説明

滞在時間推定装置及び滞在時間推定方法

【課題】移動通信端末のユーザの滞在時間を精度よく推定することができる滞在時間推定装置及び滞在時間推定方法を提供する。
【解決手段】滞在時間推定装置12では、エリア設定部122によって設定されたエリア及びこのエリアに位置する前後の時間帯に発生したポイントデータがポイントデータ取得部123によって取得され、これらのポイントデータに基づいて移動通信端末2の移動速度が移動速度算出部124によって算出される。そして、算出された移動速度及びポイントデータから該当するエリアに滞在を開始した滞在開始時間、及び該当する領域の滞在を終了した滞在終了時刻を時刻推定部125が推定し、この滞在開始時刻及び滞在終了時刻とから滞在時間推定部126が滞在時間を推定している。これにより、移動通信端末2が設定されたエリアに滞在していた滞在時間を精度よく推定することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、滞在時間推定装置及び滞在時間推定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、携帯端末の位置情報を取得して、その位置情報をもとに携帯端末を有するユーザの所定の位置における滞在時間を推定する装置が知られている。例えば特許文献1に記載の装置では、携帯端末の位置を定期的に取得し、所定の位置における携帯端末の滞在時間を携帯端末の位置から計測している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−41469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、移動通信端末(携帯端末)は、位置登録を行うために、例えば54分周期といった所定の周期で無線基地局に位置登録信号を送信している。そのため、移動通信端末の位置登録に基づいて所定のエリア(位置)における滞在時間を推定する場合には、位置登録の時間間隔が大きいため、滞在時間を精度よく求めることが困難であった。また、GPS(Global Positioning System)による測位の場合においても、タイムラグが発生する場合があり、滞在時間を精度よく求めることが困難である。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、移動通信端末のユーザの滞在時間を精度よく推定することができる滞在時間推定装置及び滞在時間推定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る滞在時間推定装置は、移動通信端末のユーザの滞在時間を求める領域を設定する領域設定手段と、領域設定手段によって設定された領域における移動通信端末の位置情報、及び領域に位置する前後の時間帯の位置情報を取得する位置情報取得手段と、位置情報取得手段によって取得された領域における位置情報及び領域に位置する前後の時間帯の位置情報に基づいて、移動通信端末が領域に向かう速度及び領域から遠ざかる速度を算出する移動速度算出手段と、位置情報取得手段によって取得された移動通信端末の位置情報と、移動速度算出手段によって算出された速度とに基づいて、移動通信端末が領域において滞在を開始した滞在開始時刻、及び領域における滞在を終了した滞在終了時刻を推定する時刻推定手段と、時刻推定手段によって推定された滞在開始時刻及び滞在終了時刻から、領域における移動通信端末の滞在時間を推定する滞在時間推定手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
或いは、本発明の滞在時間推定方法は、移動通信端末のユーザの滞在時間を求める領域を設定する領域設定ステップと、領域設定ステップにおいて設定された領域における移動通信端末の位置情報、及び領域に位置する前後の時間帯の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、位置情報取得ステップにおいて取得された領域における位置情報及び領域に位置する前後の時間帯の位置情報に基づいて、移動通信端末が領域に向かう速度及び領域から遠ざかる速度を算出する移動速度算出ステップと、位置情報取得ステップにおいて取得された移動通信端末の位置情報と、移動速度算出ステップにおいて算出された速度とに基づいて、移動通信端末が領域において滞在を開始した滞在開始時刻、及び領域における滞在を終了した滞在終了時刻を推定する時刻推定ステップと、時刻推定ステップにおいて推定された滞在開始時刻及び滞在終了時刻から、領域における移動通信端末の滞在時間を推定する滞在時間推定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
