説明

湿式画像形成装置

【課題】トナー濃度をより高い精度で検知し、そのトナー濃度に応じて画像形成条件を適切に設定することが可能な湿式画像形成装置を得る。
【解決手段】所定の画像形成条件に設定されて画像を形成する湿式画像形成装置1000は、トナー像を担持する感光体21と、感光体21上のトナー像が転写される中間転写ローラー51と、転写前のトナー像中のトナー量を検知して検知信号として出力するトナー量検知手段30と、転写前のトナー像に対して赤外波長の光を含む検知光を照射する発光部およびトナー像に反射した検知光の反射光を受光する受光部を有し、赤外波長の光を含む反射光の強度に応じた受光信号を出力する光学的検知手段40と、上記検知信号と上記受光信号とに基づいて転写前のトナー像のトナー濃度を算出するとともに、トナー濃度に応じて上記画像形成条件を設定する制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿式画像形成装置に関し、特に、トナー濃度を検知する湿式画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子写真方式を採用する画像形成装置が実用化されている。電子写真方式を採用する画像形成装置においては、感光体の表面が帯電され、その表面は露光手段によって露光される。感光体上には、静電潜像が形成される。静電潜像には、現像手段によりトナーが供給される。静電潜像にトナーが付着することによって、感光体上にトナー像が形成される。その後、トナー像は感光体上から転写媒体上に転写され、定着手段によって定着される。電子写真方式を採用する画像形成装置においては、以上の画像形成プロセスを経ることによって、転写媒体上に画像が形成される。
【0003】
近年、現像手段の現像方式として、湿式現像方式が注目されている。湿式現像方式においては、キャリア液中にトナー(トナー粒子ともいう)が分散された現像剤(現像液ともいう)が用いられる。湿式現像方式を採用する画像形成装置(以下、湿式画像形成装置という)においては、乾式画像形成装置に比べて小さな粒径を有するトナー粒子が用いられる。より小さな粒径(たとえば、その平均粒子径は、0.1μm〜2μmである)を有するトナー粒子によって、転写媒体上には画像の細かな部分まで表現された高解像度の画像が形成される。さらに、現像剤は流動性が高いため、転写媒体上には均一な画像が形成される。
【0004】
ここで、現像剤中(またはトナー像中)に含まれるトナー粒子の量の比率(トナー量比率)は、トナー濃度(TC:Toner Concentration)と称される。トナー濃度は、下記のような式で表される。
トナー濃度=(トナー量)/(現像剤量)≒(トナー量)/(トナー量+キャリア液量)
トナー濃度(トナー量とキャリア液量との関係)は、湿式画像形成装置内における画像形成プロセスを経るとともに変化する。トナー濃度は、湿式画像形成装置の使用環境、または、湿式画像形成装置の使用状態などによっても変化し易い。トナー濃度が所望の値から変動すると、画像形成プロセス中において不具合が発生したり、画像形成上の誤差が発生したりする。たとえば、トナー濃度が所定の値よりも高い場合(キャリア液量に対してトナー量が多い場合)、転写プロセスにおけるトナーの流動性が低下し、転写効率が低くなる。その結果、画像カスレまたは画像ムラといった不具合が発生しやすくなる。
【0005】
一方、トナー濃度が所定の値よりも低い場合(トナー量に対してキャリア液量が多い場合)、転写プロセスにおいて余剰なキャリア液によって液溜が形成されることとなり、トナー像乱れといった不具合が発生しやすくなる。また、転写媒体中に過剰にキャリア液が含侵されることとなり、定着プロセスにおいて転写媒体から揮発されたキャリア液がトナー像の定着を妨げ、定着不良が発生しやすくなる。したがって、より高画質の画像を得るためには、トナー濃度を高い精度で検知し、そのトナー濃度に応じて画像形成条件を適切に設定することが望まれる。
【0006】
特開平06−109630号公報(特許文献1)には、トナー濃度を検知する湿式画像形成装置が開示されている。同公報は、同公報に開示される湿式画像形成装置によれば、トナー濃度の誤検知およびその誤検知に起因して発生する画像濃度の低下を防止することができると述べている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平06−109630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、トナー濃度をより高い精度で検知し、そのトナー濃度に応じて画像形成条件を適切に設定することが可能な湿式画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に基づく湿式画像形成装置は、所定の画像形成条件に設定されて画像を形成する湿式画像形成装置であって、トナー像を担持する像担持体と、上記像担持体上の上記トナー像が転写される被転写部材と、上記被転写部材に転写される前の上記トナー像中のトナー量を検知して検知信号として出力するトナー量検知手段と、上記被転写部材に転写される前の上記トナー像に対して赤外波長の光を含む検知光を照射する発光部および上記トナー像に反射した上記検知光の反射光を受光する受光部を有し、赤外波長の光を含む上記反射光の強度に応じた受光信号を出力する光学的検知手段と、上記検知信号と上記受光信号とに基づいて上記被転写部材に転写される前の上記トナー像のトナー濃度を算出するとともに、上記トナー濃度に応じて上記画像形成条件を設定する制御手段と、を備える。
