説明

潤滑油組成物の使用法

本発明は基油及び1種以上の粘度指数向上剤を含み、ASTM D2280による粘度指数(VI)が190以上である潤滑油組成物を、油圧システムにおけるエネルギー消費量を改善するために使用する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は潤滑油組成物の特に油圧システムでの油圧流体としての使用法(use)に関する。
【背景技術】
【0002】
潤滑油組成物は、例えば製造、建設及び輸送の分野で油圧流体として広く使用されている。
“マルチグレード”の油圧流体、即ち、操作温度が大きく変化し得る装置で使用できる比較的高い粘度指数(VI)(>150)を有する流体を配合する際、配合者は基油及びVI向上剤の種類及び量を適切に選択することにより、所望のVIを付与できる。
【0003】
APIグループIの鉱油は、普通、90〜100の粘度指数を有する。ポリα−オレフィン(PAO)及びエステルのような他の種類の基油は、VIがそれぞれ約135、約160である。
“VI向上剤”、“VI調整剤”又は“増粘剤”は、意図する組成物のVIを増大させるのに使用される。VI調整剤の増粘又はVI付加力は、通常、その分子量と共に増大する。しかし、VI向上剤の分子量が増大するのに従って、剪断安定性が低下する。“剪断安定性”は、使用中、大分子(通常、重合体分子)が加圧システムを周動する際の大分子の劣化傾向である。
【0004】
したがって、所望の目標に適合する組成物を配合するため、配合者は基油(又は基油混合物)、増粘力及び剪断安定性を慎重に選択しなければならない。
近年、特に低温(0℃未満)油圧システム向けにできている潤滑油組成物の場合、この傾向は、比較的高いVIを有するが剪断安定性に劣る高VI流体の配合から、操作の風土条件及び最適の剪断安定性を考慮して、必要最小限のVI値に適合する流体の配合に転換する必要があった。
【0005】
このような高VI流体を転換する傾向の理由の1つとして、流体のエネルギー消費量は流体のVIに反比例して変化すると、現在推定されていることである。換言すれば、流体のVIが増大するのに従って(流体が一層粘稠になるのに従って)、エネルギー消費量が増大し、この流体を油圧システムに使用すると、作動させるのにますますエネルギーが必要になることが推定される。この点については、例えば従来の図1及び2000年4月4〜6日のInternational Exposition for Power Transmission and Technical Conference(動力伝達及び技術相談についての国際展覧会)に提出された、S.N.Herzog,T.E.Marougy及びP.W.Michael,“Fluid viscosity selection criteria for hydraulic pumps and motors(油圧ポンプ及びモーター用流体の粘度選択基準)”、技術報告書シリーズNo.I00−9.12の関連討議参照。したがって、従来理解されていることは、VIが低いほど、所望のエネルギー消費量が多くなることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、特に0℃未満での潤滑油組成物のエネルギー消費量を改善することである。
本発明の他の目的は、油圧操作式吊上げ装置の吊上げ時間を短縮することである。
【0007】
本発明の前記目的又は他の目的の1つ以上は、基油及び1種以上の粘度指数向上剤を含み、ASTM D2280による粘度指数(VI)が190以上である潤滑油組成物を、油圧システムにおけるエネルギー消費量を改善するために使用する方法を提供することにより達成できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、特に0℃未満の低温では、VIが190を超える流体を用いると、エネルギー消費量が減少することが意外にも見出された。この結果、例えば油圧操作式吊上げ装置を用いて吊上げ中、エネルギー消費量が少なくて済む。
【0009】
更に、本発明によれば、VIが190以上の潤滑油組成物を用いると、エネルギー消費量が−60℃〜+75℃、好ましくは−40℃〜+40℃、更に好ましくは−40℃〜0℃、なお更に好ましくは−20℃〜0℃、特に−20℃〜−5℃、最も好ましくは−20℃〜−10℃の全範囲で得られることが見出された。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明では本発明潤滑油組成物中の基油について特別の制限はない。前記基油は石油基材、合成炭化水素基材及び/又はエステル基材が好ましい。所望ならば、2種以上の基油の混合物を使用してよい。