この滞在時間推定装置及び滞在時間推定方法では、設定された領域において発生した位置情報及びこの領域に位置する前後の時間帯の位置情報が取得され、設定された領域において発生した位置情報及び領域に位置する前後の時間帯に発生した位置情報に基づいて移動通信端末の移動速度が算出される。そして、算出された移動速度と位置情報とから該当する領域に滞在を開始した滞在開始時間、及び該当する領域の滞在を終了した滞在終了時刻を推定し、この滞在開始時刻及び滞在終了時刻とから滞在時間を推定している。このように、移動通信端末の移動速度を算出して移動通信端末の領域における滞在開始時刻、及び領域における滞在を終了した滞在終了時刻を推定することにより、移動通信端末が設定された領域に滞在していた滞在時間を精度よく推定することが可能となる。
【0009】
領域設定手段は、移動通信端末のユーザの滞在時間を求める対象期間を設定し、記位置情報取得手段は、領域設定手段によって設定された領域及び対象期間において最も早く発生した位置情報及び最も遅く発生した位置情報を取得すると共に、最も早く発生した位置情報の直前に発生した位置情報及び最も遅く発生した位置情報の直後に発生した位置情報を取得し、移動速度算出手段は、位置情報取得手段によって取得された領域及び対象期間において最も早く発生した位置情報及び最も遅く発生した位置情報と、最も早く発生した位置情報の直前に発生した位置情報及び最も遅く発生した位置情報の直後に発生した位置情報とに基づいて、移動通信端末が領域に向かう速度及び領域から遠ざかる速度を算出することが好ましい。この場合には、所望する対象期間(時間帯、期間)の滞在時間を推定することができ、ニーズに合った滞在時間の推定ができる。また、領域を跨ぐ前後の位置情報を取得するため、移動速度算出手段において移動通信端末が領域に向かう速度及び領域から遠ざかる速度を精度よく推定することができ、その結果、滞在時間をより精度よく推定することができる。
【0010】
位置情報取得手段は、領域設定手段によって設定された領域に日常的に所定時間以上滞在する移動通信端以外の位置情報を取得することが好ましい。この場合には、設定された領域が観光地である場合に、その領域に居住する人、或いは職場がある人の位置情報が除外されるため、観光地に訪れた観光客の滞在時間を推定することができる。これにより、観光地の滞在時間による経済効果への影響等の検討が可能となる。
【0011】
位置情報取得手段は、領域設定手段によって設定された領域において発生した位置登録、及び領域に位置する前後の時間帯に発生した位置登録に関するポイントデータを取得する。このように、所定の周期(例えば、54分周期)で取得される位置登録に関するポイントデータを用いた場合には、上記の本発明の方法が特に有効である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、移動通信端末のユーザの滞在時間を精度よく推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態に係る滞在時間推定装置を含む滞在時間推定システムの概略構成図である。
【図2】位置登録蓄積装置で受信されるポイントデータのデータ構成を示す図である。
【図3】エリアの概略を示す図である。
【図4】滞在開始時刻の推定を説明する図である。
【図5】滞在時間の算出を説明する図である。
【図6】滞在時間格納部に格納された滞在時間の滞在時間データの構成を示す図である。
【図7】滞在時間推定システムの動作を示すシーケンス図である。
【図8】滞在時間推定装置による滞在時間推定の動作を示すフローチャートである。
【図9】第2実施形態に係る滞在時間推定装置を含む滞在時間推定システムの概略構成図である。
【図10】観光情報格納部に格納された観光データの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面とともに本発明による滞在時間推定装置及び滞在時間推定方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る滞在時間推定装置を含む滞在時間推定システムの概略構成図である。図1に示すように、第1実施形態に係る滞在時間推定システム1は、複数の移動通信端末2と、無線基地局3と、情報表示装置4と、ポイントデータ蓄積装置11と、滞在時間推定装置12とを備えている。
【0016】
それぞれの移動通信端末2は、携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(PersonalDigital Assistant)等の通信機能を有する携帯端末であり、無線基地局3と移動体通信方式によって接続されることにより、無線基地局3及び移動体通信網NWを介して他の移動通信端末2や移動体通信網NWに接続された通信装置との間で相互にデータ通信及び音声通信を可能にされている。ポイントデータ蓄積装置11及び滞在時間推定装置12は、移動体通信網NWに接続されてデータ通信が可能なように構成されたサーバ装置である。また、情報表示装置4は、移動体通信網NWに接続され、滞在時間推定装置12との間でデータ通信が可能なように構成された携帯端末、コンピュータ端末等の端末装置である。なお、ポイントデータ蓄積装置11及び滞在時間推定装置12は、それぞれ1台のサーバ装置で構成されているが、分散された複数のサーバ装置によって構成されてもよいし、逆に、複数のサーバ装置の機能が、1台のサーバ装置に集約されていてもよい。