【0010】
好ましくは、上記発光部は、可視光波長の光をさらに含む上記検知光を上記被転写部材に転写される前の上記トナー像に対して照射し、上記トナー量検知手段は、上記反射光のうちの可視光波長の光を含む上記反射光を受光する他の受光部を有し、可視光波長の光を含む上記反射光の強度に応じた上記検知信号を出力する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、トナー濃度をより高い精度で検知し、そのトナー濃度に応じて画像形成条件を適切に設定することが可能な湿式画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施の形態における湿式画像形成装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】実施の形態における湿式画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態における湿式画像形成装置に用いられるトナー量検知センサー(光学式センサー)を模式的に示す図である。
【図4】実施の形態における湿式画像形成装置に用いられるトナー量検知センサーによって、感光体上のトナー像を検知したデータである。
【図5】実施の形態における湿式画像形成装置に用いられるトナー量検知センサーの発光部の感光体に対する入射角の変化と受光部出力との関係を示す図である。
【図6】実施の形態における湿式画像形成装置に用いられるトナー量検知センサーおよび光学式センサーを模式的に示す斜視図である。
【図7】実施の形態における湿式画像形成装置に用いられる光学式センサーによって、感光体上のトナー像を検知したデータである。
【図8】実施の形態における湿式画像形成装置に採用され得るトナー濃度検知モード処理を示すフロー図である。
【図9】実施の形態における湿式画像形成装置に採用され得る他のトナー濃度検知モード処理を示すフロー図である。
【図10】実施の形態における湿式画像形成装置に用いられるトナー量検知センサーおよび光学式センサーの各々の検知領域を示す斜視図である。
【図11】実施の形態における湿式画像形成装置に用いられるトナー量検知センサー(光学式センサー)の変形例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に基づいた各実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。各実施の形態の説明において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。各実施の形態の説明において、同一の部品、相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
【0014】
[実施の形態]
(湿式画像形成装置1000)
図1および図2を参照して、本実施の形態における湿式画像形成装置1000について説明する。図1は、湿式画像形成装置1000の全体構成を示す模式図である。図2は、湿式画像形成装置1000の電気的構成を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すように、湿式画像形成装置1000は、記録用紙60上に画像を形成する。本実施の形態における記録用紙60は、中間転写ローラー51(詳細は後述する)および加圧ローラー54(詳細は後述する)の間を、所定の搬送方向AR60に沿って搬送される。
【0016】
図2に示すように、湿式画像形成装置1000においては、ホストコンピュータなどの外部装置から、画像信号を含む印字指令信号が主制御部100に与えられる。主制御部100は、インターフェース102を介して外部装置から与えられた画像信号を記憶するための画像メモリー106を備える。CPU104は、外部装置から画像信号を含む印字指令信号をインターフェース102を介して受信すると、エンジン部200の動作指示に適した形式のジョブデータに変換し、エンジン制御部300(制御手段)に送出する。
【0017】
エンジン制御部300内のメモリー302は、予め設定された固定データを含むCPU304の制御プログラムを記憶するROM、または、エンジン部200の制御データおよびCPU304による演算結果などを一時的に記憶するRAMなどから構成される。CPU304は、CPU104を介して外部装置から送られた画像信号に関するデータをメモリー302に格納する。
【0018】
主制御部100からの制御信号に応じて、エンジン制御部300は、エンジン部200の各部を制御する。湿式画像形成装置1000は、所定の画像形成条件に設定された状態で、記録用紙60(図1参照)などの上に上記の画像信号に対応する画像を形成する。
【0019】
図1および図2を参照して、エンジン部200(図2参照)は、露光装置23、感光体ユニット20、現像装置10、転写ユニット50、定着ユニット70、光学式センサー40、およびトナー量検知センサー30を備える。
【0020】
(現像装置10)
