説明

演奏制御機能を備えるカラオケシステム

【課題】本発明は、演奏制御機能を備えるカラオケシステムに関し、ルームサービスにおいてサービス提供物の量に拘わらず、少なくとも給仕が済むまで次曲を演奏開始させずに利用者へのサービス向上を図ることを目的とする。
【解決手段】給仕者がカラオケルームに入室した際に、給仕情報取得処理手段50が給仕者通信端末13から給仕アイテム情報を取得して給仕時間算出手段51がアイテム別給仕時間テーブル55より全給仕に要する合計時間を算出し、演奏開始時期指示手段52が当該合計時間の給仕終了時期が次曲への曲間時間を超えることを判別した場合には当該給仕終了時期又は当該給仕終了時期に所定時間を加算した時期に次曲の演奏開始を指示し、越えないと判別した場合には当該曲間時間の終了時に当該次曲の演奏開始を演奏開始制御手段53に指示することによって楽曲演奏を開始させる構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演奏楽曲から次曲を演奏するに際して演奏開始時期を制御する演奏制御機能を備えるカラオケシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カラオケボックスでは飲食物を利用者に提供するルームサービスが行われており、利用者がルームサービスを要求した際、サービス提供者(給仕者)が無造作に部屋に入り、カラオケ演奏中に給仕が行われると、歌唱の邪魔になったり、歌唱の雰囲気を損ね、あるいはルーム外に演奏音や歌唱音が漏れて他の利用者に迷惑をかけたりすることとなる。そのため、ルームサービスに際して曲間に給仕が行われることが望ましい。
【0003】
従来、カラオケボックスにおけるカラオケ演奏中のルームサービスに関して、例えば、ドアに表示灯などを設けてカラオケ装置の利用状況を歌唱区間や非歌唱区間を判別して表示させることや(特許文献1)、カラオケ装置とLAN接続した管理装置を例えば厨房に設置して利用状況を把握してルームサービスを行わせること(特許文献2)などが提案されており、これによって、サービス提供者は、演奏と演奏との合間(曲間)のタイミングで好適にルームサービスを行うことができる。
【0004】
【特許文献1】特開2005−283809号公報
【特許文献2】特開2005−283810号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ルームサービスに際して提供飲食物の量はその都度異なり、提供物の量が多い場合には曲間で給仕が終了しないことも生じ、次曲が演奏開始されることにもなりかねず、そうすると歌唱最初の段階で迷惑となり、また退室時に演奏曲がルーム外に漏れることにもなり、このような事態を上記特許文献1,2では解決することができないという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、ルームサービスにおいてサービス提供物の量に拘わらず、少なくとも給仕が済むまで次曲を演奏開始させずに利用者へのサービス向上を図る演奏制御機能を備えるカラオケシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、給仕者が当該カラオケルームに入室したときに、少なくとも給仕アイテム情報を保持する給仕者通信端末が通信状態となり、予約待ち行列に登録された楽曲を通常の曲間時間を基に順次演奏する演奏制御機能を備えるカラオケシステムであって、アイテム別給仕時間テーブル、給仕情報取得処理手段、給仕時間算出手段、演奏開始時期指示手段及び演奏開始制御手段を有し、前記アイテム別給仕時間テーブルには、給仕対象のアイテムと給仕に要する給仕時間とが関連付けられて記憶され、前記給仕情報取得処理手段は、少なくとも前記給仕者通信端末からの給仕アイテム情報を取得し、前記給仕時間算出手段は、前記給仕者通信端末から取得した給仕アイテム情報に基づき、前記アイテム別給仕時間テーブルを参照して全給仕に要する合計時間を算出し、前記演奏開始時期指示手段は、前記合計時間の給仕終了時期が次曲への前記曲間時間を超えることを判別した場合には当該給仕終了時期又は当該給仕終了時期に所定時間を加算した時期に次曲の演奏開始を指示し、越えないと判別した場合には当該曲間時間の終了時に当該次曲の演奏開始を指示し、前記演奏開始制御手段は、前記演奏開始時期指示手段からの演奏開始の指示にしたがって楽曲演奏を開始させる、構成とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