知らせ、これらを確認した後に設定状態にする請求項2から8のいずれか1項に記載の温水利用装置システム。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の温水利用装置システムが有する機能の少なくとも一部をコンピュータにより実行するためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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