図1に示すように、現像装置10は、現像液Wを貯留する現像槽11、供給ローラー12、受け渡しローラー13、帯電器14、現像ローラー15、帯電器16、およびプリウェット装置17を含む。現像装置10のメモリー10M(図2参照)は、現像装置10の製造ロット、使用履歴、内蔵トナーの特性、および、現像液Wの残量やトナー濃度などに関するデータを記憶する。メモリー10Mによって、現像装置10に関する消耗品管理等の各種情報の管理が行われる。
【0021】
現像装置10においては、現像液Wが、現像槽11内に貯留される。現像液Wは、キャリア液である絶縁性液体と、静電潜像を現像するトナーと、トナーをキャリア液中に分散させる分散剤と、を主要成分としている。現像槽11には、トナー補給ポンプ11Tおよびキャリア液補給ポンプ11Cがそれぞれ接続される。
【0022】
トナー補給ポンプ11Tは、ポンプ駆動部311T(図2参照)によって駆動され、現像槽11内にトナーを供給する。キャリア液補給ポンプ11Cは、ポンプ駆動部311C(図2参照)によって駆動され、現像槽11内にキャリア液を供給する。
【0023】
たとえば、後述するトナー濃度検知モード処理ST100(図8参照)などによってポンプ駆動部311Tが制御され、トナー補給ポンプ11Tが駆動されると、高濃度現像液が現像槽11内に供給されて、現像液Wのトナー濃度が上昇する。一方、後述するトナー濃度検知モード処理ST100(図8参照)などによってポンプ駆動部311Cが制御され、キャリア液補給ポンプ11Cが駆動されると、キャリア液が現像槽11内に供給されて、現像液Wのトナー濃度が低下する。このように、ポンプ駆動部311T,311Cの動作制御により、現像槽11内の現像液Wのトナー濃度は適切に調整されることができる。
【0024】
現像槽11内の現像液Wに接触するように、供給ローラー12が設けられる。供給ローラー12が矢印AR12方向に回転することによって、現像液Wは供給ローラー12の表面に汲み上げられる。現像液Wは、供給ローラー12の表面上に担持されるとともに、供給ローラー12の回転によって、供給ローラー12と受け渡しローラー13とが相互に対向している部分に向かって搬送される。
【0025】
供給ローラー12の表面上の現像液Wは、ドクターブレード(図示せず)によって余剰の分量が掻き落とされた状態で、供給ローラー12から受け渡しローラー13に受け渡される。現像液Wは、受け渡しローラー13の表面上に担持されるとともに、帯電器14によって所定の電荷に帯電される。その後、現像液Wは、受け渡しローラー13が矢印AR13方向に回転することによって、受け渡しローラー13と現像ローラー15とが相互に対向している部分に向かって搬送される。
【0026】
受け渡しローラー13の表面上の現像液Wは、受け渡しローラー13から矢印AR15方向に回転している現像ローラー15に受け渡される。現像液Wは、現像ローラー15の表面上に担持されるとともに、現像ローラー15の回転によって現像位置24に向かって搬送される。なお、受け渡しローラー13の表面に残留した現像液Wは、クリーニングブレード(図示せず)によって受け渡しローラー13の表面から除去される。
【0027】
プリウェット装置17は、現像ローラー15に対向配置されたローラー17Rを有し、後述するトナー濃度検知モード処理ST100(図8参照)などによって制御されることにより、現像ローラー15上の現像剤層にキャリア液17P(プリウェット液)を供給することができる。たとえば、現像ローラー15上の現像剤層のトナー濃度が高い場合、プリウェット制御部326(図2参照)によってプリウェット装置17が駆動される。ローラー17Rを通してキャリア液17Pが現像ローラー15上の現像剤層に供給されることにより、現像ローラー15上の現像剤層のトナー濃度を低下させることができる。
【0028】
以上のような工程を経て、現像ローラー15の表面上には膜厚が長手方向において均一になるように調整された現像液Wが担持される。現像液Wは、現像ローラー15の表面上において薄層を形成する。薄層を形成した現像液W中のトナー粒子は、帯電器16によってたとえば正極性に帯電される。現像ローラー15(現像位置24)には、現像バイアス発生部310(図2参照)によって所定の現像バイアスが印加される。
【0029】
(感光体ユニット20)
感光体ユニット20は、感光体21、帯電器22、プリウェット装置26、スクイズ装置25、およびクリーニングブレード28などを含む。現像ローラー15に接触するように、像担持体であるドラム状の感光体21が設けられる。感光体21としては、たとえば正帯電性を有するアモルファスシリコン製の感光体が用いられる。感光体21は、矢印AR21方向に回転する。
【0030】
感光体21の周辺には、感光体21の回転方向(矢印AR21方向)に沿って、帯電器22、露光装置23、上述の現像ローラー15(現像位置24)、スクイズ装置25、プリウェット装置26、トナー量検知センサー30、光学式センサー40、中間転写ローラー51(1次転写部27)、クリーニングブレード28、および、除電器(図示せず)が順に配置される。
【0031】