本発明潤滑油組成物中の基油は鉱物基油及び/又は合成基油から選択してよい。
【0011】
前記基油は、潤滑油組成物の全重量に対し、好ましくは50重量%以上、更に好ましくは60重量%以上で、好ましくは90%以下、更に好ましくは80%以下の量で存在する。
都合よく使用できる鉱物潤滑基油としては、液体石油、及びパラフィン性、ナフテン性、又はパラフィン性/ナフテン性混合型の溶剤処理又は酸処理した鉱物潤滑基油(これらは更に水素化分解及び水素化仕上げ工程及び/又は脱蝋により精製してよい)が挙げられる。
【0012】
ナフテン性基油は、低粘度指数(VI)(一般に40〜80)及び低流動点を有する。このような基油は、ナフテン類が豊富で蝋含有量が少ない供給原料から製造され、主として色調及び色安定性が重要で、VI及び酸化安定性が次に重要な潤滑油に使用される。
【0013】
パラフィン性基油はVIが高く(一般に>95)、また流動点が高い。前記基油はナフテン類が豊富な供給原料から製造され、VI及び酸化安定性が重要な潤滑油に使用される。
フィッシャー・トロプシュ誘導基油は、例えばEP 776959、EP 668342、WO 97/21788、WO 00/15736、WO 00/14188、WO 00/14187、WO 00/14183、WO 00/14179、WO 00/08115、WO 99/41332、EP 1029029、WO 01/18156及びWO 01/57166に開示されるフィッシャー・トロプシュ誘導基油が本発明の潤滑油組成物において潤滑油基油として都合よく使用できる。
【0014】
合成方法により、簡単な物質から分子を作製したり、或いは分子に所要の正確な特性を付与するように改質した構造を持たせることができる。
合成潤滑基油としては、オレフィンオリゴマー(ポリα−オレフィン(PAO)としても知られている)のような炭化水素油がある。シェルグループから“XHVI”(商品名)の名称で販売されている合成炭化水素基油が都合よく使用できる。
【0015】
本発明の潤滑油組成物に使用される好ましい潤滑油基油は、グループI、グループII、グループIII、グループIV又はグループV基油、又はポリα−オレフィン、フィッシャー・トロプシュ誘導基油及びそれらの混合物である。
本発明において“グループI〜V”基油とは、米国石油協会(API)基準I〜Vの定義による潤滑油基油を意味する。このようなAPI基準は、APIパブリケーション1509、第15版、2002年4月に定義されている。
【0016】
グループI基油は、飽和物を90%未満(ASTM D2007による)及び/又は硫黄を0.03%より多く(ASTM D2622、D4294、D4927又はD3120による)含有すると共に、粘度指数が80以上120未満(ASTM D2270による)である。
グループII基油は、飽和物を90%以上及び/又は硫黄を0.03%以下含有すると共に、粘度指数が80以上120未満(以上は前記ASTMによる)である。
【0017】
グループIII基油は、飽和物を90%以上及び硫黄を0.03%以下含有すると共に、粘度指数が120を超える(以上は前記ASTMによる)。
米国特許第6180575号及び米国特許第5602086号に記載されるように、ポリα−オレフィン及びその製造法は当該技術分野で周知である。本発明の潤滑油組成物に使用できる好ましいポリα−オレフィンは、C〜C32α−オレフィンから誘導できる。
【0018】
前記ポリα−オレフィン用の特に好ましい供給原料は、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン及び1−テトラデセンである。
本発明の潤滑油組成物に都合よく使用できる潤滑基油は、100℃での動粘度(ASTM D445による)が好ましくは1〜300mm/s、更に好ましくは1〜100mm/sの範囲である。
【0019】
本発明の潤滑油組成物は、40℃での動粘度(ASTM D445による)が好ましくは15〜150mm/s、更に好ましくは20〜100mm/s、最も好ましくは25〜68mm/sの範囲である。
【0020】
ここで、一実施態様で使用される好ましい潤滑基油は、グループV基油、特にナフテン性ガス油である。通常、−50℃未満の低流動点を有するナフテン性ガス油が特に好適である。好適なナフテン性ガス油の一例は、Shell Petroleum Co.,Ltd.から商品名Risella 907で市販されている。
本発明では本発明の潤滑油組成物における粘度指数向上剤について特別な制限はない。