【0017】
上記移動通信端末2は、移動体通信網NWに対して位置登録を行うために、所定の周期(例えば、54分周期で)で無線基地局3に対して位置登録信号を送信する機能を有している。移動通信端末2によって送信された位置登録信号は、無線基地局3及び移動体通信網NWを経由してポイントデータ(位置情報)に変換され、変換されたポイントデータはポイントデータ蓄積装置11に向けて送信される。図2には、ポイントデータ蓄積装置で受信されるポイントデータのデータ構成を示している。
【0018】
図2に示すように、ポイントデータは、例えば位置登録信号を送信した移動通信端末2のユーザを識別するための情報“ユーザID:1”と、位置登録対象のエリアを位置登録信号の受信位置によって識別する情報“セルID:XXXXX”と、位置登録の際の時刻を示す情報“位置情報取得時刻:YYYY/MM/DD 11:00:00”と、位置登録信号を送信した際の座標である経度を示す情報“経度:135.00”と、緯度を示す情報“緯度:35.00”とを含んで構成される。なお、座標は、移動体通信網NWにて付加されるものであり、例えば無線基地局3の座標・セクタ中心座標と、伝播遅延(PD:Propagation Delay)・往復遅延時間(RTT:Round TripTime)等に基づいて求められている。具体的には、例えば無線基地局3からデータを送信して移動通信端末2から確認応答が戻ってくるまでにかかる時間である往復遅延時間(RRT)を求め、無線基地局3の座標と往復遅延時間に基づいて移動通信端末2の座標が求められる。
【0019】
また、上記移動通信端末2が、GPS(Global Positioning System)機能を有している場合には、移動通信端末2は、現在位置に関する位置情報を取得するためにGPS測位処理を実行することで、移動通信端末2の現在位置を取得する。移動通信端末2にてGPS機能により取得された情報は、無線基地局3及び移動体通信網NWを経由してポイントデータに変換され、変換されたポイントデータはポイントデータ蓄積装置11に向けて送信される。なお、GPSにて取得されるポイントデータには、ユーザID、位置情報取得時刻、緯度、経度を示す情報が含まれており、ポイントデータ蓄積装置11では、これらの情報を格納している。位置登録により得られたポイントデータと、GPS測位によって得られたポイントデータとの区別は、テーブルにおけるセルIDの有無によって行われる。ポイントデータは、上述の位置登録によって得られた情報及びGPSによって得られた情報に限定されず、座標形式の位置情報を含むものであればよい。
【0020】
次に、図1に戻って、ポイントデータ蓄積装置11及び滞在時間推定装置12の構成要素について詳細に説明する。
【0021】
ポイントデータ蓄積装置11は、機能的な構成要素として、ポイントデータ受信部111と、ポイントデータ蓄積部112とを備えている。ポイントデータ受信部111は、複数の移動通信端末2によって位置登録が要求、或いはGPS測位処理が実行されるつどポイントデータを受信し、このポイントデータをポイントデータ蓄積部112に格納する。ポイントデータ蓄積部112には、図2に示されるポイントデータが格納されている。なお、図2では、位置登録により取得されたポイントデータを示している。
【0022】
なお、ポイントデータ蓄積装置11のポイントデータの受信タイミングは、移動通信端末2による位置登録の要求のタイミングには限定されない。例えば、移動体通信網NW内の他の情報記憶装置が、所定の情報量をバッファリングしてから定期的或いは随時にポイントデータ蓄積装置11に転送してもよい。
【0023】
滞在時間推定装置12は、要求情報受信部121と、エリア設定部(領域設定手段)122と、ポイントデータ取得部(位置情報取得手段)123と、移動速度算出部(移動速度算出手段)124と、時刻推定部(時刻推定手段)125と、滞在時間推定部(滞在時間推定手段)126と、情報送信部127とを備えている。
【0024】
要求情報受信部121は、所定期間の所定エリアにおける移動通信端末2のユーザの滞在時間の計算を要求する要求情報を、情報表示装置4から受信し、この要求情報に応じてポイントデータ取得部123によるポイントデータの抽出処理を起動する。ここで、要求情報受信部121の受信する要求情報には、滞在時間推定のエリアを“エリアID”によって指定するための“対象エリア情報”が含まれている。なお、要求情報には、滞在時間推定の対象期間を指定するための“対象期間情報”が含まれていてもよい。対象期間情報においては、対象時間帯又は対象期間を示す情報が含まれており、対象時間帯が指定されている場合には、1日のうち、何時から何時までの間を対象とするのかを示す情報(例えば、公園の開園時間である6時〜18時)を含んでいる。一方、対象期間が指定されている場合には、何月何日から何月何日までの間を対象とするのかを示す情報(例えば、6月1日〜6月30日)を含んでいる。
