説明

温熱具

【課題】人の身体の一部を有効に温めて当該身体の一部の血行を良くすることができ、構成が簡単であって操作性が良く、かつ、携帯に適している温熱具を提供すること。
【解決手段】本発明の温熱具100は、遠赤外線放射膜110、発熱体120及び保持部材130を具備する。遠赤外線放射膜110は、所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する。発熱体120は、遠赤外線放射膜110の第1の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体121と当該複数の発熱粉体121に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体121を収容している袋122とを有する。保持部材130は、遠赤外線放射膜110の第1の面側に発熱体120を着脱可能に保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の身体の一部を熱及び遠赤外線で暖める温熱具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の温熱具として、非特許文献1に記載されたものがある。この従来の温熱具は、遠赤外線放射体、発熱部及び制御部を具備し、前記制御部が交流電源からの交流電力を受けて前記発熱部に電力を供給し前記発熱部を発熱させて前記遠赤外線放射体を加熱することにより遠赤外線を放射して人の身体に照射するものである。
【0003】
【非特許文献1】http://www.mitsui−onnetsu.co.jp/tiryouki.html
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の温熱具においては、当該温熱具が前記遠赤外線放射体、前記発熱部及び前記制御部を具備するため、構成が複雑であるという問題がある。
【0005】
また、従来の温熱具においては、熱効率が良くない前記発熱部で前記遠赤外線放射体を加熱しているため、前記発熱部が大きい電力を必要とするから、交流電源である商用電源の電力を必要とするので、商用電源に前記制御部を接続するための電源コードが必要となるため操作性が悪いという問題がある。
【0006】
また、従来の温熱具においては、商用電源に前記制御部を接続するための電源コードが必要となり、かつ、前記発熱部と別に前記制御部を具備するから、携帯に適していないという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、人の身体の一部を有効に温めて当該身体の一部の血行を良くすることができ、構成が簡単であって操作性が良く、かつ、携帯に適している温熱具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、前記遠赤外線放射膜の一つの面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、前記遠赤外線放射膜の前記一つの面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、を具備する構成を採る。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、人の身体の一部を有効に温めて当該身体の一部の血行を良くすることができ、構成が簡単であって操作性が良く、かつ、携帯に適している温熱具を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明の実施の形態について、図面側を参照して詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る温熱具を示す斜視図である。図2は、図1に示す本発明の実施の形態1に係る温熱具をX−X線に沿って切断して示す拡大断面図である。
【0012】
図1及び図2に示すように、本発明の実施の形態1に係る温熱具100は、遠赤外線放射膜110、発熱体120、保持部材130及び2つの係止部材140、141を具備している。
【0013】
遠赤外線放射膜110は、所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射するものである。遠赤外線放射膜110は、例えば、アルミナ系及びジルコニウム系のファインセラミックスのいずれか1つで形成されている。ここで、前記遠赤外線とは、4μmから1,000μmまでの波長範囲の電磁波である。なお、遠赤外線放射膜110は、8μmから14μmまでの波長範囲の波長の分光放射輝度が大きい遠赤外線(電磁波)を放射するものが望ましい。これは、身体が8μmから14μmまでの波長範囲の波長の遠赤外線(電磁波)を受けると、身体を構成する分子の運動が特に活発化されるからである。
【0014】
発熱体120は、遠赤外線放射膜110の第1の面側に配置されている。発熱体120は、複数の発熱粉体121及び袋122を有している。複数の発熱粉体121は、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になるものである。袋122は、複数の発熱粉体121に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体121を収容している。
【0015】
発熱粉体121は、例えば、鉄粉、水、活性炭、木粉、バーキュライト及び食塩を有している。発熱体120は、例えば、「ホッカイロ」(登録商標)、「ホカロン」(登録商標)又は「快温くん」(登録商標)で構成される。
【0016】
