漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット
【課題】ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループ関して最適化された漸進的なゴルフクラブのセットを提供する。
【解決手段】楕円形パッド構造が打撃面のバックにある漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、その楕円形パッド構造はセットの各ゴルフクラブのロフトと長さに関して予め定められたゴルファーの打撃パターンの場所、形及びサイズに対応する。楕円形パッドは、その場所、形及びサイズがロング・アイアンから、ミドル・アイアン、ショート・アイアン、そしてウエッジへ、ロング・アイアンから、ミドル・アイアン、ショート・アイアン、そしてウエッジの各々での予め定められたゴルファーの打撃パターンの場所、形及びサイズに基づいて漸進的に変化する。
【解決手段】楕円形パッド構造が打撃面のバックにある漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、その楕円形パッド構造はセットの各ゴルフクラブのロフトと長さに関して予め定められたゴルファーの打撃パターンの場所、形及びサイズに対応する。楕円形パッドは、その場所、形及びサイズがロング・アイアンから、ミドル・アイアン、ショート・アイアン、そしてウエッジへ、ロング・アイアンから、ミドル・アイアン、ショート・アイアン、そしてウエッジの各々での予め定められたゴルファーの打撃パターンの場所、形及びサイズに基づいて漸進的に変化する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で記載されるいくつかの実施形態は漸進的なゴルフクラブのセットに関し、詳しくは、本発明はスイング・パッドを有する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットに関する。
また、本出願は、引用することによって全体が本明細書に組み込まれる2010年7月27日出願の米国特許仮出願第61/368,228号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブ・ヘッドには異なる様々な形と構造がある、例えば、ウッド又はメタル・タイプ、アイアン・タイプ(ウエッジ・タイプのクラブヘッドを含む)、ユーティリティ又はスペシャルティ・タイプ、及びパター・タイプなどである。これらのタイプは各々定められた機能と構成を有する。本発明はアイアン・タイプのクラブに関して説明されるが、ここで開示される本発明の教示は他のタイプのクラブにもあてはまる。
【0003】
アイアン・タイプのゴルフクラブ・ヘッドは、一般にフロントフェース又は打撃面、バック、トウ、ヒール、トップライン、ホーゼル、及びソールを含む。フロントフェースはゴルフボールに作用しそれを打撃する。フェースには、スコアラインとも呼ばれる複数の溝が設けられてボールにスピンを与えるのを助ける。バックは打撃面の背中とも言えるものであり、ブレード・デザインであるか、マッスルバック又はキャビティバック・デザインであるかによってデザインは様々である。ホーゼルは、一般に、ゴルファーに対する特有な外観を有するような形態で、ゴルフシャフトを収容し、クラブヘッドに構造的な剛性を与えるように構成される。ゴルフクラブのソールは、スイングのときに競技地面と接触し相互作用するのでゴルフショットに特に重要である。トウはゴルフクラブ・ヘッドの中でシャフトから遠い領域であり、ヒールはゴルフクラブ・ヘッドの中でシャフトに近い領域である。トップラインはゴルフクラブ・ヘッドの最も上方の領域であり、ゴルフクラブ・ヘッドのトウとヒールとの間に延びている。
【0004】
従来のアイアン・タイプのゴルフクラブのセットでは、各クラブはシャフトの一端にクラブヘッドが取り付けられ、シャフトの他端にグリップが取り付けられたシャフトを含む。クラブヘッドはゴルフボールを打撃するためのフェースを含む。フェースと鉛直面との間の角度はロフト角と呼ばれる。
【0005】
セットは一般に、3番から9番までの呼称のアイアンとピッチング・ウエッジを含む。1番又は2番と呼ばれる一つ以上の追加的な長いアイアン、及びギャップ・ウエッジ、サンド・ウエッジ、及びロブ・ウエッジなどのウエッジがオプションとしてセットに含まれる。あるいはまた、セットは、4番から9番までの呼称のアイアン、ピッチング・ウエッジ、及びギャップ・ウエッジを含むこともある。ロング・アイアンは普通、1,2,3,4又は5番と呼ばれる。ミドル・アイアンは普通、6又は7番と呼ばれる。ショート・アイアンは普通、8又は9番と呼ばれる。ウエジは普通、P(ピッチング・ウエッジ)、S(サンド・ウエッジ)、又はL(ロブ・ウエッジ)などの文字で呼ばれるか、又はロフト角の度数で(例えば、52°、54°、56°、58°、60°などと)呼ばれる。代わりに、セットはまた、ハイブリッド・タイプのゴルフクラブを含むこともあり、これは普通1,2,3,4,及び5番アイアンなどのロング・アイアンにとって代わるものである。各アイアンは、各クラブヘッドのロフトがロング・アイアンからショート・アイアンへ増加するにつれて長さが減少するシャフトを有する。各クラブヘッドの全重量は、セットの中でシャフト長さがロング・アイアンからショート・アイアンへ減少するにつれて増加する。ゴルフ・スイングの際に各クラブが同じような感じ又はバランスを有することを適切に確実にするために、スイングウエイトとして知られている測定値が、クラブヘッドの重量とシャフト長さを定めるための規準としてしばしば用いられる。セットの中の各クラブは、それぞれ異なるロフトのクラブヘッド又は与えられたシャフト長さに対して同じスイングウエイトを有するように設計されるのが普通であるから、クラブヘッドの重量はある特定範囲に限定されることが多い。
【0006】
シャフトの長さは、クラブヘッドのロフト、慣性モーメント、及び重心の位置と共に、打撃時のボールの打ち出し条件に様々な性能特性を付与し、ゴルフボールの打ち出し角度、スピン量、飛行経路、及びボールが進む距離を決定する。飛距離は一般にロフト角の減少及びクラブ長さの増加と共に増加する。しかし、ロフト角の減少及びクラブ長さの増加と共に使用の難しさも増加する。
【0007】
アイアン・タイプのゴルフクラブは一般に次の3つのカテゴリー;すなわちブレード及びマッスルバックと、従来型キャビティバックと、最新型複合材料キャビティバックとに分けられる。ブレードはソールからトップラインまで実質的に一様な外観の伝統的なクラブであるが、ソールからトップラインにかけてテーパーがついていることもある。同様にマッスルバックはほぼ一様であるが、そのバックにリブの形の余分な質量を有し、前記リブがクラブヘッドの重心を下げるか、又は感触を改善するために用いられている。ボールの重心よりも低い重心を有するクラブヘッドは、ゴルフボールを気流に乗せやすくする。ブレード及びマッスルバック・デザインはスイート・スポットが小さい。スイート・スポットとは、ゴルフボールを打ったときに通常望ましいゴルフショットが得られるフェース部分を指す用語であるが、それが小さいためにこれらのデザインは比較的使いこなすのが難しく、普通は腕の良いゴルファーしか使用しない。しかし、腕の良いゴルファーならこれらのデザインを用いてボールを扱って望むようなゴルフショットを形成できる。
【0008】
キャビティバックは、打撃面の反対側のクラブのバックに中空部分又はキャビティを設けることによりクラブの質量をクラブの周縁部に移す。キャビティによって生まれた周縁部の重量はクラブの慣性モーメントを増加させる。慣性モーメントとはトルク、例えば中心から外れたヒットによって生ずるトルク、に対するクラブの抵抗を表す測定量である。これはスイート・スポットがより大きい寛大なクラブを生み出す。より大きなスイート・スポットは使用しやすさを高める。キャビティによって生ずるクラブヘッドの質量の減少はまた、クラブのフェースのサイズを大きくすることを可能にし、さらにスイート・スポットを拡大する。これらのクラブはブレードやマッスルバックよりヒットしやすく、腕が劣る初心者ゴルファーでもすぐに使えるようになる。
【発明の概要】
【0009】
いくつかの実施形態は漸進的なゴルフクラブのセットである。特に、いくつかの実施形態は、セットの各ゴルフクラブのロフトと長さに関して予め定められたゴルファーの打撃パターンの場所、形及びサイズに対応するスイング・パッド構造を有する漸進的なゴルフクラブのセットに関する。
【0010】
ゴルファーは、技能、体力、コース状態及びライなどの要因のため、ボールを正確にクラブのスイート・スポットで毎回毎回打てない。その代わりに、ゴルファーはゴルフクラブの打撃面の様々な場所でボールを打っている。それらの様々な場所は打撃面上の楕円形のパターンで近似できることがはっきりしている。さらに、本出願者は、この楕円形パターンが様々な技能レベルのゴルファーの間で異なり、それはハンディキャップによって近似できることを明らかにした。また、本出願者は、この楕円形パターンがある与えられた技能レベルのゴルファーに関して、ロング・アイアン、ミドル・アイアン、ショート・アイアン及びウエッジによって異なるということも明らかにした。
【0011】
ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して、打撃面上の楕円形パターンはボール打撃の大多数を包含し、好ましくはある与えられたロフトのゴルフクラブに関してボール打撃の少なくとも60%, 70%, 75%, 80% 又は90%を包含する。したがって、ある実施形態では、与えられたロフト及び長さのゴルフクラブ・ヘッドが、ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して、例えば楕円形パターンに基づいて最適化される。さらに、本出願者は、各ゴルフクラブ・ヘッドが個別に、ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して、例えば楕円形パターンに基づいて最適化でき、それにより漸進的なゴルフクラブ又はゴルフクラブ・ヘッドのセットが得られることを明らかにした。
【0012】
本発明のある実施形態では、ゴルフクラブのロフトとクラブ長さに基づいて予め定められたゴルファーの打撃パターンの場所、形及びサイズと相関するスイング・パッドがゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックに配置される。すなわち、ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して、打撃面のバックにおけるスイング・パッドは、与えられたロフトのゴルフクラブに関するボール打撃の大多数に、好ましくはボール打撃の少なくとも60%, 70%, 75%, 80% 又は90%に、場所、形及びサイズが対応する。スイング・パッドとは、ゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックに配置される、突出部などの形で厚さが増加した区域である。スイング・パッドは予め定められた厚さを有し、打撃面の材料と同じか又は異なる材料から作ることができる。望ましくは、スイング・パッドは一定の厚さを有する。スイング・パッドは、典型的には金属材料で作られる。ある実施形態では、スイング・パッドは楕円形パッドとして記載される。いくつかの実施形態では、スイング・パッドはゴルフクラブ・ヘッドの打撃面と一体的に形成される。別の実施形態では、スイング・パッドはゴルフクラブ・ヘッドの打撃面及びボディと一体的に形成される。
【0013】
スイング・パッドの利点は多数ある。一つの利点は、スイング・パッドを付加することにより、スイング・パッドなしのゴルフクラブ・ヘッドに比べてスイート・スポットが一般に大きくなることである。その結果、ゴルファーは、ボールの飛行経路、飛距離と結果の向上を達成する。別の利点は、ゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックにスイング・パッドを有するゴルフクラブは、打撃の感触が良くなるということで、主に打撃ポイントの後ろにスイング・パッドの付加的な質量があることによってスイング・パッドなしのゴルフクラブに比べて打撃の感触が良くなる。いくつかの実施形態では、感触を犠牲にすることなくクラブヘッドの打撃面から重量を取り除くことができる。これは、打撃ポイントの後ろにスイング・パッドが存在することに起因しており、スイング・パッドを囲む部分を薄くすることも可能にする。取り除かれた材料は他のところに配置してクラブヘッドの他の特性を改善することができる。いくつかの実施形態では、スイング・パッドの厚さが一様であり、この一定の厚さはボール打撃の大多数に一定の感覚を与えることにより、ゴルフクラブの感触をさらに高めることができる。何故なら、ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して、ボール打撃の大多数はスイング・パッド・ゾーン内又はその近くで起こるからである。
【0014】
スイング・パッドの別の利点は、スイング・パッドなしのゴルフクラブ・ヘッドに比べてボールの飛行経路、飛距離及び結果に、より一貫性があるものになるということである。スイング・パッドなしのゴルフクラブ・ヘッドは、普通、打撃面の厚さが一定である。その結果、打撃面の中心で反発係数(COR)が高くなる。反発係数は打撃面の中心から離れると減少する。その結果、ボールの飛行経路と飛距離は打撃面の中心における打撃と比べてそれほど最適ではなくなる。その一つの結果として、ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関する平均の打撃(打撃面の正確な中心にはない)に関して、ボールは所望の距離を達成するか、又は意図した標的(例えば、グリーン)に届かないかである。しかし、ゴルファーが平均を上回るゴルフ・スイングをして、ボールを打撃面の中心近く又は正確に中心で打ったとすると、ボールは飛びすぎて意図した標的(例えば、グリーン)を越えてしまう。この問題は、技能が低くハンディが大きいゴルファーではよく見られるもので、そのゴルフ・スイングは打撃面の全面にわたってボールを打撃するが、これに対して優れたゴルファーはボールを一貫して打撃面の中心近くで打撃する。いくつかの実施形態では、一定の厚さのスイング・パッドが、スイング・パッド・ゾーンの全域にわたって一定のCORという結果を招き、それがある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関してボール打撃の大多数を説明する。
【0015】
スイング・パッドの別の利点は耐久性である。ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して、打撃の大部分はスイング・パッド・ゾーンで起こるので、スイング・パッドの付加的な質量と材料は、大部分の打撃を受けるゴルフクラブ・ヘッドの領域のゴルフクラブ・ヘッドの耐久性を高める。打撃面のスイング・パッド・ゾーンのこの高められた耐久性は、打撃面の残りの部分を、一定のフェース厚さのゴルフクラブ・ヘッドに比べてもっと薄くすることを可能にする。打撃面の残りの部分が薄くなる結果、例えば3.1 mm未満まで薄くなると、材料の節約分をゴルフクラブ・ヘッドの他の部分に移すことができる。例えば、材料をクラブのソールに移して重心(CG)を下げることができる、又は材料をクラブの周縁部に移してクラブヘッドの慣性モーメント(MOI)を大きくすることができる。
【0016】
本発明のある実施形態では、スイング・パッドは、ロング・アイアン、ミドル・アイアン、ショート・アイアン及びウエッジの間で異なり、またある与えられたロフトと長さの特定ゴルフクラブに関する、与えられたゴルファー又はゴルファーのグループの打撃パターンの場所、形及びサイズと相関関係にある。スイング・パッドが楕円形なら、それは長軸と短軸を有する。長軸はクラブのトウとヒールとの間に延びる。短軸はクラブのトップラインとソールとの間に延びる。長軸は一般に水平であり、短軸は一般に垂直である。ロング・アイアンでは、楕円形のパッドが短軸よりもずっと大きな長軸を有することが望ましい。ウエッジでは、楕円形のパッドは短軸とほぼ同じサイズの長軸を有することが望ましい。ミドル・アイアンでは、楕円形のパッドは短軸よりも大きな長軸を有することが望ましいが、その差はロング・アイアンの場合ほど大きくないことが望ましい。同様に、ショート・アイアンでは、楕円形のパッドは短軸よりも大きな長軸を有することが望ましいが、その差はミドル・アイアンの場合ほど大きくないことが望ましい。
【0017】
本発明のある実施形態では、ゴルフクラブのヘッドはエラストマーのインサートを有し、それはある与えられたロフトと長さの特定ゴルフクラブに関する、与えられたゴルファー又はゴルファーのグループの打撃パターンの場所、形及びサイズに対応する。エラストマーのインサートは、スイング・パッドに隣接して取付けられてよい。エラストマーのインサートは、望ましく減衰を与えて典型的なインサートよりも効果的である、というのも、エラストマーのインサートは、ある特定の技能レベルを有する与えられたゴルファー又はゴルファーのグループに関する大多数のフェース打撃の打撃区域の背後に中心が配置されていて、ある特定の技能レベルを有する与えられたゴルファー又はゴルファーのグループに関する打撃パターンのように形作られるからである。典型的なインサートは、適切に配置されていないか、あるいは、ある特定の技能レベルを有する与えられたゴルファー又はゴルファーのグループに関する打撃パターンと相関関係のない形やサイズのものである。
【0018】
本発明は添付の図面を参照して説明される。図面で、同様の要素は同様の参照数字又は記号で参照される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1A】5番アイアンに関する打撃パターンを示すダイアグラムである。
【図1B】8番アイアンに関する打撃パターンを示すダイアグラムである。
【図1C】ピッチング・ウエッジに関する打撃パターンを示すダイアグラムである。
【図2】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す正面図である。
【図3】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す左立面図である。
【図4】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図であり、打撃面のバックの区域と楕円形のスイング・パッドの区域を示している。
【図5】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図であり、打撃面のバックの区域と楕円形のスイング・パッドの区域を示している。
【図6】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図であり、エラストマー・インサートを示している。
【図7】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す断面図であり、図6の切断線7に対応する断面図である。
【図8】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのセットのある実施形態を示す。
【図9】本発明のエラストマー・インサートのある実施形態を示す正面図である。
【図10】本発明の3番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図11】本発明の4番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図12】本発明の5番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図13】本発明の6番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図14】本発明の7番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図15】本発明の8番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図16】本発明の9番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図17】本発明のピッチング・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図18】本発明のギャップ・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図19】本発明のサンド・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の広い範囲を示す数値範囲及びパラメータは近似的なものであるが、具体的な実施例で示される数値はできるだけ精密に報告される。しかし、どんな数値もそれぞれの試験測定で見られる標準偏差から必然的に生ずるある程度の誤差を含む。さらに、様々な変化する範囲が本明細書において数値範囲で示される場合、報告された値を含むそれらの値の任意の組み合わせを用いることができることが意図される。
