説明

漸減負荷式筋力訓練機

【課題】 移動端まで移動させ易く、訓練し易く、達成感が得られる漸減負荷式筋力訓練機を提供すること。
【解決手段】 人が乗る椅子部(1)と、人が動かし入力する入力機構(2)と、入力機構(2)への入力に対して負荷を掛ける負荷機構(3)とからなる筋力訓練機(4)において、負荷機構(3)は、入力機構(2)に係る受部(7)が始点から終点へ移動するに従って受部(7)に掛かる負荷が漸減する漸減負荷機構部(8)を備えている漸減負荷式筋力訓練機である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健常な者又は要介護の者(以下被訓練者という)の諸筋を増強するための漸減負荷式筋力訓練機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来装置は、腰掛台、回動軸、2つの足支持部材、2つのギア、荷重手段等からなる運動用器具が開示されている。
【0003】
前記従来装置では、両足をもって該両足に均等な訓練を行なうことができる。しかし、開脚訓練中に、回動が進行しても負荷が一定であるから、終点まで回しにくく、達成感が得られにくいものであった。
【特許文献1】特開2004−194988号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする課題は、移動端まで移動させ易く、訓練がし易く、達成感が得られる漸減負荷式筋力訓練機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、人が乗る椅子部(1)と、人力をもって入力する入力機構(2)と、入力機構(2)の入力に対して負荷を掛ける負荷機構(3)とからなる筋力訓練機(4)において、負荷機構(3)は、入力機構(2)に備わる受部(7)が移動の始点から終点へ進行するに従って受部(7)に掛かる負荷を漸減させる漸減負荷機構部(8)を備えていることを特徴とする漸減負荷式筋力訓練機である。
又、筋力訓練機(4)を、腰掛け姿勢の人が大腿を開脚する動作を入力として訓練を行なうヒップアブダクション(40)とした。
更に、負荷機構(3)は、漸減負荷機構部(8)と、錘(5)の重量をもって負荷とする錘機構部(6)とから構成され、前記漸減負荷機構部(8)は、入力機構(2)によって回動する回動機構(9)と、基端が回動機構(9)に連繋され先端が錘(5)に連繋され回動機構(9)の正・逆回転に伴って往復する索体(10)と、索体(10)を所定位置に支持する漸減部プーリー(11)とから構成される。
更に又、回動機構(9)が、先部に索体(10)を止着した回動アーム(12)で構成される。
又、回動機構(9)が、先部に索体(10)を止着したカム(13)で構成される。
更に、入力機構(2)には、人が動かす受部(7)と、受部(7)によって生ずる回動角度を増加させる増加機構(14)とが備えられ、受部(7)によって生ずる回動角度より大きな回動角度が負荷機構(3)へ伝導される。
更に又、増加機構(14)は、受部(7)と連結する大円盤(27)と、回動機構(9)と連結する小円盤(28)と、大円盤(27)と小円盤(28)とに掛け回して両円盤を連結する可撓索体(33)とから構成される。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、入力機構2に係る受部7が始点から終点へ移動するに従って受部7に掛かる負荷が漸減する漸減負荷機構部8を備えているから、被訓練者の訓練に係る部位の動きが進行すると負荷が漸減するので、当該部位を、小さい筋力で移動又は回動でき、筋力の弱い人でも、終点まで動かすことができ、訓練がし易くなり、達成感が味わえ、訓練意欲を増すことができ、好都合である。
【0007】
本発明に係る筋力訓練機4を、腰掛け姿勢の人が大腿を開脚する動作を入力として訓練を行なうヒップアブダクション40としたから、股関節の外転の動作に係る関節可動域の回復の訓練や中臀筋の強化訓練を高能率に行なえ、好都合である。
【0008】
本発明に係る漸減負荷機構部8は、入力機構2によって回動する回動機構9と、基端が回動機構9に連繋され先端が錘5に連繋され回動機構9の正・逆回転に伴って往復する索体10と、索体10を所定位置に支持する漸減部プーリー11とから構成されるから、前記漸減負荷機構部8を、簡素にして堅牢・安価に製作でき、好都合である。