【0021】
粘度指数向上剤の例としては、ポリメタクリレート及びオレフィン共重合体、例えばエチレン/プロピレン共重合体及びスチレン/ジエン共重合体のような非分散剤型粘度指数向上剤及びこれらモノマーを窒素含有モノマーと共重合して得られる共重合体のような分散型粘度指数向上剤が挙げられる。その添加量は、全潤滑油組成物に対し0.1〜35重量%の範囲が都合よく、好ましくは10〜35重量%、更に好ましくは20〜30重量%の範囲である。
【0022】
本発明の潤滑油組成物は更に耐摩耗添加剤、腐蝕防止剤、酸化防止剤、泡立ち防止剤、解乳化剤、流動点降下剤等の1種以上の添加剤を含有できる。前記添加剤の潤滑油組成物中の存在量は、使用される特定化合物による。前述のようにその他の添加剤は当該技術分野で周知なので、ここでは充分詳細には説明しない。これら添加剤の合計添加量は、全潤滑油に対し0.1〜15.0重量%の範囲が都合よいかもしれない。
【0023】
耐摩耗剤の例は、亜鉛ベース又は亜鉛を含まないか或いは無灰分の耐摩耗添加剤である。
腐蝕防止剤の例は、N−アルキルサルコシン酸、アルキレートフェノキシアセテート、イミダゾリン、EP 0801116に開示されるホスフェートエステルのアルカリ土類金属塩及びアルケニルスクシネートエステル系腐蝕防止剤である。
【0024】
酸化防止剤の例は、アミン系、硫黄系、フェノール系及び燐系酸化防止剤である。これらの酸化防止剤は、個々に又は複数組み合わせて使用できる。
【0025】
泡立ち防止剤の例は、ジメチルポリシロキサン、ジエチルシリケート及びフルオロシリケートのような有機シリケート、並びにポリアルキルアクリレートのような非シリコーン泡立ち防止剤である。
解乳化剤の例は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテルのようなポリアルキレングリコール系ノニオン界面活性剤である。
【0026】
流動点下剤の例は、ポリメタクリレート系重合体である。
本発明の潤滑油組成物は、1種以上の基油、1種以上のVI向上剤、及び1種以上の別の添加剤をブレンドすることにより、都合よく製造できる。
別の局面では本発明は、油圧操作式吊上げ装置での重量物の吊上げ時間を短縮するために前記潤滑油組成物を使用する方法を提供する。
【0027】
油圧操作式吊上げ装置の非限定的例は、フォークリフトトラック、ごみ(garbage)トラック、サクランボ摘み機、露天掘り鉱山(open cast mining)設備等である。
また本発明は、前述のような潤滑油組成物を使用することにより、油圧システムにおけるエネルギー消費量を改善する方法を提供する。
【0028】
更に本発明は前述のような潤滑油組成物を使用することにより、油圧操作式吊上げ装置における重量物の吊上げ時間を短縮する方法を提供する。
本発明を以下の実施例を参照して本発明を説明するが、これらの実施例はいかなる方法でも本発明範囲の限定を意図するものではない。
【実施例】
【0029】
表2に概説した粘度特性を得るため、表1に特定した基油及び添加剤を用い、慣用の方法で配合物をブレンドした。
表1の量は配合物の全重量に対する重量%である。
【0030】
表1及び表2の配合物に使用した基油1〜4は以下の通りである。
・基油1は、Shell Petroleum Co.,Ltd.から商品名Risella 907で市販されている”ナフテン性ガス油”を指定したAPIグループVである。
・基油2は、40℃での動粘度(ASTM D445)が7.9〜8.9mm/sであるAPIグループVのナフテン性ガス油である。
・基油3は、Shell Petroleum Co.,Ltd.から商品名“HVI 60”、“HVI 100”及び“HVI 160”で得られるAPIグループI基油のブレンドである。このブレンドは、表2に示す粘度となるように調節した。
・基油4は、Fortnum Neste OYから商品名”Nextbase 3050“で得られるAPIグループIII基油である。
【0031】
表1及び表2の配合物に使用した粘度指数向上剤は、Rohmax GmbHから商品名“Viscoplex 8−238”(VI向上剤1)及び“Viscoplex 8−200”(VI向上剤2)で得られたものである。
【0032】
また表1及び表2の配合物は、腐蝕防止剤、解乳化剤、耐摩耗剤、流動点降下剤及び泡立ち防止剤として作用する慣用の添加剤の添加剤組み合わせを慣用量で含有する。
例1は実施例であるが、表1及び表2の残りの例は本来、比較例(比較例1〜4とも言う)である。
【0033】