【0021】
図1A,1B及び1Cは5番アイアン1,8番アイアン2及びピッチング・ウエッジ3に関する打撃パターンを示す一連のダイアグラムである。ダイアグラム1,2及び3は、異なる技能の様々なゴルファーについて行われた研究に基づく打撃パターンのデータ・プロットである。ダイアグラム1,2及び3の各点(代表的な点4,5及び6)は、一人のゴルファーが定められたゴルフクラブで一回スイングしたときのゴルフクラブ・ヘッドの打撃面とボールがぶつかる場所を示している。典型的なゴルフクラブの輪郭7,8及び9が各ダイアグラムに近似的に描かれている。試験に用いられたゴルフクラブ・ヘッドの水平方向の中心19,20及び21と垂直方向の中心22,23及び24が5番アイアン、8番アイアン及びピッチング・ウエッジの各々について示されている。典型的なゴルフクラブ・ヘッドの輪郭7,8及び9で示されたゴルフクラブ・ヘッドはデータを集めるために用いられたゴルフクラブ・ヘッドではなく、代表であるということに注意しておきたい。様々なデザインの異なるサイズ及び形のアイアン・ゴルフクラブ・ヘッドがデータを集めるために用いられた。したがって、いくつかのデータ点は典型的なゴルフクラブ・ヘッドの輪郭7,8及び9の境界の外側にあること、及び水平方向の中心19,20及び21は典型的なゴルフクラブ・ヘッドの輪郭7,8及び9の水平方向の中心に必ずしも対応していないことが見られる。ゴルフクラブの水平方向の中心は、ゴルファーのアドレス・ポジション中に競技地面にソールが触れる点(例えば、図2の38)からゴルフクラブ・ヘッドの打撃面に沿って(図2と3に示されるy軸で)測定されたときのゴルフクラブ・ヘッドのトップラインとソールとの間の中点として定義される。様々な技能のゴルファーによる多数のスイングについてデータを編纂すると楕円形のパターンが浮かび上がる。技能が低いハンディが16以上のゴルファーでは、打撃場所の大多数が楕円10,13及び16内に収まる。もっと技能が高くハンディが7から15のゴルファーでは、打撃場所の大多数が楕円11,14及び17内に収まる。技能が優れたハンディが0から6までのゴルファーでは、打撃場所の大多数が楕円12,15及び18内に収まる。この例における“大多数”という用語は、所望の結果に応じて定められる。例えば、ある与えられたゴルファー又はゴルファーのグループに関して、打撃パターンはフェース打撃データ点の51%(大多数)を包含するように描かれる。あるいはまた、ある与えられたゴルファー又はゴルファーのグループに関して、打撃パターンはフェース打撃データ点の60%, 75%, 又は90%(やはり大多数)を包含するように描かれる。
【0022】
打撃パターン・データ・プロットを分析して、本出願者は次のような結論に達した。第一に、技能の低いゴルファーは、どんなロフト又は長さのゴルフクラブに関しても高い技能のゴルファーに比べて、普通、打撃場所の分布が最大のサイズになる。第二に、打撃パターンの分布は、ゴルフクラブのロフトが増加しシャフト長さが減少するにつれてより円形に近くなる傾向がある。最後に、ゴルフクラブのロフトが増加しシャフト長さが減少するにつれて、打撃場所の分布は中心がゴルフクラブのフェース上で低くなる傾向がある。
【0023】
図2は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す正面図である。ゴルフクラブ・ヘッド30は、打撃面32,ホーゼル31,ソール33、トップライン36、トウ34及びヒール35を画定するボディ43を有する。前面フェースは、普通、複数の溝37を有する。これはスコアラインとも呼ばれ、ボールにスピンを与えるのを助ける。x軸41は水平で、ゴルファーがアドレスするときゴルフクラブ・ヘッドが置かれる地面を近似する。ソールのほぼ中点にある接地ポイント38が、ゴルファーが正しくアドレスしたときにゴルフクラブ・ヘッドのヒールとトウの間のほぼ中点で地面(x軸)に接触する。ホーゼルの中心線44がシャフトの中心線でもある。ホーゼルの中心線44の延長線とx軸との交点が原点39として定義される。y軸42はゴルフクラブ・ヘッド30のフェース32に沿った方向に定義される。
【0024】
図3は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す左立面図である。ゴルフクラブのソール33は、ゴルファーの正しいアドレスのときゴルフクラブの前端51と後端52の間のほぼ中点で地面に接触する。z軸50は、ゴルフクラブ・ヘッド30のフェース32の法線方向に定義される。
【0025】
図4は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図であり、打撃面のバックと楕円形のスイング・パッドの区域を示している。打撃面67のバックはスイング・パッド、好ましくは楕円形のパッド60を有する。楕円形パッド60は長軸68と短軸69を有する。長軸68はゴルフクラブ・ヘッド30のヒール35からトウ34へ方向付けられている。短軸69はトップライン36からソール33へ方向付けられている。したがって、長軸68はx軸41と平行に方向付けられており、短軸69はy軸42と平行に方向付けられている。長軸68の寸法は短軸69の寸法より通常は大きい。
【0026】
楕円形パッド60は、ゴルフクラブの与えられたロフトとクラブの長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの場所、形及びサイズに望ましく対応する場所、形及びサイズを有する。例えば、ハンディが7と15の間の良好なプレイヤーのための漸進的なゴルフクラブ・セットを構成することが望まれるなら、5番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドは、与えられた予め定められた打撃場所に対応する楕円形パッド60を有する。ある実施形態では、これは図1の楕円11の場所、形及びサイズになる。同様に、8番アイアンとピッチング・ウエッジのためのゴルフクラブ・ヘッドは、それぞれ与えられた予め定められた打撃場所に対応する楕円形パッド60を有する。ある実施形態では、これはそれぞれ図1に示されている8番アイアンとピッチング・ウエッジに対する楕円14と17の場所、形及びサイズに対応する。同様に、ハンディが0と6の間の高い技能のプレイヤーのための漸進的なゴルフクラブ・セットを構成することが望まれるなら、5番アイアン、8番アイアン及びピッチング・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドは、与えられた予め定められた打撃パターンに対応する楕円形パッド60を有することが望ましい。ある実施形態では、これはそれぞれ図1に示されている楕円12,15及び18の場所、形及びサイズに対応する。さらに、ハンディが15より大きく技能が低いプレイヤーのための漸進的なゴルフクラブ・セットを構成することが望まれるなら、5番アイアン、8番アイアン及びピッチング・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドは、与えられた予め定められた打撃パターンに対応する楕円形パッド60を有することが望ましい。ある実施形態では、これはそれぞれ楕円10,13及び16の場所、形及びサイズに対応する。楕円形パッド60の場所、形及びサイズは、あるゴルファー又はゴルファーのグループに関して様々なロフトとクラブ長さの様々なクラブの全ての種類にわたって打撃パターンをプロットすることによって、どんな与えられたゴルファー又はゴルファーのグループにも相関させることができることは言うまでもない。また、上の例は5番アイアン、8番アイアン及びピッチング・ウエッジだけに関するものであるが、漸進的なゴルフクラブ・セットにおけるどのアイアンも、ゴルフクラブ・セットの各アイアンのロフトとシャフト長さに関する楕円形の打撃パターンと相関関係を付けられた楕円形パッド60を有してもよいことは言うまでもない。
【0027】
楕円形パッド60は、単一の楕円形、又は多重の楕円形もしくは移行区域から構成され得る。図4に示されたある実施形態では、楕円形パッド60は3つのゾーン61,62及び63を有する。境界64は第一ゾーン61と第二ゾーン62を分離する。境界65は第二ゾーン62と第三ゾーン63を分離する。境界66は楕円形パッド60の最も外側の境界を画定し、楕円形パッド60を打撃面67のバックの他の部分から分離する。
【0028】
3つのゾーン61,62及び63は厚さが異なってもよい。ここで言う厚さとは、楕円形パッド60上の点から打撃面67のバックまで、打撃面67のバックの面に直角な方向に(すなわち、z方向に)測定されるものである。例えば、第一ゾーン61がある厚さであるとする。第二ゾーン62と第三ゾーン63は第一ゾーン61の厚さと打撃面67のバックの残りの部分との間の厚さになる。普通、第二ゾーン62と第三ゾーン63は第一ゾーン61と打撃面67のバックの残りの部分との間の移行部分を提供し、したがって普通、厚さは第一ゾーンの厚さとゼロの間で変化する。
【0029】
ある実施形態では、楕円形パッド60は多重の楕円から構成できる。例えば、境界64で囲まれる楕円は第一の楕円であり、境界65で囲まれる楕円は第二の楕円であり、境界66で囲まれる楕円は第三の楕円である。これらの多重の楕円の各々は任意のボール打撃パターンに別々に対応することができる。例えば、第一の楕円は第一の場所と第一のサイズを有し、この第一の場所と第一のサイズは、予め定められたゴルファー又は(同様の技能レベルの)ゴルファーのグループの第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく第一の打撃パターンに対応する。第二の楕円は第二の場所と第二のサイズを有し、この第二の場所と第二のサイズは予め定められたゴルファー又は(同様の技能レベルの)ゴルファーのグループの同じ第一のゴルフクラブのロフトとクラブ長さに基づく第二の打撃パターンに対応する。すなわち、例えば、第一の楕円が予め定められたゴルファー又は同様の技能レベルのゴルファーのグループの“良い”ボール打撃の打撃パターンに対応し、第二の楕円はそのゴルファー又は同様の技能レベルのゴルファーのグループの残りのボール打撃の打撃パターンの大多数に対応する。別の実施形態では、第一の楕円は、ハンディが0と6の間にある優れた技能のプレイヤーの打撃パターンに対応し、第二の楕円は、ハンディが7から15までの間にある良い技能のプレイヤーの打撃パターンに対応し、第三の楕円は、ハンディが16より大きい低い技能のプレイヤーの打撃パターンに対応する。これらの多重の楕円の中心は同じ場所であっても、所望の打撃パターンの場所によって中心が異なる場所であってもよい。
【0030】
上述したように、あるゴルファー又はゴルファーのグループで、ボール打撃の大多数が楕円形のパッド60内で望ましく起こるので、結果として、一定の厚さの打撃面を有するゴルフクラブに比べて、より固く感じられ、ボールの飛行経路、飛距離、及び結果に、より一貫性があり、より耐久性が高いゴルフクラブが得られる。いくつかの実施形態で、パッド60は、ある与えられたゴルファー又はゴルファーのグループでの実際のボール打撃パターンよりも小さくてもよい。パッド60のサイズと形は、重量の節約など他の問題に対処するために変えることができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、パッド60は楕円ではない。代わりに、それは不規則な形の領域であって、幾何学の用語で正確に記述できることもできないことがある。しかし、打撃面の背後のパッドはボール打撃の大多数を包含し、好ましくはある与えられたロフトのゴルフクラブで、ボール打撃の少なくとも60%, 70%, 75%, 80%又は90%を包含することが好ましい。いくつかの実施形態では、スイング・パッドは全く楕円でなく、異なる形、例えば、三角形、正方形、六角形、又はその他の多角形又は不規則な形である。しかし、非楕円形パッド、例えば正方形、は前述のボール打撃パターンと最適に相関していないので最適な形のスイング・パッドにはならない。例えば、(ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して)与えられたロフトのゴルフクラブでボール打撃の75%を包含する正方形のスイング・パッドを作り出すことが望まれるなら、その正方形のスイング・パッドは、(ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループで)同じゴルフクラブのボール打撃の75%を包含する楕円形のスイング・パッドに比べて面積が大きくなると予想される。これは、前述のボール打撃パターンが自然に楕円形になるためである。すなわち、ボール打撃の一定の割合を含み、ある特定の厚さを有する正方形のスイング・パッドは、ボール打撃の同じ割合を含む同じ厚さを有する楕円形のスイング・パッドよりも重くなるであろう。これは正方形のスイング・パッドの過剰さに起因する余分の重量という結果を招く。これに対して楕円形のスイング・パッドというデザインでは、(正方形のスイング・パッドに比べて)重量の節約になる分を、例えばゴルフクラブ・ヘッドのCGやMOIを改善するために、クラブヘッドの他の部分に移すことができる。さらに、正方形のスイング・パッドを実施したとき、その正方形のスイング・パッドの周縁部分の一部(例えば、上方ヒール及び上方トウのコーナー)はボール打撃が起こることがほとんど予期されない場所に位置しているので、正方形のスイング・パッド(これらの場所に延びている)を備えることによる利益は著しく小さくなる。したがって、楕円形のスイング・パッドに比べて正方形のスイング・パッドは望ましくないと考えられる。
【0032】
いくつかの実施形態では、楕円形パッド60は、打撃面67のバックの残りの部分やゴルフクラブのボディ43と同じ材料で構成することも異なる材料で構成することもできる。例えば、ゴルフクラブのボディ43は、打撃面67のバックの残りの部分も含めて第一の材料で、楕円形パッド60なしで構成されることがあり、その結果は一定の厚さの打撃面を有するゴルフクラブ・ヘッドになる。楕円形パッド60が第二の材料で構成され、機械分野で公知の様々な方法、例えば溶接、機械的固定、及びろう付けなどによって打撃面のバックに取り付けられてよい。楕円形パッド60の第二の材料はゴルフクラブ・ボディ43の第一の材料と異なる材料性質を有するものであってよい。例えば、楕円形パッド60の第二の材料はゴルフクラブ・ボディ43の第一の材料よりも密度が高くてもよい。ある実施形態では、ゴルフクラブ・ボディ43は、打撃面67のバックの残りの部分も含めて、ただし楕円形パッド60に隣接する打撃面を含むゴルフクラブ・ボディ43の区域を除いて、第一の材料で構成される。楕円形パッド60と、楕円形パッド60に隣接する打撃面を含むゴルフクラブ・ボディ43の区域(これはゴルフクラブ30の正面打撃面を含む)とが第二の材料で構成されてよい。第二の材料で構成される楕円形パッド60と楕円形パッド60に隣接するゴルフクラブ30の正面打撃面の区域(やはり第二の材料で構成される)は、一体構造であっても、二つ以上の別々の部片であってもよい。これらの部片は共に取り付けられ、ゴルフクラブ・ボディ43に取り付けられる。
【0033】
図5は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図であり、打撃面のバックの区域と楕円形のスイング・パッドの区域を示している。この実施形態では、楕円形パッド72は、ソール33の輪郭から角度をつけて延び、ヒール35とソール33の側の一点からトウ34とトップライン36の側の一点に向いた長軸70を有する。長いアイアンでは、特にゴルフボールをティーから打ち出す場合、与えられたロフトとシャフト長さのゴルフクラブに関して、ある特定の技能レベルを有するゴルファー又はゴルファーのグループに関する打撃パターンはゴルフクラブのソールから角度をつけて延びている。したがって、与えられたロフトとシャフト長さのゴルフクラブに関して、ある特定の技能レベルを有するゴルファー又はゴルファーのグループに関する打撃パターンとマッチするように角度がつけられた楕円形パッド70を有するゴルフクラブ・ヘッド30は、上述した利点を大きく備える。
【0034】
図6は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図であり、ゴルフクラブ・ヘッドのバックに取り付けられたエラストマー・インサートを示している。図9は、本発明のエラストマー・インサートのある実施形態を示す正面図である。ある実施形態では、ゴルフクラブ・ヘッド30は第一の材料で作られたボディ43を有する。第一の材料は、典型的にはあるタイプの金属であり、例えば炭素鋼、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、及び上記の金属の合金、などである。ある実施形態では、ゴルフクラブ・ボディ43は17−4ハイパ鋼を含む第一の材料で作られる。ゴルフクラブ・ヘッド30は、また、ゴルフクラブ・ヘッド30の打撃面のバックに取り付けられたエラストマーのインサート81を有する。エラストマー・インサート81は一種以上の減衰材料を含み、前記減衰材料は中心を外した打撃で発生する振動を含むクラブヘッドの振動を減衰させることができる。好ましい減衰材料としては、熱可塑性ポリマー又は熱硬化性ポリマーとして知られた材料、例えばゴム、ウレタン、ポリウレタン、ブタジエン、ポリブタジエン、シリコーン、及びそれらの組合せなどがある。エネルギーが打撃の際にクラブからボールに移される。しかし、一部のエネルギーは打撃によって生ずるヘッドの振動で失われる。この振動はユーザーの感触と音の両方に望ましくない感覚を生み出す。エラストマー・インサート81の粘弾性減衰材料は金属のクラブヘッドと、特に楕円形パッド60と直接接触しているので、この振動を減衰させる働きをして、音と感触を改善する。
【0035】
ある実施形態では、ゴルフクラブ・ヘッド30はキャビティバック・アイアンであり、エラストマー・インサート81がキャビティ内に好適に嵌合している。エラストマー・インサート81は楕円形部分80を有し、前記楕円形部分80はゴルフクラブ・ヘッド30の楕円形パッドに対応し、かつ予め定められたロフトとシャフト長さのゴルフクラブに関して特定の技能を有する与えられたゴルファー又はゴルファーのグループの打撃パターンに対応している。エラストマー・インサート81はゴルフクラブ・ヘッド30の打撃面のバックに、普通は接着剤又は接着テープを用いて取り付けられる。接着テープは、それ自身様々な減衰材料で、例えばエラストマー・インサートについて述べたようなもので構成することができ、また様々な厚さにできる。ある実施形態では、エラストマー・インサート81はゴルフクラブ・ヘッド30の打撃面のバックに3M VHB(超強力接着)テープを用いて取り付けられる。エラストマー・インサート81の楕円形部分80は境界82によってエラストマー・インサート81の他の部分から区別される。
【0036】
ある実施形態では、楕円形パッド60は3番アイアン、4番アイアン及び5番アイアンでは実質的に同じ第一のサイズであり、6番アイアン及び7番アイアンでは実質的に同じ第二のサイズであり、8番アイアン及び9番アイアンでは実質的に同じ第三のサイズであり、ピッチング・ウエッジ及びギャップ・ウエッジでは実質的に同じ第四のサイズであり、サンド・ウエッジでは第五のサイズである。前記のアイアンの打撃場所データ・プロットは上記のようなアイアンの5つのグループにグループ分けできる。すなわち3番アイアン、4番アイアン及び5番アイアンの打撃場所データ・プロットは実質的に互いに同様であり、6番アイアン及び7番アイアンの打撃場所データ・プロットは実質的に互いに同様であり、8番アイアン及び9番アイアンの打撃場所データ・プロットは実質的に互いに同様であり、ピッチング・ウエッジ及びギャップ・ウエッジの打撃場所データ・プロットは実質的に互いに同様である。この実施形態では、打撃面67のバックの残りの部分が、3番アイアン、4番アイアン及び5番アイアンでは一つのサイズであり、6番アイアン及び7番アイアンでは第二のサイズであり、8番アイアン及び9番アイアンでは第三のサイズであり、ピッチング・ウエッジ及びギャップ・ウエッジでは第四のサイズであり、サンド・ウエッジでは第五のサイズである。5つのサイズへのこのグループ分けによって、特にエラストマー・インサート81の製造において製造を容易にすることができ、エラストマー・インサート81は、3番アイアンからサンド・ウエッジまで各アイアンに一つのサイズではなく、5つのサイズしか必要とされないからである。
【0037】
図7は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す断面図であり、図6の切断線7に対応する断面図である。ある実施形態では、ゴルフクラブ・ボディ43の打撃面32のバックは楕円形パッド60を有し、それが場所94から場所95まで延びている。エラストマー・インサート81はゴルフクラブ・ボディ43の打撃面32のバックに取り付けられている。ギャップ93がエラストマー・インサート81と打撃面32のバックとの間に存在する。このギャップ93は、接着剤又は接着テープで埋められて、エラストマー・インサート81の打撃面32のバックへの取り付けを容易にする。