【0025】
エリア設定部122は、移動通信端末2のユーザの滞在時間を求めるべきエリア(領域)を設定する。エリア設定部122は、要求情報受信部121から出力された要求情報に含まれる対象エリア情報が示す滞在時間を求めるべきエリアを取得し、そのエリアが妥当であるか否かの判定を行った上で、エリアを設定する。図3は、エリアの概略を示す図である。図3に示すように、エリアは、例えば多角形状をなしており、セル毎に区画されている。各セルには、セルID(例えば、xxxxx)が付与されており、エリア設定部122は、セルIDによってエリアを設定する。また、エリア設定部122は、要求情報に対象期間情報が含まれている場合には、対象期間情報が示す対象時間帯又は対象期間を取得し、その対象時間帯又は対象期間が妥当であるか否かの判定を行った上で、対象時間帯又は対象期間を設定する。エリア設定部122は、設定したエリアや時間帯等に関するエリア情報をポイントデータ取得部123に出力する。なお、エリア設定部122によって設定されるエリアは、1つのセルであってもよいし、複数のセル(群)であってもよい。また、要求情報に対象期間情報が含まれていない場合には、任意の予め設定された時間帯(例えば6時〜18時)及び期間(例えば最近1ヶ月)が対象期間として設定される。
【0026】
ポイントデータ取得部123は、要求情報受信部121からの起動信号に応じて、ポイントデータ蓄積装置11のポイントデータ蓄積部112からポイントデータを読み出す。そして、ポイントデータ取得部123は、読み出された全てのデータの中においてエリア設定部122によって設定されたエリア情報から、エリア、対象期間及び対象時間帯におけるポイントデータを抽出する。ここで、ポイントデータ取得部123は、抽出したポイントデータの中から、各ユーザについて位置情報取得時刻が最も早いポイントデータを選択し、その選択したポイントデータの直前のポイントデータをポイントデータ蓄積部112から読み出されたデータの中から抽出する。同様に、ポイントデータ取得部123は、抽出したポイントデータの中から、各ユーザについて位置情報取得時刻が最も遅いポイントデータを選択し、その選択したポイントデータの直後のポイントデータをポイントデータ蓄積部112から読み出されたデータの中から抽出する。ポイントデータ取得部123は、上述のようにして抽出したユーザ毎の位置情報取得時刻が最も早いポイントデータとその直前のポイントデータ、及び位置情報取得時刻が最も遅いポイントデータとその直後のポイントデータを、移動速度算出部124及び滞在時間推定部126に出力する。ポイントデータ取得部123は、例えば、処理対象のポイントデータの抽出条件を示す対象期間情報及び対象エリア情報が“3/1 10:00−17:00”及び“XXXXX”である場合には、図2に示すポイントデータの中から、まず位置情報取得時刻が対象期間及び対象時間帯に該当し、かつ、緯度経度情報(座標情報)が対象エリアに該当するポイントデータを全て抽出し、次に、ユーザ毎に位置情報取得時刻が最も早いポイントデータと最も遅いポイントデータを選択する。さらに、この選択されたポイントデータのその直前と直後のポイントデータを全て抽出する。
【0027】
なお、ポイントデータ取得部123は、エリア設定部122によって設定されたエリアに日常的に所定時間以上滞在する移動通信端以外の位置登録を取得する。具体的には、ポイントデータ取得部123は、対象となるエリアにおける移動通信端末2のポイントデータを所定期間(例えば1ヶ月)分だけ取得し、所定時間帯(夜間、昼間)において所定時間以上の存在が確認される場合には、そのエリアが移動通信端末2のユーザの居住地又は勤務地であるして、該当する移動通信端末2のポイントデータを取得しない。これにより、対象となるエリアを日常圏とする移動通信端末2のユーザが除外される。
【0028】
移動速度算出部124は、ポイントデータ取得部123によって取得された位置情報取得時刻が最も早いポイントデータ及びこのポイントデータの直前のポイントデータと、位置情報取得時刻が最も遅いポイントデータ及びこのポイントデータの直後のポイントデータとに基づいて、移動通信端末2が設定されたエリアに向かう速度及びエリアから遠ざかる速度を算出する。移動速度算出部124は、例えばセルベース測位によって測位された移動通信端末2のポイントデータにおける座標から、移動通信端末2の移動速度を算出する。なお、移動速度の算出方法としては、任意の時刻の前後の速度の平均値が範囲内にある場合には、その速度の平均値を求める方法や、各人の一日の速度毎の時間の統計をとり(例えば、停止(0km/h):20時間、歩き(4km/h):計3時間・連続1時間まで、電車(50km/h):1時間等)、その統計に基づいて推測して求めるといった方法、また、移動通信端末2のユーザが取り得る速度の最大値、中間値及び最小値に基づいて統計をとる方法を用いることができる。移動通信端末2のユーザが取り得る速度の最大値、中間値及び最小値に基づいて統計をとる方法は、セルIDを用いて算出されるものであり、一意に座標(緯度・経度)が決定されない場合において、時間的前後のポイントデータを比較する必要がある場合に用いられる。移動速度算出部124は、算出した移動速度を示す速度情報を時刻推定部125に出力する。
