説明

湿気の発生を知らせる方法およびシステム

カバー層(2)の下の皮膚部位(2)における湿気の発生を知らせるシステムおよび方法であって、カバー層の下の皮膚部位における湿気の発生を検出する検出手段(4)と、カバー層がない状態で発生する温度経過に大部分が対応する温度経過に皮膚部位の少なくとも一部をさらす曝露手段(5)と、検出手段の制御によって曝露手段を動作する動作手段(6)とを備える。曝露手段は、電源(7)と、電気/温度変換手段(5)と、カバー層がない状態で発生する温度経過にほぼ対応する電気/温度変換手段の出力温度をもたらす所定カーブに従って、電流または電圧を制御する制御手段(6)とを備えてもよい。電気/温度変換手段は、1つ以上のペルチェ素子を備えてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
おむつや失禁用製品などの介護用品は、長時間湿気にさらされることによる皮膚の炎症を軽減するために、尿等を着用者の皮膚から離すのに十分な吸収性を備えるようにデザインされている。製品が汚れると着用者および/または着用者の環境に好ましくない影響を与える可能性があるが、製品の吸収性を非常に高くすることによって、着用者にとっては、製品が汚れたことに気づきにくくなる。したがって、排尿したことを着用者に知らせるためのシグナルを提供することが望ましい。
【背景技術】
【0002】
WO2008/020347には、排尿時に着用者に皮膚部位に対する温度変化を感じさせる報知部材を備える製品が開示されている。該製品は、排尿検出センサを備えており、「サーマルグリル(thermal grill)」、すなわち幾何学的に交互に配置された、熱さおよび冷たさを与える部材を動作させる。これは例えばペルチェ素子から構成され、着用者の皮膚に熱さおよび冷たさを与えるようにバッテリによって駆動される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
使用者に冷湿感を感じさせる電気的手段を用いて、より自然に「濡れた」ことを気づかせる注意喚起機能を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
カバー層の下の皮膚部位における湿気の発生を知らせる方法を提供する。当該方法は、
−皮膚部位の少なくとも一部を、電気/温度変換回路にさらし、
−カバー層の下の皮膚部位における湿気の発生を検出し、
−電気/温度変換回路を動作させ、電気/温度変換回路に印加される電流または電圧を、所定の時間依存カーブに従って制御することによって湿気の検出に応答し、所定の時間依存カーブは、カバー層がない状態の皮膚の湿気に対応する温度経過を有する時間依存温度に皮膚部位の少なくとも一部をさらした場合に対応する。上記方法を適用したシステムも提供する。一実施の形態において、システムは、失禁用製品、失禁用製品の使用者の皮膚側の面に設けられた湿気検出器および温度曝露手段を備えてもよい。
【0005】
これにより、例えば導電率を検出することによって、カバー層の下の皮膚部位における湿気の発生を検出した後、時間の関数としての(例えば予め記録または計算された)温度カーブに従う強度経過(intensity course)をもつ冷覚にさらすことによって、「濡れた感覚」が喚起される。上記温度カーブは、覆われていない皮膚または同様な表面が濡れている場合、または濡れた皮膚を当初覆っていたカバーがある時点で取り除かれた場合に、発生する冷覚(または冷却作用)に対応する。これにより、曝露手段による温度制御によって、すなわちこれらの手段によって皮膚部位の少なくとも一部を、カバー層がない場合に発生する温度経過にほぼ対応する温度経過にさらすことで、濡れた感覚を擬似的に生じさせることができる。
【0006】
一実施の形態において、時間関数は、少なくとも温度減衰の初期の緩やかな傾斜をもち、この傾斜は、カバー層の下の皮膚部位から湿気が蒸発する場合の蒸発による温度傾斜よりも大きい。これにより、実際の湿り状況には対応しない感覚かもしれないが、自然に発生する湿気の感覚を擬似的に生じさせる。例えば、1秒あたり0.05から0.5度の初期傾斜としてもよい。このような温度傾斜が、カバー層がない状況で実際に発生することがわかった。さらなる実施の形態において、温度経過は、Tf+A*exp(−t/t0)に従う初期の指数関数的温度減衰を含み、減衰振幅Aが少なくとも1℃、減衰時間t0が5秒から50秒の範囲内、漸近温度Tfが初期時点の温度よりもA度低い。この形状に近似する初期温度経過が実際に発生することがわかった。