【0038】
ある実施形態では、ゴルフクラブ・ヘッド43は中空の凹み92と第二のインサート91を含むことができる。第二のインサート91は、普通、密な物質で作られ、それによってゴルフクラブ・ヘッド43の重心は、第二のインサート91がない場合のゴルフクラブ・ヘッドに比べて、ソール38に近くなるとともに打撃面32からさらに離れる。
【0039】
図8は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのセットのある実施形態を示し、5番アイアン100、7番アイアン101、9番アイアン102、ギャップ・ウエッジ103,及びサンド・ウエッジ104を示している。ゴルフクラブ・ヘッドは各々エラストマー・インサート105,106,107,108及び109を有する。エラストマー・インサート105,106,107,108及び109の楕円形部分110,111,112,113及び114は形と場所が漸進的に変化し、前記楕円形部分はゴルフクラブ・ヘッドの楕円形パッド、並びに与えられたゴルフクラブでのある特定の技能を有する与えられたゴルファー又はゴルファーのグループの打撃パターンに対応する。ある実施形態では、サンド・ウエッジ104のエラストマー・インサート109の楕円形部分は楕円形部分114を有する。この楕円形部分114は、ギャップ・ウエッジ103のエラストマー・インサート108の楕円形部分113よりも、長軸の長さ対短軸の長さの比が1に近い(すなわち、より円に近い形である)。同様に、ウエッジから、ショート・アイアン、そしてロング・アイアンへと進むにつれて、異なるゴルフクラブ・ヘッドのそれぞれのエラストマー・インサートの楕円形部分の長軸の長さ対短軸の長さの比は大きくなってゆく。
【0040】
上述したように、楕円形パッドはロフトとシャフト長さが異なる様々なゴルフクラブによって変化してよい。本発明のある実施形態では、楕円形パッドは、ロング・アイアン、ミドル・アイアン、ショート・アイアン、及びウエッジ間で異なり、与えられたロフトと長さの特定のゴルフクラブに関する、与えられたゴルファー又はゴルファーのグループの打撃パターンの場所、形及びサイズに相関関係を有する。ゴルフクラブのセット全体にわたって、所望の楕円形パッドのサイズ、形及び場所を実現するために、様々なパラメータは、ありとあらゆるゴルフクラブ・ヘッドのデザインをそのそれぞれのボール打撃データとマッチさせようとするなかで、変えられてよい。
【0041】
ある実施形態では、楕円形パッドの中心の場所は漸進的セットのそれぞれのゴルフクラブ・ヘッドで同じである。別の実施形態では、第一のゴルフクラブ・ヘッドの第一の長軸と第一の短軸の差は、第二のゴルフクラブ・ヘッドの第二の長軸と第二の短軸の差より大きい。普通、第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトは第二のゴルフクラブ・ヘッドより小さい。この漸進的なセットでは、このセットのゴルフクラブ・ヘッドの長軸と短軸の差は、ゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増加するにつれて小さくなる。また、ロング・アイアンからミドル・アイアン、ショート・アイアンそしてウエッジへと、楕円形パッドの形はゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増加するにつれて円に近くなる。
【0042】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは打撃面のバックによって定められる面積を有する。第一のクラブヘッドはまた、第一のクラブヘッドの楕円形パッドに関連した面積、あるいはまた楕円形パッドの長軸と短軸に関連した面積を有する。第一の比は、第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックの面積の、第一の楕円形パッドの面積に対する比率として定義される。同様に、第二のクラブヘッドは打撃面のバックによって定められる面積を有する。第二のクラブヘッドはまた、第二のクラブヘッドの楕円形パッドに関連した面積、あるいはまた楕円形パッドの長軸と短軸に関連した面積を有する。第二の比は、第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックの面積の、第二の楕円形パッドの面積に対する比率として定義される。第一の比は第二の比より大きい。普通、第一のクラブヘッドは第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さなロフトを有し、この比は漸進的セットの中でゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増加するにつれて小さくなる。例えば、ある実施形態では、5番アイアン(第一のクラブ)は、打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第一の比が3.64であり;7番アイアン(第二のクラブ)は、打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第二の比が3.45であり;9番アイアン(第三のクラブ)は、打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第三の比が3.34であり;ピッチング・ウエッジ(第四のクラブ)は、打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第四の比が2.89であり;ギャップ・ウエッジ(第五のクラブ)は、打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第五の比が2.62であり;サンド・ウエッジ(第六のクラブ)は、打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第六の比が2.81である。
【0043】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックによって定められる面積を有する。第一のクラブヘッドはまた、第一のクラブヘッドの楕円形パッドに関連した、あるいは代わりに楕円形パッドの長軸と短軸に関連した面積を有する。第一の比は、第一のゴルフクラブ・ヘッドの楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、第一の楕円形パッドの面積に対する比率として定義される。同様に、第二のクラブヘッドは楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックによって定められる面積を有する。第二のクラブヘッドはまた、第二のクラブヘッドの楕円形パッドに関連した、あるいは代わりに楕円形パッドの長軸と短軸に関連した面積を有する。第二の比は、第二のゴルフクラブ・ヘッドの楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、第二の楕円形パッドの面積に対する比率として定義される。第一の比は第二の比より大きい。普通、第一のクラブヘッドは第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さなロフトを有し、この比は漸進的セットの中でゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増加するにつれて小さくなる。例えば、ある実施形態では、5番アイアン(第一のクラブ)は、楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第一の比が2.64であり;7番アイアン(第二のクラブ)は、楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第二の比が2.45であり;9番アイアン(第三のクラブ)は、楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第三の比が2.34であり;ピッチング・ウエッジ(第四のクラブ)は、楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第四の比が1.89であり;ギャップ・ウエッジ(第五のクラブ)は、楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第五の比が1.62であり;サンド・ウエッジ(第六のクラブ)は、楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第六の比が1.81である。
【0044】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の長軸と第一の短軸を有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の長軸と第二の短軸を有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二の長軸は第一の長軸より短い。普通、第一のクラブヘッドは、第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さいロフトを有し、ゴルフクラブ・ヘッドの楕円形パッドの長軸は、漸進的セットにおいてゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増大するにつれて短くなる。
【0045】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の長軸と第一の短軸を有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の長軸と第二の短軸を有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第一の短軸は第二の短軸より短い。普通、第一のクラブヘッドは、第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さいロフトを有し、ゴルフクラブ・ヘッドの楕円形パッドの短軸は、漸進的セットにおいてゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増大するにつれて長くなる。
【0046】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第一の厚さは第二の厚さと同じである。楕円形パッドの厚さは漸進的セット全体にわたって一定である。
【0047】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第一の厚さは第二の楕円形パッドの第二の厚さより小さい。普通、第一のクラブヘッドは、第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さいロフトを有し、ゴルフクラブ・ヘッドの楕円形パッドの厚さは漸進的セットにおいてゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増加するにつれて厚くなる。
【0048】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第一のクラブヘッドは、第一の厚さの打撃面を有する。第二のクラブヘッドは、第二の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の厚さの打撃面を有する。第二のクラブヘッドの打撃面の第二の厚さは第一のクラブヘッドの打撃面の第一の厚さより大きい。普通、第一のクラブヘッドは、第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さいロフトを有し、ゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の厚さは漸進的セットにおいてゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増大するにつれて厚くなる。
【0049】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第一のクラブヘッドは、第一の厚さの打撃面を有する。第二のクラブヘッドは、第二の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の厚さの打撃面を有する。第一の比は、第一のクラブヘッドの楕円形パッドの第一の厚さの、第一のクラブヘッドの打撃面の第一の厚さに対する比率として定義される。第二の比は、第二のクラブヘッドの楕円形パッドの第二の厚さの、第二のクラブヘッドの打撃面の第二の厚さに対する比率として定義される。第一の比は第二の比と同じである。楕円形パッドの厚さのクラブヘッドの打撃面の厚さに対するこの比率は漸進的セット全体をとおして一定である。
【0050】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の中心位置を有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の中心位置を有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第一の垂直距離は、第一の楕円形パッドの中心から第一のゴルフクラブ・ヘッドのソールまでy軸に沿って測定される。第二の垂直距離は、第二の楕円形パッドの中心から第二のゴルフクラブ・ヘッドのソールまでy軸に沿って測定される。第一の垂直距離は第二の垂直距離より大きい。普通、第一のクラブヘッドは、第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さいロフトを有し、楕円形パッドの中心からクラブヘッドのソールまでの垂直距離は、漸進的セットにおいてゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増大するにつれて減少する。
【0051】
以下は、本発明の漸進的ゴルフクラブのセットのある実施形態のゴルフクラブ・パラメータの表である。
【表1】
【0052】
図10〜19は、それぞれ、本発明の漸進的ゴルフクラブ・ヘッドのセットのある実施形態の3番アイアン120,4番アイアン122,5番アイアン124,6番アイアン126,7番アイアン128,8番アイアン130,9番アイアン132,ピッチング・ウエッジ134,ギャップ・ウエッジ136,及びサンド・ウエッジ138を示す。図10〜19に示された実施形態は、ほぼ上の表に示されたゴルフクラブ・パラメータを有する漸進的ゴルフクラブのセットに対応している。
【0053】
以下は、本発明の漸進的ゴルフクラブのセットの別の実施形態のゴルフクラブ・パラメータの表であり、様々なパラメータの有効範囲を示している。
【表2】
【0054】
本明細書で用いられる場合、後方、前方、下方、などの方向に関する言及は、アドレス・ポジションで接地させたクラブヘッドに関するものである。例えば、図2と3を見よ。方向に関する言及は、本明細書に開示された本発明の概念の理解を容易にするために含められたものであり、本発明を制限するものとして読んではならない。
【0055】
本発明の好ましい実施形態について上で説明したが、それらは例として示しただけであり、本発明を制限するものではない。形態や細部には本発明の精神と範囲から逸脱することなく様々な変更が可能であることは当業者には明らかであろう。例えば、本発明の概念は主にアイアン・タイプのゴルフクラブ・ヘッドに関して説明されたが、そのコンセプトはウッド・タイプ、ハイブリッド・タイプ、及びパター・タイプなど他のクラブヘッドにも適用できる。したがって、本発明は上述した例示的な実施形態によって限定されず、特許請求の範囲及びその等価物によってのみ規定されなければならない。さらに、本発明のいくつかの利点が本明細書で説明されたが、本発明の特定の実施形態によって必ずしもすべてのそのような利点が実現されるとは限らないことは言うまでもない。したがって、本発明は、ここに教示されたような一つの利点又は利点のグループを実現又は最適化するが、ここで教示又は示唆されたその他の利点を必ずしも達成しない仕方で実施又は実行できることは、当業者には認識されるであろう。
【符号の説明】
【0056】
31 ホーゼル
32 打撃面
33 ソール
36 トップライン
34 トウ
35 ヒール
43 ボディ
60 楕円形のパッド
67 打撃面
68 長軸
69 短軸
【技術分野】
【0001】
本明細書で記載されるいくつかの実施形態は漸進的なゴルフクラブのセットに関し、詳しくは、本発明はスイング・パッドを有する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットに関する。
また、本出願は、引用することによって全体が本明細書に組み込まれる2010年7月27日出願の米国特許仮出願第61/368,228号の優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブ・ヘッドには異なる様々な形と構造がある、例えば、ウッド又はメタル・タイプ、アイアン・タイプ(ウエッジ・タイプのクラブヘッドを含む)、ユーティリティ又はスペシャルティ・タイプ、及びパター・タイプなどである。これらのタイプは各々定められた機能と構成を有する。本発明はアイアン・タイプのクラブに関して説明されるが、ここで開示される本発明の教示は他のタイプのクラブにもあてはまる。
【0003】
アイアン・タイプのゴルフクラブ・ヘッドは、一般にフロントフェース又は打撃面、バック、トウ、ヒール、トップライン、ホーゼル、及びソールを含む。フロントフェースはゴルフボールに作用しそれを打撃する。フェースには、スコアラインとも呼ばれる複数の溝が設けられてボールにスピンを与えるのを助ける。バックは打撃面の背中とも言えるものであり、ブレード・デザインであるか、マッスルバック又はキャビティバック・デザインであるかによってデザインは様々である。ホーゼルは、一般に、ゴルファーに対する特有な外観を有するような形態で、ゴルフシャフトを収容し、クラブヘッドに構造的な剛性を与えるように構成される。ゴルフクラブのソールは、スイングのときに競技地面と接触し相互作用するのでゴルフショットに特に重要である。トウはゴルフクラブ・ヘッドの中でシャフトから遠い領域であり、ヒールはゴルフクラブ・ヘッドの中でシャフトに近い領域である。トップラインはゴルフクラブ・ヘッドの最も上方の領域であり、ゴルフクラブ・ヘッドのトウとヒールとの間に延びている。
【0004】
従来のアイアン・タイプのゴルフクラブのセットでは、各クラブはシャフトの一端にクラブヘッドが取り付けられ、シャフトの他端にグリップが取り付けられたシャフトを含む。クラブヘッドはゴルフボールを打撃するためのフェースを含む。フェースと鉛直面との間の角度はロフト角と呼ばれる。
【0005】
セットは一般に、3番から9番までの呼称のアイアンとピッチング・ウエッジを含む。1番又は2番と呼ばれる一つ以上の追加的な長いアイアン、及びギャップ・ウエッジ、サンド・ウエッジ、及びロブ・ウエッジなどのウエッジがオプションとしてセットに含まれる。あるいはまた、セットは、4番から9番までの呼称のアイアン、ピッチング・ウエッジ、及びギャップ・ウエッジを含むこともある。ロング・アイアンは普通、1,2,3,4又は5番と呼ばれる。ミドル・アイアンは普通、6又は7番と呼ばれる。ショート・アイアンは普通、8又は9番と呼ばれる。ウエジは普通、P(ピッチング・ウエッジ)、S(サンド・ウエッジ)、又はL(ロブ・ウエッジ)などの文字で呼ばれるか、又はロフト角の度数で(例えば、52°、54°、56°、58°、60°などと)呼ばれる。代わりに、セットはまた、ハイブリッド・タイプのゴルフクラブを含むこともあり、これは普通1,2,3,4,及び5番アイアンなどのロング・アイアンにとって代わるものである。各アイアンは、各クラブヘッドのロフトがロング・アイアンからショート・アイアンへ増加するにつれて長さが減少するシャフトを有する。各クラブヘッドの全重量は、セットの中でシャフト長さがロング・アイアンからショート・アイアンへ減少するにつれて増加する。ゴルフ・スイングの際に各クラブが同じような感じ又はバランスを有することを適切に確実にするために、スイングウエイトとして知られている測定値が、クラブヘッドの重量とシャフト長さを定めるための規準としてしばしば用いられる。セットの中の各クラブは、それぞれ異なるロフトのクラブヘッド又は与えられたシャフト長さに対して同じスイングウエイトを有するように設計されるのが普通であるから、クラブヘッドの重量はある特定範囲に限定されることが多い。
【0006】
シャフトの長さは、クラブヘッドのロフト、慣性モーメント、及び重心の位置と共に、打撃時のボールの打ち出し条件に様々な性能特性を付与し、ゴルフボールの打ち出し角度、スピン量、飛行経路、及びボールが進む距離を決定する。飛距離は一般にロフト角の減少及びクラブ長さの増加と共に増加する。しかし、ロフト角の減少及びクラブ長さの増加と共に使用の難しさも増加する。
