説明

湿潤感知部材を有する着用可能な使い捨て物品

【課題】排泄のしつけを容易にするために有用な着用可能物品が提供する。
【解決手段】着用可能物品は、使用中に着用者の皮膚と密接して保持され、排尿が生じたという着用者の認識を高める湿潤感知部材を含む。湿潤感知部材は、浸透性層と不浸透性層とを含む。排尿中、浸透性層は、尿をz方向に浸透させ、ウィッキングによりx−y平面において尿を流すための媒体を提供する。不浸透性層は、浸透性層と不浸透性層との間の液体の流動を支持し、液体を保持し、これにより着用者の皮膚と接触する濡れた領域を増大させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、おむつ、トレーニングパンツなどのような衛生的な吸収性物品に関する。本発明は特に、排泄のしつけ方法を容易にするトレーニングパンツに関する。
【背景技術】
【0002】
吸収性物品は当該技術分野において周知である。これらの物品は一般に、着用者から排出された排泄物を捕獲及び吸収するために、使用中に締着装置により着用者の身体に近接して保持または配置される吸収性コアを有する。一般的な吸収性物品は、流体の排泄物が通り抜ける、着用者に面するトップシートと排泄物が吸収性物品から漏れるのを防ぐバックシートとを含む。
【0003】
おむつのような使い捨て吸収性物品は、着用者の身体と衣服の汚れを防ぐために排出物を吸収及び封じ込めるために設計されている。使い捨ておむつは一般に、新生児から排泄しつけ中の幼児に及ぶ様々な着用者に適合するように、様々な寸法において入手可能な単一の設計を備える。おむつの設計は一般に性能、つまり排泄物を吸収して封じ込める能力に影響を及ぼす。おむつの寸法、例えば、おむつのウエスト開口部の寸法、大腿部周囲の開口部の寸法、及びおむつの長さまたは「ピッチ」は、概して適合性に影響を与える。
【0004】
一旦、このしつけが首尾よく終了すると、幼児が通常は製品の範疇を出るため、排泄しつけ段階を「出口地点」と称することもできる。「先進」国において子供が排泄のしつけを完了する年齢は、過去数十年にわたり着実に伸び、現在はおよそ24ヶ月から48ヶ月の範囲にある。排泄のしつけが遅くなった一つの理由は、おむつの乾燥状態と快適さにおいて著しい技術的改善があったためである。現代のおむつでは、一回以上の排尿の後でさえも子供の皮膚は乾燥している。その結果、子供はほとんどまたは全く不快を感じず、また排尿したことにさえ気付かないことも多い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多くの親は排泄のしつけをする時に、子供が自分の「パンツ」の中で排尿した後に不快を感じるように、子供に木綿のトレーニングパンツまたは下着をはかせる。そうした不快感が適切な排泄しつけを学ぶ助力となり、または学ぶ動機を与えると考えられている。木綿のトレーニングパンツは皮膚を湿らせたままにすると共に、その高い通気性のために、皮膚の蒸発冷却を促進し、更に不快感を増す。しかしこの方法における現行の代償として、木綿のトレーニングパンツは尿の封じ込め力に乏しいので衣類を濡らし、また周囲、例えば、敷物、家具などを濡らすことが多い。尿漏れ、及び不必要な衣服の取り換えを防ぐ一方、排泄しつけ中の子供にしつけを示唆する必要性が明らかに存在している。
【0006】
従って、排尿が生じたという着用者の認識を高めると同時に、吸収性物品を防御して着用者の衣類及び周囲が汚れるのを防止することにより排泄のしつけを容易にし得る着用可能物品を提供することが望ましい。特に、排尿から生じる不快な濡れた感覚を着用者が確実に感じることにより、排尿されたという効果的な合図を示す着用可能物品を提供することが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
当該技術分野において判明した一つまたはそれ以上の問題を解決すべく、吸収性物品などの着用可能物品は、使用中に着用者の皮膚に密接して保持され、尿などの身体排泄物を排出したという着用者の認識を高める湿潤感知部材を提供する。湿潤感知部材は、浸透性層と、この浸透性層と向かい合わせに配置された不浸透性層とを備える。この湿潤感知部材は、一般的的には、着用者の尿道に近接しているため、一旦着用者が排尿し、湿潤感知部材の領域が濡れると、尿が不浸透性層に至るまで浸透性層内の厚みをz方向に浸透する。この不浸透性層はx−y平面における尿の流動を支持する最小抵抗の通路を提供する。これにより、尿は、吸収性コアに吸収される前に、湿潤感知部材の広い面積を濡らすことができる。湿潤感知部材は、使用中に着用者の皮膚に接触して保持され、それにより排尿が生じたという着用者の認識を高める。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本明細書は、本発明を形成すると思われる主題を特定して指摘し明確に請求する請求項にて結論とするが、本発明は、添付図と関連づけて行う次の説明によってより良く理解されると考えられ、添付図中では同様の表記は実質的に同一の要素を示すのに使用する。本明細書は、発明とみなす点を特に指摘し明確に請求する請求項にて結論とするが、以下の本発明の詳細な説明を読み、添付図面を検討することにより、本発明をより容易に理解することができると考える。