発熱体120は、複数の発熱粉体121と、複数の発熱粉体121を収容し、かつ、多数の通気孔を規定する多数の内周面側を有する内袋(袋122)とで構成されてもよい。この場合に、発熱体120は、前記内袋を密封状態で外袋に収容された状態で保管され、かつ、この外袋が開封されることにより前記内袋に収容された複数の発熱粉体121に酸素が供給されて発熱する。また、発熱体120は、袋122に収容されている複数の発熱粉体121が手でもまれて所定以上の摩擦力を受けた時に発熱状態になるものでもよい。
【0017】
保持部材130は、遠赤外線放射膜110の第1の面側に発熱体120を着脱可能に保持するものである。保持部材130は、カバー片131、第1の係止片132、カバーシート133及び第2の係止片134を具備している。カバー片131及びカバーシート133は、例えば、布及び合成樹脂シートのいずれか1つで形成されている。第1の係止片132及び第2の係止片134は、マジックテープ(登録商標)等で形成されている。
【0018】
カバー片131の一端部は、遠赤外線放射膜110の第1の面側の一端部に接着材により固着されている。第1の係止片132は、カバー片131の上面側に配設され固定されている。カバーシート133の一端部は、遠赤外線放射膜110の第1の面側の他端部に接着材により固着されている。カバーシート133は、遠赤外線放射膜110の第1の面を被覆する大きさに形成されている。なお、カバー片131及びカバーシート133の一端部は、遠赤外線放射膜110に固定具により固定されてもよい。
【0019】
第2の係止片134は、カバーシート133の先端部の下面側に配設され固定されている。第2の係止片134は、第1の係止片132に着脱可能に係止される。第2の係止片134が第1の係止片132に係止された状態においては、遠赤外線放射膜110の第1の面、カバー片131の内面及びカバーシート133の内面は、発熱体120を収容して保持する保持空間135を規定する内周面を構成している。第2の係止片134が第1の係止片132に着脱可能に係止されることにより、保持部材130は、発熱体120を着脱可能に保持することができる。
【0020】
係止部材140、141は、遠赤外線放射膜110の両端部に取り付けられている。係止部材140、141は、遠赤外線放射膜110、発熱体120及び保持部材130を身体の一部に着脱可能に係止するものである。
【0021】
係止部材140は、係止帯1401と、この係止帯1401の先端部の内面に配設され固定されている第3の係止片1402とを有している。同じように、係止部材141も、係止帯1411と、この係止帯1411の先端部の外面に配設され固定されている第4の係止片1412とを有している。係止帯1401の一端部は、遠赤外線放射膜110の一端部に接着材により固着されている。また、係止帯1411の一端部も、遠赤外線放射膜110の他端部に接着材により固着されている。なお、係止帯1401、1411の一端部は、遠赤外線放射膜110に固定具により固定されてもよい。第4の係止片1412は、長い帯状に形成されている。第3の係止片1402及び第4の係止片1412は、マジックテープ(登録商標)等で形成されている。
【0022】
遠赤外線放射膜110の第2の面を布等を介して身体の一部、例えば、膝の一部に当接した状態で、係止帯1401、1411で身体の一部を包囲して第3の係止片1402と第4の係止片1412とが着脱可能に係止されることにより、遠赤外線放射膜110、発熱体120及び保持部材130は身体の一部に着脱可能に係止される。
【0023】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について、図面を参照して詳細に説明する。図3は、本発明の実施の形態2に係る温熱具の要部を切断して示す拡大断面図である。本発明の実施の形態2においては、本発明の実施の形態1と同じ構成要素には同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0024】
本発明の実施の形態2に係る温熱具200は、本発明の実施の形態1に係る温熱具100において、支持体201を追加してなるものである。すなわち、本発明の実施の形態2に係る温熱具200は、支持体201、遠赤外線放射膜110、発熱体120、保持部材130及び2つの係止部材140、141を具備している。
【0025】
支持体201は、熱伝導性が良い材料、例えば、アルミニウム板で形成されている。なお、支持体201は、例えば、紙及び布の1つで形成されてもよい。遠赤外線放射膜110は、支持体201の第1の面側に配設されている。遠赤外線放射膜110は、支持体201の第1の面に遠赤外線放射の物質の粉体を固着されている。前記遠赤外線放射の物質としては、例えば、アルミナ系又はジルコニウム系のファインセラミックスがある。なお、遠赤外線放射膜110は、支持体201の第1の面に印刷され、蒸着され、又は、溶着されてもよい。
【0026】
支持体201は、遠赤外線放射膜110が薄くて強度が小さい場合に、補強するものである。また、支持体201は、熱伝導性が良い材料で形成される場合には、発熱体120の熱を遠赤外線放射膜110に均一に伝える。
【0027】
発熱体120は、支持体201の第2の面側に配置されている。保持部材130は、支持体201の第2の面側に発熱体120を着脱可能に保持している。保持部材130は、カバー片131、第1の係止片132、カバーシート133及び第2の係止片134を具備している。
【0028】
カバー片131の一端部は、支持体201の第2の面の一端部に接着材により固着されている。第1の係止片132は、カバー片131の上面に配設され固定されている。カバーシート133の一端部は、支持体201の第2の面の他端部に接着材により固着されている。カバーシート133は、支持体201の第2の面を被覆する大きさに形成されている。なお、カバー片131及びカバーシート133の一端部は、支持体201に固定具により固定されてもよい。また、カバー片131及びカバーシート133の一端部は、遠赤外線放射膜110に固着され、又は、固定されてもよい。