【0007】
アイアン・タイプのゴルフクラブは一般に次の3つのカテゴリー;すなわちブレード及びマッスルバックと、従来型キャビティバックと、最新型複合材料キャビティバックとに分けられる。ブレードはソールからトップラインまで実質的に一様な外観の伝統的なクラブであるが、ソールからトップラインにかけてテーパーがついていることもある。同様にマッスルバックはほぼ一様であるが、そのバックにリブの形の余分な質量を有し、前記リブがクラブヘッドの重心を下げるか、又は感触を改善するために用いられている。ボールの重心よりも低い重心を有するクラブヘッドは、ゴルフボールを気流に乗せやすくする。ブレード及びマッスルバック・デザインはスイート・スポットが小さい。スイート・スポットとは、ゴルフボールを打ったときに通常望ましいゴルフショットが得られるフェース部分を指す用語であるが、それが小さいためにこれらのデザインは比較的使いこなすのが難しく、普通は腕の良いゴルファーしか使用しない。しかし、腕の良いゴルファーならこれらのデザインを用いてボールを扱って望むようなゴルフショットを形成できる。
【0008】
キャビティバックは、打撃面の反対側のクラブのバックに中空部分又はキャビティを設けることによりクラブの質量をクラブの周縁部に移す。キャビティによって生まれた周縁部の重量はクラブの慣性モーメントを増加させる。慣性モーメントとはトルク、例えば中心から外れたヒットによって生ずるトルク、に対するクラブの抵抗を表す測定量である。これはスイート・スポットがより大きい寛大なクラブを生み出す。より大きなスイート・スポットは使用しやすさを高める。キャビティによって生ずるクラブヘッドの質量の減少はまた、クラブのフェースのサイズを大きくすることを可能にし、さらにスイート・スポットを拡大する。これらのクラブはブレードやマッスルバックよりヒットしやすく、腕が劣る初心者ゴルファーでもすぐに使えるようになる。
【発明の概要】
【0009】
いくつかの実施形態は漸進的なゴルフクラブのセットである。特に、いくつかの実施形態は、セットの各ゴルフクラブのロフトと長さに関して予め定められたゴルファーの打撃パターンの場所、形及びサイズに対応するスイング・パッド構造を有する漸進的なゴルフクラブのセットに関する。
【0010】
ゴルファーは、技能、体力、コース状態及びライなどの要因のため、ボールを正確にクラブのスイート・スポットで毎回毎回打てない。その代わりに、ゴルファーはゴルフクラブの打撃面の様々な場所でボールを打っている。それらの様々な場所は打撃面上の楕円形のパターンで近似できることがはっきりしている。さらに、本出願者は、この楕円形パターンが様々な技能レベルのゴルファーの間で異なり、それはハンディキャップによって近似できることを明らかにした。また、本出願者は、この楕円形パターンがある与えられた技能レベルのゴルファーに関して、ロング・アイアン、ミドル・アイアン、ショート・アイアン及びウエッジによって異なるということも明らかにした。
【0011】
ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して、打撃面上の楕円形パターンはボール打撃の大多数を包含し、好ましくはある与えられたロフトのゴルフクラブに関してボール打撃の少なくとも60%, 70%, 75%, 80% 又は90%を包含する。したがって、ある実施形態では、与えられたロフト及び長さのゴルフクラブ・ヘッドが、ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して、例えば楕円形パターンに基づいて最適化される。さらに、本出願者は、各ゴルフクラブ・ヘッドが個別に、ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して、例えば楕円形パターンに基づいて最適化でき、それにより漸進的なゴルフクラブ又はゴルフクラブ・ヘッドのセットが得られることを明らかにした。
【0012】
本発明のある実施形態では、ゴルフクラブのロフトとクラブ長さに基づいて予め定められたゴルファーの打撃パターンの場所、形及びサイズと相関するスイング・パッドがゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックに配置される。すなわち、ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して、打撃面のバックにおけるスイング・パッドは、与えられたロフトのゴルフクラブに関するボール打撃の大多数に、好ましくはボール打撃の少なくとも60%, 70%, 75%, 80% 又は90%に、場所、形及びサイズが対応する。スイング・パッドとは、ゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックに配置される、突出部などの形で厚さが増加した区域である。スイング・パッドは予め定められた厚さを有し、打撃面の材料と同じか又は異なる材料から作ることができる。望ましくは、スイング・パッドは一定の厚さを有する。スイング・パッドは、典型的には金属材料で作られる。ある実施形態では、スイング・パッドは楕円形パッドとして記載される。いくつかの実施形態では、スイング・パッドはゴルフクラブ・ヘッドの打撃面と一体的に形成される。別の実施形態では、スイング・パッドはゴルフクラブ・ヘッドの打撃面及びボディと一体的に形成される。
【0013】
スイング・パッドの利点は多数ある。一つの利点は、スイング・パッドを付加することにより、スイング・パッドなしのゴルフクラブ・ヘッドに比べてスイート・スポットが一般に大きくなることである。その結果、ゴルファーは、ボールの飛行経路、飛距離と結果の向上を達成する。別の利点は、ゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックにスイング・パッドを有するゴルフクラブは、打撃の感触が良くなるということで、主に打撃ポイントの後ろにスイング・パッドの付加的な質量があることによってスイング・パッドなしのゴルフクラブに比べて打撃の感触が良くなる。いくつかの実施形態では、感触を犠牲にすることなくクラブヘッドの打撃面から重量を取り除くことができる。これは、打撃ポイントの後ろにスイング・パッドが存在することに起因しており、スイング・パッドを囲む部分を薄くすることも可能にする。取り除かれた材料は他のところに配置してクラブヘッドの他の特性を改善することができる。いくつかの実施形態では、スイング・パッドの厚さが一様であり、この一定の厚さはボール打撃の大多数に一定の感覚を与えることにより、ゴルフクラブの感触をさらに高めることができる。何故なら、ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して、ボール打撃の大多数はスイング・パッド・ゾーン内又はその近くで起こるからである。
【0014】
スイング・パッドの別の利点は、スイング・パッドなしのゴルフクラブ・ヘッドに比べてボールの飛行経路、飛距離及び結果に、より一貫性があるものになるということである。スイング・パッドなしのゴルフクラブ・ヘッドは、普通、打撃面の厚さが一定である。その結果、打撃面の中心で反発係数(COR)が高くなる。反発係数は打撃面の中心から離れると減少する。その結果、ボールの飛行経路と飛距離は打撃面の中心における打撃と比べてそれほど最適ではなくなる。その一つの結果として、ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関する平均の打撃(打撃面の正確な中心にはない)に関して、ボールは所望の距離を達成するか、又は意図した標的(例えば、グリーン)に届かないかである。しかし、ゴルファーが平均を上回るゴルフ・スイングをして、ボールを打撃面の中心近く又は正確に中心で打ったとすると、ボールは飛びすぎて意図した標的(例えば、グリーン)を越えてしまう。この問題は、技能が低くハンディが大きいゴルファーではよく見られるもので、そのゴルフ・スイングは打撃面の全面にわたってボールを打撃するが、これに対して優れたゴルファーはボールを一貫して打撃面の中心近くで打撃する。いくつかの実施形態では、一定の厚さのスイング・パッドが、スイング・パッド・ゾーンの全域にわたって一定のCORという結果を招き、それがある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関してボール打撃の大多数を説明する。
【0015】
スイング・パッドの別の利点は耐久性である。ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して、打撃の大部分はスイング・パッド・ゾーンで起こるので、スイング・パッドの付加的な質量と材料は、大部分の打撃を受けるゴルフクラブ・ヘッドの領域のゴルフクラブ・ヘッドの耐久性を高める。打撃面のスイング・パッド・ゾーンのこの高められた耐久性は、打撃面の残りの部分を、一定のフェース厚さのゴルフクラブ・ヘッドに比べてもっと薄くすることを可能にする。打撃面の残りの部分が薄くなる結果、例えば3.1 mm未満まで薄くなると、材料の節約分をゴルフクラブ・ヘッドの他の部分に移すことができる。例えば、材料をクラブのソールに移して重心(CG)を下げることができる、又は材料をクラブの周縁部に移してクラブヘッドの慣性モーメント(MOI)を大きくすることができる。
【0016】
本発明のある実施形態では、スイング・パッドは、ロング・アイアン、ミドル・アイアン、ショート・アイアン及びウエッジの間で異なり、またある与えられたロフトと長さの特定ゴルフクラブに関する、与えられたゴルファー又はゴルファーのグループの打撃パターンの場所、形及びサイズと相関関係にある。スイング・パッドが楕円形なら、それは長軸と短軸を有する。長軸はクラブのトウとヒールとの間に延びる。短軸はクラブのトップラインとソールとの間に延びる。長軸は一般に水平であり、短軸は一般に垂直である。ロング・アイアンでは、楕円形のパッドが短軸よりもずっと大きな長軸を有することが望ましい。ウエッジでは、楕円形のパッドは短軸とほぼ同じサイズの長軸を有することが望ましい。ミドル・アイアンでは、楕円形のパッドは短軸よりも大きな長軸を有することが望ましいが、その差はロング・アイアンの場合ほど大きくないことが望ましい。同様に、ショート・アイアンでは、楕円形のパッドは短軸よりも大きな長軸を有することが望ましいが、その差はミドル・アイアンの場合ほど大きくないことが望ましい。
【0017】
本発明のある実施形態では、ゴルフクラブのヘッドはエラストマーのインサートを有し、それはある与えられたロフトと長さの特定ゴルフクラブに関する、与えられたゴルファー又はゴルファーのグループの打撃パターンの場所、形及びサイズに対応する。エラストマーのインサートは、スイング・パッドに隣接して取付けられてよい。エラストマーのインサートは、望ましく減衰を与えて典型的なインサートよりも効果的である、というのも、エラストマーのインサートは、ある特定の技能レベルを有する与えられたゴルファー又はゴルファーのグループに関する大多数のフェース打撃の打撃区域の背後に中心が配置されていて、ある特定の技能レベルを有する与えられたゴルファー又はゴルファーのグループに関する打撃パターンのように形作られるからである。典型的なインサートは、適切に配置されていないか、あるいは、ある特定の技能レベルを有する与えられたゴルファー又はゴルファーのグループに関する打撃パターンと相関関係のない形やサイズのものである。
【0018】
本発明は添付の図面を参照して説明される。図面で、同様の要素は同様の参照数字又は記号で参照される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1A】5番アイアンに関する打撃パターンを示すダイアグラムである。
【図1B】8番アイアンに関する打撃パターンを示すダイアグラムである。
【図1C】ピッチング・ウエッジに関する打撃パターンを示すダイアグラムである。
【図2】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す正面図である。
【図3】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す左立面図である。
【図4】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図であり、打撃面のバックの区域と楕円形のスイング・パッドの区域を示している。
【図5】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図であり、打撃面のバックの区域と楕円形のスイング・パッドの区域を示している。
【図6】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図であり、エラストマー・インサートを示している。
【図7】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す断面図であり、図6の切断線7に対応する断面図である。
【図8】本発明のゴルフクラブ・ヘッドのセットのある実施形態を示す。
【図9】本発明のエラストマー・インサートのある実施形態を示す正面図である。
【図10】本発明の3番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図11】本発明の4番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図12】本発明の5番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図13】本発明の6番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図14】本発明の7番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図15】本発明の8番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図16】本発明の9番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図17】本発明のピッチング・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図18】本発明のギャップ・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【図19】本発明のサンド・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の広い範囲を示す数値範囲及びパラメータは近似的なものであるが、具体的な実施例で示される数値はできるだけ精密に報告される。しかし、どんな数値もそれぞれの試験測定で見られる標準偏差から必然的に生ずるある程度の誤差を含む。さらに、様々な変化する範囲が本明細書において数値範囲で示される場合、報告された値を含むそれらの値の任意の組み合わせを用いることができることが意図される。
【0021】
図1A,1B及び1Cは5番アイアン1,8番アイアン2及びピッチング・ウエッジ3に関する打撃パターンを示す一連のダイアグラムである。ダイアグラム1,2及び3は、異なる技能の様々なゴルファーについて行われた研究に基づく打撃パターンのデータ・プロットである。ダイアグラム1,2及び3の各点(代表的な点4,5及び6)は、一人のゴルファーが定められたゴルフクラブで一回スイングしたときのゴルフクラブ・ヘッドの打撃面とボールがぶつかる場所を示している。典型的なゴルフクラブの輪郭7,8及び9が各ダイアグラムに近似的に描かれている。試験に用いられたゴルフクラブ・ヘッドの水平方向の中心19,20及び21と垂直方向の中心22,23及び24が5番アイアン、8番アイアン及びピッチング・ウエッジの各々について示されている。典型的なゴルフクラブ・ヘッドの輪郭7,8及び9で示されたゴルフクラブ・ヘッドはデータを集めるために用いられたゴルフクラブ・ヘッドではなく、代表であるということに注意しておきたい。様々なデザインの異なるサイズ及び形のアイアン・ゴルフクラブ・ヘッドがデータを集めるために用いられた。したがって、いくつかのデータ点は典型的なゴルフクラブ・ヘッドの輪郭7,8及び9の境界の外側にあること、及び水平方向の中心19,20及び21は典型的なゴルフクラブ・ヘッドの輪郭7,8及び9の水平方向の中心に必ずしも対応していないことが見られる。ゴルフクラブの水平方向の中心は、ゴルファーのアドレス・ポジション中に競技地面にソールが触れる点(例えば、図2の38)からゴルフクラブ・ヘッドの打撃面に沿って(図2と3に示されるy軸で)測定されたときのゴルフクラブ・ヘッドのトップラインとソールとの間の中点として定義される。様々な技能のゴルファーによる多数のスイングについてデータを編纂すると楕円形のパターンが浮かび上がる。技能が低いハンディが16以上のゴルファーでは、打撃場所の大多数が楕円10,13及び16内に収まる。もっと技能が高くハンディが7から15のゴルファーでは、打撃場所の大多数が楕円11,14及び17内に収まる。技能が優れたハンディが0から6までのゴルファーでは、打撃場所の大多数が楕円12,15及び18内に収まる。この例における“大多数”という用語は、所望の結果に応じて定められる。例えば、ある与えられたゴルファー又はゴルファーのグループに関して、打撃パターンはフェース打撃データ点の51%(大多数)を包含するように描かれる。あるいはまた、ある与えられたゴルファー又はゴルファーのグループに関して、打撃パターンはフェース打撃データ点の60%, 75%, 又は90%(やはり大多数)を包含するように描かれる。
【0022】
打撃パターン・データ・プロットを分析して、本出願者は次のような結論に達した。第一に、技能の低いゴルファーは、どんなロフト又は長さのゴルフクラブに関しても高い技能のゴルファーに比べて、普通、打撃場所の分布が最大のサイズになる。第二に、打撃パターンの分布は、ゴルフクラブのロフトが増加しシャフト長さが減少するにつれてより円形に近くなる傾向がある。最後に、ゴルフクラブのロフトが増加しシャフト長さが減少するにつれて、打撃場所の分布は中心がゴルフクラブのフェース上で低くなる傾向がある。
【0023】
図2は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す正面図である。ゴルフクラブ・ヘッド30は、打撃面32,ホーゼル31,ソール33、トップライン36、トウ34及びヒール35を画定するボディ43を有する。前面フェースは、普通、複数の溝37を有する。これはスコアラインとも呼ばれ、ボールにスピンを与えるのを助ける。x軸41は水平で、ゴルファーがアドレスするときゴルフクラブ・ヘッドが置かれる地面を近似する。ソールのほぼ中点にある接地ポイント38が、ゴルファーが正しくアドレスしたときにゴルフクラブ・ヘッドのヒールとトウの間のほぼ中点で地面(x軸)に接触する。ホーゼルの中心線44がシャフトの中心線でもある。ホーゼルの中心線44の延長線とx軸との交点が原点39として定義される。y軸42はゴルフクラブ・ヘッド30のフェース32に沿った方向に定義される。
【0024】
図3は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す左立面図である。ゴルフクラブのソール33は、ゴルファーの正しいアドレスのときゴルフクラブの前端51と後端52の間のほぼ中点で地面に接触する。z軸50は、ゴルフクラブ・ヘッド30のフェース32の法線方向に定義される。
【0025】
図4は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図であり、打撃面のバックと楕円形のスイング・パッドの区域を示している。打撃面67のバックはスイング・パッド、好ましくは楕円形のパッド60を有する。楕円形パッド60は長軸68と短軸69を有する。長軸68はゴルフクラブ・ヘッド30のヒール35からトウ34へ方向付けられている。短軸69はトップライン36からソール33へ方向付けられている。したがって、長軸68はx軸41と平行に方向付けられており、短軸69はy軸42と平行に方向付けられている。長軸68の寸法は短軸69の寸法より通常は大きい。
【0026】