【0009】
本発明は、着用者の身体から排出された尿が、使用中に着用者の皮膚と密接して保持される湿潤感知部材の有効面積を濡らすことにより、排尿が生じたという着用者の認識を高める湿潤感知部材を有する着用可能物品を提供する。湿潤感知部材は、トレーニングパンツ、失禁用ブリーフ、失禁用下着、吸収性挿入物、おむつホルダ及びライナー、女性用衛生衣類などを含めた使い捨て吸収性物品などの着用可能物品に等しく適用可能である。本発明の吸収性物品の一実施形態は、図1に示される使い捨ておむつ20のような単一の使い捨て吸収性物品である。しかし、本発明は排泄しつけを容易にするように設計された使い捨てトレーニングパンツ及びプルオンおむつに適用可能であることが好ましい。
【0010】
(定義)
本明細書で使用する次の用語は、次の意味を有する。
【0011】
「吸収性物品」とは、液体を吸収及び封じ込める装置を指し、より具体的には、着用者の身体に対してまたはそれに近接して配置されて、身体から排出された様々な排泄物を吸収及び封じ込める装置を指す。
【0012】
「長手方向」は、物品の最大の直線寸法に平行に走る方向であり、長手方向±45°内の方向を含む。
【0013】
「横」または「横断」方向は、長手方向に直交する。
【0014】
「Z方向」は、長手方向と横断方向の双方向に直交する。
【0015】
「X−Y平面」とは、長手方向と横断方向に相合する平面を指す。
【0016】
用語「使い捨て」は、本明細書では、洗濯する、或いは吸収性物品として復元するか再利用されることを一般に意図しない(即ち、一回の使用後に廃棄する、好ましくはリサイクルする、堆肥化する、或いは環境に適合する方法で処理することを意図する)吸収性物品を説明するために使用する。
【0017】
本明細書で使用する用語「配置される」とは、ある要素が特定の場所または位置で他の要素と共に単一構造体として、または他の要素に接合された別個の要素として形成(接合及び配置)されることを意味するために使用する。
【0018】
本発明で使用する用語「接合される」とは、ある要素が他の要素に直接取り付けられることによりその要素に直接固定される構成と、ある要素が中間部材に取り付けられ、その中間部材が他の要素に取り付けられることにより他の要素に間接的に固定される構成とを含む。
【0019】
「単一の」吸収性物品とは、結合した個々の部分から形成され、調和した統一体を形成し、別個のホルダ及びライナーのような個々の操作部分を必要としない吸収性物品を指す。
【0020】
本明細書で使用する用語「おむつ」とは、一般に乳幼児及び失禁者により胴体下部の周囲で着用される吸収性物品を指す。
【0021】
本明細書で使用する用語「不浸透性」とは、一般には、液体状態の流体が18g/cm(0.14lb/in)以下の圧力下で、物品のZ方向における厚さ全体に浸透しない物品及び/または要素を指す。好ましくは、35g/cm(0.5lb/in)以下の圧力下において、液体状態の流体がこの不浸透性物品または要素に浸透しない。より好ましくは、70g/cm(1.0lb/in)以下の圧力下において、液体状態の流体がこの不浸透性物品または要素に浸透しない。
【0022】
図1は、平らに広げた非収縮状態の(即ち、弾性による収縮がない)おむつ20の平面図であり、おむつ20の下層構造をより明瞭に示すために構造の一部分が切り取られ、おむつ20の着用者に接触する部分が面している。おむつ20は、長手方向軸線42と横断方向軸線44とを含む。おむつ20の一つの末端部分36は、おむつ20の第一腰部区域として構成されている。反対側の末端部分38は、おむつ20の第二腰部区域として構成されている。おむつ20の中間部分37は、第一腰部区域36と第二腰部区域38との間を長手方向に延在する股部区域として構成されている。腰部領域36及び38は、一般に、着用した時に着用者の腰部を取り巻くおむつ20の部分を備える。腰部領域36及び38は、改善された適合性と収容性をもたらすために着用者の腰の周りで縮むように、弾性要素を含むこともできる。股部区域37は、おむつ20を着用した時に、一般に、着用者の脚の間に配置されるおむつ20の部分である。
【0023】
おむつ20は、好ましくは、液体透過性トップシート24と、液体不透過性バックシート26と、トップシート24とバックシート26との間に入れられた吸収性コア28と、を備える。トップシート24は、トップシート24とコア28との間に空間をもたらすために、全体的に若しくは部分的に伸縮性を持たせることも、または短縮させることも可能である。