【図面の簡単な説明】
【0007】
これらおよび他の目的および有効な態様は、以下の図面を参照して説明するシステムの例示的な実施形態により明らかになるであろう。
【図1】図1は、覆われた皮膚部位における湿気の発生を知らせる手段を備える介護用製品を説明する図である。
【図2】図2は、覆われていない皮膚や同様の表面が濡れている場合、または濡れた皮膚を覆っていたカバーが取り外された場合の、冷覚に対応する温度カーブを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、カバー層、すなわち失禁用製品2の下の人間の皮膚部位1における湿気の発生を知らせるシステムを示す。皮膚部位1側において、製品2は小さく一体化されたパッケージ3を収容しており、該パッケージは、カバー層2の下の皮膚部位1における、例えば排尿による冷湿(clamminess、湿気)の発生を検出可能な検出モジュール4を備えている。検出モジュール4は、例えば導電率センサを備えてもよい。パッケージ3は、さらに、皮膚部位1の一部を、上記カバー層(詳細は後述する)がない状態で発生する温度経過にほぼ対応する温度経過にさらす曝露(exposure)モジュール5、および上記検出手段の制御によって上記曝露手段を動作させる動作制御モジュール6を備える。小さいバッテリー7から構成される電源は、1つ以上のペルチェ素子を有し電気/温度変換モジュールとして構成される曝露モジュール5、および動作制御モジュール6を含む種々のモジュールを駆動するために設けられている。後者は、冷湿検出モジュール4によって動作され、その後、予めモジュール6のメモリに書き込まれたカーブに従って電流を制御するように構成されている。
【0009】
これにより、モジュール4によって冷湿が検出されるとすぐに、モジュール6はバッテリ7によって供給された電流をペルチェモジュール5に出力する。ペルチェモジュール5は、上記カバー層がない場合の温度経過に対応する温度低下を使用者の皮膚に与え、当該現象を擬似的に発生させて使用者の注意を喚起することで、使用者が対策をとることができるようにする。
【0010】
図2は、覆われていない皮膚や同様の表面が濡れている場合、または濡れた皮膚を覆っていたカバーが取り外された場合の、冷覚に対応する温度カーブを示す。さらに、制御モジュール6の制御によってペルチェモジュール5を流れる電流のカーブを図示されている。図2は、温度経過Tと、ペルチェモジュール5を通り、Tカーブを生じさせる電流iを示す。Tカーブは、小さな温度センサ8によって検出することができる、局所的な皮膚温度、例えば34℃から開始している。電流iは、使用者の皮膚1に冷却効果を発生させ、空気に蒸発していく冷湿感覚を錯覚させて、このような擬似的な作用によって排尿が起きたことを使用者に警告する。皮膚温度は、ほぼ25〜35℃となる。ペルチェモジュール5は、通常、皮膚部位1と同じ温度となる。検出器4によって冷湿が検出された時点から、ペルチェモジュールは、冷却カーブに従って皮膚の冷却を開始する。使用者に最適な冷湿感覚を与えるために、冷却カーブの正確な形状は、開始温度(例えば図2では34℃)に依存する。
【0011】
皮膚が濡れているときの皮膚の温度経過、すなわち、時間の関数としての温度は、初めのうちは、指数関数的減衰T=Tf+A exp(−t/t0)にほぼ対応することがわかった。ここで、Tfは長い時間値「t」の到達値(減衰値)であり、Aは減衰の振幅、t0は減衰時間である。人間の皮膚に当てたガーゼに液滴を含ませ、ガーゼと皮膚との間に温度センサを設けた場合、減衰時間t0は5〜50秒の間の範囲内となり、これはおそらく液滴の容積に依存している。減衰振幅Aは液滴の容積にほぼ直線的に依存することがわかった。0.01〜0.1ml (10−8〜10−7)の範囲の実際的な液滴の容積に対して、振幅は1〜5℃の範囲内であった。減衰振幅Aと減衰時間t0の比A/t0は、初期の温度傾斜を定義する。この傾斜の値は、1秒あたり0.05〜0.2℃の範囲内に入ることがわかった。