楕円形パッド60は、ゴルフクラブの与えられたロフトとクラブの長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの場所、形及びサイズに望ましく対応する場所、形及びサイズを有する。例えば、ハンディが7と15の間の良好なプレイヤーのための漸進的なゴルフクラブ・セットを構成することが望まれるなら、5番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドは、与えられた予め定められた打撃場所に対応する楕円形パッド60を有する。ある実施形態では、これは図1の楕円11の場所、形及びサイズになる。同様に、8番アイアンとピッチング・ウエッジのためのゴルフクラブ・ヘッドは、それぞれ与えられた予め定められた打撃場所に対応する楕円形パッド60を有する。ある実施形態では、これはそれぞれ図1に示されている8番アイアンとピッチング・ウエッジに対する楕円14と17の場所、形及びサイズに対応する。同様に、ハンディが0と6の間の高い技能のプレイヤーのための漸進的なゴルフクラブ・セットを構成することが望まれるなら、5番アイアン、8番アイアン及びピッチング・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドは、与えられた予め定められた打撃パターンに対応する楕円形パッド60を有することが望ましい。ある実施形態では、これはそれぞれ図1に示されている楕円12,15及び18の場所、形及びサイズに対応する。さらに、ハンディが15より大きく技能が低いプレイヤーのための漸進的なゴルフクラブ・セットを構成することが望まれるなら、5番アイアン、8番アイアン及びピッチング・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドは、与えられた予め定められた打撃パターンに対応する楕円形パッド60を有することが望ましい。ある実施形態では、これはそれぞれ楕円10,13及び16の場所、形及びサイズに対応する。楕円形パッド60の場所、形及びサイズは、あるゴルファー又はゴルファーのグループに関して様々なロフトとクラブ長さの様々なクラブの全ての種類にわたって打撃パターンをプロットすることによって、どんな与えられたゴルファー又はゴルファーのグループにも相関させることができることは言うまでもない。また、上の例は5番アイアン、8番アイアン及びピッチング・ウエッジだけに関するものであるが、漸進的なゴルフクラブ・セットにおけるどのアイアンも、ゴルフクラブ・セットの各アイアンのロフトとシャフト長さに関する楕円形の打撃パターンと相関関係を付けられた楕円形パッド60を有してもよいことは言うまでもない。
【0027】
楕円形パッド60は、単一の楕円形、又は多重の楕円形もしくは移行区域から構成され得る。図4に示されたある実施形態では、楕円形パッド60は3つのゾーン61,62及び63を有する。境界64は第一ゾーン61と第二ゾーン62を分離する。境界65は第二ゾーン62と第三ゾーン63を分離する。境界66は楕円形パッド60の最も外側の境界を画定し、楕円形パッド60を打撃面67のバックの他の部分から分離する。
【0028】
3つのゾーン61,62及び63は厚さが異なってもよい。ここで言う厚さとは、楕円形パッド60上の点から打撃面67のバックまで、打撃面67のバックの面に直角な方向に(すなわち、z方向に)測定されるものである。例えば、第一ゾーン61がある厚さであるとする。第二ゾーン62と第三ゾーン63は第一ゾーン61の厚さと打撃面67のバックの残りの部分との間の厚さになる。普通、第二ゾーン62と第三ゾーン63は第一ゾーン61と打撃面67のバックの残りの部分との間の移行部分を提供し、したがって普通、厚さは第一ゾーンの厚さとゼロの間で変化する。
【0029】
ある実施形態では、楕円形パッド60は多重の楕円から構成できる。例えば、境界64で囲まれる楕円は第一の楕円であり、境界65で囲まれる楕円は第二の楕円であり、境界66で囲まれる楕円は第三の楕円である。これらの多重の楕円の各々は任意のボール打撃パターンに別々に対応することができる。例えば、第一の楕円は第一の場所と第一のサイズを有し、この第一の場所と第一のサイズは、予め定められたゴルファー又は(同様の技能レベルの)ゴルファーのグループの第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく第一の打撃パターンに対応する。第二の楕円は第二の場所と第二のサイズを有し、この第二の場所と第二のサイズは予め定められたゴルファー又は(同様の技能レベルの)ゴルファーのグループの同じ第一のゴルフクラブのロフトとクラブ長さに基づく第二の打撃パターンに対応する。すなわち、例えば、第一の楕円が予め定められたゴルファー又は同様の技能レベルのゴルファーのグループの“良い”ボール打撃の打撃パターンに対応し、第二の楕円はそのゴルファー又は同様の技能レベルのゴルファーのグループの残りのボール打撃の打撃パターンの大多数に対応する。別の実施形態では、第一の楕円は、ハンディが0と6の間にある優れた技能のプレイヤーの打撃パターンに対応し、第二の楕円は、ハンディが7から15までの間にある良い技能のプレイヤーの打撃パターンに対応し、第三の楕円は、ハンディが16より大きい低い技能のプレイヤーの打撃パターンに対応する。これらの多重の楕円の中心は同じ場所であっても、所望の打撃パターンの場所によって中心が異なる場所であってもよい。
【0030】
上述したように、あるゴルファー又はゴルファーのグループで、ボール打撃の大多数が楕円形のパッド60内で望ましく起こるので、結果として、一定の厚さの打撃面を有するゴルフクラブに比べて、より固く感じられ、ボールの飛行経路、飛距離、及び結果に、より一貫性があり、より耐久性が高いゴルフクラブが得られる。いくつかの実施形態で、パッド60は、ある与えられたゴルファー又はゴルファーのグループでの実際のボール打撃パターンよりも小さくてもよい。パッド60のサイズと形は、重量の節約など他の問題に対処するために変えることができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、パッド60は楕円ではない。代わりに、それは不規則な形の領域であって、幾何学の用語で正確に記述できることもできないことがある。しかし、打撃面の背後のパッドはボール打撃の大多数を包含し、好ましくはある与えられたロフトのゴルフクラブで、ボール打撃の少なくとも60%, 70%, 75%, 80%又は90%を包含することが好ましい。いくつかの実施形態では、スイング・パッドは全く楕円でなく、異なる形、例えば、三角形、正方形、六角形、又はその他の多角形又は不規則な形である。しかし、非楕円形パッド、例えば正方形、は前述のボール打撃パターンと最適に相関していないので最適な形のスイング・パッドにはならない。例えば、(ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループに関して)与えられたロフトのゴルフクラブでボール打撃の75%を包含する正方形のスイング・パッドを作り出すことが望まれるなら、その正方形のスイング・パッドは、(ある与えられた技能レベルのゴルファー又はゴルファーのグループで)同じゴルフクラブのボール打撃の75%を包含する楕円形のスイング・パッドに比べて面積が大きくなると予想される。これは、前述のボール打撃パターンが自然に楕円形になるためである。すなわち、ボール打撃の一定の割合を含み、ある特定の厚さを有する正方形のスイング・パッドは、ボール打撃の同じ割合を含む同じ厚さを有する楕円形のスイング・パッドよりも重くなるであろう。これは正方形のスイング・パッドの過剰さに起因する余分の重量という結果を招く。これに対して楕円形のスイング・パッドというデザインでは、(正方形のスイング・パッドに比べて)重量の節約になる分を、例えばゴルフクラブ・ヘッドのCGやMOIを改善するために、クラブヘッドの他の部分に移すことができる。さらに、正方形のスイング・パッドを実施したとき、その正方形のスイング・パッドの周縁部分の一部(例えば、上方ヒール及び上方トウのコーナー)はボール打撃が起こることがほとんど予期されない場所に位置しているので、正方形のスイング・パッド(これらの場所に延びている)を備えることによる利益は著しく小さくなる。したがって、楕円形のスイング・パッドに比べて正方形のスイング・パッドは望ましくないと考えられる。
【0032】
いくつかの実施形態では、楕円形パッド60は、打撃面67のバックの残りの部分やゴルフクラブのボディ43と同じ材料で構成することも異なる材料で構成することもできる。例えば、ゴルフクラブのボディ43は、打撃面67のバックの残りの部分も含めて第一の材料で、楕円形パッド60なしで構成されることがあり、その結果は一定の厚さの打撃面を有するゴルフクラブ・ヘッドになる。楕円形パッド60が第二の材料で構成され、機械分野で公知の様々な方法、例えば溶接、機械的固定、及びろう付けなどによって打撃面のバックに取り付けられてよい。楕円形パッド60の第二の材料はゴルフクラブ・ボディ43の第一の材料と異なる材料性質を有するものであってよい。例えば、楕円形パッド60の第二の材料はゴルフクラブ・ボディ43の第一の材料よりも密度が高くてもよい。ある実施形態では、ゴルフクラブ・ボディ43は、打撃面67のバックの残りの部分も含めて、ただし楕円形パッド60に隣接する打撃面を含むゴルフクラブ・ボディ43の区域を除いて、第一の材料で構成される。楕円形パッド60と、楕円形パッド60に隣接する打撃面を含むゴルフクラブ・ボディ43の区域(これはゴルフクラブ30の正面打撃面を含む)とが第二の材料で構成されてよい。第二の材料で構成される楕円形パッド60と楕円形パッド60に隣接するゴルフクラブ30の正面打撃面の区域(やはり第二の材料で構成される)は、一体構造であっても、二つ以上の別々の部片であってもよい。これらの部片は共に取り付けられ、ゴルフクラブ・ボディ43に取り付けられる。
【0033】
図5は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図であり、打撃面のバックの区域と楕円形のスイング・パッドの区域を示している。この実施形態では、楕円形パッド72は、ソール33の輪郭から角度をつけて延び、ヒール35とソール33の側の一点からトウ34とトップライン36の側の一点に向いた長軸70を有する。長いアイアンでは、特にゴルフボールをティーから打ち出す場合、与えられたロフトとシャフト長さのゴルフクラブに関して、ある特定の技能レベルを有するゴルファー又はゴルファーのグループに関する打撃パターンはゴルフクラブのソールから角度をつけて延びている。したがって、与えられたロフトとシャフト長さのゴルフクラブに関して、ある特定の技能レベルを有するゴルファー又はゴルファーのグループに関する打撃パターンとマッチするように角度がつけられた楕円形パッド70を有するゴルフクラブ・ヘッド30は、上述した利点を大きく備える。
【0034】
図6は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す背面図であり、ゴルフクラブ・ヘッドのバックに取り付けられたエラストマー・インサートを示している。図9は、本発明のエラストマー・インサートのある実施形態を示す正面図である。ある実施形態では、ゴルフクラブ・ヘッド30は第一の材料で作られたボディ43を有する。第一の材料は、典型的にはあるタイプの金属であり、例えば炭素鋼、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、及び上記の金属の合金、などである。ある実施形態では、ゴルフクラブ・ボディ43は17−4ハイパ鋼を含む第一の材料で作られる。ゴルフクラブ・ヘッド30は、また、ゴルフクラブ・ヘッド30の打撃面のバックに取り付けられたエラストマーのインサート81を有する。エラストマー・インサート81は一種以上の減衰材料を含み、前記減衰材料は中心を外した打撃で発生する振動を含むクラブヘッドの振動を減衰させることができる。好ましい減衰材料としては、熱可塑性ポリマー又は熱硬化性ポリマーとして知られた材料、例えばゴム、ウレタン、ポリウレタン、ブタジエン、ポリブタジエン、シリコーン、及びそれらの組合せなどがある。エネルギーが打撃の際にクラブからボールに移される。しかし、一部のエネルギーは打撃によって生ずるヘッドの振動で失われる。この振動はユーザーの感触と音の両方に望ましくない感覚を生み出す。エラストマー・インサート81の粘弾性減衰材料は金属のクラブヘッドと、特に楕円形パッド60と直接接触しているので、この振動を減衰させる働きをして、音と感触を改善する。
【0035】
ある実施形態では、ゴルフクラブ・ヘッド30はキャビティバック・アイアンであり、エラストマー・インサート81がキャビティ内に好適に嵌合している。エラストマー・インサート81は楕円形部分80を有し、前記楕円形部分80はゴルフクラブ・ヘッド30の楕円形パッドに対応し、かつ予め定められたロフトとシャフト長さのゴルフクラブに関して特定の技能を有する与えられたゴルファー又はゴルファーのグループの打撃パターンに対応している。エラストマー・インサート81はゴルフクラブ・ヘッド30の打撃面のバックに、普通は接着剤又は接着テープを用いて取り付けられる。接着テープは、それ自身様々な減衰材料で、例えばエラストマー・インサートについて述べたようなもので構成することができ、また様々な厚さにできる。ある実施形態では、エラストマー・インサート81はゴルフクラブ・ヘッド30の打撃面のバックに3M VHB(超強力接着)テープを用いて取り付けられる。エラストマー・インサート81の楕円形部分80は境界82によってエラストマー・インサート81の他の部分から区別される。
【0036】
ある実施形態では、楕円形パッド60は3番アイアン、4番アイアン及び5番アイアンでは実質的に同じ第一のサイズであり、6番アイアン及び7番アイアンでは実質的に同じ第二のサイズであり、8番アイアン及び9番アイアンでは実質的に同じ第三のサイズであり、ピッチング・ウエッジ及びギャップ・ウエッジでは実質的に同じ第四のサイズであり、サンド・ウエッジでは第五のサイズである。前記のアイアンの打撃場所データ・プロットは上記のようなアイアンの5つのグループにグループ分けできる。すなわち3番アイアン、4番アイアン及び5番アイアンの打撃場所データ・プロットは実質的に互いに同様であり、6番アイアン及び7番アイアンの打撃場所データ・プロットは実質的に互いに同様であり、8番アイアン及び9番アイアンの打撃場所データ・プロットは実質的に互いに同様であり、ピッチング・ウエッジ及びギャップ・ウエッジの打撃場所データ・プロットは実質的に互いに同様である。この実施形態では、打撃面67のバックの残りの部分が、3番アイアン、4番アイアン及び5番アイアンでは一つのサイズであり、6番アイアン及び7番アイアンでは第二のサイズであり、8番アイアン及び9番アイアンでは第三のサイズであり、ピッチング・ウエッジ及びギャップ・ウエッジでは第四のサイズであり、サンド・ウエッジでは第五のサイズである。5つのサイズへのこのグループ分けによって、特にエラストマー・インサート81の製造において製造を容易にすることができ、エラストマー・インサート81は、3番アイアンからサンド・ウエッジまで各アイアンに一つのサイズではなく、5つのサイズしか必要とされないからである。
【0037】
図7は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのある実施形態を示す断面図であり、図6の切断線7に対応する断面図である。ある実施形態では、ゴルフクラブ・ボディ43の打撃面32のバックは楕円形パッド60を有し、それが場所94から場所95まで延びている。エラストマー・インサート81はゴルフクラブ・ボディ43の打撃面32のバックに取り付けられている。ギャップ93がエラストマー・インサート81と打撃面32のバックとの間に存在する。このギャップ93は、接着剤又は接着テープで埋められて、エラストマー・インサート81の打撃面32のバックへの取り付けを容易にする。
【0038】
ある実施形態では、ゴルフクラブ・ヘッド43は中空の凹み92と第二のインサート91を含むことができる。第二のインサート91は、普通、密な物質で作られ、それによってゴルフクラブ・ヘッド43の重心は、第二のインサート91がない場合のゴルフクラブ・ヘッドに比べて、ソール38に近くなるとともに打撃面32からさらに離れる。
【0039】
図8は、本発明のゴルフクラブ・ヘッドのセットのある実施形態を示し、5番アイアン100、7番アイアン101、9番アイアン102、ギャップ・ウエッジ103,及びサンド・ウエッジ104を示している。ゴルフクラブ・ヘッドは各々エラストマー・インサート105,106,107,108及び109を有する。エラストマー・インサート105,106,107,108及び109の楕円形部分110,111,112,113及び114は形と場所が漸進的に変化し、前記楕円形部分はゴルフクラブ・ヘッドの楕円形パッド、並びに与えられたゴルフクラブでのある特定の技能を有する与えられたゴルファー又はゴルファーのグループの打撃パターンに対応する。ある実施形態では、サンド・ウエッジ104のエラストマー・インサート109の楕円形部分は楕円形部分114を有する。この楕円形部分114は、ギャップ・ウエッジ103のエラストマー・インサート108の楕円形部分113よりも、長軸の長さ対短軸の長さの比が1に近い(すなわち、より円に近い形である)。同様に、ウエッジから、ショート・アイアン、そしてロング・アイアンへと進むにつれて、異なるゴルフクラブ・ヘッドのそれぞれのエラストマー・インサートの楕円形部分の長軸の長さ対短軸の長さの比は大きくなってゆく。
【0040】
上述したように、楕円形パッドはロフトとシャフト長さが異なる様々なゴルフクラブによって変化してよい。本発明のある実施形態では、楕円形パッドは、ロング・アイアン、ミドル・アイアン、ショート・アイアン、及びウエッジ間で異なり、与えられたロフトと長さの特定のゴルフクラブに関する、与えられたゴルファー又はゴルファーのグループの打撃パターンの場所、形及びサイズに相関関係を有する。ゴルフクラブのセット全体にわたって、所望の楕円形パッドのサイズ、形及び場所を実現するために、様々なパラメータは、ありとあらゆるゴルフクラブ・ヘッドのデザインをそのそれぞれのボール打撃データとマッチさせようとするなかで、変えられてよい。
【0041】
ある実施形態では、楕円形パッドの中心の場所は漸進的セットのそれぞれのゴルフクラブ・ヘッドで同じである。別の実施形態では、第一のゴルフクラブ・ヘッドの第一の長軸と第一の短軸の差は、第二のゴルフクラブ・ヘッドの第二の長軸と第二の短軸の差より大きい。普通、第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトは第二のゴルフクラブ・ヘッドより小さい。この漸進的なセットでは、このセットのゴルフクラブ・ヘッドの長軸と短軸の差は、ゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増加するにつれて小さくなる。また、ロング・アイアンからミドル・アイアン、ショート・アイアンそしてウエッジへと、楕円形パッドの形はゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増加するにつれて円に近くなる。
【0042】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは打撃面のバックによって定められる面積を有する。第一のクラブヘッドはまた、第一のクラブヘッドの楕円形パッドに関連した面積、あるいはまた楕円形パッドの長軸と短軸に関連した面積を有する。第一の比は、第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックの面積の、第一の楕円形パッドの面積に対する比率として定義される。同様に、第二のクラブヘッドは打撃面のバックによって定められる面積を有する。第二のクラブヘッドはまた、第二のクラブヘッドの楕円形パッドに関連した面積、あるいはまた楕円形パッドの長軸と短軸に関連した面積を有する。第二の比は、第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックの面積の、第二の楕円形パッドの面積に対する比率として定義される。第一の比は第二の比より大きい。普通、第一のクラブヘッドは第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さなロフトを有し、この比は漸進的セットの中でゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増加するにつれて小さくなる。例えば、ある実施形態では、5番アイアン(第一のクラブ)は、打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第一の比が3.64であり;7番アイアン(第二のクラブ)は、打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第二の比が3.45であり;9番アイアン(第三のクラブ)は、打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第三の比が3.34であり;ピッチング・ウエッジ(第四のクラブ)は、打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第四の比が2.89であり;ギャップ・ウエッジ(第五のクラブ)は、打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第五の比が2.62であり;サンド・ウエッジ(第六のクラブ)は、打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第六の比が2.81である。