【0029】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について、図面を参照して詳細に説明する。図4は、本発明の実施の形態3に係る温熱具の要部を切断して示す拡大断面図である。本発明の実施の形態3においては、本発明の実施の形態1と同じ構成要素には同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0030】
本発明の実施の形態3に係る温熱具300は、本発明の実施の形態1に係る温熱具100において、断熱シート301を追加してなるものである。すなわち、本発明の実施の形態3に係る温熱具300は、断熱シート301、遠赤外線放射膜110、発熱体120、保持部材130及び2つの係止部材140、141を具備している。
【0031】
断熱シート301は、遠赤外線放射膜110の第2の面側(外表面側)に当該遠赤外線放射膜110の第2の面を被覆するように配設されている。断熱シート301は、その周辺部が遠赤外線放射膜110に接着材により接着されている。断熱シート301は、熱を伝え難く、かつ、遠赤外線を透過させるものである。断熱シート301は、例えば、多数の貫通孔を規定する多数の内周面を有する断熱性の布及び合成樹脂シートのいずれか1つにより形成されている。なお、断熱シート301は、遠赤外線放射膜110に固定具により固定されてもよい。また、断熱シート301は、1枚のシート又は複数枚のシートで形成されている。
【0032】
本発明の実施の形態3に係る温熱具300によれば、断熱シート301を有するため、発熱体120の温度が高い時にも身体を温熱する側の当該断熱シート301の外表面の温度を所定温度以下とすることができるから、低温やけどを有効に防止することができる。
【0033】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について、図面を参照して詳細に説明する。図5は、本発明の実施の形態4に係る温熱具の要部を切断して示す拡大断面図である。本発明の実施の形態4においては、本発明の実施の形態2、3と同じ構成要素には同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0034】
本発明の実施の形態4に係る温熱具400は、本発明の実施の形態3に係る温熱具300において、支持体201を追加してなるものである。すなわち、本発明の実施の形態4に係る温熱具400は、支持体201、断熱シート301、遠赤外線放射膜110、発熱体120、保持部材130及び2つの係止部材140、141を具備している。
【0035】
遠赤外線放射膜110は、支持体201の第1の面側に配設されている。遠赤外線放射膜110は、支持体201の第1の面に固着されている。なお、遠赤外線放射膜110は、支持体201の第1の面に印刷され、蒸着され、又は、溶着されてもよい。
【0036】
発熱体120は、支持体201の第2の面側に配置されている。保持部材130は、支持体201の第2の面側に発熱体120を着脱可能に保持している。
【0037】
本発明の実施の形態4に係る温熱具400によれば、断熱シート301を有するため、発熱体120の温度が高い時にも身体の一部を温熱する側の当該断熱シート301の外表面の温度を所定温度以下とすることができるから、低温やけどを有効に防止することができる。
【0038】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5について、図面を参照して詳細に説明する。図6は、本発明の実施の形態5に係る温熱具の一実施例を示す斜視図である。図7は、本発明の実施の形態5に係る温熱具の一実施例の着脱断熱シートを取り外した状態を示す斜視図である。本発明の実施の形態5においては、本発明の実施の形態1〜4と同じ構成要素には同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0039】
図6及び図7に示すように、本発明の実施の形態5に係る温熱具の一実施例は、本発明の実施の形態1に係る温熱具100において2つの係止片501及び着脱断熱シート502を具備するものである。すなわち、本発明の実施の形態5に係る温熱具は、遠赤外線放射膜110、発熱体120、保持部材130、2つの係止部材140、141、2つの係止片501及び着脱断熱シート502を具備している。
【0040】
2つの係止片501は、本発明の実施の形態1に係る温熱具100の保持部材130の周辺部に配設され固定されている。係止片501は、マジックテープ(登録商標)等で形成されている。
【0041】
着脱断熱シート502は、本発明の実施の形態1に係る温熱具100の遠赤外線放射膜110の外表面側にこの遠赤外線放射膜110の外表面を被覆するように着脱可能に取り付けられる。
【0042】
着脱断熱シート502は、断熱シート503、2つの突片504及び2つの係止片505を具備している。断熱シート503は、断熱シート301と同じ構成を有している。2つの突片504は、これらの基部が断熱シート503の周辺部に接着材により固着されている。2つの突片504は、布等で形成されている。2つの係止片505は、2つの突片504における温熱具100と対向する面側に配設され固定されている。2つの係止片505は、マジックテープ(登録商標)等で形成されている。
【0043】
断熱シート503が温熱具100の遠赤外線放射膜110の外表面側にこの遠赤外線放射膜110の外表面を被覆するように当接された状態で、2つの係止片505が2つの係止片501に押圧されて係止されると、断熱シート503が温熱具100の遠赤外線放射膜110の外表面側に装着される。