【0029】
時刻推定部125は、ポイントデータ取得部123によって取得された位置情報取得時刻が最も早いポイントデータ及びこのポイントデータの直前のポイントデータ、及び位置情報取得時刻が最も遅いポイントデータ及びこのポイントデータの直後のポイントデータと移動速度算出部124によって算出された速度とに基づいて、移動通信端末2が設定されたエリアにおいて滞在を開始した滞在開始時刻、及びエリアにおける滞在を終了した滞在終了時刻を推定する。図4は、滞在開始時刻の推定を説明する図である。同図に示すように、時刻推定部125は、位置Pから位置Pに移動してエリアの境界Cを跨ぐ際、位置Pから位置Pに移動するときの速度を移動速度算出部124から出力された速度情報に基づいて求める。次に、時刻推定部125は、位置Pから境界Cまでの距離を算出する。この距離は、ユークリッド距離、道路・鉄道等のネットワーク距離等のいずれかである。続いて、時刻推定部125は、求めた距離と移動速度とから、位置Pから境界Cに到達するまでの時間t(=L/v)を求める。そして、時刻推定部125は、位置Pにおける時刻tに位置Pから境界Cに到達するまでにかかった時間tを加算し、滞在開始時刻T(=t+t)を推定する。滞在終了時刻についても同様の処理により求める。時刻推定部125は、推定した滞在開始時刻及び滞在終了時刻を示す時刻情報を滞在時間推定部126に出力する。
【0030】
滞在時間推定部126は、時刻推定部125によって推定された滞在開始時刻及び滞在終了時刻から、設定されたエリアにおける移動通信端末2の滞在時間を推定する。滞在時間推定部126は、時刻情報に基づいて、滞在終了時刻から滞在開始時刻を減算することにより、移動通信端末2が設定されたエリアに滞在した時間を算出する。具体的には、滞在時間推定部126は、図5に示すように、例えば設定されたエリアが“セルID:A”及び“セルID:B”で示されるエリアである場合には、そのエリアA,Bにて取得された、位置情報取得時刻が最も早いポイントデータ“a”及び位置情報取得時刻が最も遅いポイントデータ“b”と、エリアA,Bにてポイントデータ“a”及び“b”が取得された時間帯の前後の時間帯に位置していたエリアC,Dにて取得された、ポイントデータ“a”の直前に取得されたポイントデータ“c”及びポイントデータ“b”の直後に取得されたポイントデータ“d”とに基づいて算出された滞在開始時刻t及び滞在終了時刻tから、滞在時間を推定する。より具体的には、滞在開始時刻tは、エリアCとエリアAとのポイントデータ“c”及び“a”を基に、設定されたエリアに向かう速度及びポイントデータ“c”とポイントデータ“a”との間の距離を求め、向かう速度と距離とから求められている。また、滞在終了時刻tは、エリアBとエリアDとのポイントデータ“b”及び“d”を基に、設定されたエリアから遠ざかる速度及びポイントデータ“b”とポイントデータ“d”との間の距離を求め、遠ざかる速度と距離とから求められている。
【0031】
滞在時間推定部126は、推定した滞在時間を滞在時間格納部128に格納する。図6には、滞在時間格納部に格納された滞在時間の滞在時間データの構成を示している。同図に示すように、滞在時間格納部128には、例えば移動通信端末2のユーザを示す“ユーザID:1”と、滞在時間の推定対象のエリアを示す“セルID:A,B”と、エリアの滞在開始時“YYYY/MM/DD HH:MM”と、滞在時間“120(分)”とが、互いに対応付けて格納される。
【0032】
また、滞在時間推定部126は、算出した全ての移動通信端末2の滞在時間の統計化を行う。滞在時間の統計は、平均時間だけでなく、最短、最長、分散、中間値等といったあらゆる統計が行われてもよい。また、滞在時間の統計は、移動通信端末2のユーザの性別、年齢、発地等によって分類して行われてもよい。
【0033】
情報送信部127は、滞在時間推定部126による滞在時間の推定処理が完了したタイミングで、その滞在時間の滞在時間データを、滞在時間格納部128から読み出し情報表示装置4に送信する。
【0034】
以下、図7及び図8を参照して、滞在時間推定システム1の動作について説明するとともに、併せて滞在時間推定装置12における滞在時間推定方法について詳述する。図7は、滞在時間推定システムの動作を示すシーケンス図、図8は、滞在時間推定装置による滞在時間推定の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明においては、移動通信端末2の位置登録によってポイントデータが取得される場合を示す。