【表1】

【0034】
【表2】

【0035】
エネルギー消費量試験/平均吊上げ時間試験
表1及び表2に記載の配合物をエネルギー消費量について試験した。
この目的のため、表1及び表2の配合物は、1.25トンの吊り上げ能力を有するJungheinrichフォークリフトトラック、EFG−DH型12,5 330の電力式油圧システムに使用した。
【0036】
フォークリフトの制御は空気で操作し、各配合物に対し同じ操作精度を確保するように制御した。
各配合物は、1メートルトンの水及び不凍液を含む標準容器(容器の内容物が−20℃で液体のまま残るように)を、周囲温度−20℃、−15℃、−10℃、−5℃、0℃、5℃、10℃、20℃、40℃で40回上げ下げすることにより、この機構上で順次試験した。
【0037】
フォークリフトの油圧システムを下記温度に適応させるため、温度の順序を2つの部分:a)−20℃で始めて−5℃までの冷機順序、及びb)+40℃で始めて0℃まで下げる暖機順序に分割した。各順序は、1日で行い、翌日繰り返し試験を行った。
【0038】
配合物の温度を制御ユニット、溜め及び油圧シリンダー(“吊上げフレーム”)で連続的に測定した。油圧を制御ユニット、ポンプ出口及び吊上げフレームで測定した。
【0039】
フォークリフトの操作速度及びリフト高さを高精度距離センサーで測定した。容器を上げる各サイクルの時間を計り、またポンプのモーターを通る直流電流及び電圧を測定した。時間(秒)と電流(アンペア)と電圧(ボルト)との積による全体のエネルギー消費量(kWh)は次のとおりである。
エネルギー=電流×電圧×時間/3600(kWh)
試験装置は、配合物溜めが目標の温度になるまで、試験温度で状態調節した。その後の試験では、試験装置は3つの全ての温度測定点が目標の±2℃以内になるまで、状態調節した。
【0040】
結果
下記表3は、各配合物について容器を10回吊上げた後の累積電気エネルギー消費量(Wh)を示す。
表4は、参照基本線として比較例1(VI=95)との差(%)として表したデータを示す。
更に表5は、10サイクルでの平均吊上げ時間(秒)を示す。
【0041】
【表3】