【0009】
本発明は、回動機構9を、先部に索体10を止着した回動アーム12とするから、被訓練者の訓練に係る部位の回動に対する負荷の漸減率が大きく能率よく漸減でき、好都合である。
【0010】
本発明は、回動機構9を、先部に索体10を止着したカム13とするから、カム13の形状を製作時に選択変更することによって被訓練者の部位の回動角度に対する負荷の漸減率を好適なものに設定でき、設計・製作上有利であり、好都合である。
【0011】
本発明に係る入力機構2には、人が動かす受部7と、受部7によって生ずる回動角度を増加する増加機構14とが備えられ、受部7によって生ずる回動角度より大きな回動角度が負荷機構3へ伝導されるから、受部7の回動角度を増加して、漸減の能率が良好な角度に回動機構9を設定でき、そのことによって回動機構9の延長方向に対する索体10の張設方向の挟み角を適切な角度に調節することが可能となって漸減負荷機構部8の能率向上に寄与でき、好都合である。
又、受部7の小さな動きに対して、負荷が大きく動き反応が良いから、訓練に係る部位の移動範囲が小さい場合であっても移動の訓練を手ごたえを得ながら行なうことができ、好都合である。
【0012】
本発明に係る増加機構14は、受部7に連結された大円盤27と、回動機構9に連結された小円盤28と、大円盤27と小円盤28とに掛け回して両円盤を連結する可撓索体33とから構成されるから、増加機構14に係る構成が簡素であり製作経費が節減でき、好都合である。
又、小円盤28の回転方向を反対方向に変更する場合は、可撓索体33をオープンベルトとするかクロスベルトとするかの簡単な取り付け変更によって行なうことができ、好都合である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
被訓練者は、本発明の漸減負荷式筋力訓練機26を用いて筋力のパワーアップを図る。被訓練者は漸減負荷式筋力訓練機21に腰掛け、訓練に係る部位を入力機構2の受部7に宛がい、受部7を動かす。受部7が始点から終点へ移動するに従って、漸減負荷機構部8の作用によって、受部7に掛かる負荷が漸減し、訓練をし易くしている。
【実施例1】
【0014】
図1〜4に本発明の実施例1を示す。
図1は右側上方向から見た斜視図、図2、3は背方向から見た斜視図、図4は正面図である。
実施例1の漸減負荷式筋力訓練機21を用いて、被訓練者は、腰掛け姿勢で、受部7を所定方向へ身体部位で押し動かし、所定の筋の訓練を行なう。
具体的には、漸減負荷式筋力訓練機21はヒップアダクション40であり、被訓練者は、腰掛け姿勢で、左右大腿で受部7を展開方向(=外方向)へ押し開くという動作を複数回行ない、この繰り返し動作により主として中臀筋の強化を図る。
【0015】
実施例1は、フレーム19と、フレーム19に設けられ被訓練者が腰掛ける椅子部1と、椅子部1及びフレーム19に設けられ被訓練者が力を加えて動かす入力機構2と、被訓練者の入力によって動いた入力機構2の変位分に付いて負荷を掛ける負荷機構3とからなる。
【0016】
椅子部1は、被訓練者が座るものであって、フレーム19に取着される座部17及び背凭部16と、入力機構2と、握り具22とからなる。
【0017】
入力機構2は、受部7と、アーム23と、縦軸18(左・右縦軸18a・18b)と、同期円盤25(左・右同期円盤25a・25b)と、増加機構14とからなる。
前記縦軸18と、同期円盤25と、増加機構14とは座部17の下方にあってフレーム19に設けられる。
【0018】
受部7(左・右受部7a・7b)は、被訓練者の下肢を支持し、アーム23の先部に設けられる。
受部7は、水平状に設けられる横受部20(左・右横受部20a・20b)と、垂直状に設けられる縦受部15(左・右縦受部15a・15b)と、下腿を支持し前方に向かって下降傾斜する下腿受部24(左・右下腿受部24a・24b)とからなる。
縦受部15は、大腿の外側に接触し、開脚方向へ動く大腿に押されて該大腿と共に動くものである。
【0019】