【0044】
一方、断熱シート503が温熱具100の遠赤外線放射膜110の外表面側に装着された状態で、2つの係止片505が2つの係止片501から離隔する方向の所定以上の力を受けると、2つの係止片505が2つの係止片501から離隔されて断熱シート503が温熱具100の遠赤外線放射膜110の外表面側から脱却される。
【0045】
本発明の実施の形態5に係る温熱具の他の実施例は、本発明の実施の形態2〜4に係る温熱具200、300、400のいずれか1つにおいて2つの係止片501及び着脱断熱シート502を具備するものである。
【0046】
本発明の実施の形態5においては、本発明の実施の形態1〜4に係る温熱具100、200、300、400のいずれか1つにおいて、さらに着脱断熱シート502を具備するため、発熱体120の温度が高い時にも身体の一部を温熱する側の当該着脱断熱シート502の外表面の温度を所定温度以下とすることができるから、低温やけどをより有効に防止することができる。
【0047】
本発明の実施の形態3、4、5に係る温熱具は、低温やけどを有効に防止することができるため、顔を温熱するのに適している。
【0048】
また、本発明の実施の形態2、4において、2つの係止部材140、141の係止帯1401、1411の各々は、その一端部が支持体201の端部に固定され、又は、固着されてもよい。
【0049】
なお、本発明の実施の形態1〜5のいずれか1つにおいて、前記温熱具は、2つの係止部材140、141の代わりに、遠赤外線放射膜110及び支持体201のいずれか1つの一部に固定され、又は、固着された把持部材を具備するように構成されてもよい。この場合には、使用者が前記把持部材を把持して温熱具を移動しながら身体の複数の部分を温熱することができる。
【0050】
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6について、図面を参照して詳細に説明する。図8は、本発明の実施の形態6に係る温熱具の一実施例を示す斜視図である。本発明の実施の形態6においては、本発明の実施の形態1〜5と同じ構成要素には同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0051】
図8に示すように、本発明の実施の形態6に係る温熱具の一実施例は、本発明の実施の形態1に係る温熱具100において2つの遠赤外線不通シート601を具備するものである。すなわち、本発明の実施の形態6に係る温熱具の一実施例は、遠赤外線放射膜110、発熱体120、保持部材130、2つの係止部材140、141及び2つの遠赤外線不通シート601を具備している。本発明の実施の形態6に係る温熱具の一実施例は、両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱するものである。
【0052】
2つの遠赤外線不通シート601は、遠赤外線放射膜110の外表面側における両眼に対向する部分に配設され固着されている。2つの遠赤外線不通シート601は、前記遠赤外線を通さないものである。2つの遠赤外線不通シート601は、遠赤外線放射膜110の外表面に固定されてもよい。
【0053】
本発明の実施の形態6に係る温熱具の他の実施例は、本発明の実施の形態2〜5に係る温熱具200、300、400のいずれか1つにおいて2つの遠赤外線不通シート601を具備するものである。本発明の実施の形態6に係る温熱具の他の実施例も、両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱するものである。なお、2つの遠赤外線不通シート601は、断熱シート301の外表面に配設され固着され、又は、固定されてもよい。
【0054】
本発明の実施の形態6に係る温熱具においては、2つの遠赤外線不通シート601を具備するため、両眼に遠赤外線を照射することがないから、両眼に悪影響を与えない。
【0055】
(実施の形態7)
次に、本発明の実施の形態7について、図面を参照して詳細に説明する。図9は、本発明の実施の形態7に係る温熱具の一実施例を示す斜視図である。本発明の実施の形態7においては、本発明の実施の形態1〜5と同じ構成要素には同じ参照符号を付してその説明を省略する。
【0056】
図9に示すように、本発明の実施の形態7に係る温熱具の一実施例は、本発明の実施の形態1に係る温熱具100において2つの貫通孔701を規定する2つの内周面702を具備するものである。本発明の実施の形態6に係る温熱具の一実施例は、両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱するものである。
【0057】
2つの内周面702は、本発明の実施の形態7に係る温熱具の一実施例の遠赤外線放射膜110における両眼を被覆する部分が削除されることにより形成され、かつ、貫通孔701を規定している。
【0058】
本発明の実施の形態7に係る温熱具の他の実施例は、本発明の実施の形態2〜5に係る温熱具200、300、400のいずれか1つにおいて、2つの貫通孔701を規定する2つの内周面702を具備するものである。本発明の実施の形態6に係る温熱具の他の実施例も、両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱するものである。2つの内周面702は、本発明の実施の形態7に係る温熱具の他の実施例の遠赤外線放射膜110における両眼を被覆する部分が削除されることにより形成され、かつ、貫通孔701を規定している。
【0059】
本発明の実施の形態7に係る温熱具においては、両眼と対向する位置に遠赤外線放射膜110がないため、両眼に遠赤外線を照射することがないから、両眼に悪影響を与えない。
【0060】