【0042】
【表4】

【0043】
【表5】

【0044】
考察
表3及び表4から判るように、当該分野で推定されているように、粘度又は粘度指数とエネルギー消費量との間には単純な相関関係は存在しない。一例として、比較例2、3、4は、幾つかの温度(0℃を超える)では、エネルギー消費量の利得が観察され、幾つかの温度(0℃を超える)では欠陥があるか、或いは試験法の精度内で認識できる利得(0.1%)はないという傾向を示す。
【0045】
しかし、本発明の実施例1は、試験した温度範囲(−20℃〜+40℃)に亘って利得を示す。
本発明によれば、殆どの温度において、190を超える粘度指数は意外にもエネルギー消費量を改善することが見出された。この傾向は0℃未満で極めて顕著であった。
【0046】
表5の平均吊上げ時間データに向け、フォークリフトトラックが(例えば倉庫内で)積荷の吊上げにかかる時間を表しても、驚くほどの利得が見られる。一層速く仕事を行うためには更にエネルギーが必要であるが、表5のデータから最大のVI(実施例1)を有する配合物は、特に0℃未満の温度で最も速く仕事を行うことが判る。
当業者ならば、例えば倉庫内でのこのような操作では吊上げ時間を短縮し、したがって、生産性を向上するのは非常に有利であることを容易に理解しよう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0047】
【特許文献1】EP 776959
【特許文献2】EP 668342
【特許文献3】WO 97/21788
【特許文献4】WO 00/15736
【特許文献5】WO 00/14188
【特許文献6】WO 00/14187
【特許文献7】WO 00/14183
【特許文献8】WO 00/14179
【特許文献9】WO 00/08115
【特許文献10】WO 99/41332
【特許文献11】EP 1029029
【特許文献12】WO 01/18156
【特許文献13】WO 01/57166
【特許文献14】米国特許第6180575号
【特許文献15】米国特許第5602086号
【特許文献16】EP 0801116
【非特許文献】
【0048】
【非特許文献1】S.N.Herzog,T.E.Marougy及びP.W.Michael,“Fluid viscosity selection criteria for hydraulic pumps and motors(油圧ポンプ及びモーター用流体の粘度選択基準)”、技術報告書シリーズNo.I00−9.12

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基油及び1種以上の粘度指数向上剤を含み、ASTM D2280による粘度指数(VI)が190以上である潤滑油組成物を、油圧システムにおけるエネルギー消費量を改善するために使用する方法。
【請求項2】
前記潤滑油組成物のVIが200以上、好ましくは210以上である請求項1に記載の使用法。
【請求項3】
前記潤滑油組成物のVIが350以下、好ましくは310以下、更に好ましくは300以下である請求項1又は2に記載の使用法。
【請求項4】
−60〜+75℃の範囲の温度で使用される請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用法。
【請求項5】
−40〜0℃の範囲の温度で使用される請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用法。
【請求項6】
−20〜0℃の範囲の温度で使用される請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用法。
【請求項7】
油圧操作式吊り上げ装置において重量物の吊り上げ時間を短縮するために使用する請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用法。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の潤滑油組成物を用いることにより、油圧システムにおけるエネルギー消費量を改善する方法。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の潤滑油組成物を用いることにより、油圧操作式吊り上げ装置において重量物の吊り上げ時間を短縮する方法。
【請求項10】
グループVの基油50〜90重量%及び1種以上の粘度指数向上剤10〜35重量%を含み、ASTM D2280による粘度指数(VI)が190以上である潤滑油組成物。
【請求項11】
前記グループVの基油がナフテン性ガス油である請求項10に記載の潤滑油組成物。
【請求項12】
前記基油が50〜80重量%の量で存在する請求項10又は11に記載の潤滑油組成物。
【請求項13】
前記粘度指数向上剤が20〜30重量%の合計量で存在する請求項10〜12のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。



【公表番号】特表2010−536972(P2010−536972A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521435(P2010−521435)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【国際出願番号】PCT/EP2008/060996
【国際公開番号】WO2009/024610
【国際公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(390023685)シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ (411)
【氏名又は名称原語表記】SHELL INTERNATIONALE RESEARCH MAATSCHAPPIJ BESLOTEN VENNOOTSHAP
【Fターム(参考)】