【0012】
液滴が蒸発すると、数分後(例えば5分後)に、皮膚は元の温度まで戻って暖かくなることがわかった。水不透過性の膜で覆われた場合、ガーゼに含まれた液滴による温度変化はほとんど、または全く見られなかった。しかし、膜を取り除くとすぐに指数的な温度降下が開始した。
【0013】
後に明確になるように、温度変化による初期の湿度の認知は、もっぱら初期の温度減衰によって決定される。後の温度上昇は、温度上昇が開始してからの認知にのみ影響を与えるが、この温度上昇の前にすでに濡れたことが知覚されている。したがって、初期の指数関数的減衰、または少なくともその初期部分を模擬的に発生させることで、初期の時間間隔における濡れに一致する知覚性温度刺激を生成するには十分である。減衰の初期部分の間の知覚のためには、自然温度減衰の傾斜A/t0の温度変化を与えるだけで十分であるかもしれない。減衰は、温度変化、例えば少なくとも1℃、より望ましくは少なくとも2℃の温度変化を知覚するのに十分な時間、維持することが望ましい。指数関数的減衰を利用する場合、効果が確実に最小知覚閾値を超えるように、少なくとも1℃、より望ましくは少なくとも2℃、または5℃の減衰振幅Aを用いる。
【0014】
実際の液滴に対しては、種々の減衰時間t0が発生する可能性があるため、観測範囲におけるどのような減衰時間t0でも、濡れとして知覚できる濡れに対応した温度効果を発生させることができる。濡れの認知には、失禁用製品2内の実際の濡れ量、または例えば通気(draft)といった環境条件による作用をシミュレートする必要はない。液滴容積に依存して、種々の減衰振幅が発生し得るため、どのような減衰振幅でも、濡れとして知覚可能な濡れに対応する温度効果を発生させることができる。
【0015】
システムはカバー層、例えば子供用または大人用のオムツといった失禁用製品2、曝露モジュール5、および動作制御モジュール6を備える。検出モジュール4、曝露モジュール5、および動作制御モジュール6は、一体化パッケージ内に一体化してもよい。小さいバッテリー7は、種々のモジュールに通電するために設けられている。動作制御モジュールは、例えばマイクロコントローラなどの制御回路としてもよい。動作制御モジュール6はメモリ(不図示)を備えてもよい。動作制御モジュール6は、検出モジュール4に接続された入力部と、曝露モジュール5に接続された出力部とを有する。
【0016】
検出モジュール4は、カバー層2の下、すなわちカバー層2と失禁用製品を着用する患者の皮膚との間、の皮膚部位1において、例えば排尿による冷湿の発生を検出するよう構成されている。検出モジュール4は、例えばセンサ端子間の伝導率の変化から冷湿を検出する導電率センサを備えてもよい。曝露モジュール5は、皮膚部位1の一部を時間依存温度変化にさらすように構成されている。曝露モジュール5は、1つ以上のペルチェ素子を有する電気/温度変換モジュールである。検出モジュール4の湿気感知部と、曝露モジュール5の曝露部は、失禁用製品2の皮膚側表面に配置してもよい。
【0017】
動作制御モジュール6は、検出モジュール4からの湿気の検出結果を受け取るとともに、その検出結果に応じて曝露モジュール5に時間依存電流または電圧を供給させるように構成されている。時間依存電流または電圧は、少なくとも初期時間間隔の間、失禁用製品2がない場合の濡れの温度作用を擬似的に発生させるカーブに従う。
【0018】
電流または電圧の時間依存によって、5〜50秒の間の減衰時間および少なくとも1℃以上、望ましくは少なくとも2℃、例えば5℃の振幅で、曝露モジュール5の曝露温度を指数関数的に減衰させるようにしてもよい。電流または電圧の時間依存は、例えば動作制御モジュール6のメモリに保存されたデータによって規定され、動作制御モジュール6が保存された値に応じて曝露モジュール5を制御するようにしてもよい。動作制御モジュール6は、格納されたデジタル値をアナログ制御信号に変換するためのDA変換器を備えてもよい。デジタルアナログ変換は、平均的な値を実現する冷却のデューティサイクル(減衰時間よりも高い周波数の周期的パターンで冷却を実施する時間)を制御することによって実現できる。他の実施の形態では、異なる時点での電流値を、それらが必要なときに動作制御モジュール6で計算してもよい。他の実施の形態では、温度経過を生成するアナログ回路を用いてもよい。例えば、抵抗を介して電源に接続された出力コンデンサを用い、減衰時間t0と同等のRC時間をもつRCフィルタを用いることができる。この場合、電源を実現するためにフリップフロップを用いてもよく、フリップフロップは湿気の検出時に検出モジュールによってセットされる。