【0035】
まず、図7を参照して、移動通信端末2から位置登録信号が送信されると(ステップS01)、無線基地局3及び移動体通信網NWを経由して、位置登録信号がポイントデータに変換されてポイントデータ蓄積装置11に送信される(ステップS02)。このステップS01〜S02の処理は、移動通信端末2ごとに所定の位置登録周期で繰り返される。そして、送信されたポイントデータがポイントデータ蓄積装置11のポイントデータ蓄積部112に蓄積される(ステップS03)。
【0036】
その後、情報表示装置4において移動通信端末2のユーザの滞在時間に関する表示要求が受け付けられる(ステップS04)。そうすると、情報表示装置4から滞在時間推定装置12に対して滞在時間の推定を要求する要求情報が、対象期間情報や対象エリア情報を含んで送信される(ステップS05)。
【0037】
これに応じて、滞在時間推定装置12からポイントデータ蓄積装置11に対してポイントデータの参照要求が送信され(ステップS06)、これによって、ポイントデータ蓄積装置11から滞在時間推定装置12にポイントデータが渡される(ステップS07)。次に、滞在時間推定装置12によって、読み出されたポイントデータを対象に対象期間情報の示す時間帯における対象エリア内の移動通信端末2の滞在時間が推定される(ステップS08)。そして、滞在時間推定装置12から情報表示装置4に滞在時間の滞在時間データが送信されて(ステップS09)、情報表示装置4においてグラフ形式等の所定の出力形式で表示される(ステップS10)。
【0038】
次に、図8に移って、滞在時間推定装置12による滞在時間の推定処理の詳細について説明する。
【0039】
まず、滞在時間推定装置12は、情報表示装置4から要求情報を受信する(ステップS101)。それに応じて、滞在時間推定装置12のエリア設定部122は、要求情報に含まれる対象期間情報及び対象エリア情報の妥当性を判断する(ステップS102)。その判断の結果、要求情報のなかに存在しない“セルID”等の不当な情報が含まれる場合には(ステップS102;NO)、情報表示装置4に対してエラーを送信し(ステップS103)、滞在時間の推定処理を終了する。
【0040】
これに対して、要求情報に含まれる条件情報が妥当な場合には(ステップS102;YES)、滞在時間を推定するエリア、対象期間及び対象時間帯を設定し(領域設定ステップ)、滞在時間推定装置12のポイントデータ取得部123は、ポイントデータ蓄積装置11からポイントデータを読み込んだ後に、そのポイントデータの中から要求情報に含まれる条件情報に対応するデータを取得する(ステップS104、位置情報取得ステップ)。このとき、ポイントデータ取得部123は、設定されたエリアの対象期間及び対象時間帯において位置情報取得時刻が最も早いポイントデータ及びこのポイントデータの直前のポイントデータと、位置情報取得時刻が最も遅いポイントデータ及びこのポイントデータの直後のポイントデータとを取得する。その後、滞在時間推定装置12の移動速度算出部124は、抽出したポイントデータに基づいて、移動通信端末2が設定されたエリアに向かう速度及びエリアから遠ざかる速度を算出する(ステップS105、移動速度算出ステップ)。
【0041】
続いて、滞在時間推定装置12の時刻推定部125は、移動通信端末2が設定されたエリアに向かう速度及びエリアから遠ざかる速度に基づいて、移動通信端末2が設定されたエリアに滞在を開始した滞在開始時刻及びエリアの滞在を終了した時刻を推定する(ステップS106、時刻推定ステップ)。そして、滞在時間推定装置12の滞在時間推定部126は、滞在開始時刻及び滞在終了時刻に応じて、移動通信端末2のエリアにおける滞在時間を推定する(ステップS107、滞在時間推定ステップ)。さらに、滞在時間推定装置12は、対象期間に含まれる全ての移動通信端末2に関して滞在時間の推定が完了したかを判定する(ステップS108)。判定の結果、全ての移動通信端末2に関して滞在時間の推定が完了していない場合には(ステップS108;NO)、次の移動通信端末2に関してステップS106に戻って処理を繰り返す。
【0042】
一方、全ての移動通信端末2の滞在時間の推定が完了している場合には(ステップS108;YES)、滞在時間推定装置12の情報送信部127は、生成した滞在時間データを情報表示装置4に送信する(ステップS109)。
【0043】
以上説明したように、滞在時間推定装置12では、エリア設定部122によって設定されたエリアにおいて位置情報取得時刻が最も早いポイントデータ及びこのポイントデータの直前のポイントデータと、位置情報取得時刻が最も遅いポイントデータ及びこのポイントデータの直後のポイントデータとがポイントデータ取得部123によって取得され、これらのポイントデータに基づいて移動通信端末2の移動速度が移動速度算出部124によって算出される。そして、算出された移動速度から該当するエリアに滞在を開始した滞在開始時間、及び該当するエリアの滞在を終了した滞在終了時刻を時刻推定部125が推定し、この滞在開始時刻及び滞在終了時刻とから滞在時間推定部126が滞在時間を推定している。このように、移動通信端末2の移動速度を算出して移動通信端末2のエリアにおける滞在開始時刻、及びエリアにおける滞在を終了した滞在終了時刻を推定することにより、移動通信端末2が設定されたエリアに滞在していた滞在時間を精度よく推定することが可能となる。