感光体21の表面は、帯電バイアス発生部320(図2参照)に接続された帯電器22によって所定の表面電位に一様に帯電される。その後、露光制御部323(図2参照)に接続された露光装置23により感光体21の表面は所定の画像情報に基づいて露光される。具体的には、ホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース102を介して主制御部100のCPU104に画像信号を含む印字指令信号が与えられると、主制御部100のCPU104からの指令に応じてCPU304が露光制御部323に対し所定のタイミングで画像信号に対応した制御信号を出力する。露光制御部323からの制御指令に応じて露光装置23から光ビームが感光体21の表面に照射される。画像信号に対応する静電潜像が、感光体21の表面上に形成される。
【0032】
上述のとおり、現像ローラー15(現像位置24)には、現像バイアス発生部310(図2参照)によって所定の現像バイアスが印加され、現像ローラー15と感光体21との間に形成された現像電位差によって、現像ローラー15と感光体21との間には電界が形成される。
【0033】
感光体21上の現像位置24にまで静電潜像が搬送された際、現像ローラー15に担持される現像液W中のトナー粒子は、現像バイアス発生部310(図2参照)によって形成された電界の作用により、現像ローラー15の表面から感光体21の表面に静電移動する。この際、トナー粒子だけでなく、キャリア液も感光体21の表面に付着する。感光体21の表面に形成されていた静電潜像は、トナー像として顕像化される。
【0034】
感光体21は、表面に形成されたトナー像を担持しつつ、トナー像を1次転写部27に向かって移動させる。現像ローラー15から感光体21に転移せずに現像ローラー15上に残留した現像液Wは、クリーニングブレード18によって現像ローラー15の表面から掻き取られた後、回収される。
【0035】
スクイズ装置25は、感光体21に対向配置されたローラー25Rを有し、後述するトナー濃度検知モード処理ST100(図8参照)などによって制御されることにより、感光体21上のトナー像から吸収したキャリア液をブレード25Qによって回収することができる。たとえば、感光体21上のトナー像のトナー濃度が低い場合、スクイズ制御部325(図2参照)によってスクイズ装置25が駆動される。ローラー25Rを通してキャリア液が感光体21上のトナー像から回収されることにより、感光体21上のトナー像のトナー濃度を上昇させることができる。
【0036】
プリウェット装置26は、感光体21に対向配置されたローラー26Rを有し、後述するトナー濃度検知モード処理ST100(図8参照)などによって制御されることにより、感光体21上のトナー像にキャリア液26P(プリウェット液)を供給することができる。たとえば、感光体21上のトナー像のトナー濃度が高い場合、プリウェット制御部326(図2参照)によってプリウェット装置26が駆動される。ローラー26Rを通してキャリア液26Pが感光体21上のトナー像に供給されることにより、感光体21上のトナー像のトナー濃度を低下させることができる。
【0037】
(トナー量検知センサー30)
トナー量検知センサー30(トナー量検知手段)は、感光体21の表面上の現像位置24よりも下流で1次転写部27よりも上流の位置において、中間転写ローラー51に転写される前の感光体21の表面上に担持されているトナー像のトナー量を検知して検知信号(トナー量T)として出力する。
【0038】
図3を参照して、本実施の形態におけるトナー量検知センサー30は、発光部32および受光部34を備える。発光部32から感光体21の表面に担持されるトナー像(図示せず)に向かって、検知光32Lが所定の入射角θ1で照射される。感光体21上のトナー像に所定の反射角θ1で反射した検知光32Lの反射光34Lは、受光部34によって受光される。受光部34によって受光された反射光34Lの強度に応じて、(トナー量Tに基づく)検知信号が出力される。
【0039】
ここで、トナー量検知センサー30の発光部32が可視光波長を含む波長領域の光を発光する光源(たとえば白色光源)である場合には、受光部34としては可視光波長にのみ感度を有するものが用いられる。この場合、受光部34としては、たとえば、赤外波長をカットするフィルターを設けたフォトダイオードが用いられてもよいし、可視光波長領域のみ感度を有するフォトダイオードが用いられてもよい。
【0040】
トナー量検知センサー30の発光部32が可視光波長のみの光を発光する光源(たとえば、可視光波長領域にのみ発光スペクトルをもつ光源、または、白色光源に赤外波長をカットするフィルタを設けた光源)である場合には、受光部34としては、可視光波長を含む波長領域に感度を有するものが用いられるとよい。また、トナー量検知センサー30の発光部32が可視光波長のみの光を発光する光源である場合には、受光部34としては可視光波長にのみ感度を有するものが用いられるとよい。
【0041】
図4は、一例として、トナー量検知センサー30によってトナー濃度が10%〜40%である感光体21上のトナー像を検知したデータである。トナー量検知センサー30の発光部32としては、630nmに発光強度のピークを有し、550nm〜700nmの波長領域を有する検知光32Lを発光する光源を用いている。トナー量検知センサー30の受光部34としては、780nmに受光感度のピークを有し、1100nm以下の波長領域に感度を有するフォトダイオードを用いている。検知対象のトナー像としては、シアン色トナー(青系の色のため、400〜500nmの紫〜青の波長はよく反射する一方、580〜750nmの黄〜赤の波長は反射せずに良く吸収する)を含むものを用いている。
【0042】