なお、本発明の実施の形態6、7に係る温熱具は、ほぼ顔の全体を被覆するように形成されてもよい。この場合には、本発明の実施の形態6、7に係る温熱具は、鼻の穴部に対向する遠赤外線放射膜110及び支持板201の部分に通気口を規定する通気内周面を有するように形成される。この通気内周面は、鼻の穴部に対向する遠赤外線放射膜110及び支持板201の部分を削除することにより形成される。
【0061】
また、本発明の実施の形態1〜7において、2つの係止部材140、141は、削除さてもよい。
【0062】
また、本発明の実施の形態1〜7に係る温熱具により顔を温熱する時に、顔と対向する温熱具の外表面の温度は、顔を熱及び遠赤外線で有効に暖め、かつ、低温やけどを有効に防止するために、38℃から43℃までの範囲の温度であることが望ましく、さらに39℃から41℃までの範囲の温度であることがより望ましい。
【0063】
また、本発明の実施の形態1〜7に係る温熱具を使用する場合に、例えば、温熱具と身体の一部との間に遠赤外線を透過させる薄い布及びティッシュペーパー等の紙のいずれか1つを配置することにより、身体の一部が受ける熱の温度を低下させて適切な温度の熱を受けるようにして低温やけどを有効に防止することが望ましい。この場合に、温熱具と身体の一部との間には、複数枚の布又は紙が配置されてもよい。
【0064】
本発明の第1の態様は、所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、前記遠赤外線放射膜の一つの面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、前記遠赤外線放射膜の前記一つの面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、を具備する構成を採る。
【0065】
本発明の第1の態様によれば、発熱体からの熱伝導による熱と遠赤外線放射膜からの遠赤外線とによって身体の一部を温めるから当該身体の一部を有効に温めて当該身体の一部の血行を良くすることができる。また、本発明の第1の態様によれば、遠赤外線放射膜と発熱体と保持部材とで構成されているため構成が簡単であって、遠赤外線放射膜と発熱体と保持部材とが一体的であり、かつ、商用電源と接続する電源コードが不要であるため操作性が良く、かつ、携帯に適している。
【0066】
本発明の第2の態様は、支持体と、前記支持体の第1の面側に配設され所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、前記支持体の第2の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、前記支持体の第2の面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、を具備する構成を採る。
【0067】
本発明の第2の態様によれば、発熱体からの熱伝導による熱と遠赤外線放射膜からの遠赤外線とによって身体の一部を温めるから当該身体の一部を有効に温めて当該身体の一部の血行を良くすることができる。また、本発明の第2の態様によれば、支持体と遠赤外線放射膜と発熱体と保持部材とで構成されているため構成が簡単であって、支持体と遠赤外線放射膜と発熱体と保持部材とが一体的であり、かつ、商用電源と接続する電源コードが不要であるため、操作性が良く、かつ、携帯に適している。
【0068】
本発明の第3の態様は、本発明の第1及び第2の態様のいずれか1つにおいて、前記遠赤外線放射膜の外表面側に当該遠赤外線放射膜の外表面を被覆するように着脱可能に取り付けられ前記遠赤外線を透過させる着脱断熱シートを具備する構成を採る。
【0069】
本発明の第3の態様によれば、本発明の第1及び第2の態様のいずれか1つと同じ効果を有し、本発明の第1及び第2のもののいずれか1つにおいてさらに着脱断熱シートを具備するため、発熱体の温度が高い時にも身体の一部を温熱する側の当該着脱断熱シートの外表面の温度を所定温度以下とすることができるから、低温やけどを有効に防止することができる。
【0070】
本発明の第4の態様は、所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、前記遠赤外線放射膜の第1の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、前記遠赤外線放射膜の第1の面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、前記遠赤外線放射膜の第2の面側に当該遠赤外線放射膜の第2の面を被覆するように配設され前記遠赤外線を透過させる断熱シートと、を具備する構成を採る。
【0071】
本発明の第4の態様によれば、発熱体からの熱伝導による熱と遠赤外線放射膜からの遠赤外線とによって身体の一部を温めるから当該身体の一部を有効に温めて当該身体の一部の血行を良くすることができる。また、本発明の第4の態様によれば、遠赤外線放射膜と発熱体と保持部材と断熱シートとで構成されているため構成が簡単であって、遠赤外線放射膜と発熱体と保持部材と断熱シートとが一体的であり、かつ、商用電源と接続する電源コードが不要であるため操作性が良く、かつ、携帯に適している。さらに、本発明の第4の態様によれば、断熱シートを有するため、発熱体の温度が高い時にも身体の一部を温熱する側の当該断熱シートの外表面の温度を所定温度以下とすることができるから、低温やけどを有効に防止することができる。
【0072】
本発明の第5の態様は、支持体と、前記支持体の第1の面側に配設され所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、前記支持体の第2の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、前記支持体の第2の面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、前記遠赤外線放射膜の外表面側に当該遠赤外線放射膜の外表面側を被覆するように配設され前記遠赤外線を透過させる断熱シートと、を具備する構成を採る。