伸縮性のまたは短縮されたトップシートを含む代表的な構造は、1990年1月9日にデマレーズ(Des Marais)らへ発行された「弾性ストランドを有する吸収性物品(Absorbent Article Having Elastic Strands)」という発明の名称の米国特許第4,892,536号;1991年2月5日にフリーランド(Freeland)へ発行された「排出物隔離のために弾性ライナーを備える吸収性物品(Absorbent Article With Elastic Liner For Waste Material Isolation)」という発明の名称の米国特許第4,990,147号;1991年8月6日にアレン(Allen)らへ発行された「弾性的伸長性のトップシートを有する使い捨て吸収性物品(Disposable Absorbent Article Having Elastically Extensible Topsheet)」という発明の名称の米国特許第5,037,416号;及び1993年12月14日にフリーランド(Freeland)らへ発行された「使い捨て吸収性物品用の三分割トップシート及びその三分割トップシートを有する使い捨て吸収性物品(Trisection Topsheets For Disposable Absorbent Articles and Disposable Absorbent Articles Having Such Trisection Topsheets)」という発明の名称の米国特許第5,269,775号;に更に詳細に説明され、これらの各々を参考として引用し本明細書に組み入れる。
【0024】
おむつ20は、少なくとも一つの係合構成要素(雄の締着構成要素)と少なくとも一つのランディング領域(雌の締着構成要素)とを含む、フックとループタイプの締着装置40のようなファスナを含むこともできる。おむつ20はまた、レッグカフ、前及び後耳パネル、ウエストキャップ機構、及び弾性部などを含む当技術分野で既知の他の機構を包含し、より良い適合性、収容性、及び美的特質を提供することができる。そのような追加の機構は、当技術分野で周知であり、米国特許第3,860,003号と第5,151,092号とに説明されており、これらを参考として本明細書に組み込む。
【0025】
更に、本発明は他のおむつの実施形態にも好適と考えられ、これらには、2000年1月4日に発行された「粘性流体の排出物を処理する物品(Viscous Fluid Bodily Waste Management Article)」という名称の米国特許第6,010,491号;1999年2月23日に発行された「シャーシと芯の改良によるおむつの適合と適合維持(Fit And Sustained Fit Of A Diaper Via Chassis And Core Modifications)」という名称の米国特許第5,873,870号;1999年4月27日に発行された「コンバーチブル吸収性物品と共に使用するエラストマーサイドパネル(Elastomeric Side Panel for Use with Convertible Absorbent Articles)」という名称の米国特許第5,897,545号;1999年5月18日に発行された「構造的に弾性様のフィルムウェブウエストベルトを備える吸収性物品(Absorbent Article With Structural Elastic-Like Film Web Waist Belt)」という名称の米国特許第5,904,673号;1999年8月3日に発行された「使い捨てプルオンパンツ(Disposable Pull On Pant)」という名称の米国特許第5,931,827号;1999年11月2日に発行された「マクロ粒子貯蔵構造を有する吸収性用品(Absorbent Article With Macro-Particulate Storage Structure)」という名称の米国特許第5,977,430号;及び1999年12月21日に発行された「多方向延伸性サイドパネルを備える吸収性物品(Absorbent Article With Multi-Directional Extensible Side Panels)」という名称の米国特許第6,004,306号;に開示されるものが挙げられ、これらの開示を参考として本明細書に組み込む。
【0026】
本発明による代表的な湿潤感知部材が図2に示されている。湿潤感知部材50は、浸透性層52と、この浸透性層52の反対側に配置された不浸透性層54とを備える。不浸透性層は、好ましくは、液体状態の流体に対しては不浸透性であり、蒸気に対しては浸透性であり、結果としては通気性である。本発明による湿潤感知部材50は、好ましくは、身体に面する浸透性層(上部層)と、身体に面する層の反対側の不浸透性層(下部層)とを備える。
【0027】
排尿中、浸透性層52は尿をZ方向に浸透させると共に、ウィッキングによりX−Y平面に尿を流すための媒体も提供する。不浸透性層は、浸透性層と不浸透性層との間における液体の流動を支持し、液体を保持し、それにより湿潤感知部材の濡れた領域を拡大して、着用者の皮膚にできる限り緊密に連続的に接触した状態で湿潤感知部材を保持する。浸透及び流動の組み合わせにより、尿は、コアに吸収される前に広がって効果的に広い領域を濡らし、次いで着用者は濡れたことを極めて強く感じる。本発明の湿潤感知部材での使用に適する代表的な浸透性層としては、不織布、発泡体、織布材などが挙げられる。浸透性層は、好ましくは、親水性であると共に、重力に対して少なくとも4g/gから12g/gの尿を保持する性能を有する。本発明の湿潤感知部材での使用に適する代表的な不浸透性層としては、ポリオレフィンフィルム、微小多孔性または通気性フィルム、他のフィルム及び約18g/cm(0.14lb/in)より大きい水頭(hydrohead)を有する疎水性不織布が挙げられる。好適な疎水性不織布には、SM(スパンボンドメルトブローン)、SMS(スパンボンドメルトブローンスパンボンド)、及びSMMS(スパンボンドメルトブローンメルトブローンスパンボンド)複合物が挙げられる。