【0044】
また、エリア設定部122は、移動通信端末2のユーザの滞在時間を求める対象時間帯又は対象期間を設定し、ポイントデータ取得部123は、エリア設定部122によって設定されたエリアと対象時間帯又は対象期間とにおいて位置情報取得時刻が最も早いポイントデータ及びこのポイントデータの直前のポイントデータと、位置情報取得時刻が最も遅いポイントデータ及びこのポイントデータの直後のポイントデータとを取得し、移動速度算出部124は、これらのポイントデータに基づいて移動通信端末2の移動速度を算出する。この場合には、所望する対象時間帯又は対象期間の滞在時間を推定することができ、情報表示装置4を操作するユーザのニーズに合った滞在時間の推定ができる。また、エリアを跨ぐ前後のポイントデータを取得するため、移動速度算出部124において移動通信端末2が設定されたエリアに向かう速度及び領域から遠ざかる速度を精度よく推定することができ、その結果、滞在時間をより精度よく推定することができる。
【0045】
ポイントデータ取得部123は、エリア設定部122によって設定されたエリアに日常的に所定時間以上滞在する移動通信端2以外のポイントデータを取得する。この場合には、設定されたエリアが観光地である場合に、そのエリアに居住する人、或いは職場がある人のポイントデータが除外されるため、観光地に訪れた観光客の滞在時間を推定することができる。これにより、観光地の滞在時間による経済効果への影響等の検討が可能となる。
【0046】
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態について説明する。図9は、第2実施形態に係る滞在時間推定装置を含む滞在時間推定システムの概略構成図である。図9に示すように、第2実施形態に係る滞在時間推定システム1Aは、滞在時間推定装置12Aが観光情報格納部129と、交通機関情報格納部130とを備える点で、第1実施形態と異なっている。
【0047】
観光情報格納部129は、観光地やイベントや等に関する観光情報を格納している。図10には、観光情報格納部に格納された観光データの構成を示している。図10(a)に示すように、観光情報格納部129には、例えば観光地にて開催されるイベント毎に割り当てられたユニークな“イベントID:1”と、イベントの名称を示す“XX花火大会”と、開催地を示す“XX公園”と、イベントの開催日時を示す“2010/8/4”と、開示時刻を示す“19:00”と、終了時刻を示す20:00“とが、互いに対応付けて格納されている。また、図10(b)に示すように、観光情報格納部129には、観光地の施設毎に割り当てられたユニークな“施設ID:1”と、施設の名称を示す“XX博物館”と、休園日を示す“水”と、開園時間を示す“9:00”と、閉園時間を示す“18:00”とが、互いに対応付けて格納されている。また、施設が臨時で休園する等の臨時情報が格納されている。
【0048】
交通機関情報格納部130は、電車やバスなどの交通機関に関する情報を格納している。交通機関情報格納部130には、電車・バスの路線、路線の時刻表が対応付けて格納されている。交通機関情報格納部130の情報は、ダイヤグラムの改正などに応じて更新される。
【0049】
時刻推定部125は、観光情報格納部129及び交通機関情報格納部130に格納されている各種の情報を加味して、移動通信端末2が設定されたエリアにおいて滞在を開始した滞在開始時刻、及びエリアにおける滞在を終了した滞在終了時刻を推定する。時刻推定部125は、観光情報格納部129及び交通機関情報格納部130に格納されているタイムスケジュール(開始時刻、開園時間、時刻表等)を用いて、滞在開始時刻及び滞在終了時刻を算出する。具体的には、時刻推定部125は、推定した滞在開始時刻及び滞在終了時刻が例えば設定されたエリアに該当する観光施設の営業時間帯外である場合には、営業時間帯に基づいて推定した滞在開始時刻及び滞在終了時刻を修正する。滞在時間推定部126では、時刻推定部125から取得された時刻情報に基づいて、移動通信端末2の滞在時間を算出する。
【0050】
以上説明したように、第2実施形態に係る滞在時間推定装置12Aでは、時刻推定部125が観光情報格納部129及び交通機関情報格納部130に格納されている各種の情報を加味して滞在開始時刻及び滞在終了時刻を推定するため、滞在開始時刻及び滞在終了時刻の推定精度を向上させることができる。その結果、移動通信端末2の滞在時間の推定精度を向上させることができる。