【0019】
動作制御モジュール6は、初期時間間隔における知覚に影響を与えることなく、初期時間間隔の後、指数関数的減衰とは異なる温度減衰を行ってもよい。一実施の形態では、少なくとも初期時間間隔の間、減衰時間の長さは、指数関数的減衰を行う。さらに、数学的に正確な指数関数的減衰から、知覚に対して影響を与えない程度にわずかにずれていてもよいと理解されるべきである。例えば、少なくとも1℃、より望ましくは少なくとも2℃の知覚可能な温度変化を生成するのに十分な長さの初期時間間隔の間は少なくとも、減衰振幅Aと減衰時間t0の比と一致する傾斜A/t0の直線的な傾きの温度を用いることができる。例えば、減衰時間t0の長さの時間間隔を用いてもよい。例えば、1秒あたり0.05〜0.5℃の範囲の傾斜を用いてもよい。
【0020】
動作制御モジュール6は、初期の指数関数的減衰の後に、失禁用製品2がない場合の蒸発後の上昇に対応する自然な温度上昇をシミュレートする電圧の時間依存を利用して、曝露温度を上昇させてもよい。しかし、動作制御モジュール6は、上昇時の温度経過を、上昇開始前の時点における知覚に影響を与えることなく、自然な温度上昇とは異なるようにしてもよい。
【0021】
なお、いずれの場合においても、曝露モジュール5は、初めに、失禁用製品2の下の皮膚からの蒸発によって可能となる温度傾斜があれば、その傾きよりも大きな温度傾斜で徐々に低下する温度に皮膚をさらすように構成されている。温度は急には変化しないが、素肌からの蒸発によって可能な温度傾斜までは、失禁用製品2によって許容されるよりも多くの蒸発が起こった場合の温度傾斜で変化する。
【0022】
なお、最後に、一体化パッケージ3は、使用者の皮膚形状に適合するように、少なくとも部分的に可撓性材料によって、または可撓性材料上に形成されることが望ましい。
【0023】
カバー層(2)の下の皮膚部位(1)における湿気の発生を知らせる方法について説明した。当該方法は、
−カバー層の下の皮膚部位における湿気の発生を検出し、
−カバー層がない状態で発生する温度経過にほぼ対応する経過をもつ温度に皮膚部位の少なくとも一部をさらす曝露手段を作動させる。
【0024】
カバー層(2)の下の皮膚部位(1)における湿気の発生を知らせるシステムについて説明した。当該システムは、カバー層の下の皮膚部位における湿気の発生を検出する検出手段(4)と、カバー層がない状態で発生する温度経過にほぼ対応する経過をもつ温度に皮膚部位の少なくとも一部をさらす曝露手段(5)と、検出手段の制御によって曝露手段を作動させる動作手段(6)とを備える。本システムの曝露手段は、電源(7)と、電気/温度変換手段(5)と、カバー層がない状態で発生する温度経過にほぼ対応する電気/温度変換手段の出力温度をもたらす所定カーブに従って、電流または電圧を制御する制御手段(6)とを備えてもよい。電気/温度変換手段は、1つ以上のペルチェ素子を備えてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバー層(2)の下の皮膚部位(1)における湿気の発生を知らせる方法であって、
前記皮膚部位の少なくとも一部を、電気/温度変換回路(5)にさらし、
前記カバー層の下の前記皮膚部位における湿気の発生を検出し、
前記電気/温度変換回路(5)を動作させ、前記電気/温度変換回路(5)に印加される電流または電圧を、所定の時間依存カーブに従って制御することによって湿気の検出に応答し、前記所定の時間依存カーブは、前記カバー層がない状態の前記皮膚の湿気に対応する温度経過を有する時間依存温度に前記皮膚部位の少なくとも一部をさらした場合に対応することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