図4に示すように、トナー量検知センサー30による検知結果としては、同じトナー量であれば、トナー濃度に関わらず受光部34から出力される検知信号(トナー量T)は一定である。具体的には、トナー像中のトナー量がたとえば2.5g/mである場合、トナー濃度(%)に関わらずトナー量検知センサー30による検知結果は、所定の値(ラインL1)で一定となる。同様に、トナー像中のトナー量がたとえば1.0g/mである場合、トナー濃度(%)に関わらずトナー量検知センサー30による検知結果は、所定の値(ラインL2)で一定となる。
【0043】
同様に、トナー像中のトナー量がたとえば1.5g/mである場合、トナー濃度(%)に関わらずトナー量検知センサー30による検知結果は、所定の値(ラインL3)で一定となる。トナー像中のトナー量がたとえば2.0g/mである場合、トナー濃度(%)に関わらずトナー量検知センサー30による検知結果は、所定の値(ラインL4)で一定となる。すなわち、トナー量検知センサー30としては、同じトナー量であれば、トナー濃度に関わらず受光部34から出力される検知信号が一定となるように構成されている。
【0044】
図5を参照して、トナー量検知センサー30の発光部32から出射される検知光32Lの感光体21に対する入射角θ1および反射角θ1については、θ1=35°(ラインL11)およびθ2=75°(ラインL10)の場合に比べて、θ1=55°(ラインL12)の方が受光感度が高い。したがって、トナー量検知センサー30の発光部32から出射される検知光32Lの感光体21に対する入射角θ1および反射角θ1としては、受光感度が高い55°が採用される。
【0045】
(光学式センサー40)
図1を再び参照して、光学式センサー40(光学的検知手段)は、感光体21の表面上の現像位置24よりも下流で1次転写部27よりも上流の位置において、中間転写ローラー51に転写される前の感光体21の表面上に担持されているトナー像に対して赤外波長の光を含む検知光42L(図3参照)を照射する。
【0046】
ここで、本実施の形態においては、光学式センサー40は、トナー量検知センサー30と同様に構成される。図3に示すように、光学式センサー40は、発光部42および受光部44を備え、発光部42から感光体21の表面に担持されるトナー像(図示せず)に向かって、赤外波長の光を含む検知光42Lが所定の入射角θ1で照射される。感光体21上のトナー像に所定の反射角θ1で反射した検知光42Lの反射光44Lは、受光部44によって受光される。受光部44によって受光された赤外波長の光を含む反射光44Lの強度に応じて、受光信号(受光部出力S)が出力される。
【0047】
ここで、光学式センサー40の発光部42が赤外波長を含む波長領域の光を発光する光源(たとえば白色光源)である場合には、受光部44としては赤外波長にのみ感度を有するものが用いられる。この場合、受光部44としては、たとえば、可視光をカットするフィルターを設けたフォトダイオードが用いられてもよいし、赤外波長領域のみ感度を有するフォトダイオードが用いられてもよい。
【0048】
光学式センサー40の発光部42が赤外波長のみの光を発光する光源(たとえば、赤外波長領域にのみ発光スペクトルをもつ光源、または、白色光源に可視光をカットするフィルターを設けた光源)である場合には、受光部44としては、可視光波長と赤外波長領域とに感度を有するフォトダイオードなど、赤外波長を含む波長領域に感度を有するものが用いられる。また、光学式センサー40の発光部42が赤外波長の光のみを発光する光源である場合、受光部44としては赤外波長にのみ感度を有するものが用いられてもよい。
【0049】
図6を参照して、光学式センサー40の発光部42から出射される検知光42Lの感光体21に対する入射角θ1および反射角θ1についても、トナー量検知センサー30と同様に、受光感度が高い55°が採用される。
【0050】
詳細は後述されるが、トナー量検知センサー30から出力された検知信号(トナー量T)と光学式センサー40から出力された受光信号(受光部出力S)とに基づいて、感光体21上に担持されている中間転写ローラー51に転写される前のトナー像のトナー濃度が算出される。さらに、本実施の形態における湿式画像形成装置1000においては、当該トナー濃度に応じて最適な画像形成条件が設定される。
【0051】
(転写ユニット50)
転写ユニット50は、中間転写ローラー51などを含む。中間転写ローラー51は、感光体21に対向するように配置される。中間転写ローラー51は、矢印AR51方向に回転する。感光体21と中間転写ローラー51との間に、1次転写部27が形成される。中間転写ローラー51と感光体21との間には、転写バイアス発生部350(図2参照)により所定の転写バイアスが印加されることによって、電界が形成される。
【0052】
感光体21に担持され1次転写部27に搬送されたトナー像は、電界の作用によって、感光体21の表面から中間転写ローラー51の表面に1次転写される。1次転写されずに感光体21の表面上に残留したトナーおよび感光体21の表面上の汚れ等は、クリーニングブレード28によって感光体21の表面から掻き取られ、回収される。感光体21の表面に残留している電荷は、除電器(図示せず)により除去される。
【0053】