【0073】
本発明の第5の態様によれば、発熱体からの熱伝導による熱と遠赤外線放射膜からの遠赤外線とによって身体の一部を温めるから当該身体の一部を有効に温めて当該身体の一部の血行を良くすることができる。また、本発明の第5の態様によれば、支持体と遠赤外線放射膜と発熱体と保持部材と断熱シートとで構成されているため構成が簡単であって、支持体と遠赤外線放射膜と発熱体と保持部材と断熱シートとが一体的であり、かつ、商用電源と接続する電源コードが不要であるため操作性が良く、かつ、携帯に適している。さらに、本発明の第5の態様によれば、断熱シートを有するため、発熱体の温度が高い時にも身体の一部を温熱する側の当該断熱シートの外表面の温度を所定温度以下とすることができるから、低温やけどを有効に防止することができる。
【0074】
本発明の第6の態様は、本発明の第4及び第5の態様のいずれか1つにおいて、前記断熱シートの面側外表面側に当該断熱シートの面側外表面側を被覆するように着脱可能に取り付けられ前記遠赤外線を透過させる着脱断熱シートを具備する構成を採る。
【0075】
本発明の第6の態様によれば、本発明の第4及び第5の態様のいずれか1つと同じ効果を有し、本発明の第4及び第5のもののいずれか1つにおいてさらに着脱断熱シートを具備するため、発熱体の温度が高い時にも身体の一部を温熱する側の当該着脱断熱シートの外表面の温度を所定温度以下とすることができるから、低温やけどをより有効に防止することができる。
【0076】
本発明の第7の態様は、両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱する温熱具であって、所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、前記遠赤外線放射膜の一つの面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、前記遠赤外線放射膜の前記一つの面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、前記遠赤外線放射膜の外表面側における両眼に対向する部分に配設され前記遠赤外線を通さない2つの遠赤外線不通シートと、を具備する構成を採る。
【0077】
本発明の第7の態様によれば、本発明の第1の態様の効果に加えて、赤外線放射膜の他の面側における両眼に対向する部分に配設され前記遠赤外線を通さない2つの遠赤外線不通シートとを具備するため、両眼に遠赤外線を照射することがないから、両眼に悪影響を与えない。
【0078】
本発明の第8の態様は、両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱する温熱具であって、所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、前記遠赤外線放射膜の一つの面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、前記遠赤外線放射膜の前記一つの面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、前記遠赤外線放射膜における両眼を被覆する部分が削除されることにより形成され貫通孔を規定する内周面と、を具備する構成を採る。
【0079】
本発明の第8の態様によれば、本発明の第1の態様の効果に加えて、両眼に対向する位置に遠赤外線放射膜がないため、両眼に遠赤外線を照射することがないから、両眼に悪影響を与えない。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、人の身体の一部を有効に温めて当該身体の一部の血行を良くすることができ、構成が簡単であって操作性が良く、かつ、携帯に適している効果を有し、温熱具に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の実施の形態1に係る温熱具を示す斜視図である。
【図2】図1に示す本発明の実施の形態1に係る温熱具をX−X線に沿って切断して示す拡大断面図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る温熱具の要部を切断して示す拡大断面図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係る温熱具の要部を切断して示す拡大断面図である。
【図5】本発明の実施の形態4に係る温熱具の要部を切断して示す拡大断面図である。
【図6】本発明の実施の形態5に係る温熱具の一実施例を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態5に係る温熱具の一実施例の着脱断熱シートを取り外した状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態6に係る温熱具の一実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態7に係る温熱具の一実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0082】
100、200、300、400 温熱具
110 遠赤外線放射膜
120 発熱体
130 保持部材
140、141 係止部材
201 支持体
301 断熱シート
502 着脱断熱シート
601 遠赤外線不通シート