前記所定の時間依存カーブにおいて、初期の温度低下の傾斜は、前記カバー層の下の前記皮膚部位から湿気が蒸発する場合の温度傾斜よりも大きいことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、
前記所定の時間依存カーブにおいて、初期傾斜は、1秒あたり0.05から0.5度であることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法において、
前記所定の時間依存カーブは、Tf+A*exp(−t/t0)に従う初期指数関数的温度減衰を含み、減衰振幅Aが少なくとも1℃、減衰時間t0が5秒から50秒の範囲内、漸近温度Tfが初期時点の温度よりもA度低いことを特徴とする方法。
【請求項5】
カバー層(2)の下の皮膚部位(1)における湿気の発生を知らせるシステムであって、
前記カバー層の下の前記皮膚部位における湿気の発生を検出するように構成された湿気検出器(4)と、
電気/温度変換回路(5)を備え、前記皮膚部位の少なくとも一部を、前記電気/温度変換手段(5)にさらすように構成された曝露手段(5)と、
前記電気/温度変換手段(5)に印加される電流または電圧を制御する動作回路(6)とを備え、前記動作回路(6)は、前記カバー層がない状態の前記皮膚の湿気に対応する温度経過を有する時間依存温度に前記皮膚部位の少なくとも一部をさらした場合に対応する、所定の時間依存カーブに従って、電流または電圧を印加するように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のシステムにおいて、
前記カバー層を備え、前記湿気検出器(4)と曝露手段は前記カバー層の前記皮膚側の第1面に設けられることを特徴とするシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムにおいて、
前記カバー層は、失禁用製品であることを特徴とするシステム。
【請求項8】
請求項5から請求項7のいずれか1項にに記載のシステムにおいて、
前記動作回路(6)が適用するように構成された前記所定の時間依存カーブにおいて、初期の温度低下の傾斜は、前記カバー層の下の前記皮膚部位から湿気が蒸発する場合の蒸発による温度傾斜よりも大きいことを特徴とするシステム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記所定の時間依存カーブにおいて、初期傾斜は、1秒あたり0.05から0.5度であることを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項8に記載のシステムにおいて、
前記所定の時間依存カーブは、Tf+A*exp(−t/t0)に従う初期の指数関数的温度減衰を含み、減衰振幅Aが少なくとも1℃、減衰時間t0が5秒から50秒の範囲内、漸近温度Tfが初期時点の温度よりもA度低いことを特徴とするシステム。
【請求項11】
請求項5から請求項10のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
前記電気/温度変換回路は、1つ以上のペルチェ素子を備えることを特徴とするシステム。
【請求項12】
請求項5から請求項11のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
前記湿気検出器は、導電率センサを備えることを特徴とするシステム。


【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−517988(P2011−517988A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−504950(P2011−504950)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際出願番号】PCT/NL2009/050205
【国際公開番号】WO2009/128719
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(506297485)ネーデルランデ オルガニサティー ヴール トゥーヘパストナツールウェテンスハペライク オンデルズーク テーエヌオー (30)
【Fターム(参考)】