、給仕者がカラオケルームに入室した際に給仕者通信端末から給仕アイテム情報を取得してアイテム別給仕時間テーブルより全給仕に要する合計時間を算出し、当該合計時間の給仕終了時期が次曲への前記曲間時間を超えることを判別した場合には当該給仕終了時期又は当該給仕終了時期に所定時間を加算した時期に次曲の演奏開始を指示し、越えないと判別した場合には当該曲間時間の終了時に当該次曲の演奏開始を指示することによって楽曲演奏を開始させる構成とすることにより、ルームサービスにおいてサービス提供物の量に拘わらず、少なくとも給仕が済むまでは次曲を演奏開始されないことから利用者へのサービス向上を図ることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の最良の実施形態を図により説明する。
図1に本発明に係る演奏制御機能を備えるカラオケシステムの位置付けを示す概念図を示すと共に、図2に図1の給仕者通信端末のブロック構成図を示し、図3に図1のカラオケ演奏装置のブロック構成図を示し、また、図4に図3のアイテム別給仕時間テーブル及び通信端末管理テーブルの説明図を示す。
【0010】
図1において、本発明に係るカラオケシステム11は、カラオケ演奏装置12及び端末IDで特定される所定数の給仕者通信端末13により構成される。当該カラオケ演奏装置12はカラオケルーム10内に設置され、当該給仕者通信端末13を所持する給仕者が当該カラオケルーム10に入室した際に、当該カラオケ演奏装置12と給仕者通信端末13とが通信状態とされる。
【0011】
上記給仕者通信端末13は給仕者が所持するもので、図2に示すように、制御部21、端末表示部22、近距離無線送受信部23、オーダ情報記憶部24及びオーダ関連情報送信手段25を適宜備える。上記制御部21は当該通信端末を統括的に制御するもので、図示しないROMに格納されているプログラムのアルゴリズム処理を行う。当該給仕者通信端末13を特定する端末IDの情報は当該制御部21で記憶される。
【0012】
上記端末表示部22は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)であり、適宜フリーペン入力などでデータを入力することができるユーザインタフェースGUIを備える。上記近距離無線送受信部23は、少なくともカラオケ演奏装置12と無線方式(IR方式、ブルートゥース(登録商標)機構のピコネット接続方式など)を利用して通信を行うためのもので、そのための回路基板及びプログラムである。なお、カラオケ演奏装置12の他に、例えばオーダ管理装置等とオーダ情報を入出力するための通信を行わせることも可能である。この近距離無線送受信部23は、この給仕者通信端末13がカラオケルーム10内に入ったときにカラオケ演奏装置12と通信状態とされる。
【0013】
上記オーダ情報記憶部24は、カラオケルーム10内の利用者よりオーダされたアイテムの情報(オーダ情報)を記憶する。この記憶されたオーダ情報は適宜端末表示部22に表示される。上記オーダ関連情報送信手段25は、カラオケ演奏装置12に対して制御部21に記憶されている端末ID、及び、オーダ情報記憶部24に記憶されている給仕アイテムのオーダ情報を送信するプログラムである。
【0014】
また、カラオケ演奏装置12は、図3に示すように、主要装置としてのカラオケ本体31に有線又は無線で外部接続されるものとして、表示部32、ミキシングアンプ33、マイク34、スピーカ35を備える。
【0015】
上記表示部32は、通常の楽曲選曲表示やカラオケ演奏時の映像、歌詞テロップを表示するもので、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、その他種々のディスプレイを採用することができる。上記ミキシングアンプ33は、カラオケ本体31より送られてくる演奏音楽信号と、マイク34からの音声信号とをミキシングし、増幅してスピーカ35より出力する。
【0016】
カラオケ本体31は、バス41、中央制御部42、ROM43、RAM44、記憶部44A、楽曲DB45、映像DB46、映像再生制御部47、音楽演奏制御部48、楽曲選曲手段49、給仕情報取得処理手段50、給仕時間算出手段51、演奏開始時期指示手段52、演奏開始制御手段53及び通信制御部54を適宜備える。また、記憶部44Aにはアイテム別給仕時間テーブル55及び通信端末管理テーブル56の記憶領域が形成され、RAM44には予約待ち行列57及び取得給仕アイテム情報58の記憶領域が形成される。なお、上記各構成について、本発明の要旨と直接関連しない要素部分であっても、従前のカラオケ装置においても大部分が適用可能であることを示すために、装置全体を説明する。