中間転写ローラー51と加圧ローラー54との間には、2次転写部52が形成される。矢印AR51方向に回転する中間転写ローラー51および矢印AR54方向に回転する加圧ローラー54によって、記録用紙60は、搬送方向AR60に沿って2次転写部52を通過する。
【0054】
1次転写部27において感光体21の表面から中間転写ローラー51の表面にトナー像が1次転写された後、中間転写ローラー51は、表面に転写されたトナー像を担持しつつ、トナー像を2次転写部52に向かってさらに移動させる。中間転写ローラー51と記録用紙60との間には、転写バイアス発生部350(図2参照)により所定の転写バイアスが印加されることによって、電界が形成される。
【0055】
中間転写ローラー51に担持され2次転写部52に搬送されたトナー像は、電界の作用によって、中間転写ローラー51の表面から記録用紙60の表面に2次転写される。2次転写されずに中間転写ローラー51の表面上に残留したトナーおよび中間転写ローラー51の表面上の汚れ等は、クリーニングブレード53によって中間転写ローラー51の表面から掻き取られ、回収される。
【0056】
(定着ユニット70)
定着ユニット70は、定着ローラー71,72およびプレ加熱装置73を含む。記録用紙60は、2次転写された後、定着ユニット70に送られる。記録用紙60に転写されたトナー像の中のトナー粒子は、定着ローラー71,72によって加熱および加圧される。
【0057】
記録用紙60に転写されたトナー像は、これらの加熱および加圧によって、記録用紙60の表面に定着される。その後、記録用紙60は排紙装置(図示せず)を通して外部に排出される。以上のようにして、湿式画像形成装置1000における画像形成プロセスが完了する。なお、上記構成に関し、現像ローラー15および中間転写ローラー51は、本実施の形態においてはローラー状に構成されるが、ベルト状に構成されてもよい。
【0058】
プレ加熱装置73は、必要に応じて、熱源制御部373(図2参照)によって駆動される。プレ加熱装置73は、記録用紙60を加熱する装置であり、記録用紙60に含侵したキャリア液の揮発を促進させることが可能である。
【0059】
(トナー濃度の検知)
図7は、一例として、光学式センサー40によってトナー濃度が10%〜40%である感光体21上のトナー像を検知したデータである。光学式センサー40の発光部42としては、950nmに発光強度のピークを有し、880nm〜1060nmの波長領域の検知光42Lを発光する光源を用いている。光学式センサー40の受光部44としては、900nmに受光感度のピークを有し、700nm〜1200nmの波長領域に感度を有するフォトダイオードを用いている。
【0060】
図7に示すように、光学式センサー40による検知結果としては、同じトナー量であっても、トナー濃度が高いほど発光部42から出力される受光信号(受光部出力S)は高くなる傾向がある。具体的には、トナー像中のトナー量がたとえば1.0g/mである場合、光学式センサー40による検知結果はラインL20に示されるように変化する。同様に、トナー像中のトナー量がたとえば1.5g/mである場合、光学式センサー40による検知結果は、ラインL21に示されるように変化する。
【0061】
同様に、トナー像中のトナー量がたとえば2.0g/mである場合、光学式センサー40による検知結果はラインL22に示されるように変化する。同様に、トナー像中のトナー量がたとえば2.5g/mである場合、光学式センサー40による検知結果は、ラインL23に示されるように変化する。
【0062】
図7のような、トナー量とトナー濃度に対する発光部42の受光信号(受光部出力S)の出力との関係を、予め呼び出し可能な参照テーブルとしてたとえばメモリー302(図2参照)などに記憶しておくことにより、トナー量検知センサー30により検出したトナー量と、光学式センサー40により検出したデータとを比較することでトナー濃度を検出することが可能になる。たとえば、トナー量検知センサー30によってトナー量が1.5g/mであると判断された場合、光学式センサー40の発光部42から出力される受光信号(受光部出力S)の値と、図7中のラインL21とが交差する点が、トナー濃度を示す部分になる。
【0063】
図2を再び参照して、エンジン制御部300のメモリー302には、トナー濃度検知モード処理のプログラムが記憶されている。CPU304が上記の制御プログラムに従って装置各部を制御することで、次述するトナー濃度検知モード処理が実行される。
【0064】
CPU304からの制御信号に基づき光学式センサー40の発光部42が動作し、受光部44が反射光44Lを受光して、受光量に応じた受光信号(受光部出力S)の出力がCPU304に送出されて種々の判定が行われる。必要に応じて、CPU304は各種画像形成条件を制御し、その制御された画像形成条件をメモリー302に書き込むことでメモリー302に格納されている画像形成条件が更新される。
【0065】
(トナー濃度検知モード処理ST100)
図8に、一例として、トナー濃度検知モード処理ST100を示す。まず、検知対象となる所望のトナー像が感光体上に形成される(ステップST1)。感光体21の回転により、トナー像がトナー量検知センサー30の検知領域に到達すると、トナー量検知センサー30はトナー像のトナー量を検知し(ステップST2)、検知結果(検知信号)としてトナー量Tを取り込む(ステップST3)。
【0066】