【0051】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、エリアをセル毎に区画しているが、エリアは、セクタ毎に区画されてもよい。また、移動通信端末2の位置登録の測位方式は、セルベース測位、GPS測位に限定されず、例えばセクタベース測位、PRACH−PD測位等であってもよい。
【符号の説明】
【0052】
1…滞在時間推定システム、2…移動通信端末、12…滞在時間推定装置、122…エリア設定部(領域設定手段)、123…ポイントデータ取得部(位置情報取得手段)、124…移動速度算出部(移動速度算出手段)、125…時刻推定部(時刻推定手段)、126…滞在時間推定部(滞在時間推定手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信端末のユーザの滞在時間を求める領域を設定する領域設定手段と、
前記領域設定手段によって設定された領域における前記移動通信端末の位置情報、及び前記領域に位置する前後の時間帯の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段によって取得された前記領域における位置情報及び前記領域に位置する前後の時間帯の位置情報に基づいて、前記移動通信端末が前記領域に向かう速度及び前記領域から遠ざかる速度を算出する移動速度算出手段と、
前記位置情報取得手段によって取得された前記移動通信端末の位置情報と、前記移動速度算出手段によって算出された速度とに基づいて、前記移動通信端末が前記領域において滞在を開始した滞在開始時刻、及び前記領域における滞在を終了した滞在終了時刻を推定する時刻推定手段と、
前記時刻推定手段によって推定された前記滞在開始時刻及び前記滞在終了時刻から、前記領域における前記移動通信端末の滞在時間を推定する滞在時間推定手段と、
を備えることを特徴とする滞在時間推定装置。
【請求項2】
前記領域設定手段は、前記移動通信端末のユーザの滞在時間を求める対象期間を設定し、
前記位置情報取得手段は、前記領域設定手段によって設定された前記領域及び前記対象期間において最も早く発生した位置情報及び最も遅く発生した位置情報を取得すると共に、前記最も早く発生した位置情報の直前に発生した位置情報及び前記最も遅く発生した位置情報の直後に発生した位置情報を取得し、
前記移動速度算出手段は、前記位置情報取得手段によって取得された前記領域及び前記対象期間において最も早く発生した位置情報及び最も遅く発生した位置情報と、前記最も早く発生した位置情報の直前に発生した位置情報及び前記最も遅く発生した位置情報の直後に発生した位置情報とに基づいて、前記移動通信端末が前記領域に向かう速度及び前記領域から遠ざかる速度を算出することを特徴とする請求項1記載の滞在時間推定装置。
【請求項3】
前記位置情報取得手段は、前記領域設定手段によって設定された領域に日常的に所定時間以上滞在する移動通信端以外の位置情報を取得することを特徴とする請求項1又は2記載の滞在時間推定装置。
【請求項4】
前記位置情報取得手段は、前記領域設定手段によって設定された領域において発生した位置登録、及び前記領域に位置する前後の時間帯に発生した位置登録に関するポイントデータを取得することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の滞在時間推定装置。
【請求項5】
移動通信端末のユーザの滞在時間を求める領域を設定する領域設定ステップと、
前記領域設定ステップにおいて設定された領域における前記移動通信端末の位置情報、及び前記領域に位置する前後の時間帯の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記位置情報取得ステップにおいて取得された前記領域における位置情報及び前記領域に位置する前後の時間帯の位置情報に基づいて、前記移動通信端末が前記領域に向かう速度及び前記領域から遠ざかる速度を算出する移動速度算出ステップと、
前記位置情報取得ステップにおいて取得された前記移動通信端末の位置情報と、前記移動速度算出ステップにおいて算出された速度とに基づいて、前記移動通信端末が前記領域において滞在を開始した滞在開始時刻、及び前記領域における滞在を終了した滞在終了時刻を推定する時刻推定ステップと、
前記時刻推定ステップにおいて推定された前記滞在開始時刻及び前記滞在終了時刻から、前記領域における前記移動通信端末の滞在時間を推定する滞在時間推定ステップと、
を含むことを特徴とする滞在時間推定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−44262(P2012−44262A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−181037(P2010−181037)
【出願日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】