アーム23(左・右アーム23a・23b)の先部には前記受部7が取着され、アーム23の基部は縦軸18(左・右縦軸18a・18b)に取着され、アーム23は該縦軸18を中心に回動可能である。
【0020】
前記縦軸18はフレーム19に立設され、座部17の下方に位置する。縦軸18の上部にアーム23が回動可能に取着され、中部にアーム23と一体的に回動する同期円盤25(左・右同期円盤25a・25b)が取着される。
【0021】
右縦軸18bの下部には、初期設定具26及び増加機構14の一方部が設けられる。
増加機構14の一方部は右縦軸18bが中心となる大円盤27であり、該大円盤27と右アーム23bとは分離しており、両者の回動に関連はない。
左縦軸18aの下部には、増加機構14の他方部が設けられる。
増加機構14の他方部は左縦軸18aが中心となる小円盤28であり、該小円盤28と左アーム23aとは分離しており、両者の回動に関連はない。
【0022】
初期設定具26は、右縦軸18bに設けられ水平方向に延設される横板29と、横板29に設けられ垂直方向に進退するピン30と、横板29に設けられピン30を進退させると共に進入状態又は退出状態に設定する調節ハンドル31と、右縦軸18bに設けられる前記大円盤27とからなる。
【0023】
横板29は右アーム23bと一体的に回動するものである。
前記大円盤27には、前記ピン30が挿入・退出が容易な複数個の穴32が開設される。ピン30は複数個の穴32の何れにでも挿入・退出できる。
ピン30が穴32に嵌ると、右アーム23bの回動力が大円盤27へ伝導される。
【0024】
増加機構14は受部7によって生ずる回動角度を増加させるものであり、受部7によって生ずる回動角度より大きな回動角度が負荷機構3へ伝導される。
増加機構14は、前記大円盤27と、前記小円盤28と、大円盤27と小円盤28とにクロス状(=クロスベルト)に掛け回す可撓索体33とからなる。
握り具22は、座部17に腰掛けた被訓練者が身体を安定に保つ為に握るものである。
【0025】
負荷機構3は、錘機構部6と、漸減負荷機構部8とからなる。
錘機構部6は、錘フレーム34と、錘フレーム34の所定位置に設けられるプーリー35と、プーリー35から吊下された索体10と、錘フレーム34に収容される錘5とからなる。
錘5は、錘フレーム34に多数個収容されており、プーリー35から吊下された索体10に吊り上げられ、保持ロッド39に沿って上下動する。
吊り上げられる錘5の数は、錘調節棒36の差し替え操作で調節する。
【0026】
漸減負荷機構部8は、入力機構2に係る受部7が移動の始点から終点へ進行するに従って受部7に掛かる負荷を漸減させるものである。
漸減負荷機構部8は、入力機構2の小円盤28に連動して回動する回動機構9と、回動機構9に基端が連繋されて回動機構9の正逆回転に伴って往復する索体10と、索体10の張設中途部を支え索体10を所定通路に支持する漸減部プーリー11とからなる。
【0027】
前記索体10の先端は負荷機構3が擁する錘機構部6に止着され、前記回動機構9を所定方向への回転(=正転)させると回転が進むに従って回動機構9に掛かる負荷トルクが漸減する。
【0028】
前記回動機構9は、更に具体的には、先部に索体10が止着された回動アーム12で構成している。
被訓練者の運動に伴い回動アーム12の正回転が進むに従って、回動アーム12の延設方向と索体10の張設方向の挟み角が徐々に小さくなり、即ち、張設状態の索体10と左縦軸18aとの離間距離が小さくなり、回動アーム12の回動力に掛かる負荷が漸減する。
【0029】
実施例1を使用する際には、先ず、被訓練者は椅子部1に腰掛け、下肢を受部7に置く。
握り具22を掴み身体を安定に維持する。
【0030】
初期設定具26で、アーム23の初期位置を個々人の訓練に好適な位置に適宜決め、当該位置でピン30を穴32に挿入し、アーム23と大円盤27との回動を一体化させ、アーム23の訓練開始角度を調節設定する。この設定により被訓練者の大腿の訓練開始時点の開脚角度が設定される。
【0031】
次に、被訓練者は、大腿に力を入れアーム23を外転させる(=往動)。この動作は股関節の外転運動でありこの運動により中臀筋が強化される。