702 内周面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、
前記遠赤外線放射膜の一つの面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、
前記遠赤外線放射膜の前記一つの面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、
を具備することを特徴とする温熱具。
【請求項2】
支持体と、
前記支持体の第1の面側に配設され所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、
前記支持体の第2の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、
前記支持体の第2の面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、
を具備することを特徴とする温熱具。
【請求項3】
前記遠赤外線放射膜の外表面側に当該遠赤外線放射膜の外表面を被覆するように着脱可能に取り付けられ前記遠赤外線を透過させる着脱断熱シートを具備することを特徴とする請求項1及び請求項2のいずれか1つに記載の温熱具。
【請求項4】
所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、
前記遠赤外線放射膜の第1の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、
前記遠赤外線放射膜の第1の面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、
前記遠赤外線放射膜の第2の面側に当該遠赤外線放射膜の第2の面を被覆するように配設され前記遠赤外線を透過させる断熱シートと、
を具備することを特徴とする温熱具。
【請求項5】
支持体と、
前記支持体の第1の面側に配設され所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、
前記支持体の第2の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、
前記支持体の第2の面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、
前記遠赤外線放射膜の外表面側に当該遠赤外線放射膜の外表面を被覆するように配設され前記遠赤外線を透過させる断熱シートと、
を具備することを特徴とする温熱具。
【請求項6】
前記断熱シートの外表面側に当該断熱シートの外表面を被覆するように着脱可能に取り付けられ前記遠赤外線を透過させる着脱断熱シートを具備することを特徴とする請求項4及び請求項5のいずれか1つに記載の温熱具。
【請求項7】
両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱する温熱具であって、
所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、
前記遠赤外線放射膜の一つの面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、
前記遠赤外線放射膜の前記一つの面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、
前記遠赤外線放射膜の外表面側における両眼に対向する部分に配設され前記遠赤外線を通さない2つの遠赤外線不通シートと、
を具備することを特徴とする温熱具。
【請求項8】
両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱する温熱具であって、
支持体と、
前記支持体の第1の面側に配設され所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、
前記支持体の第2の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、
前記支持体の第2の面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、
前記遠赤外線放射膜の外表面側における両眼に対向する部分に配設され前記遠赤外線を通さない2つの遠赤外線不通シートと、
を具備することを特徴とする温熱具。
【請求項9】
前記遠赤外線放射膜及び前記遠赤外線不通シートの外表面側に当該遠赤外線放射膜及び当該前記遠赤外線不通シートの外表面を被覆するように着脱可能に取り付けられ前記遠赤外線を透過させる着脱断熱シートを具備することを特徴とする請求項7及び請求項8のいずれか1つに記載の温熱具。
【請求項10】
両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱する温熱具であって、
所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、
前記遠赤外線放射膜の第1の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、
前記遠赤外線放射膜の第1の面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、
前記遠赤外線放射膜の第2の面側に当該遠赤外線放射膜の第2の面を被覆するように配設され前記遠赤外線を透過させる断熱シートと、
前記遠赤外線放射膜の第2の面側及び前記断熱シートの外表面のいずれか1つにおける両眼に対向する部分に配設され前記遠赤外線を通さない2つの遠赤外線不通シートと、
を具備することを特徴とする温熱具。
【請求項11】
両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱する温熱具であって、