【0043】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックによって定められる面積を有する。第一のクラブヘッドはまた、第一のクラブヘッドの楕円形パッドに関連した、あるいは代わりに楕円形パッドの長軸と短軸に関連した面積を有する。第一の比は、第一のゴルフクラブ・ヘッドの楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、第一の楕円形パッドの面積に対する比率として定義される。同様に、第二のクラブヘッドは楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックによって定められる面積を有する。第二のクラブヘッドはまた、第二のクラブヘッドの楕円形パッドに関連した、あるいは代わりに楕円形パッドの長軸と短軸に関連した面積を有する。第二の比は、第二のゴルフクラブ・ヘッドの楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、第二の楕円形パッドの面積に対する比率として定義される。第一の比は第二の比より大きい。普通、第一のクラブヘッドは第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さなロフトを有し、この比は漸進的セットの中でゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増加するにつれて小さくなる。例えば、ある実施形態では、5番アイアン(第一のクラブ)は、楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第一の比が2.64であり;7番アイアン(第二のクラブ)は、楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第二の比が2.45であり;9番アイアン(第三のクラブ)は、楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第三の比が2.34であり;ピッチング・ウエッジ(第四のクラブ)は、楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第四の比が1.89であり;ギャップ・ウエッジ(第五のクラブ)は、楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第五の比が1.62であり;サンド・ウエッジ(第六のクラブ)は、楕円形パッドの面積を除く打撃面のバックの面積の、楕円形パッドの面積に対する第六の比が1.81である。
【0044】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の長軸と第一の短軸を有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の長軸と第二の短軸を有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二の長軸は第一の長軸より短い。普通、第一のクラブヘッドは、第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さいロフトを有し、ゴルフクラブ・ヘッドの楕円形パッドの長軸は、漸進的セットにおいてゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増大するにつれて短くなる。
【0045】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の長軸と第一の短軸を有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の長軸と第二の短軸を有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第一の短軸は第二の短軸より短い。普通、第一のクラブヘッドは、第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さいロフトを有し、ゴルフクラブ・ヘッドの楕円形パッドの短軸は、漸進的セットにおいてゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増大するにつれて長くなる。
【0046】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第一の厚さは第二の厚さと同じである。楕円形パッドの厚さは漸進的セット全体にわたって一定である。
【0047】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第一の厚さは第二の楕円形パッドの第二の厚さより小さい。普通、第一のクラブヘッドは、第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さいロフトを有し、ゴルフクラブ・ヘッドの楕円形パッドの厚さは漸進的セットにおいてゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増加するにつれて厚くなる。
【0048】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第一のクラブヘッドは、第一の厚さの打撃面を有する。第二のクラブヘッドは、第二の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の厚さの打撃面を有する。第二のクラブヘッドの打撃面の第二の厚さは第一のクラブヘッドの打撃面の第一の厚さより大きい。普通、第一のクラブヘッドは、第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さいロフトを有し、ゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の厚さは漸進的セットにおいてゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増大するにつれて厚くなる。
【0049】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第一のクラブヘッドは、第一の厚さの打撃面を有する。第二のクラブヘッドは、第二の厚さを有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の厚さの打撃面を有する。第一の比は、第一のクラブヘッドの楕円形パッドの第一の厚さの、第一のクラブヘッドの打撃面の第一の厚さに対する比率として定義される。第二の比は、第二のクラブヘッドの楕円形パッドの第二の厚さの、第二のクラブヘッドの打撃面の第二の厚さに対する比率として定義される。第一の比は第二の比と同じである。楕円形パッドの厚さのクラブヘッドの打撃面の厚さに対するこの比率は漸進的セット全体をとおして一定である。
【0050】
別の実施形態では、第一のクラブヘッドは、第一の中心位置を有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第二のクラブヘッドは、第二の中心位置を有する楕円形パッドを打撃面のバックに有する。第一の垂直距離は、第一の楕円形パッドの中心から第一のゴルフクラブ・ヘッドのソールまでy軸に沿って測定される。第二の垂直距離は、第二の楕円形パッドの中心から第二のゴルフクラブ・ヘッドのソールまでy軸に沿って測定される。第一の垂直距離は第二の垂直距離より大きい。普通、第一のクラブヘッドは、第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトよりも小さいロフトを有し、楕円形パッドの中心からクラブヘッドのソールまでの垂直距離は、漸進的セットにおいてゴルフクラブ・ヘッドのロフトが増大するにつれて減少する。
【0051】
以下は、本発明の漸進的ゴルフクラブのセットのある実施形態のゴルフクラブ・パラメータの表である。
【表1】
【0052】
図10〜19は、それぞれ、本発明の漸進的ゴルフクラブ・ヘッドのセットのある実施形態の3番アイアン120,4番アイアン122,5番アイアン124,6番アイアン126,7番アイアン128,8番アイアン130,9番アイアン132,ピッチング・ウエッジ134,ギャップ・ウエッジ136,及びサンド・ウエッジ138を示す。図10〜19に示された実施形態は、ほぼ上の表に示されたゴルフクラブ・パラメータを有する漸進的ゴルフクラブのセットに対応している。
【0053】
以下は、本発明の漸進的ゴルフクラブのセットの別の実施形態のゴルフクラブ・パラメータの表であり、様々なパラメータの有効範囲を示している。
【表2】
【0054】
本明細書で用いられる場合、後方、前方、下方、などの方向に関する言及は、アドレス・ポジションで接地させたクラブヘッドに関するものである。例えば、図2と3を見よ。方向に関する言及は、本明細書に開示された本発明の概念の理解を容易にするために含められたものであり、本発明を制限するものとして読んではならない。
【0055】
本発明の好ましい実施形態について上で説明したが、それらは例として示しただけであり、本発明を制限するものではない。形態や細部には本発明の精神と範囲から逸脱することなく様々な変更が可能であることは当業者には明らかであろう。例えば、本発明の概念は主にアイアン・タイプのゴルフクラブ・ヘッドに関して説明されたが、そのコンセプトはウッド・タイプ、ハイブリッド・タイプ、及びパター・タイプなど他のクラブヘッドにも適用できる。したがって、本発明は上述した例示的な実施形態によって限定されず、特許請求の範囲及びその等価物によってのみ規定されなければならない。さらに、本発明のいくつかの利点が本明細書で説明されたが、本発明の特定の実施形態によって必ずしもすべてのそのような利点が実現されるとは限らないことは言うまでもない。したがって、本発明は、ここに教示されたような一つの利点又は利点のグループを実現又は最適化するが、ここで教示又は示唆されたその他の利点を必ずしも達成しない仕方で実施又は実行できることは、当業者には認識されるであろう。
【符号の説明】
【0056】
31 ホーゼル
32 打撃面
33 ソール
36 トップライン
34 トウ
35 ヒール
43 ボディ
60 楕円形のパッド
67 打撃面
68 長軸
69 短軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応する、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項2】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一のスイング・パッドを具備し、前記第一のスイング・パッドは第一の軸、第二の軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一のスイング・パッドは第一の場所を有し、前記第一のスイング・パッドの前記第一の軸、第二の軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二のスイング・パッドを具備し、前記第二のスイング・パッドは第一の軸、第二の軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二のスイング・パッドは第二の場所を有し、前記第二のスイング・パッドの前記第一の軸、第二の軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応する、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項3】
5番アイアンと9番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項4】
前記第一の長軸と第一の短軸の差が前記第二の長軸と第二の短軸の差より大きい、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項5】
4番アイアンと8番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項4に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項6】
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトが前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトより小さい、請求項4に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項7】
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのクラブ長さが前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのクラブ長さより長い、請求項4に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項8】
前記第二の楕円形パッドが前記第一の楕円形パッドよりも円に近く形作られている、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項9】
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックのある面積を画定し;
前記第一の長軸と第一の短軸が前記第一の楕円形パッドのある面積を画定し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックのある面積を画定し;
前記第二の長軸と第二の短軸が前記第二の楕円形パッドのある面積を画定し;
第一の比が前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックの前記面積の前記第一の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
第二の比が前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックの前記面積の前記第二の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
前記第一の比が前記第二の比より大きい、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項10】
前記第一の長軸と第一の短軸が前記第一の楕円形パッドのある面積を画定し;
前記第一の楕円形パッドの前記面積を除く前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記第一の楕円形パッドの前記面積を除く前記打撃面のバックのある面積を画定し;
前記第二の長軸と第二の短軸が前記第二の楕円形パッドのある面積を画定し;
前記第二の楕円形パッドの前記面積を除く前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記第二の楕円形パッドの前記面積を除く前記打撃面のバックのある面積を画定し;
第一の比が、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記第一の楕円形パッドの前記面積を除く前記打撃面のバックの前記面積の前記第一の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
第二の比が、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記第二の楕円形パッドの前記面積を除く前記打撃面のバックの前記面積の前記第二の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
前記第一の比が前記第二の比より大きい、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項11】
3番アイアンと7番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項9に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項12】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応する、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項13】
5番アイアン、7番アイアン、及び9番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項12に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項14】
前記第一の楕円形パッドに対応する場所、形及びサイズを有する第一のインサートであって、前記第一の楕円形パッドに隣接して配置された第一のインサートと;
前記第二の楕円形パッドに対応する場所、形及びサイズを有する第二のインサートであって、前記第二の楕円形パッドに隣接して配置された第二のインサートと;をさらに具備する、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項15】
6番アイアンとピッチング・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項14に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項16】
前記第一の長軸と第一の短軸の差が前記第二の長軸と第二の短軸の差より大きく;
前記第二の長軸と第二の短軸の差が前記第三の長軸と第三の短軸の差より大きい、請求項12に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項17】
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックのある面積を画定し;
前記第一の長軸と第一の短軸が前記第一の楕円形パッドのある面積を画定し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックのある面積を画定し;
前記第二の長軸と第二の短軸が前記第二の楕円形パッドのある面積を画定し;
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックのある面積を画定し;
前記第三の長軸と第三の短軸が前記第三の楕円形パッドのある面積を画定し;
第一の比が前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックの前記面積の前記第一の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
第二の比が前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックの前記面積の前記第二の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
第三の比が前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックの前記面積の前記第三の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
前記第一の比は前記第二の比より大きく;
前記第二の比は前記第三の比より大きい、請求項12に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項18】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
前記第一の楕円形パッドは前記第二の楕円形パッドの第二の長軸より長い第一の長軸を有する、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項19】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項18に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第二の楕円形パッドは前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸より長い第二の長軸を有する、請求項18に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項20】
6番アイアン、8番アイアン、及びギャップ・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項19に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項21】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
前記第一の楕円形パッドは前記第二の楕円形パッドの前記第二の短軸より短い第一の短軸を有する、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項22】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項21に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第二の楕円形パッドは、前記第三の楕円形パッドの前記第三の短軸より短い第二の短軸を有する、請求項21に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項23】