アーム23の回動に伴って、回動機構9が回動し、回動機構9により索体10が引き動かされ、該索体10により錘機構部6の錘5は、一個又は複数個引き上げられる。
前述の引き上げられる錘5の数は、差込穴37の位置を適宜選択して該差込穴37へ錘調節棒36を差込み調節する。
【0032】
錘調節棒36を下方の差込穴37に差込み、錘5の数を増せば訓練の負荷は大きくなり、錘調節棒36を上方の差込穴37に差込み、錘5の数を減らせば訓練の負荷は小さくなる。
【0033】
左・右アーム23a・23bのそれぞれは、左・右同期円盤25a・25bで連結されているので、左・右縦軸18a・18bを軸にして左右対称に外転する。
アーム23が外方へ動いた回動角度に対応して錘5が吊り上がり、錘5の重量が被訓練者へ負荷となって掛かる。
【0034】
この時、漸減負荷機構部8の作用により、入力機構2に係る受部7が移動の始点から終点へ進行するに従って受部7に掛かる負荷が漸減する。
【0035】
回動機構9は入力機構2の小円盤28に連動して回動する。
回動機構9の回動に伴って索体10は引かれ該索体10は錘5を吊り上げる。
漸減部プーリー11は索体10の張設中途部を支え索体10を所定通路に支持し移動させる。
被訓練者が大腿を外転して、回動機構9を所定方向への回転(=正転)させるとその回転が進むに従って回動機構9に掛かる負荷トルクが漸減する。
【0036】
回動機構9を回動アーム12としたものにあっては、回動アーム12が索体10を引く。その際、回動アーム12の正回転が進むに従って、回動アーム12の延設方向と、回動アーム12の先部に止着された索体10との張設方向の挟み角が徐徐に小さくなり、回動アーム12の回動に掛かる負荷が漸減する。
又、回動アーム12の正回転が進むに従って、緊張状態の索体10と回動アーム12の左縦軸18aとの間の距離が小さくなり、回動アーム12の回動力に掛かる負荷が漸減する。
【0037】
入力機構2に設けられた増加機構14は、被訓練者が動かす受部7の回動角度を増加して回動機構9へ伝導する。
即ち、被訓練者が受部7を所定角度回動させると、大円盤27が回動する。
前記大円盤27と、回動機構9に連結された小円盤28とは、大円盤27と小円盤28とにクロスベルトに掛け回される可撓索体33で連結されているので、小円盤28は、大円盤27とは逆方向に数倍(具体例では3倍)の角度に回動する。
受部7の僅かな動きをもって行なう訓練であっても、錘5は大きく吊り上げられ、訓練に係る遂行感が表われる。
【0038】
次に、大腿の力を抜き、大腿を閉脚状態に戻す(=復動)。この時、錘5は下降し元位置へ戻る。次に、再び大腿に力を入れ、アーム23を外転させる。
被訓練者は、前記往動と復動の動作を所定回数行ない又は所定時間行ない、中臀筋その他の筋力増強訓練を行なう。
【0039】
訓練を終了する時は、被訓練者は大腿の力を緩め、アーム23を元位置に戻し、椅子部1から降り、訓練を終了する。
【実施例2】
【0040】
図5に示す実施例2は、実施例1に係る回動アーム23を、カム13に代えたものである。
実施例2に係るカム13の、訓練入力時の回動進行方向に係る後部側には適宜に膨らみをもった膨らみ部38が形成される。
訓練の際、アーム23に連動してカム13が回動するが、回動の進行に従って索体10の張設部分が前記膨らみ部38に押され索体10は折れ曲がる。
【0041】
前記膨らみ部38により索体10の張設部が左縦軸18aから離間する方向へ押し遣られる。
膨らみ部38により索体10は左縦軸18aから離間し、その離間距離が小さい程、被訓練者に掛かる負荷は小さく、逆に、その離間距離が大きい程、被訓練者に掛かる負荷は大きい。
【0042】
膨らみ部38の大きいカム13では、前述の離間距離が大きく、被訓練者への負荷の漸減率が小さい。膨らみ部38が大きいカム13は訓練がより成熟した被訓練者に適する。
【0043】
膨らみ部38の小さいカム13では、前述の離間距離が小さく、被訓練者への負荷の漸減率が大きい。膨らみ部38が小さいカム13は訓練が未熟な筋力の弱い被訓練者に適する。
【0044】
膨らみ部38の形状の異なる各種カム13を準備しておき、実施例1の製作時に適宜選択的に採用する。
【産業上の利用可能性】
【0045】