次に、トナー像が光学式センサー40の検知領域に到達すると、発光部42から光を照射し(ステップST4)、受光部44からの受光部出力S(受光信号)を取り込む(ステップST5)。上述の参照テーブルを呼び出し、トナー量T(検知信号)と受光部出力S(受光信号)との比較から、トナー像のトナー濃度tを算出する(ステップST6)。
【0067】
算出したトナー濃度tが、予め求めて記憶してある感光体21上のトナー濃度許容範囲t’〜t”内であるかを判定し(ステップST7)、トナー濃度tがトナー濃度許容範囲内の場合、トナー濃度検知モード処理を終了する(ステップST8)。一方、トナー濃度tが許容範囲外の場合、画像形成条件を制御し(ステップST9)、許容範囲になるまで以上のフローを繰り返す。
【0068】
画像形成条件の制御としては、たとえばトナー濃度t<t’(キャリア液過剰)の場合、現像ローラー15と感光体21との当接力を上昇させ、ニップ部での液絞りを増大させたり、感光体21上のキャリア液を除去するスクイズ装置25を作動させたりする。また、たとえばトナー濃度t>t”(キャリア液不足)の場合、現像ローラー15と感光体21との当接力を低下させ、ニップ部での液絞りを低減させたり、感光体21(または現像ローラー15)にキャリア液を追加塗布するプリウェット装置26(またはプリウェット装置17)を作動させたりする。
【0069】
図2に示す周速制御部340によって、感光体21と中間転写ローラー51との相対速度を変化させたり、供給ローラー12、受け渡しローラー13、および現像ローラー15の相対速度を変化させたりすることによって、トナー濃度tが予め求めて記憶してある感光体21上のトナー濃度許容範囲t’〜t”内となるように画像形成条件を設定してもよい。
【0070】
(トナー濃度検知モード処理ST200)
図9に、他の例として、トナー濃度検知モード処理ST200を示す。上述の図8の場合と同様に、トナー像を形成し(ステップST11)、トナー量を検知し(ステップST12)、検知結果Tを取り込み(ステップST13)、検知光を照射し(ステップST14)、受光部出力Sを取り込む(ステップST15)。そして、参照テーブルを呼び出してトナー量Tと受光部出力Sとを比較することによってトナー像のトナー濃度tを算出する(ステップST16)。
【0071】
その後、トナー量Tとトナー濃度tとに基づいて、トナー像のキャリア液量Cを算出する(ステップST17)。トナー像のキャリア液量Cが、定着プロセスで定着不良なく定着可能なキャリア液量の上限C’未満であるかを判定し(ステップST18)、上限C’以上であれば画像形成条件を制御する(ステップST19)。
【0072】
次に、トナー濃度tが、転写プロセスで転写不良なく充分な転写効率で転写可能なトナー濃度の上限t”未満であるかを判定し(ステップST20)、上限t”以上であれば画像形成条件を制御する(ステップST21)。以上のようにして、トナー濃度検知モード処理を終了する(ステップST22)。
【0073】
画像形成条件の制御としては、たとえばキャリア液量C>C’の場合、定着ローラー71,72の定着温度を上昇し、記録媒体からのキャリア液の揮発を促進する。定着ローラー71,72の上流でプレ加熱装置73を作動させ、定着ローラー71,72への到達前に記録用紙60からのキャリア液の揮発を促進する。また、たとえばトナー濃度t>t”の場合、中間転写ローラー51と感光体21とのニップ部(1次転写部27)上流でプリウェット装置26を感光体21に対して作動させ、感光体21上に不足分のキャリア液を追加塗布する。転写バイアスの上昇、中間転写ローラー51と感光体21との当接力の増加などによって転写効率を上昇させてもよい。
【0074】
図10を参照して、トナー量検知センサー30と光学式センサー40との感光体21上の検知領域は、なるべく重なるようにするのがよい。センサーの検知方式またはスペース上(レイアウト上)の都合で検知領域を重ねることができない場合も、図10に示すように、感光体21の回転軸方向の同じ位置であって回転方向に隣り合うようにそれぞれの検知領域30R,40Rを配置することが好ましい。感光体21の回転と共に感光体21の同じ位置、同じトナー像に対して2つのセンサーが検知可能となり、位置誤差の影響なく、精度よくトナー量Tおよび受光部出力Sを比較することが可能となる。
【0075】
図11を参照して、トナー量検知センサー30が光学検知式のセンサーである場合には、トナー量検知センサー30および光学式センサー40の発光部32,42としては、1つの光源を各々の共通のものとして用いてもよい。
【0076】
この場合、用いられる1つの光源としては、上述の実施の形態の場合における光学式センサー40の発光部42と全く同一のものでは、図7を参照して上述したようにトナー濃度(キャリア液量)によって受光部出力が変動するため精度よくトナー量Tを検知することはできないが、上述の光学式センサー40とは異なり、可視光波長を検知に用いることで、トナー濃度の影響なく精度よくトナー量Tを検知することが可能となる。特に、可視光波長の中でも、検知対象となるトナーに含有される顔料の分光反射率が低く、顔料に吸収されやすい波長を利用すると、トナー量に対する感度が高くなりより好ましい。
【0077】