【0028】
湿潤感知部材の利益は、所与の温度感知部材サンプル及びトップシート材料の染み透しの時間の比較によって示すことができる。染み透しは、表面に適用された所与の量の液体が所与の材料に入り、下に位置する吸収性コアに到達するのに必要な時間である。試験は、提供されたトップシート染み透し時間試験に従って行われる。試験は、6g/mの接着剤によって20g/mのSMMS不織布に18g/mのスパンボンド不織布を積層したものからなる湿潤感知部材を、18gsmのスパンボンド不織布からなるトップシート材料と比較することにより行われた。試験結果から、湿潤感知部材の染み透し時間は、平均すると、トップシート材料の染み透し時間の約3.4倍であることが分かった。試験結果を下表に例証する。
【表1】

【0029】
(トップシート染み透し時間手順)
22+1℃(73+2°F)及び相対湿度50+2%に制御した室内にて分析を行う。清潔な自動充填ビュレットを支持するリングスタンドと分液漏斗とを、ビュレットの先端が分液漏斗内まで伸びるように設置する。漏斗の先端がプレキシグラス(Plexiglas)ベースプレートの上面よりも2.9+0.08cm(1−1/8+1/32インチ)上になるように、染み透し/再湿潤装置のプレキシグラスベースプレートをリングスタンド基部上の分液漏斗の先端直下に置く。タイゴン(Tygon)チューブを使用して、吸気ビンを自動充填ビュレットに接続する。吸気ビンの中に磁気攪拌棒を入れる。合成尿試験溶液(「溶液」参照)をビンに充填する。モーターのスイッチを入れて磁気攪拌装置を作動し、試験時間中スイッチはつけたままにしておく。試験溶液を最低30分間攪拌した後、ゼロの印まで充填する前に、少なくとも3回、溶液でビュレットを濯ぐ。ビュレットの先までもが充填されているか確認する。15mlの試験溶液を分液漏斗に入れ、漏斗の壁を濡らすように排液する。合計で2回繰り返す。各試験セッションの開始前には、これらの技法を用いて、ビュレットを少なくとも3回濯ぎ、分液漏斗の壁を2回濡らさなければならない。これらの調製工程は、試験溶液を少なくとも30分間攪拌した後にのみ行われる。
【0030】
全ての試験は、攪拌下における吸気ビン内の試験溶液を用いて行われる。
【0031】
注:使用していない時に試験溶液をビュレットに満たしておくと、ビュレットの内側が汚れない。ビュレット、分液漏斗及び染み透しプレートを含む汚れたガラス器具類は、正しく排液しない。一週間に一度、または必要であればそれより多く、アルコノックス(Alconox)溶液でビュレット、分液漏斗及び染み透しプレートを十分に洗浄する。(アルコノックス(Alconox)溶液を調製するには、約8グラムのアルコノックス(Alconox)を1リットルの温水に溶解する。)アルコノックス(Alconox)溶液及びパイプクリーナーで、染み透しプレートの空洞、染み透しプレートの底部、空洞底部のプラスチック先端部分、並びに電極周り及び電極の間を洗浄する。ビュレット、分液漏斗及び染み透しプレートを蒸留水で数回濯ぎ、次いで、使用前の試験溶液で濯ぐ。アルコノックス(Alconox)は全て後続の試験に使用する前に除去しなければならない。
【0032】
染み透し/再湿潤試験順序で使用する試験溶液量は、使用されるEaton−Dikeman#939濾紙のロットに特性を示す。提供されたEaton−Dikeman#939濾紙の各供給ごとに、染み透し/再湿潤試験順序に使用される試験溶液の総量は、濾紙のスタック重量1gにつき使用する試験溶液のmlを示す「X装填」係数において特定される。
【0033】
使用すべき総溶液量をミリリットル単位で測定するには、「X装填」係数と濾紙のスタック重量を積算する。即ち、ペーパーロットの「X装填」が3.90ml/gであり、測定された濾紙のスタック重量が4.35gである場合、必要な総試験溶液量は、3.90×4.35=17.0mlである。
【0034】
予め重み付けした10cm×10cm(4in.×4in.)の3枚の濾紙のスタック上に、試験すべきトップシートのサンプルを、トップシートの乳児に隣接する側が上になるように置く。全サンプル濾紙のスタック及びトップシートを、布地を上にした状態で、乾燥したプレキシグラス(Plexiglas)ベースプレート上に置く。(プレキシグラスベースプレート及び染み透しプレートは、試験の合間にバウンティ(Bounty)タオルにて水分を拭き取らなければならない。)乾いた染み透しプレートをトップシートの中心に置き、漏斗の先端がプレキシグラスベースプレートの上面よりも2.9+0.08cm(1−1/8+1/32in.)上の状態にて、アセンブリ全体を分液漏斗の茎部下の中心に置く。
【0035】
(染み透し)
分液漏斗のストップコックを締めて、5.0mlの試験溶液をビュレットから漏斗に注ぐ。
【0036】
染み透し/再湿潤装置のタイマーのパワーをオンにして、タイマーをゼロにセットし、ワイヤを染み透しプレートに接続し、漏斗のストップコックを一気に開けて、5.0mlを染み透しプレートサンプルの空洞に注ぐことにより試験測定を開始する。最初の液体注入からタイマーを開始し、液体が空洞から全て出た後にタイマーを止める。タイマーを止めた後、0.01秒単位まで染み透し時間を記録する。染み透しプレート、サンプルパッドなどを分液漏斗の下から取り外してはならない。分液ストップコックを閉じる。