【0017】
上記中央制御部42は、このシステムを統括的に処理制御する物理的なCPUであり、ROM43に記憶されているプログラムに基づくアルゴリズム処理を行う。上記RAM44は、後述する予約待ち行列57及び取得給仕アイテム情報58の記憶領域が形成される他に、上記種々のプログラムを展開、実行させるための作業領域としての役割をなすもので、例えば半導体メモリで構成され、仮想的にハードディスク上に構築される場合をも含む概念である。
【0018】
上記楽曲DB45は、楽曲毎に、音符データ及び歌詞データを格納する。演奏に関して、具体的には、楽曲ID、曲名及びアーチストID(アーチスト名)が関連付けられた楽曲テーブルを有し、楽曲毎に、楽曲IDで管理される所定データ形式のカラオケ楽曲の音符データ(例えば、MIDI(登録商標)形式の音符データ)及び歌詞データ(歌詞テロップデータ)が同期されて構成される楽曲データ(ファイル)について楽曲コードをファイル名としてそれぞれ格納したデータベースであり、映像DB46に格納された当該楽曲毎の背景映像を表示するための所定数のシーン映像を割り当てる割当データが関連付けられる。当該映像DB46は、背景映像表示のための所定数のシーン映像データを所定数格納するデータベースである。
【0019】
上記映像再生制御部47は、演奏時に、映像DB46より抽出された所定数のシーン映像データ及び楽曲コードで楽曲DB45より抽出された歌詞テロップデータ(歌詞文字データ)を当該楽曲の音符データに同期させて表示部32に出力する電子回路である。上記音楽演奏制御部48は、楽曲コードで楽曲DB45より抽出された音符データをデジタル出力し、アナログ変換してミキシングアンプ33に出力する電子回路である。
【0020】
これら映像再生制御部47及び音楽演奏制御部48は、後述の演奏開始制御手段53により、その演奏開始が制御される。すなわち、後述の予約待ち行列57に登録された楽曲について中央制御部42の指示により順番で演奏され、所定の楽曲の演奏中に次曲の楽曲データ、映像データ及び歌詞データの全部又は一部を楽曲DB45及び映像DB46よりダウンロードし、当該次曲について中央制御部42より演奏の指示があり、かつ、演奏開始制御手段53により演奏開始の指令があったときに演奏が開始されるものである。なお、一般に演奏と演奏との間には所定時間のインターバルが設定されており、これが曲間時間と称される。
【0021】
上記楽曲選曲手段49は、楽曲情報と楽曲コードとが関連付けられたテーブルを備え、例えば無線等にてカラオケ本体31と通信信可能な表示部を備えるリモコン装置(図示せず)に楽曲情報を表示させ、当該リモコン装置により利用者に楽曲を選曲させるためのプログラムである。
【0022】
上記給仕情報取得処理手段50は、ここでは、給仕者通信端末13より端末ID及び給仕アイテム情報(オーダ情報)を取得し、当該端末IDに基づいて後述の通信端末管理テーブル56を参照して給仕者の所持する給仕者通信端末13であることを特定した上で、当該オーダ情報を一旦RAM44の取得給仕アイテム情報58に端末IDと共に記憶するプログラムである。
【0023】
上記給仕時間算出手段51は、上記給仕情報取得処理手段50が取得した給仕アイテム情報に基づき、後述のアイテム別給仕時間テーブル55を参照して全給仕に要する合計時間を算出するプログラムである。
【0024】
上記演奏開始時期指示手段52は、上記給仕時間算出手段51で算出した合計時間の給仕終了時期が次曲への曲間時間を超えることを判別した場合には当該給仕終了時期又は当該給仕終了時期に所定時間を加算した時期に次曲の演奏開始を指示し、越えないと判別した場合には当該曲間時間の終了時に当該次曲の演奏開始を演奏開始制御手段53に指示するプログラムである。
【0025】
上記演奏開始制御手段53は、演奏対象の楽曲について、中央制御部42より演奏の指示があり、かつ、演奏開始時期指示手段52からの演奏開始の指示にしたがって楽曲演奏を開始させるプログラムである。上記通信制御部54は、少なくとも給仕者通信端末13に対して同じ通信方式及びプロトコルで通信自在とするための電子回路及びプログラムであり、ここでは、常に端末ID及びオーダ情報を得る受信モードとしておくと共に、給仕者通信端末13に対して情報等の出力を指令する信号を常に出力しておくもので、当該給仕者通信端末13がカラオケルーム10内に入ったときにデータ受信する。