具体的には、図11に示すように、可視光と赤外波長の光とをいずれも発光可能な1つの光源を、トナー量検知センサー30の発光部32と光学式センサー40の発光部42とを兼ねるように設け、感光体21からの反射光を光学フィルター36により可視光と赤外波長の光とに分離し、赤外波長の反射光44Lを受光部44で、可視光波長の反射光34Lを受光部34(他の受光部)で受光する。
【0078】
トナー量検知センサー30と光学式センサー40とを、図6および図10のように検知領域が感光体21の回転軸方向の同じ位置であって回転方向に隣り合うように配置した場合には、位置誤差の影響を防止することはできるが、2つのセンサーは感光体21の回転に伴って異なるタイミングで検知をするため、トナー像の経時変化がある場合、これを完全に防止することは困難となる。
【0079】
また、トナー量検知センサー30の発光部32と光学式センサー40の発光部42とを個別に設けた場合、光源の個体ばらつきや劣化による誤差に差があったときに、トナー量Tと受光部出力Sとに対して光源誤差が個別に影響し、トナー濃度tの算出に影響してしまうこともある。
【0080】
図11に示すように、本変形例によれば、感光体21上の同じ位置であって同じトナー像に対して同じタイミングで検知するため、更に位置誤差の影響なく、経時変化の影響を防止し、精度よくトナー量Tと受光部出力Sとの比較が可能になる。また、2つのセンサーの光源を1つの光源で兼ねることにより、光源誤差が生じてもトナー量Tと受光部出力Sとの双方に影響するため、トナー濃度tの算出への影響を防止することができる。
【0081】
上記の実施の形態においては、トナー量検知センサー30が光学式センサー40と同様に光学式のセンサーである場合に基づいて説明したが、トナー量検知センサー30としては必ずしも光学式な検知を行なうものでなくてもよい。
【0082】
上記の実施の形態においては、中間転写ローラー51が用いられるため中間転写ローラー51が被転写部材に相当しているが、中間転写ローラー51は、必ずしも用いられていなくてもよく、中間転写ローラー51が用いられない場合には、記録用紙60が被転写部材に相当する。
【0083】
以上、本発明に基づいた各実施の形態について説明したが、今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0084】
10 現像装置、10M,302 メモリー、11 現像槽、11C キャリア液補給ポンプ、11T トナー補給ポンプ、12 供給ローラー、13 受け渡しローラー、14,16,22 帯電器、15 現像ローラー、17,26 プリウェット装置、17P,26P キャリア液、17R,25R,26R ローラー、18,28,53 クリーニングブレード、20 感光体ユニット、21 感光体、23 露光装置、24 現像位置、25 スクイズ装置、25Q ブレード、27 1次転写部、30 トナー量検知センサー、30R,40R 検知領域、32,42 発光部、32L,42L 検知光、34,44 受光部、34L,44L 反射光、36 光学フィルター、40 光学式センサー、50 転写ユニット、51 中間転写ローラー、52 2次転写部、54 加圧ローラー、60 記録用紙、70 定着ユニット、71,72 定着ローラー、73 プレ加熱装置、100 主制御部、102 インターフェース、106 画像メモリー、323 露光制御部、200 エンジン部、300 エンジン制御部、310 現像バイアス発生部、311C,311T ポンプ駆動部、320 帯電バイアス発生部、325 スクイズ制御部、326 プリウェット制御部、340 周速制御部、350 転写バイアス発生部、373 熱源制御部、1000 湿式画像形成装置、AR60 搬送方向、ST1,ST2,ST3,ST4,ST5,ST6,ST7,ST8,ST9,ST11,ST12,ST13,ST14,ST15,ST16,ST17,ST18,ST19,ST20,ST21,ST22 ステップ、ST100,ST200 トナー濃度検知モード処理、W 現像液。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の画像形成条件に設定されて画像を形成する湿式画像形成装置であって、
トナー像を担持する像担持体と、
前記像担持体上の前記トナー像が転写される被転写部材と、
前記被転写部材に転写される前の前記トナー像中のトナー量を検知して検知信号として出力するトナー量検知手段と、
前記被転写部材に転写される前の前記トナー像に対して赤外波長の光を含む検知光を照射する発光部および前記トナー像に反射した前記検知光の反射光を受光する受光部を有し、赤外波長の光を含む前記反射光の強度に応じた受光信号を出力する光学的検知手段と、
前記検知信号と前記受光信号とに基づいて前記被転写部材に転写される前の前記トナー像のトナー濃度を算出するとともに、前記トナー濃度に応じて前記画像形成条件を設定する制御手段と、を備える、
湿式画像形成装置。
【請求項2】
前記発光部は、可視光波長の光をさらに含む前記検知光を前記被転写部材に転写される前の前記トナー像に対して照射し、
前記トナー量検知手段は、前記反射光のうちの可視光波長の光を含む前記反射光を受光する他の受光部を有し、可視光波長の光を含む前記反射光の強度に応じた前記検知信号を出力する、
請求項1に記載の湿式画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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