【0037】
x−y平面における液体の流動を支持する湿潤感知部材の性能は、そのウィッキング能力により測定することができる。湿潤感知部材のウィッキング能力は、INDA標準試験:IST 10.1(95)第10段落「液体ウィッキング率」に従って測定された。試験は、液体が垂直に2.5cm(1.0インチ)ウィッキングするための秒単位での時間の測定である。下記の表にまとめた試験結果から、湿潤感知部材は平均時間6.8秒で2.5cm(1.0インチ)の垂直ウィッキングを支持することができ、一方、トップシート材料は、2.5cm(1.0インチ)の垂直ウィッキングレベルに達することができないことが分かった。
【表2】

【0038】
本発明による湿潤感知部材は、多種多様な構成にて吸収性物品に配置することもできる。更に、吸収性物品は、単一の湿潤感知部材または複数の湿潤感知部材を含むことも可能である。いずれにしても、一つ以上の湿潤感知部材が、好ましくは、トップシートなどの要素若しくはウェブの一部であるか、またはそれに取り付けられ、着用者の皮膚に接触して確実に保持される。更に、一つ以上の湿潤感知部材が、吸収性物品内に配置され、尿で濡らされる確率を増すことが好ましい。
【0039】
トップシート24と共に配置された湿潤感知部材50の代表的な実施形態が、図3a及び図3bに例証されている。湿潤感知部材50は、図に示されるようにトップシート24に取り付けられた別個の複合部材を備える。湿潤感知部材50は、身体に面する浸透性層52と、身体に面する層の反対側の不浸透性層54とを備える。この実施形態では、湿潤感知部材50は、好ましくは、使用中に着用者の皮膚に接触する確率を増すように構成され、組立てられる。例えば、トップシート24または湿潤感知部材50のいずれかが弾性的に短縮されて部材50を着用者の皮膚に向かって偏向させる一方、湿潤感知部材50の不浸透性層54は、接着剤、超音波結合、無線周波結合または他の好適な手段を用いてトップシート24に結合することもできる。
【0040】
図4に例証する実施形態において、別個の複合部材を備える湿潤感知部材50は、プルオンタイプのおむつのトップシート24上に配置される。この実施形態では、湿潤感知部材50は弾性特性を有し、第一腰部区域36に取り付けられた第一長手方向末端部70と、第二腰部区域38に取り付けられた第二長手方向末端部72とを含む。更に、部材50の中心部分74は、好ましくは、その部材を安定化して着用者への物品の適合を容易にし、排便への干渉を防止し、且つ着用者の皮膚との良好な接触を確実にすべく、おむつ20の股部区域37に取り付けられる。
【0041】
図5a及び図5bに示す代替実施形態において、湿潤感知部材50の不浸透性層54は、トップシート24の少なくとも一部が湿潤感知部材50の浸透性層52を形成するようにトップシート24の内面に取り付けられる。この実施形態では、トップシート24は、好ましくは、弾性的に短縮されて湿潤感知部材50を偏向させ、着用者の皮膚と接触させる。或いは、この実施形態は、バックシートよりも長さが短く、バックシートの長手方向末端部と隣接するトップシートの長手方向末端部を有するトップシートを含むこともでき、これにより、おむつが着用者の周囲に適合される時、トップシートは押し付けられて着用者の皮膚と接触する。
【0042】
特定の構成にかかわらず、湿潤感知部材50の位置及び/または構造は、部材が尿で濡れ、その後着用者の皮膚に接触して保持されることを可能にするべきである。湿潤感知部材は、好ましくは、長手方向中心線42を中心として、おむつ20の股部区域37の少なくとも一部に配置される。湿潤感知部材50は、物品の長さの半分未満に及ぶ使い捨て吸収性物品の一部上に延在することも可能で、或いは物品の長さの半分よりは多くに及ぶ物品のかなりの部分に延在することも可能である。更に、湿潤感知部材50は、好ましくは、尿が使い捨て吸収性物品と接触し始める領域を被覆すべく、着用者の尿道と調和する。
【0043】
本発明による吸収性物品は、物品の身体に面する表面上に配置された複数の湿潤感知部材を含むこともできる。複数の湿潤感知部材を提供する実施形態の例が図6a及び図6bに示されている。二つの不浸透性層54a、54bがトップシート24の底面に取り付けられ、二つの湿潤感知部材50a、50bを形成する。この実施形態では、不浸透性層54a、54bは、トップシートが湿潤感知部材の浸透性層52を形成すべく、トップシートと吸収性コア28との間に配置される。二つの不浸透性層54a、54bは、おむつ20の長手方向中心線42に平行に離間して配置されている。この空隙部は、排尿中の吸収性物品の漏れにつながり得る溢出を防止するため、十分な液体がコアに通り抜けると同時に、十分な液体が湿潤感知部材を形成する不浸透性層に向かって流動及びウィッキングし得るように決定される。不浸透性層間の空隙部は、約10mmであり得るが、約5mmmmから約15mm及び約8mmから約12mmの範囲であり得る。この実施形態では、不浸透性層54a、54bは、接着剤、超音波結合、無線周波結合または他の好適な手段を用いてトップシート24の下部側に取り付けられる。この取り付けは、不浸透性層とトップシートとの間の境界面全体を被覆する結合、スポット結合または不浸透性層の長手方向及び横断方向縁部に沿った結合を備え得る。図6a及び図6bに記載された実施形態は、二つの湿潤感知部材しか示していないが、3つ以上の湿潤感知部材を有する他の吸収性物品の実施形態も考えられる。