被訓練者の部位を移動端まで移動させ易く、訓練し易く、達成感が得られるようにする為に、人が乗る椅子部1と、人が動かす入力機構2と、入力機構2への入力に対して負荷を掛ける負荷機構3とからなる漸減負荷式筋力訓練機4において、入力機構2に係る受部7が移動の始点から終点へ進行するに従って受部7に掛かる負荷が漸減する漸減負荷機構部8を備えるものとした漸減負荷式筋力訓練機に適用できる。
尚、本発明に係る漸減負荷機構部8を備える筋力訓練機4をヒップアブダクション40としたが当該ヒップアブダクション40を、図示を省略するが、ヒップアダクションに代え、又は、レッグプレスに代え、又は、チェストプレスに代え、又は、レッグエクステンションに代え、又は、レッグフレクションに代え、又は、トーソエクステンションに代え、又は、トーソフレクションに代え、又は、ローイングに代えて実施することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施例1の斜視図である。
【図2】本発明の実施例1の斜視図である。
【図3】本発明の実施例1の斜視図である。
【図4】本発明の実施例1の正面図である。
【図5】本発明の実施例2のカムを示す図である。
【符号の説明】
【0047】
1 椅子部
2 入力機構
3 負荷機構
4 筋力訓練機
5 錘
6 錘機構部
7 受部
8 漸減負荷機構部
9 回動機構
10 索体
11 漸減部プーリー
12 回動アーム
13 カム
14 増加機構
21 漸減負荷式筋力訓練機
27 大円盤
28 小円盤
33 可撓索体
40 ヒップアブダクション

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人が乗る椅子部(1)と、人力をもって入力する入力機構(2)と、入力機構(2)の入力に対して負荷を掛ける負荷機構(3)とからなる筋力訓練機(4)において、
負荷機構(3)は、入力機構(2)に備わる受部(7)が移動の始点から終点へ進行するに従って受部(7)に掛かる負荷を漸減させる漸減負荷機構部(8)を備えていることを特徴とする漸減負荷式筋力訓練機。
【請求項2】
筋力訓練機(4)を、腰掛け姿勢の人が大腿を開脚する動作を入力として訓練を行なうヒップアブダクション(40)としたことを特徴とする請求項1記載の漸減負荷式筋力訓練機。
【請求項3】
負荷機構(3)は、漸減負荷機構部(8)と、錘(5)の重量をもって負荷とする錘機構部(6)とから構成され、
前記漸減負荷機構部(8)は、入力機構(2)によって回動する回動機構(9)と、基端が回動機構(9)に連繋され先端が錘(5)に連繋され回動機構(9)の正・逆回転に伴って往復する索体(10)と、索体(10)を所定位置に支持する漸減部プーリー(11)とから構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の漸減負荷式筋力訓練機。
【請求項4】
回動機構(9)が、先部に索体(10)を止着した回動アーム(12)で構成されることを特徴とする請求項3記載の漸減負荷式筋力訓練機。
【請求項5】
回動機構(9)が、先部に索体(10)を止着したカム(13)で構成されることを特徴とする請求項3記載の漸減負荷式筋力訓練機。
【請求項6】
入力機構(2)には、人が動かす受部(7)と、受部(7)によって生ずる回動角度を増加させる増加機構(14)とが備えられ、
受部(7)によって生ずる回動角度より大きな回動角度が負荷機構(3)へ伝導されることを特徴とする請求項1又は2記載の漸減負荷式筋力訓練機。
【請求項7】
増加機構(14)は、受部(7)と連結する大円盤(27)と、回動機構(9)と連結する小円盤(28)と、大円盤(27)と小円盤(28)とに掛け回して両円盤を連結する可撓索体(33)とから構成されることを特徴とする請求項6記載の漸減負荷式筋力訓練機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−239232(P2006−239232A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−60840(P2005−60840)
【出願日】平成17年3月4日(2005.3.4)
【出願人】(000103471)オージー技研株式会社 (109)