7番アイアン、9番アイアン、及びサンド・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項22に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項24】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
前記第一の楕円形パッドは前記第二の楕円形パッドの第二の厚さより小さい第一の厚さを有する、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項25】
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面が前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面の厚さと同じ厚さを有する、請求項24に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項26】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項24に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第二の楕円形パッドは前記第三の楕円形パッドの第三の厚さより小さい第二の厚さを有する、請求項24に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項27】
6番アイアン、8番アイアン、及びピッチング・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項26に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項28】
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面が前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の厚さと同じ厚さを有し、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の厚さが前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の厚さと同じ厚さを有する、請求項26に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項29】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
前記第一の楕円形パッドは前記第二の楕円形パッドの第二の厚さと同じ第一の厚さを有し;
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面は前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の第二の厚さより小さい第一の厚さを有する、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項30】
前記第一の楕円形パッドの第一の厚さが0.5 mmである、請求項29に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項31】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項29に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第二の楕円形パッドは前記第三の楕円形パッドの第三の厚さと同じ第二の厚さを有し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面は前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の第三の厚さより小さい第二の厚さを有する、請求項29に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項32】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
前記第一の楕円形パッドは第一の厚さを有し、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面は第一の厚さを有し;
第一の厚さ比は前記第一の楕円形パッドの第一の厚さの前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の第一の厚さに対する比率として定義され;
前記第二の楕円形パッドは第二の厚さを有し、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面は第二の厚さを有し;
第二の厚さ比は前記第二の楕円形パッドの第二の厚さの前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の第二の厚さに対する比率として定義され;
前記第一の厚さ比と前記第二の厚さ比は等しい、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項33】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項32に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第三の楕円形パッドは第三の厚さを有し、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面は第三の厚さを有し;
第三の厚さ比は前記第三の楕円形パッドの第三の厚さの前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の第三の厚さに対する比率として定義され;
前記第二の厚さ比と前記第三の厚さ比は等しい、請求項32に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項34】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
前記第一の楕円形パッドは、前記第一の楕円形パッドの中心から前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのソールまでy軸に沿って測定された第一の垂直距離を有する第一の場所を有し;
前記第二の楕円形パッドは、前記第二の楕円形パッドの中心から前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのソールまでy軸に沿って測定された第二の垂直距離を有する第二の場所を有し;
前記第一の楕円形パッドの第一の垂直距離は前記第二の楕円形パッドの第二の垂直距離より大きい、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項35】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項34に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第三の楕円形パッドは、前記第三の楕円形パッドの中心から前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのソールまでy軸に沿って測定された第三の垂直距離を有する第三の場所を有し;
前記第二の楕円形パッドの第二の垂直距離は前記第三の楕円形パッドの第三の垂直距離より大きい、請求項34に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項36】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
ゴルフクラブ・ヘッドの水平中心線が、ゴルファーのアドレスのときにソールが競技地面に接触する点からy軸方向に測定された、前記クラブのトップラインとソールの中点と定義され;
前記第一の楕円形パッドは、前記第一の楕円形パッドの中心から前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記水平中心までy軸に沿って測定された第一の垂直距離を有する第一の場所を有し;
前記第二の楕円形パッドは、前記第二の楕円形パッドの中心から前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記水平中心までy軸に沿って測定された第二の垂直距離を有する第二の場所を有し;
前記第一の楕円形パッドの第一の垂直距離が前記第二の楕円形パッドの第二の垂直距離より小さい、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項37】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項36に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第三の楕円形パッドは、前記第三の楕円形パッドの中心から前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記水平中心までy軸に沿って測定された第三の垂直距離を有する第三の場所を有し;
前記第二の楕円形パッドの第二の垂直距離が前記第三の楕円形パッドの第三の垂直距離より小さい、請求項36に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項38】
ゴルフクラブ・ヘッドであって:
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディ;を具備し、
前記打撃面のバックは楕円形パッドを具備し、前記楕円形パッドは長軸、短軸、及び厚さを有し;
前記楕円形パッドは場所を有し、前記楕円形パッドの前記長軸、短軸、及び場所は、前記ゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの場所及びサイズに対応する、ゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項39】
前記長軸は前記ゴルフクラブ・ヘッドのヒールからトウへ方向付けられており;
前記短軸は前記ゴルフクラブ・ヘッドのトップラインからソールへ方向付けられている、請求項38に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項40】
前記楕円形パッドに対応する場所、形及びサイズを有するとともに前記楕円形パッドに隣接して配置されたインサートをさらに具備する、請求項38に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項41】
前記インサートが接着剤によって前記楕円形パッドに取り付けられている、請求項40に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項42】
前記打撃面のバックが、変化する厚さの移行区域をさらに具備し、前記移行区域は前記楕円形パッドの周縁のまわりに配置され;
前記移行区域の厚さが前記楕円形パッドの周縁における前記楕円形パッドの厚さから、前記楕円形パッドの周縁から予め定められた距離離れたところでのゼロ厚さまで変化する、請求項38に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項43】
前記打撃面は第一の材料で形成され;
前記打撃面のバックにおける前記楕円形パッドは第二の材料で形成される、請求項38に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項44】
前記楕円形パッドは前記打撃面のバックに溶接されている、請求項43に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項45】
前記打撃面は第一の材料と第二の材料とで形成され;
前記打撃面のバックにおける前記楕円形パッドは第二の材料で形成され;
前記第二の材料で形成される前記打撃面の部分は、前記打撃面のバックの前記楕円形パッドに対応する場所、サイズ及び形を有する、請求項38に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項46】
前記打撃面のバックにおける前記楕円形パッドと前記第二の材料で形成される前記打撃面の部分は一体構造である、請求項45に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項47】
前記打撃面の厚さは3.1 mm以下である、請求項38に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項48】
ゴルフクラブ・ヘッドであって:
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディ;を具備し、
前記打撃面のバックは複数の楕円形パッドを具備し;
第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記ゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの第一の打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記ゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの第二の打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応する、ゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項49】
前記第一の楕円形パッドの第一の場所と前記第二の楕円形パッドの第二の場所は同じである、請求項48に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項1】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応する、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項2】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一のスイング・パッドを具備し、前記第一のスイング・パッドは第一の軸、第二の軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一のスイング・パッドは第一の場所を有し、前記第一のスイング・パッドの前記第一の軸、第二の軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二のスイング・パッドを具備し、前記第二のスイング・パッドは第一の軸、第二の軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二のスイング・パッドは第二の場所を有し、前記第二のスイング・パッドの前記第一の軸、第二の軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応する、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項3】
5番アイアンと9番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項4】
前記第一の長軸と第一の短軸の差が前記第二の長軸と第二の短軸の差より大きい、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項5】
4番アイアンと8番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項4に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項6】
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトが前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトより小さい、請求項4に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項7】
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのクラブ長さが前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのクラブ長さより長い、請求項4に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項8】
前記第二の楕円形パッドが前記第一の楕円形パッドよりも円に近く形作られている、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項9】
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックのある面積を画定し;
前記第一の長軸と第一の短軸が前記第一の楕円形パッドのある面積を画定し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックのある面積を画定し;
前記第二の長軸と第二の短軸が前記第二の楕円形パッドのある面積を画定し;
第一の比が前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックの前記面積の前記第一の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
第二の比が前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面のバックの前記面積の前記第二の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
前記第一の比が前記第二の比より大きい、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項10】
前記第一の長軸と第一の短軸が前記第一の楕円形パッドのある面積を画定し;
前記第一の楕円形パッドの前記面積を除く前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記第一の楕円形パッドの前記面積を除く前記打撃面のバックのある面積を画定し;
前記第二の長軸と第二の短軸が前記第二の楕円形パッドのある面積を画定し;
前記第二の楕円形パッドの前記面積を除く前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記第二の楕円形パッドの前記面積を除く前記打撃面のバックのある面積を画定し;
第一の比が、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記第一の楕円形パッドの前記面積を除く前記打撃面のバックの前記面積の前記第一の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
第二の比が、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記第二の楕円形パッドの前記面積を除く前記打撃面のバックの前記面積の前記第二の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
前記第一の比が前記第二の比より大きい、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項11】
3番アイアンと7番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項9に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項12】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応する、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項13】
5番アイアン、7番アイアン、及び9番アイアンのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項12に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項14】
前記第一の楕円形パッドに対応する場所、形及びサイズを有する第一のインサートであって、前記第一の楕円形パッドに隣接して配置された第一のインサートと;