【0044】
図6a及び図6bに示すように、不浸透性層の空隙部により、トップシート24における伸長したスリット開口部80のための空間が提供される。伸長したスリット開口部80は、着用者からの糞便を受け取りそれを着用者の皮膚から隔離するように適合している。スリット開口部80は、図に示されているように、好ましくは、おむつ20の長手方向中心線42に沿って湿潤感知部材50a、50b間に介在する。スリット開口部80に隣接して位置する伸縮性区域82は、使用中にスリット開口部80を着用者の肛門と位置整合して維持する。伸縮性区域82はまた、湿潤感知部材50a、50bを着用者の皮膚に向けて偏向させて、使用中のそれらの接触を維持することも可能である。伸長したスリット開口部を含む代表的な伸縮性のあるトップシートは、米国特許出願第09/694,751号に開示されており、これを参考として本明細書に組み込む。或いは、湿潤感知部材50a、50bの不浸透性層54a、54bは、弾性的に短縮されて、トップシート24に配置された伸縮性のある領域82の利益を付与することもできる。
【0045】
図7a及び図7bに示す別の代替実施形態において、トップシート24は、先の実施形態に類似する浸透性層52を形成するが、不浸透性層54a、54bは、おむつ20の長手方向長さに沿ってトップシート24内に形成された二つの平行なZ形の折り畳み部90に配置される。Z形に折り畳まれたトップシートは、トップシート24の長手方向縁部に沿って下地層に取り付けられ、トップシート24のZ形折り畳み部間の部分を自由に浮かせるようにすることも可能である。弾性要素92は、吸収性コア28から外側に向かって離れるようにZ形に折り畳まれたトップシートの中心部分を偏向させるべく、不浸透性層54a、54bに沿って配置される。弾性要素92は、図7bに示すように不浸透性層54a、54bの外縁部に沿って配置することも可能である、或いは、不浸透性層54a、54bと向かい合わせの関係にて配置することもできる。Z形に折り畳まれたトップシート24と弾性要素92との組み合わせにより、おむつが着用者の周囲で弛むか、または緩く適合する場合に、湿潤感知部材が着用者の皮膚と接触して維持される。
【0046】
Z形折り畳み部間のトップシートの部分が、臀部の溝に押し込まれたり、バリアレッグカフへの干渉を防ぐために、Z形折り畳み部間の空隙部は、約65mmであり得、また約50mmから約90mmの範囲であり得る。更に、Z形折り畳み部間のトップシート部分の偏向を制御するために、接着剤、超音波結合、無線周波結合または偏向を制御する他の好適な手段を使用して第一腰部区域、第二腰部区域及び股部区域のZ形折り畳み部間に横断方向の結合が生成される。これらの横断方向の結合は、Z形に折り畳まれた区分をトップシートの身体に面する表面に取り付け、Z形折り畳み部間の区分を下にあるコアに取り付ける。
【0047】
湿潤感知部材をトップシートに組み込むことに加え、本発明の湿潤感知部材はまた、バリアレッグカフなどのおむつの他の構成要素と一体化させることも可能である。バリアレッグカフは、浸透性材料または不浸透性材料のどちらからでも作ることができる。いずれの場合でも、バリアレッグカフ材料が湿潤感知部材の層の一つを形成することも可能である。
【0048】
バリアレッグカフと一体化されている湿潤感知部材の例が図8a及び図8bに示されている。この実施形態のためのおむつ20は、不浸透性材料から作られたバリアレッグカフ100a、100bを含む。バリアレッグカフ100a、100bは、トップシート24の身体に面する表面の上に配置された平行な配列においておむつ20の長手方向縁部に沿って伸び、該配列間にトップシート24の露出した中央部分184を残す。図8a及び図8bに示す実施形態では、湿潤感知部材150a、150bは、バリアレッグカフ100a、100bに組み込まれるので、バリアレッグカフ材料は湿潤感知部材の不浸透性層を提供する。浸透性層110は、バリアレッグカフの長さ、好ましくは、股部区域37及び前腰部区域36の長さに伸び得、おむつ20の長手方向軸線42に最も近いカフの部分上に配置されて、排尿中に濡らされる可能性が増す。図8a及び図8bに示すように、バリアレッグカフ100a、100bは、内側の折り畳み部105a、105bがおむつ20の長手方向軸線42の近くに配置されたZ形に折り畳まれた構成を含む、トップシート24の中心部分184を露出させたままにする。Z形に折り畳まれたレッグカフ100a、100bはまた、内部に弾性要素108が配置された外側の折り畳み部106a、106bも含む。使用中に弾性要素108は、レッグカフをトップシート24から離して着用者の皮膚に向かって偏向させる。
【0049】