【0026】
上記記憶部44Aに記憶されるアイテム別給仕時間テーブル55は、図4(A)に示すように、給仕対象のアイテムと給仕に要する給仕時間とが関連付けられて記憶される。そして、記憶部44Aに記憶される通信端末管理テーブル56は、図4(B)に示すように、管理番号と各給仕者通信端末13の端末IDが関連付けられたものであり、給仕者の所持する給仕者通信端末13であることを特定するためのもので、例えば通信方式を同じとする他のパーソナル通信端末とを区別するためのものである。
【0027】
なお、図示しないが、当該カラオケ本体31には、利用者が楽曲番号を直接入力したり、演奏楽曲のテンポや、歌唱音声に対する種々の調節をしたりするためのボタンやツマミ類が可変抵抗器等の電子素子に直結された操作パネルも接続される。
【0028】
そこで、図5に、本発明に係るカラオケシステムによる演奏制御の前段階処理のフローチャートを示す。図5において、給仕者がカラオケルーム10に入室したときに、カラオケ演奏装置12の通信制御部54と、所持する給仕者通信端末13とが通信状態となって接続されると(ステップ(S)1)、給仕情報取得処理手段50が当該給仕者通信端末13の端末IDを取得し、当該端末IDに基づいて通信端末管理テーブル56を参照して給仕者の通信端末か否かを判別する(S2)。
【0029】
給仕者通信端末13である場合には(S3)、当該給仕情報取得処理手段50が当該給仕者通信端末13よりオーダ情報(全給仕アイテム情報)を取得し、端末IDに関連付けてRAM44の取得給仕アイテム情報58に記憶する(S4)。そこで、給仕時間算出手段51が、取得したオーダ情報に基づいて、アイテム別給仕時間テーブル55を参照して全給仕アイテムの給仕に要する合計時間を算出する(S5)。そして、演奏開始時期指示手段52が、オーダ情報取得時の演奏状態と、当該オーダ情報から算出された全アイテム給仕の合計時間とに基づいて次曲演奏開始判別処理を開始する(S6)。
【0030】
続いて、図6に本発明に係るカラオケシステムによる演奏制御の第1実施形態に係る概念説明図を示すと共に、図7に本発明に係るカラオケシステムによる演奏制御の第1実施形態に係る処理フローチャートを示す。図6(A)、(B)は、演奏開始時期指示手段52が演奏開始時期を判別するにあたり、オーダ情報取得時の演奏状態と、当該オーダ情報から算出された全アイテム給仕の合計時間とに基づく給仕終了時期とにより、a〜eの5つのパターンがあることを示したものである。
【0031】
図6(A)は、オーダ情報取得時が楽曲演奏中であった場合であり、演奏開始時期指示手段52は楽曲演奏の終了時期が演奏中の楽曲データより把握される。すなわち、楽曲演奏中にオーダ情報を取得した時に、給仕終了時期が演奏中の場合(給仕終了時期a)、給仕終了時期が演奏中の楽曲が終了して次曲への切り替わる間の通常曲間時間内の場合(給仕終了時期b)、そして、給仕終了時期が通常曲間時間を経て次曲演奏開始予定時期を過ぎた場合(給仕終了時期c)である。
【0032】
また、図6(B)は、オーダ情報取得時が演奏中の楽曲が終了して次曲への切り替わり間の通常曲間時間内であった場合であり、給仕終了時期が当該通常曲間時間内の場合(給仕終了時期d)、そして、給仕終了時期が通常曲間時間を経て次曲演奏開始予定時期を過ぎた場合(給仕終了時期e)である。
【0033】
そこで、図7において、演奏開始時期指示手段52は、上記オーダ情報取得時が所定楽曲の演奏中の場合に(S6)、当該楽曲の演奏終了までの時間より、給仕時間算出手段51で算出された全給仕アイテムの給仕に要する合計時間を減算する(S7)。減算した結果、給仕終了時期が演奏終了時期の範囲を超えていれば(S8)、その給仕終了時期が通常曲間時間の範囲内か否かが判別される(S9)。
【0034】