前記第二の楕円形パッドに対応する場所、形及びサイズを有する第二のインサートであって、前記第二の楕円形パッドに隣接して配置された第二のインサートと;をさらに具備する、請求項1に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項15】
6番アイアンとピッチング・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項14に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項16】
前記第一の長軸と第一の短軸の差が前記第二の長軸と第二の短軸の差より大きく;
前記第二の長軸と第二の短軸の差が前記第三の長軸と第三の短軸の差より大きい、請求項12に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項17】
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックのある面積を画定し;
前記第一の長軸と第一の短軸が前記第一の楕円形パッドのある面積を画定し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックのある面積を画定し;
前記第二の長軸と第二の短軸が前記第二の楕円形パッドのある面積を画定し;
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックが前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックのある面積を画定し;
前記第三の長軸と第三の短軸が前記第三の楕円形パッドのある面積を画定し;
第一の比が前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックの前記面積の前記第一の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
第二の比が前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックの前記面積の前記第二の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
第三の比が前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックの前記面積の前記第三の楕円形パッドの前記面積に対する比率として定義され;
前記第一の比は前記第二の比より大きく;
前記第二の比は前記第三の比より大きい、請求項12に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項18】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
前記第一の楕円形パッドは前記第二の楕円形パッドの第二の長軸より長い第一の長軸を有する、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項19】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項18に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第二の楕円形パッドは前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸より長い第二の長軸を有する、請求項18に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項20】
6番アイアン、8番アイアン、及びギャップ・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項19に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項21】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
前記第一の楕円形パッドは前記第二の楕円形パッドの前記第二の短軸より短い第一の短軸を有する、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項22】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項21に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第二の楕円形パッドは、前記第三の楕円形パッドの前記第三の短軸より短い第二の短軸を有する、請求項21に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項23】
7番アイアン、9番アイアン、及びサンド・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項22に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項24】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
前記第一の楕円形パッドは前記第二の楕円形パッドの第二の厚さより小さい第一の厚さを有する、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項25】
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面が前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面の厚さと同じ厚さを有する、請求項24に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項26】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項24に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第二の楕円形パッドは前記第三の楕円形パッドの第三の厚さより小さい第二の厚さを有する、請求項24に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項27】
6番アイアン、8番アイアン、及びピッチング・ウエッジのゴルフクラブ・ヘッドを具備する、請求項26に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項28】
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面が前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の厚さと同じ厚さを有し、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の厚さが前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の厚さと同じ厚さを有する、請求項26に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項29】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
前記第一の楕円形パッドは前記第二の楕円形パッドの第二の厚さと同じ第一の厚さを有し;
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面は前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の第二の厚さより小さい第一の厚さを有する、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項30】
前記第一の楕円形パッドの第一の厚さが0.5 mmである、請求項29に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項31】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項29に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第二の楕円形パッドは前記第三の楕円形パッドの第三の厚さと同じ第二の厚さを有し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面は前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の第三の厚さより小さい第二の厚さを有する、請求項29に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項32】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
前記第一の楕円形パッドは第一の厚さを有し、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面は第一の厚さを有し;
第一の厚さ比は前記第一の楕円形パッドの第一の厚さの前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の第一の厚さに対する比率として定義され;
前記第二の楕円形パッドは第二の厚さを有し、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面は第二の厚さを有し;
第二の厚さ比は前記第二の楕円形パッドの第二の厚さの前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の第二の厚さに対する比率として定義され;
前記第一の厚さ比と前記第二の厚さ比は等しい、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項33】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項32に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第三の楕円形パッドは第三の厚さを有し、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面は第三の厚さを有し;
第三の厚さ比は前記第三の楕円形パッドの第三の厚さの前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの打撃面の第三の厚さに対する比率として定義され;
前記第二の厚さ比と前記第三の厚さ比は等しい、請求項32に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項34】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
前記第一の楕円形パッドは、前記第一の楕円形パッドの中心から前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのソールまでy軸に沿って測定された第一の垂直距離を有する第一の場所を有し;
前記第二の楕円形パッドは、前記第二の楕円形パッドの中心から前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのソールまでy軸に沿って測定された第二の垂直距離を有する第二の場所を有し;
前記第一の楕円形パッドの第一の垂直距離は前記第二の楕円形パッドの第二の垂直距離より大きい、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項35】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項34に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第三の楕円形パッドは、前記第三の楕円形パッドの中心から前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのソールまでy軸に沿って測定された第三の垂直距離を有する第三の場所を有し;
前記第二の楕円形パッドの第二の垂直距離は前記第三の楕円形パッドの第三の垂直距離より大きい、請求項34に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項36】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第一のゴルフクラブ・ヘッドと;
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第二のゴルフクラブ・ヘッドと;を具備する漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって:
前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第一の楕円形パッドを具備し、前記第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記第一のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第二の楕円形パッドを具備し、前記第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記第二のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応し;
ゴルフクラブ・ヘッドの水平中心線が、ゴルファーのアドレスのときにソールが競技地面に接触する点からy軸方向に測定された、前記クラブのトップラインとソールの中点と定義され;
前記第一の楕円形パッドは、前記第一の楕円形パッドの中心から前記第一のゴルフクラブ・ヘッドの前記水平中心までy軸に沿って測定された第一の垂直距離を有する第一の場所を有し;
前記第二の楕円形パッドは、前記第二の楕円形パッドの中心から前記第二のゴルフクラブ・ヘッドの前記水平中心までy軸に沿って測定された第二の垂直距離を有する第二の場所を有し;
前記第一の楕円形パッドの第一の垂直距離が前記第二の楕円形パッドの第二の垂直距離より小さい、漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項37】
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディを具備する第三のゴルフクラブ・ヘッド;をさらに具備する、請求項36に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセットであって、
前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記打撃面のバックは第三の楕円形パッドを具備し、前記第三の楕円形パッドは第三の長軸、第三の短軸、及び第三の厚さを有し;
前記第三の楕円形パッドは第三の場所を有し、前記第三の楕円形パッドの前記第三の長軸、第三の短軸、及び第三の場所は、前記第三のゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの第三のサイズ及び第三の場所に対応し;
前記第三の楕円形パッドは、前記第三の楕円形パッドの中心から前記第三のゴルフクラブ・ヘッドの前記水平中心までy軸に沿って測定された第三の垂直距離を有する第三の場所を有し;
前記第二の楕円形パッドの第二の垂直距離が前記第三の楕円形パッドの第三の垂直距離より小さい、請求項36に記載の漸進的なゴルフクラブ・ヘッドのセット。
【請求項38】
ゴルフクラブ・ヘッドであって:
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディ;を具備し、
前記打撃面のバックは楕円形パッドを具備し、前記楕円形パッドは長軸、短軸、及び厚さを有し;
前記楕円形パッドは場所を有し、前記楕円形パッドの前記長軸、短軸、及び場所は、前記ゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの打撃パターンの場所及びサイズに対応する、ゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項39】
前記長軸は前記ゴルフクラブ・ヘッドのヒールからトウへ方向付けられており;
前記短軸は前記ゴルフクラブ・ヘッドのトップラインからソールへ方向付けられている、請求項38に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項40】
前記楕円形パッドに対応する場所、形及びサイズを有するとともに前記楕円形パッドに隣接して配置されたインサートをさらに具備する、請求項38に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項41】
前記インサートが接着剤によって前記楕円形パッドに取り付けられている、請求項40に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項42】
前記打撃面のバックが、変化する厚さの移行区域をさらに具備し、前記移行区域は前記楕円形パッドの周縁のまわりに配置され;
前記移行区域の厚さが前記楕円形パッドの周縁における前記楕円形パッドの厚さから、前記楕円形パッドの周縁から予め定められた距離離れたところでのゼロ厚さまで変化する、請求項38に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項43】
前記打撃面は第一の材料で形成され;
前記打撃面のバックにおける前記楕円形パッドは第二の材料で形成される、請求項38に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項44】
前記楕円形パッドは前記打撃面のバックに溶接されている、請求項43に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項45】
前記打撃面は第一の材料と第二の材料とで形成され;
前記打撃面のバックにおける前記楕円形パッドは第二の材料で形成され;
前記第二の材料で形成される前記打撃面の部分は、前記打撃面のバックの前記楕円形パッドに対応する場所、サイズ及び形を有する、請求項38に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項46】
前記打撃面のバックにおける前記楕円形パッドと前記第二の材料で形成される前記打撃面の部分は一体構造である、請求項45に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項47】
前記打撃面の厚さは3.1 mm以下である、請求項38に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項48】
ゴルフクラブ・ヘッドであって:
打撃面、トップライン、ソール、前記打撃面のバック、ヒール、及びトウを画定するボディ;を具備し、
前記打撃面のバックは複数の楕円形パッドを具備し;
第一の楕円形パッドは第一の長軸、第一の短軸、及び第一の厚さを有し;
前記第一の楕円形パッドは第一の場所を有し、前記第一の楕円形パッドの前記第一の長軸、第一の短軸、及び第一の場所は、前記ゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの第一の打撃パターンの第一のサイズ及び第一の場所に対応し;
第二の楕円形パッドは第二の長軸、第二の短軸、及び第二の厚さを有し;
前記第二の楕円形パッドは第二の場所を有し、前記第二の楕円形パッドの前記第二の長軸、第二の短軸、及び第二の場所は、前記ゴルフクラブ・ヘッドのロフトとクラブ長さに基づく、予め定められたゴルファーの第二の打撃パターンの第二のサイズ及び第二の場所に対応する、ゴルフクラブ・ヘッド。
【請求項49】
前記第一の楕円形パッドの第一の場所と前記第二の楕円形パッドの第二の場所は同じである、請求項48に記載のゴルフクラブ・ヘッド。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2012−24587(P2012−24587A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163314(P2011−163314)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(310010955)コブラ ゴルフ インコーポレイテッド (14)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(310010955)コブラ ゴルフ インコーポレイテッド (14)
【Fターム(参考)】
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