下記に開示される湿潤感知部材の実施形態は、着用者の皮膚と接触して保持される時に効果的に機能する。使用中に着用者の皮膚と確実に接触するために、湿潤感知部材の身体に面する部分は、使用中に湿潤感知部材を適所に保持するように作用する局所接着剤または身体接着性組成物を含むこともできる。局所接着剤は、少なくとも湿潤感知部材の身体に面する表面の一部に塗布することもできる。しかしながら、身体接着性組成物はまた、湿潤感知部材の身体に面する層を構成する材料と一体化させることも可能である。更に、身体接着性組成物は、線、縞、点などを含むがこれらに限定されない任意の模様または構成にて、着用者の皮膚に接触する湿潤感知部材のどの部分上に配置することもできる。
【0050】
身体接着性組成物の種類は、取り外し可能に着用者の皮膚に接着できる一つ以上のいかなる物質を含むことも可能である。更に、身体接着性組成物は、ゲル、ローション、フィルム、またはウェブなどの形態であることも可能である。好適な身体接着性組成物の例としては、接着剤類、ゼラチン、ワセリン、シリコーンワックスまたは石油ワックスなどのワックス類、シリコーンまたは石油ベースオイルなどのオイル類、及び下記に記載するようなスキンケア組成物またはその成分などが挙げられる。好適な局所接着剤としては、アクリルベースポリマー接着剤などの、ヒドロゲルまたはヒドロコロイド接着剤が挙げられるが、これらに限定されない。(いくつかの代表的なヒドロゲル及び/またはヒドロコロイド接着剤が、米国特許第4,231,369号、第4,593,053号、第4,699,146号、第4,738,257号、及び第5,726,250号に開示されており、各々を参考として本明細書に組み込む。)局所接着剤としては、皮膚などの生物学的組織との使用に適合性のある「医療用接着剤」も挙げられる。身体接着性組成物として使用するのに好適なアクリル医療用接着剤としては、ペンシルバニア州グレンロック(Glen Rock)のアドヒーシブリサーチ社(Adhesive Research,Inc.)からMA−46、MA−312、「MTTM」高MVTR接着剤、及びAS−17の名称で入手可能な接着剤が挙げられる。アドヒーシブリサーチ社(Adhesive Research,Inc.)のSB−2などのゴムベース医療用接着剤も好適であり得る。他の代表的な接着剤として、ミシガン州ミッドランド(Midland)のダウコーニング社(Dow Corning)から入手可能なダウコーニングメディカルアドヒーシブ(Dow Corning Medical Adhesive)(タイプB);イリノイ州リバティービル(Libertyville)のホリスター社(Hollister Inc.)の「メディカルアドヒーシブ」(MEDICAL ADHESIVE);ミネソタ州セントポール(St. Paul,)の3M社(3M Corp.)から入手可能な3Mスプレーアドヒーシブ(3M Spray Adhesives)#79、76、77、及び90;並びにミシガン州ファーンデール(Ferndale)のファーンデ−ル研究所(Ferndale Laboratories)から入手可能な液体接着剤「マチソル」(MATISOL)などが挙げられる。その他の医療用接着剤が、米国特許第4,078,568号、第4,140,115号、第4,192,785号、第4,393,080号、第4,505,976号、第4,551,490号、第4,768,503号に記載されており、またポリアクリレート及びポリメタクリレートヒドロゲル接着剤が、米国特許第5,614,586号と、第5,674,275号とに開示されており、各々の開示を参考として本明細書に組み込む。ポリビニルピロリドン及び多機能アミン含有ポリマーを備える更なる代表的な接着剤が、PCT国際公開特許WO94/13235A1に開示されている。(これら引用文献の各々の開示を参考として本明細書に組み込む。)代替的な身体接着手段、つまり上述されたものの替わりにまたはそれらに加えて使用することが可能である身体接着手段としては、静電気、吸引などが挙げられる。いかなる場合においても、身体接着性組成物は、蒸気を通し(即ち、通気性であり)、皮膚に適合性があり、或いは皮膚に優しいことが好ましい。更に、身体接着剤は、少なくとも部分的に疎水性であり、好ましくは接着剤の60重量%、より好ましくは80重量%が、疎水性成分からなることが好ましい。しかし、親水性接着剤が、本発明のある実施形態では考慮されている。
【0051】
本発明における特定の実施形態及び/または個々の特徴について図示し説明してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には明白であろう。更に、このような実施形態及び特徴の全ての組み合わせが可能であり、またこれにより本発明を好ましく実施できることも明らかである。従って、添付の請求項は、本発明の範囲内にあるこのような全ての変更及び修正を含むことを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】使い捨ておむつの平面図である。
【図2】本発明による湿潤感知部材の断面図である。
【図3a】身体に面する表面上に配置された湿潤感知部材を有するおむつの平面図である。
【図3b】湿潤感知部材の層を例証する図3aに示されたおむつの断面図である。
【図4】湿潤感知部材の取り付けを例証するプルオンおむつの等角図である。
【図5a】トップシートと一体化されている湿潤感知部材を有するおむつの平面図である。