そして、給仕終了時期が通常曲間時間を経て次曲演奏開始予定時期を過ぎた場合(給仕終了時期c)には、給仕終了時期を監視し(S10)、当該給仕終了時期に達したときに演奏開始制御手段53に演奏開始指令信号を送出する(S11)。一方、S8において減算した結果、給仕終了時期が演奏終了時期の範囲内の場合(給仕終了時期a)、及び、S9において給仕終了時期が通常曲間時間内の場合(給仕終了時期b)には、曲間時間の終了を監視(S12)し、曲間時間が終了した時点で、演奏開始制御手段53に演奏開始指令信号を送出する(S11)。また、S6において、オーダ情報取得時が演奏中でない場合、すなわち曲間時間内の場合には(図6(B))、その給仕終了時期が通常曲間時間の範囲内か否かが判別される(S9)。給仕終了時期が通常曲間時間を経て磁極演奏開始予定時期を過ぎた場合(給仕終了時期e)には、給仕終了時期を監視し(S10)、当該給仕終了時期に達したときに演奏開始制御手段53に演奏開始指令信号を送出する(S11)。一方、S9において給仕終了時期が通常曲間時間内の場合(給仕終了時期d)には、曲間時間の終了を監視(S12)し、曲間時間が終了した時点で、演奏開始制御手段53に演奏開始指令信号を送出する(S11)。
【0035】
なお、この実施形態では、演奏開始時に、演奏開始時期指示手段52が演奏開始制御手段53に演奏開始指令信号を送出する場合を示したが、演奏開始が曲間時間終了後、又は、給仕時間終了時期であり、判別した時点で演奏開始時期を特定することができることから、特定した演奏開始時期を演奏開始制御手段53に予め送出し、演奏開始制御手段53において時間管理を行わせて演奏開始を制御させてもよい。
【0036】
このように、ルームサービスにおいてサービス提供物の量に拘わらず、少なくとも給仕が済むまでは次曲を演奏開始されないことから利用者へのサービス向上を図ることができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明の演奏制御機能を備えるカラオケシステムは、カラオケの基本的機能を備えるカラオケ装置の分野に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る演奏制御機能を備えるカラオケシステムの位置付けを示す概念図である。
【図2】図1の給仕者通信端末のブロック構成図である。
【図3】図1のカラオケ演奏装置のブロック構成図である。
【図4】図3のアイテム別給仕時間テーブル及び通信端末管理テーブルの説明図である。
【図5】本発明に係るカラオケシステムによる演奏制御の前段階処理のフローチャートである。
【図6】本発明に係るカラオケシステムによる演奏制御の概念説明図である。
【図7】本発明に係るカラオケシステムによる演奏制御の処理フローチャートである。
【符号の説明】
【0039】
10 カラオケボックス
11 カラオケシステム
12 カラオケ演奏装置
13 給仕者通信端末
25 オーダ関連情報送信手段
51 給仕時間算出手段
52 演奏開始時期指示手段
53 演奏開始制御手段
55 アイテム別給仕時間テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給仕者が当該カラオケルームに入室したときに、少なくとも給仕アイテム情報を保持する給仕者通信端末が通信状態となり、予約待ち行列に登録された楽曲を通常の曲間時間を基に順次演奏する演奏制御機能を備えるカラオケシステムであって、
アイテム別給仕時間テーブル、給仕情報取得処理手段、給仕時間算出手段、演奏開始時期指示手段及び演奏開始制御手段を有し、
前記アイテム別給仕時間テーブルには、給仕対象のアイテムと給仕に要する給仕時間とが関連付けられて記憶され、
前記給仕情報取得処理手段は、少なくとも前記給仕者通信端末からの給仕アイテム情報を取得し、
前記給仕時間算出手段は、前記給仕者通信端末から取得した給仕アイテム情報に基づき、前記アイテム別給仕時間テーブルを参照して全給仕に要する合計時間を算出し、
前記演奏開始時期指示手段は、前記合計時間の給仕終了時期が次曲への前記曲間時間を超えることを判別した場合には当該給仕終了時期又は当該給仕終了時期に所定時間を加算した時期に次曲の演奏開始を指示し、越えないと判別した場合には当該曲間時間の終了時に当該次曲の演奏開始を指示し、
前記演奏開始制御手段は、前記演奏開始時期指示手段からの演奏開始の指示にしたがって楽曲演奏を開始させる、
ことを特徴とする演奏制御機能を備えるカラオケシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−14752(P2010−14752A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−171878(P2008−171878)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(390004710)株式会社第一興商 (537)
【Fターム(参考)】