支持体と、
前記支持体の第1の面側に配設され所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、
前記支持体の第2の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、
前記支持体の第2の面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、
前記遠赤外線放射膜の外表面側に当該遠赤外線放射膜の外表面を被覆するように配設され前記遠赤外線を透過させる断熱シートと、
前記遠赤外線放射膜の外表面側及び前記断熱シートの外表面側のいずれか1つにおける両眼に対向する部分に配設され前記遠赤外線を通さない2つの遠赤外線不通シートと、
を具備することを特徴とする温熱具。
【請求項12】
前記断熱シート及び前記遠赤外線不通シートの外表面側に当該断熱シート及び当該遠赤外線不通シートの外表面を被覆するように着脱可能に取り付けられ前記遠赤外線を透過させる着脱断熱シートを具備することを特徴とする請求項10及び請求項11のいずれか1つに記載の温熱具。
【請求項13】
両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱する温熱具であって、
所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、
前記遠赤外線放射膜の一つの面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、
前記遠赤外線放射膜の前記一つの面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、
前記遠赤外線放射膜における両眼を被覆する部分が削除されることにより形成され貫通孔を規定する内周面と、
を具備することを特徴とする温熱具。
【請求項14】
両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱する温熱具であって、
支持体と、
前記支持体の第1の面側に配設され所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、
前記支持体の第2の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になろ複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、
前記支持体の第2の面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、
前記遠赤外線放射膜における両眼を被覆する部分が削除されることにより形成され貫通孔を規定する内周面と、
を具備することを特徴とする温熱具。
【請求項15】
前記遠赤外線放射膜の外表面側に当該遠赤外線放射膜の外表面を被覆するように着脱可能に取り付けられ前記遠赤外線を透過させる着脱断熱シートを具備することを特徴とする請求項13及び請求項14のいずれか1つに記載の温熱具。
【請求項16】
両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱する温熱具であって、
所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、
前記遠赤外線放射膜の第1の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、
前記遠赤外線放射膜の第1の面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、
前記遠赤外線放射膜の第2の面側に当該遠赤外線放射膜の第2の面を被覆するように配設され前記遠赤外線を透過させる断熱シートと、
前記遠赤外線放射膜における両眼を被覆する部分が削除されることにより形成され貫通孔を規定する内周面と、
を具備することを特徴とする温熱具。
【請求項17】
両眼を含む顔の一部を被覆して熱及び遠赤外線で温熱する温熱具であって、
支持体と、
前記支持体の第1の面側に配設され所定範囲の温度で所定範囲の波長の遠赤外線を放射する遠赤外線放射膜と、
前記支持体の第2の面側に配置され、かつ、酸素と化合し発熱して所定時間だけ所定範囲の温度になる複数の発熱粉体と当該複数の発熱粉体に酸素を供給可能な状態で当該複数の発熱粉体を収容している袋とを有する発熱体と、
前記支持体の第2の面側に前記発熱体を着脱可能に保持する保持部材と、
前記遠赤外線放射膜の外表面側に当該遠赤外線放射膜の外表面を被覆するように配設され前記遠赤外線を透過させる断熱シートと、
前記遠赤外線放射膜における両眼を被覆する部分が削除されることにより形成され貫通孔を規定する内周面と、
を具備することを特徴とする温熱具。
【請求項18】
前記断熱シートの外表面側に当該断熱シートの外表面を被覆するように着脱可能に取り付けられ前記遠赤外線を透過させる着脱断熱シートを具備することを特徴とする請求項16及び請求項17のいずれか1つに記載の温熱具。
【請求項19】
前記遠赤外線放射膜及び前記支持体のいずれか1つの両端部に取り付けられている2つの係止部材を具備することを特徴とする請求項1から請求項18までのいずれか1つに記載の温熱具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−272413(P2008−272413A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−146121(P2007−146121)
【出願日】平成19年5月7日(2007.5.7)
【出願人】(594012966)
【Fターム(参考)】