【図5b】図5aにおいて例証されたおむつの断面図である。
【図6a】トップシートと一体化され、該トップシートの間に伸長したスリット開口部を挟んで長手方向軸線に平行に離間して配置された二つの湿潤感知部材を有するおむつの平面図である。
【図6b】図6aに例証されたおむつの断面図である。
【図7a】トップシートと一体化され、トップシートのZ形折り畳み部内に配置された二つの湿潤感知部材を備えるZ形に折り畳まれたトップシートを有するおむつの平面図である。
【図7b】図7aに例証されたおむつの断面図である。
【図8a】レッグカフと一体化されている湿潤感知部材を含むバリアレッグカフを有するおむつの平面図である。
【図8b】図8aに例証されたおむつの断面図である。
【符号の説明】
【0053】
20 使い捨ておむつ
24 トップシート
26 バックシート
28 吸収性コア
36 第一腰部区域
37 股部区域
38 第二腰部区域
42 長手方向軸線
44 横断方向軸線
50 湿潤感知部材
50a 湿潤感知部材
50b 湿潤感知部材
52 浸透性層
54 不浸透性層
54a 不浸透性層
54b 不浸透性層
80 スリット開口部
100a バリアレッグカフ
100b バリアレッグカフ
110 浸透性層
150a 湿潤感知部材
150b 湿潤感知部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向軸線と、第1腰部区域と、第2腰部区域と、第1腰部区域と第2腰部区域との間に挟まれた股部区域とを備えた着用可能な使い捨て吸収性物品であって、
バックシートと、
該バックシートに接合されると共に、身体に面する表面を有するトップシートと、
該バックシートと該トップシートとの間に配置された吸収性コアと、
該吸収性コアの一部を覆うように配置されると共に、身体に面する浸透性層と、該身体に面する浸透性層と該吸収性コアとの間に該身体に面する浸透性層に向かい合った配置で配置された不浸透性層とを含む湿潤感知部材と、を備え、
着用者により該湿潤感知部材上に排出された尿が、該着用者から離れて該不浸透性層に向かってz方向に該身体に面する浸透性層内を浸透し、該不浸透性層は、尿が該湿潤感知部材をz方向に完全に通り抜けるのを防ぐと共に、x−y平面における尿の移動を支持し、該着用者の排尿の認識を高める、着用可能な使い捨て吸収性物品。
【請求項2】
前記湿潤感知部材は、前記吸収性コアの一部を覆う前記トップシートの一部が該湿潤感知部材の身体に面する浸透性層を形成するように該トップシートと一体化されている、請求項1に記載の着用可能な使い捨て吸収性物品。
【請求項3】
前記湿潤感知部材は、前記吸収性コアの一部を覆う前記トップシートの一部上に配置されている、請求項1に記載の着用可能な使い捨て吸収性物品。
【請求項4】
前記湿潤感知部材は、前記長手方向軸線に沿って延在すると共に、一つ以上の場所で前記トップシートに別体として取り付けられている、請求項3に記載の着用可能な使い捨て吸収性物品。
【請求項5】
前記長手方向軸線に平行に前記トップシート上に配置された不浸透性バリアレッグカフを更に備え、前記湿潤感知部材は、前記吸収性コアの一部を覆う該バリアレッグカフの一部が該湿潤感知部材の不浸透性層を形成するように該バリアレッグカフと一体化されている、請求項1に記載の着用可能な使い捨て吸収性物品。
【請求項6】
前記長手方向軸線に平行であって前記長手方向軸線から離間して配置された複数の湿潤感知部材を更に備え、各湿潤感知部材は、前記吸収性コアの一部を覆う前記トップシートの一部が各湿潤感知部材のそれぞれの身体に面する浸透性層を形成するように前記トップシートと一体化されている、請求項1に記載の着用可能な使い捨て吸収性物品。
【請求項7】
前記複数の湿潤感知部材は、約5mmから約15mmの空隙部によって互いに離間されている、請求項6に記載の着用可能な使い捨て吸収性物品。
【請求項8】
前記トップシートは前記長手方向軸線に平行な二つのZ形折り畳み部を有し、前記不浸透性層は該二つのZ形折り畳み部内に配置されている、請求項6に記載の着用可能な使い捨て吸収性物品。
【請求項9】
前記湿潤感知部材の不浸透性層は弾性的に短縮されている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の着用可能な使い捨て吸収性物品。
【請求項10】
前記トップシートは弾性的に短縮されている、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の着用可能な使い捨て吸収性物品。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【公開番号】特開2008−29898(P2008−29898A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−278919(P2007−278919)
【出願日】平成19年10月26日(2007.10.26)
【分割の表示】特願2003−546803(P2003−546803)の分割
【原出願日】平成14年11月14日(2002.11.14)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】